JPH0586225A - 光崩壊性組成物 - Google Patents
光崩壊性組成物Info
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- JPH0586225A JPH0586225A JP3279075A JP27907591A JPH0586225A JP H0586225 A JPH0586225 A JP H0586225A JP 3279075 A JP3279075 A JP 3279075A JP 27907591 A JP27907591 A JP 27907591A JP H0586225 A JPH0586225 A JP H0586225A
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/0091—Complexes with metal-heteroatom-bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/0008—Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
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- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 制御されたまたは意図的に短縮された寿命を
有するポリマー組成物の提供。 【構成】 実質的に炭素環式であるβ−ジケトン類およ
びその金属錯体から選択される少量のプロ・デグラダン
ト(pro-degradant)からなることを特徴とするポリマー
組成物。
有するポリマー組成物の提供。 【構成】 実質的に炭素環式であるβ−ジケトン類およ
びその金属錯体から選択される少量のプロ・デグラダン
ト(pro-degradant)からなることを特徴とするポリマー
組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御されたまたは意図
的に短縮された寿命を有するポリマー組成物に関する。
的に短縮された寿命を有するポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来技術および課題】光崩壊性組成物は、例えば、農
業用マルチ・フィルム(mulching film)の製造に有用
である。これは、例えば、種子および苗を保護するため
に使用することができるが、急速に崩壊して稔実、収穫
または補植を妨げることがない。また、そのような組成
物は、ごみの蓄積を防ぐのに有用である。高分子、特に
プラスティックは、熱、光および空気の作用により崩壊
することがよく知られている。特に高温適用のために設
計されたポリマーとは別に、ほとんどのポリマーは、も
っぱら溶融加工および成形の間にのみ熱崩壊を起こす。
しかし、通常、ポリマーはその寿命を通じて光および空
気にさらされ、その寿命の長さは添加物の適当な選択に
より制御できる。
業用マルチ・フィルム(mulching film)の製造に有用
である。これは、例えば、種子および苗を保護するため
に使用することができるが、急速に崩壊して稔実、収穫
または補植を妨げることがない。また、そのような組成
物は、ごみの蓄積を防ぐのに有用である。高分子、特に
プラスティックは、熱、光および空気の作用により崩壊
することがよく知られている。特に高温適用のために設
計されたポリマーとは別に、ほとんどのポリマーは、も
っぱら溶融加工および成形の間にのみ熱崩壊を起こす。
しかし、通常、ポリマーはその寿命を通じて光および空
気にさらされ、その寿命の長さは添加物の適当な選択に
より制御できる。
【0003】ポリマーの寿命を制御するため、種々の系
が提案されている。例えば、カルボニル基が共重合また
はグラフト共重合によりポリマーに取り込まれている場
合、ポリマーの寿命は制限される。この技術には、別々
の重合を行って異なった寿命を有するポリマーを生産せ
ねばならないという欠点がある。従って、加工の間にプ
ロ・デグラダント(pro-degradant)をポリマーに加え
るのが好ましいことが多い。プロ・デグラダントおよび
プロ・オキシダント(pro-oxidant)は通常、多価金属
の化合物である。米国特許第3454510号は、プロ
・デグラダントとして、Mn、Co、Cr、Fe、Cuまた
はVのアセチルアセトナート、同金属、ZnまたはNiの
C8-18アルキルアセトアセタートまたはC8-18アルキル
ベンゾイルアセタート錯体、またはMn(II)およびCo(I
I)のステアリン酸塩またはオレイン酸塩を開示する。こ
れらの1またはそれ以上の化合物をポリマーへ添加する
と、作物の成長期間のみもちこたえるフィルムの製造が
可能となる。米国特許第4048410号は、適当な金
属イオンを該環境から抽出し、よって崩壊が加速される
ことが期待される有機キレート化剤のポリマーへの添加
を開示する。アセチルアセトン、アセトニル・アセト
ン、ベンゾイルアセトン、テノイルトリフルオロアセト
ン、トリフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタ
ン、ジピバロイルメタン、n−ドデシルアセチルアセト
ン、n−ドデシルベンゾイルアセトンおよびジエチルジ
チオカルバミン酸塩を含む多数のキレート化剤が挙げら
れている。
が提案されている。例えば、カルボニル基が共重合また
はグラフト共重合によりポリマーに取り込まれている場
合、ポリマーの寿命は制限される。この技術には、別々
の重合を行って異なった寿命を有するポリマーを生産せ
ねばならないという欠点がある。従って、加工の間にプ
ロ・デグラダント(pro-degradant)をポリマーに加え
るのが好ましいことが多い。プロ・デグラダントおよび
プロ・オキシダント(pro-oxidant)は通常、多価金属
の化合物である。米国特許第3454510号は、プロ
・デグラダントとして、Mn、Co、Cr、Fe、Cuまた
はVのアセチルアセトナート、同金属、ZnまたはNiの
C8-18アルキルアセトアセタートまたはC8-18アルキル
ベンゾイルアセタート錯体、またはMn(II)およびCo(I
I)のステアリン酸塩またはオレイン酸塩を開示する。こ
れらの1またはそれ以上の化合物をポリマーへ添加する
と、作物の成長期間のみもちこたえるフィルムの製造が
可能となる。米国特許第4048410号は、適当な金
属イオンを該環境から抽出し、よって崩壊が加速される
ことが期待される有機キレート化剤のポリマーへの添加
を開示する。アセチルアセトン、アセトニル・アセト
ン、ベンゾイルアセトン、テノイルトリフルオロアセト
ン、トリフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタ
