JPH0583958A - 圧電素子を利用した微小移動装置およびその装置を用いた位置決め方法 - Google Patents

圧電素子を利用した微小移動装置およびその装置を用いた位置決め方法

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JPH0583958A
JPH0583958A JP3311261A JP31126191A JPH0583958A JP H0583958 A JPH0583958 A JP H0583958A JP 3311261 A JP3311261 A JP 3311261A JP 31126191 A JP31126191 A JP 31126191A JP H0583958 A JPH0583958 A JP H0583958A
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micro
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hammer
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Toshiro Higuchi
俊郎 樋口
Yutaka Yamagata
豊 山形
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小変位移動機構の移動範囲を広げると共
に、移動対象物体と移動機構との間の距離による衝撃力
の変動を減少させることができ、また、従来の微小移動
装置よりも小さな移動対象物体の位置制御が可能であ
り、衝撃力を直接作用することができないような物性あ
るいは微小あるいは、厚さの薄い移動対象物体の微小な
移動量を精度良く制御可能にする。 【構成】 微動移動装置の圧電素子とハンマ6との間に
ワイヤ10を設け、衝撃力をワイヤ10を介して移動体
物体8に伝達するよう構成させ、また、移動体物体8を
移動させるための移動機構の他に別の静的位置決め機能
を持たせた移動機構を設けて微動移動装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃力を用いた微小移
動装置、特に移動テーブル等の高精度位置決め機能を有
する衝撃力を用いた微小移動装置およびその圧電素子を
利用した微小移動装置による位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】精密位置決めテーブルや顕微鏡の合焦機
構等、高精度の位置決めを行うためには、位置決め精度
に見合う微小移動機構が必要である。このような必要性
から、例えば特開昭60−60582号公報、あるいは
特開昭61−246812号公報には、位置決めの精度
を向上させるために、微小移動機構の有する摩擦を低減
させるのとは逆に、摩擦の存在を積極的に利用し、摩擦
によって静止している物体に微小な衝撃を与えて、物体
に微小な変位を生じさせ、高精度の位置決めを行う衝撃
力を用いた微小移動装置が示されている。
【0003】この微小移動装置の原理を、図31,32
を用いて説明する。図31に示すように、支持面上に置
かれた質量Mの物体に、質量mの物体が衝突すると、衝
撃的な力が発生する。一方、重力加速度をg、摩擦係数
をμとすると、質量Mの物体には摩擦力Mgμの力が作
用している。上記の衝撃力Fのうち、摩擦力Mgμを越
える部分が質量Mの物体を移動させる力となる。この様
子を図32により説明する。
【0004】図32は質量mの物体が質量Mの物体に対
し異なる作用時間Tで衝突するときの、作用力Fの様子
を示すものである。図において、斜線で示した部分の力
積FTは、質量Mの物体に作用する力Fの内、破線で示
す摩擦力Mgμの力を越える力とその作用時間Tの力積
の部分を示すものであり、この部分により質量Mの物体
は摩擦力に抗して移動する。
【0005】図からわかるように、質量mの物体の衝突
により質量Mの物体に与えられる力積FTは、同じ力積
FTであっても、作用時間Tの短い、つまり、鋭い衝撃
波形を持つ場合のほうが、質量Mの物体を効率的に移動
させることができ、かつ、摩擦力の影響力を受け難く、
移動距離の再現性が良好である。衝撃力発生機構の従来
例としては、例えば、ソレノイド等による電磁的加速、
バネ、空気圧、油圧、重力等による機械的な物体間の衝
突現象による衝撃力を利用するもの、コイルと導体板と
の間で渦電流により生ずる電磁的衝撃力を利用するもの
が知られている。また、微小移動機構の従来例として
は、衝撃力発生装置が移動対象物体の外部に配置され、
固定支持部から適宜衝撃力を与えるものと、移動対象物
体の内部に衝撃力発生装置を組み込むものとがある。
【0006】図33,34は、移動対象物体の内部に衝
撃力発生装置を組み込んだ例であり、バネあるいはダン
パ等のバッファを介して移動対象物体に取り付けられて
いる。移動対象物体は、衝撃力によって微小距離移動す
る。図33は移動機構を6個用いて平面上において3自
由度の運動を得るものである。図34は同様に、移動機
構を8個用いて平面上において3自由度の運動を得るも
のである。図34において、x軸の正方向の移動には、
,Aの移動機構を用い、x軸の負方向の移動に
は、C,Cの移動機構を用いる。また、y軸の正方
向の移動には、B,Bの移動機構を用い、y軸の負
