JPH0581020B2 - - Google Patents

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JPH0581020B2
JPH0581020B2 JP61035004A JP3500486A JPH0581020B2 JP H0581020 B2 JPH0581020 B2 JP H0581020B2 JP 61035004 A JP61035004 A JP 61035004A JP 3500486 A JP3500486 A JP 3500486A JP H0581020 B2 JPH0581020 B2 JP H0581020B2
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JP
Japan
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phase
optical recording
light
recording
optical
Prior art date
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JP61035004A
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JPS62194250A (ja
Inventor
Hidekazu Kobayashi
Toyoji Oohashi
Mitsutaka Myabayashi
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP61035004A priority Critical patent/JPS62194250A/ja
Publication of JPS62194250A publication Critical patent/JPS62194250A/ja
Publication of JPH0581020B2 publication Critical patent/JPH0581020B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
    • G11B7/242Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers
    • G11B7/244Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only
    • G11B7/245Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing a polymeric component

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 本発明は、情報を光エネルギーにより記録し、
記録された部分の光学的変化を利用して再生し、
かつ記録された情報を光エネルギーにより消去す
ることのできる可逆的は光記録方法に関する。 〈従来の技術〉 光記録媒体は、媒体と書き込みないし読み出し
ヘツドが非接触であるので、記録媒体が摩耗、劣
化しないという特徴を有する。 さらに、レーザー光線等を集束した光ビームを
用いて記録することで高密度記録が可能となる。 また、高速で情報の書き込み、読み取りができ
ること、アクセスタイムが短いことなどの特長を
有する。 さらにまた、このような記録媒体への記録は、
記録すべき情報を電気的な時系列信号に変換し、
その信号に応じて強度変調れたレーザービーム
で、その記録媒体上を走査させて行なうことがで
き、この場合にはリアルタイムで記録画像が得ら
れるという利点がある。 かかる特長を有する光記録媒体として、Te,
Bi,As−Te−Seなどの金属薄膜にレーザー光を
集光して照射し、照射部分を局部的に蒸発させて
ピツトを形成して記録する媒体がある。再生には
ピツトの有無を反射光で読み出す。 しかし、この記録媒体は、記録した情報を消去
して、再び新しい情報を記録する可逆性を有して
いない。 再生専用、追記式光記録の技術の発達と共に、
記録、再生、消去が可能な可逆光記録の技術に対
する開発の要請は強いものがある。 こうした記録、再生、消去が可能な光記録とし
て、Gd−Co,Gd,Tb,Feなどの希土類−遷移
