JPH0579901A - ノツク検出装置 - Google Patents

ノツク検出装置

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JPH0579901A
JPH0579901A JP3239611A JP23961191A JPH0579901A JP H0579901 A JPH0579901 A JP H0579901A JP 3239611 A JP3239611 A JP 3239611A JP 23961191 A JP23961191 A JP 23961191A JP H0579901 A JPH0579901 A JP H0579901A
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JP
Japan
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vibration
head gasket
knock
cylinder
head
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JP3239611A
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Inventor
Kiyoshi Takeuchi
潔 竹内
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 気筒の位置にかかわらずノック振動を高い感
度で検出することの出来るノック検出装置を提供する。 【構成】 シリンダブロック20とシリンダヘッド4と
の間に介装された、振動伝達性の高い材料からなるヘッ
ドガスケット20と、圧電素子28や突当て部52等か
らなる振動検出部とそれを固定するためのハウジング5
1とからなり、上記突当て部52の先端が上記ヘッドガ
スケット4に接触し、かつ上記ハウジング51がヘッド
ガスケット4に接触しないように、上記ハウジング51
がシリンダブロック20に固定されたノックセンサ50
と、上記ノックセンサ50に接続され、その出力信号に
基づいてノック振動成分を検出する振動成分検出回路
と、を備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関におけるノ
ック検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のノック検出装置としては、例えば
特開昭60−4824号公報に記載されたものがある。
図15〜図17は、上記のごとき従来のノック検出装置
を示す図であり、図15はノックセンサの取付け状態を
示す内燃機関主要部の断面図、図16は振動成分検出回
路のブロック図、図17はノックセンサの断面図であ
る。まず、図15において、1はシリンダ2が形成され
たシリンダブロックであり、シリンダ2内にはピストン
3が摺動可能に挿入されている。シリンダブロック1の
上端にはシリンダヘッド4が配設されており、これらシ
リンダブロック1、ピストン3およびシリンダヘッド4
は燃焼室5を画成している。シリンダヘッド4には、吸
気バルブ6を介して燃焼室5に連通する吸気通路7が形
成されていると共に、燃焼室5内の混合気を点火する点
火プラグ8が取り付けられている。そして、シリンダブ
ロック1には、多気筒内燃機関の燃焼室5内で発生する
ノックの振動を検出するノックセンサ9が取り付けられ
ている。
【0003】次に、図16において、ノックセンサ9
は、ノック振動を電気信号に変換してバンドパスフィル
タ10に出力する。バンドパスフィルタ10は周波数が
約15kHzのノック振動だけを通過させる。このバン
ドパスフィルタ10からのノック振動はコンパレータ1
1に直接入力されると共に、整流回路12および平滑回
路13を介して前記コンパレータ11に入力される。コ
ンパレータ11はこれら2つの入力信号を比較してノッ
ク発生の有無を判断し、ノックが発生しているときは、
所定値の電圧信号を出力する。このコンパレータ11か
らの信号は積分器14に入力され、積分器14はノック
の発生頻度に応じた電圧信号を点火回路15に出力す
る。そして、点火回路15は積分器14からの電圧信号
の大きさに応じて点火プラグ8の点火時期を調整し、ノ
ックが発生したときには点火時期を遅らせることでノッ
クの発生を回避するようになっている。
【0004】次に、図17に示すノックセンサ9は、実
