JPH0578815B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は原稿あるいは一般的に紙のサイドエツ
ジ（側縁）の検知装置に関する。

従来の技術 設計図面等を複写する大型の複写機において
は、一般的な複写機のように静止したプラテンガ
ラス上に置かれた原稿を光学系を動かすことによ
り走査露光する方式ではなくて、光学系を静止さ
せて原稿を動かすことにより原稿に対応する静電
潜像を感光ドラム上に形成している。これは製図
用図面はすべてシート状原稿であり、又非常に大
型になるので、光学系を固定し原稿を移動させた
方が装置的により簡単になりかつ安価に製造でき
るという理由による。複写すべき製図用図面等の
原稿は通常多数配置した送りローラー間に挟まれ
て送られるか、あるいは送りベルトにより搬送さ
れる構成となつている。コピーを複数枚得たい場
合は、複写すべき図面原稿を前述したローラー等
に挟んでコピー枚数に応じて回転させなければな
らないため、原稿の位置が段々ずれてくることが
よくある。よつてこの原稿のサイドエツジを検出
し、この検出信号により原稿位置矯正装置を働か
せて複写すべき図面原稿が常に一定位置となつて
露光されるように構成している。原稿が予め定め
られた位置からずれるずれ方には、横ずれ及びス
キユー（傾き）の２種類がある。横ずれとは、原
稿が予め定められた搬送位置から横方向に平行に
ずれることであり、これに対してスキユーとは、
原稿が進行方向に斜めとなつて搬送されることで
ある。

原稿にスキユーが起こつた場合には、フオトセ
ンサー等を原稿搬送径路中に搬送方向と直角方向
に２個設け、原稿の通過する時間差を検出するこ
とによつて、原稿の曲りを換算し、原稿位置矯正
装置を働かせる方式が知られているが、原稿が走
査方向（搬送方向）に対して横にずれた場合、従
来そのずれを検出する安価な装置は無く、機械の
微妙な調整にたよるしかなかつた。そこで本発明
者等は先に、原稿サイドエツジ検出装置として、
複数の電極をそれぞれエンコーダーに接続し、該
電極の各々に通常接触する導電性ブラシを設ける
ことにより、電極と導電性ブラシとの間を通過す
る原稿の有無によつて電極の電位が変化すること
を利用して、原稿のサイドエツジを検出する装置
を提案した。

発明が解決しようとする問題点 しかし本発明者等が先に提案した原稿サイドエ
ツジ検出装置は、複数の電極に導電性ブラシが常
に接触している為、原稿が電極とブラシとの間を
通過する場合に原稿がブラシにひつかかつてしま
うことがよくありその対策が望まれていた。

よつて本発明の目的は、上述した従来技術の欠
点を克服した、安価で信頼性の高い原稿サイドエ
ツジ検出装置を提供することである。

問題点を解決するための手段 前述した従来技術の問題点を解決する為に、本
発明は、複数の電極をそれぞれエンコーダーに接
続し、該電極の各々に選択的に接触する導電性ブ
ラシを設けることにより、電極と導電性ブラシと
の間を通過する原稿の有無によつて電極の電位が
変化することを利用して原稿のサイドエツジを検
出する装置において、原稿の通過を検知する検知
手段と、前記検知手段からの検知信号により前記
導電性ブラシを前記電極に非接触の第１位置から
前記電極に接触する第２位置に変位させる駆動手
段とを備えたことを特徴とする原稿サイドエツジ
検出装置を提供する。

このように本発明によれば、導電性ブラシを電
極に常に接触させているのではなく、通常は導電
性ブラシを電極から離間しておき、原稿がサイド
エツジ検出装置の直前にきた場合にこれをフオト
センサー等の手段により検知して、この検知信号
により導電性ブラシを変位させて瞬間的に電極に
接触させるように構成したので、従来装置のよう
に原稿が導電性ブラシと電極との間に詰まるいわ
ゆる原稿ジヤムが発生する可能性はほとんどな
い。

以下本発明の一実施態様を図面を参照して詳細
に説明することにする。添付図面において、本発
明の原稿サイドエツジ検出装置は、電極ユニツト
１０及び導電性ブラシユニツト１２を含んでい
る。電極ユニツト１０は原稿４０の搬送方向と直
角方向に伸長した絶縁性基板１４とこのこの絶縁
性基板１４上に間隔を置いて設けられた複数の電
極１６とから構成される。各電極１６は接続線１
８を介してエンコーダー２０に接続されていると
共に抵抗２２を介して接地されている。導電性ブ
ラシユニツト１２は導電性プレート２４に多数の
導電性針金２６をブラシ状に植設し、導電性プレ
ート２４を回転軸２８に固着して構成している。
導電性プレート２４は電源３０に接続されている
為、ブラシ状に植設された導電性の針金２６には
電源電位が印加されていることになる。導電性ブ
ラシユニツト１２の回転軸２８の一端にはリンク
３２が固着されており、このリンク３２はソレノ
イド３４に連結されている。

