JPH0578883A - ニオブ合金電着浴及び電着法 - Google Patents

ニオブ合金電着浴及び電着法

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JPH0578883A
JPH0578883A JP27183891A JP27183891A JPH0578883A JP H0578883 A JPH0578883 A JP H0578883A JP 27183891 A JP27183891 A JP 27183891A JP 27183891 A JP27183891 A JP 27183891A JP H0578883 A JPH0578883 A JP H0578883A
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JP
Japan
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niobium
halide
bath
electrodeposition
alloy
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JP27183891A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Koura
延幸 小浦
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ニオブ塩と、N−アルキルピリジニウムハロ
ゲン化物又はN−アルキルイミダゾリウムハロゲン化物
と、ハロゲン化スズ又はハロゲン化ゲルマニウムとを含
有するニオブ−スズ合金電着浴を用いて電解し、ニオブ
−スズ合金又はニオブ−ゲルマニウム合金を得る。 【効果】(1) 電解法により低温でニオブ合金を得ること
ができる。 (2) 線材や複雑な形状物であっても、簡単に、しかも大
量に製造することができる。 (3) 合金の組成及び結晶形態をコントロールするのが容
易になるので、超伝導合金としてのニオブ合金の製造工
程を簡略化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニオブ−スズ合金又は
ニオブ−ゲルマニウム合金電着浴及び電着法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ニオブ及びニオブ合金を製造する
のに、乾式法を採用していた。しかしながら、ニオブ及
びニオブ合金を線材や、特に形状物等として得るのは、
非常に困難であり、特にNb3 Sn、Nb3 Ge等の超
伝導合金は、乾式法では、その組成や結晶形態をコント
ロールすることが極めて難しいので、工程が複雑になる
という欠点があった。
【0003】したがって、電解によるニオブ合金の製造
方法が、切望されているが、線材等を生産性よく得るこ
とができる産業上有効な電解法は、まだ確立していな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、線材
や複雑な形状物であっても、簡単に、しかも大量にニオ
ブ合金を生産することができ、また合金の組成、結晶形
態をコントロールするのが容易になるので、超伝導合金
としてのニオブ合金の製造工程を簡略化することができ
る電着浴及び電着法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、ニオブ
塩と、N−アルキルピリジニウムハロゲン化物又はN−
アルキルイミダゾリウムハロゲン化物と、ハロゲン化ス
ズ又はハロゲン化ゲルマニウムとを含有するニオブ−ス
ズ合金又はニオブ−ゲルマニウム合金電着浴である。
【0006】本発明の第二は、前記電着浴を用い、直流
又はパルス電流により、浴温0〜150℃、電流密度
0.1〜30A/dm2 で電解する電着法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いるニオブ塩としては、ハロゲン化ニオブ、オキソハ
ロゲン化ニオブ及び有機金属ニオブ塩の無水物が好まし
い。ハロゲン化ニオブとしては、例えば、NbX3 、N
bX4 、NbX5 等(式中、Xはハロゲン原子を表す)
を挙げることができる。オキソハロゲン化ニオブとして
は、例えば、NbO2 X、NbOX3 等(式中、Xは前
記と同じ)を挙げることができる。
【0008】有機金属ニオブ塩としては、例えば、 NbC
l3・CH3OCH2CH2CH2OCH3 等を挙げることができる。本発
明に用いるN−アルキルピリジニウムハロゲン化物及び
N−アルキルイミダゾリウムハロゲン化物としては、ア
ルキルの炭素数が、1〜4のものが好ましい。
【0009】本発明に用いるハロゲン化スズとしては、
例えば、SnX4、SnX3 、SnX2 等(式中、Xは
前記と同じ)の無水物を挙げることができる。本発明に
