JPH0586351A - ホツトメルト型シリコーン感圧接着剤組成物及びその用途 - Google Patents

ホツトメルト型シリコーン感圧接着剤組成物及びその用途

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JPH0586351A
JPH0586351A JP3079439A JP7943991A JPH0586351A JP H0586351 A JPH0586351 A JP H0586351A JP 3079439 A JP3079439 A JP 3079439A JP 7943991 A JP7943991 A JP 7943991A JP H0586351 A JPH0586351 A JP H0586351A
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Randall P Sweet
ポール スイート ランドール
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成
物、本組成物の使用方法、本組成物を用いて作られる製
品、及び本組成物を用いた製品の作製方法。 【構成】 (1)約40〜約70重量部のシリコーン樹脂、
(2)約30〜約60重量部のシリコーン流体、(3)約0.
5〜約20重量部のフェニル基含有ポリシロキサン流体
(25℃で約5〜600センチストークスの粘度のもの。 例、(CH3)3SiO[Si(C6H5)(OSi(CH3)3)O]nSi(CH3)3)の混
合物 但し、(1)と(2)の合計量を100重量部とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホットメルト型シリコ
ーン感圧接着剤組成物と、この組成物を用いた製品の製
法と、この組成物の使用法と、及びこの組成物を用いて
作られた製品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、感圧接着剤(PSA)は低い圧力で
表面に接着し、これをはぎ取る場合には、被着面に痕跡
を残さずにはぎ取られる材料である。当業者には周知で
あるシリコーンの感圧接着剤は、典型的には溶剤型接着
剤であり、溶剤はシリコーン感圧接着剤の粘度を、選ば
れた支持体上へ容易に塗工できる粘度に下げるために主
に使用され、塗工後溶剤は除去される。溶剤型の感圧接
着剤を用いるときには、特別な注意を払わなければなら
ず、使用される溶剤の多くが引火性であるので、溶剤の
環境への暴露や、引火及び爆発し易い条件は避けなけれ
ばならない。
【0003】ホットメルト型感圧接着剤は、加熱するこ
とにより塗工に適した粘度に溶融し、冷却すると一般に
固化する接着剤である。ホットメルト型PSAの溶剤型
PSAに対する利点は周知である。すなわち、ホットメ
ルト型PSAの利点は、(1)溶剤の除去及び含有を必
要としないこと、(2)引火性溶剤の存在による火災を
避けるための特別な注意を払う必要がないこと、(3)
溶剤型PSAで通常用いられるもの以外の塗工方法が利
用可能であること、及び(4)溶剤型PSAではしばし
ば泡立ちを起こす厚塗りを、泡立ちを最小限に抑えてよ
り容易に塗工できること、である。さらに、ホットメル
ト型PSAには、他の材料のPSAへの添加を妨げるこ
とのある溶剤を含まないという利点がある。
【0004】シリコーン感圧接着剤は、多くの用途、特
に医療分野において他の型のPSAよりも好ましいこと
が見いだされた。例えば、シリコーン感圧接着剤は、局
部使用が認められているので、薬剤を含むパッチを患者
の皮膚に固着させるなどの、経皮ドラッグデリバリー用
途への使用が見いだされた。
【0005】本発明の発明者でもあるRandall P. Sweet
の米国特許第 4865920号は、シリコーンから成ること及
びホットメルト型PSAであることのそれぞれの固有の
利点を有するホットメルト型シリコーン感圧接着剤の製
造方法を開示する。米国特許第 4865920号では、ホット
メルト型シリコーン感圧接着剤組成物は(1)シリコー
ン樹脂、(2)シリコーン流体、及び(3)次式:R−
C(O)OR′(式中R基は2〜32個の炭素原子を有す
る一価の炭化水素基で、R′基は1〜14個の炭素原子を
有する一価の炭化水素基である)を有するエステルの、
シリコーン樹脂及びシリコーン流体の総重量に対して1
〜10重量パーセント、から成る。このシリコーン感圧接
着剤組成物はかなり効能があるが、ある薬剤及び他の有
機材料とより相溶性のあるホットメルト型シリコーン感
圧接着剤を利用できることが望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】新型のホットメルト型
シリコーン感圧接着剤は、実質的に透明であることがで
き、接着力を用途に合わせることができるように接着性
を制御できることもまた望まれる。例えば、経皮ドラッ
グデリバリーパッチの用途においては、PSAが所望の
期間皮膚に接着し、除去するときには患者が快適に除去
できるように、適当な皮膚への接着性を示すことが望ま
れる。
【0007】本発明は、ホットメルト接着剤であること
及び局所的用途においてよく受け入れられる材料から作
られることの利点を有するホットメルト型感圧接着剤組
成物を提供する。本発明のホットメルト型シリコーン感