開平1−134229号公報に開示されたものである。
図17において、ノックセンサ9のケース16にはテー
パーネジ部16aが形成され、このテーパーネジ部16
aはシリンダブロック1(図15参照)のネジ孔に装着
されるようになっている。一方、ケース16内部には、
2枚の圧電素子17が内蔵され、この圧電素子17はウ
エイト18を介してボルト19でケース16に固定され
ている。圧電素子17はノック振動を電気信号に変換す
る機能を有し、この信号は圧電素子17に接続したター
ミナル120を介して外部に取り出されるようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき従来のノ
ック検出装置において、ノック振動の伝達経路となるシ
リンダブロック1は、内燃機関振動の騒音低減化を図る
ため振動伝達の低い鋳鉄やアルミ合金で製作され、かつ
複雑な形状に形成されている。そのため、各気筒の燃焼
室5で生じたノック振動は、シリンダブロック1を伝播
中に減衰するので、ノックセンサ9までノック振動が有
効に伝わらず、特にノックセンサ9の取り付け位置から
遠く離れた位置にある気筒のノック振動を確実に検出す
ることが出来ない、という問題があった。
【0006】この発明は、上記のごとき従来技術の問題
を解決するためになされたものであり、気筒の位置にか
かわらずノック振動を高い感度で検出することの出来る
ノック検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては特許請求の範囲に記載するように
構成している。すなわち、請求項1に記載の発明におい
ては、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装
されるヘッドガスケットとして振動伝達性の高い材料か
らなるヘッドガスケットを用い、また、振動検出手段
(ノックセンサ)として振動検出部とそれを固定するた
めの取付け部とからなるものを用い、振動検出部がヘッ
ドガスケットに接触し、かつ取付け部がヘッドガスケッ
トに接触しないように、取付け部を内燃機関構造体(例
えばシリンダブロック等)に固定し、さらに振動検出手
段に接続され、その出力信号に基づいてノック振動成分
を検出する振動成分検出回路を備えたものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明においては、
振動検出手段の振動検出部がヘッドガスケットに接触す
るように、取付け部が緩衝材を介して上記ヘッドガスケ
ットに固定されるように構成している。
【0009】
【作用】内燃機関の燃焼室からノックが生ずると、その
振動はシリンダブロックとシリンダヘッド間のヘッドガ
スケットに伝わる。このヘッドガスケットに伝わった振
動は、振動検出手段によって電気信号に変換され、振動
成分検出回路に出力される。振動成分検出回路では特定
の振動成分のみが取り出され、これによって内燃機関の
ノック振動が検出される。本発明では、ヘッドガスケッ
トの材料として振動伝達性の高いものを用い、これに伝
わる振動に基づいてノック検出が行なわれる。したがっ
て、振動伝達性の低いシリンダブロック本体に伝わる振
動を検出する従来の装置に比べて、振動検出手段に到達
する振動成分が増加するため、その分だけノック検出を
精度よく行なうことが出来る。また、各気筒の振動は、
共通のヘッドガスケットを伝わって検出されるので、各
気筒の位置に関係なく、振動検出手段の取り付け位置に
対し遠い位置にある気筒からの振動でも良好に検出する
ことが出来る。さらに、ヘッドガスケット自体に直接に
振動検出手段を固定すると、それがヘッドガスケットの
重い負荷となってノック振動が伝達しにくくなるが、請
求項1に記載の発明においては、振動検出手段の振動検
出部のみをヘッドガスケットに接触させ、取付け部はヘ
ッドガスケットに接触しないように内燃機関構造体に固
定するように構成したことにより、振動検出手段の取付
けによってヘッドガスケット中をノック振動が伝達する
のを阻害することがなく、したがって感度のよいノック
振動検出が可能となる。
【0010】また、請求項2に記載の発明においては、
振動検出手段の取付け部を緩衝材を介してヘッドガスケ
ットに固定するように構成したことにより、振動検出手
段の取付けがヘッドガスケットの負荷となる影響を軽減
することが出来るので、振動検出手段をヘッドガスケッ
トに取り付けることが出来る。そのため、振動検出手段
を取り付けるために内燃機関構造体(シリンダブロック
