JPH058601A - 鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホイール - Google Patents

鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホイール

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JPH058601A
JPH058601A JP3248222A JP24822291A JPH058601A JP H058601 A JPH058601 A JP H058601A JP 3248222 A JP3248222 A JP 3248222A JP 24822291 A JP24822291 A JP 24822291A JP H058601 A JPH058601 A JP H058601A
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JP
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outer rim
wheel
light alloy
grain flow
grain
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JP3248222A
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Katsunori Yoshimura
勝則 吉村
Seiji Funaki
成二 舟木
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Washi Kosan Co Ltd
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Washi Kosan Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60BVEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
    • B60B3/00Disc wheels, i.e. wheels with load-supporting disc body
    • B60B3/06Disc wheels, i.e. wheels with load-supporting disc body formed by casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60BVEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
    • B60B3/00Disc wheels, i.e. wheels with load-supporting disc body
    • B60B3/02Disc wheels, i.e. wheels with load-supporting disc body with a single disc body integral with rim

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホィ
ールを提供すること。 【構成】 ディスク部周辺位置から外リムの最外径位置
まで、少なくともその一部が連続する鍛流線を有し、か
つ、複数の屈曲部を持つ外リムの輪郭に対し蛇行する鍛
流線であり、外リムの最外径周辺部に鍛流線が収束して
なる鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホィール。
このホィールは、電気ヒ−タ−7を装備し、かつ、フラ
ッシュ12及びガッタ13を設けた上ダイス6と下ダイ
ス4からなる熱間鍛造装置で上記鍛流線金属組織を有す
る一体型軽合金製ホィールを製造する。 【効果】 靱性、加工性の良好な緻密な鍛流線を有し、
かつ、高強度のホィールが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍛流線金属組織を有す
る一体型軽合金製ホィールに関し、特に、アルミニウ