圧接着剤組成物は、これまでの技術のシリコーンPSA
及び米国特許第 4865920号のホットメルト型PSAと比
べて、ある薬剤及び他の有機材料に対しより相溶性があ
る。本発明はまた、組成物の粘着性、接着性、及び剥離
性という感圧接着剤の特性を制御する手段をも提供す
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、
(1)シリコーン樹脂及び(2)シリコーン流体の、粘
着性及び接着性を示す混合物を、(3)25℃における粘
度が約5〜約 60000センチストークスであり、少なくと
も一つのフェニル基を含有するポリシロキサン流体の、
シリコーン樹脂及びシリコーン流体の総重量に対して、
約0.5〜約20重量パーセントと混合して成るホットメル
ト型シリコーン感圧接着剤を提供することにより、前記
の要求を満たす。本発明はまた、この組成物の使用方
法、ホットメルト型シリコーン感圧接着剤を塗工した支
持体の作製方法、及び組成物を用いて作られる装置をも
含む。
【0009】一般的に、この発明のホットメルト型組成
物は、シリコーン感圧接着剤、及び25℃で約5〜約 600
00センチストークスの粘度を有する少なくとも一種のフ
ェニル基含有ポリシロキサン流体から成る。ホットメル
ト型シリコーン感圧接着剤の、フェニル基含有ポリシロ
キサン流体以外の成分は、種々の周知のシリコーン感圧
接着剤から選択することができる。典型的なシリコーン
感圧接着剤は、組成物の粘度を室温で塗工できる粘度へ
減少させるために、キシレン(これは引火性であり、環
境の制御を必要とする)またはトリクロロトリフルオロ
エタン(環境の制御を必要とする)のような揮発性の有
機溶剤を含み、塗工後、この有機溶剤は蒸発により除去
される。この発明のホットメルト型シリコーン感圧接着
剤組成物は、除去されるべきこのような溶剤を使用しな
いが、それでもなおその粘度は、あるフェニル基含有ポ
リシロキサン流体の存在により、高温で塗工に適した粘
度へ下げられることができる。
【0010】任意ではあるが、この発明のホットメルト
型シリコーン感圧接着剤組成物は、増量充填剤または補
強充填剤のような少量の充填剤を含むことができる。こ
の充填剤は、シリコーン樹脂及びシリコーン流体の総重
量に対して、約5重量パーセントを超えない量で含まれ
ることが通常は望まれる。
【0011】本発明のホットメルト型組成物に用いられ
る感圧接着剤の適当なものの一つは、(1)珪素結合ヒ
ドロキシル基を含むベンゼンに可溶性である樹脂性共重
合体から成り、そして化学式R''''3SiO1/2 のトリオル
ガノシロキシ単位及び化学式SiO4/2の4官能性シロキシ
単位から本質的に成り、共重合体においてトリオルガノ
シロキシ単位は各4官能性シロキシ単位に対して約0.6
〜0.9単位の比率で存在し、式中のR''''基は、1〜6
個の炭素原子を有する炭化水素基からなる群より独立に
選択される1価の有機基であるシリコーン樹脂のよう
な、トリメチルシリル基で末端ブロックされたポリシリ
ケート樹脂、及び(2)シラノール基で末端停止された
ポリジオルガノシロキサン流体、例えば、ポリジメチル
シロキサン流体、の混合物から成る。Dexterらの米国特
許第 2736721号及びCurrieらの米国特許第 2814601号
は、このようなまたは類似の感圧接着剤組成物を教示す
る。
【0012】本発明に従い使用する他種の適当な感圧接
着剤は、Goodwin, Jr.の米国特許第2857356号のものま
たはそれに類似するものである。Goodwin, Jr.の特許
は、(1)トリアルキル加水分解性シラン及びアルキル
シリケートの共加水分解生成物で、加水分解生成物が複
数の珪素結合ヒドロキシル基を含むもの、及び(2)珪
素結合ヒドロキシル基を含む、直鎖の高粘度のオルガノ
ポリシロキサン流体、を含む原料の混合物から成るシリ
コーン感圧接着剤を教示する。
【0013】シリコーン樹脂(1)及びシリコーン流体
(2)は、Pailのカナダ特許第711756号に記述されるよ
うな手順に従って、縮合させることが任意にできる。こ
のような縮合反応においては、シリコーン樹脂(1)及
びシリコーン流体(2)を、触媒量のシラノール縮合触
媒の存在下で混合し、次に例えば、還流状態で1〜20時
間加熱することにより、シリコーン樹脂(1)及びシリ
コーン流体(2)は縮合する。シラノール縮合触媒の例
としては、1級、2級、及び3級アミン、これらのアミ
ンのカルボン酸、及び4級アンモニウム塩がある。
【0014】本発明に従ってフェニル基含有ポリシロキ
サン流体と共に用いる、他種の適当な感圧接着剤には、
Blizzardらの米国特許第 4591622号及び第 4584355号、
Homanらの米国特許第 4585836号、及び Woodardらの米
国特許第 4655767号に記述される組成物がある。一般的
に、これらの感圧接着剤は、混合物の珪素結合ヒドロキ
シル基含量を低減する化学処理を施された、シリコーン
樹脂(1)及びシリコーン流体(2)の混合物から成
る。これらの接着剤を、化学処理に先だって、上述のよ
うに任意に縮合することはできる。
【0015】典型的には、本発明に用いられる最も実用
的な感圧接着剤は、シリコーン流体としてポリジメチル
シロキサンを含む。なぜなら、この材料は最も経済的で
そして最も入手しやすいシリコーン流体であるからであ
る。
【0016】一般的には、シリコーン樹脂及びシリコー
