JPH0585840U - 耐熱性クッション材 - Google Patents

耐熱性クッション材

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JPH0585840U
JPH0585840U JP3128392U JP3128392U JPH0585840U JP H0585840 U JPH0585840 U JP H0585840U JP 3128392 U JP3128392 U JP 3128392U JP 3128392 U JP3128392 U JP 3128392U JP H0585840 U JPH0585840 U JP H0585840U
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JP3128392U
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Inventor
洋二 鈴木
進 北川
一孝 三好
精一 細野
光実 佐藤
Original Assignee
日本無機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加熱処理品に損傷を与えることなく円滑良
好に加熱処理するための耐熱性クッション材を提供す
る。 【構成】 耐熱性シート2を複数枚積層して積層体を構
成し、これら積層シート2相互を耐熱性糸3または耐熱
性接着剤により結着して成る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、鉄材、鋼材または銅、アルミニウムなどの非鉄金属の板状、杆状、 パイプ状などの成形品を加熱により所望の表面処理を施す場合に使用される耐熱 性クッション材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の金属成形品をコンベヤーに載せて加熱炉を通過させて、所定温度 で所定時間所定の加熱処理することを連続的に行う場合、その被加熱処理品がそ の搬送時の衝動や衝撃などで表面が傷つく恐れがある。例えば、銅パイプを加熱 し軟化処理する場合、図12に示すように、金網状のコンベヤーA上にコイル状に 巻いた銅パイプBを次々と載せ、該コンベヤーAにより長手の加熱炉C内に導入 し、その炉Cを通過する過程で該加熱炉C内で供給される熱風により、コイル状 パイプBをその径の内外から均一に所定温度で所定時間加熱処理し、各コイル状 銅パイプBの表面軟化処理を次々と終了するようにするが、この場合、一般に、 コイル状銅パイプBは、予め、その所望数個を積層し且つその積層体が崩れない ように金属製バンドDでその複数個所で図示のように結束し、これを、該コンベ ヤーA上に置いた格子状パレットE上に、中心に通気孔を形成した鉄板Fを介し て載置し、この状態で加熱炉C内に搬送し上記の加熱処理を行う。 この場合、該載置板Fの使用目的は、コンベヤーAの凹凸面や該格子状パレッ トEの格子で支持する場合の不安定な支持を回避し、その平坦面で安定且つ均一 に支受するためである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし乍ら、該コイル状銅パイプBを該金属製載置板F面に載せる場合、更に は、該コンベヤーAによる搬送過程で、該コンベヤーAに発生するの振動、衝撃 は、その格子状パレットEとその上面の該金属製載置板Fを介して該コイル状銅 パイプBの積層体に伝わり、積層されたこれらコイル状銅パイプB,B,…の表 面が傷付くことがしばしば見られる。 また、該コイル状銅パイプBの積層体を該金属製載置板Fに直接載置されてい るので、特にその最下層のコイル状銅パイプBには、その上位の全てのコイル状 銅パイプB,B,…の荷重がかゝった状態でその硬い金属製載置板F面に圧接状 態で載置される。従って、最下層のコイル状銅パイプB下面と該金属製載置板F 面との間に金属製バンドDは挟圧されるので、該最下層のコイル状銅パイプBの 下面に該金属製バンドDの跡が付き、また、金属製載置板Fが加熱や冷却の繰り 返しにより波打ち、コイル状銅パイプBの荷重が、波打った該金属載置板の凸部 に集中し、これにより、該銅パイプBに傷が付いたり、変形を生ずるなどの不都 合をもたらす。 上記の不都合を解消するため、試みに、2枚のガラス繊維織布の間に適当な厚 さにセラミックファイバー、ガラス繊維などの耐熱性綿を介在させ、その全体を 耐熱性糸で縦横に縫合して耐熱性クッション材を作り、これをコイル状銅パイプ Bの積層体と該金属製載置板Fとの間に介在させて上記の加熱処理を行った。