ム、マグネシウム等の金属を主成分とする軽合金を使用
し、ディスク部周辺位置から外リムの最外径位置まで連
続した鍛流線を有し、しかも、外リムの最外径周辺部に
鍛流線が収束してなる鍛流線金属組織を有する一体型軽
合金製ホィールに関する。
【0002】
【従来の技術】軽合金製のホィールを鍛造法により製造
する技術は、従来より数多く知られている。そのうち実
用に供されている中心的技術は、特公昭47-15209号公報
及び特公昭55-26941号公報に開示されている方法であ
り、これらは、数回に亘る予備鍛造工程を経てローラー
による裂開あるいは転圧を行い、最終形態に仕上げる方
法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、同一サイズ
のタイヤを装着するとき、ホイール自体の重量をできる
だけ軽くする方が有利であり、そのため、従来よりディ
スク部を空間部の多いメッシュ型構造とし、また、リム
部の肉厚を僅少にする努力が払われている。このための
成形手段として、鍛造法は極めて有利であるが、従来の
成形手段は、その中心的技術である前記公報に開示され
ている方法を含めて、単に重量軽減や放熱のため、メッ
シュの形状やリム部の肉厚を僅少にする点に着目し、或
いは、その加工時間の短縮化、加工費用の軽減化等を意
図した鍛造手段であり、鍛造時に生ずる金属組織の流れ
(即ち、鍛流線)の存在ないしは形成について何等考慮
されていないし、事実、本発明で意図する鍛流線が形成
されていないものである。
【0004】これを詳記すると、前述の特公昭47-15209
号公報に記載の方法では、厚いリング縁部の外周面を車
軸の軸線に沿う方向で裂開し、次いで、軸方向に転造ロ
ールで圧延するものである。これを、外リムとディスク
との位置関係で見ると、これらのなす角度は90度以上で
あって、折角前工程で生じた鍛流線にズレが生ずる結果
となり、しかも、リムに対してビートシート部を90度以
上折り曲げる必要から、数回の加熱工程が要求され、時
間がかかる欠点を有している。
【0005】また、前述の特公昭55-26941号公報に開示
されている方法は、粗成形した円筒形物品から出発する
成形工程と機械加工を含む仕上工程とを有する製造法で
あって、上記成形工程が型鍛造作業であり、上記機械加
工を含む仕上工程が回転しごき作業及びプレス拡大作業
の組合せによって行われる方法である。この方法では、
鍛流線に沿った方向に転造ロールにて裂開するので、デ
ィスク部から外リム部にかけて連続した鍛流線が生じ難
いものである。
【0006】ところで、リムは、通常、外リムと内リム
とに区別して説明されるが、一般に、ブレーキ部とホイ
ールベアリング部など包含するようにホイールを取りつ
ける関係上、外リム巾は狭く、内リム側は広く作られ
る。また、自動車の走行上の観点からも、コーナーリン
グの際には外リムに強く力が加わり、外傷も受け易いこ
とから、外リムの構造と内部の金属組織には特に注意が
払わなければならない。
【0007】上記観点をも考慮して、本発明者等は、鍛
造法による一体型軽合金製ホィールの製造方法につい
て、以前から研究を進めており、既に、「軽合金素材を
用いて熱間型鍛造によりデイスク面、外側リム及び内側
リムからなるホィールを一体に成形し、その後内側リム
をスピニング加工する方法」を提案している(特公平3
−2573号公報及び特公平3−2574号公報参照)。これ
は、鍛造により形成したデイスク面のパタ−ンを変形す
ることなく、一体鍛造型の軽合金製ホィールを効果的
に、しかも、高い加工精度で製造することができる技術
であり、また、鍛造による金属粒子の流れ(鍛流線)に
ついても着目した技術である。
【0008】本発明者等は、本発明者等による上記既開
発の一体鍛造型軽合金製ホイール及びその製造方法につ
いて、更に研究を推し進め、そして、この方法によって
得られたホイールの金属組織に着目し、特に、外リムの
強度に関して、鋭意研究した結果、外リム内部の金属組
織を重視し、外リム内部の金属組織の流れ、即ち鍛流線
の存在に着目して本発明を完成したものである。
【0009】即ち、本発明は、外リムが高強度の一体型
軽合金製ホイールを提供することを目的とし、詳細に
は、ディスク部周辺位置から外リムの最外径位置まで連