ン、ジピバロイルメタン、n−ドデシルアセチルアセト
ン、n−ドデシルベンゾイルアセトンおよびジエチルジ
チオカルバミン酸塩を含む多数のキレート化剤が挙げら
れている。
【0004】英国特許公開第1356107号はFe、
Mn、Ag、Pd、Mo、Cr、WまたはCeと、それ自身が
または金属錯体として抗酸化剤である錯化剤を含む組成
物を開示する。ジアルキルジチオカルバミン酸、ジアル
キルジチオカルバミン酸鉄、およびジブチルジチオカル
バミン酸鉄およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛の特
殊な組み合わせが記載されている。英国特許公開第15
86344号は、Ni、CoまたはCuの、少なくとも1
個の光活性化金属錯体(photo-activatingmetal comple
x)(安定化している錯化剤)および少なくとも1個の光安
定化錯体(light-staibilising complex)を含む組成物を
開示する。例えば、ジメチルジチオカルバミン酸鉄とジ
ブチルジチオカルバミン酸ニッケルおよびジブチルジチ
オカルバミン酸鉄とジブチルジチオカルバミン酸コバル
トが挙げられる。
Mn、Ag、Pd、Mo、Cr、WまたはCeと、それ自身が
または金属錯体として抗酸化剤である錯化剤を含む組成
物を開示する。ジアルキルジチオカルバミン酸、ジアル
キルジチオカルバミン酸鉄、およびジブチルジチオカル
バミン酸鉄およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛の特
殊な組み合わせが記載されている。英国特許公開第15
86344号は、Ni、CoまたはCuの、少なくとも1
個の光活性化金属錯体(photo-activatingmetal comple
x)(安定化している錯化剤)および少なくとも1個の光安
定化錯体(light-staibilising complex)を含む組成物を
開示する。例えば、ジメチルジチオカルバミン酸鉄とジ
ブチルジチオカルバミン酸ニッケルおよびジブチルジチ
オカルバミン酸鉄とジブチルジチオカルバミン酸コバル
トが挙げられる。
【0005】英国特許公開第2187193号は、酸素
配位子の遷移金属錯体および硫黄配位子の遷移金属また
はII族またはIV族の金属の錯体(ここに、第2の錯体は
錯体全体の3分の1未満である)を含む組成物を開示す
る。例えば、アセチルアセトナト鉄、アセチルアセトナ
ト鉄とジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、およびアセチ
ルアセトナト鉄とジエチルジチオカルバミン酸ニッケル
が挙げられる。硫黄錯体は熱安定化用である。欧州特許
公開第0216412号は、ケトナト銅またはジケトナ
ト銅(例えば、アセチルアセトナト銅)およびジチオカル
バミン酸亜鉛(例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛)の混合物を開示する。
配位子の遷移金属錯体および硫黄配位子の遷移金属また
はII族またはIV族の金属の錯体(ここに、第2の錯体は
錯体全体の3分の1未満である)を含む組成物を開示す
る。例えば、アセチルアセトナト鉄、アセチルアセトナ
ト鉄とジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、およびアセチ
ルアセトナト鉄とジエチルジチオカルバミン酸ニッケル
が挙げられる。硫黄錯体は熱安定化用である。欧州特許
公開第0216412号は、ケトナト銅またはジケトナ
ト銅(例えば、アセチルアセトナト銅)およびジチオカル
バミン酸亜鉛(例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛)の混合物を開示する。
【0006】公知の系は有効ではあるが、欠点を有す
る。例えば、非常に強力なアセチルアセトナト鉄は、誘
導期を与えるためだけでなく初期加工時のプラスティッ
クの悪化を防止するため、安定化剤、例えばジエチルジ
チオカルバミン酸亜鉛を必要とする(英国特許公開第2
187193号の図1参照)。
る。例えば、非常に強力なアセチルアセトナト鉄は、誘
導期を与えるためだけでなく初期加工時のプラスティッ
クの悪化を防止するため、安定化剤、例えばジエチルジ
チオカルバミン酸亜鉛を必要とする(英国特許公開第2
187193号の図1参照)。
【0007】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、環状構
造を有するβ−ジケトンがポリプロピレンおよびポリエ
チレンのようなポリマーにおける光崩壊系の有効な構成
要素であることが見い出された。環状ジケトンそれ自体
またはその金属錯体を含む光崩壊系は、プラスチック加
工温度において安定であり、加工の間ポリマーを安定化
する傾向があり、プラスチックがその強度を失わずまた
変色しない誘導期を与える。
造を有するβ−ジケトンがポリプロピレンおよびポリエ
チレンのようなポリマーにおける光崩壊系の有効な構成
要素であることが見い出された。環状ジケトンそれ自体
またはその金属錯体を含む光崩壊系は、プラスチック加
工温度において安定であり、加工の間ポリマーを安定化
する傾向があり、プラスチックがその強度を失わずまた
変色しない誘導期を与える。
【0008】本発明は、延長された誘導期(この間、実
質的に機械的性質の損失はない)を有し、その後急速に
崩壊してポリマーが完全分解するプロ(pro)崩壊系の所
望の目的を達成することができる。
質的に機械的性質の損失はない)を有し、その後急速に
崩壊してポリマーが完全分解するプロ(pro)崩壊系の所
望の目的を達成することができる。
【0009】本発明で使用されるポリマーは、例えば、
包装用フィルムまたは保護フィルムに使用される型の通
常のいずれの物であってもよい。ポリオレフィン、特に
ポリプロピレンおよび特にポリエチレンが好ましい。低
密度ポリエチレン(LDPE)は、包装用フィルムおよび農業
用フィルムに特に好ましいポリマーである。
包装用フィルムまたは保護フィルムに使用される型の通
常のいずれの物であってもよい。ポリオレフィン、特に
ポリプロピレンおよび特にポリエチレンが好ましい。低
密度ポリエチレン(LDPE)は、包装用フィルムおよび農業
用フィルムに特に好ましいポリマーである。
【0010】使用されるプロ崩壊ジケトンの量は、好ま
しくは、ポリマーの0.01〜5重量%、より好ましく
は0.05〜1重量%である。該ジケトンは、実質的に
炭素環式、すなわち、環は所望によりO、SまたはN
(所望により置換されていてもよい)のようなヘテロ原
子を含んでいてもよいが、これらまたは他のいずれの構
造成分も、-CO-CH2-CO-または-CO-CHZ-CO-基(Zは後記
