JPH0584767A - 樹脂モールド成形検査装置 - Google Patents

樹脂モールド成形検査装置

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JPH0584767A
JPH0584767A JP27472391A JP27472391A JPH0584767A JP H0584767 A JPH0584767 A JP H0584767A JP 27472391 A JP27472391 A JP 27472391A JP 27472391 A JP27472391 A JP 27472391A JP H0584767 A JPH0584767 A JP H0584767A
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JP
Japan
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data
resin
inspection
waveform
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JP27472391A
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English (en)
Inventor
Yuji Koga
祐治 古賀
Kenji Miura
憲治 三浦
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RITSUKUSU KK
Original Assignee
RITSUKUSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジンを充填してモールド成形を行うにあた
り、レジンの充填速度および充填圧力の変化を常時監視
することを可能とすると共に、この監視結果に基づき、
正確に良品・不良品の判別を行うことを可能とすること
を目的とする。 【構成】 金型5内のキャビティ1へ樹脂を充填するプ
ランジャ7の押圧力を検出する圧力センサ11と、プラ
ンジャ7の変位量を検出する変位量センサ12とを備え
る。また、検査前にプランジャ7を駆動させて金型5へ
樹脂を充填させる樹脂モールド成形を複数回行う。そし
て、この時得た圧力データおよび変位量データを基に、
各データの許容範囲を設定する許容範囲設定手段を設け
る。また、検査時に読み込む各データが許容範囲内であ
れば良と判定する一方、許容範囲から外れた際に不良と
判定する良否判定手段とを設けた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路(以下、IC
という)をリードフレームにワイヤボンディングした
後、樹脂(レジン)を充填しパッケージ化するモールド
装置の成形状態(レジンの充填速度・充填圧力等)を監
視して、良品・不良品を判別する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICの樹脂モールドの製造は、図
8に示すように、多数のキャビティ1およびそれに連続
したゲート2、ランナ3、ポット4が形成された金型5
と、レジンを固めたタブレット6を押すプランジャ7
と、このプランジャ7を駆動させる油圧シリンダ8とを
用いて行うのが普通である。すなわち、ICのワイヤボ
ンディングを終えたリードフレームを各キャビティ1内
にセットした後、プランジャ7でタブレット6を押し込
むと、レジンがランナ3およびゲート2を通ってキャビ
ティ1内に充填され、その後、このレジンが硬化してモ
ールドの成形を終えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、レジンの充填速度の単一時間当た
りの変化が一定でなく曲線波形パターンを持っていると
共に、レジンの充填圧力の単位時間当たりの変化も一定
でなく曲線波形パターンを持っているのに対し、このよ
うなレジンの流れの状態を知ることができなかったた
め、以下に列挙する問題があった。
【0004】レジンの充填速度が変化する(部分的もし
くは全体的に速くなる)とライナ3内・キャビティ1内
の空気の巻き込みにより、内部にボイド(気泡)が発生
する。そして、このようにボイドが発生すると、ICの
成形品強度の低下およびICの絶縁低下が発生し、不良
品が生じる。
【0005】上記のようにレジンの流速が変化すると、
キャビティ1内にレジンが注入されるゲート2のレジン
と金型5との摩擦が増大するため、ゲート2の口径を大
きくすることになる。また、成形完了後ランナーとゲー
トを無理に切り離すと成形品本体に傷が発生する。
【0006】金型5の洗浄不良により、エアーベント
(空気抜け穴)のレジン除去が完全にされてないと、成