そ の結果、上記の欠点は解消されたが、該クッション材の内部は柔らかいガラス繊 維綿から成るため、コイル状銅パイプBの積層体を載せた場合に、その荷重で部 分的に圧縮変形し易く、また一定の厚さを保持できず、載置したコイル状銅パイ プBが傾斜するので、均一な加熱処理ができず、また、繰り返しの使用で内部の 綿が徐々に脱落する等耐久性に乏しく繰り返して長期の使用に耐えないことが判 った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記従来のコイル状銅パイプ、その他所望の任意の金属成形品の加 熱処理を損傷なく、円滑良好に行うことを可能にした耐久性良く且つ構造簡単で 且つ容易に製造できる耐熱性クッション材を提供するもので、耐熱性シートを複 数枚積層して積層体を形成すると共に、耐熱性糸または耐熱性接着剤によりこれ ら積層シート相互を結着して成る。
【0005】 また、更に安定堅牢で且つ良好な本考案の耐久性クッションを提供するもので 、耐熱性シートを複数枚積層して積層体を形成し、該積層体の最外層を形成する 上面積層シート及び下面積層シートを各別のまたは1枚の耐熱性シートで構成し 、その少なくともいずれか一方のシートの周縁部を折り曲げて、その折り曲げ面 部で残る積層シートの積層体の周側面を被覆し、耐熱性糸または耐熱性接着剤に より、これら積層シート相互を結着すると共に、該積層シートの該周側面に対す る該折り曲げ面部による被覆状態を固定して成る。
【0006】
【作用】
本考案の上記耐熱性クッション材は、例えば、被加熱処理品を載置する載置面 上と該被加熱処理品との間に介在せしめて使用されるが、複数枚の耐熱性シート の積層体から成るので、該被加熱処理品をその平坦面上に安定に支受し、また大 きな荷重に対しても容易に圧縮変形がなく、繰り返し、長期の使用に耐え、耐久 性が大きく、また、振動や衝撃を吸収又は緩和し、該被加熱処理品の損傷を防止 し、加熱炉などによる所望の加熱処理を安定良好に行うことができる。この場合 、該積層体の最外層を形成する上面積層シートまたは下面積層シートの折り曲げ 面部でこれら積層シートの周側面を被覆した形式の耐熱性クッション材とすると きは、該折り曲げ面部により、これら積層シートの周側面を外界との接触から保 護し且つ機械的強度を増大し、使用寿命を更に向上すると共に、外観上、体裁の 良いクッション材をもたらす。 尚、耐熱性シートとしては、ガラス繊維の織布または不織布が好ましく、特に 、ガラス繊維として高珪酸ガラス繊維を使用するときは、 600℃以上の高温加熱 処理に適した高温耐熱性のクッション材となり、高温での被加熱処理品の加熱処 理に適用できる。また、Eガラス繊維を酸処理することでシリカ部96%以上にさ れた高珪酸ガラス繊維の織布を使用することは、0.14/cm2 などの大きな荷重を 受けても、充分厚さを保持し、優れた耐荷重性を有する。 尚、本考案の耐熱性クッション材として、積層体を構成する耐熱性シートのう ち、シートの少なくとも1枚を他の内層シートに比し小寸法とし、最外層の積層 シートの折り曲げ面部の折り曲げ端部を積層シートの一部として前記の小寸法の 内層シートの外側に並置したクッション材とするときは、全体積層シートの厚さ が等しく且つその周側面は折り曲げ面部で被覆された耐久性に優れ且つ体裁良く 製品価値の高い耐熱性クッション材が提供できる。 尚、この場合、該折り曲げ面部をもつ耐熱性シートとして、その隅角部を切除 したものを使用すれば、方形の耐熱性クッション材の4つの隅角部も中央部及び 辺縁部と同じ厚さの平坦な耐熱性クッション材が得られる。
【0007】
【実施例】
次に本考案の実施例を詳細に説明する。 本考案の耐熱性クッション材は、所望の形状、寸法から成る耐熱性織布または 不織布から成る耐熱性シートを複数枚積層し、これら積層シートをガラス繊維な どの耐熱性糸により縫合し或いは熱分解しない無機質接着剤、熱硬化性樹脂接着 剤などの耐熱性接着剤を介して相互に結着して一体的な積層体から成る耐熱性ク ッション材に構成される。また耐熱性不織布としては、バインダーを使用するこ となくガラス繊維相互を乾式または湿式抄紙法により抄造した抄紙型耐熱性シー トが好ましい。 このように構成した耐熱性クッション材は、鉄材、鋼材の他、銅などの非鉄金 属材のパイプ、板、杆などの成形材の軟化処理、その他所望の加熱処理を行う場 合に、これら被加熱処理品をコンベヤー、パレットなどの載置面に載置する際に 、これらの間に安定に介在させ、振動、衝撃などの緩衝材として用いる。
