JPH0583283B2 - - Google Patents

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JPH0583283B2
JPH0583283B2 JP3224656A JP22465691A JPH0583283B2 JP H0583283 B2 JPH0583283 B2 JP H0583283B2 JP 3224656 A JP3224656 A JP 3224656A JP 22465691 A JP22465691 A JP 22465691A JP H0583283 B2 JPH0583283 B2 JP H0583283B2
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JP
Japan
Prior art keywords
fiber
fibers
charge
nonwoven fabric
room temperature
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP3224656A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04358510A (ja
Inventor
Etsuro Nakao
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Vilene Co Ltd filed Critical Japan Vilene Co Ltd
Priority to JP3224656A priority Critical patent/JPH04358510A/ja
Publication of JPH04358510A publication Critical patent/JPH04358510A/ja
Publication of JPH0583283B2 publication Critical patent/JPH0583283B2/ja
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は含塵空気中の塵
埃を静電気的な捕集機構により、効果的に捕集す
るエレクトレツトフイルタの製法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】 従来、エレクトレツトフイルタ
の製法に関して文献等で数多くの方法が教示され
ている。 (1) 繊維積層物又は電極を誘電体フイルムで少な
くとも一方を被覆し、高電界中で加熱そして冷却
し、繊維中に大なり小なりの半永久的な電荷を導
入する方法(USP3591679、特公昭49−4433号)。 (2) +及び−の電荷発生極を有する高電界中で融
点近くまで熱せられたフイルムを、延伸そして冷
却して半永久的電荷をフイルム中に注入した後、
該フイルムを針付きローラーで小繊維化し、かつ
繊維積層物を形成する方法(USP3998916)。 (3) メルトブロー方によりオリフイスから高速熱
風エアー中に押し出されたポリプロピレン繊維が
固化する前に、該繊維流に電荷を負荷された粒子
を当ててエレクトレツト繊維積層物を形成する方
法(特開昭54−113900号)。 (4) ポリプロピレン繊維等の熱可塑性繊維からな
るフイルタ材の表裏にセルロース繊維等からなる
導電性繊維状シートを重ね合わせて得られる複合
シートにその両表面に近接する少なくとも一対の
コロナ電荷エレメントにより、異極性の高電圧を
印加してコロナ放電処理を行うことによりフイル
タ材をエレクトレツト化する方法
(USP4375718)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしなが
ら、前述のエレクトレツトフイルタの製造方法
は、いずれも繊維を融点近くまで熱して電荷を負
荷させなければならないという問題点を有してい
る。
【0004】 更に、(1)の電極又は繊維積層物を被覆
する方法は所望の電荷状態にするのに長時間を必
要とするという問題を有しているし、(2)のフイル
ム状でエレクトレツト化した後、繊維積層物を形
成する方法は十分に半永久的電荷を有する繊維を
形成する点では優れているが、生産工程が複雑で
時間がかかり、かつ高価な方法であると共に形成
される繊維径が制限されるという問題をかかえて
いる。
【0005】 更に、(3)の場合ノズルオリフイスから
押し出される繊維流をエレクトレツト化する方法
は、溶融状態で電荷が繊維内に注入されるため繊
維が完全固化するまでに電荷が一部中和され、十
分な電荷の固定が困難であるという問題を有して
いる。
【0006】 (4)の場合は繊維状シートを常温で短時
間にエレクトレツト化できる点で優れているが、
フイルタ材と導電性シートの密着状態により電荷
の導入が左右され、しかも、電荷がフイルタ材の
繊維表面にとどまり、必ずしも繊維内部に導入さ
れないので、ろ過効率の点で不安定である。ま
た、フイルタ材及び導電性シートの生産時に、ロ
ール等との摩擦によつて生じる静電荷の発生状態
によつてもコロナ放電による電荷粒子の移行が左
右される欠点がある。
【0007】 そこで、従来技術の問題点を解決する
方法、つまり、常温でかつ短時間に繊維積層物を
効果的にエレクトレツト化する方法につき鋭意検
討した結果、本発明に到達したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明は、固有
粘度が1.5以下のポリオレフイン系合成繊維のウ
エブからなる不織布を平滑な表面を有するアース
電極に密着させて、高圧電場により常温でエレク
トレツト化してなるエレクトレツトフイルタの製
造方法である。
【0009】 本発明におけるポリオレフイン系合成
繊維は、ジエツト紡糸法、メルトブロー法、スパ
ンボンド法等の溶融紡糸法により形成されたポリ
エチレン又はポリプロピレン等の単独又は混合或
いは複合等の無極性のものである。つまり、繊維
の表面及び内部に導入された電荷の長期的な安定
を保つ上で、無極性のポリオレフイン系合成繊維
が好ましく、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩
化ビニル等の有極性合成繊維の場合は、電荷が永
く安定しないし、放電または中和により電荷の減
衰が著しいのである。
【0010】 更に本発明においてポリオレフイン系