ン流体の総重量部を 100部として、シリコーン樹脂はシ
リコーン感圧接着剤中に約40〜約70重量部の量で使用さ
れ、シリコーン流体は約30〜約60重量部の量で使用され
る。総重量部を 100として、シリコーン樹脂を約50〜約
60重量部使用し、対応してシリコーン流体を約40〜約50
重量部使用することが通常は好ましい。
【0017】本発明に用いられるシリコーン感圧接着剤
は、一般に非粘着性の加硫ゴムを指す「シリコーンゴ
ム」であるとは考えられない。最も通常の型のシリコー
ンゴムは、ポリジメチルシロキサンガム、充填剤(ヒュ
ームドシリカまたは他の無機質のような、非樹脂性材
料)、架橋剤、及び任意的に触媒を含む混合物から成
る。一方、本発明に用いられるシリコーン感圧接着剤は
粘着性であり、典型的には、軽く圧力をかけた後には支
持体に接着する。このシリコーン感圧接着剤は、以下に
述べるように、フェニル基含有ポリシロキサン流体と共
に混合した後は、硬化または「ゴム化」することができ
る。しかしながら、硬化後でさえも、このシリコーン感
圧接着剤組成物は粘着性である。
【0018】シリコーン感圧接着剤とシリコーンゴムと
の別の相違点は、シリコーン感圧接着剤は通常は充填材
を含まないか、または含んでも少量、例えばシリコーン
業界で知られているヒュームドシリカまたは他の無機質
補強材のような充填材を約5重量%以下の量を含むこと
である。一方、シリコーンゴムは典型的には約15〜35重
量%の充填材を含む。充填材をシリコーン感圧接着剤中
に大量に含有させることは通常は望ましくない。なぜな
ら、大量の充填材はしばしばシリコーン感圧接着剤の粘
着性及び接着性を失わせ、そして粘度を増加させて、シ
リコーン感圧接着剤の塗工をより困難なものとするから
である。
【0019】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物は、シロキサン(1)及び(2)と、選ばれ
たフェニル基含有ポリシロキサン流体とを単に混合する
ことにより調製される。そしてホットメルト型シリコー
ン感圧接着剤組成物は塗工可能な粘度へ加熱され、支持
体上に塗工される。任意ではあるが、塗工された組成物
を硬化させることはできる。組成物を硬化させる場合に
は、組成物にさらに硬化触媒を含有させることはでき
る。このような触媒は、室温及びホットメルト塗工処理
中に到達する温度では、不活性であることが好ましい。
それゆえ、このような触媒は、ホットメルト温度より高
い温度で活性になるもの、または他のエネルギー源、例
えば、紫外線または電子ビーム線に暴露すると活性にな
るもののどちらかが最も適している。
【0020】シリコーン感圧接着剤を硬化するまたは架
橋する方法は、当業者には周知である。例えば、D. Sat
as(Van Nostrand Reinhold, Florence, Kentucky, 198
2)編集のHandbook Of Pressure−Sensitive Adhesive T
echnology の 344〜 352頁にある D.F.Merrill による
「Silicone Pressure −Sensitive Adhesives 」、及び
セミナー議事録(Pressure Sensitive Tape Council, D
eerfield, Illinois,1986)の1〜5頁、Making It Stic
k in'86, Advances In Pressure −SensitiveTape Tech
nology にあるL.A. Sobieski による「Formulating Sil
icone Pressure Sensitive Adhesives For Application
Performances」を参照できる。
【0021】本発明に適切なフェニル基含有ポリシロキ
サン流体は、完全に液体のもの、及び液体と固体のフェ
ニル基含有ポリシロキサン流体を混合したもの、を含
む。フェニル基含有ポリシロキサンは、粘度が適当な範
囲へ下がるものであれば、直鎖でも枝分かれでもよい。
これらのフェニル基含有ポリシロキサン流体は、経皮薬
剤用途の場合のような、局所(動物の皮膚上の)用途に
適している。
【0022】本発明に用いられるフェニル基含有ポリシ
ロキサン流体の、25℃における適当な粘度範囲は約5〜
約 60000センチストークスである。流体は全粘度範囲、
すなわち約5〜約 60000センチストークスで、一般に操
作及び塗工に適当なホットメルト粘度を提供するが、流
体が25℃において約10〜約 200センチストークスの粘度
を有することが好ましい。
【0023】好ましくは、フェニル基含有ポリシロキサ
ン流体は、シロキサン100単位当り約1個のフェニル基
からシロキサン 100単位当り約100個までのフェニル基
を有する。ここで、シロキサン1単位は2個の酸素原子
を結合した1個の珪素原子を含み、各酸素原子は他の珪
素原子と結合している。言い換えると、シロキサン単位
は、次の単位式、Z2SiO2/2(式中、各Z基はフェニル
基、炭化水素基、−OH基、または−OSiR''3 基(R''基
は、1〜3個の炭素原子を有する炭化水素基及び−OH基
から成る群より独立に選択される1価の基である)であ
ることができる)から成る。「独立に選択される」とい
う意味は、各基(例えば各R''基)は同じものでも異な