用いるハロゲン化ゲルマニウムとしては、例えば、Ge
3 、GeX2 、GeX等(式中、Xは前記と同じ)の
無水物を挙げることができる。
【0010】前記ニオブ塩、N−アルキルピリジニウム
ハロゲン化物、N−アルキルイミダゾリウムハロゲン化
物、ハロゲン化スズ及びハロゲン化ゲルマニウムの中で
も、塩化物は操作性及び価格の点で好ましく、臭化物
は、電着浴の粘性を低下させることができるとともに、
導電率を高め、高い電流密度で電解することができるの
で好ましい。
【0011】電着浴のニオブ塩及びハロゲン化スズ又は
ハロゲン化ゲルマニウムの濃度は、その合計量で、1〜
70 mol%、好ましくは30〜70 mol%、さらに好ま
しくは40〜70 mol%である。この濃度が、1 mol%
未満のときには、浴中のアルキルピリジニウムカチオン
等の濃度が高くなり、ニオブ等の金属が析出しにくくな
る場合があり、70mol %を超えるときには、電着浴の
融点が高くなる。
【0012】ニオブ塩とハロゲン化スズ又はハロゲン化
ゲルマニウムの配合比は、ニオブ塩が0.1〜99.9
mol %の範囲で、製造するニオブ合金の金属比により、
適宜調節することができる。電着浴のN−アルキルピリ
ジニウムハロゲン化物又はN−アルキルイミダゾリウム
ハロゲン化物の含有量は、1〜99 mol%、好ましくは
30〜70 mol%、さらに好ましくは30〜60 mol%
である。
【0013】本発明の電着浴は、アルカリ金属ハロゲン
化物及び/又は芳香族系有機溶媒を添加することによ
り、浴の粘性を低下させるとともに、導電率を向上させ
ることができるので、高い電流密度で電解することが可
能となる。アルカリ金属ハロゲン化物としては、例え
ば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等を
挙げることができる。
【0014】アルカリハロゲン化物の添加量は、ニオブ
塩とN−アルキルピリジニウムハロゲン化物と、ハロゲ
ン化スズ又はハロゲン化ゲルマニウムとの合計モル数に
対して30 mol%以下である。この添加量が、30 mol
%を超えるときには、アルカリ金属を析出する場合があ
るので好ましくない。
【0015】芳香族系有機溶媒としては、例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができる。ア
ルカリハロゲン化物の添加量は、ニオブ塩とN−アルキ
ルピリジニウムハロゲン化物と、ハロゲン化スズ又はハ
ロゲン化ゲルマニウムとの合計モル数に対して30 mol
%以下である。この添加量が、30 mol%を超えるとき
には、アルカリ金属を析出する場合があるので好ましく
ない。
【0016】芳香族系有機溶媒の添加量は、上記三成分
又は四成分の合計量に対して10〜75vol %である。
この添加量が、10vol %未満のときには、光沢剤とし
ては作用するが、電流密度を向上させることができない
場合があり、75vol %を超えるときには、金属イオン
濃度が薄くなり過ぎるので、電流効率が著しく減少する
場合がある。
【0017】本発明の電着法は、このような電着浴を用
い、直流又はパルス電流により、浴温0〜150℃、電
流密度0.1〜30A/dm2 で電解する。電源は、直流に
比べ、パルス電流を用いるほうが、より高い電流密度で
電解できるので好ましい。また、本発明の電着法は、用
いる電着浴に超音波を照射するか、電着浴をジェット噴
流で撹拌するか、あるいは該照射と撹拌を併用すること
により、より高い電流密度で電解できるので好ましい。
【0018】浴温は、より高いほうが、高い電流密度で
電解できるが、電析形態、エネルギー効率の面からの判
断も必要である。本発明の電着法は、用いる電着浴が水
分及び酸素を嫌うので、乾燥した不活性気体雰囲気、特
にアルゴン又は窒素雰囲気で電解するのが好ましい。本
発明の電着法に用いる陽極には、可溶性の陽極と不溶性
の陽極を用いることができる。
【0019】可溶性の陽極としては、アルミニウム、ス
ズ、ゲルマニウム等を挙げることができる。不溶性の陽
極としては、白金、炭素等を挙げることができる。不溶
性の陽極を用いる場合には、電解中に、陽極からハロゲ
ンガスを発生させつつ、浴にハロゲン化金属塩を補給す
ることにより、陰極に純度の高い電着物を得ることがで
きる。
【0020】陰極には、公知の陰極、例えば、銅板、ニ
ッケル板等を用いることができる。本発明の電着法は、
陽極と陰極との間に隔膜を設け、電解するのが好まし
い。隔膜としては、例えば、ナフィオン等を用いること
ができる。これらの隔膜は、電解しているときに、浴中
の不純物が陰極に拡散するのを防止するので、不純物の
浴への溶解度等の関係から、不純物の多い可溶性陽極を
用いる場合や、より純度の高い電着物を得るのに有効で
ある。
【0021】
【実施例】
実施例1 N−ブチルピリジニウムクロリド(以下、BPCとい
