JPH0577658U - 自動変速機のセレクト操作装置 - Google Patents
自動変速機のセレクト操作装置Info
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- JPH0577658U JPH0577658U JP2505092U JP2505092U JPH0577658U JP H0577658 U JPH0577658 U JP H0577658U JP 2505092 U JP2505092 U JP 2505092U JP 2505092 U JP2505092 U JP 2505092U JP H0577658 U JPH0577658 U JP H0577658U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動変速機用セレクト操作装置において、特
にDレンジ位置から2レンジ位置への誤操作を防止し、
操作性を向上せしめたものを提供することを目的とした
ものである。 【構成】 回転可能に取付けたセレクトレバー内にプッ
シュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシュロッ
ドと、該プッシュロッドの下端に装着したガイドピン2
3と、該ガイドピン23と係合するDレンジ用,2レン
ジ用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔28を備
えたガイドプレート27と、前記ガイドピン23が前記
ガイド孔28の下部周縁28bにおいてDレンジに位置
した時に当接する回転可能に枢着33されたストッパー
29と、該ストッパー29の付勢に抗して前記ガイドピ
ン23が2レンジに移動した時にストッパー29の回転
を規制する位置決め用スプリング35とから構成したこ
とを特徴とする自動変速機のセレクト操作装置。
にDレンジ位置から2レンジ位置への誤操作を防止し、
操作性を向上せしめたものを提供することを目的とした
ものである。 【構成】 回転可能に取付けたセレクトレバー内にプッ
シュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシュロッ
ドと、該プッシュロッドの下端に装着したガイドピン2
3と、該ガイドピン23と係合するDレンジ用,2レン
ジ用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔28を備
えたガイドプレート27と、前記ガイドピン23が前記
ガイド孔28の下部周縁28bにおいてDレンジに位置
した時に当接する回転可能に枢着33されたストッパー
29と、該ストッパー29の付勢に抗して前記ガイドピ
ン23が2レンジに移動した時にストッパー29の回転
を規制する位置決め用スプリング35とから構成したこ
とを特徴とする自動変速機のセレクト操作装置。
Description
【0001】
本考案は、自動車等に搭載される自動変速機のセレクト操作装置に関する。
【0002】
従来、自動変速機のこの種セレクト操作装置は、図4(イ)(ロ)に示すよう に、セレクトレバー10が車体Sに支持された軸11に回転自在に取付けられて おり、該セレクトレバー10内に上方に付勢されたプッシュロッド12を設ける とゝもに、該プッシュロッド12の下端にはこれと直角にガイドピン13が取付 けられている。そして、該ガイドピン13は、セレクトレバー10のノブ14に 取付けたプッシュボタン15を押すことにより、プッシュロッド12を介して下 方に移動可能に形成されている。16はガイドプレートで、セレクトレバー10 の下方側部にその回転方向と平行に車体Sに固定されており、その中央部には略 扇形状のガイド孔17が横方向に穿設され、該ガイド孔17には前記ガイドピン 13が係合している。そして、上記ガイド孔17の上部周縁17aには、P(駐 車)レンジ用,R(後退)レンジ用,N(中立)レンジ用,D(通常走行)レン ジ用,2(2速)レンジ用,L(1速)レンジ用等の各係合部が順次隣接して設 けられており、ガイド孔17の下部周縁17bは横方向にほゞ直線状に形成され ている。
【0003】 そこで、上記図4に示す自動変速機のセレクト操作装置を搭載した自動車の操 作について、以下図5に基づき説明する。なお、図5において、X矢印はセレク トレバー10をそのまま操作することを示し、Y矢印はプッシュボタン15を押 しながらセレクトレバー10を操作することを示し、Z矢印はブレーキペダルを 踏んだまゝプッシュボタン15を押して操作することを示す。