金属系に非晶質合金を光記録媒体として用いた光
磁気記録がある。これは、レーザーによる加熱と
外部印加磁界を併用して記録し、磁化の向きによ
る光の振動面の回転方向の違いを利用して再生す
るものである。特に光記録媒体に対して磁化が垂
直になる垂直光磁気記録が高密度記録の点で優れ
ている。記録された情報の消去は、レーザーによ
る加熱と記録時とは、逆の向きの外部印加磁界を
加えることによつてなされる。 しかし、この光磁気記録媒体は、再生時の感度
が不良でS/N比が悪いといつた欠点および酸化
による記録の安定性に不安があるといつた欠点を
有している。 また、記録、再生、消去が可能な光記録として
Te−TeO2薄膜を光記録層として用い、この結
晶、非晶間の相転移を利用した光記録がある。 しかし、TE系媒体は毒性に関し問題があるこ
と、記録部と未記録部のコントラストが充分でな
いといつた問題点を有している。 〈発明が解決しようとする問題点〉 こうした現状において、記録、再生、消去が可
能で、記録部の安定性が良好で、記録感度、消去
速度に優れ、高密度記録が可能で、記録部と未記
録部の光学的コントラストが大きく、用いる記録
媒体が無毒であるなどの条件を有する光記録方法
の開発が強く望まれている。 〈問題を解決するための手段〉 本発明は、情報を記録し、再生し、かつ記録さ
れた情報を消去することができ、これらを繰り返
し実施可能な新しい光記録方法を提供するもので
ある。さらに、用いる記録媒体が無毒であり、記
録感度、記録速度に優れ、記録部の安定性が良好
で、記録部と未記録部の光学的コントラストが大
きく、かつ高密度に情報を記録することが可能
で、また、記録された情報を高速で消去すること
ができる新しい光記録方法を提供することを目的
としたものである。 すなわち本発明は、下記構造式()で表わさ
れる構造単位を繰り返し単位とする芳香族ビニレ
ンスルフイド重合体を光記録層とする光記録媒体
に、光ビームを照射してホトン効果により上記重
合体の光学的物性を変化させることによつて、記
録と消去を行なうことを特徴とする光記録方法を
提供するものである。
【化】 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8
は、水素、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン
等任意の置換基を表わす。〕 特に、特定波長の光を用いて記録し、特定波長
の光を用いて記録を消去することが、本発明の優
れた点である。 本発明に用いられる光記録媒体は、基板上に、
上記()式を繰り返し単位とする芳香族ビニレ
ンスルフイド重合体の薄膜を形成してなる。 光記録層として用いられる上記の芳香族ビニレ
ンスルフイド重合体は、上記の()式の繰り返
し単位からなるが、少割合の他の構造、例えば
【化】 のような結合の存在を否定するものではない。こ
の場合、他の構造の存在量は、通常20重量%以
下、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5
重量%以下である。 上記()式において、R1,R2,R3,R4
R5,R6,R7,R8は、水素、炭素数1〜12のアル
キル基、ハロゲン等任意の置換基を表わすが、例
えば高度の結晶性を有する芳香族ビニレンスルフ
イド重合体結晶を用いるときには、水素、ハロゲ
ン、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に
水素、ハロゲン、メチル基が好ましい。また、
R1,R2,R3,R4は電子吸引性の置換基を、R5
R6,R7,R8は電子供与性の置換基であることが
好ましい。 また、ビニレンスルフイド基は、ベンゼン核に
対し互いにパラ位かメタ位であることが好まし
く、特にパラ位が好ましい。 光記録層として用いる上記芳香族ビニレンスル
フイド重合体は、下記構造式()および()
に示す構造の化合物の付加重合により合成するこ
とができる。
【式】
【化】 ()、()式において、R1,R2,R3,R4
R5,R6,R7,R8は、水素、ハロゲン、炭素数1
〜12のアルキル基等任意の置換基を表わす。合成
に当つては、上記()式を繰り返し単位とする
芳香族ビニレンスルフイド重合体の置換基に対応
する置換基を有する化合物()および()を
使用する。エチニル基およびメルカプト基は、ベ
ンゼン核に対して互いに、メタないしパラ位にあ