のとおり)の存在と矛盾することはない。
しくは、ポリマーの0.01〜5重量%、より好ましく
は0.05〜1重量%である。該ジケトンは、実質的に
炭素環式、すなわち、環は所望によりO、SまたはN
(所望により置換されていてもよい)のようなヘテロ原
子を含んでいてもよいが、これらまたは他のいずれの構
造成分も、-CO-CH2-CO-または-CO-CHZ-CO-基(Zは後記
のとおり)の存在と矛盾することはない。
【0011】例えば、該ジケトンまたはその錯体は式
【化2】 [式中、nは0、1、2または3;R1、R2、R3およ
びR4は独立して、H、置換基および所望により置換さ
れていてもよい18までの炭素原子のヒドロカルビルか
ら選択され、いずれの置換基もオキソ(=O)、NH2、
(ジ)ヒドロカルビルアミノ、アシルアミノ、COOH、
ヒドロカルビルオキシカルボニル、CN、ハロゲンおよ
びNO2から選択され、またはR1、R2およびR3のうち
の2個が、それらが結合している炭素原子と一緒になっ
て、所望により前記のとおり置換されていてもよい芳香
環を形成しており;mが1かつZがHまたは所望により
前記のとおり置換されていてもよいヒドロカルビル ラ
ジカルであるか、または、mが整数かつZが金属または
所望により前記のとおり置換されていてもよいヒドロカ
ルビル ラジカルであるかのいずれかであり、原子価m
を有しする。また、該化合物は実質的に炭素環式のまま
であるが、(CR3R4)nはヘテロ原子(所望により置換さ
れていてもよいNHを含む)で置換することも可能であ
る]を有していてもよい。
びR4は独立して、H、置換基および所望により置換さ
れていてもよい18までの炭素原子のヒドロカルビルか
ら選択され、いずれの置換基もオキソ(=O)、NH2、
(ジ)ヒドロカルビルアミノ、アシルアミノ、COOH、
ヒドロカルビルオキシカルボニル、CN、ハロゲンおよ
びNO2から選択され、またはR1、R2およびR3のうち
の2個が、それらが結合している炭素原子と一緒になっ
て、所望により前記のとおり置換されていてもよい芳香
環を形成しており;mが1かつZがHまたは所望により
前記のとおり置換されていてもよいヒドロカルビル ラ
ジカルであるか、または、mが整数かつZが金属または
所望により前記のとおり置換されていてもよいヒドロカ
ルビル ラジカルであるかのいずれかであり、原子価m
を有しする。また、該化合物は実質的に炭素環式のまま
であるが、(CR3R4)nはヘテロ原子(所望により置換さ
れていてもよいNHを含む)で置換することも可能であ
る]を有していてもよい。
【0012】プロ・デグラダントが金属錯体の形態であ
る場合、該金属は、例えば、Zn、Cu、Fe、Mn、N
i、Co、CrまたはVであってよい。好ましい金属は青
色の錯体を与えるもの、例えばZnおよびMnである。n
は通常1である。R1、R2、R3およびR4の1またはそ
れ以上はHであることが多い。(CHR3R4)nは、好ま
しくはCH2である。置換基は12までの炭素原子を有
していてもよい。
る場合、該金属は、例えば、Zn、Cu、Fe、Mn、N
i、Co、CrまたはVであってよい。好ましい金属は青
色の錯体を与えるもの、例えばZnおよびMnである。n
は通常1である。R1、R2、R3およびR4の1またはそ
れ以上はHであることが多い。(CHR3R4)nは、好ま
しくはCH2である。置換基は12までの炭素原子を有
していてもよい。
【0013】前記式において、mは1であってもよい。
この場合、適する環状β−ジケトンは、1,3−シクロ
ペンタンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、1,3
−シクロヘプタンジオンおよびカルボニル基が共に互変
異性して同時にエノールになりうるそれらの置換された
同族体である。これらの例としては、ジメドン(5,5−
ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン)および5−フ
ェニル−1,3−シクロヘキサンジオンが挙げられる。
また、カルボニル基のみがエノール化できる環状β−ジ
ケトンも有効である。例えば、1,3−インダンジオン
およびラウソンが挙げられる。前記化合物はすべて、エ
ノール エーテルに変換することができ、プロ・デグラ
ダント性を保持していると考えられている。もっとも、
金属と安定な錯体を形成する能力はかなり低下してい
る。
この場合、適する環状β−ジケトンは、1,3−シクロ
ペンタンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、1,3
−シクロヘプタンジオンおよびカルボニル基が共に互変
異性して同時にエノールになりうるそれらの置換された
同族体である。これらの例としては、ジメドン(5,5−
ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン)および5−フ
ェニル−1,3−シクロヘキサンジオンが挙げられる。
また、カルボニル基のみがエノール化できる環状β−ジ
ケトンも有効である。例えば、1,3−インダンジオン
およびラウソンが挙げられる。前記化合物はすべて、エ
ノール エーテルに変換することができ、プロ・デグラ
ダント性を保持していると考えられている。もっとも、
金属と安定な錯体を形成する能力はかなり低下してい
る。
【0014】また、mが2またはそれ以上である場合、
該環状β−ジケトン誘導体の好ましい基は、環状ジケト
ンの2分子が所望により置換されていてもよいメチレン
基を介して結合している、すなわちZが−CHR−、R
がHまたは所望により前記のとおり置換されていてもよ
いヒドロカルビルであるような基である。この型の好ま
しいジケトンはMBCD、すなわち2,2'−メチレンビ
ス(1,3−シクロヘキサンジオン)および2,2'−ベン
ジリデン−ビス(1,3−シクロヘキサンジオン)であ
る。該化合物は、選択したアルデヒド(RCHO)をジケ
テンの水性またはアルコール性溶液と混合することによ
り形成してもよい。MBCD、最も単純な「カップリン
グした」誘導体の場合、ホルムアルデヒドを用いて、水
溶性であり結晶性生成物のほぼ定量的な収率を得ること
ができる。使用されるジオンは、オートクレーブ生成物
溶液から単離される(酸性化および濾過による)かまた
は未処理還元液から単離される物質である。
該環状β−ジケトン誘導体の好ましい基は、環状ジケト
ンの2分子が所望により置換されていてもよいメチレン
基を介して結合している、すなわちZが−CHR−、R
がHまたは所望により前記のとおり置換されていてもよ
いヒドロカルビルであるような基である。この型の好ま
しいジケトンはMBCD、すなわち2,2'−メチレンビ
ス(1,3−シクロヘキサンジオン)および2,2'−ベン
ジリデン−ビス(1,3−シクロヘキサンジオン)であ