【0004】 運転者は、自動車を運転中一般的にはDレンジを使って運転するが、道路状況 に応じて、例えば登坂路や降坂路等では自動変速の機会を少なくしたり、或いは エンジンブレーキ効果を得るため、走行中にDレンジから2レンジに入れて運転 する。また、更に強いエンジンブレーキを必要とする時はLレンジにシフトし、 安全で快適な運転を行う。 そして、Dレンジから2レンジやLレンジにセレクトレバー10を操作する際 には、セレクトレバー10のノブ14上にあるプッシュボタン15を押したまゝ 操作する。これは、直線上に配置されたセレクトパターンの特にDレンジでのよ い操作性の確保と、その位置を目視しないで手で操作するだけで明確に判別でき るようにするためである。すなわち、Rレンジ又はNレンジからDレンジへ移動 させるときは、プッシュボタン15を押さないでセレクトレバー10を動かすの みで操作できるが、このDレンジから2レンジやLレンジへの移動はプッシュボ タン15を押さないと操作できない。このため、運転者は、セレクトレバー10 の操作によりDレンジへシフトしたことを明確に把握できる。
【0005】 然し乍ら、前述の如く、Dレンジから2レンジやLレンジへのセレクトレバー 10の操作時には、プッシュボタン15を押したまゝ操作するので、運転者が2 レンジへの操作を意図しても、勢いあまってLレンジまで行ってしまうという操 作不良が生じる。勿論、トランスミッション側にはこのレバー位置と同期したデ ィテント機構は付いているが、この場合には、再度Lレンジから2レンジへ戻す 操作が必要となる。
【0006】 そこで、このようなシフトレバーの操作性を改良したものとして、例えば実開 昭61−52750号公報に示す考案が開示さている。これは、図6に示すよう に、シフトレバー18内に設けられたプッシュロッド19を上方に付勢するため のスプリングを、バネ定数の異なる2種のスプリング体20a,20bで形成す るとゝもに、N位置用及びR位置用係合間の突起部を、前記バネ定数の小さな方 のスプリング体20aに抗して前記プッシュロッド19を押下げるのみで回避で きる大きさに形成し、且つ前記R位置用及びP位置用係合部間の突起部を、前記 ばね定数の大きな方のスプリング体20bに抗して前記プッシュロッド19を押 下げたときに回避できる大きさに形成した構成のものである。
【0007】
この装置を、Dレンジから2レンジにシフトする場合についてみると、2レン ジへシフトしようとしてノブ21を保持したままシフトレバー18を操作するこ とになるが、二段スプリングの一段目だけという中途半端な操作力を一本の指先 によって運転中に操作することは誤操作を生じ易く危険である。例えば、一段目 でプッシュボタン22の操作ストロークを止めたつもりでも、ストローク不足で あったり、最初止めた位置は正しくてもシフトレバー18を操作中にプッシュボ タン22操作の指の強さで止めた位置が変わってしまう等、Dレンジから2レン ジへ正確に動かすことができない等の問題点がある。
【0007】
上記従来例においては、特にDレンジから2レンジへの操作において、運転者 が2レンジへの操作を意図しても、確実に2レンジを感知してこの位置に操作で きず、Lレンジまで行ってしまうという操作不良が生じ、迅速な変速が必要な時 に、上述のような誤操作に気を取られ、必要とする時に変速できないばかりか運 転者にとって危険であるといった問題点がある。
【0008】
本考案は、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、特に Dレンジから2レンジへの操作を確実に行うことができるものを提供することを 目的としたものであり、その要旨は、回転可能に取付けたセレクトレバー内にプ ッシュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシュロッドと、該プッシュロッ ドの下端に装着したガイドピンと、該ガイドピンと係合するDレンジ用,2レン ジ用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔を備えたガイドプレートと、前記 ガイドピンが前記ガイド孔の下部周縁においてDレンジに位置した時に当接する 回転可能に枢着されたストッパーと、該ストッパーの付勢に抗して前記ガイドピ ンが2レンジに移動した時にストッパーの回転を規制する位置決め用スプリング とから構成したことを特徴とする自動変速機のセレクト操作装置にある。
【0009】
以下、本考案を図1乃至図3に示す実施例に基いて詳細に説明する。なお、図 1は本考案に係るセレクト操作装置の正面図で、図2は同装置の要部を示す正面 図、図3は図2のII−II線断面拡大図である。
【0010】 図において、20は本考案に係るセレクト操作装置で、そのセレクトレバー2 1の下端は車体Sに支持された軸22に所定角度の範囲において回転自在に取付 けられている。23はガイドピンで、前記セレクトレバー21内にこれに沿って 配設したプッシュロッド24の下端に取付けられており、該プッシュロッド24 は図示しないがバネにより上方へ付勢されている。25は前記セレクトレバー2 1のノブ26に取付けたプッシュボタンで、このプッシュボタン25を押すこと により前記プッシュロッド24は押し下げられ、該プッシュロッド24の下端に 取付けた前記ガイドピン23が下方に移動可能に形成されている。