形時にキャビティ1内に空気溜りが発生し、充填圧力が
変化(部分的もしくは全体的に高くなる)する。その結
果、キャビティ1内に十分なレジンを充填することがで
きなくなり、このような充填不良による成形不良を起こ
す。
【0007】レジンの充填圧力変化を上記と同様に監視
できないため、金型5の摩耗により充填圧力が変化する
(部分的もしくは全体的に低くなる)と、リードフレー
ム上にレジンの漏れた部分がバリとなる。このバリが付
着したまま、次の工程であるカットベンダでリード成形
する際、樹脂のバリの方がリードよりも堅いため、リー
ドに傷を付け、リード成形不良品が発生する。
【0008】成形状態の監視方法として、レジンの充填
速度・充填圧力等を曲線波形パターンで監視すれば良い
ということはわかっているが、その曲線波形パターンを
測定し、成形品の良品となる管理幅を設定する方法はな
かった。
【0009】本発明は上記問題に着目してなされたもの
で、レジンを充填してモールド成形を行うにあたり、レ
ジンの充填速度および充填圧力の変化を常時監視するこ
とを可能とすると共に、この監視結果に基づき、正確に
良品・不良品の判別を行うことを可能とすることを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の樹脂モールド成形検査装置は、金型内のキ
ャビティへ樹脂を充填するプランジャの押圧力を検出す
る圧力検出手段と、前記プランジャの変位量を検出する
変位量検出手段と、検査前に前記プランジャを駆動させ
て金型へ樹脂を充填させる樹脂モールド成形を実際に複
数回行い、この時得られる圧力データおよび変位量デー
タを基に、各データの許容範囲を設定する許容範囲設定
手段と、検査時に読み込む各データが前記許容範囲内で
あれば良と判定する一方、前記許容範囲から外れた際に
不良と判定する良否判定手段と、を備えた樹脂モールド
成形検査装置である。
【0011】また、前記許容範囲設定手段が、検査前に
樹脂モールド成形を実際に複数回行って得られる圧力波
形データおよび変位量波形データを重ね書きし、この重
ね書きデータから、上限値波形、下限値波形、平均値波
形を少なくともいずれか一つを求め、このいずれかの波
形を嵩上げもしくは嵩下げして上限値波形と下限値波形
を決定して許容範囲を設定する樹脂モールド成形検査装
置である。
【0012】また、前記許容範囲設定手段が、検査前に
樹脂モールド成形を実際に複数回行って得られる圧力デ
ータおよび変位量データの、所定のポイントのデータを
集めて標準偏差を求め、この標準偏差の上限と下限を決
定して許容範囲を設定する樹脂モールド成形検査装置で
ある。
【0013】また、前記許容範囲設定手段が、検査前に
樹脂モールド成形を実際に複数回行って得られる圧力波
形データおよび変位量波形データを重ね書きし、この重
ね書きデータから、上限値波形、下限値波形、平均値波
形を少なくともいずれか一つを求め、このいずれかの波
形を嵩上げもしくは嵩下げして上限値波形と下限値波形
を決定して許容範囲を設定し、さらに、樹脂モールド成
形を実際に複数回行って得られる圧力データおよび変位
量データの、所定のポイントのデータを集めて得られる
バラツキを基に検査範囲を設定し、前記良否判定手段
が、検査時に読み込む各データが、検査範囲内において
前記許容範囲内であれば良と判定する一方、前記許容範
囲から外れた際に不良と判定する樹脂モールド成形検査
装置である。
【0014】
【作用】上記のような構成により、検査前に、実際に樹
脂モールド成形を複数回行って、この時に、圧力検出手
段および変位量検出手段で得られる圧力データおよび変
位量データを基に、許容範囲設定手段で各データの許容
範囲を設定する。この場合、圧力波形データおよび変位
量波形データを重ね書きし、この重ね書きデータから、
上限値波形、下限値波形、平均値波形を少なくともいず
れか一つを求め、このいずれかの波形を嵩上げもしくは
嵩下げして上限値波形と下限値波形を決定して許容範囲
を設定する。また、圧力データおよび変位量データの、
所定ポイントのデータを集めて標準偏差を求め、この標
準偏差の上限と下限を決定して許容範囲を設定する。ま
た、上限値波形と下限値波形を決定して許容範囲を設定
し、さらに得られたデータのバラツキを基に検査範囲
(幅方向の範囲)を設定する。したがって、いずれの場
合でも、許容範囲の上限・下限は、直線的ではなしに、
実際の状態を再現して曲線的に設定することができる。
【0015】また、このように許容範囲を設定したら検
査を行う。すなわち、良否判定手段により、樹脂モール
ド成形を行って得られる圧力データおよび変位量データ
が、許容範囲内に納まっているかどうか判定し、各デー
タが許容範囲から外れた際に不良と判定する。なお、こ
のような良否の判定を波形データ全体に行うのではな
