JPH0578809A - 電磁波シールド被膜形成法 - Google Patents

電磁波シールド被膜形成法

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JPH0578809A
JPH0578809A JP23921191A JP23921191A JPH0578809A JP H0578809 A JPH0578809 A JP H0578809A JP 23921191 A JP23921191 A JP 23921191A JP 23921191 A JP23921191 A JP 23921191A JP H0578809 A JPH0578809 A JP H0578809A
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JP
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electromagnetic wave
wave shielding
wires
spraying
arc
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JP23921191A
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English (en)
Inventor
Masahide Iura
征英 井浦
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子機器等の電磁波シールドにおいて、電磁
シールド効果が大で、密着力及び付着効率の高い電磁波
シールド被膜の形成方法を提供することを目的とする。 【構成】 円錐状に低温気流をガス噴射口5から噴射さ
せ、その絞り込まれる気流の負圧領域において溶射溶線
の異極性のワイヤー1,2を接触させ、ワイヤー1,2
の接触部3にアークを発生させ、その熱で溶解した溶融
金属を吸引するように絞り込んだ気流中に導入し、気流
により溶融金属を微細化しながら急速冷却し、被射体に
衝突・被着させる。 【効果】 電磁シールド効果のある金属を、減圧内アー
ク溶射機による低温溶射により担持させることにより、
溶射膜の密着力を高め、付着効率を高めることを実現し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器の電磁波シー
ルド被膜形成法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ワープロ等の電子機器の軽量化の
ために、外郭体に樹脂を使用する場合が多くなり、電子
機器から発生する不要電磁波が問題となっていて、世界
的にも規制が厳しくなる傾向にある。これらの不要電磁
波を防止するためには、外郭樹脂の表面に、金属溶射等
の方法により導電性金属の被覆を形成することによって
不要電磁波をシールドする方法が効果が大きいとされ、
主流となっている。従来の金属溶射法は、ほとんどガス
フレーム式又は電気アーク式である。両方式とも噴射気
体として圧縮空気を使用し、溶射時アーク後方より噴射
する方式である。
【0003】ガスフレーム式溶射法は、アセチレンガス
及び酸素を使用してガスノズル中央部より繰り出される
溶線を溶解すると同時に、周辺から噴射される圧縮気体
をも、瞬時にアセチレンガスフレームの高温約8000
°Cに熱せられ熱気流となり、中心部で溶解される金属
液相体を粉砕し、5μ−150μの微小な溶融粒子を高
温活性ガス体で保護すると同時に、被射体に溶着させる
酸化度の低い、安定した、溶射法と言えるものである。
【0004】電気アーク式溶線溶射法は、図3に示すよ
うに溶融熱源として、電気アークを使い、コスト安だけ
でなく、ガスフレーム式の3−4倍の溶線溶融が可能で
あり、大幅な作業効率をあげることが可能である。図3
はアーク溶射装置を示す概略図で、1,2は亜鉛製ワイ
ヤーで、ワイヤー1,2にはそれぞれ電圧がかけられて
いる。このワイヤー1,2はアーク溶射装置の先端で接
触するようになっている。ワイヤー1,2が接触する
と、電圧がかかっているため、接点が高温になり亜鉛が
溶融する。5はコンプレッサーからのガス噴射口で、コ
ンプレッサーはワイヤー1,2の接触部3の後方に設け
られたノズルから空気を放出して溶融した亜鉛を被射体
4に担持させる。これは2本の金属のワイヤー1,2を
集電部であるリーダー(ガイド)チューブに左右対照に
取り付け、それぞれの中心部から繰り出される溶線のワ
イヤー1,2を中央部のワイヤー接触部3で交差させ、
ワイヤー1,2に電圧を印加し、そのワイヤー接触部3
に大電流を通し、アークを発生させ、この個所を溶融
し、瞬時に噴射される高圧噴流気流にて前方に溶融粒子
を飛散させる方法を採用するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来方
式の電子機器の外郭樹脂の金属溶射方法は、多くの欠点
があり普及を阻害している。それは外郭樹脂への溶射膜
の密着力が小さくて剥離し易いことと、付着効率が低い