【0011】 27は略扇状のガイドプレートで、前記セレクトレバー21の下方側部にその 回転方向これと平行に車体Sに固定されており、このガイドプレート27の中央 部には略扇状のガイド孔28が横方向に穿設されていて、該ガイド孔28には前 記ガイドピン23が係合している。そして、上記ガイド孔28の上部周縁28a には、Pレンジ用,Rレンジ用,Nレンジ用,Dレンジ用,2レンジ用,Lレン ジ用の各係合部Pk,Rk,Nk,Dk,2k,Lkが前方より後方に向け順次 隣接して設けられており、下部周縁28bは略円弧状に形成されている。
【0012】 29は略三角形状のストッパーで、その頂部前方に前記ガイドピン23と係合 する係止部30が形成されており、頂部後方には下降斜面よりなる背部31を備 え、水平な底面32の前方において、取付軸33により前記ガイドプレート27 に回転可能に枢着されている。 34はDレンジ位置の位置決め用リターンスプリングで、前記取付軸33に巻 着されていて、その一端は前記ガイドプレート27と、他端はストッパー29と 夫々係止しており、前記ストッパー29の係止部30が前記ガイド孔28のDレ ンジにおける下部周縁28b上方に突出している。 35は2レンジ位置の位置決め用スプリングで、車体Sに固定されており、前 記ストッパー29が取付軸33を中心として後方に回転し、その係止部30が2 レンジ位置に移動した時、ストッパー29の底面32後端と当接して、ストッパ ー29の回転方向に弾性変形し、抗力を生ずるよう形成されている。
【0013】 次に、上記実施例の作動について以下説明するに、先ずDレンジから2レンジ へセレクトする時は、セレクトレバー21のプッシュボタン25を押すことによ りプッシュロッド24が下降し、その下端に装着したガイドピン23はDレンジ の上端の係止部DkのD1位置から押し下げられてDレンジの下端のD2の位置 にくる。その状態で、セレクトレバー21をDレンジから2レンジ方向へセレク トすると、ガイドピン23はストッパー29の係止部30と当接し、D3位置に くる。そして、この状態からセレクトレバー21を更に後方へ操作移動すると、 ガイドピン23はストッパー29をリターンスプリング34の弾性に抗して取付 軸33を中心にして回転させる。その結果、ガイドピン23はストッパー29の 係止部30から脱出するとゝもに、その頂部を乗り越えて2レンジの下端のD4 位置まで進む。この時、ストッパープレート29の底面32が位置決め用スプリ ング35と当接するので、運転者はD4位置にきたことを感知できる。
【0014】 このD4位置でプッシュボタン25を離しセレクト操作を止めれば、ガイドピ ン23は上方に移動し、2レンジの係合部2kに係合してセレクトが完了する。 なお、上記操作において、リターンスプリング34のスプリングセット力は軽 く設定してあり、ストッパー29を回転させるための操作上の違和感は全く生じ ない。また、位置決め用スプリング35は、ガイドピン23がD4位置より更に Lレンジ方向にプッシュボタン25が押されたまま進む時からそのバネ荷重がス トッパー29に働くようにセットし、その荷重はD4位置での位置の感知と、L レンジ方向に更に進む時のセレクト力が許容できる範囲に設定される。
【0015】 次に、DレンジからLレンジに直接セレクトしたい時は、プッシュボタン25 を押してそのままDレンジからLレンジ方向にセレクト操作する。途中、前述の プッシュボタン25がD4位置で位置決め用スプリング35よりの抗力を受ける けれども、この抗力に抗してセレクトすれば、DレンジからLレンジへのセレク トは一気にできる。このセレクト抗力は許容できる範囲に設定されることはもち ろんであるが、DレンジからLレンジへセレクトする時は、通常の運転者はかな り急激な操作で、大きな操作力でセレクトするので全く使用上の問題はない。
【0016】 また、2レンジからLレンジへの操作について述べると、ガイドピン23は当 初2レンジ上端の係合部2kのD5位置にあり、プッシュボタン25を押すこと によりD5位置からD6位置、すなわちストッパー29の背部31上に移動し当 接するが、該背部31は後方に下降する斜面で形成されており、この形状と位置 から明らかのように、ガイドピン23はLレンジ方向に吸い込まれるようにセレ クトできる。そして、Lレンジから2レンジ、LレンジからDレンジへの操作時 は、プッシュボタン25を押さないで、D7からD5を経てD1と移動でき全く 問題ない。仮に、プッシュボタン25を押したとしても、ガイドピン23はD8 位置からセレクトされストッパー29の背部31の斜面に沿って、該ストッパー 29の頂部のD6位置からD5位置を経てDレンジ上端のD1位置にセレクトで きる。
【0017】