るものでもよいということである。「O2/2 」は、2つ
の酸素原子が珪素原子に結合しており、各酸素原子は他
の珪素原子に共有されていることを示す。
【0024】適当なフェニル基含有ポリシロキサンは、
次の構造式を有する。 A3 SiO[Si(C6 H5 )(R′)O]X [Si(R2 )O]y SiB3 式中、各R基は、−OSiR''3 基、1〜3個の炭素原子を
有する炭化水素基、及び−OHから成る群より独立に選択
される1価の基であり、各R′基は、−OSiR''3基、−O
H基、及びCH3基から成る群より独立に選択される1価の
基であり、各R''基は、1〜3個の炭素原子を有する炭
化水素基から成る群より独立に選択される1価の基であ
り、A及びBは独立に選択される末端基であり、及びx
は0より大きい値でそしてx及びyの値は、フェニル基
含有ポリシロキサン流体が25℃において約5〜約 60000
センチストークスの粘度を有し、シロキサン100単位当
り約1個のフェニル基からシロキサン 100単位当り約10
0個までのフェニル基を有するように選択される平均値
である。A及びBはそれぞれ、多くの適当な末端基、例
えば−OSiR'''3基(各R''' 基は1〜8個の炭素原子を
有する炭化水素基)、1〜8個の炭素原子を有する炭化
水素基、−OH基、ハロゲン化物基、またはアミン基、の
一つであることができる。A及びBは、その構造式全体
に占める割合が、これらの特性をほとんど無視できる程
度のものであるため、通常は重要ではない。
【0025】好ましいフェニル基含有ポリシロキサン
は、次の構造式を有する。 (CH3)3 SiO [Si(C6 H 5)(OSi (CH3)3 )O]n Si(CH3)3 式中、nは、フェニル基含有ポリシロキサン流体が25℃
において約5〜約 60000センチストークスの粘度を有す
るように選択される平均値である。
【0026】他の適当な種類のフェニル基含有ポリシロ
キサンは、次の構造式を有する。 (CH3)3 SiO [Si(C6 H 5)(CH3)O]n Si(CH3)3 式中、nは、流体が25℃において約5〜約 60000センチ
ストークスの粘度を有するような平均値である。
【0027】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物に用いるフェニル基含有ポリシロキサン流体
は、引火性がないので、ホットメルト型シリコーン感圧
接着剤組成物の高温での用途において、より安全な手順
を提供する。引火性物質とは、米国連邦規則法(CF
R)、タイトル49、パート173 、セクション10.5(49 C
FR173.10.5) の定義に従って引火性であるとされる物質
である。簡単に言い換えると、引火性液体とは、 100°
F以下で引火点を有する全ての液体を示す。ここで、引
火点とは、液体が、液体表面付近で空気と着火性の混合
物を形成するのに十分な濃度の蒸気を、試験容器内で発
散する最低温度を指す。CFRは引火点を測定する適当
な試験条件を提供する。引火性物質が組成物中に含まれ
る場合には、塗工作業は、火災を避けるために可燃性の
ガスの無い、不活性な環境(例えば窒素ガス)中で行わ
れることができるだろう。
【0028】使用されるフェニル基含有ポリシロキサン
流体は、処理温度において問題になるほど蒸発してはい
けない。典型的には、本発明の組成物は 100℃以上の温
度で適当な作業粘度が得られるので、フェニル基含有ポ
リシロキサン流体は 100℃以上の沸点を有することが好
ましい。
【0029】フェニル基含有ポリシロキサン流体は、シ
リコーン樹脂及びシリコーン流体の総重量に対して、約
0.5〜20重量パーセントの量で用いられることができ
る。好ましくは、フェニル基含有ポリシロキサン流体は
約10〜約15重量パーセントで使用される。多量では、特
に低分子量のフェニル基含有ポリシロキサン流体を用い
ると、ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物は室
温においてかなり流動性になることができ、多くのPS
Aの用途には望ましくない。しかしながら、この問題
は、前述のように塗工後にPSAを硬化することにより
克服することができる。
【0030】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物は、原料をどんな順序で混合しても作ること
が出来る。原料の反応または処理、例えば、前述のPail
の特許の手順に従う縮合、または前述のBlizzardらの特
許に従う化学処理では、フェニル基含有ポリシロキサン
流体を添加する前に終了する必要があるかもしれない。
【0031】フェニル基含有ポリシロキサン流体を包含
させることにより、高温でのホットメルト型シリコーン
感圧接着剤組成物の粘度を、除去しなければならない溶
剤を用いずに支持体の塗工に適した粘度へ下げることが
出来る。ホットメルト処理に適した粘度は、使用する装
置、望まれる塗工の厚さ、及び望まれる塗工速度などに
依存して変化する。
【0032】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物を、支持体の塗工に用いる場合、この方法
は、(a)ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物
を25℃以上の塗工可能な温度に加熱すること、(b)加