る。該化合物は、選択したアルデヒド(RCHO)をジケ
テンの水性またはアルコール性溶液と混合することによ
り形成してもよい。MBCD、最も単純な「カップリン
グした」誘導体の場合、ホルムアルデヒドを用いて、水
溶性であり結晶性生成物のほぼ定量的な収率を得ること
ができる。使用されるジオンは、オートクレーブ生成物
溶液から単離される(酸性化および濾過による)かまた
は未処理還元液から単離される物質である。
【0015】特に好ましい化合物は、Zがメチレンまた
は置換メチレンであり、好ましい置換基は、所望により
電子吸引性基で置換されていてもよいアリールまたはナ
フチルである。β−ジケトンの芳香性アルデヒドとの反
応は、アルコール性または水性媒体およびより過酷な条
件を要する。しかし、ベンズアルデヒドおよびナフトア
ルデヒドのようなアルデヒドから無色結晶性誘導体を高
収率で製造することは困難ではない。
は置換メチレンであり、好ましい置換基は、所望により
電子吸引性基で置換されていてもよいアリールまたはナ
フチルである。β−ジケトンの芳香性アルデヒドとの反
応は、アルコール性または水性媒体およびより過酷な条
件を要する。しかし、ベンズアルデヒドおよびナフトア
ルデヒドのようなアルデヒドから無色結晶性誘導体を高
収率で製造することは困難ではない。
【0016】これらの二重ジケトン化合物は、光崩壊の
促進剤として、遊離ケトンまたは金属とのキレートのい
ずれかとして使用することができる。実験室内の定性試
験によると、水性媒体中で1,3−ジオンの塩基性溶液
を対応する金属塩と反応させた場合、1,3−ジオンと
Fe(II)、Fe(III)、Mn(II)、CuおよびZnとの実質的
に不溶性の錯体が沈澱する。
促進剤として、遊離ケトンまたは金属とのキレートのい
ずれかとして使用することができる。実験室内の定性試
験によると、水性媒体中で1,3−ジオンの塩基性溶液
を対応する金属塩と反応させた場合、1,3−ジオンと
Fe(II)、Fe(III)、Mn(II)、CuおよびZnとの実質的
に不溶性の錯体が沈澱する。
【0017】遊離ケトンまたは金属キレートを、他のプ
ロ・デグラダントまたは抗デグラダントと併用して、性
質の所望の組み合わせを有する系を得ることができる。
適当なそのような他の化合物としては、例えば、欧州特
許公開第0165005号に開示され特許請求されてい
るジチオカルバマート、例えば、各アルキル基が分枝鎖
C5-18アルキル基、好ましくはイソノニルであるジアル
キルジチオカルバミン酸亜鉛が挙げられる。もう1つの
そのような他の化合物としてはは、テトラベンジルチウ
ラム ジスルフィドのようなチウラム スルフィドが挙げ
られる(ここに参照文献として合体させる欧州特許公開
第0413504号参照)。そのような添加物はいずれ
も、ジケトン プロ・デグラダントの場合と同様の範囲
の量にて使用することができる。
ロ・デグラダントまたは抗デグラダントと併用して、性
質の所望の組み合わせを有する系を得ることができる。
適当なそのような他の化合物としては、例えば、欧州特
許公開第0165005号に開示され特許請求されてい
るジチオカルバマート、例えば、各アルキル基が分枝鎖
C5-18アルキル基、好ましくはイソノニルであるジアル
キルジチオカルバミン酸亜鉛が挙げられる。もう1つの
そのような他の化合物としてはは、テトラベンジルチウ
ラム ジスルフィドのようなチウラム スルフィドが挙げ
られる(ここに参照文献として合体させる欧州特許公開
第0413504号参照)。そのような添加物はいずれ
も、ジケトン プロ・デグラダントの場合と同様の範囲
の量にて使用することができる。
【0018】すなわち、例えば、MBCDによりLDP
Eに与えられた光活性化の程度は低いかもしれない。高
濃度においては、該添加物は、他のほとんどのものと同
様、誘導期および脆化時間を制御することが困難であり
うる。したがって、該ジオンと共働的に作用できる適当
な化合物群をさがして、英国特許公開第2187193
号の開示に沿って、混合金属ジチオカルバマートを使用
して、光活性を増大させ、UV寿命の制御の測定をする
ことが重要である。選択は実質的に無色な化合物に制限
される。これらは、 (i)たとえあったとしても、ジオンの働きにほとんど影
響を及ぼさないことが判明しているヒンダード フェノ
ール、 (ii)求められているUVの寿命の制御の型を与えるが、
ジオンの光活性になんら影響を与えないベンゾフェノン
(光安定化剤)および (iii)白色ジチオカルバマート を包含する。これらのZDNC(Znジイソノニル塩)を
用いる結果を以下に示す。
Eに与えられた光活性化の程度は低いかもしれない。高
濃度においては、該添加物は、他のほとんどのものと同
様、誘導期および脆化時間を制御することが困難であり
うる。したがって、該ジオンと共働的に作用できる適当
な化合物群をさがして、英国特許公開第2187193
号の開示に沿って、混合金属ジチオカルバマートを使用
して、光活性を増大させ、UV寿命の制御の測定をする
ことが重要である。選択は実質的に無色な化合物に制限
される。これらは、 (i)たとえあったとしても、ジオンの働きにほとんど影
響を及ぼさないことが判明しているヒンダード フェノ
ール、 (ii)求められているUVの寿命の制御の型を与えるが、
ジオンの光活性になんら影響を与えないベンゾフェノン
(光安定化剤)および (iii)白色ジチオカルバマート を包含する。これらのZDNC(Znジイソノニル塩)を
用いる結果を以下に示す。
【0019】ZDNCにより引き起こされるMBCDの
光活性は、親の1,3−シクロヘキサンジオンの金属錯
体の光開始性(photo-initiation properties)が比較
的劣ることから考えると、驚くべきことである。本発明
の好ましい態様は、ジオンおよびジチオカルバマート基
の双方のより活性な金属錯体の組み合わせにあり、超速
(ultra-fast)光崩壊系を与える。また、本発明の組成
物は、ポリマー組成物に他の通常の成分を含んでいても
よい。例えば、フェノール性または他の抗酸化剤、例え
ば、公知の型のヒンダードフェノールが、例えば、該ポ
リマーに対して0.005〜5重量%存在していてもよ
い。該ジケトンおよび前記の型のいずれか他の適合する
ものを市販のポリマーに添加した場合、該抗酸化剤は通
常存在するであろう。
光活性は、親の1,3−シクロヘキサンジオンの金属錯
体の光開始性(photo-initiation properties)が比較
的劣ることから考えると、驚くべきことである。本発明
の好ましい態様は、ジオンおよびジチオカルバマート基
の双方のより活性な金属錯体の組み合わせにあり、超速
(ultra-fast)光崩壊系を与える。また、本発明の組成
物は、ポリマー組成物に他の通常の成分を含んでいても
