JPH0583574A - 画像データ符号化装置 - Google Patents

画像データ符号化装置

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Publication number
JPH0583574A
JPH0583574A JP3241291A JP24129191A JPH0583574A JP H0583574 A JPH0583574 A JP H0583574A JP 3241291 A JP3241291 A JP 3241291A JP 24129191 A JP24129191 A JP 24129191A JP H0583574 A JPH0583574 A JP H0583574A
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Japan
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block
coefficient
coefficients
dct coefficient
image
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Withdrawn
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JP3241291A
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English (en)
Inventor
Kimitaka Murashita
君孝 村下
Tsuguo Noda
嗣男 野田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は画像データ符号化装置に関し、階調
変化特性の異なる各種画像を最適に階層復元表示できる
ようにすることを目的とする。 【構成】 第1のDCT係数保持部103は、DCT係
数抽出部102から各階層の1画像分の2次元DCT係
数ブロックを入力・保持する。有効係数部104は、上
記各2次元DCT係数ブロック毎の有効係数の個数を抽
出し、その抽出個数は、比較部106により所定の個数
の閾値と順次比較される。DMPX108は、比較部1
06の比較結果に応じ、ヌルブロックまたは前記2次元
DCT係数ブロックをを第2のDCT係数部109に出
力する。そして、第2のDCT係数保持部102に1画
像分の2次元DCT係数ブロックが保持される毎に、可
変長符号化部110により階層復元画像用の符号データ
が生成・出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データを高能率符
号化する画像データ符号化装置に係り、より詳しくは画
像データを複数のブロックに分割し、その分割した各ブ
ロック毎に直交変換を行うことにより得られる各ブロッ
クの直交変換係数を用いて画像の階層復元用の符号デー
タを生成する画像データ符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ会議/テレビ電話、カラー静止
画、カラー動画等の分野においては、数値データに比べ
て情報量が桁違いに大きい画像データ、特に中間調画像
やカラー画像のデータを蓄積し、さらには、それらの画
像データを高速、高品質で伝送する必要があるため、画
素毎の階調値を高能率に符号化する処理が必要不可欠で
ある。
【0003】そして、このような画像データの高能率な
圧縮方式として、例えば適応離散コサイン変換符号化方
式が知られている。この適応離散コサイン変換符号化方
式(Adaptive Discrete Cosine Transform以下、略して
ADCTと称する)は、画像を例えば8×8画素からな
る複数のブロックに分割し、その各ブロックの画信号を
2次元離散コサイン変換(以下、2次元DCTと称す
る)により空間周波数分布の係数(2次元DCT係数)
に変換し、次にその変換により得られた各ブロック内の
2次元DCT係数を視覚に適応した閾値で量子化し、さ
らにその量子化により求められた量子化係数を統計的に
求めたハフマン・テーブルにより符号化するものであ
る。
【0004】次に、このADCTの符号化動作を、図5
の基本ブロック図を参照しながらより詳細に説明する。
まず、画像を図6に示すような8×8画素からなる複数
のブロックに分割し、各ブロックの画信号を順次、2次
元DCT変換部24に入力する。2次元DCT変換部2
4では、入力される1ブロックの画信号を2次元DCT
により直交変換して、例えば、図7に示すような空間周
波数分布の8×8個の2次元DCT係数に変換し、線形
量子化部25に出力する。
【0005】上記2次元DCT変換部24のブロック構
成の一例を図8に示す。図8に示す構成の2次元DCT
変換部24においては、入力される1ブロック(8×8
画素)の画信号を1次元DCT変換部30で1次元DC
T変換し、次に転置部31でブロック内の上記1次元D
CT変換により得られた係数の行と列を入れ換えた後
(転置)、1次元DCT変換部32に出力する。次に、
1次元DCT変換部32では、前記1次元DCT変換部
30と同様な1次元DCT変換を行い、転置部33に出
力する。そして更に転置部33で前記転置部31と同様
な転置処理を行い、その転置処理により得られた1ブロ
ックの2次元DCT係数を、図5に示す線形量子化部2
5に出力する。そして、このような処理を画像データの
全ブロックについて施すことで、全ブロックの画信号
は、2次元DCT係数に変換される。
【0006】線形量子化部25は、上述のようにして入
力される各ブロック毎の2次元DCT係数を視覚実験に
より決められた、例えば図9に示すような閾値で構成す
る量子化マトリクス28により線形量子化する。この線
形量子化により得られる結果を図10に示す。同図に示
すように、閾値より小さい値の2次元DCT係数は0と
なり、DC成分(=5)とわずかのAC成分(=−2,
−3,1,1,−1)のみが値を持つ量子化係数が生成
される。
【0007】次に、図10に示すように2次元的に配列
された量子化係数は、図11に示す番号の順序で量子化
係数の走査を行うジクザグスキャンと呼ばれる走査によ
り1次元の数値列に変換され、可変長符号化部26に入
力される。可変長符号化部26は、各ブロック先頭のD