く、所定の検査範囲内で得られるデータのみ良否を判定
でき、これにより、無駄な判定を省いて制御の簡略化を
図ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例の樹脂モールド成形
検査装置を図1から図8に基づいて説明する。なお、図
1から図8において同一符号は同一部分または相当部分
とする。
【0017】図1は本発明の一実施例の樹脂モールド成
形検査装置Aおよび樹脂モールド成形装置Mを示す構成
説明図であって、この樹脂モールド成形装置Mは、上型
5aと下型5bを備え、キャビティ1、ゲート2、ラン
ナ3、ボット4が形成された金型5と、ボット4に挿入
したレジン(樹脂)を固めたタブレット6を押すプラン
ジャ7と、このプランジャ7と一体のピストンロッド8
bと、このピストンロッド8bの先端に設けられたピス
トン8cにより内部を画成されたシリンダ8dとを有し
た油圧シリンダ8とで構成されている。
【0018】また、図2で示すように、前記樹脂モール
ド検査装置Aは、コントロールユニット9、パーソナル
コンピュータ(以後、パソコンという)10、圧力セン
サ(圧力検出手段)11、変位量センサ(変位量検出手
段)12、アラーム13、スタートスイッチ14、リセ
ットスイッチ15を有している。
【0019】各センサ11、12は油圧シリンダ8に設
けられていて、圧力センサ11は、シリンダ8dの内部
へ供給する油圧を検出し、変位量センサ12は、ピスト
ンロッド8bに並設されてこのピストンロッド8bの変
位量を検出する。
【0020】前記コントロールユニット9は、図2に示
すように、AD変換器9a、インターフェース9b、入
出力回路(以後I/Oとする)9c、CPU9d、RO
M9e、RAM9f、時計9gを備えている。
【0021】また、前記パソコン10が、このコントロ
ールユニット9に接続されている。このパソコン10
は、コントロールユニット9内のデータを外部から処理
するために設けられたもので、コントロールユニット9
と同様のI/O、CPU、ROM、RAM、時計(図示
省略)を内蔵した本体10aと、ディスプレイ用のCR
T10bとを有している。
【0022】次に、コントロールユニット9およびパソ
コン10の作動を、図3、図4、図5に示すフローチャ
ートで説明する。すなわち、コントロールユニット9お
よびパソコン10は、まず、モールド成形品の良否を判
定する基準となる許容範囲の設定を行い、その後、良否
の判定を行うものである。すなわち、図3および図4
は、許容範囲を設定するための基準段階の制御フローで
あり、図5は、許容範囲を設定して良否判定を行う制御
フローである。
【0023】まず、図3に示すフローチャートについて
説明する。この図に示す制御フローは、実際にモールド
成形を複数回行って、1回の成形で得られる波形データ
の重ね書きを行い、上限値の波形線、下限値の波形線お
よび平均値の波形線を表示する制御フローであって、ス
テップ101は、条件設定のステップであり、パソコン
10を用いて設定した条件をコントロールユニット9内
に読み込む。すなわち、パソコン10により、重ね書き
回数(実際に成形を行う回数=ショット回数、なお、本
実施例では999回行う)や、1回のショット時間(重
ね書き時間)や、データ(圧力センサ11から入力され
る圧力データpおよび変位量センサ12から入力される
変位量データs)の取り込みタイミング等を設定する。
なお、データp、sの取り込みタイミングは、例えば、
1/1000秒毎から30秒毎の範囲で所定の時間毎に
設定したり、パルスに同期させたりする。また、データ
p、sの取り込み開始は、外部トリガーや内部トリガー
や内外組み合わせのトリガーのいずれかに設定する。
【0024】ステップ102は、スタートのステップで
あり、前記スタートスイッチ14の投入により行う。ス
テップ103は、スタートしたことにより樹脂モールド
成形装置Mが作動した状態を便宜上示していて、これに
よりプランジャ7がタブレット6を押してレジンがキャ
ビティ1内に充填される。ステップ104は、トリガー
によるレジン充填時間の条件が一致したか否かを判定す
るステップであり、YESでステップ105に進み、N
Oでステップ103に戻る。ステップ105は、データ
取込開始の信号を出力するステップであり、すなわち、
時計9gによるタイミング信号を発信したり、変位量セ
ンサ12からのパルス信号を利用したりする。ステップ
106は、圧力センサ11および変位量センサ12から
の圧力データp、変位量データsをアナログデータとし
て内部に取り込むステップである。
【0025】なお、本実施例では、この各データp、s
を取り込むにあたり、それぞれの1ショットごとに、縦
軸を充填圧力、横軸をプランジャ7の変位量(パルス)