よい。例えば、フェノール性または他の抗酸化剤、例え
ば、公知の型のヒンダードフェノールが、例えば、該ポ
リマーに対して0.005〜5重量%存在していてもよ
い。該ジケトンおよび前記の型のいずれか他の適合する
ものを市販のポリマーに添加した場合、該抗酸化剤は通
常存在するであろう。
【0020】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、添付図面を参照し
ながら本発明を説明する。 実施例1〜11 不安定化ポリプロピレン プロパセン(Propathene)H
F−26(ICI社より供給されたポリオレフィンのア
ルカセン(Alkathene)レンジ(range)から)を、添加物
(表1参照)を0.1重量%の濃度で加え、RAPRA
炎状レオメーター中、180℃にて10分間加工した。
ついで、ポリマー混合物を、180℃で圧縮成形して、
厚さ0.2mm(0.008インチ)のフィルムにした。つい
で、各フィルムのサンプルを、キャビネット中でUV照
射し、パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)599IR分
光光度計を使用して、ポリマー中のカルボニル生成を測
定することにより、光酸化の進行を調べた。カルボニル
生成開始までの時間は、誘導期であり、カルボニル指数
(carbonyl index)0.4に到達する時間が、脆化時間
とみなせる。結果を以下の表に示す(ここに、fは変化し
やすい、すなわち、加工温度で揮発性であることを示
す)。表から、単純な環状ジケトンは非常に揮発性であ
るため、その遊離状態においてはプロ・デグラダントと
して使用できないことがわかる。2,2'−アルキリデン
−ビス−環状ジケトンは対照的に、非揮発性であり加工
操作において残存し、また加速されたまたはほとんど遅
れない脆化時間を与える。一方、いくつかの場合には、
フィルムの機械的性質が実質的に未変化に保たれる、実
用的に長い誘導期を与える。
ながら本発明を説明する。 実施例1〜11 不安定化ポリプロピレン プロパセン(Propathene)H
F−26(ICI社より供給されたポリオレフィンのア
ルカセン(Alkathene)レンジ(range)から)を、添加物
(表1参照)を0.1重量%の濃度で加え、RAPRA
炎状レオメーター中、180℃にて10分間加工した。
ついで、ポリマー混合物を、180℃で圧縮成形して、
厚さ0.2mm(0.008インチ)のフィルムにした。つい
で、各フィルムのサンプルを、キャビネット中でUV照
射し、パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)599IR分
光光度計を使用して、ポリマー中のカルボニル生成を測
定することにより、光酸化の進行を調べた。カルボニル
生成開始までの時間は、誘導期であり、カルボニル指数
(carbonyl index)0.4に到達する時間が、脆化時間
とみなせる。結果を以下の表に示す(ここに、fは変化し
やすい、すなわち、加工温度で揮発性であることを示
す)。表から、単純な環状ジケトンは非常に揮発性であ
るため、その遊離状態においてはプロ・デグラダントと
して使用できないことがわかる。2,2'−アルキリデン
−ビス−環状ジケトンは対照的に、非揮発性であり加工
操作において残存し、また加速されたまたはほとんど遅
れない脆化時間を与える。一方、いくつかの場合には、
フィルムの機械的性質が実質的に未変化に保たれる、実
用的に長い誘導期を与える。
【0021】実施例12〜19 不安定化ポリプロピレンを、実施例1と同様にして、環
状ジケトンと種々の金属との錯体からなる添加物0.1
重量%と混合した。実施例1と同様にして試験したフィ
ルムの誘導期および脆化時間を以下の表に示す。表か
ら、金属錯体は遊離配位子と同様にふるまうことがわか
る。このことは、配位子の構造が、放射エネルギーを吸
収し、ついで、基材の光崩壊に寄与するかまたは(実施
例12、13および14の場合と同様に)部分安定化を
与えるような方法で該エネルギーを消散させる重要な要
因であることを示唆する。
状ジケトンと種々の金属との錯体からなる添加物0.1
重量%と混合した。実施例1と同様にして試験したフィ
ルムの誘導期および脆化時間を以下の表に示す。表か
ら、金属錯体は遊離配位子と同様にふるまうことがわか
る。このことは、配位子の構造が、放射エネルギーを吸
収し、ついで、基材の光崩壊に寄与するかまたは(実施
例12、13および14の場合と同様に)部分安定化を
与えるような方法で該エネルギーを消散させる重要な要
因であることを示唆する。
【0022】
【表1】
【0023】実施例20 ポリプロピレンフィルムの選別試験は、架橋および錯化
1,3−ジケトンと金属ジチオカルバマートとの比較を
可能にする。このポリーマーを選択したのは、それが比
較的容易に光崩壊しうるからである。これらの試験の結
果から、誘導体はすべて光活性であるが、架橋ジオン
(アルデヒド由来の場合)は、ジチオカルバミン酸鉄と同
程度の光活性を有し、高温時に容易に加工することがで
き、実質的に無臭の溶融物を与えることがわかる。製造
されるフィルムは、優れた物理的性質を保持し、透明無
色であった。例えば、ベンズアルデヒドおよびナフトア
ルデヒドから製造された芳香性架橋ジオンは、測定しう
る程度にMBCDより活性であった。しかし、その合成
および突出した製造費における大きな困難性の点で、よ
り詳細に検討して、LDPE中、MBCDを選択した。
1,3−ジケトンと金属ジチオカルバマートとの比較を
可能にする。このポリーマーを選択したのは、それが比
較的容易に光崩壊しうるからである。これらの試験の結
果から、誘導体はすべて光活性であるが、架橋ジオン
(アルデヒド由来の場合)は、ジチオカルバミン酸鉄と同
程度の光活性を有し、高温時に容易に加工することがで
き、実質的に無臭の溶融物を与えることがわかる。製造
されるフィルムは、優れた物理的性質を保持し、透明無
色であった。例えば、ベンズアルデヒドおよびナフトア
ルデヒドから製造された芳香性架橋ジオンは、測定しう
る程度にMBCDより活性であった。しかし、その合成
および突出した製造費における大きな困難性の点で、よ
り詳細に検討して、LDPE中、MBCDを選択した。
【0024】I.C.Iにより供給された不安定化アルカ
セン ポリマーW.J.G.47中でMBCDを加工した。
0.1重量%濃度のジオンを使用し、180℃における
加工を10、20および30分間行った。クエンチの
後、該混合物を圧縮成形して100μmの一様な厚さの
フィルムにした。各フィルムをキャビネット中で標準紫
外線にさらした。パーキン・エルマーI.R.分光光度計
を使用して、ポリマー中のカルボニル測定により光酸化
の進行を調べた。180℃での進行時の分解および/ま
たは揮発を通じての添加物の損失は非常に小さく、10