C成分と前ブロック先頭のDC成分との差分を可変長符
号化する。また、AC成分については有効係数(値が0
でない係数)の値(以下、インデックスと称する)とそ
こまでの無効係数(値が0の係数)のランの長さ(以
下、零ラン長と称する)とを組み合わせて、ブロック毎
に可変長符号化する。この可変長符号化においては、D
C,ACの各成分は、画像ごとの統計量を基に作成する
ハフマン・テーブルで構成する符号表27を用いて符号
化され、その符号化により得られた符号データは、順
次、外部に出力される。
【0008】一方、上述のようにして符号化された符号
データは、図12に示すADCT復元回路により画像に
復元される。次に、上記ADCT復元回路により行われ
る画像の復元方法を説明する。
【0009】ブロック単位で入力される符号データは、
まず可変長復号部41に入力される。可変長復号部41
では、前記符号表27のハフマン・テーブルと逆のテー
ブルで構成する復号表42を用いて、入力された符号デ
ータを前記インデックスと前記零ラン長からなる固定長
データに復号し、逆量子化部43に出力する。逆量子化
部43は、その入力される固定長データの各量子化係数
に量子化マトリクス46の対応する閾値を乗算すること
により、入力された量子化係数を逆量子化して2次元D
CT係数に復号し、その復号した2次元DCT係数を2
次元逆DCT変換部44に出力する。2次元逆DCT変
換部44は、入力される2次元DCT係数を用いて逆2
次元DCT変換を行い、画信号を復元する。
【0010】図13に、上記2次元逆DCT変換部の一
構成例を示す。この2次元逆DCT変換部において、入
力される2次元DCT係数は1次元逆DCT変換部51
で1次元逆DCT変換され、転置部52に出力される。
転置部52は、1ブロック内の係数の行と列を入れ換え
て1次元逆DCT変換部53に出力する。1次元逆DC
T変換部53は、入力された転置後の係数を再び1次元
逆DCT変換し、転置部54に出力する。転置部54
は、転置部52と同様に再度1ブロック内の係数の行と
列を入れ換えることにより得られる信号を出力し、この
ことにより、画信号が復元される。
【0011】上述したように、従来のADCT方式にお
いては、画信号を符号化する際の量子化係数は、2次元
DCT係数を量子化閾値で量子化することにより求ま
る。図14に従来の線形量子化回路のブロック図を示
す。
【0012】同図において、端子60より入力される2
次元DCT係数は、一旦DCT係数入力部63に保持さ
れる。DCT係数入力部63は、タイミング制御部61
からのデータ読出し信号(RED)に従って、入力され
る2次元DCT係数を1画素毎に順次、除算部69に出
力する。また、量子化閾値保持部62も上記タイミング
制御部61からのデータ読出し信号(RED)に従っ
て、DCT係数入力部63に保持されている画素の2次
元DCT係数に対応した量子化閾値を順次除算部69に
出力する。
【0013】除算部69は、入力される各画素2次元D
CT係数を、入力される量子化閾値で除算することによ
り量子化し、その除算結果を量子化係数(QUD)とし
てラッチ部64に出力する。タイミング制御部61は、
除算部69のアクセス時間を計算してラッチ部64にデ
ータラッチ用のラッチ信号(LAT)を発生する。この
ラッチ信号(LAT)により上記ラッチ部64に量子化
係数がラッチされ、その量子化係数が端子70から図5
に示す可変長符号化部26に出力される。タイミング制
御部61は、1画素分の2次元DCT係数の量子化が終
了すると、DCT係数入力部63及び量子化閾値保持部
62に対し、次の画素の2次元DCT係数及び量子化閾
値の読み出しを指示し、次の画素の2次元DCT係数の
量子化を行わせる。
【0014】このように、DCT係数入力部63に保持
されている2次元DCT係数を1画素単位で読み出し、
その読み出した2次元DCT係数を量子化閾値保持部6
2に保持されている量子化閾値を除算して、その除算結
果を対象画素の量子化係数として出力する処理を、1画
素毎、ブロック単位に1画面分繰り返すことにより、1
画面分の2次元DCT係数が量子化される。
【0015】そして、得られた量子化係数は、ジクザグ
スキャン(図11参照)によって連続する“0”の個数
(零ラン長:NNNN)と“0”でない係数(有効係
数)の組み合わせに変換される。さらに有効係数に対し
ては、2次元グルーピングという処理を行い、カテゴリ
(SSSS)とカテゴリ内位置情報の2つの情報に変換
する。尚、カテゴリはその有効係数が属するグループ
(クラス)を意味し、カテゴリ内位置情報はそのグルー
プ(クラス)内での有効係数の位置を示す。
【0016】すなわち、ADCTでは、上記零ラン長N
NNNとカテゴリSSSSの組み合わせで可変長符号化
がなされ、その可変長符号化により得られた可変長符号
データにカテゴリ内位置情報が付属する符号データが生
成される。
【0017】一方、上記可変長符号データは以下の方法
で画像に復元される。図15は、上記可変長符号データ
から2次元DCT係数を復号する従来の線形逆量子化回
路のブロック図である。
【0018】同図において、端子70より入力される符
号データは、可変長復号部71で可変長符号データ(N
NNN/SSSS)とカテゴリ内位置情報に分けられ、
次に上記2つの情報に基づいて零ラン長(NNNN)と
有効係数とが復号された後、さらに各空間周波数におけ
る量子化係数が再生されて、量子化係数入力部77に入
力される。量子化係数入力部77は、タイミング制御部
72から加わるデータ読出し信号(RED)に従って、
入力される量子化係数を1個づつ、順次乗算部78に出
力する。また、量子化閾値保持部74は、タイミング制
御部72からデータ読出し信号(RED)が加わると、
保持している、現在乗算部78に出力されている量子化
係数に対応した量子化閾値を順次乗算部78に出力す
る。乗算部78は、入力される量子化係数と量子化閾値
を乗算することにより、逆量子化を行い、その乗算結果
を2次元DCT係数として出力する。タイミング制御部
72は、乗算部78のアクセス時間を計算して、ラッチ
部76に加えるデータのラッチ用のラッチ信号(LA
T)を発生する。そして、このラッチ信号(LAT)に
より、ラッチ部76に乗算部78により生成された2次
元DCT係数がラッチされ、その2次元DCT係数が端
子73から図12に示す2次元逆DCT変換部44に出