こと及びコストが高くなることである。
【0006】その理由は、溶融溶射量が限定され作業効
率を上げることができず、又被射体への溶融粒子の付着
率の低下や急激な温度上昇による溶射層の極度の歪に起
因する自然剥離が生じることにある。詳しく説明する
と、ガスフレーム式溶射法では、溶融量が限定されるこ
とと熱源に使用するアセチレンガス及び酸素の価格が高
いなどという問題が発生すると同時に高圧ガス取扱い上
の危険性が高いものであった。
【0007】又、電気アーク式溶線溶射法は金属の溶融
プロセスとしては最悪な条件下にある。というのは金属
溶融現象は加熱することにより金属分子の活動を極限ま
で高め、金属イオンを発生させ、溶融させるものである
が、これらの金属溶融現象を高圧高速気流中で再現しよ
うとすることに無理がある。
【0008】なぜならば、通常溶射時、噴射気体は圧縮
空気を使用するが、アーク後方より噴射される吐出量
は、0.8m−2.0m/minにおよび5kg−7k
g/cm2,秒速180m−210mの流速と圧力でも
って噴射させるものであるから、大量の溶融熱量を前方
に噴き飛ばすこととなる。これは一般的金属溶解法の通
念からは、明らかに逆行する方法であり、同時に溶融点
に空気を吹き込むため、酸化等の有無、無機変化が著し
く金属皮膜の加工時における各種使用金属素材の劣化を
著しいものとする。
【0009】更に溶射加工コストを最も左右する付着率
も使用材料の50%前後と低いものである。それらの最
大原因は高圧、高速気流中で溶融させる為、連続的な線
爆溶融法を応用している為である。これらの条件下では
連続的安定した溶融現象が得られぬ為、溶線断面の最大
値まで電流を流すことにより、ピンチ化現象(ヒューズ
の断線と同じ線爆現象)を応用、発生する大きなアーク
は線径、搬線スピードのそれぞれの増大により巨大な連
続アークフレームとなり、噴射気流により前方へ吹き飛
ばされる。
【0010】これらのアークフレームは8000°Cに
達する。ピンチ化現象により5μ−15μ程度の微粉砕
された金属粒子は前方に発生する高温アークフレーム中
を飛行時、噴射気体を含めて高温となりオーバーヒート
気味に溶融され被射体にたたきつけられ溶着する。
【0011】この為、低融点金属、例えば亜鉛合金など
は20%程度までが気化すると同時に、拡散飛行して付
着力の低下を招くものである。一方、高融点金属も拡散
飛行による付着力の低下だけでなく、高温粒子が溶着
後、母材側に熱拡散されて急冷却する為、成膜時におい
て、各々の粒子の収縮のずれによる累積化された大きな
歪となり、密着性が悪くなる現象がみられる。この点は
ガスフレーム式溶射法でも同じことが言える。
【0012】本発明の課題は、以上の従来技術の欠点の
最大原因が高圧気流中で溶線の溶融が行なわれ且つ金属
粒子がオーバーヒート気味に溶融される点にあることに
鑑み、アーク溶融範囲の減圧化と同時に金属粒子の冷却
を図ることにより金属溶融現象を無理なく連続的に行
え、しかも大容量の溶融を可能にできるようにする減圧
内アーク溶射機による低温溶射法により電子機器の電磁
波シールド材として、電磁シールド効果のある金属を、
電子機器外郭樹脂の内壁に密着力が大で、低コストで担
持させることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を達
成するために、以下に説明する減圧内アーク溶射機によ
る低温溶射法により電子機器の電磁波シールド材とし
て、電磁シールド効果のある金属を、電子機器外郭樹脂
の内壁に担持させるものである。
【0014】ここでいう減圧内アーク溶射機による低温
溶射法とは溶射溶線溶融位置と圧縮低温気体の通路とを
別々にし、噴射気流により発生する負圧圏内に溶射溶線
の溶融位置を置き、溶融した金属液相体が噴射気流方向
へ吸引されるようにし、且つ、吸引されたこの金属液相
体が破砕されて、複雑な突起を有する形状の細粒とな
り、表面積を急激に著増されて急速に冷却されると同時
に低温の噴射気流によって効果的に冷却し、これが噴射
気流に乗って被射体上へ衝撃的に被着され、該細粒が隣
接するもの同志交互に突起を絡ませた状態で塑性変形し
て押しつぶされ、一体的に被着されるようにしたもので
ある。
【0015】
【作用】次に上記構成の作用について説明する。
【0016】溶射溶線に電圧が印加され、その交差部に
アークを生起させ、その発生熱で溶融された溶射溶線は
まず液相体となる。次にエジェクターの作用で噴射気流
の絞り込まれた個所の手前に負圧領域が発生し、その方
向へ吸引される。そして該気流に突入した瞬間、液相体
は細かく砕かれ、その形は複雑な突起、例えば樹皮のよ
うな枝を有する不定形状にギザギザな変形粒子になり、
粒子面積は一挙に急拡大され、次の瞬間周辺冷気によ
り、急速に冷却固化され、さらに、噴射飛行中も引き続
いてこの周辺冷気によって冷却される。
【0017】又、粒子はこの高速の吹き付け気流で高速
に加速され、この吹き付け気流とともに飛行して被射体
の面状に衝撃的に吹き付けられると同時に、自らの衝突
エネルギーで被射体面に喰い込み強固に付着する。しか
