JPH0580183A - 炉内構造物検査装置 - Google Patents

炉内構造物検査装置

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JPH0580183A
JPH0580183A JP3239889A JP23988991A JPH0580183A JP H0580183 A JPH0580183 A JP H0580183A JP 3239889 A JP3239889 A JP 3239889A JP 23988991 A JP23988991 A JP 23988991A JP H0580183 A JPH0580183 A JP H0580183A
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arm
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ultrasonic sensor
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JP3239889A
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Arata Ito
新 伊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉上部室に設置されている構造物あるいは
機器と炉容器壁との間の領域を検査することができる炉
内構造物検査装置を提供することにある。 【構成】本発明の炉内構造物検査装置21は、俯仰自在
に連結された第1の多関節腕23aと、水平軸線にほぼ
垂直な軸線回りに回転可能に連結された第2の多関節腕
23bとを連結部材23cで連結するとともに、第2の
多関節腕23bの他端と、超音波センサー54を取り付
けた先端部23dとを俯仰自在に連結することによって
検査用腕22を構成し、この検査用腕22を収納体26
に収納しかつ収納体26から展開することができる収納
展開手段24を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却材に液体金属ナト
リウムを用いた高速増殖炉等の原子炉の原子炉上部室を
検査する炉内構造物検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】不透明な液体金属ナトリウムを冷却材に
用いた原子炉の原子炉上部室内においては、ナトリウム
中を直接肉眼で観察することはもちろん、光学的機器に
よる観察もできない。
【0003】そのため、超音波センサーを備えた炉内構
造物検査装置によって、炉内構造物の検査が行なわれ
る。
【0004】従来の炉内構造物検査装置を用いて検査を
行っている状態を図28に示す。
【0005】図28の炉内構造物検査装置1は、水平腕
3が収納体19の下端で揺回可能に取り付けられ、この
水平腕3は、ロッド2によって水平方向に展開可能に構
成される。
【0006】また、水平腕3には、水平腕3の長手方向
に移動可能な径方向移動用バー4を取り付けてあり、径
方向移動用バー4の下面には超音波センサー5を取り付
けてある。
【0007】また、径方向移動用バー4は、ワイヤー6
を介して径方向移動用ロッド7に接続してある。
【0008】このように構成された炉内構造物検査装置
1を大回転プラグ8に取り付ける。この大回転プラグ8
は、図示しない固定プラグおよび小回転プラグとともに
遮蔽プラグを構成し、この遮蔽プラグは、原子炉容器
(図示せず)の上部を覆って炉心からの放射線および熱
を遮蔽している。遮蔽プラグの下部は、不活性カバーガ
スを収容した原子炉上部室(上部プレナムおよびカバー
ガス空間)11として形成される。
【0009】検査時には、ロッド2の引上げによって鉛
直位置に収納された水平腕3を、この大回転プラグ8の
開口部9から鉛直下方に所定量挿入し、その後、ロッド
2の押し下げによって水平腕3を液体冷却材10中で水
平方向に展開し、この状態で超音波センサー5から超音
波を発振しつつ、大回転プラグ8を回転させる。
【0010】次いで、径方向移動用ロッド7の引き上げ
により、ワイヤー6を介して、径方向移動用バー4を微
少量径方向に移動させ、この状態で再び、超音波を発振
しつつ大回転プラグ8を回転する。
【0011】このような動作を、各超音波センサー5が
隣接する超音波センサー5の元の位置に移動するまで、
すなわち、径方向移動用バー4が超音波センサー5の配
置間隔移動するまで繰り返すことによって、原子炉上部
室の検査を行うことができる。
【0012】図28の大回転プラグ8を回転することに
よって、大回転プラグ8の開口部9の上方に取り付けた
炉内構造物検査装置1が描く軌跡11を、原子炉上部室
の水平断面とともに図29に示す。
【0013】図29には、大回転プラグ8の偏心位置に
設けられた小回転プラグ(図示せず)を回転させたとき
に、この小回転プラグに吊り下げた炉心上部機構12が
描く軌跡13も併せて示してある。
【0014】図29でわかるように、例えば、水平腕3
を半径方向外方に展開して大回転プラグ8の回転を行え
ば、図29の軌跡11の外側を超音波センサー5で走査
することができるので、この領域のプール隔壁14上に
落下物がないかどうかを検査することができる。
【0015】また、プール隔壁14の所定部分をもっと
詳細に検査したい場合には、大回転プラグ8は固定して
おき、炉内構造物検査装置1の回りに水平腕3を回転さ
せることによって、扇状の範囲を超音波で走査すればよ
い。
【0016】扇状の範囲を走査するには、水平腕3を所
定の角度回転後、径方向移動用ロッド7の引上げによ
り、径方向移動用バー4を微少量移動させて、水平腕3
を再び逆方向に回転させ、この動作を、各超音波センサ
ー5が隣接する超音波センサー5の元の位置にくるま
で、すなわち、超音波センサー5の配置間隔移動するま
で、繰り返せばよい。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図29
に示すように、液体金属冷却型原子炉の炉内には、安全
性および経済性を高めるために、出口配管15、崩壊熱
を除去するための熱交換器16および入口配管17が設
置されており、これらの出口配管15等に遮られて水平
腕3を出口配管15等の裏側に展開することができない
ため、出口配管15等と炉容器壁18との間に落下した
物体を見つけだすのが困難になる場合が生ずる。
【0018】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、原子炉上部室に設置されている構造物あるいは
機器と炉容器壁との間の領域を検査することができる炉
内構造物検査装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の炉内構造物検査装置は、請求項1に記載し
