JPH0584474A - 溶存酸素の除去方法及び装置 - Google Patents

溶存酸素の除去方法及び装置

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JPH0584474A
JPH0584474A JP3274697A JP27469791A JPH0584474A JP H0584474 A JPH0584474 A JP H0584474A JP 3274697 A JP3274697 A JP 3274697A JP 27469791 A JP27469791 A JP 27469791A JP H0584474 A JPH0584474 A JP H0584474A
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JP
Japan
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dissolved oxygen
gas
phase portion
gas phase
membrane
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JP3274697A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Yagi
康之 八木
Nobuko Hashimoto
信子 橋本
Yasunari Uchitomi
康成 内富
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 疎水性膜を用いた脱気膜装置の気相部の酸素
分圧を低減させ、液中の溶存酸素を極低濃度にまで除去
できる方法及び装置を提供すること。 【構成】 複数個の膜脱気エレメントを前段と後段の2
ステージに分割し、前段エレメント群1では真空排気装
置3を用いて気相部の真空排気のみを行い、後段のエレ
メント群2の気相部では真空排気装置4による真空排気
と共に不活性ガス供給装置5から不活性ガスを供給して
後段のステージエレメント内の気相部の酸素分圧を低減
する。 【効果】 液中の溶存酸素濃度を数ppb 程度に容易に低
減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液中の溶存酸素の除去
方法及び装置に係り、特に、半導体関係で用いられる純
水、超純水中の溶存酸素の除去方法及び装置に関する。
【0002】液中の溶存ガス、特に溶存酸素は、半導体
洗浄用の純水、超純水装置などで用いられているイオン
交換樹脂の酸化防止及び各種金属部材の腐食防止の観点
から除去されてきた。最近、半導体製造に用いるSi ウ
エハの洗浄時において、洗浄液である超純水中に溶存酸
素が存在すると、ウエハ表面に自然酸化膜が形成され、
高性能デバイスを製作する上での問題点が指摘されてお
り、溶存酸素を含まない超純水が要求されつつある。
【0003】従来、純水及び超純水中の溶存酸素の除去
には、真空状態とした塔の上部から被処理液を噴霧し、
液中の溶存酸素を除去する真空脱気法が主流として行わ
れてきたが、性能的には不充分である。また、同じく真
空を利用して溶存酸素を除去する方法として、シリコン
膜などの疎水性膜で、液相部と気相部に分割したエレメ
ントを用いて、その気相部を真空ポンプで真空状態とす
る膜脱気法も近年検討されているが、真空ポンプ、スチ
ームエジェクタなどの真空装置で減圧するこれらの方法
では、真空状態にある気相部の酸素分圧を6mmHg程度に
までしか低減できないことから、液中の溶存酸素濃度は
300〜500ppb が限界である。
【0004】したがって、純水、超純水中の溶存酸素を
極低濃度、例えば、5ppb 以下にまで除去することは、
従来の技術ではできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点、特に疎水性膜を用いた脱気膜装置の気相部
の酸素分圧に関する問題点を解消し、純水、超純水中の
溶存酸素を極低濃度にまで除去できる膜脱気方法及び装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱気膜の気相
部が真空排気だけでは到達真空度に限界(20〜40To
rr)があり、このために液中の溶存酸素濃度を極低濃度
にまで除去できないことに着目し、この残留している溶
存酸素を除去する手段として、不活性ガスの通気と真空
排気の組合せによりエレメント内気相部の酸素分圧を低
減するように構成したものである。
【0007】すなわち、本発明による溶存酸素の除去方
法は、通気性を有する疎水性膜を介して液相部と気相部
を形成する膜脱気エレメントを複数個配列し、その気相
部を真空排気すると共に、不活性ガスを供給して気相部
の酸素分圧を低減することを特徴とする。
【0008】本発明においては、通気性を有する疎水性
膜を介して液相部と気相部を形成する膜脱気エレメント
の気相部を減圧にして気相部の酸素分圧を低減し、液相
の溶存酸素をガス化し、疎水性膜を通して析出ガスを気
相部に移動させて系外に排出させるが、その際、不活性
ガスを供給して、さらに気相部の酸素分圧を低減するも
のである。不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガ
スなどを用いることができる。また、不活性ガスは、各
エレメントの気相部に並行通気してもよいが、被処理液
の流入方向とは逆の方向から、真空状態に保持されてい
る気相部に供給するのが好ましい。
【0009】本発明の方法を実施するにあたり、予め真
空脱気塔などにより溶存酸素濃度を低減する前処理を行
うことができる。
【0010】また、前処理の別法として、真空排気のみ
を行う膜脱気エレメントによる溶存酸素の除去を予め行
うこともできる。すなわち、複数個の膜脱気エレメント
を前段と後段の2ステージに分割し、前段ステージを構
成しているエレメントでは気相部の真空排気のみを行
い、後段のステージを構成しているエレメントの気相部
では真空排気と共に不活性ガスを供給して後段のステー
ジエレメント内の気相部の酸素分圧を低減する方法も本
発明の好ましい態様である。
【0011】本発明は、さらに、通気性を有する疎水性
膜を介して液相部と気相部を形成する膜脱気エレメント
を複数個配列した溶存酸素の除去装置において、複数個
の膜脱気エレメントの気相部に真空排気装置及び不活性
ガス供給装置を接続したことを特徴とする溶存酸素の除
去装置を提供するものである。