とした第一のグラフ(図6参照)と、同様に1ショット
毎に、縦軸をプランジャ7の変位量、横軸を時間とした
第2のグラフ(図7参照)の形で取り込む。
【0026】ステップ107は、前回までの最大値の保
存データよりも今回の測定データの方が大きいか否かを
判定するステップであり、YESでステップ108に進
み、NOでステップ109に進む。ステップ108は、
各測定点での最大値のみ保存するステップであり、この
後ステップ111に進む。
【0027】ステップ109は、前回までの最小値の保
存データよりも今回の測定データの方が小さいか否かを
判定するステップであり、YESでステップ110に進
み、NOでステップ111に進む。ステップ110は、
各測定点での最小値のみ保存するステップであり、この
後ステップ111に進む。
【0028】ステップ111は、測定点毎のデータを積
算して保存するステップである。なお、このステップ1
11の最大保存個数は6000個となっている。ステッ
プ112は、測定したデータの個数が設定数に達したか
否かを判定するステップであって、YESでステップ1
13に進み、NOでステップ105に戻る。なお、この
設定数とは、予め定めた1ショット当たりに測定するデ
ータの個数であり、この設定数を、レジンの充填を完了
するまで1サイクルの時間に置き換えてもよい。この場
合、このステップ112では、設定した時間が経過した
か否かを判定することになる。
【0029】ステップ113は、測定の回数が設定数
(本実施例では999回)に達したか否かを判定するス
テップであり、YESでステップ114に進み、NOで
ステップ103に戻る。ステップ114は測定したデー
タp、sは、パソコン10で読めるデータベースの形で
保存管理する。ステップ115は、ステップ111で得
られた各々の積算値を測定回数(サイクル回数)で割っ
て、各々の平均値を演算するステップである。
【0030】ステップ116は、測定データをCRT1
0bで表示するステップである。本実施例の場合、ステ
ップ108で集めた最大値のみの波形線と、ステップ1
10で集めた最小値のみの波形線と、ステップ115で
集めた平均値ばかりの波形線との3本の波形線を色違い
で表示する。ちなみに、これら3本の波形線は、図6、
図7に示すように、縦軸を充填圧力、横軸をプランジャ
7の変位量とした第1のグラフと、縦軸をプランジャ7
の変位量、横軸を時間とした第2のグラフとの上で表示
される。
【0031】次に、図4に示すフローチャートについて
説明する。このフローチャートは、標準偏差の幅を設定
する制御フローである。
【0032】ステップ201は、条件設定のステップで
あって、図3のステップ116によりCRT10bで表
示されている3本の波形線に基づき、データのバラツキ
を知りたいポイントを設定する。また、測定のために、
モールド成形する回数をサイクル数として設定する。ち
なみに、本実施例では、この場合も999回の成形を行
うこととするが、それ以下、以上であってもよい。
【0033】ステップ202はスタートのステップであ
り、スタートスイッチ14を操作してスタートする。ス
テップ203は、モールド成形開始を示している。ステ
ップ204は、レジン充填開始の条件が一致したか否か
を判定するステップであり(トリガーにより判定)、Y
ESでステップ205に進み、NOでステップ203に
戻る。ステップ205は、変位量センサ12からの信号
が示すプランジャ7の位置がステップ201で設定した
ポイント(バラツキ具合を見たい部分)に達したか否か
を判定するステップであり、YESでステップ206に
進み、NOでステップ207に進む。ステップ207
は、データ数が1サイクルが完了する間に測定すべき数
(ステップ201で設定)に達したか否かを判定するス
テップであり、YESでステップ208に進み、NOで
ステップ205に戻る。
【0034】ステップ208は、測定回数がステップ2
01で設定した数(999回)に達したか否かを判定す
るステップであり、YESでステップ209に進み、N
Oでステップ203に戻る。ステップ209は測定を全
て完了してパソコン10へデータを転送するステップで
ある。ステップ210は、CRT10bの画面上にデー
タを表示するステップであって、例えば、CRT10b
の横軸に各サイクル順に設定したポイントのデータを表
示するもので、この表示によりデータを確認する。ステ
ップ211は、1サイクル目からステップ201で設定
したサイクル数までの範囲の中で、データのバラツキと
標準偏差を調べたい範囲を設定するステップであり、こ
の処理は、パソコン10を用いて、人がCRT10bを
確認しながら行う。ステップ212は、各サイクル中の
指定ポイントのデータを集めて、その標準偏差とバラツ
キをグラフにして示す処理を行うステップである。