続した鍛流線を有し、しかも、外リムの最外径周辺部に
鍛流線が収束してなる鍛流線金属組織を有する新規な一
体型軽合金製ホィールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そして、本発明の鍛流線
金属組織を有する一体型軽合金製の新規ホイールは、
(1) ディスク部周辺位置から外リムの最外径位置まで、
少なくともその一部が連続する鍛流線を有し、かつ、
(2) 複数の屈曲部を持つ外リムの輪郭に対し蛇行する鍛
流線であり、しかも、(3) 外リムの最外径周辺部に鍛流
線が収束してなる、鍛流線金属組織を有するものであ
り、また、この鍛流線は、(4) ホィールの回転軸芯をと
おる断面内に存在し、かつ、該断面に対し20度以内の範
囲に大部分存在するものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
者等が既に開示している前記した手段(特公平3−2573
号公報及び特公平3−2574号公報)では、 ディスク面の
模様とリブ部及びディスク面の外周から65〜80度の方向
に外リムを大きく変形させる必要があるため、熱間鍛造
を行うと共に数種類の上ダイス型をすばやく交換するこ
とにより成形するものである。本発明者等は、この外リ
ムの熱間鍛造法による成型工程を更に詳細に検討し、こ
の外リムの金属組織、特に鍛流線について鋭意研究を重
ねた結果、外リムの鍛造を容易にするのみならず、鍛流
線を鮮明に形成させ得ることを見い出し、本発明を完成
したものである。
【0012】次に、本発明の鍛流線金属組織を有する一
体型軽合金製ホィールについて、図4及び図5に基づい
て詳細に説明する。図4は、本発明によるホイールの外
リム部の一部断面金属組織の拡大写真図、図5は、本発
明による外リム部全体の断面金属組織の拡大写真図であ
る。図4、図5から明らかなように、本発明の一体型軽
合金製ホィールは、ディスク部周辺位置から外リムの最
外径位置まで連続する鮮明な鍛流線を有するものであ
る。
【0013】この外リムは、3箇所で大きな屈曲部を有
するものであるが(図5参照)、この3箇所の屈曲部を
持つ外リムの輪郭に対し蛇行する鍛流線の形成が認めら
れ、しかも、外リムの最外径周辺部(図4及び図5の金
属組織の最上部分)に鍛流線の収束が認められる。ま
た、外リムに形成されている鍛流線は、ホィールの回転
軸芯をとおる断面内に存在し、かつ、該断面に対し20度
以内の範囲に大部分存在するものである。なお、図4に
示した完成ホイールの外リム部の断面形状は、一部切削
加工が施されるので、輪郭周辺において鍛流線の不連続
部が生じているが、実用上何ら問題とされるものではな
い。
【0014】一般に、塑性変形を受けた金属製品は、金
属組織の流れ、即ち鍛流線の形成により、機械的な性質
の異方性が生ずるものであり、この機械的な強さと伸び
は、鍛流線と平行な方向で最も優れ、鍛流線に直角で鍛
造のプレス方向に平行な方向では、最も劣り、その他の
方向では、中間の性質を示すものである。本発明の一体
型軽合金製ホィールは、図5に示すように、3箇所で大
きな屈曲部を有する外リム構造において、この屈曲部の
輪郭に対し蛇行する鍛流線が形成されているため、該屈
曲部の機械的強さが高い作用効果を奏するものである。
【0015】次に、上記鍛流線金属組織を有する一体型
軽合金製ホイールの製造方法について、詳細に説明す
る。この方法は、ディスク部と外リム部とを連続して熱
間鍛造するものであり、この熱間鍛造の際、(a) 熱間鍛
造装置の一方の可動側ダイス(上ダイス)を予め加温あ
るいは保温し、他方のダイス(下ダイス)との温度差を
僅少にし、(b) 該上ダイスの交換を迅速にすると同時に
滑剤を介在させ、しかも、(c) 該上ダイスの中央部に対
して外周部の温度が等しいか、あるいは、高くなるよう
温度勾配をもたせて熱間鍛造し、これによって、外リム
部の鍛流線を容易に形成させ、更に、(d) ダイスの外リ
ム先端部形成箇所にフラッシュ及びガッタを設け、上ダ
イスが降下して下ダイスに近接する際、両ダイス間に存
在する軽合金素材の余肉を該フラッシュをとおしてガッ
タに流入させるようにし、これによって、外リムの最外
径周辺部に鍛流線を収束させるようにしたものである。
【0016】上記方法をより詳細に説明すると、上記し