たように、俯仰自在に連結された第1の多関節腕と水平
軸線にほぼ垂直な軸線回りに回転可能に連結された第2
の多関節腕とを連結部材で連結するとともに、前記第2
の多関節腕の他端と超音波センサーを取り付けた先端部
とを俯仰自在に連結することによって検査用腕を構成
し、この検査用腕を収納体に収納しかつ収納体から展開
することができる収納展開手段を備えたものである。
【0020】さらに、本発明の炉内構造物検査装置は、
請求項2に記載するように、収納体の下部に俯仰自在に
取り付けられた水平腕と超音波センサー取付け部を先端
に備えた首振自在な多関節腕とを首振自在に連結するこ
とによって検査用腕を構成し、この検査用腕を収納体に
収納しかつ収納体から展開することができる収納展開手
段を備えたものである。
【0021】さらに、本発明の炉内構造物検査装置は、
請求項3に記載するように、収納体の下部に俯仰自在に
取り付けられた水平腕と超音波センサー取付け部を先端
に備えた首振自在な多関節腕とを軸線方向に伸縮自在に
連結することによって検査用腕を構成し、この検査用腕
を収納体に収納しかつ収納体から展開することができる
収納展開手段を備えたものである。
【0022】さらに、本発明の炉内構造物検査装置は、
請求項4に記載するように、収納体の下部に俯仰自在に
取り付けられた水平腕と超音波センサー取付け部を先端
に備えた首振自在な多関節腕とを首振自在に連結すると
ともに、水平腕と多関節腕との間および多関節腕相互の
間の関節部を伸縮自在カバーで覆うことによって検査用
腕を構成し、この検査用腕を収納体に収納しかつ収納体
から展開することができる収納展開手段を備えたもので
ある。
【0023】
【作用】上記の構成により、原子炉上部室に設置されて
いる構造物や機器と炉容器壁との間の領域を検査するこ
とができるので、例えば、このような領域でプール隔壁
上に落ちた部品を発見することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の炉内構造物検査装置の実施例
を、図面を参照して説明する。
【0025】なお、従来の構成と同一または対応する部
分には図28、図29と同一の符号を用いて説明する。
【0026】本発明の炉内構造物検査装置の第1の実施
例を図1に示す。
【0027】この炉内構造物検査装置21は、俯仰自在
に連結された第1の多関節腕23aと水平軸線にほぼ垂
直な軸線回りに回転可能に連結された第2の多関節腕2
3bとを連結部材23cで連結するとともに、第2の多
関節腕23bの他端と超音波センサー54を取り付けた
先端部23dとを俯仰自在に連結することによって検査
用腕22を構成し、この検査用腕22を収納体26に収
納しかつ収納体26から展開することができる収納展開
手段24を備える。
【0028】収納展開手段24は、収納体26に沿って
配置されたスクリューねじ付きロッド27に移動用ボス
28を係合し、この移動用ボス28に収納展開用ロッド
29を俯仰自在に連結してあるとともに、検査用腕22
の少なくとも一部を収容可能な案内腕30を、俯仰自在
に収納体26および収納展開用ロッド29に連結してあ
る。
【0029】したがって、案内腕30が収容する検査用
腕22の部分、例えば、連結部材23cあるいは第2の
多関節腕23bを円筒状に構成した場合には、これに対
応して、案内腕30を半円筒状に構成するのがよい。
【0030】先端部23dを鉛直面内で回転駆動する第
1の回転機構31を図2に示す。
【0031】また、図2のA−A線に沿う断面図を図3
に示す。
【0032】図2に示すように、第1の回転機構31
は、第1の多関節腕23a、連結部材23cおよび第2
の多関節腕23bを通ってきたワイヤー32を定滑車3
3に掛け、定滑車33に固定された傘歯車34aを傘歯
車34bに係合させ、傘歯車34bに固定された定滑車
35(図3)に平ベルト36を掛け、平ベルト36を、
先端部23dに固定された定滑車37に掛けて構成して
ある。
【0033】第1の回転機構31は、このような傘歯車
34a,34bにより、回転軸を90°回転させてあ
る。
【0034】また、図1に示すように、第2の多関節腕
23bには、水平軸線にほぼ垂直な軸線回り、例えば鉛
直軸線回りに第2の多関節腕23bを回転駆動可能に構
成された第2の回転機構39a,39b,39cが備え
てある。
【0035】図1の円部Aで示す第2の回転機構39b
を例として図4に示す。
【0036】ここで、図4の右半分は第2の回転機構3
9bの側面を示し、左半分は同じ方向から見たときの断
面を示す。
【0037】したがって、後述のワイヤー32、40お
よび45は、右半分には手前が、左半分には向こう側が
描かれている。
【0038】図4に示すように、第2の回転機構39b
は、第1の多関節腕23a、連結部材23cおよび第2
の多関節腕23bを通ってきたワイヤー40を定滑車4
1に掛けてあり、この定滑車41は、キー44で隣接す
る多関節腕23bに固定された軸43にキー42で固定
してある。
【0039】また、ワイヤー40が定滑車41から外れ
ないように、ワイヤー押え46を設けてある。
【0040】図4でわかるように、第2の回転機構39
a(図1)を駆動するワイヤー45およびさらに左にあ
る先端部23d(図1)を駆動するワイヤー32は、ワ
イヤー押え49によって円滑部材48上に案内されてい
る。
【0041】したがって、たとえ第2の回転機構39b
が回転しても、ワイヤー32あるいは45は、円滑部材
48上で自由に滑ることができ、これらのワイヤー32
あるいは45は、第2の回転機構39bにおいて過大な
摩擦力を生ずることなく、各所定の位置に駆動力を伝達
することができる。
【0042】また、図4を見ればわかるように、第2の
回転機構39bは、水平軸線にほぼ垂直な軸線回りの回
転だけを許容し、水平軸線回りの回転はできないような
構造にしてある。
【0043】図1の円部Bで示す連結部材23cのワイ
ヤー案内手段50を図5に示す。
【0044】ワイヤー案内手段50は、上述したワイヤ
ー32、40、45および第2の回転機構39c(図
1)を駆動するワイヤー51を、第1の多関節腕23a
から第2の多関節腕23bへ円滑に案内することができ
るように、円滑部材52および定滑車53を設けてこれ
らのワイヤー32、40、45および51を捩じってあ
る。
【0045】また、これらのワイヤー32、40、45
および51は、定滑車53によって円滑部材48上に案
内されているので、過大な摩擦を生ずることなく遠方に
駆動力を伝達することができる。
【0046】本実施例の炉内構造物検査装置21を用い
て、例えば、原子炉上部室の半径方向外方から中心に向
けて検査を進めていく手順を以下に説明する。
【0047】まず、収納展開手段24のスクリューねじ