【0008】 次に本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。 図1及び図2は、コイル状銅パイプを加熱により軟化処理するために用いられ る1例の本考案の耐熱性クッション材1を示す。該耐熱性クッション材1は、所 定寸法の正方形のガラス繊維の織布、好ましくは、Eガラス繊維を酸処理するこ とでシリカ分96%以上とされた高珪酸ガラス繊維の織布から成る耐熱性シート2 を6枚積層し、その積層体のこれら耐熱性シート2,2,…を、その夫々の四辺 周縁部2a,2a,…で、ガラス繊維、好ましくは、上記の高珪酸ガラス繊維の耐熱 性糸3でその四辺に沿って図示のように相互に縫合結着して6層から成る所定の 均一の厚さを有し、従って、その載置面が全体的に平坦面をもち、優れた耐圧縮 性、例えば0.14Kg/cm2 (コイル状銅パイプの重量をクッション材の総裁値面積 で除した値)などの大きな耐荷重性を有し、振動、衝撃を吸収、緩和する本考案 の正方形の耐熱性クッション材1としたものである。織布は、例えば、朱子織り とするが、これに限定されず、任意の織り方によりその組織、粗密度、厚さの異 なる種々の織布に織製することができる。
【0009】 図3は、前記とは縫合する個所を異にする本考案の変形例を示す。即ち、この 実施例では、その縫合糸3による縫合結着を異にしたもので、上記第1実施例に おいては、クッション材1の積層シート2,2,…相互をその四周縁部2a,2a, …で縫合したものに代え、これら積層シート2,2,…の中央面域部2bで、例え ば、その各対角線でX状に縫合して一体の積層体のクッション材1に構成したも のである。 勿論、縫合糸3による縫合を、これら耐熱シート2,2,…の積層体のその四 周縁部2a,2a,…及び中央面域部2bの両部で縫合結着するようにしてもよい。
【0010】 図4及び図5は、三辺で縫合結着した形式の本考案の実施例を示す。即ち、こ の実施例では、縫合糸3による縫合を三辺の周縁部2aで済むようにした耐熱性ク ッション材1に構成したものである。即ち、更に詳述すれば、図示のように、正 方形の4枚の内層シート2,2,…を積層して成る積層体の1辺の側面から上下 面にかけて被包するに足る長矩形の耐熱性シート2でコ字状にその内層シート積 層体を被包し、かくして構成された6層から成る積層体の他の三辺周縁部2a,2a ,2aを耐熱性糸3により縫合結着して耐熱性クッション材1を構成したものであ る。かくして、方形の耐熱性クッション材1の場合、前記第1実施例に示す第1 形式の耐熱性クッション材1に比しその縫合作業は、三辺ですみ、製造能率が向 上し、而もその積層体の1側面は、その側面が最外層を形成するコ字状の長矩形 のカバーシート2で被覆保護された形式のものである。 尚、この第2実施例で示す第2形式の耐熱性クッション材1として、例えば3 枚の長矩形の耐熱性シートを用意し、その各シートの長さ方向の中央部で折り曲 げて6層の積層体とし、これを上記のように、その三辺を縫合結着するようにし てもよい。
【0011】 上記のように、耐熱性シート2の複数枚を積層した場合、第1形式及び第2形 式のいずれの場合でも、その積層体を構成するこれら積層シートの四辺または三 辺周縁端面は、外部に露出したまゝであるので、外部との接触による損傷から保 護するようにし且つこれら辺縁部を補強することが望ましい。 上記の第2形式の耐熱性クッション材1では、上記の要望を満足した構成を具 備せしめたものである。即ち、前記のコ字状に被包する長矩形の耐熱性シート2 を、予め内層シートを構成する正方形の耐熱性シート2,2,…よりも所定の広 幅に形成したものを用意し、4層から成る該内層シートの積層体を上記のように コ字状に被包積層する場合に、該積層体の三辺周側面よりも外方へ突出する折り 曲げ用の余端部、即ち、折り曲げ面部を形成するように被包積層し、その積層体 の最外層を形成する上面積層シート及び下面積層シートの夫々の三辺の余端部、 即ち、折り曲げ面部2c,2c,2c及び2c,2c,2cを四層から成る内層シート2,2 の三辺側面に層折り曲げてその折り曲げ面部2c,2c,2cによりその積層体の三辺 側面を被覆し、この状態で、耐熱性糸3により6層から成る積層シートを互いに 縫合結着すると共にその各上下の折り曲げ面部2c,2cの被覆状態を固定するよう にした。(図4乃至図6)。 かくして構成された耐熱性クッション材1を構成する内層シート2,2,…の 三辺周側面は、これを被包するコ字状の耐熱性シート2の上下の最外層の折り曲 げ面部2c,2cで被覆保護され、外界からの損傷を受けることなく且つその周縁部 2b,2b,2bを補強され、而も体裁の良い耐熱性クッション材1が得られる。