たとおり、ディスク部と外リム部とを連続して熱間鍛造
するものであるが、この熱間鍛造法において、まず、軽
合金ビレットを予備鍛造体に成形し、該予備鍛造体を、
熱間鍛造に先立って、予熱する必要がある。この予備鍛
造体の予熱温度は、原料素材である軽合金ビレットの種
類に応じて定まるが、400℃近傍が好ましい。この予熱
温度が高すぎると、結晶粒の粗大化をまねき、外リム部
の屈曲部に渦を巻き、一方、低くなりすぎると、該屈曲
部分にしわが発生し、いずれも鍛流線の形成に悪影響を
与えるので好ましくない。
【0017】また、熱間鍛造装置の一方の可動側ダイス
(上ダイス)を予め加温あるいは保温し、他方のダイス
(下ダイス)との温度差を僅少にする必要がある。これ
は、鍛流線の形成を容易にするため、数種類のダイス
(上ダイス)をすばやく交換する必要があるからであ
る。上ダイス及び下ダイスの各温度は、予備鍛造体の予
熱温度と同様、軽合金ビレットの種類に応じて定まる
が、同じく400℃近傍が好ましい。
【0018】また、外リム部の細長い経路に材料をスム
ースに流れるようにするため、そして、鮮明な鍛流線を
形成させるため、上ダイス及び下ダイス共中心部に対し
て外周部の温度を等しくするか、あるいは、高くなるよ
う温度勾配をもたせて熱間鍛造するのが好ましく、後者
の温度勾配をもたせるほうがより好ましい。
【0019】次に、鍛造温度について説明すると、一般
に、熱間鍛造は、それぞれの材料の変形能の良好な温度
範囲で加工する必要があるが、その温度範囲を広げれば
作業的には有利になるけれども、本発明は、鍛流線の形
成を目的とするものであり、この鍛造温度を高くする
と、過熱(over heat)及びバ−ニング(burning)が生
じ、過熱は、結晶粒の粗大化を招き、また、バ−ニング
は、結晶粒界の不純物が酸化し一部溶融するため、いず
れも鍛流線形成の阻害要因となる。この鍛造温度は、こ
れも前記した予備鍛造体の予熱温度及びダイスの温度と
同様、軽合金ビレットの種類に応じて定まるけれども、
同じく400℃近傍が好ましい。
【0020】更に、鍛造終了時における材料温度は、こ
れが高いと変形抵抗は低いが結晶粒の粗大化を招き、一
方、低いと残留応力が残存し、内部割れを生ずる。従っ
て、この温度としては、300℃以上とするのが好まし
く、その上限は、鍛造温度以下とするのが好ましい。
【0021】また、鍛流線の形成を容易にするため、滑
剤の使用が好ましい。滑剤の使用により、軽合金素材と
型面との摩擦を減少させ、塑性流動をより容易にし、鍛
流線の形成をより容易にする作用をし、また、成形荷重
も低く抑えることができるものである。滑剤としては、
特に黒鉛系滑剤が好ましく、これをダイスに吹き付けて
使用することができる。
【0022】更に、上記熱間鍛造において、特に、ダイ
ス(例えば上ダイス)の外リム先端部形成箇所にフラッ
シュ及びガッタを設けることが最適である。これは、上
ダイスが降下して下ダイスに近接する際、両ダイス間に
存在する軽合金素材の余肉を該フラッシュを通してガッ
タに流入し、これによって、外リム部に充満する材料に
対しバリ部を形成し、その結果、この部分における材料
の逆流がなく、外リムの最外径周辺部に強い鍛流線の収
束が形成する。
【0023】即ち、軽合金素材は、上ダイスと下ダイス
の接近により型内に充満し、余肉は、フラッシュという
狭い隙間からガッタに流れ込み、バリ部を形成する。そ
して、フラッシュ隙間を通過する軽合金素材は、摩擦に
よる抵抗が生じ、この抵抗が重要であり、この隙間を大
きくすると、圧力の点で心配はないが、充満不良が生
じ、本発明で意図する鍛流線が形成し難く、一方、この
隙間を小さくすると、圧力が高くなり、型寿命や機械に
悪影響を及ぼす。なお、ガッタは、圧力を軽減させる作
用が生ずる。この隙間間隔は、使用する軽合金の種類や
重量(使用量)等に応じ適宜定めることができる。
【0024】本発明において、鍛流線を形成させるに適
する軽合金としては、アルミニウム、マグネシウム等の
金属を主成分とする軽合金を挙げることができ、本発明
で限定するものではないが、このうち、アルミニウム主
成分とする軽合金が好ましく、更に、このうち、特に、
次の組成を持つアルミニウムベ−ス合金の使用が最適で