付きロッド27を回転させて、移動ボス28、ロッド2
9、案内腕30を順次引き下げることにより、検査用腕
22を鉛直下方に向けて収納体26に収納しておく。
【0048】また、必要であれば、図示しない巻き取り
装置により、検査用腕22を巻き取って鉛直上方に引き
上げておくのがよい。
【0049】この状態で、図28の大回転プラグ8の開
口部9に鉛直下方に挿入する。
【0050】所定量挿入した後、巻き取り装置で検査用
腕22を巻き取っている場合には、巻き取り装置を駆動
して検査用腕22を巻き出し、検査用腕22を鉛直下方
に引き下げておく。
【0051】次に、スクリューねじ付きロッド27を、
収納したときとは逆の方向に回転させて、移動ボス2
8、ロッド29、案内腕30を順次引き上げることによ
り、検査用腕22を収納体26から展開する。
【0052】この展開は、検査用腕22の先端部23d
が、大回転プラグ8の回転によって入口配管15等と接
触しない限度の最大半径軌跡軌跡20(図29)に対応
する仰角方向になるまで行う。
【0053】また、第2の多関節腕23bの第2の回転
機構39a,39b,39cは、図4で説明したよう
に、水平軸線にほぼ垂直な軸線回りの回転だけを許容
し、水平軸線回りの回転はできないような構造にしてあ
るため、第2の多関節腕23bを水平軸線回りに駆動す
る力は不要である。
【0054】検査用腕22を所定の仰角方向まで展開す
るとともに、ワイヤー32を駆動し、この駆動力を定滑
車33、傘歯車34a,34bおよび平ベルト36を介
して定滑車37に伝達することにより、先端部23dを
水平軸線回りに駆動し、先端部23dに取り付けられた
超音波センサー54を鉛直下方に向ける。
【0055】この状態で、大回転プラグ8を回転させな
がら超音波センサー54により超音波の走査を行う。
【0056】大回転プラグ8を一周させた後、スクリュ
ーねじ付きロッド27を回転させて、移動ボス28、ロ
ッド29、案内腕30を順次引き下げることにより、検
査用腕22の仰角方向を斜め下方に下げる。このとき、
超音波センサー54が常に鉛直下方を向くように、ワイ
ヤー32を駆動する。
【0057】この動作により、超音波センサー54を半
径方向内方にわずかに移動させ、この状態で再び、大回
転プラグ8を回転させながら超音波センサー54により
超音波の走査を行う。
【0058】このように、検査用腕22を水平軸線回り
に回転させていくことにより、超音波センサー54の位
置を半径方向に少しずつずらしていけば、原子炉上部室
11の環状領域を走査することができる。
【0059】走査領域を、図29の軌跡11の例えば外
側から内側に変えるときには、炉内構造物検査装置21
を開口部9の回りに180°回転させておいて上述の動
作を繰り返せばよい。
【0060】かくして、図29に示した軌跡20の内側
領域を全て超音波で走査することができる。
【0061】軌跡20の外側、特に、入口配管15等の
裏側の領域を超音波で走査したい場合には、上述のよう
に検査用腕22を展開する前に、第1の多関節腕23a
の回転鉛直面が、所望の検査領域に向くように、炉内構
造物検査装置21を開口部9の回りに回転する。
【0062】次に、この状態で、検査用腕22を仰角方
向に展開していき、検査用腕22の先端部23dが所望
の検査領域、例えば入口配管15の裏側と同じ半径距離
に届いたときに、スクリューねじ付きロッド27の回転
を止めて展開を終了する。
【0063】次に、検査したい領域が入口配管15の裏
側であれば、例えばワイヤー40を駆動して第2の回転
機構39bを作動させることにより、第2の多関節腕2
3bを所定の仰角面内で回転させ、先端部23dを入口
配管15の裏側に回り込ませると同時に、超音波センサ
ー54が鉛直下方を向くように、ワイヤー32を駆動し
て先端部23dを回転駆動する。
【0064】次いで、超音波センサー54により超音波
の走査を行えば、例えば、入口配管15の裏側のプール
隔壁14(図29)に落下している物体を発見すること
ができる。
【0065】また、例えば、入口配管15と熱交換器1
6との間の扇形領域を検査したいときは、大回転プラグ
8を固定しておいて、炉内構造物検査装置21全体を開
口部9の回りに往復回転させ、必要に応じて第2の回転
機構39a,39bあるいは39cを仰角面内で駆動さ
せつつ超音波走査をおこなえば、このような扇形領域を
残らずカバーすることができる。
【0066】また、図29の軌跡20内であっても、所
定の領域を詳細に検査したいときには、大回転プラグ8
を固定した状態で、スクリューねじ付きロッド27で検
査用腕22の仰角を変更することにより超音波センサー
54の半径距離を所定の半径距離に調整し、炉内構造物
検査装置21全体を開口部9の回りに所定の角度回転さ
せる。
【0067】この動作を所定の半径方向距離にわたって
繰り返しつつ、必要に応じて第2の回転機構39a,3
9bあるいは39cを駆動させることにより、所定の範
囲を超音波で走査することができる。
【0068】本実施例では、主として、原子炉上部室の
プール隔壁14上を超音波で走査する場合について説明
したが、先端部23dを鉛直面内で回転駆動し、超音波
センサー54を例えば水平方向に向けて超音波を発振す
ることができるので、炉容器壁18や入口配管15自体
を検査することも可能である。
【0069】また、検査用腕22を展開中に検査用腕2
2の先端部23dが障害物に接触しないように、超音波
センサー54を障害物回避センサーとして用いることも
できる。
【0070】次に、本発明の炉内構造物検査装置の第2
の実施例を図6に示す。
【0071】この炉内構造物検査装置101は、収納体
106の下部に俯仰自在に取り付けられた水平腕103
aと超音波センサー取付け部104を先端に備えた首振
自在な多関節腕103bとを首振自在に連結することに
よって検査用腕102を構成し、この検査用腕102を
収納体106に収納しかつ収納体106から展開するこ
とができる収納展開手段105を備える。
【0072】収納展開手段105は、収納展開用ロッド
108をロッド107および水平腕103aに連結して
ある。
【0073】また、本実施例では、超音波センサー12
5を並べた径方向移動用バー126を水平腕103aの
下方に配置し、水平腕103aに対して相対移動できる
ように構成してある。
【0074】水平腕103aは、原子炉上部室の液体ナ
トリウム10内で水平方向に展開して大回転プラグ8を
回転させる際、図29を参照して説明した入口配管15
等との接触を回避しなければならない。
【0075】また、炉心上部の検査時には、小回転プラ
グを回転させて炉心上部機構12を炉心から遠ざけてお
くが、このときにも水平腕103aと炉心上部機構12
との接触を回避しなければならない。
【0076】このため、水平腕103aの長さを、軌跡
11および軌跡20の最小距離あるいは軌跡11および