【0035】次に、図5に示すフローチャートについて
説明する。この制御フローは、許容範囲を設定した後、
良品・不良品の判定を行うフローである。
【0036】ステップ301は、許容範囲を設定するス
テップである。この場合、パソコン10を操作して次の
設定を行う。
【0037】ステップ116で表示した最大値波形と最
小値波形と平均値波形のうちで、いずれか1本を選び、
この線をY=AX+Bの式で嵩上げして上限値を設定す
る。また、同じく、3本の波形線のいずれかを選んで、
Y=AX+Bの式で嵩下げして下限値を設定する。上限
・下限値で、良否の判定に必要のない部分や厳しく判定
する必要のない部分を、マニュアルで領域を設定し、こ
の部分に点を打って折れ線で上限・下限値を設定する。
不良判定時のモールド成形状態のデータを保持する必要
があれば、シングルモードに設定し、不要であれば、リ
ピートモードに設定する(マニュアルで選択する)。測
定領域を最大8分割までの領域出力の分割線を引き設定
する。1サイクル中に何回上限・下限値から外れたら不
良判定を出すのか回数を設定する。
【0038】ここで、シングルモードを選択した場合に
は、不良判定時に、不良品発生と、どの領域で発生した
かとを出力し、その不良品測定データを1モールド成形
工程分保持して停止し、パソコン10へ不良品の測定デ
ータを転送後、検査を再開する。一方、リピートモード
を選択した場合には、不良品の判定出力と、どの領域で
不良判定が出たかとを出力するが、測定データは保持せ
ずに連続して検査を行う。このように、本実施例では、
以上説明した図3、図4で示したフローチャートおよび
ステップ301で制御を行う部分が許容範囲設定手段を
構成している。
【0039】次に、ステップ302は、検査をスタート
するステップである。ステップ303は、良品、不良品
の判定が可能な状態となっているかどうかを判定するス
テップで、YESでステップ304に進み、NOでステ
ップ303を繰り返す。ステップ304は、モールド成
形装置を稼働させ成形を開始するステップである。ステ
ップ305は、レジン充填開始の条件が一致したか否か
を判定するステップであり、YESでステップ306に
進み、NOでステップ304に戻る。ステップ306
は、データ取込開始信号を発信するステップである。な
お、このデータ取込開始信号は、変位量センサ12で得
られるプランジャ7の移動距離をパルスにして発信して
もよいし、内部の時計9gで得られるタイミングに基づ
いて発信するようにしてもよい。
【0040】ステップ307は、圧力センサ11と変位
量センサ12からのデータp、sを取り込むステップで
ある。ステップ309は、データp、sがステップ30
1で設定した許容範囲に入っているか否かを判定するス
テップであり、YESでステップ313に進み、NOで
ステップ310に進む。ステップ310は、データp、
sが許容範囲を出た回数がステップ301で設定した回
数に達したか否かを判定するステップであり、YESで
ステップ311に進み、NOでステップ313に進む。
ステップ311は、不良品発生信号と発生領域判別信号
を出力するステップである。この出力を受けて所定の不
良品に対する所定の処理を行う(ステップ312)。ス
テップ313は、レジンの充填完了までの時間が経過す
るまで測定を行ったか(設定のデータ個数を測定した
か)否かを判定するステップであり、YESでステップ
314に進み、NOでステップ306に戻る。このよう
に本実施例にあっては、ステップ303からステップ3
13の流れの部分で、検査の良否を行うもので、この部
分が良否判定手段を構成している。
【0041】ステップ314は、検査動作モードが、シ
ングルか否(リピート)かを判定し、YESでステップ
315に進み、NOでステップ316に進む。ステップ
315は、1サイクル分の波形を保持して検査を停止す
る。ステップ316ではリセットスイッチ15がONで
あるか否かを判定し、YESでステップ315に進み、
NOでステップ303に戻る。ステップ317では、不
良品のデータp、sをパソコン10に取り込み保存す
る。ステップ318では、検査を再スタートする。ステ
ップ319では、全数を検査したか否かを判定し、YE
Sでステップ320に進んで検査を終了し、NOでステ
ップ303に戻る。
【0042】また、本実施例において、許容範囲設定の
場合、検査を行う前に、実際に樹脂モールド成形を複数
回行って、コントロールユニット9内に圧力データpお
よび変位量データsを取り込む。このようにしてデータ
p、sを全て取り込んだら、パソコン10へこれらのデ
ータp、sを転送し、CRT10bの画面上に、縦軸を
充填圧力・横軸をプランジャ7の変位量とした第1のグ
ラフ、および、縦軸をプランジャ7の変位量・横軸を時
間とした第2のグラフのそれぞれについて、最大値ばか