等)の構造を変える必要がなくなる、という利点があ
る。
【0011】
【実施例】図1〜図3は、本発明の一実施例図であり、
図1(a)はシリンダブロックの上面図、(b)は内燃
機関主要部の断面図、(c)振動検出手段の断面図、図
2は上記図1の実施例におけるノックセンサ50の外観
を示す側面図、図3は振動成分検出回路のブロック図を
示す。
【0012】まず、図1において、20はシリンダ2が
形成されたシリンダブロックであり、シリンダブロック
20上面の一部には張り出し部20aが側方に張り出す
ように形成されている。シリンダブロック20の上方に
はシリンダヘッド4が配設され、このシリンダヘッド4
とシリンダブロック20の間にはヘッドガスケット21
が介装されている。ヘッドガスケット21は振動伝達性
の高い金属材料、例えばステンレス鋼SUS304を平
板状に形成して作製されている。シリンダブロック20
の張り出し部20aの上面には、燃焼室5内で発生する
ノックの振動を検出するノックセンサ50が取り付けら
れている。このノックセンサ50は、その振動検出部の
先端部(突当て部52)がヘッドガスケット21の中央
部分に設けられた細い張り出し部21aの上面と所定圧
力で密着するように、ハウジング51がネジ25によっ
て張り出し部21aに固定されている。なお、ハウジン
グ51はヘッドガスケット21に接触しないようにヘッ
ドガスケット21を外れた位置に、ヘッドガスケットの
張り出し部21aを跨いだ状態で固定される。ノックセ
ンサ50は、図1(c)に示すように、突当て部52の
上にL←→R方向〔内燃機関本体の左右方向、図1
(c)では紙面と垂直方向〕に分極された圧電素子28
とウエイト29、そしてターミナル30aがついた電極
30をシリコンゴム製のブッシュ31を介してハウジン
グ51に結合し、かつ上記の部分をシリコンゴム等の弾
性材でできたモールド材53で包むことにより、固定と
防水を行なっている。また、ハウジング51にはボルト
締め用のフランジ51aがついている。ノックセンサ5
0の突当て部52とフランジ51aの底面との高さh
(図2参照)は、ヘッドガスケット21の張り出し部2
1aの厚さtよりも小さくしておくことにより、ボルト
25を締めたときに、ブッシュ31の撓みによって突当
て部52がヘッドガスケットの張り出し部21aに一定
の力で押圧される。また、ヘッドガスケットの張り出し
部21aの表面は金属面を露出させておき、ノックセン
サ50の突当て部52との間には振動を減衰させるもの
は介在していない。また、ノックセンサ50は図1
(a)に示すように、全気筒(図示は4個)のほぼ中央
位置に取り付けられている。
【0013】なお、ヘッドガスケット21の材料として
は振動伝達性の高い金属であれば、ステンレス鋼SUS
304(18−8ステンレス)以外のものでももちろん
使用することが出来る。図10は、金属便覧に記載され
ている各種金属材料の防振係数と引っ張り強さとの関係
を示す特性図である。ヘッドガスケット21の材料とし
ては、防振係数が小さいもの、例えば銅合金系の一部、
アルミ合金系の一部、チタン合金系または炭素含有量
0.7%程度の鋼などが望ましい。
【0014】次に、図3に示す振動成分検出回路のブロ
ック図において、ノックセンサ50には、所定周波数の
ノック信号を検出するバンドパスフィルタ10が接続さ
れ、バンドパスフィルタ10からのノック信号はコンパ
レータ11に直接入力されると共に、整流回路12およ
び平滑回路13を介してコンパレータ11に入力され
る。さらに、コンパレータ11には積分器14および点
火回路15が順次接続され、点火回路15は積分器14
からの電圧信号に基づいて点火プラグ8の点火時期を調
整する。
【0015】次に実施例の作用を説明する。各気筒の燃
焼室5内でノックが生じたとすると、その圧力振動はヘ
ッドガスケット21の内周側端面からその外周側端面へ
向かって伝播し、張り出し部21aに伝わる。そしてノ
ックセンサ50は張り出し部21aを跨ぐようにして突
当て部52のみが張り出し部21aに接しているため、
ノック振動Kは突当て部52へ効率よく伝達する。この
ノック振動Kは、ノックセンサ50によって電気信号に
変換され、その信号はバンドパスフィルタ10に入力さ
れる。上記ヘッドガスケット21自体は振動伝達性の高
い金属板よりなるため、ノックセンサ50は、各気筒と
の距離の差による影響をあまり受けることなく、各気筒
から生ずるノック振動Kを良好に検出することが出来
る。しかも、ヘッドガスケット21は、振動伝達性の低