方向の移動には、D,Dの移動機構を用いる。さら
に、時計回りの回転移動には、A,Cの移動機構を
用い、反時計回りの回転移動には、A,Cの移動機
構を用いることによって回転位置制御を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
衝撃力発生装置が移動対象物体の外部に配置される微小
移動装置によれば、その移動範囲が限定されると共に、
移動対象物体と衝突体加速装置あるいは電磁力発生用コ
イルとの距離によって衝撃力が変化し、移動距離の制御
が困難になり易い。移動範囲を緩和するために、衝撃力
発生機構が移動対象物体を追尾するように駆動させるこ
ともできるが構造が複雑となる欠点がある。
【0008】また、従来の衝撃力発生装置が移動対象物
体の外部に配置される微小移動装置によれば、移動距離
についての制限はないが、衝突体mの加減速、衝突力は
すべて内力となる。このため、衝突体mの加減速は緩や
かに行い、移動対象物体Mが受ける反力をその摩擦力M
gμ以下とする制限がある。さらに、従来の微小移動装
置では、その機構上移動対象物体の大きさに限度があ
り、微小な移動対象物体への適用が困難であった。
【0009】あるいは、衝撃力発生装置の動特性から、
静的位置決め機能を持たせることが困難であり、より微
小な位置決めを行うことが難しかった。この発明の目的
は、上記の問題点を解決した、微小移動装置およびその
装置を用いた位置決め方法を提供することであり、構造
が簡単で、微小な移動対象物体に適応でき、微小な移動
量を精度良く制御することである。また、静的な位置決
め機能をも持たせることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、圧電素子あるいは圧電素子に変位拡大
機構を取り付けた衝撃力発生装置の先端にハンマを取り
付けて駆動機構を構成する。また、上記ハンマに代え
て、ワイヤあるいは先端にハンマを取り付けたワイヤを
用いて駆動機構を構成する。
【0011】さらに、移動対象物体の平面上の3つの自
由度(X方向,Y方向,θ方向)、あるいは支持軸上の
移動対象物体の2つの自由度(軸方向,回転方向)の制
御を行わせるように、上記衝撃力発生装置および駆動機
構を一つあるいは複数個配設して微小移動装置を構成す
る。移動対象物体の微小移動は、移動対象物体に駆動機
構により衝撃力を与えることにより行われ、印加する衝
撃力の大きさを制御したり、他の駆動機構を静的に移動
してなる移動対象物体の位置決め部を用いることにより
位置決めを行う。
【0012】
【作用】本発明の微小移動装置を構成する駆動機構は、
圧電素子の振幅あるいは、変位拡大機構により拡大され
た振幅によりハンマ,ワイヤ,あるいはワイヤの先端に
取り付けられたハンマを移動対象物体に衝突させ、移動
対象物体に衝撃力を与え、摩擦力を越えた力により移動
対象物体を微小移動させる。移動対象物体には、平面状
あるいは支持軸状等の所望の移動形態に対応して駆動機
構が配置されて微小移動装置が構成される。移動対象物
体に一つあるいは複数個の衝撃力が加えられると、移動
対象物体は、その合成力の方向に移動する。
【0013】駆動機構から移動対象物体への衝撃力の伝
達を、剛性の高いワイヤにより行うことにより、駆動機
構の配置の自由度が増し、移動対象物体が微小な場合、
あるいは移動対象物体の設置場所が狭い空間の場合等の
設置条件の悪いときでも、移動対象物体の微小移動が可
能となる。また、他の駆動機構を静的に移動してなる移
動対象物体の位置決め部を用いることにより、さらに精
度の高い位置決めを行うことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1〜図4を用いて、本発明の
微小移動装置の駆動機構の基本的構成および動作を説明
する。図1は微小移動装置の駆動機構2の基本的構成を
示すものである。駆動機構2は、圧電素子あるいは圧電
素子に変位拡大機構を取り付けた衝撃力発生装置4と、
その衝撃力発生装置4に取り付けられたハンマ6とから
構成される。衝撃力発生装置4は、固定部9に位置が変
動しないように固定される。移動対象物体8は、支持面
7上に支持されている。衝撃力発生装置4で発生した衝
撃力は、ハンマ6により移動対象物体8に与えられる。
衝撃力の強さは、ハンマ6に与えられたエネルギーによ
り定まる。ハンマ6は、直接圧電素子あるいは圧電素子
に変位拡大機構を取り付けたものの先端に取り付ける態
様であってもよいし、また、他の態様としてワイヤを介
したものであってもよい。ワイヤを介しハンマを取り付
ける態様では、駆動機構2と移動対象物体8の距離を自
由に選ぶことができ、設計の自由度が大きい。また、位
置決めのために特別な案内機構を設ける必要がない。ま
た、ハンマの大きさは、移動させるべき物体の大きさに
応じて変更させるのが駆動の面からみると効率的である
が、ハンマを用いることなくワイヤで代用することも可
能である。
【0015】図2は衝撃力発生装置4を剛性が無限大の
理想圧電素子3に等価的なバネ5を取り付けた系として
説明した図である。このとき、ハンマの変位振幅は、理
想圧電素子3の振幅、あるいは変位拡大機構付きの場合
は拡大率を掛けた振幅よりも大きくすることができる。
図3は図2のモデル化した駆動機構2の動作の過程を示
したものである。
