JPH0586808A - タービンの起動停止パターン設定方法 - Google Patents

タービンの起動停止パターン設定方法

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JPH0586808A
JPH0586808A JP24957091A JP24957091A JPH0586808A JP H0586808 A JPH0586808 A JP H0586808A JP 24957091 A JP24957091 A JP 24957091A JP 24957091 A JP24957091 A JP 24957091A JP H0586808 A JPH0586808 A JP H0586808A
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stop pattern
turbine
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life consumption
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JP24957091A
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English (en)
Inventor
Norihisa Wada
憲久 和田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】希望するタービン余寿命を確保できると共に、
起動停止時間を短くすることができることである。 【構成】予め、各種温度における寿命消費率と熱応力の
関係を表す寿命消費率曲線を求めておくと共に、予め与
えられているタービン寿命と今後の起動停止回数とから
起動停止1回当りの寿命消費率制限値を求めておく(ス
テップ2)。次に、所望する起動停止パターンを実行し
た場合に、タービンロータに発生する最大熱応力を求め
(ステップ3)、該最大熱応力と前記起動パターンを実
行した場合の予想されるタービンロータ温度と前記寿命
消費率曲線とから、所望する前記起動停止パターンを実
行した場合のみの寿命消費率を求める(ステップ4,
5)。そして、求めた前記寿命消費率と前記寿命消費率
制限値とを比較し(ステップ6)、この比較結果に基づ
いて、少なくとも該寿命消費率制限値を超えない範囲に
おいて、前記起動停止パターンを変更する(ステップ
8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】タービンの起動停止パターンの設
定方法、およびこれを実行する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンは、起動、停止および負荷
変化過程において、その蒸気温度の変化から、その温度
変化率が大きい場合には、タービンロータ肉厚方向の温
度勾配が大きくなり、その熱膨張を内部拘束する結果、
熱応力が発生する。タービンの通常の運用においては、
熱応力の最大値はタービンロータ材料の降伏点以下であ
るが、応力集中部では局部的に降伏点を越えるものであ
るため、低サイクル疲労を考慮する必要がある。一般的
には、タービン一生の冷機起動、暖機起動回数その他の
運用予定から、起動停止1回当りの寿命消費率の制限を
設け、これと実際の起動停止1回当りの寿命消費率を比
較し、この比較結果に基づき、熱応力を管理している。
【0003】ところで、従来、実際の起動停止1回当り
の寿命消費率を求める場合、通常、タービンロータの寿
命消費率をタービンロータ材料の低サイクル疲労試験結
果から求めているが、その際、低サイクル疲労試験結果
のバラツキを考慮し、その下限値、すなわち寿命的に最
も厳しい値を採用していた。また、従来、このように求
めた寿命消費率をどのように蒸気タービンの運用に適用
して行くのか、充分に確立されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】蒸気タービンの熱応力
管理は、熱応力発生時のタービンロータ材料の寿命消費
率の制限により行うが、寿命消費率はタービンロータ材
料の低サイクル疲労試験結果のばらつきを考慮した下限
値を用いているため、タービンロータに関しては安全側
であるが、熱応力の管理値としては厳しくなっている。
タービン運用上、この熱応力を管理値以下にするには、
タービンロータの温度変化率を下げるために温度変化量
に対する時間を長くする方法を取っている。
【0005】最近の電力事情では、週末停止等の電力需
要量に伴なったタービン運用の要求が高まっており、必
然的にタービンの起動、停止回数が多くなっている。こ
のため、起動停止時間の短縮が望まれるようになってき
ている。
【0006】しかしながら、従来技術では、前述したよ