本考案に係る自動変速機用セレクト操作装置は、上記のうよに、回転可能に取 付けたセレクトレバー内にプッシュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシ ュロッドと、該プッシュロッドの下端に装着したガイドピンと、該ガイドピンと 係合するDレンジ用,2レンジ用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔を備 えたガイドプレートと、前記ガイドピンが前記ガイド孔の下部周縁においてDレ ンジに位置した時に当接する回転可能に枢着されたストッパーと、該ストッパー の付勢に抗して前記ガイドピンが2レンジに移動した時にストッパーの回転を規 制する位置決め用スプリングとから構成したものであるから、セレクトレバーを Dレンジ位置から2レンジ位置へ操作する際、指先での微妙な感触に頼ることな く容易に感知でき、セレクトを安全且つ確実に行うことができるとゝもに、Lレ ンジから2レンジへ戻す場合、2レンジを通り越してDレンジやNレンジまで行 き過ぎることを防止できるといった諸効果がある。
【提出日】平成4年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【0001】
本考案は、自動車等に搭載される自動変速機のセレクト操作装置に関する。
【0002】
従来、自動変速機のこの種セレクト操作装置は、図4(イ)(ロ)に示すよう に、セレクトレバー10が車体Sに支持された軸11に回転自在に取付けられて おり、該セレクトレバー10内に上方に付勢されたプッシュロッド12を設ける とゝもに、該プッシュロッド12の下端にはこれと直角にガイドピン13が取付 けられている。そして、該ガイドピン13は、セレクトレバー10のノブ14に 取付けたプッシュボタン15を押すことにより、プッシュロッド12を介して下 方に移動可能に形成されている。16はガイドプレートで、セレクトレバー10 の下方側部にその回転方向と平行に車体Sに固定されており、その中央部には略 扇形状のガイド孔17が横方向に穿設され、該ガイド孔17には前記ガイドピン 13が係合している。そして、上記ガイド孔17の上部周縁17aには、P(駐 車)レンジ用,R(後退)レンジ用,N(中立)レンジ用,D(通常走行)レン ジ用,2(2速)レンジ用,L(1速)レンジ用等の各係合部が順次隣接して設 けられており、ガイド孔17の下部周縁17bは横方向に軸11を中心とした円 弧状に形成されている。
【0003】 そこで、上記図4に示す自動変速機のセレクト操作装置を搭載した自動車の操 作について、以下図5に基づき説明する。なお、図5において、X矢印はセレク トレバー10をそのまま操作することを示し、Y矢印はプッシュボタン15を押 しながらセレクトレバー10を操作することを示し、Z矢印はブレーキペダルを 踏んだまゝプッシュボタン15を押して操作することを示す。
【0004】 運転者は、自動車を運転中一般的にはDレンジを使って運転するが、道路状況 に応じて、例えば登坂路や降坂路等では自動変速の機会を少なくしたり、或いは エンジンブレーキ効果を得るため、走行中にDレンジから2レンジに入れて運転 する。また、更に強いエンジンブレーキを必要とする時はLレンジにシフトし、 安全で快適な運転を行う。 そして、Dレンジから2レンジやLレンジにセレクトレバー10を操作する際 には、セレクトレバー10のノブ14上にあるプッシュボタン15を押したまゝ 操作する。これは、直線上に配置されたセレクトパターンの特にDレンジでのよ い操作性の確保と、その位置を目視しないで手で操作するだけで明確に判別でき るようにするためである。すなわち、Rレンジ又はNレンジからDレンジへ移動 させるときは、プッシュボタン15を押さないでセレクトレバー10を動かすの みで操作できるが、このDレンジから2レンジやLレンジへの移動はプッシュボ タン15を押さないと操作できない。このため、運転者は、セレクトレバー10 の操作によりDレンジへシフトしたことを明確に把握できる。
【0005】 然し乍ら、前述の如く、Dレンジから2レンジやLレンジへのセレクトレバー 10の操作時には、プッシュボタン15を押したまゝ操作するので、運転者が2 レンジへの操作を意図しても、トランスミッション側にはこのレバー位置と同期 したディテント機構は付いているが、勢いあまってLレンジまで行ってしまうと いう操作不良が生じる。勿論、この場合には、再度Lレンジから2レンジへ戻す 操作が必要となる。
【0006】 そこで、このようなシフトレバーの操作性を改良したものとして、例えば実開 昭61−52750号公報に示す考案が開示さている。これは、図6に示すよう に、シフトレバー18内に設けられたプッシュロッド19を上方に付勢するため のスプリングを、バネ定数の異なる2種のスプリング体20a,20bで形成す るとゝもに、N位置用及びR位置用係合間の突起部を、前記バネ定数の小さな方 のスプリング体20aに抗して前記プッシュロッド19を押下げるのみで回避で きる大きさに形成し、且つ前記R位置用及びP位置用係合部間の突起部を、前記 ばね定数の大きな方のスプリング体20bに抗して前記プッシュロッド19を押 下げたときに回避できる大きさに形成した構成のものである。