い材料よりなるシリンダブロック20およびシリンダヘ
ッド4で囲まれているため、吸排気バルブやクランクシ
ャフトなどから発生する機械振動がヘッドガスケット2
1にほとんど伝わることがない。したがって、雑音レベ
ルが小さくなるため、振動検出時におけるS/N比が向
上する。
【0016】さらにノックセンサ50は、ヘッドガスケ
ットの張り出し部21aを跨ぐようにして突当て部52
のみが張り出し部21aに接しているため、ノック振動
Kは突当て部52へ効率よく伝達すると共に、ハウジン
グ51のフランジ51aがガスケット21に接すること
がないため、その負荷質量がガスケット21の振動伝達
の周波数特性に与える影響もなくなる。
【0017】なお、ヘッドガスケット21は、その上下
両面をシリンダヘッド4とシリンダブロック20とで拘
束されているため、ノック振動Kはヘッドガスケット2
1中を横波ではなく主に縦波として伝わってくると考え
られる。このため、ノックセンサ50はヘッドガスケッ
ト21の縦波の方向、つまり圧電素子28の圧着平面に
沿う方向と平行な方向の振動を感知できるように設定す
ることが望ましい。図1(c)に示すノックセンサ50
においては、ヘッドガスケットの張り出し部21aを介
して前後方向の加速度が突当て部52に加わると、その
慣性力が圧電素子28に加わる。すると、この慣性力が
上下の電極28a面に対して前後方向へのせん断力とし
て作用する。このため、圧電素子28の圧電効果によっ
て上下両側の電極28a間に電気が発生し、この電気信
号が電極30を介してターミナル30aから外部に取り
出される。
【0018】次に、図12〜図14は、この発明に用い
られるヘッドガスケットの構造例を示す斜視図である。
まず、図12に示す構造は、ヘッドガスケット34の燃
焼室5に臨む側の端面を、ステンレス鋼SUS304製
のシール板35を折り返した部分35aで形成すると共
に、その他の上面部位に黄銅製の補助板36を積層して
なるものである。これにより、ヘッドガスケット34の
締め付け圧力が小さくとも良好なシール性を確保でき
る。文献名「ガスケット」(近代編集社、昭和49年刊
行)の第181頁に記載された表によれば、一般に平板
金属製ヘッドガスケットは大きな最小有効締め付け圧力
が必要とされ、特にステンレス鋼製のヘッドガスケット
は大きな最小有効締め付け圧力が必要とされる。したが
って、前述した図1のヘッドガスケット21としては、
振動伝達性が高いことのほかに大きな最小有効締め付け
圧力が必要とされる。一方、図11に示す表からも明ら
かなように、ステンレス鋼SUS304は、最高使用温
度が高いため、高温の燃焼ガスに接する箇所の材料とし
て適している。以上のことを勘案して、図12のヘッド
ガスケット34では、シール板35をステンレス鋼SU
S304で形成して耐熱性を確保すると共に、折り返し
部35aによって弾性撓みを大きくすることで、大きな
最小有効締め付け圧力を確保している。また、補助板3
6には高温の燃焼ガスが直接触れないので、耐熱性が若
干小さくても防振係数の小さい黄銅板などを使うこと
で、ノック振動の伝達性能を良好に確保できる。
【0019】図13は、ヘッドガスケットの他の具体例
を示すもので、その特徴は、シール板35の折り返し部
35aの先端側をさらに内側に曲げたことにある。これ
によって、ヘッドガスケット34に加わる締め付け圧力
の一部が曲げ部35bによって分担され、その結果、締
め付け圧力に対するヘッドガスケット34の使用耐久性
を向上させることが出来る。
【0020】図14は、ヘッドガスケットのさらに他の
具体例を示すもので、その特徴は、ヘッドガスケット3
4の上下両面にゴム系のシール部材37を貼り付けたこ
とにある。このようにシール部材37を貼り付けると、
シール性が向上するばかりでなく、ノック振動がヘッド
ガスケット34を伝わる際に、該振動がシリンダヘッド
4やシリンダブロック20に逃げるのを防ぐことが出来
るため、ノックセンサ50による検出感度をより一層高
めることが出来る。
【0021】次に、図4は、ノックセンサの第2の実施
例の断面図である。図4に示すノックセンサにおいて
は、ハウジング101につけられたステー部101aの
一端にある支持部101bをシリンダブロックの張り出
し部20aに当て、ステー部101aの中央をボルト2
5で締め付けることにより、突当て部102を一定の力
でガスケットの張り出し部21aに押しつけることが出
来る。そのため、クリアランスに気を配る必要がないと