【0012】本発明の装置の前に、気相部に真空排気装
置を接続した膜脱気エレメントを連結することができ
る。すなわち、本発明の溶存酸素の除去装置を、複数個
の膜脱気エレメントを前段と後段の2ステージに分割
し、前段のステージを構成しているエレメントの気相部
に真空排気装置を接続し、後段のステージエレメントの
気相部には、真空排気装置と不活性ガス供給装置を接続
した構成とすることもできる。
【0013】また、本発明の装置において、不活性ガス
供給装置は、各エレメントに接続してもよいが、末端エ
レメントの気相部に接続して、真空状態に保持されてい
る気相部に不活性ガスが供給されるように構成してもよ
い。
【0014】次に、図面に基づいて本発明をさらに具体
的に説明する。図1は、本発明の一実施態様を示す溶存
酸素の除去装置の系統図である。図1に示した装置は、
多段に設置された前段エレメント群1と後段エレメント
群2との2ステージに分割されており、さらに、各エレ
メントの気相部を減圧する真空ポンプ3及び4、さらに
後段エレメントに不活性ガスを供給するガス供給装置5
が接続されている。被処理液は、被処理液供給管6から
前段エレメント群1の最初のエレメントに供給され、後
段エレメント群2へと順次通過し、処理水は後段エレメ
ントの末端に設けた溶存酸素除去水排出管11から排出
される。前段及び後段の各脱気膜エレメントには、真空
排気用配管7が連結されており、真空排気ガス流出管1
0より真空排気ガスを流出させることによって、各エレ
メント内は20〜40Torrの真空状態に保持されてい
る。
【0015】さらに、後段エレメント群2にはガス供給
装置5から不活性ガス供給配管8より不活性ガスが供給
されており、各エレメント内気相部の酸素分圧は前段で
は約6mmHg程度であるが、後段では0.1mmHg以下とする
ことができる。なお、9は不活性ガスタンクである。
【0016】こうして被処理液中に含まれていた溶存酸
素は、エレメント内の疎水性膜を介して酸素分圧がほと
んどない気相部分と接触することによって析出酸素ガス
となって気相側に移動し、排気される。以上のようなメ
カニズムで液中の溶存酸素は、脱気膜エレメント内で徐
々に除去されていく。
【0017】図1には、膜脱気を2段階で行う方法を示
したが、前段エレメント群1の代わりに、真空脱気塔な
どを用いて溶存酸素の前除去を行うこともできる。
【0018】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0019】実施例1図1に示した構成を有し、前段及
び後段にそれぞれ4個の膜脱気エレメントを有する装置
を用いて溶存酸素濃度が数 ppmの自然水を被処理水とし
て処理した。なお、このとき不活性ガスとしては、窒素
ガスを用い、5ノルマルリットル/分の流速で通気し
た。前段エレメント群の出口水の溶存酸素濃度及び後段
エレメントの出口水の溶存酸素濃度を種々の真空度にお
いて測定し、結果を図2に示す。
【0020】比較のため、後段エレメントに不活性ガス
を通気しない以外は、上記の方法と全く同様にして処理
し(従来法)、出口水の溶存酸素濃度を種々の真空度に
おいて測定し、結果を図2に示す。
【0021】図2から明らかなとおり、従来法である真
空排気のみでは気相部の酸素分圧に限界があり、液中の
溶存酸素は60ppb 以下には低下しない。これに対し、
本発明の方法では、気相部の酸素分圧の低い後段エレメ
ントの作用によって、さらに液中の溶存酸素は直線的に
除去され、5ppb 以下の溶存酸素濃度にまで低減でき
た。
【0022】
【発明の効果】本発明により、疎水性膜を介して液相部
と気相部に分割し、気相部の酸素分圧を低下させること
によって溶存酸素を除去する際に、真空排気と不活性ガ
ス通気とを組み合わせることによって、液中の溶存酸素
濃度を数ppbレベルにまで低減することができ、従来困
難であった極低濃度溶存酸素の純水や超純水を容易に提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す溶存酸素の除去装置
の系統図である。
【図2】実施例1において測定した本発明方法及び従来
法による処理水の溶存酸素濃度を示すグラフである。
【符号の説明】
1 前段エレメント群 2 前段エレメント群 3、4 真空排気装置 5 不活性ガス供給装置 6 被処理液供給管 9 不活性ガスタンク 11 溶存酸素除去水排出管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する疎水性膜を介して液相部
    と気相部を形成する膜脱気エレメントを複数個配列し、
    その気相部を真空排気すると共に、不活性ガスを供給し
    て気相部の酸素分圧を低減することを特徴とする溶存酸
    素の除去方法。
  2. 【請求項2】 予め真空脱気塔により溶存酸素の前除去
    を行った後、膜脱気エレメントに導通する請求項1記載
    の溶存酸素の除去方法。
  3. 【請求項3】 複数個の膜脱気エレメントを前段と後段
    の2ステージに分割し、前段ステージを構成しているエ
    レメントでは気相部の真空排気のみを行い、後段のステ
    ージを構成しているエレメントの気相部では真空排気と
    共に不活性ガスを供給して後段のステージエレメント内
    の気相部の酸素分圧を低減することを特徴とする溶存酸
    素の除去方法。
  4. 【請求項4】 不活性ガスを被処理液の流入方向とは逆
    の方向から、真空状態に保持されている気相部に供給す
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶存酸素の除去
    方法。
  5. 【請求項5】 通気性を有する疎水性膜を介して液相部
    と気相部を形成する膜脱気エレメントを複数個配列した
    溶存酸素の除去装置において、複数個の膜脱気エレメン
    トの気相部に真空排気装置及び不活性ガス供給装置を接
    続したことを特徴とする溶存酸素の除去装置。
  6. 【請求項6】 複数個の膜脱気エレメントを前段と後段
    の2ステージに分割し、前段のステージを構成している
    エレメントの気相部に真空排気装置を接続し、後段のス
    テージエレメントの気相部には、真空排気装置と不活性
    ガス供給装置を接続したことを特徴とする溶存酸素の除
    去装置。
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