うに、タービンロータの寿命に関しては安全側となる
が、タービンロータの温度変化率を小さくするため、起
動停止時間が長くなりがちで、タービンの運転の際、厳
しい条件で運転管理しなければならず、起動停止時にお
ける運転管理が面倒であるという問題点がある。また、
このような問題点は、ガスタービンにおいても同様に起
こることである。本発明は、このような従来の問題点に
着目してなされたもので、希望するタービン余寿命を確
保できると供に、起動停止時間を短くできる等、起動停
止時における運転管理に余裕を持たせることができるタ
ービンの起動停止パターン設定方法、タービン設備の運
転方法、およびこれらを実行するための装置等を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のタービンの起動停止パターン設定方法は、予め、各種
温度におけるタービンロータの寿命消費率と熱応力の関
係を表す寿命消費率曲線を求めておくと共に、予め与え
られているタービン寿命または余寿命と今後の起動停止
回数とから起動停止1回当りの寿命消費率制限値を求め
ておき、所望する起動停止パターンを実行した場合に、
前記タービンロータに発生する最大熱応力を求め、該最
大熱応力と前記起動パターンを実行した場合の予想され
るタービンロータ温度と前記寿命消費率曲線とから、所
望する前記起動停止パターンを実行した場合のみの寿命
消費率を求め、求めた前記寿命消費率と前記寿命消費率
制限値とを比較し、この比較結果に基づいて、少なくと
も該寿命消費率制限値を超えない範囲において、前記起
動停止パターンを変更することを特徴とするものであ
る。
【0008】また、前記目的を達成するための他のター
ビンの起動停止パターン設定方法は、予め、各種温度に
おけるタービンロータの寿命消費率と熱応力の関係を表
す寿命消費率曲線を求めておくと共に、希望する計画余
寿命を定めておき、、所望する起動停止パターンを実行
した場合に、前記タービンロータに発生する最大熱応力
を求め、該最大熱応力と前記起動パターンを実行した場
合の予想されるタービンロータ温度と前記寿命消費率曲
線とから、所望する前記起動停止パターンを実行した場
合のみの寿命消費率を求め、求めた該寿命消費率と現在
までの寿命消費率とを加算して余寿命を求め、求めた前
記余寿命と前記計画余寿命とを比較し、この比較結果に
基づいて、前記起動停止パターンを変更することを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】タービンロータ寿命消費率は、タービンロータ
材料の低サイクル疲労試験結果の下限値を用いているた
め、その熱応力管理値は厳しい値となり、タービン運用
上の制約が大きい。そこで、予め取得しておいた各種温
度ごとの寿命消費率曲線から、タービンロータ温度に対
応する寿命消費率を求め、これに基づいて起動停止パタ
ーンを決定する。このように、タービンロータ温度を考
慮して寿命消費率を求め、起動停止パターンを決定する
ため、希望するタービン余寿命を確保できると共に、タ
ービン温度を無視した過大評価を避けることができて、
起動停止時間を短くできる等、起動停止時における運転
管理に余裕を持たせることができる。
【0010】
【実施例】まず、図4を用いて代表的な蒸気タービン設
備の蒸気流路について説明する。ボイラ1からの蒸気
は、高圧蒸気配管2を介して、高圧蒸気タービン3に流
入し、再びボイラ1で加熱され、中圧蒸気タービン4に
入る。以後、クロスオーバ管5を通って低圧蒸気タービ
ン6を通過し、コンデンサ7へ導かれる。このような蒸
気タービン設備において、起動時、停止時および負荷変
化による蒸気温度変化によりタービンロータに熱応力が
発生する。
【0011】図5を用いて、この熱応力発生過程を説明
する。冷機起動の場合、すなわちロータ温度がほぼ室温
に等しく、高温の蒸気が流入する場合、蒸気の流入に伴
い、ロータ表面温度(図中、破線で示す)9は上昇し、
ロータ表面に圧縮応力11が生じる。ここで、最も熱応
力が高くなるのは、ディスクの付け根など応力集中のあ
る部分で、その応力はマイナス降伏点12を越え、定常
状態では引張りの残留応力13が生じる。また、タービ
ン停止時は、ロータ温度9,10は高いままで蒸気温度
(図中、実線で示す)8の方が低くなり、このとき、ロ
ータ表面に引張応力14が生じる。なお、ロータ中心部
分温度(図中、一点破線で示す)10も同様に変化する
が、中心部分には応力集中が無いため、その熱応力と遠
心応力とを合成させた応力は、クリープ寿命に対し十分
余裕があるものとなることから、ロータの寿命消費はロ
ータ表面の寿命管理を行えば良いことになる。ここで、
寿命とは、熱応力により発生する低サイクル疲労によっ
て、タービンロータ表面にクラックが発生する時を10
0%としたものである。
【0012】タービンロータの寿命消費率は、タービン
ロータ材料の低サイクル疲労試験の結果から算出する。