【0012】 尚、図示しないが、前記第1実施例に示す形式の四辺を縫合した積層体から成 る耐熱性クッション材1についても、その四周側面を折り曲げ面部で被覆保護す るものに構成してもよい。そのためには、上面と下面の最外層を構成する2枚の 耐熱性シート2,2のいずれか一方又は両方の正方形の耐熱性シートとして、そ の内層シートを構成する積層体の四周側面を折り曲げにより被覆するに足る折り 曲げ用余端部を有するだけ大きいものを使用し、その余端部、即ち、四辺の折り 曲げ面部を折り曲げ、この状態でこれら積層シートの四辺周縁部を縫合結着する ことにより得られる。
【0013】 上記の折り曲げ面部による被覆保護する手段は、図5示に示すものに限定され るものでなく、例えば図7、図8、図9に示すようにしてもよい。図7示のよう に、その折り曲げ面部2cの端部を更に折り返した折り返し端部2dを有するものに 構成してもよい。これにより耐熱性クッション材の周側面の被覆保護の補強を行 うことができる。 また、図8示は、積層体の上面及び下面に位置する最外層の耐熱性シート2, 2のうち、上面に位置する最外層の耐熱性シート2に具備した折り曲げ面部2cで 、その内層シート2,2,…ばかりでなく、その最下位の最外層を形成する耐熱 性シート2の周端面2bまで被覆保護するようにしたものを示す。 また、図9示のものは、その最上位及び最下位の最外層の耐熱性シート2の折 り曲げ面部2cの折り返し端部2dを積層体を構成する積層シートの一部として利用 して構成した耐熱性クッション材1を示す。仮に、同寸法の耐熱性シート2,2 ,…を積層して積層体を構成し、これらの耐熱シート2,2の間に単に前記の折 り返し端部2dを挿入介在させた場合は、その構成された耐熱性クッション材1は 、その四辺周縁部2a,2a,…がその中央面部よりはその折り返し端部2dだけ厚く なる。全体として同一厚さのクッション材が得られないこととなる。 従って、該折り返し端部2dが積層される位置において、その折り返し端部2dが 積層される分だけ小さい寸法の即ち小面積の正方形耐熱性シート2′を積層して 該折り返し端部2dを該小寸法の耐熱性シート2′の外側に同一平面上に並置せし めることにより、全体が同一厚さを有し、従って載置面が周縁部2aまで更に平坦 な好ましい耐熱性クッション1が得られる。
【0014】 図9示のように、最外層の耐熱性シート2の各辺の折り返し面部2cの端部2dを 積層シートの一部として使用する場合、互いに直角関係に位置する折り返し端部 2d,2d′は重複し、その結果、クッション材1の各隅角部がそれだけ厚さが厚く なる嫌いがある。従って、図10(a) 示のように、最外層の方形耐熱性シート1を 想像線で示すようにその各隅角部4を予め切除しておき、耐熱性シートの積層に 際し、互いに直角関係にある折り曲げ面部2cの折り返し端部2dを図10(b) 示のよ うに、その小寸法の積層シート2′と並置される積層シートの一部として積層す るときは、折り返し端部2d,2dのその互いに直角関係の角部5は重なることがな く、夫々の辺部の厚さと同じ厚さとなるので、隅角部までも平坦な耐熱性シート 材1が得られる。
【0015】 本考案の耐熱性クッション材1は、加熱処理される金属製品とこれを載置する 載置面材との間に介在させて使用する。その使用の1例をコイル状銅パイプを加 熱により軟化処理する場合につき説明する。図11(a) のように、格子状パレット E上に載置した中心に通気孔を有する円形の鉄製載置板Fを2枚載置し、その各 鉄製載置板F上に、25×25cm寸法の4枚の本考案の耐熱性クッション材1,1, …をその円周面上に等間隔に縦横に各一対対向させて配置する。次で、図11(b) のようにこれら耐熱性クッション材1,1,…の上面に、コイル状銅コイルBの 所望数を積層したものをスチールバンドなどの金属製バンドDにより3個所等間 隔で結束したもの例えば重量 360Kgを載置し、これを従来の図12に示す加熱処理 装置の金網状コンベヤーA上に次々と載せて軟化用加熱炉Cに導入し、その移送 過程において該加熱炉C内で 600℃以上の熱風により所望時間加熱軟化処理し、 加熱炉Cを出た軟化コイル状銅パイプを次の加工工程に移行せしめる。 