JPH058774A - 二輪車用可搬式収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便に物入収納箱を車体から下したり搭載す
ることができ、しかも収納物入れの運搬性の向上も図る
ことができる二輪車用可搬式収納装置を供する。 【構成】 収納箱を着脱自在に車体に取付けてなる二輪
車用可搬式収納装置において、前記収納箱７の下部に運
搬用車輪10を設け、車体側に運搬用車輪受け部12ｂを設
けたことを特徴とする二輪車用可搬式収納装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、二輪車等の車両用の可
搬式収納装置に関する。

【０００２】

【従来技術】従来二輪車等に買物かご等を着脱自在に備
えた例は多く、例えば実開昭53−110654号公報に記載あ
る例は、スクータ型車両のレッグシールド後面にホルダ
ーと支持部材を備え、カバー状の小物入れの提げ手を前
記ホルダーに掛け、下方に突出した脚を前記支持部材に
収納支持するようにしたものである。

【０００３】

【解決しようとする課題】しかし上記例のごとく従来の
着脱式収納物入れは、手提げ用で重い物や長時間運搬使
用するには不都合な場合があり、さらに車体の内部に収
納物入れを搭載する場合、収納物入れに荷物を入れた状
態では重量が嵩んで、車体の奥へ物を入れた状態で入れ
たり出したりする作業は繁雑となるきらいがあった。

【０００４】本発明は、かかる点に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、簡便に物入収納箱を車体から
下したり搭載することができ、しかも収納物入れの運搬
性の向上も図ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明は収納箱を着脱自在に車体に取付
けてなる二輪車用可搬式収納装置において、前記収納箱
の下部に運搬用車輪を設け、車体側に運搬用車輪受け部
を設けた二輪車用可搬式収納装置とした。

【０００６】収納箱下部には運搬用車輪を備え、車体側
には前記車輪の受け部を設けているので、重い物あるい
は多量の物を収納して運搬可能で、車体側に設けた車輪
受けを利用して、物を収納したまま収納箱を簡便に車体
に積み下しすることがができる。

【０００７】

【実 施 例】以下図１および図２に図示した本発明の
一実施例について説明する。図１は、本発明の適用され
たスクータ型車両１の側面図である。スクータ型車両１
は、ユニットスイング式パワーユニット２を搭載し、前
輪ＦＷと後輪ＲＷとの間に低床式の足載せ板３を有する
とともに足載せ板３の下方に燃料タンクＴが設けられ、
該足載せ板３の前部に連なって立上るレッグシールド４
と、足載せ板３の後部に連なって後部車体を覆うリヤカ
バー５を有している。

【０００８】リヤカバー５は、前板５ａと左右側板５ｂ
および左右側板５ｂの上端縁および下端縁がそれぞれ後
方へ延出して後部で接続された上方後縁部５ｃおよび下
方後縁部５ｄとからなり、上方開口をシート６が開閉自
在に閉塞する。リヤカバー５の上方後縁部５ｃにはスト
ップランプ９が取付けられ、シート６の下方にはシート
側に開口するヘルメット収納ボックスＬが取付けられて
いる。

【０００９】そしてかかるリヤカバー５の後方の開口を
蓋って買物カー７が嵌合し、車体後方の車体カバーの一
部を構成している。すなわち買物カー７は、図２に図示
するようにリヤカバー５の側板５ｂに連なる側板７ａと
左右の側板７ａを後部で連結する後板７ｂおよび底板７
ｃがリヤカバー５と同じ鋼板で形成され、前板７ｄは軽
量化のためビニール等で形成され、上方に矩形の開口を
有し、リヤカバー５に同一面に連なる形状の籠を構成し
ている。

【００１０】底板７ｃは後輪ＲＷの上方を覆うリヤフェ
ンダ８に沿う上方に突出した突条がわずかに形成されて
いる。この買物カー７の左右側板７ａの前端下部に左右
一対の車輪10が内側に軸支されている。

【００１１】そしてパイプをコ字状に屈曲し、一部クロ
スパイプで連接した提げ手11が、その左右側端部を左右
側板７ａの前端上部に枢着している。提げ手11は、図示
しないストッパーにより水平姿勢と垂直姿勢を保つよう
になっており、両姿勢間を揺動できるようになってい
る。