力される。上述のようにして1個の量子化係数の逆量子
化が終了すると、タイミング制御部72は、量子化係数
入力部77と量子化閾値保持部74にそれぞれ次の量子
化係数と量子化閾値の読み出しを指示し、乗算部78に
より次の量子化係数の逆量子化が行われる。このよう
に、量子化係数入力部77に保持されている量子化係数
を1個単位で読み出し、その量子化係数を量子化閾値保
持部74に保持されている量子化閾値で逆量子化し出力
する処理を、ブロック単位に1画面分繰り返すことによ
り、1画面分の2次元DCT係数が逆量子化により生成
される。そして、その逆量子化により生成された2次元
DCT係数を用いて、2次元逆DCT変換を行うことに
より、1画面の画像データが復元される。
【0019】このように、従来、画像データを直交変換
(ADCT変換等)を用いて高能率符号化する場合、直
交変換により得られた直交変換係数(2次元DCT係数
等)を量子化し、次にその量子化により得られた量子化
係数を可変長符号化している。また、上記可変長符号デ
ータを画像データに復元する場合、可変長符号データか
ら量子化係数を復号した後、その復号した個々の量子化
係数毎に逆量子化を行って、直交変換係数(2次元DC
T係数等)を得、その直交変換係数を用いて上記可変長
符号化とは逆の逆直交変換(2次元DCT変換等)を行
って、画像データを復元している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記画像デ
ータの復元方式として、粗い画像から精細な画像へと段
階的に画像の復元を行う階層復元方式がある。この階層
復元方式によれば、ユーザは、復元の早い段階で画像の
認識が行えるため、例えば、画像検索を効率的に行うこ
とができ便利であり、また伝送レートの関係等により、
復元時間に制約があるときに効果的である。
【0021】この階層復元方式には、例えばスペクトラ
ルセレクション方式がある。このスペクトラルセレクシ
ョン方式は、図16に示すように、各ブロック内の2次
元DCT係数F(u,v)(u:0,1,・・・7、
v:0,1,・・・7)を、縦の次数uと横の次数vの
合計次数(u+v)の等しい2次元DCT係数のグルー
プ(バンド)毎に分割する方式であり、1ブロックの64
個の2次元DCT係数F(u,v)(u:0,1,・・
・7、v:0,1,・・・7)は、同図に示すようにバ
ンド1〜バンド9までの9種類のバンドに分割される。
2次元DCT係数には、直流成分(DC)であるF
(0,0)の周辺に有効係数が集中し、高次の2次元D
CT係数F(u,v)の大部分は“0”となるという特
性がある(図7参照)。このため、高次の2次元DCT
係数F(u,v)を細かく区分けすることは無意味であ
るため、通常は、低次部を細かく分割し、高次部は荒く
分割するという手法が採られている。
【0022】すなわち、例えば 第1段階:0次(直流成分:DCのみ) 第2段階:1次〜2次(交流成分:AC5個) 第3段階:3次〜4次(交流成分:AC9個) 第4段階:5次〜7次(交流成分:AC21個) 第5段階:8次以上全て(交流成分:AC28個) というような5段階の階層に1ブロックが分割される。
【0023】そして、このような分割を行った場合に
は、図16に示すような第1階層(ステージ1)、第2
階層(ステージ2),・・・第5階層(ステージ5)の
順に、画像データが粗い画像からより精細な画像へと階
層復元される。
【0024】しかし、実際には、画像の種類によって各
階層の有効係数はかなり異なることが多いため、実際に
は、各段階における有効係数の数は画像の種類等によっ
てかなり異なる。例えば人物画のように比較的階調変化
が少ない画像だと、有効係数は低次部に集中し、高次部
は殆ど“0”(以下、無効係数と呼ぶ)である。従っ
て、分割した係数の多い第3段階以降の復元段階でもデ
ータの符号量は第1、第2段階に比べてもそんなに多く
はならない。そのため、第1〜5段階の復元がすばやく
行われる。しかし、風景画のように階調変化の激しい画
像では高次部にもかなりの有効係数があるため、第3段
階以降のデータの符号量が第1、第2段階よりも多くな
る。このため段階が進むにつれて符号データの伝送時間
が長くなり、その結果として画像の復元が遅くなる。従
って、人物画では適当な分割も風景画では復元が遅い分
割となり、逆に風景画では適当な分割も人物画では無駄
の多い分割となる場合が多い。
【0025】本発明は、直交変換により得られた各ブロ
ックの直交変換係数を、可変長符号化を行う各画像の階
調変化の特性に応じてさらに多段階に分割して可変長符
号化を行うことにより、画像の階層復元が、画像の種類
に対応して最適化される符号データの生成・出力が可能
な画像データ符号化装置を実現することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理説
明図である。本発明は、画像データを複数のブロックに
分割し、その分割された複数の各ブロック毎に直交変換
を行うことにより得られる各ブロックの直交変換係数を
用いて画像の階層復元用の符号データを生成する画像デ
ータ符号化装置を前提にする。
【0027】係数抽出手段1は、2次元直交変換手段に
よって得られる画像データの各ブロックの直交変換係数
を一括または多段階に分けて抽出する。上記多段階に分
けて抽出する処理は、例えばスペクトルセレクション方
式等の階層復元表示を実現するためのブロックの多段階
分割処理に該当する。
【0028】有効係数計数手段2は、係数抽出手段1に
より抽出された全ての直交変換係数の中の有効係数の個
数を計数する。比較手段3は、有効係数計数手段2によ
り計数された有効係数の個数を1または複数の閾値と比
較する。
【0029】ブロック出力手段4は、比較手段3の比較
結果に応じて、前記閾値の個数に等しい数のヌルブロッ
クと前記係数抽出手段1により抽出された全ての直交変
換係数から成る直交変換係数ブロックとを、所定の順序
で順次出力する。
【0030】可変長符号化手段5は、ブロック出力手段
4から出力されるブロック内の直交変換係数を可変長符
号化する。前記比較手段3は、例えば請求項2記載のよ
うに、前記有効係数の個数を1個の閾値とのみ比較する
場合、前記有効係数の個数が前記閾値より大きい時には
前記ブロック出力手段4に対し先に前記直交変換係数の
ブロックを出力するように指示し、前記有効係数の個数
が前記閾値以下であるときには前記ブロック出力手段4