【0007】
この装置を、Dレンジから2レンジにシフトする場合についてみると、2レン ジへシフトしようとしてノブ21を保持したままシフトレバー18を操作するこ とになるが、二段スプリングの一段目だけという中途半端な操作力を一本の指先 によって運転中に操作することは誤操作を生じ易く危険である。例えば、一段目 でプッシュボタン22の操作ストロークを止めたつもりでも、ストローク不足で あったり、最初止めた位置は正しくてもシフトレバー18を操作中にプッシュボ タン22操作の指の強さで止めた位置が変わってしまう等、Dレンジから2レン ジへ正確に動かすことができない等の問題点がある。
【0008】 更に、上記従来例においては、特にDレンジから2レンジへの操作において、 運転者が2レンジへの操作を意図しても、確実に2レンジを感知してこの位置に 操作できず、Lレンジまで行ってしまうという操作不良が生じ、迅速な変速が必 要な時に、上述のような誤操作に気を取られ、必要とする時に変速できないばか りか運転者にとって危険であるといった問題点がある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】 本考案は、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、特に Dレンジから2レンジへの操作を確実に行うことができるものを提供することを 目的としたものであり、その要旨は、回転可能に取付けたセレクトレバー内にプ ッシュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシュロッドと、該プッシュロッ ドの下端に装着したガイドピンと、該ガイドピンと係合するDレンジ用,2レン ジ用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔を備えたガイドプレートと、前記 ガイドピンが前記ガイド孔の下部周縁においてDレンジ又はDから2レンジの間 に位置した時に当接する回転可能に枢着されたストッパーと、該ストッパーの付 勢に抗して前記ガイドピンが2レンジに移動した時にストッパーの回転を規制す る位置決め用スプリングとから構成したことを特徴とする自動変速機のセレクト 操作装置にある。
【0010】
以下、本考案を図1乃至図3に示す実施例に基いて詳細に説明する。なお、図 1は本考案に係るセレクト操作装置の正面図で、図2は同装置の要部を示す正面 図、図3は図2のII−II線断面拡大図である。
【0011】 図において、20は本考案に係るセレクト操作装置で、そのセレクトレバー2 1の下端は車体Sに支持された軸22に所定角度の範囲において回転自在に取付 けられている。23はガイドピンで、前記セレクトレバー21内にこれに沿って 配設したプッシュロッド24の下端に取付けられており、該プッシュロッド24 は図示しないがバネにより上方へ付勢されている。25は前記セレクトレバー2 1のノブ26に取付けたプッシュボタンで、このプッシュボタン25を押すこと により前記プッシュロッド24は押し下げられ、該プッシュロッド24の下端に 取付けた前記ガイドピン23が下方に移動可能に形成されている。
【0012】 27は略扇状のガイドプレートで、前記セレクトレバー21の下方側部にその 回転方向これと平行に車体Sに固定されており、このガイドプレート27の中央 部には略扇状のガイド孔28が横方向に穿設されていて、該ガイド孔28には前 記ガイドピン23が係合している。そして、上記ガイド孔28の上部周縁28a には、Pレンジ用,Rレンジ用,Nレンジ用,Dレンジ用,2レンジ用,Lレン ジ用の各係合部Pk,Rk,Nk,Dk,2k,Lkが前方より後方に向け順次 隣接して設けられており、下部周縁28bは略円弧状に形成されている。
【0013】 29は略三角形状のストッパーで、その頂部前方に前記ガイドピン23と係合 する係止部30が形成されており、頂部後方には下降斜面よりなる背部31を備 え、水平な底面32の前方において、取付軸33により前記ガイドプレート27 に回転可能に枢着されている。 34はDレンジ位置の位置決め用リターンスプリングで、前記取付軸33に巻 着されていて、その一端は前記ガイドプレート27と、他端はストッパー29と 夫々係止しており、前記ストッパー29の係止部30が前記ガイド孔28のDレ ンジにおける下部周縁28b上方に突出している。 35は2レンジ位置の位置決め用スプリングで、車体Sに固定されており、前 記ストッパー29が取付軸33を中心として後方に回転し、その係止部30が2 レンジ位置に移動した時、ストッパー29の底面32後端と当接して、ストッパ ー29の回転方向に弾性変形し、抗力を生ずるよう形成されている。