この加熱処理において、本考案のコイル状銅パイプB積層体は、耐熱性クッシ ョン材1上面に載置されるので、該鉄製載置板F面に直接載置する際の損傷の危 険を防止し得るばかりでなく、該コイル状銅パイプB積層体を結束する金属製バ ンドDは該金属製載置板下面との間に挟圧されることなく該耐熱性クッション材 1の緩衝作用により受け止められる。その結果、コイル状銅パイプB面に対する 該金属製バンドDの喰込みを防止することができる。また、コンベヤーAによる 搬送作動時に生ずる振動や衝撃は、該クッション材1により吸収または緩和され て、これにより該コイル状銅パイプへの損傷を防止することができる。また本考 案の耐熱性クッション材1は、載置面が平坦であるので、該銅パイプBは安定に 且つ垂直に載置されるので加熱処理が均一に行われる。 また、本考案の耐熱性クッション材1は、積層シートのみから成るから、大き い耐荷重性があり、圧縮変形せず、繰り返し、且つ長期に亘り使用しても上面平 坦な安定した載置面を維持できる。
【0016】 上記の本考案の耐熱性クッション材の使用例では、被処理品を載置するに複数 個を配設使用したが、被加熱処理品の大きさやその加熱処理の方法などの相異に より、必要に応じ、耐熱性クッション材1枚に対し1個の被処理品を載置するよ うに、寸法や使用方法を採用する。 また、加熱処理は、搬送移動式に限定されず、静置状態で所望の加熱処理室ま たは加熱処理容器内で行うことができる。 また、本考案の耐熱性クッション材を構成する耐熱性シートは、勿論、方形に 限らない。例えば、円形の耐熱性シートを所望枚数積層し、一体に結着するよう にしたものでも良い。この場合は、最上位及び最下位の2枚の最外層を形成する 円形耐熱性シートのいずれか一方または両方の径は、他の円形積層シートの円周 側面を被包するに足る大きな径に形成したものを使用し、円周面を折り曲げ周端 部により被覆保護した形式の耐熱性クッション材とすることもできる。 また、上記の実施例では、積層シートの積層体を耐熱性糸で縫合結着した場合 を示したが、耐熱ガラス、耐熱性熱硬化性接着剤を使用し、相隣る積層シート相 互をその周縁部又はその中央面部またはこれらの両部で結着して本考案の耐熱性 クッション材を製作することができる。 この場合、その耐熱性接着剤としては、被加熱処理品の加熱処理における温度 で分解し有害ガスを発生しないものが好ましい。 また、上記の実施例は、積層体を構成する全てのシートを前記したシリカ分96 %以上の高珪酸ガラス繊維の織布から成る耐熱性シートを使用したが、これに代 え、耐熱性クッション材を構成する上面積層シート及び下面積層シートは、前記 の高珪酸ガラス繊維の織布とし、その残りの内層シートをEガラス繊維の織布で 構成したものでも良い。0.14Kg/cm2 などの大きい耐荷重性を要求されなければ 、ガラス繊維相互を抄紙法により抄紙したものでも良く、特に、バインダーを使 用しないガラス繊維不織布から成る耐熱性シートが好ましい。
【0017】
【考案の効果】
このように本考案によるときは、耐熱性シートの複数枚を積層し、耐熱性糸ま たは耐熱性接着剤によりこれら積層シート相互を結着して耐熱性クッション材を 構成したので、略載置面が平坦で且つ被加熱処理品とこれを載置する載置面材と の間に介在せしめるときは、耐荷重が大きく、容易に圧縮変形せず安定且つ長寿 命のクッション材として使用できる。 また、該耐熱性クッション材の積層体の周側面を最上位または最下位の最外層 を形成する耐熱性シートの折り曲げ面部で被覆するように構成するときは、積層 シートの周端は外部との当接による損傷から保持され且つ周縁部の補強された而 も体裁の良い製品が得られる。 尚、積層体の少なくとも1枚の内層シートを他の内層シートに比し小寸法に形 成し、最外層のシートの折り曲げ面部の折り曲げ端部を積層シートの一部として 前記の小さい寸法の積層シートの外側に並置して積層体を構成するときは、積層 体全体に亘り積層数の数は同じとなるので、耐熱性クッション材としてその中央 面部とその周縁部は同一の厚さの平坦な製品が得られる。 更に、この場合、その折り曲げ面部をもつ耐熱性シートとしてその隅角部を切 除したものを使用するときは、耐熱性クッション材の各隅角部もその四辺周縁部 と同じ厚さを有する互いに平坦性の向上した製品が得られる。 また、耐熱性シートとして、特に、ガラス繊維の織布または不織布を使用する ときは、耐荷重性及び緩衝性に優れた製品をもたらす。 また、耐熱性シートとして、特に、高珪酸ガラス繊維の織布又は不織布を使用 するときは、 600℃以上の高温を必要とする各種の被加熱処理品の加熱処理に適 用し得られ、就中、Eガラス繊維を酸処理することで、シリカ分96%以上の高珪 酸ガラス繊維の織布を使用するときは、優れた耐熱性と共に大きな耐荷重性を有 する耐熱性クッション材をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施の1例の耐熱性クッション材の平面