に対し先にヌルブロックを出力するように指示するよう
な構成にしてもよく、また、さらに請求項3記載のよう
に、前記有効係数の個数Nを複数の閾値Th 1 ,T
2 ,・・・Thn (Th1 >Th2 >・・・>T
n )と比較する場合、前記有効係数の個数Nを、Th
1 ,Th2 ,・・・Thn の順で比較していき、N>T
1 ,Thi <N<Thi+1 (i=1,2,・・・n−
1)、またはN<Thn と判断したときのみ、前記ブロ
ック出力手段4に対し前記直交変換係数ブロックを出力
するように指示するような構成にしてもよい。
【0031】また、可変長符号化手段5は、前記ヌルブ
ロックが連続して入力されるとき、その連続するヌルブ
ロックをまとめて可変長符号化するような構成にしても
よい。
【0032】尚、上記ヌルブロックは、全ての係数(直
交変換係数)が“0”のブロックであり、有効係数は、
“0”以外の値を有する直交変換係数である。
【0033】
【作用】本発明によれば、まず、係数抽出手段1に対
し、直交変換が行われた画像の各ブロックの直交変換係
数が、ブロック単位で入力される。
【0034】係数抽出手段1は、入力される各ブロック
内の直交変換係数を、一括して、または例えばスペクト
ルセレクション方式等で画像表示を階層復元で行うとき
のように、多段階に分割して(例えば、直流成分、低次
の交流成分から高次の交流成分へと)、有効係数計数手
段2に出力する。
【0035】有効係数計数手段2は、入力される所定個
数の直交変換計数の中から有効係数の個数を計数し、そ
の個数を比較手段3へ出力する。比較手段3は、上記直
交変換単位のブロックまたはそのブロックをさらに多段
階に分割して得られるサブブロックに対応する1または
複数の閾値を予め記憶しており、有効係数計数手段2か
ら入力される有効係数の個数を、それらの1または複数
の閾値と比較し、その比較結果をブロック出力手段4に
出力する。
【0036】ブロック出力手段4は、上記入力される比
較結果に応じて、ヌルブロックまたは上記係数抽出手段
1により抽出された全ての直交変換係数から成る直交変
換ブロックを、出力する。
【0037】すなわち、ブロック出力手段4は、比較手
段3が前記有効係数の個数を1個の閾値とのみ比較する
場合、前記有効係数の個数が前記閾値より大きいという
比較結果を入力したときには先に前記直交変換係数のブ
ロックを出力し、一方前記有効係数の個数が前記閾値以
下であるという比較結果を入力したときには先にヌルブ
ロックを出力する。また、ブロック出力手段はさらに、
比較手段3が前記有効係数の個数Nを複数の閾値T
1 ,Th2 ,・・・Thn (Th1 >Th2 >・・・
>Thn )と順次比較する場合には、比較手段3からN
>Th1 ,Thi <N<Thi+1 (i=1,2,・・・
n−1)、またはN<Thn の比較結果を入力したとき
のみ、前記直交変換係数ブロックを出力する。
【0038】そして、可変長符号化手段5は、上述のよ
うにしてブロック出力手段4から入力するブロック内の
直交変換係数を、量子化やハフマン・テーブルを用いた
符号化等を行うことにより可変長符号化し、その可変長
符号化により得られた符号データを出力する。また、こ
の可変長符号化において、例えば、ヌルブロックを連続
して入力するときには、その連続するヌルブロックをま
とめて可変長符号化する。
【0039】従って、上記閾値の個数及び各閾値を適切
な値に設定して、上述した動作を分割した画像の全ての
ブロックに対して順次行うことにより、直交変換により
得られた各ブロック内の直交変換係数を、画像の階調変
化特性に応じて多段階に可変分割でき、その結果、階調
変化特性の異なる各種画像について、最適な階層復元表
示が可能な符号データを生成することができる。
【0040】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図2は、本発明の第1の実施例である画像デ
ータ符号化装置のシステム構成を示すブロック図であ
る。
【0041】同図において、2次元DCT変換部101
は、入力される原画像データ100を、例えば8×8画
素の複数のブロックに分割し、その分割した各ブロック
単位で2次元DCT変換を行い、その2次元DCT変換
により得られた各ブロックの2次元DCT係数を、順次
DCT係数抽出部102に出力する。
【0042】DCT係数抽出部102は、入力される各
ブロックの全ての2次元DCT係数の中から階層復元の
段階に応じた2次元DCT係数を抽出し、その抽出した
各ブロックの2次元DCT係数を第1のDCT係数保持
部103に出力する。
【0043】第1のDCT係数保持部103は、DCT
係数抽出部102から出力される各階層復元段階の1画
像分(全ブロック)の2次元DCT係数を保持し、その
保持している任意の階層の各ブロックの2次元DCT係
数を、原画像データ100におけるブロックの所定の配
列順に有効係数計数部104及びMPX(マルチプレク
サ)108に出力する。
【0044】有効係数計数部104は、第1のDCT係
数保持部103から入力する各ブロックの各階層復元段
階の2次元DCT係数中の有効係数の数を計数し、その
係数により得られた各ブロックの計数値を所定のブロッ
ク順で比較部106に出力する。
【0045】閾値保持部105は、各階層復元段階毎に
個別に所定個数の閾値を保持(記憶)しており、タイミ
ング制御部112の制御を受けて階層復元の段階順に、
1または複数の当該閾値を比較部106に出力する。
【0046】比較部106は、有効係数計数部104か
ら入力する有効計数の数と閾値保持部105から入力す
る閾値Thi (i=1,2,・・・n)との大小比較を
行い、その比較結果を制御信号としてMPX(マルチプ
レクサ)108に出力する。
【0047】ヌルブロック保持部107は、各階層毎の
ヌルブロック(全ての2次元DCT係数が“0”となっ
ているブロック)を保持(記憶)しており、階層復元の
段階に応じたヌルブロックをMPX(マルチプレクサ)
108に出力する。
【0048】MPX(マルチプレクサ)108は、上記
比較部106から入力する比較結果に応じて、DCT係
数保持部103から入力する階層復元の段階に応じた各
ブロックの2次元DCT係数またはヌルブロック保持部
107から入力する階層復元の段階に応じたヌルブロッ
クのいずれかを第2のDCT係数保持部109に出力す