【0016】まず、図3(a)に示すように、駆動機構
2の開始の状態である。このとき、理想圧電素子3は、
収縮した状態にあり、ハンマ6は、手前に引かれた状態
で移動対象物体8とは距離が開けられている。図3
(b)に示すように、理想圧電素子3が伸長し、ハンマ
6が移動対象物体8に向かって移動している状態を表す
ものであり、この段階ではハンマ6は、まだ移動対象物
体8と衝突していない。
【0017】図3(c)に示すように、ハンマ6が移動
対象物体8に衝突し、その衝突力により移動対象物体8
が移動する状態を示す図である。移動対象物体8は、衝
突力から移動対象物体8と支持面7との間で働く摩擦力
を差し引いた力により図の左の方向に移動する。図3
(d)は、理想圧電素子3が縮小してハンマ6が元の位
置に復帰する過程を示す図である。図3(c)の過程で
移動した移動対象物体8は、移動対象物体8と支持面7
との間で働く摩擦力により支持面7上に留まっている。
これにより移動の過程の一サイクルが終了する。
【0018】図4はこの移動の過程における圧電素子へ
の印加電界と、ハンマの位置と、移動対象物体の変位の
状態との時間的関係を示したものである。図4(a)
は、圧電素子への印加電界の時間変化を示したものであ
り、図4(b)は、圧電素子の伸長により変位するハン
マの位置の時間変化を示したものであり、図4(c)
は、移動対象物体の変位の時間変化を示したものであ
る。図4(c)において、時間軸上に示される(a),
(b),(c),(d)は、それぞれ図3(a),図3
(b),図3(c),図3(d)の移動の過程の対応関
係を指示したものである。移動対象物体の変位は、駆動
機構2の開始の状態(a)ではまだ変位を開始しておら
ず、ある時間(b)の経過後で、ハンマ6が移動対象物
体8に衝突し、その衝突力により移動対象物体8が移動
する(c)の時点より変位を開始し、ある変位を生じた
後、その変位を維持する。
【0019】微小移動の移動量は、圧電素子に加える電
圧パターンおよび圧電振幅を変えることで制御可能であ
る。次に図5〜図12を用いて平面内の移動の行うため
の駆動機構の配置およびそれにより構成される微小移動
装置について説明する。図5は移動対象物体の変位の自
由度が1の移動を説明するものである。移動対象物体8
が移動する直線上の移動対象物を挟む位置に、一対の駆
動機構2のハンマ6を配置している。一対の駆動機構2
の内、第一の駆動機構2を駆動してそのハンマ6を移動
対象物体8に衝突させると、その衝撃により移動対象物
体8は一方の矢印の方向に微小移動し、逆に第二の駆動
機構2を駆動してそのハンマ6を移動対象物体8に衝突
させると、その衝撃により移動対象物体8は逆方向の矢
印の方向に微小移動する。これにより、移動対象物体は
直線上を双方向に移動することができる。
【0020】図6は平面内2自由度の移動を説明するも
のである。平面内2自由度の移動は、移動対象物体8の
移動するX方向およびY方向の座標により定められ、各
移動方向上で移動対象物を挟む位置に、一対の駆動機構
2のハンマ6を合計4個配置している。X方向およびY
方向の座標上の移動は、図5に示す移動対象物体の変位
の自由度が1の移動と同様である。これにより、移動対
象物体はX方向およびY方向の平面上を移動することが
できる。
【0021】図7は平面内3自由度の移動を説明するも
のである。この例では、5個の駆動機構2のハンマ6を
配置して構成される。移動対象物体の四つの面の内、三
つの面側にはそれぞれ一個の駆動機構2のハンマ6が配
置され、一つの面側には二個の駆動機構2のハンマ6が
配置される。一個の駆動機構2のハンマ6が配置される
三つの面の内、対抗する二つの面には、移動対象物体8
が移動する直線上の移動対象物を挟む位置に、一対の駆
動機構2のハンマ6が配置される。第二の対抗する二つ
の面の内一方には、一個の駆動機構2のハンマ6が配置
され、他方の面側には二個の駆動機構2のハンマ6が配
置される。
【0022】図8は図7で示す微小移動装置における駆
動の状態を示す。図8(a),(b),(c),(d)
は、直線移動の駆動を行う場合であり、図8(e),
(f)は、回転移動の駆動を行う場合である。まず、図
8(a)に示すように、移動対象物体8を図面において
右方向に移動させる場合を示している。移動対象物体8
の左側の斜線で示すハンマ6により衝撃力が与えられ、
移動対象物体8は矢印で示す右方向に移動する。
【0023】同様に、図8(b)に示すように、移動対
象物体8を図面において左方向に移動させる場合を示し
ている。移動対象物体8の右側の斜線で示すハンマ6に
より衝撃力が与えられ、移動対象物体8は矢印で示す左
方向に移動する。図8(c)に示すように、移動対象物
体8を図面において上方向に移動させる場合を示してい
る。移動対象物体8の下方にある斜線で示すハンマ6に
より衝撃力が与えられ、移動対象物体8は矢印で示す上
方向に移動する。
【0024】図8(d)に示すように、移動対象物体8
を図面において下方向に移動させる場合を示している。
移動対象物体8の上方にある斜線で示す二つのハンマ6
により衝撃力が与えられ、移動対象物体8は矢印で示す
下方向に移動する。図8(e)に示すように、移動対象
物体8を図面において反時計方向に回転させる場合を示
している。移動対象物体8の上方にある斜線で示す二つ
のハンマ6の内左側にある斜線で示すハンマのみにより
