JPH0577388B2

JPH0577388B2 -

Info

Publication number: JPH0577388B2
Application number: JP19430089A
Authority: JP
Inventors: Michimasa Ooshiro
Original assignee: OOSHIRO JUGEN; OSHIRO JUGEN
Current assignee: OOSHIRO JUGEN; OSHIRO JUGEN
Priority date: 1989-07-28
Filing date: 1989-07-28
Publication date: 1993-10-26
Also published as: JPH0361471A

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野この発明は、煙草の喫煙者及び周囲に対する嫌
な臭いや有害な刺激臭をなくし、生化学的に人体
に対して有毒であるニコチンとタールを激減さ
せ、ニコチンを人体にとつて非常に有益であるニ
コチン酸に転化して煙と共に体内に吸収させ、し
かも香味を良好にする為の煙草の喫味及び成分調
整剤に関するものである。

(ロ) 従来の技術従来の煙草の喫味及び性ぶ調整剤は、甘味の強
いものや、メントールを主体としたもので、実際
に煙草の香味の緩和に役立つものではなく、却つ
て喫煙の際の香味効果を悪化させる欠点があり、
また効果の持続性に乏しいものである。燃焼煙に
含まれるニコチンやタールの量はほとんど変化せ
ず、嫌な臭いや刺激臭をその香りで紛らわしてい
るのが実態である。

市販されている具体的な一例をあげれば、レシ
チン・コンフリーエキス粉末・バニラ・ステアリ
ン酸・メントールを配合して成るものがある。

(ハ) 発明が解決しようとする課題一般に、煙草から発生する煙に含まれているタ
ール、ニコチンが喫味の強弱・刺激の強弱・有害
度の大小を決定するとされている。

煙草に含まれるニコチンには２種類ある。リン
ゴ酸、クエン酸等と結合した状態のニコチン有機
鵜酸塩は喫煙時の熱によつて分解され無害となる
ものであるが、極一部は分解されないまま人体に
吸収される。煙草の葉に含まれるこのニコチン有
機酸塩はある期間を経過すると自然酸化、自然醗
酵により有機酸からニコチンが遊離して揮発性遊
離ニコチンに変化するという経過をたどり、喫煙
時の熱によつて一部だけが分解され、大部分の揮
発性遊離ニコチンは煙となつて喫煙者及び周囲の
者の口鼻から体内に入る。揮発性遊離ニコチンは
ニコチン有機酸塩に比べて非常に刺激性があり発
癌性が高く有害である。喫煙者が吸引する煙は、
高温燃焼になるので分解率が高くニコチンの含有
量は低い。点火しただけの煙草から立ち昇る煙で
は、低温燃焼になるので分解率が低く発癌性を有
するニコチンの含有量が高い。これが、近時、世
界的な禁煙権の高まりの低き金となつた副流煙で
ある。

禁煙権の主張するところは、発癌性、気管支
炎、心筋こうそく、血栓症、体内ビタミンＣの分
解、嫌な臭いや刺激臭、頭痛、喫煙者のみならず
周囲にも害を及ぼす、大気汚染、内装の汚れ等、
化学的見地から観て煙草には百害あつて一利なし
……と云うことである。

そこでこの発明は、上記の煙草の問題を解決す
る為の煙草の喫味及び成分調整剤を提供すること
を目的とする。

(ニ) 課題を解決するための手段この発明は、アスコルビン酸またはその塩類ま
たは同異性体、植物油脂カプセル化粉末、マルト
ース、クエン酸、リンゴ酸、脂肪酸、乳酸、ステ
アリン酸、グリタミン酸、コンフリー粉末、枸杞
粉末、リコリス、グリチルリヂン、熊ササ乾燥粉
末、レシチン、霊芝粉末、クズの葉乾燥粉末、メ
ントールエステル、天然ワニリン、ホウ酸、硝酸
カリウムを配合したことを特徴とする煙草の喫味
及び成分調整剤に関するものである。

(ホ) 作用上記の本願発明に係る煙草の喫味及び成分調整
剤の使用法と作用を述べる。

煙草の喫味及び成分調整剤は粉末であるので煙
草の葉に混入できる。また、コンフリー粉末の付
着性を利用して他の原料と共に煙草の先端に付着
させることもできる。

以下に、配合された諸成分の主な作用を明らか
にするが、この煙草の喫味及び成分調整剤は後述
する実験結果から見て配合された諸成分が相互に
高度の相乗効果を奏するものと思われる。