繊維の固有粘度ηは1.5以下好ましくは1.0以下で
ある。つまり、溶融紡糸の押出し機及びノズルオ
リフイス内でηが1.5以下好ましくは1.0以下に熱
減成されたポリオレフイン系繊維である。
【0011】 なお、ηは135℃にてテトラリン溶液
で測定したものである。ηが1.5以下のものは、
製法の違い又は押出し機ノズルホリフイスの形状
等の違いにより任意のものを作ることができ、加
熱温度条件等も特に限定されるものではない。η
が1.5を越えたものであれば、従来の方法のよう
に繊維の融点近くまで加熱した状態で長時間にわ
たつて電荷を負荷しないと効果的なエレクトレツ
トフイルタを得ることができないのである。
【0012】 本発明ではηが1.5以下、好ましくは
1.0以下のものを用いることにより常温で、しか
も10秒以下という短時間の負荷によつて繊維の内
部及び表面に効果的に電荷が埋設され、しかも、
埋設された電荷が永く安定であり半年間の保管を
経た後も、捕集効率は殆ど低下しないという効果
的なエレクトレツトフイルタが得られた。
【0013】 その理由は明確ではないが、ポリプロ
ピレン系樹脂を熱減成し熱分解、酸化分解するこ
とにより、樹脂の分子末端が増大するため電荷が
埋設されやすく、かつ保持されやすい状態になる
と考えられる。本発明のポリプロピレン系繊維は
分子がランダムに配向した未延伸状態のもので
も、延伸により配向されたものでもよく、特に限
定されないし、また繊維径も目的、用途に応じて
任意に決定することができる。
【0014】 本発明はηが1.5以下、好ましくは1.0
以下のポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオ
レフイン系繊維から成るウエブを積層して得られ
る不織布を直径0.2〜0.5mmのステンレス綿又はタ
ングステン綿からなる放電電極と表面の平滑なス
チールのドラム又は板のアース電極とで構成され
る2極間に5〜10KV/cmの正又は負の直流電圧
を印加してコロナ放電を発生せしめた高電界中で
エレクトレツト化する。
【0015】 本発明において、特に固有粘度が1.0
以下のポリオレフイン系合成繊維のウエブであれ
ば室温で電荷を繊維内部まで注入可能であるた
め、時続性のある安定なエレクトレツト効果が得
られるのでより好ましい。なお、本発明でスチー
ルドラム等の金属からなるアース極の表面を鏡面
のような円または円弧状にしておくことにより密
着性が向上して、電荷の導入が良好になるので好
ましい。さらに、高電圧でコロナ放電処理を行う
前に、高圧コロナ放電エレメントと同極性又は異
極性のいずれか一方のイオンによる前処理を行え
ばさらによい。このような前処理の方法としては
より低電圧のコロナ放電処理又はイオン風照射処
理等がある。このように前処理をすれば不織布の
生産時に生じた電荷むらをなくすることができ
る。その結果、破壊電圧以下での突発的なアーク
を防止することができ安定した生産が可能とな
る。しかも、エレクトレツト化が均一に行われる
ことにより、捕集効率の均一化も達成できる利点
がある。
【0016】 本発明では、このエレクトレツト化を
従来と異なり常温で行うことができ、しかも、不
織布が2極間の高電界中を通過する時間も2〜10
秒程度であつて、従来の1/20〜1/50と極めて短い
のである。
【0016】 なお、電極又は不織布を誘電体フイル
ムで被覆しておいてもよいが、誘電体フイルタの
厚みによつては直流電圧を10KV/cm以上にする
必要がある。
【0017】
【実施例】
実施例 1 ηが0.8のポリプロピレン繊維で、
メルトブロー法により繊維径が12μのウエブを形
成して積層して重量60g/m2、厚さ0.7mmの不織布
(未処理フイルタ)をつくつた。 直径0.2mmの放電電極と平滑な表面のスチールド
ラムのアース電極とからなる2極の間を15mmにと
り、10KV/cmの直流電圧を印加した高電界中に
上記の不織布をアース電極に密着させながら常温
で5秒間通過させてエレクトレツト化した。
【0018】 実施例 2 ηが1.2のポリプロピレン繊維を用
いて、実施例1と同様に不織布をつくり、実施例
1と同様に常温でエレクトレツト化した。
【0019】 実施例 3 ηが0.5のポリプロピレン繊維で繊
維径0.5〜3μが大部分を占めるウエブをメルトブ
ロー法により形成し、積層して重量30g/m2、厚
さ0.3mmの不織布をつくり、6KV/cmの低電圧で
コロナ放電処理を行つた後、実施例1と同様に常
温でエレクトレツト化した、アークの発生もな
く、安定な生産ができた。 実施例1と同様に捕集効率及びその保持率を比較
すると、初期の捕集効率は98%であつたが、6ヶ
月後も96.7%で98.7%の保持率を有していた。な
お、未処理のものは15%の捕集効率であつた。
【0020】 比較例 1 実施例1でエレクトレツト化しない
未処理の不織布を比較例1とする。
【0021】 比較例 2 ηが1.7のポリプロピレン繊維を用
いて実施例1と同様に不織布をつくり、常温でエ
レクトレツト化した。
【0022】 比較例 3 比較例1の不織布を13℃の高温でエ
レクトレツト化した。 実施例と比較例の初期及び6か月間保管後の捕集
効率及びその保持率を比較した結果を第1表に示
した。 なお、捕集効率の測定は直径0.3μのたばこの煙を
用いて行つた。
【0023】
【表1】 ■■■ 亀の甲 [0007] ■■■
【0024】
【発明の効果】 このように本発明は、従来のよ
うに高温においてエレクトレツト化を行わないの
で電荷が中和されることもなく、極めて高い捕集
効率を有し、しかも、長期間にわたつて捕集効率
の低下がないエレクトレツトフイルタを安価に効
率よく製造することができる極めて有用なもので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有粘度が1.5以下のポリオレフ
    イン系合成樹脂のウエブからなる不織布を、平滑
    な表面を有するアース極に密着させて高圧電場に
    より常温でエレクトレツト化するエレクトレツト
    フイルタの製造方法。
JP3224656A 1991-08-09 1991-08-09 エレクトレットフィルタの製造方法 Granted JPH04358510A (ja)

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