JPH058264U

JPH058264U - 熱交換器用コルゲートフイン

Info

Publication number: JPH058264U
Application number: JP5544091U
Authority: JP
Inventors: 栄基渡部; 泰典植野
Original assignee: Japan Climate Systems Corp
Current assignee: Japan Climate Systems Corp
Priority date: 1991-07-17
Filing date: 1991-07-17
Publication date: 1993-02-05

Abstract

(57)【要約】【目的】偏平チューブに安定して仮止め可能で、か
つ、熱交換効率の良い熱交換器用コルゲートフィンを提
供することを目的とする。【構成】薄板を所定間隔で異なる方向に折り返すこと
により形成した折返部３に、偏平チューブ４が係合する
係合凹部８を形成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は熱交換器用コルゲートフィン、特に、自動車用空調装置のエバポレータ，ヒータ，コンデンサ等に適用される熱交換器用コルゲートフィンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、自動車用空調装置には、内外気を所定温度に冷却するためのエバポレータ、加熱するためのヒータコア等の熱交換器が設けられている。例えば、ヒータコアは、図７に示すように、コルゲートフィン１と偏平チューブ４とが交互に積層され、偏平チューブ４の両端部が所定間隔で並設されたヘッダ５，５にそれぞれろう付けされている。このヒータコアでは、フィン１に沿って通過する空気と偏平チューブ４内を流動するエンジン冷却水とが前記フィンを介して熱交換される。

【０００３】前記フィン１は、従来、図５に示すように、薄板に複数のルーバー切起部２を形成するとともに、所定間隔で異なる方向に折り返した構造をしており、折返部３が前記偏平チューブ４に当接されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記フィン１では、偏平チューブ４，４間に挾持しただけの状態で炉内に装入し、ろう付けしなければならないため、ろう付け前にフィン１が脱落することがある。このため、前記偏平チューブ４と前記フィン１とを交互に積層した熱交換器を針金等で締め付けたり、トレイで押えたりする必要があった。

【０００５】また、前記ヒータコアは限られた空間内に据え付けられるため、フィン１の表面積ができるだけ大きく取れることが望ましいが、従来のものでは各フィン１の相互間に偏平チューブ４が介在することになるので、熱交換には直接寄与しない無駄な空間ｃが存在することになる。さらに、フィン１と偏平チューブ３との接合が線接触であるため、両者の間の熱交換効率が悪かった。

【０００６】本考案は前記問題点に鑑み、偏平チューブに安定して仮止め可能で、かつ、熱交換効率の良い熱交換器用コルゲートフィンを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、薄板を所定間隔で異なる方向に折り返して形成され、その折返部に偏平チューブを当接して、その偏平チューブと交互に積層される熱交換器用コルゲートフィンにおいて、前記折返部に、前記偏平チューブが係合する係合凹部を形成したものである。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、コルゲートフィンは、その係合凹部に偏平チューブを係合した状態で積層されて脱落することがなく、各フィンの相互間に形成される隙間にはフィンの一部が入る。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案に係る熱交換器用コルゲートフィンの一実施例について図１ないし図４を参照して説明する。このフィン６は、図１に示すように、薄板を所定寸法で異なる方向に折り返し、この折返部７に長手方向に沿って所定間隔で係合凹部８，８を設けたものである。このフィン６の折返し幅Ｗ₂は従来の幅Ｗ₁よりも係合凹部８，８の深さ寸法分広く、フィン６の係合凹部８，８間の幅寸法が従来のものの折返し幅寸法Ｗ₁ と等しくなっている。そして、前記係合凹部８は、図２に示すフィン６ａのように、折返部７を切り欠くか、あるいは、図３に示すフィン６ｂのように、内方に折り曲げることにより形成される。

【００１０】前記フィン６は、図４に示すように、係合凹部８に偏平チューブ４を係合した状態で積層される。そして、従来例同様、前記偏平チューブ４の両端部は各ヘッダ５，５にそれぞれ仮止めされ、炉内に装入することによりろう付けされる。ろう付けされるまで、前記フィン６は偏平チューブ４，４間にしっかりと仮止めされているので、位置ずれ，脱落の心配がない。

【００１１】このようにして形成されたヒータコアでは、偏平チューブ４とフィン６とは係合凹部８に形成される２箇所の縁部で線接触するため、従来に比べて接触面積が増加し、フィン６から偏平チューブ４への熱伝導が促進され、熱交換効率が良い。また、従来、偏平チューブ４によって隣合うフィン６，６同士の間に形成されていた空間ｃにも、従来のフィン１に比べて長くなったフィン６の一部が位置することになり、フィン６の表面積を大きくとることができるので、この点でも熱交換効率が良くなっている。

【００１２】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案に係る熱交換器用コルゲートフィンによれば、フィンは係合凹部を偏平チューブに係合した状態で取り付けられるので、ろう付け前にフィンが脱落することがなくなる。また、偏平チューブによって形成されていた隙間にもフィンを位置させることにより、フィンの表面積を大きくでき、しかも、フィンと偏平チューブとの接触面積を大きくできるので、熱交換効率が良くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例に係るコルゲートフィンの斜視図で
ある。

【図２】図１に示すコルゲートフィンの係合凹部を示
す部分断面斜視図である。

【図３】図１に示すコルゲートフィンの他の係合凹部
を示す部分断面斜視図である。

【図４】図１に示すコルゲートフィンと偏平チューブ
とを積層した状態での断面図である。

【図５】従来例に係るコルゲートフィンの斜視図であ
る。

【図６】図５に示すコルゲートフィンと偏平チューブ
を積層した状態での断面図である。

【図７】図５に示すコルゲートフィンを適用したヒー
タコアの正面図である。

【符号の説明】

２…ルーバー切起部、４…偏平チューブ、８…係合凹
部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】【請求項１】薄板を所定間隔で異なる方向に折り返し
て形成され、その折返部に偏平チューブを当接して、そ
の偏平チューブと交互に積層される熱交換器用コルゲー
トフィンにおいて、前記折返部に、前記偏平チューブが
係合する係合凹部を形成したことを特徴とする熱交換器
用コルゲートフィン。