【００１２】一方リヤカバー５の方は、左右側板５ｂの
後方で上方後縁部５ｃと下方後縁部５ｄとの間が開口し
ており、買物カー７を装着することにより車体カバーが
完成するようになっている。

【００１３】リヤカバー５の側板５ｂの後端下部および
下方後縁部５ｄに位置し、後輪ＲＷの上方を覆うフェン
ダーを兼ねる車輪受け板12が設けられ、同車輪受け板12
には中央に後輪ＲＷとの干渉防止用突部12ａが、その左
右に買物カー７の車輪10が納められる円弧状の車輪受け
凹部12ｂが形成されている。したがって提げ手11を後方
に倒した買物カー７を車体後方よりリヤカバー５の開口
に向けて嵌挿し、左右の車輪10を前傾した車輪受け板12
の上面に沿って転がし前方に位置した車輪受け凹部12ｂ
に納め干渉防止用突部12ａ上に買物カー７の底板７ｃの
突条が嵌まって買物カー７はリヤカバー５に嵌着され側
板７ａ、後板７ｂが車体カバーの一部を構成する。なお
車輪受け板12は前方でヘルメット収納ボックスＬの底面
に連結する取付フランジ12ｃを有する。

【００１４】買物カー７を取外すときは、買物カー７を
後方へ引けば車体から買物カー７は簡単に外れる。この
ように取外した買物カー７は提げ手11を垂直に起してス
ーパー等での買物にそのまま使用できる。

【００１５】購入した品物は、買物カー７内に収納した
ままで車体に前記したようにして嵌込めば、荷物の積み
替えをすることなく運搬が容易にでき、極めて便利であ
る。買物カー７は車輪10がつき、提げ手11を持って走行
させればよいので、重い品物や多量の品物を収納しても
容易に搬送でき、買物籠に最適である。

【００１６】車体に買物カー７を取付けたとき、買物カ
ー７は車体カバーの一部を構成するように嵌着されるの
で、邪魔になることもない。また車体に嵌着した状態で
提げ手11が略水平に後方へ張り出しているので、この提
げ手を荷物キャリアとして、その上に荷物を載置でき
る。その場合左右側板７ａに設けられたロープフック７
ｅにロープを掛けて荷物をおさえることができる。

【００１７】以上の実施例では、買物カーを車体後方に
配置したが、次に車体前方に配置した例を図３および図
４に図示し説明する。同例の車両は前記実施例と同様の
スクータ型車両20で、同じ部材は同じ符号を使用してい
る。本実施例は、前方のレッグシールド21に買物カー22
を着脱自在に納めるようにしたものであり、車体後方の
リヤカバー23はリヤフェンダ８の後部まで覆う通常のカ
バーである。

【００１８】図４に図示するように、レッグシールド21
の前面には、矩形の開口を有し、内部に凹出した凹部24
が形成されており、その凹部24の底壁には左右に車輪を
納める車輪受け溝部25が形成されている。

【００１９】一方買物カー22は、前板22ａ、左右側板22
ｂおよび底板がレッグシールド21と同じ鋼板で構成さ
れ、後板がビニール製である。底板の下面に車輪26が左
右に一対設けられ、左右側板22ｂの前端上部に枢着され
てコ字状の提げ手27が設けられている。

【００２０】提げ手27は、テレスコピックの折り畳み式
であり、縮小した状態で籠の上方開口縁と同じ形状のコ
字状をなし、提げ手27を後方へ折り畳むと上方開口縁の
周囲と合致する。この提げ手27を倒した状態で、まず買
物カー22の下方の車輪26をレッグシールド21の凹部24の
底壁の車輪受け溝部25に納めたのち、全体を凹部24内に
挿入して嵌め込むと、前板22ａがレッグシールド21の前
面と同一面を形成して車体カバーの一部を構成する。

【００２１】また買物カー22を車体から取外し、提げ手
27を立て伸長すればそのまま買物に使用でき、購入した
品物は買物カー22に収納したままで、提げ手27を縮小し
後方へ倒した状態で凹部24に簡単に嵌込まれる。したが
って前記実施例同様買物籠として極めて便利である。

