JPH0583437U - プロペラシャフト装置 - Google Patents

プロペラシャフト装置

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JPH0583437U
JPH0583437U JP2327392U JP2327392U JPH0583437U JP H0583437 U JPH0583437 U JP H0583437U JP 2327392 U JP2327392 U JP 2327392U JP 2327392 U JP2327392 U JP 2327392U JP H0583437 U JPH0583437 U JP H0583437U
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flange member
spline
shim
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shaft
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Application number
JP2327392U
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English (en)
Inventor
満義 国分
Original Assignee
三菱自動車工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、異音とフレッティングの発生
を防止できるプロペラシャフト装置を提供することにあ
る。 【構成】スプライン21を有するシャフト部材13と、
スプライン溝25を有するフランジ部材14を備えてい
る。フランジ部材14は、スプライン溝25をスプライ
ン21に嵌合させた状態で、ナット23によって固定さ
れる。シャフト部材13とフランジ部材14との間にベ
アリング32のインナレース33が配置されている。フ
ランジ部材14の端面55とインナレース33の端面5
6との間にシム57が設けられている。シム57には、
りん酸塩被膜処理がなされ、かつ、表面にグリース等の
潤滑剤が塗布されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、比較的大形の車両等においてエンジンの出力を車軸側に伝えるため に使われるプロペラシャフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の動力伝達系に使われるプロペラシャフトは、その両端部や中間部等が 適宜のベアリングによって回転自在に支持されている。また、プロペラシャフト の中間部分を支持するセンタベアリングのジョイント部分や、アクスルデファレ ンシャルのジョイント部分などでは、シャフト部材にコンパニオンフランジ等の フランジ部材が固定され、このフランジ部材を介して他方側の部材との連結がな されるようにしている。
【0003】 例えば図5に示す従来のセンタベアリング部100 においては、中空のプロペラ シャフト101 の端部に設けられたシャフト部材102 に、フランジ部材103 がナッ ト104 によって固定されている。この場合、シャフト部材102 にスプライン105 が設けられ、フランジ部材103 にはスプライン105 に嵌合するスプライン溝10
6 が設けられている。また、フランジ部材103 の端面110 とシャフト部材102
との 間にベアリング111 のインナレース112 が配置され、ナット104 を締付けること によって、シャフト部材102 とフランジ部材103 とインナレース112 が互いに固 定される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成のセンタベアリング部100 において、車両の発進時やエンジンブレー キをかけた時などのようにプロペラシャフト101 に急峻なトルクが作用した時、 いわゆる「カッキン音」と呼ばれる異音が発生することがある。異音が発生する 原因について研究したところ、次に述べるようなことが判った。
【0005】 シャフト部材102 とフランジ部材103 との間に挟まれているベアリングインナ レース112 には、ナット104 による締付力が作用している。またスプライン105 とスプライン溝106 の嵌合部分には、きわめて僅かであるが不可避的にある程度 の遊びが存在する。このためプロペラシャフト101 にトルクが作用する際に、初 めのうちはトルクがベアリングインナレース112 を介してフランジ部材103 に伝 わるが、トルクが所定値を越えたところでベアリングインナレース112 とフラン ジ部材103 の端面110 との接触面が滑り出すこと(スティックスリップの発生) によって急激にエネルギーが解放され、その時に生じる振動が中空のプロペラシ ャフト101 の内部で共鳴し、比較的大きな音になって外部に伝わる。このような 異音が発生しても強度的に何ら問題は無いのであるが、「カッキン音」の発生は 乗員に不安感を与えるためこの異音は発生しない方がよい。 