軌跡13の最大距離の短い方の距離に基づいて決定す
る。
【0077】また、本実施例の水平腕103bは、半径
方向外方にいくにつれて曲げモーメントが小さくなるた
め、テーパーをつけてコの字形断面をだんだんと小さく
してある。
【0078】超音波センサー取付け部104の拡大断面
図を図7に示す。
【0079】図7は、図6の多関節腕103bを左側に
展開した場合の超音波センサー取付け部104を示した
ものである。
【0080】この超音波センサー取付け部104は、下
方に超音波センサー110を設けてあるとともに、多関
節腕103bに対して軸線方向に移動させかつ軸線回り
に回転させることができるように、移動回転機構111
を備えてある。
【0081】図7のD−D線に沿う断面図を図8(a)
に、E−E線に沿う断面図を図8(b)に示す。さらに、
図7のC−C線に沿う断面図を図9に示す。
【0082】図7および図8でわかるように、移動回転
機構111は、収納体106、水平腕103aおよび多
関節腕103bを通ってきたワイヤー112、113
(図7では、112だけが手前に見えている)を、図8
に示す軸線方向移動用滑車114、軸線回り回転用滑車
115に各々掛けてあるとともに、軸線方向移動用滑車
114、軸線回り回転用滑車115を、各々、軸線方向
移動用傘歯車116a,軸線回り回転用傘歯車117a
に固定してある。
【0083】また、軸線方向移動用傘歯車116a,軸
線回り回転用傘歯車117aを、軸線方向移動用傘歯車
116b,軸線回り回転用傘歯車117bに各々係合さ
せ、回転軸を90°回転させている。
【0084】また、図7に示すように、軸線方向移動用
傘歯車116bと一体に形成された中空シャフト部11
8は、軸線方向移動用ねじ119と係合し、軸線方向移
動用傘歯車116bの回転によって、軸線方向移動用ね
じ119が軸線方向に移動するようになっている。
【0085】また、軸線回り回転用傘歯車117bと一
体に形成されたシャフト部120を、中空シャフト部1
18に通して超音波センサー取付け部104まで延ばし
てあるとともに、このシャフト120の先端に軸線方向
溝を形成し、この軸線方向溝と超音波センサー取り付け
部104の凹部に嵌まるキー121を設けてある。
【0086】このキー121は、超音波センサー取付け
部104とシャフト120との相対移動を許容しつつ、
両者の間に相対回転が生じないように構成してあるた
め、軸線方向移動用傘歯車116bの回転によって超音
波センサー取り付け部104を移動することができ、あ
るいは、軸線回り回転用用傘歯車117bの回転によっ
て超音波センサー取り付け部104を回転させることが
できる。
【0087】また、軸線方向移動用ねじ119と超音波
取付け部104との相対移動が生じないように、軸線方
向押え122を設けてある。
【0088】再び図6を参照して、多関節腕103bに
は、首振自在な回転機構123a,123bおよび12
3cを備えてある。
【0089】ここで、回転機構123aはワイヤー12
7により、回転機構123bはワイヤー128により、
回転機構123cはワイヤー129により、各々駆動さ
れるようになっている。
【0090】これらの回転機構123a,123b及び
123cは、図4とほぼ同様に構成してあるので、ここ
では説明を省略する。
【0091】また、多関節腕103bには、ワイヤー案
内手段124を設けてあり、収納体106から検査用腕
102へワイヤー112等を円滑に案内することができ
るように、ワイヤー112等を捩じってある。
【0092】ワイヤー案内手段124もまた、図5とほ
ぼ同様に構成してあるので、ここでは説明を省略する。
【0093】本実施例の炉内構造物検査装置101を用
いて、原子炉上部室の検査を進めていく手順を以下に説
明する。
【0094】まず、収納展開手段105のロッド107
を引上げることにより、水平腕103aを収納体106
の下部の回りに回転させ、収納体106に収納してお
く。
【0095】この状態で、図28の大回転プラグ8の開
口部9に鉛直下方に挿入する。
【0096】所定量挿入した後、ロッド107を押し下
げることにより、水平腕103aを収納体106から出
して半径方向外方に水平に展開する。
【0097】この状態で、大回転プラグ8を回転させな
がら、水平腕103aの下方に配置した径方向移動用バ
ー126に取り付けた超音波センサー125により超音
波の走査を行う。
【0098】必要ならば、超音波センサー125の配置
間隔を考慮し、径方向移動用バー126を微少量移動さ
せ再び大回転プラグ8を回転させて超音波の走査を行
う。
【0099】大回転プラグ8を数周させた後、今度は、
小回転プラグを回転させて炉心上部機構を炉心上部から
遠ざけておいて、水平腕103aを半径方向内方に展開
し、再び、大回転プラグ8を回転させつつ、超音波セン
サー125で走査を行う。
【0100】なお、水平腕103aの長さは、上述した
ように、軌跡11および軌跡20の最小距離あるいは軌
跡11および軌跡13の最大距離の短い方の距離に基づ
いて決定されており、たとえば、この水平腕103aの
長さが、軌跡11と軌跡13との最大距離に基づいて決
まっている場合には、水平腕103aを半径方向外方に
展開したときに、超音波センサー125が軌跡20に及
ばない場合が生じてくる。
【0101】この場合には、超音波センサー125が軌
跡20に届くように、径方向移動用バー126を径方向
に所定量移動させた上で、もう一度大回転プラグ8を回
転させつつ超音波の走査を行う。
【0102】このようにすれば、図29の軌跡20の内
側の領域を全て超音波で走査することができる。
【0103】軌跡20の外側、特に、入口配管15等の
裏側の領域を超音波で走査したい場合には、炉内構造物
検査装置101を開口部9の回りに回転し、次いで、水
平腕103aを所望の検査領域に向けて水平に展開す
る。
【0104】次に、ワイヤー127、128あるいは1
29を駆動して回転機構123a,123bあるいは1
23cを作動させることにより、多関節腕103bを水
平面内で移動させ、超音波センサー取り付け部104を
所望の検査領域に移動する。
【0105】超音波センサー取り付け部104を所望の
検査領域に移動させた後、超音波センサー取り付け部1
04の下方に取り付けた超音波センサー110により超
音波の走査を行う。
【0106】次に、ワイヤー112を駆動することによ
って、超音波センサー取り付け部104を多関節腕10
3bに対して軸線方向に移動させ、再び、上述の動作を
繰り返す。
【0107】なお、多関節腕103bの回転機構123
a,123b,123cは、図4で説明したように、水
平軸線にほぼ垂直な軸線回りの回転だけを許容し、水平
軸線回りの回転はできないような構造にしてあるため、
多関節腕103bを鉛直面内で駆動する力は不要であ
る。