いう利点がある。特にステー部101aをバネ効果を有
する金属等で構成することによって、ボルト25の締め
付けに大きく依存せず、安定な押しつけ圧を得ることが
出来る。
【0022】次に、図5は、ノックセンサの第3の実施
例の断面図である。図5に示すノックセンサにおいて
は、ハウジング104に取付け部分がなく、ノックセン
サ自身には取り付け手段を有していない。このノックセ
ンサはホルダ105を用いて固定する。この際、ボルト
25で締め付けられたホルダ105によってハウジング
104が押されることにより、突当て部102がヘッド
ガスケットの張り出し部21aに押し付けられる。な
お、ホルダ105にバネ性を持たせることによってノッ
クセンサ103を一定の力で押さえることが出来る。
【0023】次に、図6〜図9は、本発明の他の実施例
図であり、図6(a)はシリンダヘッドの上面図、図6
(b)は内燃機関主要部の断面図、図7は内燃機関全体
の側面図、図8はノックセンサの外観を示す側面図、図
9はノックセンサの断面図を示す。まず構成を説明する
と、金属性のヘッドガスケット21の中央に設けられた
細い張り出し部21bの両側にフランジ部21c、21
d(ヘッドガスケットを折り曲げた部分)を設け、その
フランジ部21c、21dにボルト25でノックセンサ
100を取り付ける。この際、図9に示すノックセンサ
100の金属製の突当て部102をヘッドガスケットの
張り出し部21bの真横に押し当て、ボルト25の締め
付けによる一定の力で押しつける。フランジ部21c、
21dは、図7に示すように、フランジ部21cは上方
へフランジ部21dは下方へ曲げられ、図6(b)に示
すように、ノックセンサ100の突当て部102の中心
をヘッドガスケット21の中央に一致させている。ノッ
クセンサ100は、図9に示すように、突当て部102
の上にL←→R方向〔内燃機関本体の左右方向、図6
(b)では紙面の上下方向〕に合わせて軸方向(104
b方向)に分極された圧電素子104とウエイト29そ
してターミナル30aがついた電極板30を、シリコン
ゴム製のブッシュ31を介してハウジング51に結合
し、上記の部分をシリコンゴム等の弾性材でできたモー
ルド材53で包むことにより、固定と防水を行なってい
る。ハウジング51にはボルト締め用のフランジ51a
がついており、プラスチック等の振動伝達性の悪い弾性
材でできたワッシャ105、106を介してボルト25
でヘッドガスケット21のフランジ部21c、21dに
締め付けることによって取り付ける。ノックセンサ10
0の突当て部102とフランジ51aの底面との高さh
(図8)は、図9のヘッドガスケット21の張り出し部
21bとフランジ部21c、21dとの高さの差eから
ワッシャ105の厚さtを引いた値(e−t)よりも小
さくしておくことにより、ボルト25を締めたときに、
突当て部102を張り出し部21bに一定の力で押圧す
ることが出来る。また、ヘッドガスケットの張り出し部
21bの先端21eは、面精度を上げた金属面とするこ
とにより、ヘッドガスケット21からのノック振動Kを
うまく伝達することが出来る。
【0024】次に作用を説明する。燃焼室5内で発生し
たノック振動Kは、振動伝達のよいヘッドガスケット2
1を通って張り出し部21bに伝わり、ノックセンサ1
00の突当て部102を通って圧電素子104を分極1
04b方向に伸縮させ、発生した電気をターミナル30
aに取り出す。なお、アースはヘッドガスケット21を
通して内燃機関本体に落としている。また、このノック
センサ100においては、そのフランジ51aがボルト
25でヘッドガスケット21に締め付けられているが、
振動伝達性の悪いワッシャ105、106が介在してい
るため影響を少なくすることが出来る。そのためこの実
施例においては、ノックセンサ100をヘッドガスケッ
ト21に取り付けることが出来るので、ノックセンサを
取り付けるためにシリンダブロック20に張り出し部2
0a等を設ける必要がなくなる、という利点がある。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、ヘッドガスケットの材料として振動伝達性の高い
ものを用い、これに伝わる振動に基づいてノック検出を
行なうように構成したことにより、振動検出手段に到達
する振動成分が増加するためノック検出を精度よく行な
うことが出来る。また、各気筒の振動は、共通のヘッド
ガスケットを伝わって検出されるので、各気筒の位置に
関係なく、振動検出手段の取り付け位置に対して遠い位