衝撃力が与えられ、移動対象物体8は矢印で示す反時計
方向に回転する。
【0025】図8(f)は、移動対象物体8を図面にお
いて時計方向に回転させる場合を示している。移動対象
物体8の上方にある二つのハンマ6の内右側にある斜線
で示すハンマのみにより衝撃力が与えられ、移動対象物
体8は矢印で示す時計方向に回転する。図11は図7,
8の構成の微小移動装置において、駆動機構2とハンマ
6との間にワイヤ10を設けた例を示したものである。
ワイヤ10は、超硬合金ワイヤ等により形成される。ワ
イヤ10を用いることにより、移動対象物体8が微小で
駆動機構2の配置が困難な場合でも、駆動機構2を配置
することができる。また、駆動機構2と移動対象物体8
の距離を自由に選ぶことができ、設計の自由度を大きく
とることができる。さらに、位置決めのための案内機構
を設ける必要がない。
【0026】図9は、第2の微小移動装置の構成を示す
図である。移動対象物8の中心点oを通るx軸,y軸に
より4つの領域に区分した場合、x軸,y軸ともに正の
領域の2面に駆動機構2のハンマ6を配置し、また、x
軸,y軸ともに負の領域の2面に駆動機構2のハンマ6
を配置している。図10は図9で示す微小移動装置にお
ける駆動の状態を示す。
【0027】図10(a),(b),(c),(d)
は、直線移動の駆動を行う場合であり、図10(e),
(f)は、回転移動の駆動を行う場合である。図10
(a),(b),(c),(d)に示す直線移動は、図
のx軸,y軸方向ではなく、移動対象物8の対角線方向
であり、その方向はハンマ6の移動対象物8の面に対す
る位置関係とハンマ6の印加衝撃力の大きさにより決定
される。
【0028】図10(a)は移動対象物体8を図面にお
いて右上方に移動させる場合を示している。図9で示す
微小移動装置の4つのハンマ6のうち、斜線で示す左側
および下側の2つのハンマ6を駆動させる。2つのハン
マ6の駆動により、移動対象物8に加えられる力は2つ
の力のベクトル合成により得られる。これにより、移動
対象物8は図の矢印の方向に移動する。
【0029】図10(b)は、移動対象物体8を図面に
おいて左下方に移動させる場合を示している。図9で示
す微小移動装置の4つのハンマ6のうち、斜線で示す右
側および上側の2つのハンマ6を駆動させる。2つのハ
ンマ6の駆動により、移動対象物8に加えられる力は2
つの力のベクトル合成により得られる。これにより、移
動対象物8は図の矢印の方向に移動する。
【0030】図10(c)は、移動対象物体8を図面に
おいて右下方に移動させる場合を示している。図9で示
す微小移動装置の4つのハンマ6のうち、斜線で示す左
側および上側の2つのハンマ6を駆動させる。2つのハ
ンマ6の駆動により、移動対象物8に加えられる力は2
つの力のベクトル合成により得られる。これにより、移
動対象物8は図の矢印の方向に移動する。
【0031】図10(d)は、移動対象物体8を図面に
おいて左上方に移動させる場合を示している。図9で示
す微小移動装置の4つのハンマ6のうち、斜線で示す右
側および下側の2つのハンマ6を駆動させる。2つのハ
ンマ6の駆動により、移動対象物8に加えられる力は2
つの力のベクトル合成により得られる。これにより、移
動対象物8は図の矢印の方向に移動する。
【0032】図10(e)は、移動対象物体8を図面に
おいて時計方向に回転させる場合を示している。図9で
示す微小移動装置の4つのハンマ6のうち、斜線で示す
上側および下側の2つのハンマ6を駆動させる。2つの
ハンマ6は、中心に対して対称の位置にあり、このハン
マの駆動により、移動対象物8に加えられる力は2つの
力のベクトル合成により得られるが、2つの力は方向が
反対で作用点がオフセットしているため、回転力が発生
する。これにより、移動対象物8は図の矢印の方向に回
転する。
【0033】図10(f)は、移動対象物体8を図面に
おいて反時計方向に回転させる場合を示している。図9
で示す微小移動装置の4つのハンマ6のうち、斜線で示
す右側および左側の2つのハンマ6を駆動させる。図1
0(e)と同様な作用によって移動対象物8には2つの
力のベクトル合成により回転力が発生する。これによ
り、移動対象物8は図の矢印の方向に回転する。
【0034】図12は図9,10の構成の微小移動装置
において、駆動機構2とハンマ6との間にワイヤ10を
設けた例を示したものである。ワイヤ10は、超硬合金
ワイヤ等により形成される。ワイヤ10を用いることに
より、図11実施例で説明したものと同様な効果が得ら
れる。次に、図13〜図20を用いて、中心軸に取り付
けられた移動対象物の軸方向の直線運動および軸を中心
とした回転運動を行うための駆動機構の配置およびそれ
により構成される微小移動装置について説明する。
【0035】図13に示したものは、移動対象物12が
略円筒形の形状をしており、その中心に貫通孔が開けら
れ中心軸14が取り付けられている。移動対象物12の
貫通孔の内面と中心軸の外周面とは摩擦係合しており、
移動対象物12が略円筒形の端部面11は、中心軸の軸
方向に対して直交している。駆動機構2のワイヤ10付
きハンマ6は、前記端部面11に対面して配置される。
ハンマ6が駆動して軸方向に移動して端部面11に衝突
すると、その衝撃力のうち前記移動対象物12の貫通孔
の内面と中心軸の外周面との摩擦係合における摩擦力を