る。
【0049】第2のDCT係数保持部109は、上記M
PX(マルチプレクサ)108から階層復元の段階に応
じた各ブロックの2次元DCT係数(ヌルブロックの場
合、全てが無効係数)を入力し、各階層復元段階におけ
る1画像の全てのブロックの2次元DCT係数を保持す
ると、タイミング制御部112から加わる制御信号によ
り、その保持している任意の階層復元段階における1画
像分の2次元DCT係数を可変長符号化部110に出力
する。
【0050】可変長符号化部110は、入力する任意の
階層復元段階における1画像分の2次元DCT係数を可
変長符号化し、その可変長符号化により得られた任意の
階層復元段階における1画像分の符号データ111を外
部に出力する。
【0051】続いて、上記構成の画像データ階層復元符
号化回路の動作を説明する。まず、入力される原画像デ
ータ(1画面)100は、2次元DCT変換部101に
より、所定のブロック(例えば、8×8画素)単位で2
次元DCT変換され、その2次元DCT変換により得ら
れた各ブロックの2次元DCT係数は、順次DCT係数
抽出部102へ出力される。
【0052】DCT係数抽出部102は、入力される各
ブロックの2次元DCT係数を1画面分保持し、タイミ
ング制御部112から制御信号が加わる毎に、第1階
層、第2階層、・・・・の各階層の画像復元に用いられ
る各ブロックの2次元DCT係数を、上記階層順に、順
次抽出し、その抽出した各階層の画像復元に用いられる
2次元DCT係数を、各ブロック単位で上記階層順に、
順次第1のDCT係数保持部103に出力する。したが
って、第1のDCT係数保持部103には、第1階層、
第2階層、第3階層、・・・と順次より高位の階層復元
画像用の各ブロックの2次元DCT係数が出力されるこ
とになる。
【0053】第1のDCT係数保持部103は、上述の
ようにしてDCT係数抽出部102から出力される第1
階層、第2階層、・・・の各階層の画像復元用の各ブロ
ックの2次元DCT係数を、上記階層順に階層単位で保
持すると共に、タイミング制御部112から加わる制御
信号に同期して、各階層の各ブロックの2次元DCT係
数を、階層順(第1階層、第2階層、・・・)かつブロ
ック順(第1ブロック、第2ブロック、・・・)に、順
次MPX(マルチプレクサ)108並びに有効係数計数
部104に出力する。
【0054】有効係数計数部104は、入力される各ブ
ロックの任意の階層(第n階層)復元用の全ての2次元
DCT係数の中の有効係数(“0”以外の2次元DCT
係数)の数を計数し、その計数値(有効係数の数)を比
較部106に出力する。
【0055】次に、上記一連の動作の理解を用意なもの
とするために、第n階層(n=1,2,・・・)におけ
る閾値がm個(Thn1,Thn2,・・・Thnm;Thn1
>Thn2>・・・>Thnm)設定されており、原画像信
号の分割ブロック数がk個(各ブロックを第1ブロッ
ク、第2ブロック、・・・第kブロックと表現する)あ
るものと仮定して、第n階層の画像復元用の符号データ
の生成動作を説明する。
【0056】この場合、まず、第1のDCT係数保持部
103に、DCT抽出部102により抽出された第1ブ
ロックの第n階層復元画像用の全ての2次元DCT係数
(2次元DCT係数ブロックBLn1)が入力・保持さ
れ、それらの2次元DCT係数が第1のDCT係数保持
部103から有効係数計数部104並びにMPX(マル
チプレクサ)108に出力される。有効係数計数部10
4は、上記入力される第1ブロックの第n階層復元画像
用の2次元DCT係数の内、“0”以外の値を有する2
次元DCT係数(有効係数)の数NUMn1を計数し、そ
の数NUMn1を比較部106に出力する。また、上記動
作とほぼ同じタイミングで、タイミング制御部112の
制御を受けて、閾値保持部105から第n階層用の第1
の閾値Th n1が比較部106に出力される。
【0057】比較部106は、有効係数計数部104か
ら入力する上記有効係数の数NUM n1と閾値保持部10
5から入力する上記第1の閾値Thn1との大小比較を行
い、NUMn1>Th1 であれば、MPX(マルチプレク
サ)108に対し第1のDCT係数保持部103から出
力されている第1ブロックの第n階層復元画像用の全て
の2次元DCT係数を第2のDCT係数保持部109に
選択出力させ、一方NUMn1≦Thn1であれば、MPX
(マルチプレクサ)108に対しヌルブロック保持部1
07から出力されている第n階層用のヌルブロック
(“0”が第n階層のブロックの2次元DCT係数の数
に等しいブロック)を第2のDCT係数保持部109に
選択出力させる。
【0058】第2のDCT係数保持部109は、タイミ
ング制御部112から加わるラッチ信号により、MPX
(マルチプレクサ)108から出力されているブロック
データ(上記2次元DCT係数ブロックBLn1またはヌ
ルブロック)を第1ブロックの第n階層の第1復元画像
用のブロックデータとして入力・保持する。
【0059】続いて、第1のDCT係数保持部103
は、DCT係数部102により抽出された第2ブロック
の第n階層復元画像用の全ての2次元DCT係数(2次
元DCT係数ブロックBLn2)を入力・保持し、その2
次元DCT係数ブロックBLn2を有効係数計数部104
並びにMPX(マルチプレクサ)108に出力する。そ
して、上述した2次元DCT係数ブロックBLn1と同様
にして、有効係数計数部104により、2次元DCT係
数ブロックBLn1内の有効係数の数NUMn2が計数され
て比較部106に出力され、比較部106により上記有
効係数の数NUM n2と上記第1の閾値Th1 との大小比
較が行われる。そして、以後上述と同様な動作がおこな
われ、NUMn2>Thn1であれば上記2次元DCT係数
ブロックBLn2が、NUMn2≦Thn1であれば第n階層
用のヌルブロックが、第2のDCT係数保持部109に
第2ブロックの第n階層の第1復元画像用のブロックデ
ータとして入力・保持される。
【0060】以後、同様にしてDCT係数抽出部102
から、第3ブロック、第4ブロック、・・・第kブロッ
クの第n階層復元画像用の2次元DCT係数ブロックB
n3,BLn4,・・・BLnkが、上記順序で第1のDC
T係数保持部103に順次入力・保持され、それらの2
次元DCT係数ブロックBLn3,BLn4,・・・BL nk
に対して、上記2次元係数ブロックBLn1,BLn2と同