るのが好ましく、特にパラ位であることが好まし
い。 構造式()で示される化合物の例としては、
p−ジエチニルベンゼン、2,3,5,6−テト
ラハロ−1,4−ジエチニルベンゼン、2,5−
ジメチル−1,4ジエチニルベンゼンなどがあ
る。 構造式()で示される化合物の例としては、
p−ジメルカプトベンゼン、2,5−ジメチル−
1,4−ジメルカプトベンゼンなどがある。 反応の手段としては、化合物()および
()の混合に活性光線を照射することにより重
合体を得る方法が好ましい。活性光線としては、
可視光線、紫外線、γ線、X線等の電磁波、電子
線、中性子線がある。 また、化合物()および()の混合物に、
ベンゾイルパーオキサイドの如きラジカル発生剤
を加えることによつても得ることができる。さら
に微量の酸素を存在させて付加重合を行なうこと
も可能である。 本発明方法における光記録媒体に用いられる基
板としては、ポリメチルメタクリレート、ポリカ
ーボネート等の透明なプラスチツク基板、あるい
はガラス等の透明な無機材料基板などが用いられ
る。 また、基板の上方からのみ光を照射して情報を
記録し、また読み取る場合はアルミニウム合金基
板などの不透明基板を用いることもできる。 本発明に用いられる光記録媒体は、上述の基板
上に化合物()および()を同時に昇華、蒸
着させ、これに活性光線を照射するなどして化合
物()および()を付加重合させることがで
きる。 あるいは、基板上に、スピンコート法、ブレー
ドコート法、デイツプ法、キヤスト法等により化
合物()と()の混合物の溶液を塗布した後
乾燥させ、これに活性光線を照射して重合させる
ことによつても得られる。 化合物()および()を同時に昇華、蒸着
させ、化合物()および()の混合蒸着モノ
マー結晶薄膜を形成した後、これに活性光線を照
射して芳香族ビニレンスルフイド重合体結晶薄膜
を得るのは、記録する前の光記録層として芳香族
ビニレンスルフイド重合体の結晶薄膜を用いる時
に、有用な薄膜形成法である。 光記録層を構成する芳香族ビニレンスルフイド
重合体薄膜の膜厚は特に限定するものではない
が、通常10Å〜100μmである。 また、本発明の光記録層として用いられる上述
の芳香族ビニレンスルフイド重合体の数平均分子
量は、好ましくは300ないし500000である。 本発明の光記録媒体は前記()式を繰り返し
単位とする芳香族ビニレンスルフイド重合体を記
録層として有することに特徴があり、その構成に
ついては特定するものではないが、通常よく用い
られる光記録媒体の構成例を第1図a,b,cに
示す。 図のaにおいて、1は基板、2は上記芳香族ビ
ニレンスルフイド重合体からなる光記録層であ
る。 図のbは、aに示される記録媒体の上層の記録
層2の上面に、透明無機物あるいはアクリル樹脂
などの合成樹脂からなる保護膜3を設けたもので
ある。 図のcに示す記録媒体は、記録層2の下面にア
ルミ、銀等の反射膜4を介して基板1を設け、記
録層2の上面に保護膜3を形成したものである。 〈作用〉 次に、記録および消去の方法について述べれ
ば、前記()式を繰り返し単位とする芳香族ビ
ニレンスルフイド重合体は、2つあるいは3つ以
上のエネルギー的な安定状態ないしは準安定状態
を有する。 エネルギー的な安定状態ないしは準安定状態と
は、第4図に示すエネルギー模式図で分子の基板
状態を示す曲線aの極小エネルギー状態(1)と(2)に
対応する原子配列状態、電子分布状態をいう。 このうちで2つの安定状態ないしは準安定状態
のうちの1つをA相、他の1つをC相と呼ぶこと
にする。このA相,C相の2つの状態は、例えば
光吸収スペクトルないしは光反射スペクトルにお
いて識別される。 また、A相とC相の2つの状態は、例えば両者
のX線回折データにより識別される。すなわち、
鋭い結晶ピークの高さの違いによりA相とC相を
識別することができる。結晶ピークの高さの高い
状態、すなわち分子配列の規則性の高い状態をC
相、結晶ピークの高さの低い状態、すなわち分子
配列の規則性の低い状態をA相と呼ぶことにす
る。X線回折において、A相がほとんど結晶ピー
クを有しないときこれを非晶相と呼び、これに対
し鋭い結晶ピークを有するC相を結晶相と呼ぶな
らば、A相とC相の2つの状態を非晶、結晶の2
相とみなすこともできる。 いづれにしろ、前記()式を繰り返し単位と
する芳香族ビニレンスルフイド重合体の有する2
つ以上の安定ないし準安定状態を光学的特性の差