う)に、二塩化スズ及び五塩化ニオブを乳鉢で十分混合
したものを少量ずつ添加し、五塩化ニオブと二塩化スズ
とBPCとのモル比が、7:1:10の電着浴を調製し
た。次に、得られた電着浴中で、陰極として銅板(厚さ
0.5mm)を、陽極としてスズ板を用い、40℃、電流
密度1A/dm2 の条件で、窒素雰囲気下に2時間電解を行
った。
【0022】なお、陰極の銅板は、常法により電解脱
脂、酸洗いした後、メタノール、アセトンで洗浄、乾燥
したものを、直ちに用いた。陰極に、緻密な結晶を有す
るニオブ−スズ合金を電着物として得た。この電着物を
X線回折で分析したところ、Nb3 Snであることが判
明した。
【0023】実施例2 五塩化ニオブと三塩化ゲルマニウムをモル比が2:1に
なるように乳鉢で十分に粉砕、混合したものを、前記五
塩化ニオブと等モルのBPCに混合、溶解させて電着浴
を調製した。次に、得られた電着浴中で、陰極として、
実施例1と同様に前処理した銅板を、陽極として白金板
を用い、70℃、電流密度1A/dm2 の条件で、窒素雰囲
気下に2時間電解を行った。陰極に、緻密な結晶を有す
るニオブ−ゲルマニウム合金を電着物として得た。この
電着物をX線回折で分析したところ、Nb3 Geである
ことが判明した。
【0024】実施例3及び4 五塩化ニオブに代えて三塩化ニオブを用いたほかは、実
施例1又は2と同様にして、ニオブ−スズ合金又はニオ
ブ−ゲルマニウム合金を電着物として得た。これらの電
着物をX線回折で分析したところ、それぞれNb3
n、Nb3 Geであることが判明した。
【0025】実施例5、6及び7 BPCに代えて、N−メチル−N´−エチルイミダゾリ
ウムクロリドを用いたほかは、実施例1〜3と同様にし
て電着浴を調製した。その結果、これらの電着浴の粘性
及び融点が下がり、20〜30℃の浴温度で、同様の電
着物を得ることができた。
【0026】実施例8 実施例1に用いた電着浴に、さらにベンゼン30 vol%
を加えた電着浴を調製した。その結果、電着浴の粘性が
低下するとともに、導電率が向上し、常温、電流密度2
A/dm2 の条件で、ニオブ−スズ合金を得ることができ
た。
【0027】実施例9 実施例2に用いた電着浴に、さらに塩化リチウムを実施
例2の電着浴の合計モル数に対して5 mol%加えた電着
浴を調製した。その結果、電流密度1.5A/dm2 で、ニ
オブ−ゲルマニウム合金を得ることができた。
【0028】実施例10 実施例5の電着浴でジェット噴流を用い、常温で、30
分間電解した。その際、電流密度20A/dm2 で、緻密な
結晶を有するニオブ−スズ合金を電着物として得ること
ができた。
【0029】実施例11 実施例2の電着浴を用い、浴温80℃、duty cycle:
0.1、周期=10msecのパルス電流で2時間電解し
た。その際、電流密度5A/dm2 で、緻密な結晶を有する
ニオブ−ゲルマニウム合金を電着物として得ることがで
きた。
【0030】比較例1 実施例2の浴を用い、浴温70℃、電流密度50A/dm2
で電解したところ、きわめて剥離しやすい電着物しか得
られなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、次の効果を奏する。 (1) 電解法により低温でニオブ合金を得ることができ
る。 (2) 線材や複雑な形状物であっても、簡単に、しかも大
量に製造することができる。 (3) 合金の組成及び結晶形態をコントロールするのが容
易になるので、超伝導合金としてのニオブ合金の製造工
程を簡略化することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニオブ塩と、N−アルキルピリジニウム
    ハロゲン化物又はN−アルキルイミダゾリウムハロゲン
    化物と、ハロゲン化スズ又はハロゲン化ゲルマニウムと
    を含有するニオブ−スズ合金又はニオブ−ゲルマニウム
    合金電着浴。
  2. 【請求項2】 さらに、アルカリ金属ハロゲン化物及び
    /又は芳香族系有機溶媒を含有する請求項1記載の電着
    浴。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電着浴を用い、
    直流又はパルス電流により、浴温0〜150℃、電流密
    度0.1〜30A/dm2 で電解する電着法。
  4. 【請求項4】 電着浴に超音波を照射するか、電着浴を
    ジェット噴流で撹拌するか、あるいは該照射と撹拌を併
    用する請求項3記載の電着法。
  5. 【請求項5】 陽極と陰極との間に隔膜を設ける請求項
    3又は4記載の電着法。
JP27183891A 1991-09-25 1991-09-25 ニオブ合金電着浴及び電着法 Pending JPH0578883A (ja)

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