JPH0587832A - 高度・速度試験器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気圧を利用した高度計および速度計の試験
を自動的に実施して試験結果を出力する高度・速度試験
器を提供し、作業の省力化を図る。 【構成】 被試験装置である高度計21および速度計22の
試験を行う高度・速度試験器１においては、高度／速度
設定部10から一連の試験の設定値を含む試験指示データ
が入力されると、制御部11は圧力レギュレータ4,5 から
出力される静圧Ｃおよび総圧Ｄが、入力された設定値に
相当する圧力になるように制御する。また、制御部11は
圧力レギュレータ4,5 の出力が目標値となる都度、高度
計／速度計用電源23に接続された高度計21および速度計
22が出力する信号を高度検出用Ａ／Ｄコンバータ14およ
び速度検出用Ａ／Ｄコンバータ15を介して読み取り、読
み取った値が規格に合致するか否かを判定し、その判定
結果を含む試験結果をフォーマットを整えてＣＲＴ12お
よびプリンタ13に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、無人機用搭載機器のう
ち空気圧を利用した高度計および速度計の計測応用技術
分野に関し、特に高度計および速度計の試験を行うため
の高度・速度試験器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、空気圧を利用した高度計およ
び速度計の試験を行うための試験器として、試験を行う
高度計および速度計の性能を上回る精度と検出範囲とを
任意に設定できると共に、設定値に相当する空気圧を精
度良く速やかに高度計および速度計へ提供することがで
きる高度・速度試験器が提供されている。

【０００３】図３は、そのような従来の高度・速度試験
器の一例を示すブロック図である。図３を参照すると、
被試験装置である高度計２１および速度計２２の試験を
行うための高度・速度試験器１’は、静圧Ａを出力する
真空ポンプ２と、総圧Ｂを出力する加圧ポンプ３と、静
圧Ａおよび総圧Ｂを入力して調整した静圧Ｃ，総圧Ｄを
出力する圧力レギュレータ４，５と、圧力レギュレータ
４，５から出力される静圧Ｃ，総圧Ｄを検出して電気信
号に変換する圧力センサ６，７と、高度・速度試験器
１’から出力される静圧Ｃに相当する高度を表示する高
度表示部８と、高度・速度試験器１’から出力される総
圧Ｄに相当する速度を表示する速度表示部９と、試験を
行う高度および速度の設定値を入力するキーボードの如
き高度／速度設定部１０と、圧力レギュレータ４，５か
ら出力される静圧Ｃおよび総圧Ｄが高度／速度設定部１
０において入力された設定値に相当するものとなるよう
に圧力レギュレータ４，５を制御すると共に圧力センサ
６，７において検出された静圧Ｃおよび総圧Ｄに相当す
る高度および速度を高度表示部８および速度表示部９に
表示する制御部１１’とから構成されている。また、被
試験装置である高度計２１，速度計２２は、これらに対
し電力を供給する高度計／速度計用電源２３と、高度計
２１および速度計２２の出力信号を読み取るための高度
計測用デジタルボルトメータ２４および速度計測用デジ
タルボルトメータ２５とに接続されている。

【０００４】図４は、図３に示す高度・速度試験器１’
の制御部１１’が行う処理を示すフローチャートであ
る。以下、図３および図４を用いて従来例の動作につい
て説明する。

【０００５】高度計２１，速度計２２の試験を行う際、
まず、高度・速度設定部１０より高度および速度の設定
値を入力すると、高度・速度試験器１’の制御部１１’
が処理を開始し（２０１）、高度／速度設定部１０にお
いて入力された高度および速度の設定値を取得し（２０
２）、それが試験を実行する条件を満足していることを
確認すると（２０３でＹＥＳ）、処理２０４に進み、設
定値に合わせた空気圧を出力するように圧力レギュレー
タ４および圧力レギュレータ５を制御する。そして、制
御部１１’からの制御を受けた圧力レギュレータ４およ
び圧力レギュレータ５が静圧Ａおよび総圧Ｂを入力して
調整した静圧Ｃおよび総圧Ｄを出力し、圧力センサ６，
７がその静圧Ｃおよび総圧Ｄを検出し、電気信号に変換
して制御部１１’にフィードバックすると、制御部１
１’はその静圧Ｃおよび総圧Ｄが高度／速度設定部１０
より入力された高度および速度の設定値に合っているか
否かを判断し（２０５）、ずれている場合は、２０４に
戻ってずれを無くすように調整し、合っているときは２
０２に戻って次のデータの入力を待つ。