疲労試験結果における材料のバラツキを考慮して下限値
(寿命的に最も厳しい値)を取ったのが、図6に示す疲
労曲線15である。更に、この疲労曲線14に基づき、
発生した熱応力と寿命消費率との関係を表したものが図
7である。従来、この寿命消費率の算出の際には、冷機
起動や暖機起動のようにタービンの運用が異なっても、
図7に示すように、同一の寿命消費率曲線16を用いて
行っていた。よって、ロータ温度が低温である場合にお
いても、図6に示すように、バラツキを考慮した下限値
の疲労曲線15のみを用いることとなり、結果的に過大
評価をすることになっている。
【0013】本実施例においては、熱応力発生時のター
ビンロータ表面温度における寿命消費率を把握すること
により、適切なタービン運用を行うものである。まず、
各種温度におけるタービンロータ材料の低サイクル疲労
試験により、図8に示すように、予め、各種温度T0
…,T3における疲労曲線15,15,…を取得してお
く。次に、これら疲労曲線15,15,…から、図9に
示すように、各種温度T0,…,T3に対する寿命消費率
曲線16,16,…を算出しておく。 そして、これら
寿命消費率曲線16,16,…を用いて、適切なタービ
ン運用を行なう。
【0014】次に、これら寿命消費率曲線16,16,
…を用いた実際のタービン運用およびこれを実施するた
めの蒸気タービン設備について説明する。まず、この蒸
気タービン設備の構成について、図3を用いて説明す
る。この設備は、起動パターン設定装置20と、高圧蒸
気タービン3と、この高圧蒸気タービン3に供給される
蒸気の流量を調節する蒸気流量調節弁31とを有して構
成されている。起動パターン設定装置20は、各種演算
や各種プログラム等を実行するCPU21と、各種デー
タやCPU21が実行する各種プログラム等が記憶され
ているメモリ22と、前述した寿命消費率曲線16,1
6,…等を装置内に取り込むためのフロッピーディスク
装置23と、データ入力や各種指示を行なうためのキー
ボード24と、CRT25と、インターフェース回路2
6とを有して構成されている。このインターフェース回
路26には、タービン負荷を示すタービン負荷信号が入
力するようになっている。また、このインタフェース回
路26から、蒸気流量調節弁31に対して制御信号が出
力できるようになっている。なお、メモリ22には、具
体的には、フロッピーディスク装置23から得られる寿
命消費率曲線16,16,…と、図1および図2に示す
フローを実行するためのプログラム等とが記憶される。
【0015】次に、この設備を用いたタービンの運用に
ついて図1および図2に示すフローチャートに従って説
明する。図1に示すように、最初に、キーボード24を
用いて、起動停止パターンを設定する(ステップ1)。
ここで、起動停止パターンの設定とは、冷機起動を行な
うか暖機起動を行なうかとか、これらの起動方式におけ
る暖気時間等を定めることである。次に、1回の起動停
止で許容できる寿命消費率を制限値L0として設定する
(ステップ2)。この寿命消費率制限値L0は、予め定
められているタービン寿命を計画運転回数で割ったもの
を用いる。このため、この制限値L0は、予め起動パタ
ーン設定装置20内に登録していてもよい。
【0016】制限値L0が設定されると、CPU21
は、設定した起動停止パターンを実行した場合に、ター
ビンロータ表面に発生する熱応力σ1を算出する(ステ
ップ3)。この算出では、まず、設定した起動停止パタ
ーンを実行した場合のタービンロータ表面の温度変化量
ΔTを求め、そして、この温度変化量ΔTに基づき熱応
力σ1を算出する。なお、この熱応力σ1は、実際にター
ビンを運転している際に、測定により得たものを用いて
もよい。次に、CPU21は、図9に示すように、メモ
リ22に記憶されている複数の寿命消費率曲線16,1
6,…から、設定した起動停止パターンにおいて最大応
力が発生するときのタービンロータ表面温度T1に対応
する寿命消費率曲線16を選択する(ステップ4)。そ
して、選択した寿命消費率曲線16と算出した熱応力σ
1とから、設定した起動パターンに対する寿命消費率L1
を決める(ステップ5)。
【0017】ステップ6では、ステップ5において決定
した寿命消費率L1と寿命消費率制限値L0とを比較し、
決定した寿命消費率L1が制限値L0を超える場合にはス
テップ8に進み、制限値L0以下である場合にはステッ
プ7に進む。ステップ7では、決定した寿命消費率L1
が制限値L0以下なので、設定した起動パターンを実施
してもタービン寿命に関しては問題ないが、設定した起
動パターンよりも起動時における暖気時間を短くする
等、熱管理的に余裕のある起動停止パターンに変更する
か否かの判断を運転者に対して促す。これは、起動パタ
ーン設定装置20のCRT25に表示される。運転者
は、この表示画面を見て、起動停止パターンを変更する