【0014】 次に、上記実施例の作動について以下説明するに、先ずDレンジから2レンジ へセレクトする時は、セレクトレバー21のプッシュボタン25を押すことによ りプッシュロッド24が下降し、その下端に装着したガイドピン23はDレンジ の上端の係止部DkのD1位置から押し下げられてDレンジの下端のD2の位置 にくる。その状態で、セレクトレバー21をDレンジから2レンジ方向へセレク トすると、ガイドピン23はストッパー29の係止部30と当接し、D3位置に くる。そして、この状態からセレクトレバー21を更に後方へ操作移動すると、 ガイドピン23はストッパー29をリターンスプリング34の弾性に抗して取付 軸33を中心にして回転させる。その結果、ガイドピン23は2レンジの下端の D4位置まで進む。この時、ストッパープレート29の底面32が位置決め用ス プリング35と当接するので、運転者はD4位置にきたことを感知できる。
【0015】 このD4位置でプッシュボタン25を離しセレクト操作を止めれば、ガイドピ ン23は上方に移動し、2レンジの係合部2kに係合してセレクトが完了する。 なお、上記操作において、リターンスプリング34のスプリングセット力は軽 く設定してあり、ストッパー29を回転させるための操作上の違和感は全く生じ ない。また、位置決め用スプリング35は、ガイドピン23がD4位置より更に Lレンジ方向にプッシュボタン25が押されたまま進む時からそのバネ荷重がス トッパー29に働くようにセットし、その荷重はD4位置での位置の感知と、L レンジ方向に更に進む時のセレクト力が許容できる範囲に設定される。
【0016】 次に、DレンジからLレンジに直接セレクトしたい時は、プッシュボタン25 を押してそのままDレンジからLレンジ方向にセレクト操作する。途中、前述の プッシュボタン25がD4位置で位置決め用スプリング35よりの抗力を受ける けれども、この抗力に抗してセレクトすれば、DレンジからLレンジへのセレク トは一気にできる。このセレクト抗力は許容できる範囲に設定されることはもち ろんであるが、DレンジからLレンジへセレクトする時は、通常の運転者はかな り急激な操作で、大きな操作力でセレクトするので全く使用上の問題はない。
【0017】 また、2レンジからLレンジへの操作について述べると、ガイドピン23は当 初2レンジ上端の係合部2kのD5位置にあり、プッシュボタン25を押すこと によりD5位置からD6位置、すなわちストッパー29の背部31上に移動し当 接するが、該背部31は後方に下降する斜面で形成されており、この形状と位置 から明らかのように、ガイドピン23はLレンジ方向に吸い込まれるようにセレ クトできる。そして、Lレンジから2レンジ、LレンジからDレンジへの操作時 は、プッシュボタン25を押さないで、D7からD5を経てD1と移動でき全く 問題ない。仮に、プッシュボタン25を押したとしても、ガイドピン23はD8 位置からセレクトされストッパー29の背部31の斜面に沿って、該ストッパー 29の頂部のD6位置からD5位置を経てDレンジ上端のD1位置にセレクトで きる。
【0018】
本考案に係る自動変速機用セレクト操作装置は、上記のように、回転可能に取 付けたセレクトレバー内にプッシュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシ ュロッドと、該プッシュロッドの下端に装着したガイドピンと、該ガイドピンと 係合するDレンジ用,2レンジ用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔を備 えたガイドプレートと、前記ガイドピンが前記ガイド孔の下部周縁においてDレ ンジ又はDから2レンジの間に位置した時に当接する回転可能に枢着されたスト ッパーと、該ストッパーの付勢に抗して前記ガイドピンが2レンジに移動した時 にストッパーの回転を規制する位置決め用スプリングとから構成したものである から、セレクトレバーをDレンジ位置から2レンジ位置へ操作する際、指先での 微妙な感触に頼ることなく容易に感知でき、セレクトを安全且つ確実に行うこと ができるとゝもに、Lレンジから2レンジへ戻す場合、2レンジを通り越してD レンジやNレンジまで行き過ぎることを防止できるといった諸効果がある。
【図1】本考案に係るセレクト操作装置の正面図であ
る。
る。
【図2】同要部の正面図である
【図3】図2のII−II線断面拡大図である。
【図4】従来例のセレクト操作装置の正面図及び内部構
造を示す側面図である。
造を示す側面図である。
【図5】従来例のセレクト操作の説明図である。
【図6】他の従来例のセレクト操作装置の要部断面図で
ある。
ある。
20 セレクト操作装置 21 セレクトレバー 23 ガイドピン 24 プッシュロッド 25 プッシュボタン 26 ノブ 27 ガイドプレート 28 ガイド孔 28a 上部周縁 28b 下部周縁 29 ストッパー 30 係止部 31 背部 32 底面 33 取付軸 34 リターンスプリング 35 位置決め用スプリング S 車体 Pk 係合部 Rk 係合部 Nk 係合部 Dk 係合部 2k 係合部 Lk 係合部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 自動変速機のセレクト操作装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るセレクト操作装置の正面図であ