で識別し、一方を未記録状態に、残りの他方を記
録状態に設定することができる。 さらに、本発明者らは、上述のA相とC相の間
に可逆的な転移を起させる方法を発見し、これを
記録と記録の消去に利用することで可逆的な光記
録を可能とし、本発明に到達したものである。 すなわち、前記()式を繰り返し単位とする
芳香族ビニレンスルフイド重合体のA相からC相
への転移が、特定波長の光を照射することにより
効果的に生起することを発見した。C相からA相
への転移は、光学的エネルギーにより誘起するこ
とができるから、これによりA相とC相の間に可
逆的な転移を起こすことが可能となる。 記録する前の光記録層としてC相を用いを場合
には、光学的エネルギーを印加してA相への転移
を誘起して記録し、特定波長の光を用いてA相か
らC相への転移を誘起して記録を消去する。 逆に記録する前の光記録層としてA相を用いる
場合には、特定波長の光を用いてC相への転移を
誘起して記録し、光学的エネルギーを印加して、
C相からA相への転移を誘起して記録を消去す
る。 これにより記録、消去を繰り返して行なうこと
ができる。 光学的エネルギーを用いる場合、光のホトン効
果を利用する場合と、ヒートモードを利用する場
合の2つがある。 ヒートモードを利用する場合は照射する光の波
長に制限はなく、いかなる波長の光でも用いるこ
とができる。 本発明は、ホトン効果を利用するものであり、
相転移の生じる特定の波長の光を選択して使用さ
れる。本発明において、特定の波長という用語
は、ホトン効果により相転移が生じる波長を意味
する。 すなわち第4図のエネルギー模式図で、状態(1)
をA相に、状態(2)をC相に対応させて考えること
ができるが、基底状態にあるA相が特定波長ν1
光を吸収して電子励起状態に励起し、さらに励起
状態を示す曲線bに沿つて緩和して基底状態のC
相に戻ることで、A相からC相への転移が誘起さ
れる。 このように特定波長の光を介在してホトン効果
により相転移を誘起することができる。 なお、照射する光の波長は、波長の異なる光を
幾通りか照射し、その際の重合体の光学的物性の
変化を測定することにより経験的に知ることがで
きる。 本発明の特徴は、光のホトン効果を利用して、
前記()式を繰り返し単位とする芳香族ビニレ
ンスルフイド重合体のA相からC相への転移(記
録に相当するか、消去に相当するかは記録部と未
記録部をどの相に対応させるかにより異なる。)
を効果的に誘起することにある。 さらに、前記()式を繰り返し単位とする芳
香族ビニレンスルフイド重合体のC相からA相へ
の転移も、特定の波長の光を用いて効果的に誘起
することができる。すなわち、他の外部エネルギ
ー(熱エネルギー等)やヒートモードを利用する
光学的エネルギーに比して、高速性などに優れた
相転移を誘起させることができる。この関係を式
(1)に示す。 Ahν1 ――→ ←―― hν2C (1) (上式において、hν1,hν2はν1,ν2なる特定の
波長の比を照射することを示す。) すなわち第4図のエネルギー模式図で、状態(1)
と状態(2)をA相とC相に対応させて考えることが
できるが、C相からA相への転移も、A相からC
相への転移も共に基底状態にあるC相ないしA相
が特定波長ν2,ν1の光を吸収してそれぞれ電子励
起状態に励起し、励起状態を示す曲線cないしb
に沿つて緩和し、基底状態A相ないしC相に戻る
スキームを利用して誘起することができる。 従つて前記()式を繰り返し単位とする芳香
族ビニレンスルフイド重合体のA相とC相の間の
転移を共に特定波長の光で行なうこと、すなわち
記録および記録の消去に特定の波長の光を用いる
ことに本発明の特徴がある。 本発明でいう特定波長の光とは、厳密な意味で
は特定波長の一光を指すが、現実的には特定波長
の単一光を含む一定のスペクトル線幅を持つ発振
スペクトルで表わされるレーザー光、あるいは各
種分光器で分光された特定波長の単一光を含む分
散光などを用いることができる。 一般的には前記()式を繰り返し単位とする
芳香族ビニレンスルフイド重合体のA相からC相
への転移を誘起する光の波長と、C相からA相へ
の転移を誘起する光の波長とは異なるから、それ
ぞれ目的とする相の転移を誘起する波長の光を含
んで、逆の相転移を誘起する波長の光を含まなけ
れば,用いる光は任意の波長分布を有していても
いい。 しかし、記録密度を上げるという観点からも指
向性に優れたレーザー光を用いることが望まし