熱されたホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物を
支持体上に塗工すること、及び(c)塗工したホットメ
ルト型シリコーン感圧接着剤組成物を、一般にそれが非
流動状態になるまで冷却すること、の各工程から成る。
典型的には、本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物を約 100℃以上(より典型的には約 150℃)
に加熱すると適当な粘度になる。これらの塗工可能な温
度は、組成物の分解が起こらないように十分に低い温度
である。使用する塗工装置、所望の最終製品、及びホッ
トメルト型シリコーン感圧接着剤組成物の組成に依存し
て、より低い温度で塗工可能な粘度になることができ
る。例えば、より厚い層の感圧接着剤が望まれるなら、
より高い塗工粘度でできる。
【0033】ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成
物を、裏地または支持体へ適用するときには、この手順
は、ローラー塗、漬け塗、押出、ナイフ塗布、またはス
プレー塗工のような通常の手段のどれを使用することに
よってもできる。
【0034】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物は、紙、布、ガラス布、シリコーンゴム、ポ
リエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラ
フルオロエチレン、ガラス、木、金属、及び皮膚のよう
な多くの支持体に接着するであろう。それゆえ、本発明
のホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物には、多
くの用途がある。所望の用途に依存して、ホットメルト
型シリコーン感圧接着剤組成物を載せる支持体表面に、
定着剤を適用することは望むことができる。
【0035】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物は、薬剤のような生物活性剤の、患者皮膚の
ような生物活性剤受容支持体への運搬を補助することに
特に適している。本発明のホットメルト型シリコーン感
圧接着剤組成物は、2種類の生物活性剤の運搬様式に用
いることが出来る。1つの様式は生物活性剤をホットメ
ルト型シリコーン感圧接着剤組成物中に取り込み、これ
がその後支持体に接着し運搬を開始することによるもの
である。2番目の運搬様式は、材料膜、任意には、本発
明のホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物の膜
を、本発明のホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成
物を用いて支持体に接着し、次に生物活性剤の溜を接着
した膜に接触させることによるものである。生物活性剤
は、溜から接着した膜を通過して支持体へ達し、吸収さ
れる。この様式のために、(a)容器、(b)容器に含
まれる生物活性剤、及び(c)容器と生物活性剤受容支
持体とを接着する手段を提供するための、容器に接する
本発明のホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物、
を含む生物活性剤運搬装置を作ることが出来る。
【0036】本発明のホットメルト型シリコーン感圧接
着剤組成物中に、フェニル基含有ポリシロキサン流体が
存在することにより、ある薬剤及び他の有機材料は、以
前の技術の組成物と比べて、この組成物により相溶性で
ある。材料が、ジメチルシロキサン流体のみを含むPS
Aと比べて、本発明の組成物により相溶性であるかどう
かを定量する一つの方法は、当技術分野でよく知られて
いるヒルデブランド溶解度パラメーターを参照すること
である。(CH3)2SiO-に基づく流体のヒルデブランド溶
解度パラメーターは7.38であり、一方(C6 H5)(CH3)Si
O-に基づく流体のヒルデブランド溶解度パラメーターは
9.76である。それゆえ、溶解度パラメーターが9.76以上
の(すなわち、より親水性である)薬剤化合物または賦
形剤は、完全にジメチルシロキサンだけに基づく典型的
なPSAと比較して、本発明の組成物に対しより高い相
溶性を有し、そしてより高い薬剤放出速度を提供するで
あろう。エストラジオール、ノルエチンドロン(noreth
indrone)、コルチゾール、プレドニゾロン、及びエスト
リオールのような薬剤は、典型的なシリコーンPSAよ
りも本発明のPSAにより可溶性である。ステアリルア
ルコール、蜜蝋、ラノリン、鉱油、パラフィン、ペトロ
ラタム、及びイソプロピルミリステートのような有機物
質は、フェニル基含有ポリシロキサンを含まない組成物
よりも、本発明の組成物により可溶性であるだろう。
【0037】改良された相溶性とは、物質と組成物とを
分離させずに、より多量の物質を組成物へ添加出来るこ
とを意味することができる。さらにまたは代わりに、改
良された相溶性とは、添加された物質が組成物の物理的
特性を破壊することをより低減することを意味すること
ができる。
【0038】さらに、本発明のホットメルト型シリコー
ン感圧接着剤組成物は、経皮ドラッグデリバリーの用途
に用いられる場合に、薬剤の皮膚への透過速度の制御を
