JPH057874Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、ミラーを取り付けたシヤフトをブラ
ケツトに対して回動可能に支承すると共に、ブラ
ケツト内に収納した電動機及び減速機構によつ
て、前記シヤフトを回動せしめて該シヤフトに取
り付けたミラーを格納、繰出するトラツク用電動
格納式アウトサイドミラー、特にブラケツトとシ
ヤフトとの間に防水カバーを設けたトラツク用電
動格納式アウトサイドミラーに関する。

《従来の技術》 従来、この種のトラツク用電動格納式アウトサ
イドミラーは、第３図に示すように、箱状のブラ
ケツトａの上面に設けた挿通孔ｂよりシヤフトｃ
を挿通し、該シヤフトｃの基端部ｄに歯車ｅを取
り付け、該歯車ｅを減速機構ｆを介して駆動機構
ｇによつて回転させ、シヤフトｃに取り付けたミ
ラー（図示しない）を格納、繰出している。この
シヤフトｃは、挿通孔ｂの部分でシヤフトホルダ
ーｈに軸支されていて、このシヤフトホルダーｈ
とブラケツトａとの間には軸受ｉが介在してい
る。

《考案が解決しようとする問題点》 しかしながら、上述した従来技術にあつては、
ブラケツトの挿通孔の上部に配設されたシヤフト
ホルダーとブラケツトの挿通孔との間には軸受が
介在するのみで特に防水構造が設けられていな
い。この為、雨水やちり等がブラケツト内に侵入
し、駆動機構等に悪影響を及ぼす場合があつた。

本考案は、シヤフトを軸支するシヤフトホルダ
ーとブラケツトとの間に防水カバーを配設し、ブ
ラケツト内に雨水やちり等が侵入し、駆動機構等
に悪影響を及ぼすことの無いトラツク用電動格納
式アウトサイドミラーを提供することを目的とす
る。

《問題点を解決するための手段》 上記の目的を達成する為に、本考案は、ミラー
を取り付けたシヤフトを箱状のブラケツトに対し
て回動可能に支承すると共に、該ブラケツト内に
収納した駆動機構によつて前記シヤフトを回動せ
しめて前記シヤフトの取り付けたミラーを格納、
操出するトラツク用電動格納式アウトサイドミラ
ーにおいて、前記ブラケツトの上方端に形成した
挿通部より前記ブラケツト内部に、前記シヤフト
の基端部を挿通せしめ、該基端部を減速機構に連
結されたロツドに結合するとともに、前記シヤフ
トの基端部は、前記挿通部内において、円筒軸受
およびフランジを有するシヤフトホルダーの前記
円筒軸受を介在させて前記挿通部内周に軸支し、
かつ前記シヤフトホルダーの前記フランジの下面
と前記挿通部の上面との摺接面外周を前記シヤフ
トホルダーの前記フランジ外周に形成した溝内に
取り付けた防水カバーによつて外被したことを特
徴とする。

《作用》 上記のように構成されたトラツク用の電動格納
式アウトサイドミラーは、駆動機構によつて回動
されるロツドにシヤフトを結合しているため、駆
動機構によりロツドが回動するとシヤフトも回動
し、ミラーを格納、繰出す。このシヤフトを軸支
するブラケツトの挿通部分は、シヤフトホルダー
に取り付けられた防水カバーによつて外被されて
いるため、ブラケツトの挿通部上面とシヤフトホ
ルダーとの摺接面より水などが侵入することもな
く、しかもロツドによつてシヤフトが回転すると
きに防水カバーがブラケツトに接触せず、従つて
回動時の抵抗となり得ない。

《実施例》 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。

第１図は本考案であるトラツク用電動格納式ア
ウトサイドミラーの概要的な外観斜視図、第２図
は本考案のブラケツト付近の断面図である。

本考案は、第１図に示すように、ミラー１を支
承したシヤフト２を、ブラケツト３を介して車体
（図示しない）に格納、繰出可能に取り付けてい
る。このミラー１は後述する駆動機構４によつて
シヤフト２が回動され、図中の実線と仮想線との
範囲を回動する。以下、詳述すると、第２図に示
すように、ミラー１を取り付けたシヤフト２を回
動可能に支承するブラケツト３は、箱状に構成さ
れている。ブラケツト３の上方端には挿通部３１
が形成されており、この挿通部３１からシヤフト
２が内部に挿通される。このブラケツト３の内部
には駆動機構４が格納される。

