JPH0587067U - 流し用厨芥収納かご - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納かごに廃棄した厨芥に付着している各種
の有害菌の増殖を抑制減少して、厨芥の腐敗、かび、ぬ
めり等の発生を効果的に防止し、流し廻りの衛生状態を
良好に保ち得る流し用厨芥収納かごを提供すること。 【構成】 この流し用厨芥収納かご１、１１は、抗菌剤
を混入した合成樹脂を原料に用いて流し用厨芥収納かご
１、１１を形成し、該厨芥収納かご１、１１に抗菌性を
付与して構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、台所における調理作業によって生じた廃棄すべき厨芥から発生し易 い腐敗菌、その他の有害菌の増殖を効果的に抑制減菌して、流し廻りの衛生状態 を良好に保ち得る流し用厨芥収納かごの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、台所の流しに備えつけられる厨芥の収納かごは、流しの排水器内に装設 されるタイプのもの、或は流しのシンク上に設置されるタイプのものを含めて、 収納した厨芥から不可避的に発生する腐敗菌、その他の有害菌の増殖を効果的に 抑制することに関しては何等の考慮も払われることなく、専ら収納かごとしての 使用上の便宜性の向上のみが計られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

而して、収納かご内に廃棄された厨芥には腐敗菌、その他の有害菌が付着し易 く、付着した有害菌は短時間のうちに盛んに増殖して腐敗等を早め、かび、汚臭 、ぬめり等を発生し、流し廻りの衛生状態を著しく低下して諸疫病の発生原因と なっており、人間生活の基盤とも言うべき台所の環境衛生の向上は、厨芥の収納 かごに関する限り必ずしも充分に改善されていないのが実情である。

【０００４】 本考案は、上記の問題を解決することを課題として開発されたもので、厨芥の 収納かご自体に抗菌作用を付与することにより、収納かごに廃棄した厨芥に不可 避的に付着する腐敗菌、その他の有害菌の増殖を効果的に抑制して、流し廻りの 衛生状態を著しく向上できる流し用厨芥収納かごを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を解決し、その目的を達成する手段として、本考案では、抗菌剤を 混入した合成樹脂を原料に用いて流し用厨芥収納かごを形成し、該厨芥収納かご に抗菌性を付与したことを特徴とする流し用厨芥収納かごを開発し、採用した。

【０００６】 また、本考案では、上記のように構成した流し用厨芥収納かごにおいて、該厨 芥収納かごが流しの排水器内に装設される収納かごであることを特徴とする流し 用厨芥収容かご、及び該厨芥収納かごが流しのシンク上に設置される収納かごで あることを特徴とする流し用厨芥収納かごを夫々開発し、採用した。

【０００７】

【作用】

本考案に係る流し用厨芥収納かごは、上記のように合成樹脂の原料自体に抗菌 剤が混入されているので、収納かご全体が抗菌作用を保有しており、したがって 該収納かごに廃棄された厨芥に不可避的に付着する腐敗菌、その他の有害菌の増 殖を確実に抑制する作用がある。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明すれば、図１において、１ はポリプロピレン樹脂に抗菌剤としてポリアルファーＢＮ（界面活性剤）を均等 に混入したものを原料に用いて金型成形した、多数の網目２及び排水器内への装 設用フランジ３を有する流しの排水器内装設用の厨芥収納かごであって、４は提 げ手を示している。

【０００９】 而して、上記のように構成した厨芥収納かごの材料供試品片Ａと、抗菌剤を混 入していない市販のポリプロピレン樹脂製の厨芥収納かごの材料供試品片Ｂ（両 供試品片共に５８×４８mmのプレート材）をヒートシールにより袋状に形成した 各別のポリエチレンフィルム袋の中に入れ、その中に後記する菌液を夫々０．２ ml滴下した後、該各袋内の空気を同一条件下で排出し、密封した。次に、これを 加圧状態で保存し、常温で２４時間経過後、菌液の３０倍量のリン酸緩衝液で両 供試品片中の生残菌を洗い出し、この洗い出した液について、ＳＣＤＬＰ寒天倍 地を用い、混釈平板培養法により生残菌数を測定した。

【００１０】 上記の測定試験の結果を次表に示す。

【００１１】

【表１】

【００１２】 上表より明らかなように、市販品の場合は、著しい菌数の増殖が観られたが、 本考案品の場合は、菌数は絶滅に近く減少しており、優れた抗菌性乃至は減菌を 備えていることが確認された。

【００１３】 図２は本考案の他の実施例を示すもので、図において、１１はシンク上に設置 するタイプの流し用厨芥収納かご、１２は網目であって、上記実施例と同一材料 で金型成形されており、したがって上記実施例と同様の優れた抗菌性を備えてい るものである。

【００１４】 上記の実施例から明らかなように、本考案に係る流し用厨芥収納かごによれば 、市販品に較べて格段に優れた抗菌効果乃至は減菌効果を発揮できることが判る 。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、抗菌剤を混入した合成樹脂を原料に用いて厨芥収納かごを形成し、 該厨芥収納かごに抗菌性を付与したことを特徴とする流し用厨芥収納かごに係る ものであるから、収納かご全体が常に抗菌性を保有しており、該収納かごに廃棄 された流しの厨芥に不可避的に付着する腐敗菌、その他の有害菌の増殖を確実に 抑制し得て、厨芥の腐敗、かび、ぬめり及び汚臭の発生を防止できるので、流し 廻りの衛生状態を極めて良好に保ち得るといった日常生活の環境衛生上、誠に有 益な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す正面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】本考案の他の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１・１１ 流し用厨芥収納かご ２・１２ 網目

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 抗菌剤を混入した合成樹脂を原料に用い
   て流し用厨芥収納かごを形成し、該厨芥収納かごに抗菌
   性を付与したことを特徴とする流し用厨芥収納かご。
2. 【請求項２】 厨芥収納かごが流しの排水器内に装設さ
   れる収納かごであることを特徴とする請求項１に記載の
   流し用厨芥収納かご。
3. 【請求項３】 厨芥収納かごが流しのシンク上に設置さ
   れる収納かごであることを特徴とする請求項１に記載の
   流し用厨芥収納かご。