りの波形線、最小値ばかりの波形線、平均値ばかりの波
形線を表示させる。このCRT10bの画面により、以
下の確認を行う。
【0043】最大値と最小値と平均値の各波形線を見
て、全体の再現性を確認する。また、平均値の波形線が
最大値の波形線と最小値の波形線との間のどの位置にあ
るか確認する。また、最大値の波形線と最小値の波形線
とが一番開いているポイントを探して確認する。また、
重要な部分を拡大して確認する。また、必要なところ
は、図示しないプリンタで画面コピーする。
【0044】次に、CRT10bの画面に入力データの
標準偏差とバラツキをグラフで表示させて(ステップ2
12)、次の確認を行う。
【0045】1サイクル目から設定した任意のサイクル
数までの全体の範囲でバラツキと標準偏差を見る。ま
た、最大値と最小値のデータの範囲の分割数を変えて確
認しやすい分割で確認する。また、全体の中で範囲を決
めて、バラツキと標準偏差を求めて、全体のバラツキと
標準偏差を比較する。
【0046】以上の確認を行ったら、パソコン10を操
作して、前述のステップ201で説明した許容範囲等の
設定を行う。
【0047】また、本実施例において、検査工程の場
合、樹脂モールド成形を開始すると、圧力データpおよ
び変位量データsをコントロールユニット9内に取り込
み、これらのデータp、sが所定の領域内で、許容範囲
で定めた上限値および下限値を越えたか否かを判定し
(ステップ309)、この越えた回数が設定回数に達し
たら(ステップ310)、不良品が発生したことをアラ
ーム13で知らせる(ステップ311)。なお、この
時、シングルモードであれば、この不良品発生時のデー
タを保持して停止しているので、このデータをパソコン
10へ出力させ、リセットスイッチ15を操作して検査
を再開させる。リピートモードであれば、リセットスイ
ッチ15を操作して検査を再開させる。
【0048】以上、本発明実施例を図面に基づいて説明
してきたが具体的な構成は実施例に限られるものではな
い。
【0049】例えば、実施例では、条件等の設定や波形
の確認をパソコン10を用いて行うようにしたが、パソ
コン10を用いることなくコントロールユニット9側で
各種設定を自動的に行い、人による確認を不要としても
よい。
【0050】また、実施例では、プランジャ7を油圧シ
リンダ8により駆動させる構成としたために、プランジ
ャ7の押圧力を検出する圧力検出手段として、油圧シリ
ンダ8への供給油圧液検出する圧力センサ11を用いた
が、例えば、プランジャを電動のモータ等のような他の
手段で押圧力を与えるようにした場合には、電圧等によ
り押圧力を検出することになる。
【0051】
【発明の効果】以上、説明してきたように本発明の樹脂
モールド成形検査装置にあっては、検査を行う前に、実
際に樹脂モールド成形を複数回行って、この測定して得
られた圧力データ、変位量データに基づき、許容範囲を
決定し、この許容範囲を基に樹脂モールド成形の良否の
判定を行うようにしているため、レジンの充填速度や充
填圧力の時間的な変化を、プランジャの移動速度や押圧
力に基づき正確に再現して監視でき、これにより、キャ
ビティ内でボイド(気泡)が発生するのを確実に防止し
て、強度低下や絶縁低下を防止するという効果や、ゲー
トの口径を小さくして製品の切り離しを容易とすること
ができるという効果や、キャビティ内に空気溜りが発生
するのを防止して、レジンを確実に充填できるという効
果や、バリの発生を防止することができるという効果が
得られる。このように現実にそくした検査を行うことが
できる。
【0052】また、圧力波形データおよび変位量波形デ
ータを重ね書きし、この重ね書きデータから、上限値波
形、下限値波形、平均値波形を少なくともいずれか一つ
を求め、このいずれかの波形を嵩上げもしくは嵩下げし
て上限値波形と下限値波形を決定して許容範囲を設定し
ているため、いっそう正確な判定が可能となる。
【0053】また、複数回の成形で得られた最大値波
形、最小値波形、平均値波形を基に、検査を重点的に行
う必要がある領域を設定し、再び、実際にモールド成形
を多数回行って、この重要な領域の標準偏差およびバラ
ツキを求め、これを基に、許容範囲内外であるか否かを
判定する領域を決定できるため、信頼性の高い許容範囲
を得ることができる。
【0054】また、実際に検出したデータを基に、許容
範囲の設定および成形の良否の判定を行っているため、
各センサ等の精度がでていなくても、再現性に基づき高
い精度で良否の判定を行うことができるし、また、0点
の補正等の難しい機械的補正が不要となるという効果が
得られる。加えて、直線での上限・下限との判定と違っ
て、曲線での上限・下限の管理と判定ができるという効
果も得られる。
【0055】また、許容範囲を決定した後に、さらに、