【０００６】なお、制御部１１’は圧力センサ６，７か
らフィードバックされた静圧Ｃおよび総圧Ｄに相当する
高度および速度を高度表示部８および速度表示部９に表
示している。

【０００７】さて、このようにして高度・速度試験器
１’から静圧Ｃおよび総圧Ｄが供給されると、高度計／
速度計用電源２３から電力を供給されている高度計２１
および速度計２２は高度信号および速度信号を高度計測
用デジタルボルトメータ２４および速度計測用デジタル
ボルトメータ２５に出力し、両ボルトメータ２４，２５
は入力された高度信号および速度信号に応じた値を表示
する。

【０００８】このように高度計２１および速度計２２の
出力結果が両ボルトメータ２４，２５に表示されると、
試験の実行者は、表示された結果を読み取って記録を行
ったり、また、高度表示部８および速度表示部９に表示
された、高度・速度試験器１’から供給される静圧Ｃお
よび総圧Ｄに相当する高度および速度と、高度計測用デ
ジタルボルトメータ２４および速度計測用デジタルボル
トメータ２５に表示されている高度および速度とを比較
して結果が規格に合致しているかどうかの判定を行った
りする。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の高度・速度試験器は、希望する高度および速度に相当
する空気圧を精度良く供給するためだけのものであるた
め、この高度・速度試験器を用いて高度計および速度計
の試験を行う際には、出力性能を計測するためにボルト
メータといった電圧計等の計測器を別に準備し、高度お
よび速度の設定値を順次入力して試験を行っては、その
度に計測器から試験結果を読み取り、それを記録した
り、また、試験結果が規格に合致しているかどうかの判
定を行ったりという動作を繰り返す必要があった。

【００１０】本発明は、上記の点に鑑みなされたもので
あり、その目的は、設定した一連の試験を自動的に実施
して、試験結果を出力する高度・速度試験器を提供し、
作業の省力化を図ろうとすることにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、静圧を出力する真空ポンプと、総圧を出
力する加圧ポンプと、前記真空ポンプから出力される静
圧および前記加圧ポンプから出力される総圧を入力し、
調整した静圧および総圧を試験対象の高度計および速度
計に出力する圧力レギュレータとを備えた高度・速度試
験器において、一連の試験の設定値を含む試験指示デー
タを入力する高度／速度設定部と、前記高度計の出力信
号を読み取る高度検出用Ａ／Ｄコンバータと、前記速度
計の出力信号を読み取る速度検出用Ａ／Ｄコンバータ
と、試験結果を表示する出力装置と、前記高度／速度設
定部において入力された試験指示データに含まれる一連
の試験の設定値に相当する静圧および総圧を順次前記圧
力レギュレータから出力させ、前記圧力レギュレータの
出力が目標値となる都度、そのときの前記高度計および
前記速度計の出力信号を前記高度検出用Ａ／Ｄコンバー
タおよび前記速度検出用Ａ／Ｄコンバータを通じて読み
取り、読み取った値が規格に合致するか否かを判定し、
その判定結果を含む試験結果を前記出力装置へ出力する
制御部とを含んでいる。