か否かの指示をキーボード24を操作して、起動パター
ン設定装置20に対して行なう。起動停止パターンを変
更する場合にはステップ8に進み、変更しない場合には
この起動停止パターンが実際に行なう起動停止パターン
として決定される。
【0018】ステップ8では、CPU21がステップ1
で設定された起動停止パターンの変更を行なう。ここで
は、ステップ6において決定した寿命消費率L1が制限
値L0を超えると判断されたものに対しては、温度変化
率を小さくする、すなわち暖気時間を長くする等の変更
を行ない、ステップ7で起動停止パターンの変更が指示
されたものに対しては、前述したように、暖気時間を短
くする等の変更を行なう。このように変更された起動停
止パターンに対して、再び、CPU21は、ステップ3
からステップ6までの処理を繰り返して行なう。蒸気タ
ービンを運転する際には、以上のように決定された起動
停止パターンに基づき、このパターンに応じた蒸気流量
調節弁31の弁開度が設定され、これが起動パターン設
定装置20のインターフェース回路26から蒸気流量調
節弁31に出力され、決定された起動停止パターンが実
行される。
【0019】このように、各種温度に対する寿命消費率
曲線16,16,…に基づき、起動停止一回当りの寿命
消費率をほぼ正確に求め、これと寿命消費率制限値L0
と比較して、起動停止パターンを決定しているので、希
望するまたは計画したタービン余寿命を確保できると共
に、無用に厳しい条件、すなわち無用に長い起動停止時
間、運転管理する必要がなくなり、起動停止時の短縮化
を図ることができる。この起動停止時間の短縮化は、特
に冷機起動時において、顕著に現われる。なお、蒸気流
量調節弁31は、定常運転時の際は、起動パターン設定
装置に入力さるタービン負荷信号に基づいて駆動するこ
とになる。
【0020】次に、蒸気タービン3の一生の余寿命を管
理するための起動停止パターンの設定について、図2の
フローチャートに従って説明する。まず、図1のフロー
チャートにおけるステップ1と同様に、起動停止パター
ンを設定する(ステップ11)。次に、蒸気タービン3
の寿命が後どの程度あることが望ましいか、すなわち計
画余寿命Ψ0を設定する(ステップ12)。計画余寿命
Ψ0が設定されると、CPU21は、先に説明したステ
ップ3と同様に、設定した起動停止パターンを実行した
場合に、タービンロータ表面に発生する熱応力σ1を算
出する(ステップ13)。次に、CPU21は、先に説
明したステップ4と同様に、メモリ22に記憶されてい
る複数の寿命消費率曲線16,16,…から、設定した
起動停止パターンにおいて最大応力が発生するときのタ
ービンロータ表面温度T1に対応する寿命消費率曲線1
6を選択する(ステップ14)。そして、選択した寿命
消費率曲線16と算出した熱応力σ1とから、設定した
起動パターンに対する寿命消費率L1を決める(ステッ
プ15)。
【0021】次に、設定した起動停止パターンに対する
寿命消費率L1を現在までの寿命消費率に加算して、過
去から設定した起動パターンを実行した場合までにおけ
る寿命消費率Φ1を算出し、設定した起動パターンを実
行した際の余寿命Ψ1(=1−Φ1)を求める(ステップ
16)。この際、算出した寿命消費率Φ1は、次回の演
算のためにメモリ22に登録しておく。ステップ17で
は、この算出した余寿命Ψ1と計画余寿命Ψ0とを比較
し、算出した余寿命Ψ1が計画余寿命Ψ0より小さい場合
にはステップ19に進み、計画余寿命Ψ0以上の場合に
はステップ18に進む。
【0022】ステップ18では、算出した余寿命Ψ1
計画余寿命Ψ0以上なので、設定した起動パターンを実
施しても余寿命が計画余寿命Ψ0よりも短くなることが
なく、基本的に問題はないが、先に説明したステップ7
と同様に、設定した起動パターンよりも起動時における
暖気時間を短くする等、熱管理的に余裕のある起動停止
パターンに変更するか否かの判断を運転者に対して促
す。このとき、起動パターン設定装置20のCRT25
には、運転者に対して判断を促す指示が表示されると共
に、算出した余寿命Ψ1と計画余寿命Ψ0とが表示され
る。運転者は、この表示を見て、起動パターン設定装置
20に対して、起動停止パターンを変更するか否かの指
示をキーボード24を操作して、起動パターン設定装置
20に対して行なう。起動停止パターンを変更する場合
にはステップ19に進み、変更しない場合にはこの起動
停止パターンが今後実際に行なう起動停止パターンとし
て決定される。
【0023】ステップ19では、ステップ11で設定さ
れた起動パターンの変更が行なわれる。ここでも、先に
説明したステップ8と同様に、ステップ17において求
めた余寿命Ψ1が計画余寿命Ψ0より小さいと判断された
ものに対しては、暖気時間を長くする等の変更を行な
い、ステップ18で起動停止パターンの変更が指示され
たものに対しては、暖気時間を短くする等の変更を行な