〜20分間にわたって検出することはできず、また、延
長された30分の進行サイクルの間においても比較的小
さい。この性質は、この種の作用のためそのように少量
使用する添加物にとって不可欠である。
セン ポリマーW.J.G.47中でMBCDを加工した。
0.1重量%濃度のジオンを使用し、180℃における
加工を10、20および30分間行った。クエンチの
後、該混合物を圧縮成形して100μmの一様な厚さの
フィルムにした。各フィルムをキャビネット中で標準紫
外線にさらした。パーキン・エルマーI.R.分光光度計
を使用して、ポリマー中のカルボニル測定により光酸化
の進行を調べた。180℃での進行時の分解および/ま
たは揮発を通じての添加物の損失は非常に小さく、10
〜20分間にわたって検出することはできず、また、延
長された30分の進行サイクルの間においても比較的小
さい。この性質は、この種の作用のためそのように少量
使用する添加物にとって不可欠である。
【0025】(A)0または(B)0.1重量%のMBCD
を含むLDPEフィルムを、紫外線放射を受けている
間、定期的に取り、引張強さを測定した。図1は、カル
ボニル生成の誘導期の測定として、引張強さ(S;Mpa)
および紫外線照射時間(T;時間)の間の関係を示すグラ
フである(COはカルボニル指数)。各引張試験片および
各フィルムは、厚さ0.125mm、加工温度および時間
は180℃および10分であった。LDPEと0.1重
量%のMBCDの混合物を、190℃で2.5kgの荷重
をかけ、延長された混合サイクルの間、メルトフローイ
ンデックスについて試験した。実質的に変化は生じなか
った。これらの組み合わせ測定の値は、プロ酸化または
鎖架橋における該添加物および該ポリマーの間の相互作
用の結果、メルトフローインデックスにおける顕著な変
化となる。減少はポリマーの架橋を示し、一方、増加は
鎖開裂を示す。
を含むLDPEフィルムを、紫外線放射を受けている
間、定期的に取り、引張強さを測定した。図1は、カル
ボニル生成の誘導期の測定として、引張強さ(S;Mpa)
および紫外線照射時間(T;時間)の間の関係を示すグラ
フである(COはカルボニル指数)。各引張試験片および
各フィルムは、厚さ0.125mm、加工温度および時間
は180℃および10分であった。LDPEと0.1重
量%のMBCDの混合物を、190℃で2.5kgの荷重
をかけ、延長された混合サイクルの間、メルトフローイ
ンデックスについて試験した。実質的に変化は生じなか
った。これらの組み合わせ測定の値は、プロ酸化または
鎖架橋における該添加物および該ポリマーの間の相互作
用の結果、メルトフローインデックスにおける顕著な変
化となる。減少はポリマーの架橋を示し、一方、増加は
鎖開裂を示す。
【0026】ポリアルキレンにおける引張強さの有意な
減少は、脆化への接近を示す。両結果は、この特定の添
加の溶解性および熱不活性を確証する。それらは、ジケ
トンが、メルトフェイズ(melt phase)中およびフィル
ムとして最初に紫外線にさらされた場合に共に、LDP
Eを安定化する傾向があることを示唆する。LDPE中
におけるジオンを詳細に試験し、この添加物が潜在的に
有用な光活性性を有することが確かめられた。さらに、
熱安定性、はっきりした臭いをほとんど持たない良好な
溶融色および優れた加工性を有していた。
減少は、脆化への接近を示す。両結果は、この特定の添
加の溶解性および熱不活性を確証する。それらは、ジケ
トンが、メルトフェイズ(melt phase)中およびフィル
ムとして最初に紫外線にさらされた場合に共に、LDP
Eを安定化する傾向があることを示唆する。LDPE中
におけるジオンを詳細に試験し、この添加物が潜在的に
有用な光活性性を有することが確かめられた。さらに、
熱安定性、はっきりした臭いをほとんど持たない良好な
溶融色および優れた加工性を有していた。
【0027】実施例21 ZDNCは、紫外線にさらされた場合光分解し、生じた
「チイル(thiyl)」ラジカルはさもなくば安定である分
子と拮抗しうる。ポリプロピレンにおける最初の試験
は、この2個の化合物の間の相乗のきわだった程度を示
し、その結果、混合物の性質をLDPE中で測定した。
図2は、LDPE中における紫外線放射の時間(T;時
間)に対する1715cm-1(CO)におけるカルボニル指
数のグラフである。(A)は0.05%MBCD+0.05
%ZDNC、(B)は0.05%ZDNCおよび(C)0.0
5%MBCDの場合である。グラフは、ZDNCとMB
CDをそれぞれ0.05重量%のレベルで組み合わせた
結果、LDPE光酸化の速度が増加する程度が著しくな
ることを示す。100時間までの誘導期の後、カルボニ
ル発生(脆化の速度)は、調べた他の「超(ultra)」系
のほとんどより速い。
「チイル(thiyl)」ラジカルはさもなくば安定である分
子と拮抗しうる。ポリプロピレンにおける最初の試験
は、この2個の化合物の間の相乗のきわだった程度を示
し、その結果、混合物の性質をLDPE中で測定した。
図2は、LDPE中における紫外線放射の時間(T;時
間)に対する1715cm-1(CO)におけるカルボニル指
数のグラフである。(A)は0.05%MBCD+0.05
%ZDNC、(B)は0.05%ZDNCおよび(C)0.0
5%MBCDの場合である。グラフは、ZDNCとMB
CDをそれぞれ0.05重量%のレベルで組み合わせた
結果、LDPE光酸化の速度が増加する程度が著しくな
ることを示す。100時間までの誘導期の後、カルボニ
ル発生(脆化の速度)は、調べた他の「超(ultra)」系
のほとんどより速い。
【0028】図3は、図2と類似のグラフである。LD
PE+0.05%ZDNCに加えてMBCDが(1)0.0
5%、(2)0.1%、(3)0.15%または(4)0.2%
である。図4のグラフも同様であるが、この場合、一定
量(0.05%)のMBCDに(1)0.05%、(2)0.1
%または(3)0.15%のZDNCを加えている。これ
らのグラフは、MBCD濃度が増加した場合、例えば2
〜3の要因によって誘導期がどのように変化しうるかを
示す。該混合物の性質および制御に対するZDNCによ
る寄与は相当なものである。なぜなら、それは、溶融流
れ安定剤および熱抗酸化剤として特有の効率を有するか
らである。さらに、該混合物は無色無臭である。
PE+0.05%ZDNCに加えてMBCDが(1)0.0
5%、(2)0.1%、(3)0.15%または(4)0.2%
である。図4のグラフも同様であるが、この場合、一定
量(0.05%)のMBCDに(1)0.05%、(2)0.1
%または(3)0.15%のZDNCを加えている。これ
らのグラフは、MBCD濃度が増加した場合、例えば2
〜3の要因によって誘導期がどのように変化しうるかを