従って本考案の目的は、トルクの立上がり時等においてベアリング部で異音が 発生しないようなプロペラシャフト装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を果たすために開発された本考案は、端部にスプラインを有するシャ フト部材と、上記シャフト部材のスプラインに嵌合されかつ上記シャフト部材の 端部のねじ部に螺合されるナットによってシャフト部材に固定されるフランジ部 材と、上記シャフト部材とフランジ部材との間に配置されるベアリングのインナ レースと、上記インナレースの端面と上記フランジ部材の端面との間に挟まれか つりん酸塩被膜処理がなされていてその表面にグリース等の潤滑剤が塗布された シムとを具備したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】
ベアリングインナレースとフランジ部材との間に挟まれるシムに、りん酸塩被 膜処理がなされかつグリース等の潤滑剤が塗布されているため、シムとフランジ 部材との間の摩擦はきわめて小さい。このため、車両の発進時やエンジンブレー キ作動時などにおいてプロペラシャフトにトルクが作用した時に、スプラインと スプライン溝との間の遊び分をスムーズに滑ることができる。従ってトルクの立 上がり初期からシャフト部材のスプラインがトルクをダイレクトに伝達できる状 態となり、スティックスリップやフレッティングの発生が回避される。
【0008】
【実施例】
以下に本考案の一実施例について、図1ないし図3を参照して説明する。 図1はプロペラシャフト装置10のセンタベアリング部11を示している。こ のセンタベアリング部11は、中空のプロペラシャフト12と、プロペラシャフ ト12の端部に固定されたシャフト部材13と、シャフト部材13に取付けられ たフランジ部材14などを備えている。センタベアリング部11は、図3に例示 されたプロペラシャフト装置10において、フロント側のプロペラシャフト12 とリヤ側のプロペラシャフト15とのジョイント部分16の近傍に設けられてい る。
【0009】 図2に示されるように、シャフト部材13の端部20にスプライン21とねじ 部22が設けられている。ねじ部22にはナット23が螺合される。フランジ部 材14にはスプライン21に嵌合可能なスプライン溝25が設けられている。こ のスプライン溝25をシャフト部材13の軸線方向からスプライン21に嵌合さ せ、ナット23を締付けることによって、フランジ部材14がシャフト部材13 に固定される。
【0010】 シャフト部材13の軸線方向中間部に設けられた環状の座面30とフランジ部 材14との間に、ベアリング32が配置されている。このベアリング32は、イ ンナレース33とボール34とアウタレース35などを備えている。アウタレー ス35は、止め輪36,37によって、円筒状の軸受ケース40の内周部に固定 されている。
【0011】 軸受ケース40とシャフト部材13との間にオイルシール41が設けられてい る。軸受ケース40とフランジ部材14との間にもオイルシール42が設けられ ている。オイルシール41,42の間にオイル充填室43が形成される。軸受ケ ース40の下部には、オイル充填室43に連通するグリース供給口45とリリー フバルブ46が設けられている。軸受ケース40の外周部は、クッションラバー 48を介してブラケット49に保持されている。ブラケット49は、車体側の部 材50に固定される。
【0012】 フランジ部材14の端面55とベアリングインナレース33の端面56との間 に、円環状のシム57が設けられている。シム57の両面、すなわちフランジ部 材14の端面55に接する面と、インナレース33の端面56に接する面に、り ん酸塩被膜処理が施されている。りん酸塩被膜の例としては、りん酸亜鉛リッチ 膜、りん酸亜鉛鉄、りん酸亜鉛カルシウム、りん酸マンガン等が適用される。シ ム57の両面にグリースが薄く塗布されている。
【0013】 シム57の基材は、ばね鋼に代表される炭素鋼以外に、クロムモリブデン鋼や ニッケルクロムモリブデン鋼などでもよい。なお、上記のりん酸塩被膜処理は、 シム57の片側の面、例えばフランジ部材14の端面55と接する面のみに施し てもよい。
【0014】 上記シム57をベアリングインナレース33とフランジ部材14との間に介在 させ、ナット23を締付けることによって、シャフト部材13とベアリングイン ナレース33とシム57とフランジ部材14をそれそれ軸線方向に締付ける。オ イル充填室43にはグリース供給口45を通じてプロペラ充填用グリースが供給 される。
【0015】 上記のように、フランジ部材14とベアリングインナレース33との間に、り ん酸塩被膜処理がなされかつグリースの塗布されたシム57が設けられているた め、シム57とフランジ部材14との間の摩擦は著しく小さいものとなる。この ため、車両の発進時あるいはエンジンブレーキ作動時などのようにプロペラシャ フト12に急峻なトルクが作用した時に、スプライン21とスプライン溝25と の嵌合部分の遊び分だけシム57とフランジ部材14との間がスムーズに滑るこ とにより、トルクの立上がり初期からシャフト部材13のスプライン21がダイ レクトにトルクを伝達できる状態となり、スティックスリップやフレッティング の発生が無くなる。