【００１２】また、前記高度計および前記速度計に電力
を供給する高度計／速度計用電源を含んでいる。

【００１３】

【作用】高度／速度設定部から一連の試験の設定値を含
む試験指示データが入力されると、制御部はその一連の
試験の設定値に相当する静圧および総圧を順次圧力レギ
ュレータから出力させる。被試験装置である高度計およ
び速度計は、高度計／速度計用電源から電力を供給され
ており、圧力レギュレータから出力された静圧および総
圧に応じた信号を出力する。制御部は圧力レギュレータ
から出力される静圧および総圧が目標値となる都度、そ
のときの高度計および速度計の出力信号を高度検出用Ａ
／Ｄコンバータおよび速度検出用Ａ／Ｄコンバータを介
して読み取り、読み取った値が規格に合致するか否かを
判定し、その判定結果を含む試験結果をフォーマットを
整えてＣＲＴおよびプリンタといった出力装置から出力
する。

【００１４】

【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。

【００１５】図１は本発明の一実施例の高度・速度試験
器を示すブロック図である。図１に示す高度・速度試験
器１は図３に示した従来例の高度・速度試験器１’の構
成に加え、試験結果を表示するＣＲＴ１２と、試験結果
を出力するプリンタ１３と、高度計２１から出力される
高度信号を取り込む高度検出用Ａ／Ｄコンバータ１４
と、速度計２２から出力される速度信号を取り込む速度
検出用Ａ／Ｄコンバータ１５と、高度計２１および速度
計２２に電力を供給する高度計／速度計用電源２３とを
設けている。また、制御部１１’に代えて制御部１１を
設けている。

【００１６】図２は、制御部１１の動作を示すフローチ
ャートである。以下、図１および図２を参照して実施例
の動作について説明する。

【００１７】高度計２１，速度計２２の試験を行う際、
本実施例においては、キーボードの如き高度・速度設定
部１０から試験手順および試験項目に定められた一連の
高度および速度を組み合わせた設定値等を含む試験指示
データを入力する。

【００１８】高度・速度設定部１０からデータが入力さ
れると、制御部１１は高度・速度試験器１が初期状態で
あることを確認して処理を開始し（１０１）、入力され
たデータを取得する（１０２）。そして、処理１０３に
進み、試験の開始に必要不可欠なデータが全て入力され
たか否かを判定し、全てのデータが入力されるまで処理
１０２，処理１０３を繰り返す。

【００１９】次に、まず試験指示データ中の第１番目の
設定値に合わせた空気圧を出力するように圧力レギュレ
ータ４および圧力レギュレータ５を制御する（１０
４）。そして、制御部１１からの制御を受けた圧力レギ
ュレータ４および圧力レギュレータ５が静圧Ａおよび総
圧Ｂを入力して調整した静圧Ｃおよび総圧Ｄを出力し、
圧力センサ６，７がその静圧Ｃおよび総圧Ｄを検出し、
電気信号に変換して制御部１１にフィードバックする
と、制御部１１はその静圧Ｃおよび総圧Ｄが高度／速度
設定部１０より入力された第１番目の設定値に見合った
値になっているか否かを判断し（１０５）、ずれている
場合は、１０４に戻ってずれを無くすように調整し、ず
れが無かった場合即ち目標値に一致した場合は処理１０
６に進む。

【００２０】さて、高度・速度試験器１から静圧Ｃおよ
び総圧Ｄを供給される高度計２１および速度計２２は、
高度計／速度計用電源２３から電力の供給を受け、高度
信号および速度信号を高度検出用Ａ／Ｄコンバータ１４
および速度検出用Ａ／Ｄコンバータ１５にそれぞれ出力
しており、処理１０６においては、制御部１１は高度検
出用Ａ／Ｄコンバータ１４および速度検出用Ａ／Ｄコン
バータ１５を介して高度計２１および速度計２２の出力
値を読み込む。