越えた力により、移動対象物12は中心軸14に沿って
移動する。
【0036】図14に示したものは、図13と同様に移
動対象物16が略円筒形の形状であるが、駆動機構2の
ハンマ6と対面している面13は、中心軸14に対して
傾斜している。そして、移動対象物16は、その中心を
貫通している中心軸14に対して軸方向および軸の円周
方向に対して可動に取り付けられている。ハンマ6が駆
動して軸方向に移動して端部面13に衝突すると、その
衝撃力のうち前記移動対象物16の貫通孔の内面と中心
軸の外周面との摩擦係合における摩擦力を越えた力によ
り移動する。移動対象物16は、その中心を貫通してい
る中心軸14に対して軸方向および軸の円周方向に対し
て可動であるので、図の矢印で示されるように、端部面
13の傾斜角度に応じて中心軸14に沿って移動と軸の
円周方向への回転運動を行う。
【0037】図15に示したものは、図14の実施例に
おいて双回転方向の運動を可能とし、また軸の円周方向
への回転運動のみを可能としたものである。この実施例
は、図14の実施例において、駆動機構2を二つ設け、
移動対象物16の端部面13と対面してハンマを中心軸
を中心に略反対側の周方向に対して角度をずらせて設け
られている。前記設置角度は、180度以外であること
が望ましい。また、移動対象物16の端部面13と反対
側の端部面側にはストッパ18が中心軸に設けられる。
ストッパ18により、移動対象物16の軸方向の移動は
阻止される。二つのハンマ6,6′のうち、一方のハン
マ6の駆動によりハンマ6が駆動して軸方向に移動して
端部面13に衝突すると、その衝撃力のうち前記移動対
象物16の貫通孔の内面と中心軸の外周面との摩擦係合
における摩擦力を越えた力により回転する。次に、他の
ハンマ6′を駆動すると、ハンマ6′はハンマ6に対し
て中心軸の略反対側に設置されているので逆方向に回転
する。
【0038】図16に示したものは、図15の実施例と
同様に双回転方向の運動を可能とした実施例である。こ
の実施例は、移動対象物20は、第一,二の端部面1
3,13′を有している。図16の実施例において、第
一の駆動機構2を移動対象物20の端部面13と対面し
て設け、第二の駆動機構2′を移動対象物16の第二の
端部面13′と対面して設けられている。二つのハンマ
6,6′のうち、一方のハンマ6の駆動によりハンマ6
が駆動して軸方向に移動して端部面13に衝突すると、
その衝撃力のうち前記移動対象物20の貫通孔の内面と
中心軸の外周面との摩擦係合における摩擦力を越えた力
により回転する。次に、他のハンマ6′を駆動すると、
ハンマ6′はハンマ6に対して移動対象物20の反対側
に設置されているので逆方向に回転する。
【0039】図17に示したものは、図15の実施例と
同様に双回転方向の運動を可能とした実施例である。こ
の実施例は、移動対象物22の端部面は、中心軸に対し
て異なる傾斜角度の第1および第2の端部面15,1
5′を有したものである。図18に示す実施例の移動対
象物24は、略円錐形であり、外周面の形状を中心軸か
らの径方向の距離が漸近的に変化する面17と隣接する
面17とを結ぶ垂直な面19とから形成される。移動対
象物24の回転運動は、前述した実施例と同様にハンマ
6の衝撃により行われる。
【0040】図19に示す実施例の移動対象物26は、
ハンマ6と接触する面の形状を平面21により構成した
ものである。平面21は、その長手方向を中心軸の軸方
向に向け、ある傾斜角度を有している。移動対象物26
の回転運動は、前述した実施例と同様にハンマ6の衝撃
により行われる。図20に示す実施例の移動対象物28
は、二つの略円盤状体28,28′からなり、それぞれ
に対して第一の駆動機構2および第二の駆動機構2′が
設けられている。略円盤状体28,28′には、等角度
で爪状係合部23,23′が設けられる。爪状係合部2
3,23′の傾斜面の方向は逆方向である。移動対象物
28の回転運動はハンマ6,6′の衝撃により行なわれ
る。
【0041】図21,22により微小移動機構の駆動回
路およびその動作を説明する。図21は、微小移動機構
の駆動回路の概略図である。駆動機構は、圧電素子30
と変位拡大機構31とワイヤ32とからなり、可変直流
電源33により駆動される。可変直流電源33と圧電素
子30とは、第1のスイッチ35とインダクタンス34
を直列接続してなり、第1のスイッチ35とインダクタ
ンス34の接続点と圧電素子の他方の側との間に第2の
スイッチ36が接続されている。
【0042】1回の衝撃を行う回路は次のようにして動
作する。先ず、第1のスイッチ35を閉じて可変直流電
源33が圧電素子30に電流を流すと圧電素子30が伸
長し、変位拡大機構31の出力端が変位を開始する。変
位拡大機構付き圧電素子は、その固有振動に従って正弦
波振動を発生する。この様子を図22(a)に示す。変
位拡大機構に取り付けられたワイヤ32あるいはワイヤ
32の先端に取り付けられたハンマは、その変位が最大
となる点付近で位置決め移動対象物を衝撃し、微小移動
させる。図22(b)に示すように第1のスイッチ35
が閉じた後、丁度固有振動数の一周期分の時間がたった
後に第1のスイッチ35を開き、第2のスイッチ36を
閉じる。これによって変位拡大機構付き圧電素子の残留
振動を打ち消すことができる。第2のスイッチ36は、
図22(c)に示すように、次の衝撃のために第1のス