【0108】かくして、超音波センサー取り付け部10
4を入口配管15の裏側に回り込ませることにより、入
口配管15の裏側のプール隔壁14(図29)に落下し
ている物体を発見することができる。
【0109】本実施例では、主として、原子炉上部室の
プール隔壁14上を超音波で走査する場合について説明
したが、ワイヤー113を駆動することにより、超音波
センサー取り付け部104を軸線方向に回転させること
ができるので、この回転方向自由度と多関節腕103b
の水平面内の自由度とを組み合わせることにより、超音
波センサー110を例えば炉容器壁18や入口配管15
に向けてこれらを検査することも可能である。
【0110】本実施例の第1の変形例を、図10、図1
1に各々側面図、平面図で示す。
【0111】この炉内構造物検査装置131は、収納体
132の下部に俯仰自在に取り付けられた第1の水平腕
133aと第2の水平腕133bと超音波センサー取付
け部134を先端に備えた首振自在な多関節腕133c
とを首振自在に連結することによって検査用腕135を
構成し、この検査用腕135を収納体132に収納しか
つ収納体132から展開することができる収納展開手段
136を備える。
【0112】すなわち、第2の水平腕133bを設けた
ことにより、収納がコンパクトになるとともに、検査用
腕を展開したときの長さを大きくすることができる。
【0113】本実施例の第2の変形例を、図12、図1
3に各々側面図、平面図で示す。
【0114】この炉内構造物検査装置141は、収納体
142の下部に俯仰自在に取り付けられた水平腕143
aと超音波センサー取付け部144を先端に備えた首振
自在な多関節腕143bとを首振自在に連結することに
よって検査用腕145を構成し、この検査用腕145を
収納体142に収納しかつ収納体142から展開するこ
とができる収納展開手段146を備える。
【0115】本変形例では、多関節腕143bを円筒形
状とし、多関節腕143bの各関節を密封しやすくした
ので、図示しない伸縮自在カバーを用いて、これらの各
関節を液体ナトリウムから容易に保護することができ
る。
【0116】第1および第2の変形例ともに、他の構成
部分については、本実施例と同一であるので、ここでは
それらの構成および作用の説明を省略する。
【0117】次に、本発明の炉内構造物検査装置の第3
の実施例を図14に示す。
【0118】この炉内構造物検査装置151は、収納体
152の下部に俯仰自在に取り付けられた第1の水平腕
153と少なくとも1つ以上の第2の水平腕154と超
音波センサー取付け部155を先端に備えた首振自在な
多関節腕156とを軸線方向に伸縮自在に連結すること
によって検査用腕157を構成し、この検査用腕157
を収納体152に収納しかつ収納体152から展開する
ことができる収納展開手段158を備える。
【0119】収納展開手段158は、収納展開用ロッド
159をロッド160および水平腕153に連結してあ
る。
【0120】また、本実施例でも、図6と同様、超音波
センサー161を取り付けた径方向移動用バー162を
水平腕153の下方に配置し、水平腕153に対して相
対移動できるように構成してあるが、図14では省略し
てある。
【0121】水平腕153の長さは、第2の実施例と同
様にして決定されている。
【0122】超音波センサー取付け部155は、俯仰自
在に多関節腕154に連結する回転機構を備えるが、図
2および図3で説明したのと同様の回転機構であるの
で、ここでは説明を省略する。
【0123】図14のF−F線に沿う断面図を図15
(a) に、図15(a) のG−G線に沿う断面図を図15
(b) に示す。
【0124】超音波センサー取り付け部155は、下方
に超音波センサー163を設けてあるとともに、多関節
腕156に対して軸線方向に移動させることができるよ
うに、移動機構164を備えてある。
【0125】移動機構164は、収納体152、第1の
水平腕153、第2の水平腕154および多関節腕15
6を通ってきたワイヤー165を、図15に示す滑車1
66に各々掛けてあるとともに、滑車166を、傘歯車
167aに固定してある。
【0126】また、傘歯車167aを傘歯車167bに
係合させ、回転軸を90°回転させている。
【0127】傘歯車167bを取り付けたシャフト16
8には平歯車169aを取り付けてあり、この平歯車1
69aは、平歯車169bを介して、ねじ付きロッド1
70に固定された平歯車169cを回転させるようにな
っている。
【0128】ねじ付きロッド170は、超音波センサー
移動台171に捩じ込まれており、ねじ付きロッド17
0の回転作用により、図15(a) の紙面に直交方向に超
音波センサー移動台171を駆動するように構成されて
いる。
【0129】また、超音波センサー移動台171が円滑
に水平移動するように、案内棒172を設けてある。
【0130】再び図14を参照して、第2の水平腕15
4、多関節腕156を、各々、第1の水平腕153、第
2の水平腕154から伸縮させるワイヤー173、17
4を設けてある。
【0131】また、多関節腕156には、首振自在な回
転機構175a,175bを備えてある。
【0132】ここで、回転機構175aはワイヤー17
6により、回転機構175bはワイヤー177により、
各々駆動されるようになっている。
【0133】これらの回転機構175aおよび175b
は、図4とほぼ同様に構成してあるので、ここでは説明
を省略する。
【0134】なお、例えば回転機構175aを別の回転
機構で構成してもよい。
【0135】別の回転機構178を、図16(a) に平面
図で、図16(a) のH−H線に沿う断面図を図16(b)
に示す。
【0136】回転機構178は、収納体152、第1の
水平腕153、第2の水平腕154および多関節腕15
6を通ってきたワイヤー176を、滑車183を介し
て、ワイヤー固定部179a、179bに取り付けたワ
イヤー固定リング180a、180bに掛けてあり、ワ
イヤー176をいずれかの方向に駆動することにより、
ワイヤー固定リング180aあるいは180bのいずれ
かに掛かっているワイヤーに引張力が生じ、多関節腕5
6を回転シャフト183の回りに回転させる。
【0137】また、回転機構178には、超音波センサ
ー取り付け部155を鉛直面内で駆動するためのワイヤ
ー181を円滑に通過させる滑車182を設けてある。
【0138】再び図14を参照して、本実施例の炉内構
造物検査装置151にも、ワイヤー案内手段183を設
けてあり、ワイヤー176等を捩じることにより、収納
体152から検査用腕157へワイヤー176等を円滑
に案内するように構成されている。
【0139】ワイヤー案内手段183もまた、図5とほ
ぼ同様に構成してあるので、ここでは説明を省略する。
【0140】本実施例の炉内構造物検査装置101を用