アスコルビン酸またはその塩類または同異性体
は、ニコチン、タール及び一酸化炭素を激減させ
喫味を緩和する還元作用を有している。

マルトース（麦芽糖）は、喫味を緩和し口中に
残る嫌な臭いを消すはたらきがあり、アスコルビ
ン酸と同様に還元作用を有する。

植物油脂カプセル化粉末は、煙草の先端に付着
させ点火し喫煙者の吸引による燃焼時に、煙草の
葉全体に油膜と成つて浸透する。煙草の喫味及び
成分調整剤の作用に持続性が認められるのは、油
膜と共に他の成分も煙草全体に浸透する為と思わ
れる。この油膜がニコチンやタールを吸着するフ
イルターとなり、燃焼時には高温燃焼してニコチ
ン、タールを分解してしまう。また、粉末混合に
適当であり、かつ、煙草先端の煙草の葉に吸着し
易い。

リンゴ酸やクエン酸等は、ニコチン有機酸塩を
強化し、揮発性遊離ニコチンを減少させ、燃焼時
にはニコチンを転化してニコチン酸を形成する作
用をする。また、刺激臭を和らげる。

コンフリー粉末は、葉緑素が嫌な臭い（特にヤ
ニ臭さ）を消し、喫味を緩和する。

リコリス（甘草エキス化粉末）とグリチルリヂ
ン（甘草粉末）は喫味及び副流煙に自然な甘さを
添える。また、煙草の煙の香りを全体的に整える
作用を有する。砂糖等の甘味料では焦臭い悪臭と
なるが、甘草のほのかに甘い香りは際立つて自然
である。また、粘膜に対する刺激を和らげる漢方
効果がある。

メントールエステルや天然ワニリンは、喫煙者
及び周囲に清涼感や芳香を与える。

ホウ酸とステアリン酸には、有機酸から遊離し
ている揮発性のニコチンを固定処理する作用があ
る。燃焼時には高温でニコチンを分解する。

硝酸カリウムは、煙草の先端に点火させる時の
助燃剤としての役割もあるが、ニコチンがニコチ
ン酸に転化反応する際の触媒としても大切な作用
をする。

以上の成分の他に、脂肪酸、乳酸、グリタミン
酸、枸杞粉末、熊ササ乾燥粉末、レシチン、霊芝
粉末、クズの葉乾燥粉末を配合するのである。以
下に述べる実験結果からも、諸成分の化学的、漢
方的な相乗効果は大きなものであると云わざるを
得ない。

（実験１）普通の煙草と本願発明に係る煙草の喫味及び成
分調整剤を付着させた煙草（１本に20mg）を20本
づつ、先端から４cmの所迄６分かけて燃焼させ、
測定容器に吸引して塩酸溶液に吸着させ、煙に含
まれるニコチン量を（財）日本食品分析センター
に於て測定した。

普通の煙草は12.4mg、付着させた方の煙草は
7.0mgであつた。

本願発明に係る煙草の喫味及び成分調整剤を付
着または混入させて喫煙することにより、ニコチ
ンやタールが激減するので、嫌な臭いや刺激臭を
緩和することができる。また、唾液が活発に分泌
されることもあり、口中や喉を保護するので、呼
吸器官を清浄化し、喉等の疾病を予防し、何本喫
煙しても粘膜が荒れないで済むことが確認され
た。

（実験２）ルビオスという煙草を使用してニコチンがニコ
チン酸にどの程度転化しているかを南米ペルー国
立工業大学に於て測定した。

煙草40本からアルカロイド抽出法で抽出し、タ
ール、ヤニ等に分離した結果、ニコチンの含有量
は1.3mgであつた。

煙草20本の煙りをクロールハイドリツク液を通
して、タールとニコチンを抽出分離した結果ニコ
チン含有量は1.4mgであつた。

煙草の喫味及び成分調整剤を混入した20本の煙
草の煙からニコチン酸の抽出実験を数回繰り返し
たところ、平均で0.82mg計測された。これは煙草
に含有されていたニコチンの約80％がニコチン酸
に転化したことを意味するものである。