イッチ35が閉じられるまで、あるいは変位拡大機構の
残留振動が十分減衰するまで閉じたままとする。衝撃の
大きさは、可変直流電源33の電圧を変化させることに
よって行う。
【0043】図23に位置決めの方法の他の実施例を示
す。この実施例では、移動対象物8を挟んで第1、第2
のハンマ6,6′を配置したものであり、第1のハンマ
6は移動対象物の移動に使用し、第2のハンマ6′は移
動対象物を設定位置に位置決めするために使用される。
ハンマにより与えられる衝撃力のみによって移動対象物
を移動させる場合には、付与される衝撃力と摩擦力とに
よりその移動距離が定まるので、正確に変移量を制御す
ることは難しい。しかし、移動対象物が停止する位置に
位置決め部材を定め、その位置決め部材により移動して
いる移動対象物の移動を止めることにより、正確な位置
決めを行うことができる。
【0044】まず、図23(a)の第1,第2のハンマ
6,6′が最初の位置40,41にある移動対象物8を
挟んだ位置から、図23(b)の第2のハンマ6′を位
置決め位置42に移動した状態とする。ハンマ6′の位
置決め位置42への移動は、駆動機構2′(図示なし)
の圧電素子に所定の電圧を印加させることにより静的に
変位させて行われる。図23(c)の状態において、ハ
ンマ6を駆動して移動対象物8に衝撃力を与え、変位さ
せる。移動対象物8は、対抗して設けられた第2のハン
マ6′と衝突し、その第2のハンマ6′の位置42に停
止され、図23(d)に示すように正確な位置決めが行
われる。
【0045】図24〜29において、他の駆動方法を示
す。図24(a)において、移動対象物48を基部44
上に配置し、該基部44を支持面46上に支持させる。
ハンマ6を移動対象物48に直接衝突させ、印加された
衝撃力と移動対象物48と基部44との摩擦力の差の力
により、移動対象物48は移動する。これに対して、図
24(b)は、図24(a)と同様な構成において、ハ
ンマ6を移動対象物48に直接衝突させるのではなく、
基部44に衝突させるものである。ハンマ6の基部44
への衝突により基部44は移動するが、基部44上の移
動対象物48は慣性力により支持面46に対して元の位
置にとどまるため、結局移動対象物48は基部44に対
して変位する。
【0046】図25は、図24(b)の移動の様子を表
すものである。図25(b)において、基部44にハン
マ6を衝突させ、基部44の初期位置43から移動位置
45に移動する。これに対して移動対象物48は慣性力
により支持面46に対して元の位置にとどまる。基部4
4は移動しているので、基部44上の移動対象物48の
位置は変化し、移動が行われる。
【0047】図26は、移動対象物50が第1の筒状の
形状であり、該筒状の移動対象物50の中空部分に第2
の筒状の支持体51が貫通している。第1の筒状の移動
対象物50の第2の筒状の支持体51上での位置決めを
ハンマ6により行う。ハンマ6を第2の筒状の支持体5
1の端部に衝突させることにより、支持体51に衝撃力
を与える。図24,25の実施例と同様な動作によっ
て、第1の筒状体50の第2の筒状の支持体51上での
位置決めが行われる。この実施例によれば、移動対象物
に直接衝撃力を印加しないので、形状の上あるいは物性
上から衝撃力を印加するのに適していない移動対象物
や、ハンマ6の衝突ができない場合に適している。
【0048】図27は、高さが異なる支持面を有する支
持体53の場合の移動を示している。移動物体52の移
動は、図25,26の実施例と同様である。これによ
り、移動物体のz方向への移動も可能である。図28
(a)に示すように、一部に窪みを有した支持体55の
その窪み内に移動対象物54が入り込んだ状態から、移
動対象物54を窪みから取り出す実施例を示している。
移動対象物54の移動は、図25,26,27の実施例
と同様である。
【0049】図29は図26の実施例において、移動対
象物56の支持体57の回りで回転させるものである。
支持体57の一部に切り欠き部58を形成し、該切り欠
き部58にハンマ6を衝突させて矢印の方向に回転さ
せ、相対的に慣性力により停止している移動対象物56
の位置を変位させるものである。図30は図11に示す
微小移動装置のより詳しい構成図である。移動対象物体
64は、支持基盤62上に配置され、摩擦力のみあるい
は固定ボルト59により仮固定される。変位拡大機能付
き圧電素子63のワイヤ60は、支持基盤62上に設け
られたワイヤガイド61を介して移動対象物体64に延
びている。この発明の微小移動装置によれば、固定ボル
ト等により仮固定されていても、位置決め可能である。
なお、65はワイヤの駆動方向を示している。
【0050】また、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、この発明
によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)微動移動装置の圧電素子とハンマとの間にワイヤ
を設け、衝撃力をワイヤを介して移動体物体に伝達する
ことにより、移動範囲が広がると共に、移動対象物体と
衝突体加速装置あるいは電磁力発生用コイルとの距離に
よる衝撃力の変動を減少させることができる。また、従
来の微小移動装置よりも小さな移動対象物体の位置制御
が可能である。