【0016】 なお、図4は本考案の他の実施例を示すものであり、この実施例においては、 リヤデファレンシャル部60のジョイント部分61に、りん酸塩被膜処理が施さ れたシム62を設けるようにしている。リヤデファレンシャル部60は、軸受ケ ース65を有するハウジング66(一部のみ図示する)を備えている。ハウジン グ66の内部には周知の差動歯車機構67とオイルが収容されている。
【0017】 軸受ケース65の中心部にシャフト部材70が通っている。このシャフト部材 70は、軸受ケース65の内側に設けられた前後一対のベアリング71,72に よって回転自在に支持されている。ベアリング71,72のアウタレース75, 76は、軸受ケース65の内周部に保持されている。ベアリング71,72のイ ンナレース77,78は、シャフト部材70の外周部に固定されている。インナ レース77,78の間にカラー80が設けられている。
【0018】 シャフト部材70の一端側にリダクションギヤ85が設けられている。シャフ ト部材70の他端側にはスプライン86とねじ部87が設けられている。そして スプライン86にフランジ部材90のスプライン溝91が嵌合させられ、ナット 92によって、フランジ部材90がシャフト部材70に固定されている。軸受ケ ース65とフランジ部材90との間にオイルシール93が設けられている。
【0019】 フランジ部材90とベアリングインナレース77との間に、ばね鋼からなる円 環状のシム62が設けられている。このシム62には、前記実施例のシム57と 同様に、りん酸塩被膜処理が施され、かつ、シム62の表面にグリースが薄く塗 布されている。従って、シム62とフランジ部材90との間の摩擦は著しく小さ いものとなる。
【0020】 このため、シャフト部材70とフランジ部材90との間にトルクが作用した時 に、スプライン86とスプライン溝91との遊び分だけフランジ部材90とシム 62との間がスムーズに滑ることにより、トルクの立上がり初期からスプライン 86によってトルクがダイレクトにシャフト部材70とフランジ部材90との間 に伝わるようになる。
【0021】
【考案の効果】
本考案によれば、プロペラシャフトにトルクが作用する際に、異音の発生がな くなる。また、ベアリングインナレースとフランジ部材との間のフレッティング も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すプロペラシャフト装置
におけるセンタベアリング部の断面図。
【図2】図1に示されたセンタベアリング部のシャフト
部材とシムとフランジ部材の断面図。
【図3】センタベアリング部を有するプロペラシャフト
装置の概略側面図。
【図4】本考案の他の実施例を示すプロペラシャフト装
置におけるデファレンシャル部の断面図。
【図5】従来のプロペラシャフト装置におけるセンタベ
アリング部の断面図。
【符号の説明】
10…プロペラシャフト装置、11…センタベアリング
部、12…プロペラシャフト、13…シャフト部材、1
4…フランジ部材、20…端部、21…スプライン、2
2…ねじ部、23…ナット、25…スプライン溝、32
…ベアリング、33…インナレース、55…端面、57
…シム、62…シム、70…シャフト部材、71…ベア
リング、77…インナレース、86…スプライン、87
…ねじ部、90…フランジ部材、91…スプライン溝、
92…ナット。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部にスプラインを有するシャフト部材
    と、上記シャフト部材のスプラインに嵌合されかつ上記
    シャフト部材の端部のねじ部に螺合されるナットによっ
    てシャフト部材に固定されるフランジ部材と、上記シャ
    フト部材とフランジ部材との間に配置されるベアリング
    のインナレースと、上記インナレースの端面と上記フラ
    ンジ部材の端面との間に挟まれかつりん酸塩被膜処理が
    なされていてその表面に潤滑剤が塗布されたシムとを具
    備したことを特徴とするプロペラシャフト装置。
JP2327392U 1992-04-13 1992-04-13 プロペラシャフト装置 Pending JPH0583437U (ja)

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ID=12106002

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107182306A (zh) * 2017-04-25 2017-09-22 高绪新 一种水旱两用旋耕机的连接机构
CN108105370A (zh) * 2018-01-10 2018-06-01 东风商用车有限公司 一种变速箱输出轴端部密封结构

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS608521A (ja) * 1983-06-25 1985-01-17 Toyota Motor Corp 自動車用推進軸

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980519