改良する点でさらに利益を提供するという、潜在的利点
を有する。
【0039】
【実施例】以下の本発明の例は説明することのみを意味
し、添付の特許請求の範囲に正しく記述された本発明を
限定するものとして解釈されるべきものではない。以下
の例において、特に明記しない限り、すべての部及びパ
ーセントは重量によるものである。
【0040】以下のように、樹脂の「N.V.C.」(不揮発
成分含量)は、1.5gの樹脂と、0.75gの 100cSt.の粘
度を有するトリメチルシロキシ基で末端ブロックされた
ポリジメチルシロキサン(PDMS)流体とを、内径60mm、
深さ15mmのアルミホイルの皿中で混合し、そしてその試
料を空気循環炉内で 150℃で2時間加熱することにより
定量された。次に加熱した試料を室温へ冷却し、不揮発
物質重量(w)を定量するために再計量した。N.V.C.の
パーセントは、 100×(w/1.5)に等しい。
【0041】以下の例において、樹脂A−1は、 Daudt
らの米国特許第 2676182号の方法に従い45部の珪酸ナト
リウム(41.6°Be)及び20部のMe3SiCl(Me=CH3)から調
製される、Me3SiO1/2 単位及びSiO4/2単位をおよそ0.7
5:1.0の比率で含む樹脂性の共重合体シロキサンのキ
シレン溶液であり、典型的には約69〜71%のN.V.C.と、
0.3〜1.4の範囲の酸価と、60%N.V.C.のキシレン溶液
において25℃で10〜14センチポイズの範囲の粘度と、及
び 100%N.V.C.に対して約2.5重量パーセントの珪素結
合ヒドロキシル基とを有する。
【0042】樹脂A−2は、脱蔵された樹脂A−1( 1
00%不揮発成分)である。
【0043】PDMS流体Aは、およそ 40000の数平均
分子量を有するヒドロキシル基で末端ブロックされたポ
リジメチルシロキサン、及び4〜30の重合度を有する少
量の環状ポリジメチルシロキサンを均一に混合したもの
であり、この混合物は、ブルックフィールド(B型)粘
度計( HAF型、スピンドル#3、10RPM )を用いて測定
すると、 12000〜15000 センチポイズの間の粘度を有す
る。
【0044】PSA Aは、24.1重量部の樹脂A−2
と、39.8重量部のキシレンと、及び36.1重量部のPDM
S流体Aとを均一に混合することにより調製された。次
にこの混合物を 100℃へ加熱し、無水アンモニアを、混
合物の不揮発分に対して11ml/min/lbの速度で2時間
混合物中を通過させた。混合物を末端封鎖するために、
末端ブロックするトリオルガノシリル基と樹脂共重合体
中に存在するすべての珪素結合ヒドロキシル基とが3:
1のモル比率になるように、ヘキサメチルジシラザンを
混合し、そしてポリジオルガノシロキサン及び混合物を
95〜 100℃で3時間反応させた。次に、その混合物を 1
40℃に加熱し、還流条件下で3時間 140℃に保ち、縮合
水を除去した。そして混合物を、不揮発分が90%以上に
なるまで濃縮した。
【0045】PSA Bは、60部の樹脂Aと、40部のP
DMS流体Aと、及び2.4部の炭酸アンモニウムのうち
1部とを均一に混合し、混合物を 100℃に加熱し、及び
100℃で1時間保つことにより調製された感圧接着剤で
ある。次に2.4部の残りの炭酸アンモニウムを混合物に
加え、 100℃でさらに1時間混合を続けた。その混合物
を 100℃で16時間濃縮し、揮発分を除去した。室温へ冷
却されたPSA Bは、(1) 1.085〜 1.115の比重、
(2)N.V.C.を、1gの試料を用い、炉温を 177℃にし
た以外上述のように測定したところ、少なくとも98.8%
のN.V.C.、(3)24時間静止後、ASTM D926 を用いて2
グラムの試料に3分±5秒間力を加えた後に測定したと
ころ、 150〜 200×10-3の可塑度、及び(4)トリクロロ
トリフルオロエタンへN.V.C.が18.5%になるように分散
させたとき、少なくとも1600gの接着剤剥離、を有し
た。
【0046】PSA Cは、55重量部の樹脂A−1及び
45重量部のPDMS流体Aを、PSA Bに与えられた
量の代わりに用いること以外、PSA Bの調製と同じ
方法で調製された。
【0047】フェニル流体Aは、以下の構造を有するポ
リフェニルメチルシロキサン共重合体の流体である。: (CH3)3 SiO [Si(C6 H5 )(OSi(CH3)3)O]n Si(CH3)3 式中、nは、流体の粘度が、B型粘度計で測定したとき
に25℃で約22.5センチストークスであるような平均値で
ある。フェニル流体Aの引火点(クローズドカッップ試
験)は約 250°Fである。
【0048】フェニル流体Bは、以下の構造を有するフ
ェニル−メチル−シリコーンオイルである。: (CH3)3 SiO [Si(C6 H5)(CH3) O]n Si(CH3)3 式中、nは、流体の粘度が、B型粘度計( RVT型、3番
スピンドル、100回転)で測定したときに25℃で約 125
センチストークスであるような平均値である。
【0049】例1〜12 例2〜4,6〜8、及び10〜12では、ホットメルト型シ
リコーン感圧接着剤組成物は、表1に示される組成物を
約 100℃〜 150℃で均一になるまで混合し、次に混合物
を室温に冷却することにより調製された。例6〜8及び
10〜12の組成物は透明であり、従って、フェニル流体A