いて、原子炉上部室の検査を進めていく手順を以下に説
明する。
【0141】まず、収納展開手段158のロッド160
を引上げることにより、水平腕157を収納体152の
下部の回りに回転させ、収納体152に収納しておく。
【0142】この状態で、図28の大回転プラグ8の開
口部9に鉛直下方に挿入する。
【0143】所定量挿入した後、ロッド160を押し下
げることにより、検査用腕157を収納体152から出
して水平腕153を半径方向外方に水平に展開する。
【0144】この状態で、大回転プラグ8を回転させな
がら、水平腕153の下方に配置した径方向移動用バー
162(図示せず)に取り付けた超音波センサー161
(図示せず)により超音波の走査を行う。
【0145】必要ならば、超音波センサー161の配置
間隔を考慮し、径方向移動用バー162を微少量移動さ
せ再び大回転プラグ8を回転させて超音波の走査を行
う。
【0146】大回転プラグ8を数周させた後、今度は、
小回転プラグを回転させて炉心上部機構を炉心上部から
遠ざけておいて、水平腕153を半径方向内方に展開
し、再び、大回転プラグ8を回転させつつ、超音波セン
サー161で走査を行う。
【0147】なお、第2の実施例で説明したように、例
えば、水平腕153を半径方向外方に展開したときに、
超音波センサー161が軌跡20に及ばない場合には、
超音波センサー161が軌跡20に届くように、径方向
移動用バー162を径方向に所定量移動させた上で、も
う一度大回転プラグ8を回転させつつ超音波の走査を行
う。
【0148】このようにすれば、図29の軌跡20の内
側の領域を全て超音波で走査することができる。
【0149】軌跡20の外側、特に、入口配管15等の
裏側の領域を超音波で走査したい場合には、炉内構造物
検査装置151を開口部9の回りに回転し、次いで、水
平腕153を所望の検査領域に向けて水平に展開する。
【0150】次に、所望の検査領域までの距離に応じ
て、第2の水平腕154をワイヤー173で第1の水平
腕153から引張り出し、これで足りなければさらに、
多関節腕156をワイヤー174で第2の水平腕154
から引張り出して検査用腕157全体を引き伸ばす。
【0151】次に、ワイヤー176あるいは177を駆
動して回転機構175aあるいは175bを作動させる
ことにより、多関節腕156を水平面内で移動させ、超
音波センサー取り付け部155を所望の検査領域に移動
する。
【0152】超音波センサー取り付け部155を所望の
検査領域に移動させた後、超音波センサー取り付け部1
55の下方に取り付けた超音波センサー163により超
音波の走査を行う。
【0153】この走査を行う際、超音波センサー移動台
171をワイヤー165で軸線方向に移動させつつ超音
波の走査を行うのがよい。
【0154】なお、多関節腕156の回転機構175
a,175bは、図4で説明したように、水平軸線に垂
直な軸線回りの回転だけを許容し、水平軸線回りの回転
はできないような構造にしてあるため、多関節腕175
を鉛直面内で駆動する力は不要である。
【0155】かくして、超音波センサー取り付け部15
5を入口配管15の裏側に回り込ませることにより、入
口配管15の裏側のプール隔壁14(図29)に落下し
ている物体を発見することができる。
【0156】本実施例では、主として原子炉上部室のプ
ール隔壁14上を超音波で走査する場合について説明し
たが、超音波センサー取り付け部155を水平軸線回り
に回転駆動し、超音波センサー163を例えば水平方向
に向けて超音波を発振することができるので、炉容器壁
18や入口配管15自体を検査することも可能である。
【0157】また、検査用腕157を引き出し中に検査
用腕157の先端である超音波センサー取り付け部15
5が障害物に接触しないように、超音波センサー163
を障害物回避センサーとして用いることもできる。
【0158】次に、本実施例の第1の変形例を図17に
示す。
【0159】この炉内構造物検査装置191は、収納体
192の下部に俯仰自在に取り付けられた第1の水平腕
193と少なくとも1つ以上の第2の水平腕194と超
音波センサー取付け部195を先端に備えた首振自在な
多関節腕196とを軸線方向に伸縮自在に連結すること
によって検査用腕197を構成し、この検査用腕197
を収納体192に収納しかつ収納体192から展開する
ことができる収納展開手段198を備える。
【0160】本実施例と異なる点は、ベルト204a、
204b、204cで多関節腕196の回転機構199
a,199b,199cを各々駆動する点であり、多関
節腕196の移動量を正確に予想することができる。
【0161】本変形例の炉内構造物検査装置191は、
収納体192に沿って配置した3つのロッド206a、
206b、206cを、図18に示すように、各々、ロ
ッド接続用キー200a,200b,200cに係合さ
せてあり、これらのロッド接続用キー200a,200
b,200cには、歯車205a,205b,205c
を固定してある。
【0162】また、歯車205a,205b,205c
には、円筒シャフト202a,202b,202cに固
定された歯車203a,203b,203cを係合させ
てある。
【0163】円筒シャフト202a,202b,202
cの下方には、ベルト巻き車201a,201b,20
1cを各々固定してあり、これらのベルト巻き車201
a,201b,201cに、上述のベルト204a、2
04b、204cを掛けてある。
【0164】このように、ロッド206a、206b、
206cを各々回転させることにより、この回転力を、
ベルト204a、204b、204cに伝達し、さらに
回転機構199a,199,b199cに伝達すること
ができる。
【0165】なお、検査用腕197を軸207の回りに
回転させて収納体192に出し入れする際には、予めロ
ッド206a、206b、206cを引き上げて、ロッ
ド接続用キー200a、200b、200cと切り離し
ておけばよい。
【0166】次に、本実施例の第2の変形例を図19に
示す。
【0167】この炉内構造物検査装置251は、収納体
252の下部に俯仰自在に取り付けられた第1の水平腕
253と少なくとも1つ以上の第2の水平腕254と超
音波センサー取付け部255を先端に備えた首振自在な
多関節腕256とを軸線方向に伸縮自在に連結すること
によって検査用腕257を構成し、この検査用腕257
を収納体252に収納しかつ収納体252から展開する
ことができる収納展開手段258を備える。
【0168】本実施例と異なる点は、多関節腕の回転機
構あるいは伸縮機構を、ワイヤーやベルトではなく超音
波モーターで構成する点であり、その他の点は本実施例
と同じであるので、以下、回転機構および伸縮機構につ
いて説明する。
【0169】伸縮機構260bを図20に示す。
【0170】図20は、図19のI−I線に沿う断面図