く、また効率よく相の転移を誘起して記録ないし
は記録を消去するという観点からも波長の単一性
にすぐれたレーザー光を用いることが望ましい。 レーザー光源としては、紫外〜可視〜赤外領域
に発振波長をもつ各種半導体レーザー、気体レー
ザー、色素レーザーなどが用いられる。 次に、記録密度について述べれば、前記()
式を繰り返し単位とする芳香族ビニレンスルフイ
ド重合体を光記録層として用い、情報の記録にお
いては1ビツト内において、例えば前記()式
を繰り返し単位とする芳香族ビニレンスルフイド
重合体のA相とC相を0,1に対応させた通常の
一次元記録が可能である。 さらに、例えば前記()式を繰り返し単位と
する芳香族ビニレンスルフイド重合体のn個の安
定状態ないしは準安定状態に、n個の配列を対応
させた多次元記録も可能である。 さらには、前記式()で表わされる芳香族ビ
ニレンスルフイド重合体において、異なつた置換
基(R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8)を有
する芳香族ビニレンスルフイド重合体どうし、あ
るいは分子量の異なつた芳香族ビニレンスルフイ
ド重合体どうしを何層か積層させて光記録層とし
て各層の芳香族ビニレンスルフイド重合体のA相
とC相の相転移を、特定波長の光を用いて選択的
に誘起して記録することで、さらに多量の情報を
記録することができる。 このように本発明の光記録媒体は従来にない高
密度の情報を記録することができるものである。 次に、記録の再生について述べれば、記録され
た情報は、前述の光記録層として用いた芳香族ビ
ニレンスルフイド重合体薄膜の2つ、あるいは3
つ以上の安定状態ないし準安定状態(このうちの
2つを前述のようにA相、C相と呼ぶことにす
る。)の光学的特性の違いを利用して再生する。 通常は、芳香族ビニレンスルフイド重合体のA
相とC相の光反射率の違い、ないしは光吸収係数
の違いを利用して再生する。 すなわち、情報を記録してある光記録層に光を
照射し、光記録層にて反射された光の強度で情報
を読み取る。すなわち、光記録層の記録部と未記
録部の光反射率の差を利用して情報を再生するの
である。 あるいは、情報を記録してある光記録層に光を
照射し、光記録層にて吸収されて出てくる光の強
度で情報を読み取る。すなわち、光記録層の記録
部と未記録部の光吸収係数の差を利用して情報を
再生するのである。 この時、記録部と未記録部の光反射率あるいは
光吸収係数の差が大きい程、再生時のS/N比を
大きくとることができる。 本発明の光記録方法において、光記録層として
用いる前記芳香族ビニレンスルフイド重合体を選
択して用いることで、再生時高いS/N比とする
ことができる。 記録の再生には、光記録層として用いる前記芳
香族ビニレンスルフイド重量体薄膜にホトン効果
が生ずる波長の光を含まない光を利用するのが望
ましい。 また、記録の再生には、偏光した光を用いるこ
ともできる。 〈実施例〉 以下実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説
明する。 実施例 1 真空蒸着装置を用い、ボートにp−ジエチニル
ベンゼンとp−ジメルカプトベンゼンの粉末結晶
の等モル混合物0.134gを入れ、排気操作により
蒸着室を0.5Terr真空度とした。さらに蒸発源を
60℃に加熱して30秒間昇華させて石英製ガラス基
板上にp−ジエチニルベンゼンとp−ジメルカプ
トベンゼンの混合蒸着モノマーの結晶薄膜を形成
した。この混合蒸着モノマーの結晶薄膜を60℃に
保持すると共に高圧水銀ランプ(300W)で紫外
線を12分間にわたつて照射した。 かくして得られたp−ジエチニルベンゼンとp
−ジメルカプトベンゼンとの付加重合体(芳香族
ビニレンスルフイド重合体)結晶は、そのX線回
折図において2θ=14°(d=7.73Å)に鋭い結晶ピ
ークを有している。 また、上記重合体の数平均分子量は銅アセチリ
ド法で3000であつた。上記重合体を元素分析、赤
外吸収分析、X線回折等で測定した結果、
【化】 を繰り返し単位とする結晶化度がほぼ100%のp
−ジエチニルベンゼンとp−ジメルカプトベンゼ
ンの結晶性付加重合体と認められた。 かくして石英製ガラス基板上に光記録層として
【化】 を繰り返し単位とする芳香族ビニレンスルフイド
重合体結晶薄膜(厚み10.6μm)を形成した光記
録媒体を得た。 この光記録媒体の光記録層に回折格子照射分光