駆動機構４は、駆動側４０と従動側４６とより
構成されており、駆動側４０はモータ４１と減速
機構４２と該減速機構４２から突出した駆動軸４
３とスプリング４４を介して付勢されているクラ
ツチ４５より構成されている。

従動側４６は、ロツド６に取付けられているク
ラツチ４５と噛合する歯車４７とクラツチ部４８
と該クラツチ部４８を付勢するスプリング４９と
ワツシヤー５０とより構成されている。

上記駆動側４０と従動側４６とは並列にブラケ
ツト内に配列され、各々ブラケツト３の下端面内
側に形成され軸受３２，３３に軸支されている。
更に、従動側４６の歯車４７側にはポール４６ａ
が介在され、歯車４７、すなわちシヤフト２の回
動をスムーズにさせている。

シヤフト２は、基端部２１をブラケツト３の挿
通部３１より内部に挿通し、前記ワツシヤー５０
とスプリング４９並びにクラツチ部４８を取付け
ているロツド６に結合されている。そして、シヤ
フト２と挿通部３１との間にはシヤフトホルダー
５が配設されている。

シヤフトホルダー５は、円筒軸受５１とフラン
ジ５２とを有し、円筒軸受５１を挿通部３１内に
軸受５３を介して支承するとともに、円筒軸受５
１内にシヤフト２を挿通し、内部でロツド６に結
合されている。フランジ５２の外周には溝５４が
凹設されている。防水カバー７は、円筒状に形成
されていて、スカート部７１と該スカート部７１
の上端面側に内方に突設した環状突部７２を有し
ている。この環状突部７２はシヤフトホルダー５
のフランジ５２に形成された溝５４に圧入取り付
けられて、そして、防水カバー７の円筒状で形成
されたスカート部７１は前記ブラケツト３の挿通
部３１の上面３２とシヤフトホルダー５のフラン
ジ５２の下面５２ａとの摺接面７０の外周を外被
している。尚、この摺接面７０には摺動部材８が
介在している。

従つて、駆動機構４の駆動によつてロツド６が
回転し、該ロツド６に結合されたシヤフト２が回
転する。このシヤフト２にはシヤフトホルダー５
が取り付けられていて、このシヤフトホルダー５
も同時に回転する。防水カバー７は、前述したシ
ヤフトホルダー５に形成されている溝５４のコ字
状部分に圧入取り付けられていて、このカバー７
のスカート部７１がシヤフトホルダー５、ブラケ
ツト３の挿通部３１への挿通部分をカバーするこ
とによつて、摺接面７０からの水の浸入を防止し
ている。

《考案の効果》 前述したように、本考案は駆動機構を収納した
ブラケツト内に挿通され、ロツドを介して駆動機
構に連結されるシヤフトを軸支するシヤフトホル
ダーのフランジ部の下面とブラケツトの挿通部の
上面との摺接面の外周を防水カバーにて外被して
いる構成を有しているため、摺接面からの水やち
りの侵入が防止され、駆動機構を損傷することが
なく、かつ防水カバーはブラケツトに直接接触す
ることがないのでシヤフトの回転時の抵抗となる
ことが無く、シヤフトの回転がスムーズに行わ
れ、ミラーの格納、繰出が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の概要を示した斜視図、第２図
は要部断面図、第３図は従来のアウトサイドミラ
ーの要部断面図である。 １……ミラー、２……シヤフト、３……ブラケ
ツト、４……駆動機構、５……シヤフトホルダ
ー、６……ロツド、７……防水カバー、７１……
円筒状のスカート部、７２……環状突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミラーを取り付けたシヤフトを箱状のブラケツ
   トに対して回動可能に支承すると共に、該ブラケ
   ツト内に収納した駆動機構によつて前記シヤフト
   を回動せしめて前記シヤフトの取り付けたミラー
   を格納、操出するトラツク用電動格納式アウトサ
   イドミラーにおいて、前記ブラケツトの上方端に
   形成した挿通部より前記ブラケツト内部に、前記
   シヤフトの基端部を挿通せしめ、該基端部を減速
   機構に連結されたロツドに結合するとともに、前
   記シヤフトの基端部は、前記挿通部内において、
   円筒軸受およびフランジを有するシヤフトホルダ
   ーの前記円筒軸受を介在させて前記挿通部内周に
   軸支し、かつ前記シヤフトホルダーの前記フラン
   ジの下面と前記挿通部の上面との摺接面外周を前
   記シヤフトホルダーの前記フランジ外周に形成し
   た溝内に取り付けた防水カバーによつて外被した
   ことを特徴とするトラツク用電動格納式アウトサ
   イドミラー。