特に図示しないがフオトセンサー等の検知装置
が本発明の原稿サイドエツジ検出装置の近傍に設
けられており、原稿４０が搬送されてくるとその
先端４２を検知し検知信号を発生する構成となつ
ている。ソレノイド３４は、通常励磁されてお
り、これによりリンク３２を介して導電性ブラシ
ユニツト１２をその回転軸２８の周りに反時計方
向に回転することにより、通常ブラシ状の針金２
６が電極１６に接触しないようにしている。原稿
先端通過検知手段からの検知信号により、ソレノ
イド３４の励磁を解き、これによりリンク３２を
介して導電性ブラシユニツト１２をその回転軸２
８の周りに時計方向に回転しブラシ状に植設され
た導電性の針金２６を電極１６に接触させるよう
にする。ブラシ状の針金２６が電極１６に接触す
るのは例えば１秒程度のほんの短い時間で十分で
あり、再びソレノイド３４を励磁して針金２６を
電極１６から離間させるようにするのが望まし
い。その理由はエンコーダー２０での電圧の検知
は瞬間的に行なわれるものであり、あまり長い時
間ブラシ状の針金２６と電極１６とを接触させて
おくと、原稿のジヤムが発生するおそれがあるか
らである。

作 用 以上のように構成された本発明の原稿サイドエ
ツジ検出装置の作用について以下に説明する。本
発明の原稿サイドエツジ検出装置は、通常ソレノ
イド３４が励磁されており、ブラシ状の針金２６
は電極１６とは離間するようになされている。原
稿搬送経路中に置かれた図示しないフオトセンサ
ーにより、原稿４０の先端４２の通過を検知する
と、その検知信号によりソレノイド３４の励磁が
解除され、その結果導電性ブラシユニツト１２が
その回転軸２８を中心として時計方向に回転され
ブラシ状の針金２６が各電極１６に接触するよう
になる。ブラシ状の針金２６と電極１６との間に
原稿４０が存在しない場合には、ブラシ状の針金
２６と電極１６とは電気的に接触し、この結果導
電性ブラシユニツト１２が電極３０に接続されて
いるので対応する電極１６にも電源電圧が印加さ
れ、この電源電圧が接続線１８を介してエンコー
ダー２０に入力される。

一方ブラシ状の針金２６と電極１６との間に原
稿４０が存在する場合には、原稿４０によりブラ
シ状の針金２６と電極１６との間の電気的接触が
絶たれ、この結果各電極が抵抗２２を介して接地
されているので対応する電極も接地電位となり、
この接地電位が接続線１８を介してエンコーダー
２０に入力される。このように原稿４０が存在す
る場所の電極１６は接地電位に保たれ、一方原稿
４０が存在しない部分の電極１６は高電位に保た
れる為、エンコーダー２０では電圧の相違を検出
することにより原稿のサイドエツジがどこにある
かを容易に検知することができる。

原稿のサイドエツジの検出が完了したら、ソレ
ノイド３４を再び励磁してブラシ状の針金２６を
電極１６から離間するようにする。このように本
発明によれば、導電性ブラシ体１２が電極１６に
あるいは原稿４０に接触する時間は非常に短時間
な為、原稿のジヤムを引起こすことはほとんどな
い。

発明の効果 以上詳述したように本発明によれば導電性ブラ
シが通常電極から離間されて配置されており、原
稿の通過に伴い瞬間的に電極に接触するように回
転される構成である為、原稿の走行に支障を与え
ず原稿の詰り（ジヤム）を引起こすことがほとん
どない。更に本発明によれば非常に安価で信頼性
の高い原稿サイドエツジ検出装置を提供すること
が出来るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の原稿サイドエツジ検出装置
の概略構成図である。 １０……電極ユニツト、１２……導電性ブラシ
ユニツト、１４……絶縁性基板、１６……電極、
２０……エンコーダー、２２……抵抗、２４……
導電性プレート、２６……ブラシ状針金、２８…
…回転軸、３０……電源、３４……ソレノイド、
４０……原稿。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の電極をそれぞれエンコーダーに接続
   し、該電極の各々に選択的に接触する導電性ブラ
   シを設けることにより、電極と導電性ブラシとの
   間を通過する原稿の有無によつて電極の電位が変
   化することを利用して原稿のサイドエツジを検出
   する装置において、原稿の通過を検知する検知手
   段と、前記検知手段からの検知信号により前記導
   電性ブラシを前記電極に非接触の第１位置から前
   記電極に接触する第２位置に変位させる駆動手段
   とを備えたことを特徴とする原稿サイドエツジ検
   出装置。