う。このように変更された起動停止パターンに対して、
再び、ステップ13からステップ17までの処理が繰り
返して行なわれる。なお、ステップ17において求めた
余寿命Ψ1が計画余寿命Ψ0より小さいと判断されたもの
に対しては、1回の運転で余寿命Ψ1が計画余寿命Ψ0
上に直ちになるように起動停止パターンを変更する必要
はなく、今後何回かの運転により計画余寿命以上になる
よう起動停止パターンを変更すれば良い。この場合、ス
テップ17では、何回か後の計画余寿命と計算余寿命と
を比較することになる。以上のように設定された起動停
止パターンを実行することにより、図1に示すフローに
より決定した決定した起動停止パターンを実行する場合
と同様に、計画タービン余寿命を確保できると共に、無
用に長い起動停止時間で運転管理する必要がなくなり、
起動停止時における運転管理に余裕を持たせることがで
きる。なお、本フローによる起動停止パターンの決定
は、基本的に、運転形態を大きく変える必要があるとき
に行なうことが好ましい。
【0024】以上、本発明に係る一実施例について蒸気
タービンを例にして説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、本発明をガスタービンに適用しても
よいことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、予め取得しておいた各
種温度ごとの寿命消費率曲線から、タービン温度に対応
する寿命消費率を求め、これに基づいて起動停止パター
ンを決定しているので、希望するタービン余寿命を確保
できると共に、タービン温度を無視した過大評価を避け
ることができて、起動停止時間を短くできる等、起動停
止時における運転管理に余裕を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の起動停止パターンの設
定手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明に係る他の一実施例の起動停止パターン
の設定手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る一実施例の起動パターン設定装置
の回路ブロック図である。
【図4】一般的なタービン設備の系統図である。
【図5】タービンロータに熱応力が発生する過程を示す
グラフである。
【図6】従来のタービンロータ材料に関する疲労試験結
果を示すグラフである。
【図7】従来のタービンロータ寿命消費率を管理するた
めの寿命消費率と熱応力の関係を示すグラフである。
【図8】本発明に係る一実施例のタービンロータ材料に
関する疲労試験結果を示すグラフである。
【図9】本発明に係る一実施例のタービンロータ寿命消
費率を管理するための寿命消費率と熱応力の関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1…ボイラ、2…高圧蒸気配管、3…高圧蒸気タービ
ン、20…起動停止パターン設定装置、21…CPU、
22…メモリ、31…蒸気流量調節弁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め、各種温度におけるタービンロータの
    寿命消費率と熱応力の関係を表す寿命消費率曲線を求め
    ておくと共に、予め与えられているタービン寿命または
    余寿命と今後の起動停止回数とから起動停止1回当りの
    寿命消費率制限値を求めておき、 所望する起動停止パターンを実行した場合に、前記ター
    ビンロータに発生する最大熱応力を求め、該最大熱応力
    と前記起動パターンを実行した場合の予想されるタービ
    ンロータ温度と前記寿命消費率曲線とから、所望する前
    記起動停止パターンを実行した場合のみの寿命消費率を
    求め、 求めた前記寿命消費率と前記寿命消費率制限値とを比較
    し、この比較結果に基づいて、少なくとも該寿命消費率
    制限値を超えない範囲において、前記起動停止パターン
    を変更することを特徴とするタービンの起動停止パター
    ン設定方法。
  2. 【請求項2】予め、各種温度におけるタービンロータの
    寿命消費率と熱応力の関係を表す寿命消費率曲線を求め
    ておくと共に、希望する計画余寿命を定めておき、 所望する起動停止パターンを実行した場合に、前記ター
    ビンロータに発生する最大熱応力を求め、該最大熱応力
    と前記起動パターンを実行した場合の予想されるタービ
    ンロータ温度と前記寿命消費率曲線とから、所望する前
    記起動停止パターンを実行した場合のみの寿命消費率を
    求め、求めた該寿命消費率と現在までの寿命消費率とを
    加算した結果から余寿命を求め、 求めた前記余寿命と前記計画余寿命とを比較し、この比
    較結果に基づいて、前記起動停止パターンを変更するこ