様な処理が行われ、各2次元DCT係数ブロックB
n3,BLn4,・・・BLnkの有効係数の数NUM n3
NUMn4,・・・NUMnkの値に応じて、各第3、第
4、・・・第kブロックの第n階層の第1復元画像用の
2次元DCT係数ブロックとして、2次元DCT係数ブ
ロックBLn3,BLn4,・・・BLnkまたは第n階層用
のヌルブロックが、第2のDCT係数保持部109に入
力・保持されることになる。
【0061】そして、このようにして第2のDCT係数
保持部109に第n階層の第1復元画像用の全ての2次
元DCT係数ブロックが入力・保持されると、タイミン
グ制御部112は、第2のDCT係数保持部109にタ
イミング信号を出力し、第2のDCT係数保持部109
はこのタイミング信号の入力を受けて、保持している第
n階層の第1復元画像用の全ての2次元DCT係数ブロ
ックを、可変長符号化部110に対し出力する。可変長
符号化部110は、その入力する第n階層の第1復元画
像用の全ての2次元DCT係数ブロックに対し、量子化
・可変長符号化を行って第n階層の第1復元画像の符号
データを生成し、その生成した第n階層の第1復元画像
用の符号データを画像復元表示装置に出力(伝送)す
る。
【0062】ところで、可変長符号化部110は、連続
してヌルブロックが入力されると、それらの連続するヌ
ルブロックをまとめて可変長符号化する。このことによ
り、階層復元画像用の符号データが高能率に符号化され
る。すなわち画像は一般に連続するブロックの性質は似
ていることが多いため、このような手法で連続するヌル
ブロックの可変長符号化を行うことにより、符号データ
の圧縮率は向上する。
【0063】以上のようにして、第n階層の第1復元画
像の符号データが、上記第1の閾値Thn1よりも多い有
効係数を含む2次元DCT係数ブロックとヌルブロック
を用いて生成される。
【0064】上述のようにして、可変長符号化部110
により第n階層の第1復元画像の符号データの生成・出
力が行われた後、タイミング制御部112は閾値保持部
105に制御信号を送り、次の閾値Thn2を比較部10
6へ出力させると共に、第1のDCT係数保持部103
に対しても制御信号を送り、再び第1のDCT係数保持
部103から上述と全く同様なタイミングで上記2次元
DCT係数ブロックBLn1,BLn2,・・・BLnkを有
効係数計数部104並びにDMPX(デマルチプレク
サ)108に出力させ、第n階層の第2復元画像の符号
データの生成処理を行わせる。
【0065】この第n階層の第2画像の符号データの生
成処理においては、比較部106は、Th2 <(NUM
ni≦Th1 (i=1,2,・・・k)のときのみ、DM
PX(デマルチプレクサ)108から、第1のDCT係
数保持部103から出力される2次元DCT係数ブロッ
クBLniを、第2のDCT係数保持部109に選択出力
させ、NUMni≦Th2 またはNUMni>Thn1のとき
にはDMPX(デマルチプレクサ)108から、ヌルブ
ロック保持部107から出力される第n階層用のヌルブ
ロックを、第2のDCT係数保持部103に選択出力さ
せる。
【0066】したがって、第n階層の第2復元画像の符
号データの生成処理においては、ブロック内の有効係数
の数NUMni(i=1,2,・・・k)が Thn2<NUMni≦Thn1 を満足する2次元DCT係数ブロックBLniとヌルブロ
ックを用いて符号データが生成されることになる。
【0067】以後、同様にして閾値保持部105が保持
している残りの全ての閾値Thn3,・・・Thnmについ
て、上述と同様の処理が行われることになる。したがっ
て、第n階層の復元画像の符号データの生成は、下記に
示す1)〜m+1)の(m+1)段階に分割されて順次
行われることになる。 1) Thn1<NUMniを満足する2次元DCT係数ブ
ロック以外はヌルブロックとみなして、量子化・可変長
符号化を行う。 2) Thn2<NUMni≦Thn1を満足する2次元DC
T係数ブロック以外はヌルブロックとみなして、量子化
・可変長符号化を行う。 3) Thn3<NUMni≦Thn2を満足する2次元DC
T係数ブロック以外はヌルブロックとみなして、量子化
・可変長符号化を行う。
【0068】 ・ ・ ・ m) Thnm<NUMni≦Thnm-1を満足する2次元D
CT係数ブロック以外はヌルブロックとみなして、量子
化・可変長符号化を行う。 m+1) NUMni≦Thnmを満足する2次元DCT係
数ブロック以外はヌルブロックとみなして、量子化・可
変長符号化を行う。
【0069】図3に、2個の閾値Thn1,Thn2を有す
る任意の階層におけるブロック分割の一例を示す。同図
に示すように、ヌルブロックの符号化は、「EOB」を
示す符号データに変換するだけで良いため、有効係数を
有する2次元DCT係数ブロックに比較して、その伝送
する符号データの量は、著しく少ない。
【0070】また、直接交換単位の1ブロックを、階層
復元表示用にさらに複数に分割して得られる各階層復元
画像ブロックを、任意の個数の閾値とその階層復元画像
ブロック内の有効係数の数とに基づいてさらに多段階に
分割すると共に、有効係数の数が多い階層復元画像ブロ
ックの方を優先的に可変長符号化し、有効係数の数が少
ない階層復元画像ブロックは、それよりも遅らせて可変
長符号化するので、例えば風景画のように高次部にもか
なりの有効係数がある画像の階層復元表示も、人物画の
階層復元表示のように、各階層間での表示時間間隔がほ
ぼ均等となるようにして、粗い画像からより精細な画像
へと階層復元表示することが可能になる。
【0071】また、前述のようなスペクトルセレクショ
ン方式で、階層復元表示を行う場合には、第1段階及び
第2段階の2次元DCT係数ブロックについては、多段
階の分割を行うことなく(閾値を設けることなく)、従
来と同様な可変長符号化を行い、画像の種類によって有
効係数の数にバラツキが出てくる第3段階以降の2次元
DCT係数ブロックから、上記実施例のように適切な閾
値を設定して、多段階に分割して可変長符号化するよう
にしてもよい。このようにすると、例えば、従来の階層
復元方法では、有効係数の数が多いために表示されるま
での時間が遅れがちだった風景画の画像の第4段階及び
第5段階の各階層の復元表示を、第3段階までの階層復
元表示とほぼ同様な時間間隔で従来よりも多段階に階層
復元表示できるようになる。したがって、風景画の階層