【0052】(2)また、静的位置決め機能を持たせる
ことにより、微小な移動量を精度良く制御することがで
きる。(3)さらに、移動対象物体を支持している基盤
に微小移動装置のハンマの衝撃力を作用させることによ
り、衝撃力を直接作用することができないような物性あ
るいは微小な、厚さの薄い移動対象物体の微小な移動量
を精度良く制御することができる。
【0053】そして、VTR,フロッピーディスク,ハ
ードディスク,等の小型磁気ヘッドの組立工程、また、
光ファイバ用光学モジュール,顕微鏡レンズ,光学式ロ
ータリー/リニアエンコーダーに代表される、小型光学
部品の組立工程、あるいはIC,LSIのパッケージン
グ,CCD,PSD,フォトダイオード等の光半導体素
子の組立、ハイブリットICの組立工程などの微小半導
体・電子部品の組立工程の分野に適用することができ、
さらに、光学顕微鏡,表面粗さ/形状測定器,電子顕微
鏡,走査型トンネル顕微鏡,表面分析装置等の微小な試
料の位置決めに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微小移動装置の駆動機構の基本的構成
を示す図である。
【図2】衝撃力発生装置を剛性が無限大の理想圧電素子
に等価的なバネを取り付けた系として説明した図であ
る。
【図3】図2のモデル化した駆動機構の動作の過程を示
す図である。
【図4】図2の動作の過程における圧電素子への印加電
界と、ハンマの位置と、移動対象物体の変位の状態との
時間的関係を示す図である。
【図5】移動対象物体の変位の自由度が1の移動を説明
する図である。
【図6】平面内2自由度の移動を説明する図である。
【図7】平面内3自由度の移動を説明する図である。
【図8】図7で示す微小移動装置における駆動の状態を
示す図である。
【図9】第2の微小移動装置の構成を示す図である。
【図10】図9で示す微小移動装置における駆動の状態
を示す図である。
【図11】図7,8の構成の微小移動装置において、駆
動機構とハンマとの間にワイヤを設けた例を示す図であ
る。
【図12】図9,10の構成の微小移動装置において、
駆動機構とハンマとの間にワイヤを設けた例を示す図で
ある。
【図13】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸方向
の直線運動を行うための駆動機構を示す図である。
【図14】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸方向
の直線運動および軸を中心とした回転運動を行うための
駆動機構を示す図である。
【図15】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸を中
心とした回転運動を行うための第1の駆動機構を示す図
である。
【図16】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸を中
心とした回転運動を行うための第2の駆動機構を示す図
である。
【図17】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸を中
心とした回転運動を行うための第3の駆動機構を示す図
である。
【図18】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸を中
心とした回転運動を行うための第4の駆動機構を示す図
である。
【図19】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸を中
心とした回転運動を行うための第5の駆動機構を示す図
である。
【図20】中心軸に取り付けられた移動対象物の軸を中
心とした回転運動を行うための第6の駆動機構を示す図
である。
【図21】微小移動機構の駆動回路の概略図である。
【図22】微小移動機構の駆動回路の動作を説明する図
である。
【図23】位置決めの方法の他の実施例を示す図であ
る。
【図24】第1の駆動方法を示す図である。
【図25】第2の駆動方法を示す図である。
【図26】第3の駆動方法を示す図である。
【図27】第4の駆動方法を示す図である。
【図28】第5の駆動方法を示す図である。
【図29】第6の駆動方法を示す図である。
【図30】図11に示す微小移動装置のより詳しい構成
図である。
【図31】従来の微小移動装置の原理を説明する構成図
である。
【図32】従来の微小移動装置の動作特性を示す図であ
る。
【図33】従来の微小移動装置の構成図である。
【図34】従来の他の微小移動装置の構成図である。
【符号の説明】
2 微小移動装置の駆動機構 3 理想圧電素子 4 衝撃力発生装置 5 バネ 6,6′ ハンマ 7 支持面 8,12,16,20,22,24,26,28,2
8′,48,50,52,54,56,64 移動対
象物体 9 固定部 10,32,60 ワイヤ 11,13,13′,15,15′,17,21,2
3,23′ 移動対象物体のハンマとの接触面 14 中心軸 18 ストッパ 30 圧電素子 31 変位拡大機構 33 可変直流電源 34 インダクタンス 35,36 スイッチ 40,41,42,43 位置 44 基部 46 支持面 移動対象物体 51,53,55,57 支持体 58 切り欠き部 59 固定ボルト 61 ワイヤガイド 62 支持基盤 63 変位拡大機能付き圧電素子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子により駆動力を発生する駆動機