示す。該混合物の性質および制御に対するZDNCによ
る寄与は相当なものである。なぜなら、それは、溶融流
れ安定剤および熱抗酸化剤として特有の効率を有するか
らである。さらに、該混合物は無色無臭である。
【0029】実施例22 MBCDのMn(II)錯体を実験室内で、アルカリ中、硫
酸マンガンおよびMBCDから、ほぼ理論収量にて製造
した。該錯体は、淡黄褐色、無色、無定形固体であっ
た。MnMBCDおよびFeDNC(フェリック ジイソノ
ニルジチオカルボナート)の種々の混合物を、LDPE
で加工し、圧縮して標準的な厚さのフィルムにした。こ
れらのフィルムを、紫外線キャビネット中で紫外線にさ
らし、カルボニル発生速度を時々測定した。種々のレベ
ルにおける組み合わせにより、広範囲の光崩壊速度が得
られる。通常、有用な相乗作用を示す。MnMBCDお
よびFeDNCそれぞれ0.1重量%の等しい濃度にお
いて、該酸化曲線は、0.1%フェリック アセチルアセ
トナートを含む、試験したいずれかの系の脆化の最大速
度を表す最大相乗効果を示した。その2つを用いるフィ
ルムは着色しており、その適用は農業、園芸またはごみ
袋に限定されうる、すなわちFeDD/NiBuDにつ
いての組み合わせの可能な置換に限定されうる。 実施例23 ZDNCおよびMBCD(合計0.1%)を市販のポリ
プロピレン、すなわち0.1%のフェノール性抗酸化剤
を含有するものに添加した。50:50および75:25
(ZDNC:MBCD)の混合比で、誘導および最小脆
化時間の間の満足な関係が得られた。
酸マンガンおよびMBCDから、ほぼ理論収量にて製造
した。該錯体は、淡黄褐色、無色、無定形固体であっ
た。MnMBCDおよびFeDNC(フェリック ジイソノ
ニルジチオカルボナート)の種々の混合物を、LDPE
で加工し、圧縮して標準的な厚さのフィルムにした。こ
れらのフィルムを、紫外線キャビネット中で紫外線にさ
らし、カルボニル発生速度を時々測定した。種々のレベ
ルにおける組み合わせにより、広範囲の光崩壊速度が得
られる。通常、有用な相乗作用を示す。MnMBCDお
よびFeDNCそれぞれ0.1重量%の等しい濃度にお
いて、該酸化曲線は、0.1%フェリック アセチルアセ
トナートを含む、試験したいずれかの系の脆化の最大速
度を表す最大相乗効果を示した。その2つを用いるフィ
ルムは着色しており、その適用は農業、園芸またはごみ
袋に限定されうる、すなわちFeDD/NiBuDにつ
いての組み合わせの可能な置換に限定されうる。 実施例23 ZDNCおよびMBCD(合計0.1%)を市販のポリ
プロピレン、すなわち0.1%のフェノール性抗酸化剤
を含有するものに添加した。50:50および75:25
(ZDNC:MBCD)の混合比で、誘導および最小脆
化時間の間の満足な関係が得られた。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、制御されたまたは意図
的に短縮された寿命を有するポリマー組成物が提供され
る。
的に短縮された寿命を有するポリマー組成物が提供され
る。
【図1】 カルボニル生成の誘導期の測定として、引張
強さ(S;Mpa)および紫外線照射時間(T;時間)の間の
関係を示すグラフである。
強さ(S;Mpa)および紫外線照射時間(T;時間)の間の
関係を示すグラフである。
【図2】 LDPE中における紫外線照射の時間(T;時
間)に対する1715cm-1(CO)におけるカルボニ
ル指数のグラフである。
間)に対する1715cm-1(CO)におけるカルボニ
ル指数のグラフである。
【図3】 図2と類似のグラフである。
【図4】 図3と同様のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウイリアム・レイモンド・ポイナー イギリス、イングランド、デイワイ13・9 エスジー、ウースターシヤー、ストアポー ト−オン−セバーン、クロスウエイ・グリ ーン、ストアポート・ロード、レイバンス ウツド(番地の表示なし) (72)発明者 キールツド・ベハリ・チヤクラボーテイ イギリス、イングランド、ビー21・9ピー エヌ、バーミンガム、ハンズワース、アン ドリユース・ガーデンズ65番
Claims (10)
- 【請求項1】 実質的に炭素環式であるβ−ジケトン類
およびその金属錯体から選択される少量のプロ・デグラ
ダント(pro-degradant)を含有してなることを特徴とす
るポリマー組成物。 - 【請求項2】 ポリマーがポリプロピレンまたはポリエ
チレンである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 さらに、ジイソノニルジチオカルバミン
酸亜鉛のようなジ(C5-20 アルキル)ジチオカルバミン
酸金属を含有する前記いずれか1の請求項記載の組成
物。 - 【請求項4】 さらに、テトラベンジルチウラム ジス
ルフィドのようなチウラム スルフィドを含有する前記
いずれか1の請求項記載の組成物。 - 【請求項5】 該ポリマーに対して0.01〜5重量%
のプロ・デグラダントを含有する前記いずれか1の請求
項記載の組成物。 - 【請求項6】 プロ・デグラダントが式 【化1】 [式中、nは0、1、2または3;R1、R2、R3およ
びR4は独立して、H、置換基および所望により置換さ
れていてもよい18までの炭素原子のヒドロカルビルか
ら選択され、いずれの置換基もオキソ(=O)、NH2、
(ジ)ヒドロカルビルアミノ、アシルアミノ、COOH、
ヒドロカルビルオキシカルボニル、CN、ハロゲンおよ
びNO2から選択され、またはR1、R2およびR3のうち
の2個が、それらが結合している炭素原子と一緒になっ
て、所望により前記のとおり置換されていてもよい芳香
環を形成しており;mが1かつZがHまたは所望により
前記のとおり置換されていてもよいヒドロカルビル ラ
ジカルであるか、または、mが整数かつZが金属または
所望により前記のとおり置換されていてもよいヒドロカ
ルビル ラジカルであるかのいずれかであり、原子価m
を有し;または(CR3R4)nはヘテロ原子(所望により
置換されていてもよいNHを含む)で置換されている]
で表される前記いずれか1の請求項記載の組成物。 - 【請求項7】 mが2かつZが−CHR−、RがHまた
は所望により請求項6記載のとおり置換されていてもよ
いヒドロカルビルであり、例えば、プロ・デグラダント
が、2,2−メチレンビス(1,3−シクロヘキサンジオ
ン)および2,2'−ベンジリデンビス(1,3−シクロ
ヘキサンジオン)である請求項6記載の組成物。 - 【請求項8】 プロ・デグラダントが金属錯体の形態で
あり、該金属がZnおよびMn(II)から選択される前記
いずれか1の請求項記載の組成物。 - 【請求項9】 フィルムの形態である前記いずれか1の
請求項記載の組成物。 - 【請求項10】 農業用または園芸用場での種子または