る。
る。
【図2】同要部の正面図である
【図3】図2のII−II線断面拡大図である。
【図4】従来例のセレクト操作装置の正面図及び内部構
造を示す側面図である。
造を示す側面図である。
【図5】従来例のセレクト操作の説明図である。
【図6】他の従来例のセレクト操作装置の要部断面図で
ある。
ある。
【符号の説明】 20 セレクト操作装置 21 セレクトレバー 23 ガイドピン 24 プッシュロッド 25 プッシュボタン 26 ノブ 27 ガイドプレート 28 ガイド孔 28a 上部周縁 28b 下部周縁 29 ストッパー 30 係止部 31 背部 32 底面 33 取付軸 34 リターンスプリング 35 位置決め用スプリング S 車体 Pk 係合部 Rk 係合部 Nk 係合部 Dk 係合部 2k 係合部 Lk 係合部
Claims (1)
- 【請求項1】 回転可能に取付けたセレクトレバー内に
プッシュボタンの押圧により下方に移動可能なプッシュ
ロッドと、該プッシュロッドの下端に装着したガイドピ
ンと、該ガイドピンと係合するDレンジ用,2レンジ
用,Lレンジ用等の係合部を有するガイド孔を備えたガ
イドプレートと、前記ガイドピンが前記ガイド孔の下部
周縁においてDレンジに位置した時に当接する回転可能
に枢着されたストッパーと、該ストッパーの付勢に抗し
て前記ガイドピンが2レンジに移動した時にストッパー
の回転を規制する位置決め用スプリングとから構成した
ことを特徴とする自動変速機のセレクト操作装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2505092U JPH0577658U (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 自動変速機のセレクト操作装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2505092U JPH0577658U (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 自動変速機のセレクト操作装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577658U true JPH0577658U (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=12155099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2505092U Pending JPH0577658U (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 自動変速機のセレクト操作装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0577658U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008080908A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Mazda Motor Corp | 自動変速機の変速操作装置 |
KR101514898B1 (ko) * | 2013-12-23 | 2015-04-23 | 지엠 글로벌 테크놀러지 오퍼레이션스 엘엘씨 | 오조작 방지를 위한 자동변속기 어셈블리 |
US9377100B2 (en) | 2012-07-06 | 2016-06-28 | Kongsberg Automotive Ab | Shifter assembly |
-
1992
- 1992-03-25 JP JP2505092U patent/JPH0577658U/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3096043A4 (en) * | 2013-12-23 | 2017-11-29 | GM Global Technology Operations LLC | Automatic transmission assembly for preventing erroneous operation |
US10047857B2 (en) | 2013-12-23 | 2018-08-14 | GM Global Technology Operations LLC | Automatic transmission assembly for preventing erroneous operation |
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