図である。
【図2】図1示の実施例のII−II線裁断面図であ
る。
【図3】本考案の他の実施例の平面図である。
【図4】本考案の更に他の実施例の平面図である。
【図5】図4示の実施例のV−V線裁断面図である。
【図6】図4示の実施例のVI−VIの矢示方向から見
た側面図である。
【図7】本考案の耐熱性クッション材の周縁部の折り曲
げ状態の変形例を示す線図的裁断面図である。
【図8】本考案の耐熱性クッション材の周縁部の折り曲
げ状態の変形例を示す図7に類似の図である。
【図9】本考案の耐熱性クッション材の更に他の実施例
の一部の線図的裁断面図である。
【図10(a)】本考案の耐熱性クッション材の耐熱性
シートの一部の平面図である。
【図10(b)】図10(a) 示の耐熱性シートの周縁部を
折り曲げた状態を示す一部の平面図である。
【図11(a)】本考案の耐熱性クッション材の1例の
使用状態の平面図である。
【図11(b)】被加熱処理品を載置した使用状態の1
例の平面図である。
【図11(c)】図11(b) 示のA−A線裁断面図であ
る。
【図12】従来の被加熱処理品を加熱処理する装置の斜
面図である。
【符号の説明】
1 本考案の耐熱性クッション材 2 耐熱性シー
ト 2a 周縁部 3 耐熱性糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B32B 17/02 (72)考案者 細野 精一 茨城県結城市作の谷415 日本無機株式会 社結城工場内 (72)考案者 佐藤 光実 茨城県結城市作の谷415 日本無機株式会 社結城工場内

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性シートを複数枚積層して積層体を
    形成すると共に、耐熱性糸または耐熱性接着剤によりこ
    れら積層シート相互を結着して成る耐熱性クッション
    材。
  2. 【請求項2】 耐熱性シートを複数枚積層して積層体を
    形成し、該積層体の最外層を形成する上面積層シート及
    び下面積層シートを各別のまたは1枚の耐熱性シートで
    構成し、その少なくともいずれか一方の積層シートの周
    縁部を折り曲げて、その折り曲げ面部で残る積層シート
    の積層体の周側面を被覆し、耐熱性糸または耐熱性接着
    剤により、これら積層シート相互を結着すると共に、該
    積層シートの該周側面に対する該折り曲げ面部による被
    覆状態を固定して成る耐熱性クッション材。
  3. 【請求項3】 積層体の少なくとも1枚の内層シートを
    他の内層シートに比し小寸法に形成し、最外層の積層シ
    ートの折り曲げ面部の折り曲げ端部を積層シートの一部
    として前記の小寸法の内層シートの外側に並置して成る
    請求項2の耐熱性クッション材。
  4. 【請求項4】 折り曲げ面部をもつ耐熱性シートとし
    て、その各隅角部を切除したものを使用する請求項3の
    耐熱性クッション材。
  5. 【請求項5】 該耐熱性シートは、ガラス繊維の織布ま
    たは不織布から成る請求項1,2,3又は4の耐熱性ク
    ッション材。
  6. 【請求項6】 該ガラス繊維の織布または不織布は、高
    珪酸ガラス繊維から成る請求項5の耐熱性クッション
    材。
JP3128392U 1992-04-15 1992-04-15 耐熱性クッション材 Pending JPH0585840U (ja)

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JP3128392U JPH0585840U (ja) 1992-04-15 1992-04-15 耐熱性クッション材

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