    構と、前記駆動力を移動対象物に印加する打撃部分とか
    らなり、前記駆動機構と前記打撃部分とをワイヤで接続
    したことを特徴とする圧電素子を利用した微小移動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記打撃部分はハンマからなることを特
    徴とする請求項1記載の圧電素子を利用した微小移動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記打撃部分は前記ワイヤにより形成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の圧電素子を利用し
    た微小移動装置。
  4. 【請求項4】 前記圧電素子を利用した微小移動装置を
    前記移動対象物の周囲に5個配置してなり、前記5個の
    微小移動装置のうち3個の微小移動装置は、前記移動対
    象物の直交する座標軸の第一の座標軸の両極の対抗する
    位置および第2の座標軸の一方の極側に配置され、他の
    2個の微小移動装置は、前記第2の座標軸の他方の極側
    に該座標軸を挟んで配置されることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の圧電素子を利用した微小移動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記圧電素子を利用した微小移動装置を
    前記移動対象物の周囲に4個配置してなり、前記4個の
    微小移動装置のうち2個の微小移動装置は、前記移動対
    象物の直交する座標軸の第一、第二の座標軸により4つ
    に区分される領域のうち第1の領域内において前記微小
    移動装置の駆動方向がある角度を有する様に配置され、
    他の2個の微小移動装置は、前記第1の領域と座標軸の
    中心に対して対称の位置にある第2の領域内において前
    記微小移動装置の駆動方向がある角度を有する様に配置
    されることを特徴とする請求項1、2、または3記載の
    圧電素子を利用した微小移動装置。
  6. 【請求項6】 前記移動対象物は、中心軸に対して軸方
    向および軸の周方向に移動可能に設置され、前記打撃部
    分は前記移動対象物の軸方向に向いた傾斜面と接触し、
    軸方向への直線移動あるいは軸の周方向に回転移動をす
    る請求項1、2、または3記載の圧電素子を利用した微
    小移動装置。
  7. 【請求項7】 前記移動対象物は、中心軸に対して軸方
    向および軸の周方向に移動可能に設置され、前記打撃部
    分は前記移動対象物の軸の外周方向に形成された傾斜面
    と接触し、軸の周方向に回転移動をする請求項1、2、
    または3記載の圧電素子を利用した微小移動装置。
  8. 【請求項8】 移動対象物を圧電素子により駆動力を発
    生する駆動機構と、前記駆動力を移動対象物に印加する
    打撃部分とからなる微小移動装置により位置決めする方
    法において、前記移動対象物を二つの前記微小移動装置
    により挟み、第一の微小移動装置により前記移動対象物
    を微小移動させ、第二の微小移動装置を静的に移動させ
    て位置決めのための固定部分とし、第二の微小移動装置
    により前記固定部分の位置を設定した後、第一の微小移
    動装置により前記移動対象物を微小移動させ、前記移動
    対象物の移動を前記固定部分により停止させることを特
    徴とする圧電素子を用いた微小移動装置による位置決め
    方法。
  9. 【請求項9】 移動対象物を圧電素子により駆動力を発
    生する駆動機構と、前記駆動力を移動対象物に印加する
    打撃部分とからなる微小移動装置により位置決めする方
    法において、前記移動対象物を支持面上に置かれた前記
    移動対象物を位置決めすべき基部上に配置し、前記打撃
    部分を前記基部に接触して衝撃力を印加し、前記移動対
    象物を慣性力により前記支持面に対して不動として相対
    的に前記基部に対して移動させ、前記基部に対しての位
    置決めを行うことを特徴とする圧電素子を用いた微小移
    動装置による位置決め方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007124817A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Univ Of Tokyo 駆動アクチュエータ
JP2007250919A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Univ Of Electro-Communications 移動装置及びその動作方法
US7547858B2 (en) 2005-12-26 2009-06-16 Omron Corporation Push button switch

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