【００２１】そして、次に、処理１０７において高度計
２１および速度計２２の出力値の示す高度および速度が
規格に合っているか否かを今回の設定値と予め設定され
た誤差許容度等に基づいて判定し、規格に合っている場
合はそのデータを所定のフォーマットに整えて、ＣＲＴ
１２およびプリンタ１３に出力する（１０９，１１
０）。また、規格外の数値を示していれば、処理１０８
でその旨をメッセージとしてＣＲＴ１２およびプリンタ
１３に出力したのち、そのデータをＣＲＴ１２およびプ
リンタ１３に出力する（１０９，１１０）。なお、制御
部１１は制御された静圧Ｃおよび総圧Ｄに相当する高度
および速度を高度表示部８および速度表示部９に表示し
ている。

【００２２】その後、制御部１１は処理１１１に進み、
処理１０２において入力された一連の設定値のうち、次
の高度および速度の設定値を自動設定対象とする（１１
１）。次に、処理１１２において、処理１１１で次の設
定値を自動設定対象としたか否かを判断し、処理１０２
で入力された設定値の全てについて試験を実行したため
に自動設定すべき設定値がなかった場合は、処理１０２
に戻り、次の入力を待つ。また、処理１１１で次の設定
値が自動設定された場合は、処理１０４に戻って前述し
たのと同様の処理を行う。

【００２３】このように、本実施例の高度・速度試験器
１を使用して試験を行う場合においては、試験実行の当
初に、実行する全ての試験の設定値を高度／速度設定部
１０から入力するだけで、設定した試験が全て終了する
まで自動的に試験が行われ、試験結果が規格に合ってい
るか否か判定され、その判定結果を含む試験結果が自動
的に出力される。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の高度・速
度試験器においては、設定した一連の試験を自動的に実
施して、試験結果が規格に合致しているか否かを判定
し、その判定結果を含む試験結果をフォーマットを整え
てＣＲＴやプリンタから出力するようにしている。その
ため、従来の高度・速度試験器を用いて高度計および速
度計の試験を行う場合のように、必要な機器を別に用意
したり、また、試験を行う度にその結果を読み取って記
録したり、結果が正常値であるか否かの判断を行ったり
する必要がなくなり、作業の省力化を図ることができる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のブロック図である。

【図２】図１の制御部１１の処理を示すフローチャート
である。

【図３】従来例のブロック図である。

【図４】図３の制御部１１’の処理を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

１…高度・速度試験器 ２…真空ポンプ ３…加圧ポンプ ４，５…圧力レギュレータ ６，７…圧力センサ ８…高度表示部 ９…速度表示部 １０…高度／速度設定部 １１…制御部 １２…ＣＲＴ １３…プリンタ １４…高度検出用Ａ／Ｄコンバータ １５…速度検出用Ａ／Ｄコンバータ ２１…高度計 ２２…速度計 ２３…高度計／速度計用電源

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 静圧を出力する真空ポンプと、 総圧を出力する加圧ポンプと、 前記真空ポンプから出力される静圧および前記加圧ポン
   プから出力される総圧を入力し、調整した静圧および総
   圧を試験対象の高度計および速度計に出力する圧力レギ
   ュレータとを備えた高度・速度試験器において、 一連の試験の設定値を含む試験指示データを入力する高
   度／速度設定部と、 前記高度計の出力信号を読み取る高度検出用Ａ／Ｄコン
   バータと、 前記速度計の出力信号を読み取る速度検出用Ａ／Ｄコン
   バータと、 試験結果を表示する出力装置と、 前記高度／速度設定部において入力された試験指示デー
   タに含まれる一連の試験の設定値に相当する静圧および
   総圧を順次前記圧力レギュレータから出力させ、前記圧
   力レギュレータの出力が目標値となる都度、そのときの
   前記高度計および前記速度計の出力信号を前記高度検出
   用Ａ／Ｄコンバータおよび前記速度検出用Ａ／Ｄコンバ
   ータを通じて読み取り、読み取った値が規格に合致する
   か否かを判定し、その判定結果を含む試験結果を前記出
   力装置へ出力する制御部とを含むことを特徴とする高度
   ・速度試験器。
2. 【請求項２】 前記高度計および前記速度計に電力を供
   給する高度計／速度計用電源を含む請求項１記載の高度
   ・速度試験器。