である。
【0171】伸縮機構260bは、リニア型超音波モー
ター261を第2の水平腕254に取り付けてある。
【0172】リニア型超音波モーター261は、2本の
脚265を取り付けたコの字型の積層型アクチュエータ
262を、取り付け台264に取り付けた押え金具26
3で取り囲んで構成してあり、2本の脚265を、押え
ばね266によって第1の水平腕に設けたレール板26
7に押し付けてある。
【0173】また、第2の水平腕254の上下には、第
1の水平腕253に設けたレール板269に接触するガ
イド輪268を設けてある。
【0174】このように構成した伸縮機構260bのリ
ニア型超音波モーター261を作動させると、2本の脚
265とレール板267との間に相対変位が生じるの
で、第1の水平腕253と第2の水平腕254とを相対
的に移動させることができる。
【0175】この相対移動の際、ガイド輪268を設け
てあるので、円滑な相対移動を行うことができる。
【0176】また、伸縮機構260aを作動させること
によって、同様に、第2の水平腕254と多関節腕25
6とを相対的に移動させることができる。
【0177】次に、多関節腕256の回転機構259b
を図21に示す。
【0178】図21は、図19のJ−J線に沿う断面図
である。
【0179】回転機構259bは、接続箱262と接続
板267との間に、2つの回転型超音波モーター261
を上下方向に設けてある。
【0180】回転型超音波モーター261は、押え金具
263内に圧電素子264と振動板265とを収容して
あり、押えばね271によって、接続板に取り付けた耐
磨耗板266に押し付けてある。
【0181】また、接続板267が軸268と相対回転
を起こさないように、キー269を設けてある。
【0182】同様に、接続箱262が軸268と相対回
転を起こさないように、キー270を設けてある。
【0183】このように構成した回転機構259bの回
転型超音波モーター261を作動させると、圧電素子2
64が振動板265に回転振動を発生させ、振動板26
5はこの回転振動を耐磨耗板266に作用させるため、
振動板265と耐磨耗板266との間に相対回転が生じ
る。
【0184】かくして、多関節腕256を軸268の回
りに回転させることができる。
【0185】回転機構の他の変形例を図22に示す。
【0186】回転機構272aは、接続箱262aと接
続板267aとの間に、2つの回転型超音波モーター2
61aを上下方向に設けてある。
【0187】回転型超音波モーター261aは、押え金
具263a内に圧電素子264aと振動板265aとを
収容してあり、押えばね271aによって、接続板26
7aに取り付けた耐磨耗板266aに押し付けてある。
【0188】接続箱262aが軸268aと相対回転を
起こさないように、キー270aを設けてある。
【0189】さらに別の変形例を図23に示す。
【0190】回転機構272bは、接続箱262bと接
続板267bとの間に、2つの回転型超音波モーター2
61bを上下方向に設けてある。
【0191】回転型超音波モーター261bは、接続板
262bの凹部内に圧電素子264bと振動板265b
とを収容してあり、振動板265bを、押えばね271
bによって、押え金具263bに取り付けた耐磨耗板2
66bに押し付けてある。
【0192】このように構成した回転機構272a,2
72bの回転型超音波モーター261a,261bを作
動させると、圧電素子264a,264bが振動板26
5a,265bに回転振動を発生させ、振動板265
a,265bはこの回転振動を耐磨耗板266a,26
6bに作用させるため、振動板265a,265bと耐
磨耗板266a,266bとの間に相対回転が生じる。
【0193】かくして、多関節腕256を軸268a,
268bの回りに回転させることができる。
【0194】次に、本発明の炉内構造物検査装置の第4
の実施例を、図24(a) および図24(b) に各々側面図
および平面図で示す。
【0195】この炉内構造物検査装置301は、収納体
302の下部に俯仰自在に取り付けられた水平腕303
と超音波センサー取付け部304を先端に備えた首振自
在な多関節腕305とを首振自在に連結することによっ
て検査用腕306を構成し、この検査用腕306を収納
体302に収納しかつ収納体302から展開することが
できる収納展開手段307を備える。
【0196】水平腕303と多関節腕305の間、およ
び多関節腕305の各関節には、回転機構309a,3
09bおよび309cが設けてあり、検査用腕306を
水平面内で回転できるようになっている。
【0197】また、これらの回転機構を液体ナトリウム
から保護するため、各回転機構309a,309bおよ
び309cを伸縮自在カバー308で覆って気密構造と
してある。
【0198】また、水平腕303と収納体302の下部
とは、上述したように、俯仰自在に連結されているが、
この連結部は、水平腕303の端を蓋体321で覆うこ
とによって、気密構造になっている。
【0199】この伸縮自在カバー308は、多関節腕3
05がどのように水平面内で回転したとしても、その回
転に追随することができるように構成されている。
【0200】多関節腕305を曲げたとき、あるいは真
っ直ぐにのばしたときに、この伸縮自在カバー308が
どのように変形するかを、図25に示す。
【0201】図26に示すように、超音波取り付け部3
04は先端部313に超音波センサー312を設けてあ
る。
【0202】また、この超音波取り付け部304には、
耐高温電動モーター322が設けてあり、この耐高温電
動モーター322は、その回転力を組歯車310、スク
リューねじ311に伝達し、さらに、スクリューねじ3
11の回転によって先端部313を軸線方向に移動する
ように構成されている。
【0203】回転機構309a,309bおよび309
cのうち、例として回転機構309aを図27に示す。
【0204】回転機構309aには、耐高温電動モータ
ー315を設けてあり、耐高温電動モーター315の回
転力を組歯車316を介して歯車319に伝達するよう
になっている。
【0205】また、回転機構309aは、上述の耐高温
電動モーター315を、相互に連結した多関節腕305
の一方の支持板317に固定し、歯車319を、他方の
支持板318に固定してある。
【0206】このため、耐高温電動モーター315の回
転駆動力により軸320の回りに相対回転を生じさせ、
多関節腕305を鉛直軸線回りに水平面内で回転させる
ことができる。
【0207】また、回転機構309a等に備えられた耐
高温電動モーター315あるいはエンコーダ(図示せ
ず)等が、上述した伸縮自在カバー308によって液体
ナトリウムから保護されるとともに、多関節腕305、
水平腕303、および垂直管323(図1)を通る耐高