【００２２】次に別の実施例について図５ないし図７に
基いて説明する。同実施例は、屋根付きのスクータ型車
両30に適用した例である。

【００２３】同車両30は、ヘッドパイプ31から下方へダ
ウンチューブ32が延出しており、ヘッドパイプ31の前方
をフロントカバー33が覆い、ダウンチューブ32の後方を
レッグシールド34が覆っている。レッグシールド34の下
端から足載せ板35が後方へ延び、次いでリヤカバー36の
起立板36ａに連なって、起立板36ａの上方にシート37が
設けられている。

【００２４】フロントカバー33から上方へ延出するフロ
ントウィンド38とリヤカバー36から上方へ延出するリヤ
ウィンド39の上端部どうしを連結して屋根40が形成され
ている。

【００２５】このような屋根付きスクータにおいて、レ
ッグシールド34の上端部にバネ状フック41が後方へ突出
して設けられ、下端部より屈曲して後方へ足載せ板35が
連なる湾曲部42が、足載せ板35の上に設けられた突起43
とともに円弧状の車輪受け凹部44を形成している。この
車輪受け凹部44に買物カー45の車輪46が嵌まり移動を止
められて買物カー45が保持される。買物カー45は、矩形
の箱状をなす籠の前板45ａの左右端縁部から上方へコ字
状の提げ手47が延出しており、この提げ手47は上下に伸
縮自在の構成をしている。

【００２６】かかる買物カー45を車体に装着するには、
まず提げ手47を縮めて前板45ａを前に向けて足載せの空
間に入れ、車輪46を足載せ板35上を転がして前方の凹部
44に嵌めて車輪46を軸に前方に揺動して前板45ａをレッ
グシールド34に対向させると同時に提げ手47をフック41
に掛けて係止する。

【００２７】買物カー45がレッグシールドの役割をな
す。逆に買物カー45を取外すときはまず、提げ手47をフ
ック41から外して車輪46を軸に後方へ揺動したのち、上
方へ持ち上げれば簡単に取外しができ、スーパー等で買
物をするときは、提げ手47を伸ばして使用する。

【００２８】

【発明の効果】本発明は収納箱下部には運搬用車輪を備
え、車体側には前記車輪の受け部を設けているので、重
い物あるいは多量の物を収納して運搬可能で、車体側に
設けた車輪受けを利用して、物を収納したまま収納箱を
簡便に車体に搭載したり下したりすることができ便利で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例のスクータ型車両の全体
側面図である。

【図２】同実施例の要部斜視図である。

【図３】別実施例のスクータ型車両の全体側面図であ
る。

【図４】同実施例の要部斜視図である。

【図５】また別の実施例の屋根付きスクータ型車両の全
体側面図である。

【図６】同平面図である。

【図７】同要部断面図である。

【符号の説明】

１…スクータ型車両、２…ユニットスイング式パワーユ
ニット、３…足載せ板、４…レッグシールド、５…リヤ
カバー、６…シート、７…買物カー、８…リヤフェン
ダ、９…ストップランプ、10…車輪、11…提げ手、12…
車輪受け板、12ａ…干渉防止用突部、12ｂ…車輪受け凹
部、13…係止部材、20…スクータ型車両、21…レッグシ
ールド、22…買物カー、23…リヤカバー、24…凹部、25
…車輪受け溝部、26…車輪、27…提げ手、30…スクータ
型車両、31…ヘッドパイプ、32…ダウンチューブ、33…
フロントカバー、34…レッグシールド、35…足載せ板、
36…リヤカバー、37…シート、38…フロントウィンド、
39…リヤウィンド、40…屋根、41…フック、42…湾曲
部、43…突起、44…車輪受け凹部、45…買物カー、46…
車輪、47…提げ手。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 収納箱を着脱自在に車体に取付けてなる
   二輪車用可搬式収納装置において、前記収納箱の下部に
   運搬用車輪を設け、車体側に運搬用車輪受け部を設けた
   ことを特徴とする二輪車用可搬式収納装置。