はPSAのB及びCと非常に相溶性が高いことを示して
いる。例2〜4の組成物は乳濁を呈しており、従ってフ
ェニル流体BはPSA Aと完全には相溶しないことを
示している。例1,5、及び9は、データが入手できる
ときには、フェニル基含有ポリシロキサン流体を含まな
い種々のシリコーン感圧接着剤の特性を示すために、提
供される。
【0050】
【表1】
【0051】レオメトリクス(Piscataway, NJ)より入
手可能な粘弾性試験機を用い、10グラムの試料を温度を
変化させ、50mmのカップ及びプレートを用いて試験機を
10rad /sec の振動数及び1%の歪で運転し、動粘度
(n* )及び貯蔵弾性率(G’)をいくつかの組成物に
ついて測定した。
【0052】貯蔵弾性率はダイスエル及び貯蔵記憶と直
接に関連する。ダイスエルが高い程、ある塗工厚さに要
求されるオリフィスのサイズはより小さくなる。それゆ
え、貯蔵弾性率が低い方が、支持体へ塗工しやすいの
で、より好ましい。これらの例について行われたものと
同様の試験が、ASTM 4065-82に記述される。測定した組
成物の粘度及び貯蔵弾性率を、それぞれ表2及び3に示
す。表中「ND」は「定量されない」ことを指す。本発明
の全ての例が、少なくとも 200℃でホットメルト塗工に
適した粘度を有した。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】粘着性、接着性、及び剥離性を定量するた
めに、これらの例のホットメルト型シリコーン感圧接着
剤組成物の中からいくつかを用いてテープを調製した。
約 150℃の温度で運転されるブッシュマンコーポレーシ
ョン(Kirtland, Ohio) 製のホットメルト塗工機を用い
て、3Mカンパニー(St. Paul, Minnesota)より入手可
能な剥離塗料を塗工したポリエステルである、SCOTCH-P
AK 1022 レリースライナーの1インチ幅のストリップの
上に、選ばれた組成物を2ミリ厚にキャストした。塗工
後、1インチ幅のMYLAR ポリエステルフィルムを、4lb.
ローラーを用いて各キャストした試料に接着した。
【0056】剥離性の値は、テープをSCOTCH-PAK 1022
レリースライナーから、引張試験機に取り付けられた方
向に対して 180°の方向へ、40インチ/分の速度ではぎ
取ることにより得られ、結果はグラム/センチメーター
で表された。ライナーの全長にわたる平均値が記録され
た。
【0057】テープ(2ミリ厚のホットメルト型シリコ
ーン感圧接着剤組成物がMYLAR 上に載っている)を、4l
b.ローラーを用いてステンレススチールのパネルにそれ
ぞれ接着し、15分間放置した。接着測定値は、各テープ
をパネルから、引張試験機に取り付けられた方向に対し
て 180°の方向へ、12インチ/分の速度ではぎ取ること
により得られ、結果はグラム/センチメーターで表され
た。
【0058】粘着性は、テスティングマシーンズ(Amit
yville,NY)製のPOLYKEN プローブタックテスターを用い
てグラムで測定された。プローブの速度は0.5cm/秒
で、プローブの停止時間は0.5秒であった。選ばれた組
成物の粘着性、接着性、及び剥離性の値を表4に示す。
【0059】
【表4】
【0060】本発明のこれらの及び他の変化を、特に上
述しなかったが、添付の特許請求の範囲の中で行うこと
が出来る。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)シリコーン樹脂及び(2)シリコ
    ーン流体の、粘着性及び接着性を示す混合物とから成
    り、(3)前記シリコーン樹脂及び前記シリコーン流体
    の総重量に対して約0.5〜約20重量パーセントの、25℃
    で約5〜約 60000センチストークスの粘度を有するフェ
    ニル基含有ポリシロキサン流体をさらに混合されて成
    る、ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ホットメルト型シリコーン感圧接着剤が
    充填剤を含まない、請求項1に記載のホットメルト型シ
    リコーン感圧接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 (1)約40〜約70重量部のシリコーン樹
    脂及び(2)約30〜約60重量部のシリコーン流体の混合
    物で、前記シリコーン樹脂及び前記シリコーン流体の総
    重量部が 100部に等しく、前記混合物と(3)平均構造
    式: A3 SiO[Si(C6 H5 )(R′)O]X [Si(R2 )O]y SiB3 (式中、各R基は、−OSiR''3 基、1〜3個の炭素原子
    を有する炭化水素基、及び−OH基から成る群より独立に
    選択される1価の基であり、各R′基は、−OSiR''3
    基、−OH基、及び−CH3 基から成る群より独立に選択さ
    れる1価の基であり、各R''基は、1〜3個の炭素原子
    を有する炭化水素基から成る群より独立に選択される1
    価の基であり、A及びBは独立に選択される末端基であ
    り、xは0より大きい値であり、そしてx及びyの値
    は、フェニル基含有ポリシロキサン流体が25℃で約5〜
    約 60000センチストークスの粘度を有し、シロキサン 1