器にて分光した波長567.8nmの光を0.0027J/cm2
エネルギーだけ照射した。この照射により光記録
層に用いた芳香族ビニレンスルフイド重合体結晶
のX線回折図における2θ=14°(d=7.73Å)の結
晶ピークのピーク強度が増加した。増加後のピー
ク強度に対応する結晶化度を有する状態をC相と
する。このC相の状態を未記録の光記録層の状態
とする。このC相のX線回折図を第2図に示し
た。 これに、回折格子照射分光器にて分光した波長
367.0nmの光を0.00438J/cm2のエネルギー密度で
照射することにより、結晶化度が低下した。すな
わちX線回折図において、2θ=14°(d=7.73Å)
における結晶回折ピークのピーク強度は、未記録
の記録層のピーク強度に対して相対強度で40%ま
で低下した。この状態をA相とする。A相の状態
を記録した後の光記録層の状態とする。このA相
のX線回折図を第3図に示した。 A相とC相の光反射スペクトルにおける反射率
の差は10%前後で、この光反射率の差を利用して
記録を良好に再生することができる。 次に、上述の記録後の光記録層に回折光子照射
分光器にて分光した567.8nmの光を照射して、X
線回折図における結晶ピークのピーク強度が、記
録前の2θ=14°(d=7.73Å)のピーク強度になる
まで増加させた。かくして記録部のA相をC相に
戻すことができる。すなわち記録を消去すること
ができる。 このようにして記録、再生、消去を繰り返し実
施することができた。 〈発明の効果〉 本発明は、情報を記録し、再生し、かつ記録さ
れた情報を消去することができ、これらを繰り返
し実施可能な新しい光記録方法であつて、用いる
記録媒体が無毒であり、記録感度、記録速度に優
れ、記録部の安定性が良好で、記録部と未記録部
の光学的コントラストが大きく、かつ高密度に情
報を記録することが可能で、また記録された情報
を高速で消去することができ、極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bおよびcは、本発明方法で使用す
る光記録媒体の実施例を示す縦断面図で、1は基
板、2は光記録層、3は保護膜、4は反射膜であ
る。第2図は、実施例1でC相に相転移させた光
記録媒体のX線回折図、第3図は、同実施例でA
相に相転移させた光記録媒体のX線回折図、第4
図は相転移の原理を示すエネルギ模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記構成式()で表わされる構造単位を繰
    り返し単位とする芳香族ビニレンスルフイド重合
    体を光記録層とする光記録媒体に、光ビームを照
    射してホトン効果により上記重合体の光学的物性
    を変化させることによつて、記録と消去を行なう
    ことを特徴とする光記録方法。 【化】 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8
    は、水素、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン
    等任意の置換基を表わす。〕
JP61035004A 1986-02-21 1986-02-21 光記録方法 Granted JPS62194250A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61035004A JPS62194250A (ja) 1986-02-21 1986-02-21 光記録方法

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JP61035004A JPS62194250A (ja) 1986-02-21 1986-02-21 光記録方法

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JPS62194250A JPS62194250A (ja) 1987-08-26
JPH0581020B2 true JPH0581020B2 (ja) 1993-11-11

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ID=12429950

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