ある。 化学成分 重量% Si 0.40〜0.8 Fe 0.7以下 Cu 0.15〜0.40 Mn 0.15以下 Mg 0.8〜1.2 Cr 0.04〜0.35 Zn 0.25以下 Ti 0.15以下 その他Alを除く金属の合計が0.15以下で該金属個々が
0.05以下 残部Al この合金は、強度、耐蝕性共良好であるばかりでなく、
鍛造性に優れており、容易に鍛造することができ、鍛造
線を鮮明に形成させることができるので、特に好まし
い。なお、この合金は、6000系合金(合金番号:6061)
として知られているものである。
【0025】以上詳記した方法によれば、即ち、上ダイ
スを予熱しておき、このダイスの変換を迅速にすると同
時に滑剤を介在させ、また、熱間鍛造条件として、ダイ
スの中心部に対して外周部の温度を等しくするか、ある
いは、高くなるよう温度勾配をもたせて熱間鍛造し、更
に、外リム先端部形成箇所にフラッシュ及びガッタを設
けたダイスを用いて熱間鍛造することにより、本発明で
意図する靱性、加工性の良い緻密な鍛流線を有する金属
組織(即ち本発明の請求項1に記載の鍛流線を有する金
属組織)を容易に得ることができ、高強度のホイールを
製造することができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1〜図5に基づい
て詳細に説明する。図1は、本発明における予備鍛造体
の断面図、図2は、同じく本発明の鍛造最終形態を示す
一体型軽合金製ホィールの断面図、図3は、本発明の一
体型軽合金製ホィールを製造するための上ダイス、下ダ
イスからなる鍛造装置の概略図、図4は、本発明による
ホイールの外リム部の一部断面金属組織の拡大写真図、
図5は、本発明による外リム部全体の断面金属組織の拡
大写真図である。
【0027】まず、加熱した素材ビレット(軽合金ビレ
ット)1を予備鍛造体2に成形し(図1参照)、次い
で、該鍛造体2を400℃近傍に加熱し、図3に示す下ダ
イス4の上に載置する。 この下ダイス4は、予めガス
バーナで400℃近傍に加熱されている。載置時に注意す
べき点は、予備鍛造体2の最外周部が下ダイス4の側面
に接するように配置することである。
【0028】次に、上ダイス(可動ダイス)6により予
備鍛造体2を押圧し、熱間鍛造を開始し、この上ダイス
6を他の上ダイス(図示せず)と数回迅速に交換し、熱
間鍛造を続行する。この上ダイス6は、図3に示すよう
に、その側周辺部に電気ヒーター7が巻きつけられてお
り、その外周を断熱材8により覆っている構造のもので
ある。この電気ヒーター7の役割は、上ダイス6を数種
類使用し、これを迅速に交換して熱間鍛造を行なう鍛造
手段を改善するためのものであり、上ダイス6を交換前
に400℃近傍に保持せんがためのものである。
【0029】上ダイス6が図3の矢印方向に降下し、そ
して、図3の破線で示すように、外リム部9、内リム部
10及びデイスク部3を同時に鍛造するが、予備鍛造体
2の最外周部5は、据え込み鍛造のような形態となり、
上下空白部へ予備鍛造体2が充満し、外リム部9及び内
リム部10を形成する。
【0030】素材ビレット1が塑性変形される際の鍛流
線は、予備鍛造体2においては、図1中のa→bの方向
であり、外リム部9にあっては、図3中のc→d方向で
あり、内リム部10では、図3中のe→f方向である。
【0031】また、外リム部9に鮮明な鍛流線を生ぜし
めるため、特に、外リム部9の最外周辺部(図4及び図
5の金属組織の最上部分)に鍛流線を収束させるため、
上ダイスに、図3に示すように、フラッシュ12及びガ
ッタ13を設ける。これにより、上ダイス6が降下して
下ダイス4に近接する際、両ダイス間に存在する軽合金
素材の余肉が該フラッシュ12を通してガッタ13に流
入し、外リム部9に充満する材料に対しバリ部11を形
成し、この部分における材料の逆流がなく、その結果、
外リム部9の最外径周辺部に強い鍛流線の収束が形成さ
れる。これは、靱性を増すのに役たっている。
【0032】外リム部9は、図5の拡大写真に示すよう
に、大きな屈曲部を3箇所有しており、靱性を向上させ
るために、滑らかに蛇行する鍛流線が要求される。そし
て、軽合金素材の温度が高くなりすぎると、結晶粒の粗
大化を招き、これら3箇所の屈曲部に渦を巻き、一方、
低くなりすぎると、これらの部分にしわが発生するの