温電動モーター315あるいはエンコーダ等の駆動、制
御あるいは計測用ケーブルも、液体ナトリウムによる腐
食を回避することができる。
【0208】本変形例の作用については、本実施例とほ
ぼ同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0209】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の炉内構造
物検査装置は、俯仰自在に連結された第1の多関節腕と
水平軸線に垂直な軸線回りに回転可能に連結された第2
の多関節腕とを連結部材で連結するとともに、前記第2
の多関節腕の他端と超音波センサーを取り付けた先端部
とを俯仰自在に連結することによって検査用腕を構成
し、この検査用腕を収納体に収納しかつ収納体から展開
することができる収納展開手段を備えたので、原子炉上
部室に設置されている構造物や機器と炉容器壁との間の
領域に検査用腕の先端部分を回り込ませることにより、
例えば、このような領域のプール隔壁上に落ちた部品を
発見することができる。
【0210】また、上述の構成により、多関節腕を例え
ば水平面内で回転させる際、鉛直方向の駆動力が不要と
なる。
【0211】また、本発明の炉内構造物検査装置は、収
納体の下部に俯仰自在に取り付けられた水平腕と超音波
センサー取付け部を先端に備えた首振自在な多関節腕と
を首振自在に連結するとともに、水平腕と多関節腕との
間および多関節腕相互の間の関節部を伸縮自在カバーで
覆うことによって検査用腕を構成し、この検査用腕を収
納体に収納しかつ収納体から展開することができる収納
展開手段を備えたので、耐高温電動モーターや歯車を備
えた関節部を腐食性の高い液体ナトリウムから保護する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る炉内構造物検査装置の第1の実施
例の縦断面図。
【図2】先端部23dの拡大断面図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】第2の回転機構39bの断面詳細図。
【図5】ワイヤー案内手段50の断面詳細図。
【図6】本発明に係る炉内構造物検査装置の第2の実施
例の縦断面図。
【図7】図6の超音波センサー取り付け部104の拡大
断面図。
【図8】(a) は図7のD−D線に沿う断面図、(b) は図
7のE−E線に沿う断面図。
【図9】図7のC−C線に沿う断面図。
【図10】第2の実施例の変形例を示す縦断面図。
【図11】図10の平面図。
【図12】第2の実施例の別の変形例を示す縦断面図。
【図13】図12の平面図。
【図14】本発明の炉内構造物検査装置の第3の実施例
の縦断面図。
【図15】(a) は図14のF−F線に沿う断面図、(b)
は(a) のG−G線に沿う断面図。
【図16】(a) は第3の実施例の回転機構の変形例を示
す平面図、(b) は(a) のH−H線に沿う断面図。
【図17】第3の実施例の第1の変形例を示す縦断面
図。
【図18】図17のベルト巻き車付近の拡大図。
【図19】第3の実施例の第2の変形例を示す縦断面
図。
【図20】図19のI−I線に沿う断面図。
【図21】図19のJ−J線に沿う断面図。
【図22】回転機構の別の変形例を示す断面図。
【図23】回転機構のさらに別の変形例を示す断面図。
【図24】(a) は第2の実施例の第2の変形例を示す縦
断面図、(b) は平面図。
【図25】(a) は上述の第2の変形例における検査用腕
を水平面内で曲げたときの平面図、(b) は同様の検査用
腕を水平面内で真っ直ぐ伸ばしたときの平面図。
【図26】超音波取り付け部の断面詳細図。
【図27】多関節腕の回転機構を示す断面詳細図。
【図28】従来の炉内構造物検査装置の水平腕を展開し
た検査状態を示す図。
【図29】炉内構造物検査装置および炉心上部機構が描
く軌跡とともに、原子炉上部室の水平断面を示した図。
【符号の説明】
1 従来の炉内構造物検査装置 3 水平腕 5 超音波センサー 8 大回転プラグ 9 開口部 10 液体ナトリウム 12 炉心上部機構 15 入口配管 21 炉内構造物検査装置 22 検査用腕 23 多関節腕 24 収納展開手段 26 収納体 31 回転機構 39 回転機構 50 ワイヤー案内手段 54 超音波センサー 101 炉内構造物検査装置 102 検査用腕 125 超音波センサー 131 炉内構造物検査装置 135 検査用腕 141 炉内構造物検査装置 145 検査用腕 151 炉内構造物検査装置 157 検査用腕 191 炉内構造物検査装置 197 検査用腕 301 炉内構造物検査装置 307 検査用腕

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 俯仰自在に連結された第1の多関節腕と
    水平軸線にほぼ垂直な軸線回りに回転可能に連結された
    第2の多関節腕とを連結部材で連結するとともに、前記
    第2の多関節腕の他端と超音波センサーを取り付けた先
    端部とを俯仰自在に連結することによって検査用腕を構
    成し、この検査用腕を収納体に収納しかつ収納体から展
    開することができる収納展開手段を備えた炉内構造物検
    査装置。
  2. 【請求項2】 収納体の下部に俯仰自在に取り付けられ
    た水平腕と超音波センサー取付け部を先端に備えた首振
    自在な多関節腕とを首振自在に連結することによって検
    査用腕を構成し、この検査用腕を収納体に収納しかつ収
    納体から展開することができる収納展開手段を備えた炉
    内構造物検査装置。
  3. 【請求項3】 収納体の下部に俯仰自在に取り付けられ
    た水平腕と超音波センサー取付け部を先端に備えた首振
    自在な多関節腕とを軸線方向に伸縮自在に連結すること
    によって検査用腕を構成し、この検査用腕を収納体に収
    納しかつ収納体から展開することができる収納展開手段
    を備えた炉内構造物検査装置。
  4. 【請求項4】 収納体の下部に俯仰自在に取り付けられ
    た水平腕と超音波センサー取付け部を先端に備えた首振
    自在な多関節腕とを首振自在に連結するとともに、水平
    腕と多関節腕との間および多関節腕相互の間の関節部を
    伸縮自在カバーで覆うことによって検査用腕を構成し、
    この検査用腕を収納体に収納しかつ収納体から展開する
    ことができる収納展開手段を備えた炉内構造物検査装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100284504B1 (ko) * 1999-01-27 2001-03-15 구자홍 동기 리럭턴스 모터의 소음저감 방법

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