置にある気筒からの振動でも良好に検出することが出来
る。さらに、ヘッドガスケット自体に直接に振動検出手
段を固定すると、それがヘッドガスケットの重い負荷と
なってノック振動が伝達しにくくなるが、請求項1に記
載の発明においては、振動検出手段の取付け部がヘッド
ガスケットに接触しないように、該取付け部を内燃機関
構造体のヘッドガスケットを外れた部分に固定するよう
に構成したことにより、振動検出手段の取付けによって
ヘッドガスケット中をノック振動が伝達するのを阻害す
ることがなく、したがって感度のよいノック振動検出が
可能となる。また、請求項2に記載の発明においては、
振動検出手段の取付け部を緩衝材を介してヘッドガスケ
ットに固定するように構成したことにより、振動検出手
段の取付けによる影響を軽減することが出来る。そのた
め振動検出手段をヘッドガスケットに取り付けることが
出来るので、振動検出手段を取付けるためにシリンダブ
ロック等の形状を変える必要がなくなる、等の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例図であり、(a)はシリンダ
ブロックの上面図、(b)は内燃機関主要部の断面図、
(c)はノックセンサの断面図。
【図2】ノックセンサの外観を示す側面図。
【図3】振動成分検出回路のブロック図。
【図4】ノックセンサの第2の実施例の断面図。
【図5】ノックセンサの第3の実施例の断面図。
【図6】本発明の他の実施例図であり、(a)はシリン
ダブロックの上面図、(b)は内燃機関主要部の断面
図。
【図7】図6の実施例における内燃機関の側面図。
【図8】ノックセンサの外観を示す側面図。
【図9】ノックセンサの断面図。
【図10】金属材料の引っ張り強さと防振係数の関係を
示すグラフ。
【図11】メタルガスケット材料の最高使用温度を示す
図表。
【図12】本発明に用いるヘッドガスケット構造の具体
例を示す斜視図。
【図13】本発明に用いるヘッドガスケット構造の他の
具体例を示す斜視図。
【図14】本発明に用いるヘッドガスケット構造のさら
に他の具体例を示す斜視図。
【図15】従来の内燃機関主要部の断面図。
【図16】従来の振動成分検出回路のブロック図。
【図17】従来のノックセンサの断面図。
【符号の説明】
2…シリンダ 4…シリンダヘッド 10…バンドパスフィルタ 11…コンパレータ 12…整流回路 13…平滑回路 14…積分器 15…点火回路 20…シリンダブロック 20a…張り出し部 21…ヘッドガスケット 21a、21b…ヘッドガスケットの張り出し部 21c、21d…ヘッドガスケットのフランジ部 21e…21bの先端部分 28…圧電素子 28a…電極 29…ウエイト 30…電極 30a…ターミナル 31…ブッシュ 50…ノックセンサ(振動検出手段) 51a…フランジ 52…突当て部 101…ハウジング 101a…ステー部 101b…支持部 102…突当て部 104…圧電素子 104a…電極 104b…分極方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダブロックとシリンダヘッドとの間
    に介装された、振動伝達性の高い材料からなるヘッドガ
    スケットと、 振動検出部とそれを固定するための取付け部とからな
    り、上記振動検出部が上記ヘッドガスケットに接触し、
    かつ上記取付け部が上記ヘッドガスケットに接触しない
    ように上記取付け部が内燃機関構造体に固定された振動
    検出手段と、 上記振動検出手段に接続され、その出力信号に基づいて
    ノック振動成分を検出する振動成分検出回路と、 を備えたことを特徴とするノック検出装置。
  2. 【請求項2】シリンダブロックとシリンダヘッドとの間
    に介装された、振動伝達性の高い材料からなるヘッドガ
    スケットと、 振動検出部とそれを固定するための取付け部とからな
    り、上記振動検出部が上記ヘッドガスケットに接触する
    ように、上記取付け部が緩衝材を介して上記ヘッドガス
    ケットに固定された振動検出手段と、 上記振動検出手段に接続され、その出力信号に基づいて
    ノック振動成分を検出する振動成分検出回路と、 を備えたことを特徴とするノック検出装置。
JP3239611A 1991-09-19 1991-09-19 ノツク検出装置 Pending JPH0579901A (ja)

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