標準偏差およびバラツキを求め、これを基に、許容範囲
内外であるか否かを判定する領域を決定するようにして
いるため、良否の判定を行う領域が狭くなり、判定速度
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の樹脂モールド成形検査装置
を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施例の樹脂モールド成形検査装置
を示す回路図である。
【図3】最大値、最小値、平均値の波形線を表示する制
御フローを示すフローチャート図である。
【図4】標準偏差の幅を設定する制御フローを示すフロ
ーチャート図である。
【図5】許容範囲の設定後、良品・不良品の判定を行う
制御フローを示すフローチャート図である。
【図6】縦軸を充填圧力、横軸をプランジャ変位量とし
た第1のグラフ図である。
【図7】縦軸を変位量、横軸を時間とした第2のグラフ
図である。
【図8】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 樹脂モールド成形検査装置 M 樹脂モールド成形装置 1 キャビティ 5 金型 7 プランジャ 9 コントロールユニット 10 パーソナルコンピュータ 11 圧力センサ 12 変位量センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内のキャビティへ樹脂を充填するプ
    ランジャの押圧力を検出する圧力検出手段と、 前記プランジャの変位量を検出する変位量検出手段と、 検査前に前記プランジャを駆動させて金型へ樹脂を充填
    させる樹脂モールド成形を実際に複数回行い、この時得
    られる圧力データおよび変位量データを基に、各データ
    の許容範囲を設定する許容範囲設定手段と、 検査時に読み込む各データが前記許容範囲内であれば良
    と判定する一方、前記許容範囲から外れた際に不良と判
    定する良否判定手段と、を備えていることを特徴とする
    樹脂モールド成形検査装置。
  2. 【請求項2】 前記許容範囲設定手段が、検査前に樹脂
    モールド成形を実際に複数回行って得られる圧力波形デ
    ータおよび変位量波形データを重ね書きし、この重ね書
    きデータから、上限値波形、下限値波形、平均値波形を
    少なくともいずれか一つを求め、このいずれかの波形を
    嵩上げもしくは嵩下げして上限値波形と下限値波形を決
    定して許容範囲を設定することを特徴とする請求項1記
    載の樹脂モールド成形検査装置。
  3. 【請求項3】 前記許容範囲設定手段が、検査前に樹脂
    モールド成形を実際に複数回行って得られる圧力データ
    および変位量データの、所定のポイントのデータを集め
    て標準偏差を求め、この標準偏差の上限と下限を決定し
    て許容範囲を設定することを特徴とする請求項1記載の
    樹脂モールド成形検査装置。
  4. 【請求項4】 前記許容範囲設定手段が、検査前に樹脂
    モールド成形を実際に複数回行って得られる圧力波形デ
    ータおよび変位量波形データを重ね書きし、この重ね書
    きデータから、上限値波形、下限値波形、平均値波形を
    少なくともいずれか一つを求め、このいずれかの波形を
    嵩上げもしくは嵩下げして上限値波形と下限値波形を決
    定して許容範囲を設定し、さらに、樹脂モールド成形を
    実際に複数回行って得られる圧力データおよび変位量デ
    ータの、所定のポイントのデータを集めて得られるバラ
    ツキを基に検査範囲を設定し、 前記良否判定手段が、検査時に読み込む各データが、検
    査範囲内において前記許容範囲内であれば良と判定する
    一方、前記許容範囲から外れた際に不良と判定すること
    を特徴とする請求項1記載の樹脂モールド成形検査装
    置。
JP27472391A 1991-09-26 1991-09-26 樹脂モールド成形検査装置 Pending JPH0584767A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001009888A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Nissei Plastics Ind Co 射出成形機の管理方法
JP2019064237A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 カシオ計算機株式会社 インサート成形品、インサート成形品良否判断装置、及び、インサート成形方法

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