復元表示を、従来のように違和感を与えることなく、自
然な感じで行うことが可能になる。
【0072】このように、直交変換係数ブロックの多段
階分割(階層分割)の方式に応じて、直交変換係数ブロ
ックの各分割ブロックに対し、最適な閾値を最適な個数
設定することにより、階層復元表示をより自然なものと
して、階層復元表示におけるマン・マシン・インタフェ
ースを従来よりも著しく向上させることが可能となる。
【0073】ところで、上記実施例では閾値により分割
される2次元DCT係数ブロックを格納する係数保持部
を1つしか(第2のDCT係数保持部109のみ)設け
ていないため、各階層復元画像ブロックを多段階に分割
する際、第1のDCT係数保持部103は、画像の全て
の2次元DCT係数ブロックの各階層復元画像ブロック
を、その階層復元画像ブロックに割り当てられた閾値の
個数よりも1大きい回数だけ、有効係数計数部104に
繰り返し出力しなければならないため、可変長符号化の
処理時間が長くなる。
【0074】しかし、この問題は閾値の個数と等しいだ
け第2のDCT係数保持部109を設けることにより解
決することができる。図4は、上記着想を実現した本発
明の第2の実施例を示す図である。
【0075】尚、同図において、上述した図2に示す画
像データ符号化装置が有するブロックと同一のブロック
には同一の記号を付与し、それらのブロックについての
説明は省略する。
【0076】同図において、第2のDCT係数保持部1
09−1,109−2,・・・109−m,9−m+1
は、第n階層(n=1,2,・・・)の画像復元におい
て多段階分割のために用いられる第1の閾値Thn1、第
2の閾値Thn2,・・・第mの閾値Thnm(m=1,
2,・・・)に対応して設けられたものであり、それぞ
れ上記各第1の閾値Thn1、第2の閾値Thn2、・・・
第mの閾値Thmnによって設定される第n階層における
各段階での画像復元に用いられる2次元DCT係数ブロ
ックを1画像分格納する。
【0077】MPX(マルチプレクサ)113は、タイ
ミング制御部112から加えられる制御信号により、第
2のDCT係数保持部109−1,109−2,・・・
109−m、9−m+1に格納されている1画像分の2
次元DCT係数ブロックを、時分割により順次、可変長
符号化部110に出力する。
【0078】次に上記構成の図4に示す符号化回路の動
作を説明する。第1のDCT係数保持部103は、タイ
ミング制御部112からの制御を受けて、まず第n階層
(n=1,2,・・・)の第1ブロックの2次元DCT
係数ブロックBLn1を有効係数計数部104に出力す
る。このことにより、有効係数計数部104は、その2
次元DCT係数ブロックBLn1内の有効係数の個数を計
数し、その計数値(有効係数の個数)NUMn1を比較部
106に出力する。
【0079】このようにして、比較部106に第1ブロ
ックの2次元DCT係数ブロックBLn1が入力されてい
る間、タイミング制御部112は閾値保持部105に所
定の時間間隔で制御信号を送り、閾値保持部105から
第n階層の第1の閾値Thn1、第2の閾値Thn2,・・
・第mの閾値Thnmを上記所定の時間間隔で比較部10
6に出力させる。
【0080】比較部106は、第1ブロックの有効係数
の個数NUMn1と閾値保持部105から入力されるm個
の閾値Thn1,Thn2,・・・Thnmとを順次比較し、
その比較結果をDMPX(デマルチプレクサ)108に
出力する。
【0081】DMPX(デマルチプレクサ)108は、
比較部106からの比較結果を受けて、前述した1)〜
m+1)の処理を順次行い、上記有効係数の数NUMn1
に該当している第2のDCT係数保持部109−j(j
=1,2,・・・m,m+1)に対してのみ、第1のブ
ロックの2次元DCT係数ブロックBLn1を出力し、そ
れ以外の第2のDCT係数保持部109には、ヌルブロ
ック保持部107から出力されているヌルブロックを出
力する。
【0082】このように、第1のDCT係数保持部10
3から第n階層の第1ブロックの2次元DCT係数ブロ
ックBLn1が出力されることにより、その2次元DCT
係数ブロックBLn1内の有効係数の個数NUMn1と第n
階層の全ての閾値Thn1,Thn2,・・・Thnmとの比
較が順次行われ、適合している第2のDCT係数保持部
109−j(j=1,2,・・・,m+1)にのみ上記
2次元DCT係数ブロックBLn1が入力保持され、その
他の第2のDCT係数保持部109−k(k≠j;k=
1,2,・・・,m+1)にはヌルブロックが入力・保
持される。
【0083】続いて、タイミング制御部112の制御に
より、第1のDCT係数保持部103から第n階層の第
2ブロックの2次元DCT係数ブロックBLn2が出力さ
れ、上述と同様にして、第2ブロックの2次元DCT係
数ブロックBLn2に含まれる有効係数の個数NUMn2
閾値保持部105に保持されている第n階層の全ての閾
値Thn1,Thn2,・・・Thnmとの比較が行われ、適
合している第2のDCT係数保持部109−j(j=
1,2,・・・,m+1)にのみ上記2次元DCT係数
ブロックBLn2が入力・保持され、その他の第2の2次
元DCT係数ブロック109−k(k≠j;k=1,2
・・・m+1)にはヌルブロックが入力・保持される。
【0084】以後、同様にして第n階層の残りの2次元
DCT係数ブロックBLn3,BLn4 , ・・・・について
も、上記第1の2次元DCT係数ブロックBLn1、第2
の2次元DCT係数ブロックBLn2に対する処理と同様
の処理が行われる。
【0085】可変長符号化部110は、連続してヌルブ
ロックが入力されると、それらの連続するヌルブロック
をまとめて可変長符号化する。このことにより、階層復
元画像用の符号データが高能率に符号化される。すなわ
ち、画像は、一般に連続するブロックの性質は似ている
ことが多いため、このような手法で連続するヌルブロッ
クの可変長符号化を行うことにより、符号データの圧縮
率は向上する。
【0086】このように、第2の実施例においては、第
1のDCT係数保持部103は、各階層復元の多段階分
割において、画像の全ての2次元DCT係数ブロックの
各階層復元画像ブロックを一回出力するのみで、各多段
階分割における可変長符号化を行うことができる。した
がって、前記第1の実施例に比べ、より高速に可変長符