本願発明に係る煙草の喫味及び成分調整剤を煙
草に付着または混入させて喫煙すれば、ビタミン
B₆、ビタミンB₁₂、ビタミンＧのビタミン複合体
であるニコチン酸を煙と共に体内に吸収すること
ができる。その結果、画期的なことに、喫煙をす
ることによつて胃と循環器を保護し、心臓発作を
避け、ペラグラ病を予防し、口角炎、皮膚炎、末
梢血管障害を回復させることができるようになる
のである。

(ヘ) 実施例この発明に係る煙草の喫味及び成分調整剤の実
施例を説明する。

この発明に係る煙草の喫味及び成分調整剤を配
合する為の諸成分のパーセンテージには広い幅と
柔軟性がある。その幅を少々狭めて一つの目安を
示せば、アスコルビン酸またはその塩類または同
異性体15％〜25％、植物油脂カプセル化粉末８〜
15％、マルトース８〜15％、クエン酸１〜２％、
リンゴ酸0.3〜１％、脂肪酸0.4〜１％、乳酸0.4％
〜１％、ステアリン酸15％〜20％、グリタミン酸
0.8％〜２％、コンフリー粉末15％〜20％、枸杞
粉末0.5％〜１％、リコリス（甘草エキス化粉末）
0.5％〜１％、グリチルリヂン（甘草粉末）１％
〜2.5％、熊ササ乾燥粉末0.1％〜0.8、レシチン12
％〜18％、霊芝粉末0.1％〜0.8％、クズの葉乾燥
粉末0.1％〜0.8％、メントールエステル0.5％〜１
％、天然ワニリン0.8％〜２％、ホウ酸３％〜５
％、硝酸カリウム３％〜５％程度の範囲内で配合
するのが適当である。

具体的な一実施例を示せば次の通りである。

（原料）（配合率：％）アスコルビン酸 19.0 植物油脂カプセル化粉末 10.0 マルトース 9.0 クエン酸 1.0 リンゴ酸 0.3 脂肪酸 0.5 乳酸 0.5 ステアリン酸 16.5 グリタミン酸 1.0 コンフリー粉末 15.5 枸杞粉末 0.8 リコリス 0.7 グリチルリヂン 2.1 熊ササ乾燥粉末 0.2 レシチン 14.0 霊芝粉末 0.2 クズの葉乾燥粉末 0.2 メントールエステル 0.7 天然ワニリン 1.0 ホウ酸 3.0硝酸カリウム 3.8 合計 100.0 (ト) 発明の効果上述したこの発明に係る煙草の喫味及び成分調
整剤によれば、嫌な臭いや有害な刺激臭を消し、
喫味を緩和する。その上で清涼感や香味を与える
ので、香味を良好にすることができる。

また、発癌、気官支炎、心筋こうそく、血栓症
等の原因であるニコチンとタールを激減させるこ
ととができる。

また、有害なニコチンの約80％を、胃と循環器
を保護し、心臓発作を避け、ペラグラ病を予防
し、口角炎、皮膚炎、末梢血管障害を回復させる
ニコチン酸に転化してしまい、煙と共に体内に吸
収して健康維持を図ることができる。

また、唾液の分泌を促進するので、喉等が保護
され、何本吸つても粘膜は荒れない。

また、上記したよい効果が喫煙者のみならず周
囲にも及ぶ。

以上述べたように、この発明によれば煙草はも
やはマイナス面ばかりの有害な嗜好品ではなく、
外部から補給しなければならない必須栄養素の一
つであるユニコン酸の、毎日の健康維持に欠かす
ことのできない有益な供給源となるのである。

従つて、この発明の待つ社会点産業上の利用価
値は非常に大きいものであると云わざるを得な
い。

Claims

【特許請求の範囲】

１アスコルビン酸またはその塩類または同異性
体、植物油脂カプセル化粉末、マルトース、クエ
ン酸、リンゴ酸、脂肪酸、乳酸、ステアリン酸、
グリタミン酸、コンフリー粉末、枸杞粉末、リコ
リス、グリチルリヂン、熊ササ乾燥粉末、レシチ
ン、霊芝粉末、クズの葉乾燥粉末、メントールエ
ステル、天然ワニリン、ホウ酸、硝酸カリウムを
配合したことを特徴とする煙草の喫味及び成分調
整剤。