    とを特徴とするタービンの起動停止パターン設定方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のタービンの起動停
    止パターン設定方法において、最終的に得られた前記起
    動停止パターンに対応するよう、タービンに供給される
    作動流体の流量を調整することを特徴とするタービン設
    備の運転方法。
  4. 【請求項4】各種温度におけるタービンロータの寿命消
    費率と熱応力の関係を表す寿命消費率曲線を記憶してお
    く記憶手段と、 所望の起動停止パターンおよび起動停止1回当りの寿命
    消費率制限値を設定する設定手段と、 所望する前記起動停止パターンを実行した場合に、前記
    タービンロータに発生する最大熱応力を求め、該最大熱
    応力と前記起動パターンを実行した場合の予想されるタ
    ービンロータ温度と前記寿命消費率曲線とから、所望す
    る前記起動停止パターンを実行した場合のみの寿命消費
    率を求める寿命消費率算出手段と、 求めた前記寿命消費率と前記寿命消費率制限値とを比較
    し、この比較結果に基づいて、前記起動停止パターンの
    変更を指示するか、または少なくとも該寿命消費率制限
    値を超えない範囲で前記起動停止パターンを変更する起
    動停止パターン変更手段とを備えていることを特徴とす
    るタービンの起動停止パターン設定装置。
  5. 【請求項5】各種温度におけるタービンロータの寿命消
    費率と熱応力の関係を表す寿命消費率曲線を記憶してお
    く記憶手段と、 所望の起動停止パターンおよび希望する計画余寿命を設
    定する設定手段と、 設定した前記起動停止パターンを実行した場合に、前記
    タービンロータに発生する最大熱応力を求め、該最大熱
    応力と前記起動パターンを実行した場合の予想されるタ
    ービンロータ温度と前記寿命消費率曲線とから、所望す
    る前記起動停止パターンを実行した場合のみの寿命消費
    率を求め、求めた該寿命消費率と現在までの寿命消費率
    とを加算して余寿命を求める余寿命算出手段と、 求めた前記余寿命と前記計画余寿命とを比較し、この比
    較結果に基づいて、前記起動停止パターンの変更を指示
    するか、または前記起動停止パターンを変更する起動停
    止パターン変更手段とを備えていることを特徴とするタ
    ービンの起動停止パターン設定装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載のタービンの起動停
    止パターン設定装置と、 最終的に得られた前記起動停止パターンに対応するよ
    う、タービンに供給される作動流体の流量を調節する流
    量調節手段を備えていることを特徴とするタービン設
    備。
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JP24957091A Pending JPH0586808A (ja) 1991-09-27 1991-09-27 タービンの起動停止パターン設定方法

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JP (1) JPH0586808A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2002302054B2 (en) * 2000-04-14 2004-12-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and equipment for assessing the life of members put under high in-service temperature environment for long period
JP2015090091A (ja) * 2013-11-05 2015-05-11 三菱日立パワーシステムズ株式会社 蒸気タービン起動制御装置及びその起動制御方法
JP2015096718A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 三菱日立パワーシステムズ株式会社 発電プラントの起動制御装置及び起動制御方法
JP2017025819A (ja) * 2015-07-23 2017-02-02 三菱日立パワーシステムズ株式会社 発電プラントの起動制御装置及び起動制御方法
JP2017150408A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 株式会社東芝 蒸気タービン起動支援システム

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