号化を行うことができる。
【0087】尚、上記第1及び第2の実施例は、いずれ
も、直交変換を行ったブロックをさらに細分割して画像
の階層復元を行う方式に対応したものであるが、本発明
はこれに限定されることなく、直交変換を行った各ブロ
ックの全ての直交変換係数を用いて画像の復元を行う方
式にも適用可能なものである。そして、このような画像
復元方式に本発明を適用した場合、閾値の個数をn個設
定すると仮定した場合、(n+1)階層の復元画像表示
用の符号データが生成されることになる。
【0088】また、直交変換係数ではなく、直交変換数
を量子化した後に、その量子化により得られる量子化係
数に対して上記直交変換係数に対する処理と同様な処理
を行って、ブロックの多段階分割を行うようにしてもよ
い。
【0089】また、上記実施例では、画像データの直交
変換を、離散コサイン変換(DCT)によって行ってい
るが、本発明は、離散サイン変換(DST)、離散ルジ
ャンドル(Legendre) 変換、アダマール変換(Hadamard)
変換、ハール(Harr)変換等の他の直交変換を用いて画像
データの符号化を行う画像データ符号化装置にも適用可
能なものである。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
直交変換された原画像信号の各ブロック内の一部または
全部の直交変換係数を抽出し、その抽出により得られた
直交変換係数のブロックを、そのブロック内に含まれる
有効係数の個数並びに分布状態に応じて多段階に分割し
その多段階分割により得られた各直交変換係数のブロッ
クから画像復元用の符号データを生成するので、各階層
の復元画像用の符号データの量が均一化されて可変長符
号化され、その結果として階調変化特性の異なる各種の
画像がいずれも最適に階層復元表示されるように画像信
号を符号化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1実施例である画像データ符号化装
置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】上記第1実施例の動作の具体的な一例を説明す
る図である。
【図4】本発明の第2実施例である画像データ符号化装
置のシステム構成を示すブロック図である。
【図5】ADCT変換回路のブロック図である。
【図6】1ブロックの原画像信号の一例を示す図であ
る。
【図7】上記ブロックの原画像信号に対して2次元DC
T変換を行うことによって得られる2次元DCT係数を
示す図である。
【図8】2次元DCT変換部のブロック図である。
【図9】線形量子化用の量子化閾値の一例を示す図であ
る。
【図10】図7に示す2次元DCT係数を図9に示す量
子化閾値で線形量子化することにより得られる量子化係
数を示す図である。
【図11】量子化係数をジグザグスキャンする場合の走
査順序を示す図である。
【図12】ADCT復元回路のブロック図である。
【図13】2次元DCT変換部のブロック図である。
【図14】従来の線形量子化回路のブロック図である。
【図15】従来の線形逆量子化回路のブロック図であ
る。
【図16】スペクトラルセレクション方式を説明する図
である。
【符号の説明】
1 係数抽出手段 2 有効係数計数手段 3 比較手段 4 ブロック出力手段 5 可変長符号化手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データを複数のブロックに分割し、
    その分割された複数の各ブロック毎に直交変換を行うこ
    とにより得られる各ブロックの直交変換係数を用いて画
    像の階層復元用の符号データを生成する画像データ符号
    化装置において、 画像データの各ブロックの直交変換係数を一括または多
    段階に分けて抽出する係数抽出手段(1)と、 該係数抽出手段(1)により抽出された全ての直交変換
    係数の中の有効係数の個数を計数する有効係数計数手段
    (2)と、 該有効係数計数手段(2)により計数された有効係数の
    個数を、1または複数の閾値と比較する比較手段(3)
    と、 該比較手段(3)の比較結果に応じて、前記閾値の個数
    に等しい数のヌルブロックと前記係数抽出手段(1)に
    より抽出された全ての直交変換係数から成る直交変換係
    数ブロックとを、所定の順序で順次出力するブロック出
    力手段(4)と、 該ブロック出力手段(4)から出力される直交変換係数
    を可変長符号化する可変長符号化手段(5)と、 を具備することを特徴とする画像データ符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記比較手段(3)は、前記有効係数計
    数手段(2)により計数された有効係数の個数を1個の
    閾値とのみ比較する場合、前記有効係数の個数が前記閾
    値より大きい時には前記ブロック出力手段(4)に対し
    先に前記直交変換係数ブロックを出力するように指示
    し、前記有効係数の個数が前記閾値以下であるときには
    前記ブロック出力手段(4)に対し先にヌルブロックを
    出力するように指示することを特徴とする請求項1記載
    の画像データ符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記比較手段(3)は、前記有効係数の
    個数Nを複数の閾値Th1 ,Th2 ,・・・Thn (T
    1 >Th2 >・・・>Thn )と比較する場合、前記
    有効係数の個数Nを、Th1 ,Th2 ,・・・Thn
    順で比較していき、N>Th1 ,Thi <N<Thi+1
    (i=1,2,・・・n−1),またはN<Thn と判
    断したときのみ、前記ブロック出力手段(4)に対し前
    記直交変換係数ブロックを出力するように指示すること
    を特徴とする請求項1または2記載の画像データ符号化
    装置。
  4. 【請求項4】 前記可変長符号化手段(5)は、前記ヌ
    ルブロックが連続して入力されるとき、その連続するヌ
    ルブロックをまとめて可変長符号化することを特徴とす
    る請求項1,2または3記載の画像データ符号化装置。
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