    00単位当り約1個のフェニル基からシロキサン 100単位
    当り約 100個までのフェニル基を有するように選択され
    る平均値である)を有するフェニル基含有ポリシロキサ
    ン流体の、前記シリコーン樹脂及び前記シリコーン流体
    の総重量に対して約0.5〜約20重量部との混合物とから
    成る、非引火性ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組
    成物。
  4. 【請求項4】 (1)珪素結合ヒドロキシル基を含み、
    本質的に化学式R''''3SiO1/2 のトリオルガノシロキシ
    単位及び化学式SiO4/2の4官能性シロキシ単位から成
    り、共重合体においてトリオルガノシロキシ単位は各4
    官能性シロキシ単位に対して約0.6〜0.9単位の比率で
    存在し、式中のR''''基は、1〜6個の炭素原子を有す
    る炭化水素基よりなる群から独立に選択される1価の有
    機基である、トリメチルシリル基で末端ブロックされた
    ベンゼンに可溶性である樹脂性共重合体、及び(2)シ
    ラノール基で末端停止されたポリジオルガノシロキサン
    流体の、粘着性及び接着性を示す混合物から成り、
    (3)前記シリコーン樹脂性共重合体及び前記ポリジオ
    ルガノシロキサン流体の総重量に対して約0.5〜約20重
    量パーセントの、25℃で約5〜約 60000センチストーク
    スの粘度を有するフェニル基含有ポリシロキサン流体を
    さらに混合されて成る、ホットメルト型シリコーン感圧
    接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 (a)(1)シリコーン樹脂及び(2)
    シリコーン流体の、粘着性及び接着性を示す混合物を含
    み、(3)前記シリコーン樹脂及び前記シリコーン流体
    の総重量に対して約0.5〜約20重量パーセントの、25℃
    で約5〜約 60000センチストークスの粘度を有するフェ
    ニル基含有ポリシロキサン流体をさらに混合されて成
    る、ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物を、25
    ℃以上の塗工可能な温度に加熱すること、 (b)前記ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組成物
    を支持体上に塗工すること、及び (c)塗工されたホットメルト型シリコーン感圧接着剤
    組成物を、一般に非流動状態になるまで冷却すること、
    の各工程から成る、ホットメルト型シリコーン感圧接着
    剤を塗工した支持体の作製方法。
  6. 【請求項6】 フェニル基を含有するポリシロキサン流
    体が、平均構造式: A3 SiO[Si(C6 H5 )(R′)O]X [Si(R2 )O]y SiB3 (式中、各R基は、−OSiR''3 基、1〜3個の炭素原子
    を有する炭化水素基、及び−OH基から成る群より独立に
    選択される1価の基であり、各R′基は、−OSiR''3
    基、−OH基、及び−CH3 基から成る群より独立に選択さ
    れる1価の基であり、各R''基は、1〜3個の炭素原子
    を有する炭化水素基から成る群より独立に選択される1
    価の基であり、A及びBは独立に選択される末端基であ
    り、xは0より大きい値であり、そしてx及びyの値
    は、フェニル基含有ポリシロキサン流体が25℃で約5〜
    約 60000センチストークスの粘度を有し、シロキサン 1
    00単位当り約1個のフェニル基からシロキサン 100単位
    当り約 100個までのフェニル基を有するように選択され
    る平均値である)を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ホットメルト型シリコーン感圧接着剤組
    成物が、充填剤を含まない、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 生物活性剤をさらに含む、請求項1に記
    載のホットメルト型シリコーン感圧接着剤。
  9. 【請求項9】 生物活性剤を受容する支持体を、請求項
    8に記載の組成物に接触させることから成る、前記生物
    活性剤を、前記生物活性剤を受容する支持体へ運搬する
    方法。
  10. 【請求項10】 (a)生物活性剤を受容する支持体を、
    請求項1に記載の組成物から形成される膜に接触させる
    こと、及び(b)前記膜を前記生物活性剤の溜に接触さ
    せることから成る、前記生物活性剤を、前記生物活性剤
    を受容する支持体へ運搬する方法。
  11. 【請求項11】 (a)容器、(b)前記容器内に含まれ
    る生物活性剤、及び(c)前記容器を、生物活性剤を受
    容する支持体へ接着する手段を提供するための、前記容
    器に接する、請求項1に記載のホットメルト型シリコー
    ン感圧接着剤組成物から成る、前記生物活性剤を、前記
    生物活性剤を受容する支持体へ運搬する装置。
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