芽ばえの保護のための請求項9記載の組成物の使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9023238 | 1990-10-25 | ||
GB909023238A GB9023238D0 (en) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | Photodegradable compositions |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0586225A true JPH0586225A (ja) | 1993-04-06 |
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ID=10684338
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JP3279075A Pending JPH0586225A (ja) | 1990-10-25 | 1991-10-25 | 光崩壊性組成物 |
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JP (1) | JPH0586225A (ja) |
AU (2) | AU643564B2 (ja) |
CA (1) | CA2054139A1 (ja) |
GB (1) | GB9023238D0 (ja) |
ZA (1) | ZA918482B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999031037A1 (fr) * | 1997-12-15 | 1999-06-24 | Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. | Inhibiteurs d'apoptose |
US12070111B2 (en) | 2019-07-17 | 2024-08-27 | Wimex Srl | U-shaped holder device for cards and/or money |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108633577A (zh) * | 2018-03-24 | 2018-10-12 | 农业部农业生态与资源保护总站 | 一种可降解地膜作物栽培对比试验技术方案 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS54137044A (en) * | 1978-04-17 | 1979-10-24 | Adeka Argus Chem Co Ltd | Halogen-containing resin composition |
FR2529562A1 (fr) * | 1982-07-01 | 1984-01-06 | Rhone Poulenc Spec Chim | Procede de stabilisation de polymeres a base de chlorure de vinyle |
DE3809236A1 (de) * | 1988-03-18 | 1989-09-28 | Lohmann Therapie Syst Lts | Verwendung von ketogruppenhaltigen zyklischen verbindungen |
FR2645163B1 (fr) * | 1989-04-04 | 1993-06-11 | Rhone Poulenc Chimie | Procede de stabilisation des polymeres halogenes |
-
1990
- 1990-10-25 GB GB909023238A patent/GB9023238D0/en active Pending
-
1991
- 1991-10-23 EP EP19910309805 patent/EP0482914A3/en not_active Ceased
- 1991-10-24 ZA ZA918482A patent/ZA918482B/xx unknown
- 1991-10-24 AU AU86084/91A patent/AU643564B2/en not_active Expired - Fee Related
- 1991-10-24 CA CA002054139A patent/CA2054139A1/en not_active Abandoned
- 1991-10-25 JP JP3279075A patent/JPH0586225A/ja active Pending
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1993
- 1993-11-01 AU AU50387/93A patent/AU654634B2/en not_active Ceased
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1999031037A1 (fr) * | 1997-12-15 | 1999-06-24 | Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. | Inhibiteurs d'apoptose |
US12070111B2 (en) | 2019-07-17 | 2024-08-27 | Wimex Srl | U-shaped holder device for cards and/or money |
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Publication number | Publication date |
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CA2054139A1 (en) | 1992-04-26 |
AU8608491A (en) | 1992-04-30 |
EP0482914A2 (en) | 1992-04-29 |
AU654634B2 (en) | 1994-11-10 |
AU5038793A (en) | 1994-01-20 |
EP0482914A3 (en) | 1993-03-10 |
ZA918482B (en) | 1992-10-28 |
AU643564B2 (en) | 1993-11-18 |
GB9023238D0 (en) | 1990-12-05 |
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