で、鍛造時における温度管理が重要である。
【0033】そして、外リム部9の細長い経路に軽合金
素材をスムースに流れさせるために、上ダイス6及び下
ダイス4は、むしろ中心部より外側の方が高い温度勾配
とするのが有利であり、特に、図3に示すように、電気
ヒーター7を装備した上ダイス6を使用し、この電気ヒ
ーター7に通電し、上ダイス6を上記温度勾配をもたせ
るように加熱することは、きわめて有効である。
【0034】以上の方法によって、図2に示すデイスク
部3、外リム部9及び内リム部10からなる一体型軽合
金製ホィールが得られ、そして、このホィールの外リム
部9には、図4及び図5に示すように、外リム部の輪郭
に沿って蛇行する鍛流線を有し、かつ、外リムの最外径
周辺部に鍛流線が収束している金属組織を有するもので
ある。
【0035】そして、該方法により、素材に含まれてい
る組織の偏折を消滅させ、ブローホールや粗雑な組織を
圧着作用により消滅させ、しかも、変形した粒を冷却中
に再結晶で微細化させることができ、更に、上記の鍛流
線を有するホィールが容易に得られる。なお、この実施
例において、各ダイスの外側温度は、1日の連続生産に
あっては、ほぼ400℃であった。また、内リム部10
は、本発明者等の前記した既提案の技術にしたがって、
即ち、スピンニング加工を行うことにより転造し、最終
形態に塑性加工し、製品とするものである。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、ディス
ク部周辺位置から外リムの最外径位置まで、少なくとも
その一部が連続する鍛流線を有し、かつ、複数の屈曲部
を持つ外リムの輪郭に対し蛇行する鍛流線であり、更
に、外リムの最外径周辺部に鍛流線が収束してなる鍛流
線金属組織を有する一体型軽合金製ホィールであり、こ
れによって、靱性、加工性の良好な緻密な鍛流線を有
し、かつ、高強度のホィールが得られる効果が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における予備鍛造体の断面図である。
【図2】本発明の鍛造最終形態を示す一体型軽合金製ホ
ィールの断面図である。
【図3】本発明の一体型軽合金製ホィールのを製造する
ための上ダイス、下ダイスからなる鍛造装置の概略図で
ある。
【図4】本発明によるホイールの外リム部の一部断面金
属組織の拡大写真図である。
【図5】本発明による外リム部全体の断面金属組織の拡
大写真図である。
【符号の説明】
1 素材ビレット 2 予備鍛造体 3 デイスク部 4 下ダイス 5 最外周部 6 上ダイス 7 電気ヒーター 8 断熱材 9 外リム部 10 内リム部 11 バリ部 12 フラッシュ 13 ガッタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム、マグネシウム等の金属を
    主成分とする一体型軽合金製ホィールにおいて、ディス
    ク部周辺位置から外リムの最外径位置まで、少なくとも
    その一部が連続する鍛流線を有し、かつ、複数の屈曲部
    を持つ外リムの輪郭に対し蛇行する鍛流線であり、外リ
    ムの最外径周辺部に鍛流線が収束してなることを特徴と
    する鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホィール。
  2. 【請求項2】 鍛流線は、ホィールの回転軸芯を通る断
    面内に存在し、かつ、該断面に対し20度以内の範囲に大
    部分存在する請求項1に記載の鍛流線金属組織を有する
    一体型軽合金製ホィール。
JP3248222A 1990-09-19 1991-09-02 鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホイール Pending JPH058601A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3248222A JPH058601A (ja) 1990-09-19 1991-09-02 鍛流線金属組織を有する一体型軽合金製ホイール
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