し、粒子後部の複雑形状はそのまま保持される。そして
後続の粒子がこの付着先行粒子に順次喰い込むようにし
て、又周囲の他の粒子のそれと絡み合って順次金属の膜
を形成することとなる。
【0018】このように粒子表面積の急拡大に低温の噴
射気流の冷気による冷却作用が効果的に作用して粒子の
冷却作用は顕著であり、しかも被射体面に粒子が衝突に
よって生じる発熱も粒子に与えられた冷気と低温気体の
吹き付けによる冷却作用とでうまく抑制できる。
【0019】さらに、溶融点は負圧圏内にあって、噴射
気体に晒されず、熱の損出も抑えられ、溶射溶線は自ら
の溶融点において連続溶融されると共に平均的アーク温
度も従来法に比べて約1/3程度に軽減されて金属の気
化量が大幅に(従来法の約1/10程度)減少されるに
至り、大容量の溶融とあわせて粒子温度の低下にも大き
く貢献でき、所期の目的をうまく達成できた。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例について説
明する。図1は亜鉛を溶射する低温溶射装置の構造を示
す図面である。
【0021】図中、1,2は亜鉛ワイヤーで、ワイヤー
1,2にはそれぞれ電圧がかけられている。このワイヤ
ー1,2は低温溶射装置の先端のワイヤー接触部3で接
触するようになっている。ワイヤー1,2が接触すると
電圧がかかっているため、その接点が高温になり亜鉛が
溶融する。低温溶射装置の先端部の円周状のガス噴射口
5から、ワイヤー1,2の接触部を囲むように空気を放
出している。
【0022】このように円周状のノズル5から空気が放
出されると、ワイヤー1,2の接触部3の前方で円錐形
の減圧領域(0.7kg/cm2)が形成される。する
とワイヤー1,2の接触部3で溶融した亜鉛は噴射低温
気流内からエアー気流内に吸引され、溶融した亜鉛は低
温圧力気流内で5〜150μに粉砕微粒子化される。そ
してこの瞬間に亜鉛の粒子温度は平均溶融温度の約1/
10の温度に冷却されて、更に被射体までの距離で冷却
されて被射体4に吹き付けられ、担持される。従って金
属を熱的に弱いものにも、溶射により担持させることが
できる。
【0023】図2は一般的な電子機器(ワープロ)の外
郭樹脂の被射体4表面にZnを低温溶射により溶射した
電磁シールド被膜6を形成した例の断面図である。
【0024】次に、本発明と従来法により電子機器(ワ
ープロ)の外郭樹脂にZnを溶射した場合の結果を、表
1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】電磁シールド効果のある金属を、電子機
器外郭樹脂の内壁に担持させるのに、減圧内アーク溶射
機による低温溶射により担持させることにより、溶射膜
の密着力を高め、付着効率を高めることを実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における低温溶射装置の説明図
【図2】電子機器の外郭樹脂にZnを低温溶射により溶
射した被射体の断面図
【図3】従来のアーク溶射装置による電磁シールド形成
法を示す説明図
【符号の説明】
1 ワイヤー 2 ワイヤー 3 ワイヤー接触部 4 被射体 5 ガス噴射口 6 電磁シールド被膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温の噴射気流をシールドする被射体面に
    向けて絞り込むように噴射させ、絞り込まれて発生する
    気流の負圧領域に電磁シールド効果のある金属素材から
    なる異極性の溶射溶線の接触部を配置させ、溶線を接触
    部でアーク溶融させた後に気流で微細化させて急速冷却
    させながら被射体面に衝突・被着させることを特徴とす
    る電磁波シールド被膜形成法。
JP23921191A 1991-09-19 1991-09-19 電磁波シールド被膜形成法 Pending JPH0578809A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008020585A1 (fr) * 2006-08-14 2008-02-21 Nakayama Steel Works, Ltd. Procédé et dispositif de formage de film de revêtement amorphe
JP2008174784A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Nakayama Steel Works Ltd 溶射によるアモルファス皮膜の形成方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008020585A1 (fr) * 2006-08-14 2008-02-21 Nakayama Steel Works, Ltd. Procédé et dispositif de formage de film de revêtement amorphe
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