JPH0576510A - 核磁気共鳴を用いた検査装置 - Google Patents

核磁気共鳴を用いた検査装置

Info

Publication number
JPH0576510A
JPH0576510A JP3239313A JP23931391A JPH0576510A JP H0576510 A JPH0576510 A JP H0576510A JP 3239313 A JP3239313 A JP 3239313A JP 23931391 A JP23931391 A JP 23931391A JP H0576510 A JPH0576510 A JP H0576510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
magnetic field
ankle
magnetic resonance
nuclear magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3239313A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Yabusaki
征雄 薮崎
Munetaka Tsuda
宗孝 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP3239313A priority Critical patent/JPH0576510A/ja
Publication of JPH0576510A publication Critical patent/JPH0576510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】水平磁場方式において被検者の足首または足先
の関節を対象にした場合に高感度,高分解能に撮像し検
査を無侵襲に行うことが出来るコイルを提供する。 【構成】被検者の足首または足先が入る形状のソレノイ
ドコイル及び磁束方向が直交するコイルを用い、必要に
応じて足首または足先を圧迫する機構を設けた。 【効果】水平磁場方式で中に被検者の足首または足先が
入るソレノイドコルを用いることで感度が向上。また、
ソレノイドコイルと磁束方向が直交するコイルと組み合
わせる事で更に感度を向上。さらに、足首または足先を
圧迫する手段を用いることで動きを抑制。また、圧迫手
段の材質を選ぶことで肌触りの良い被検者に快適なコイ
ルとする事が出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体中の水素や燐等か
らの核磁気共鳴(以下、「NMR」という)信号を測定
し、核の密度分布や緩和時間分布等を映像化する、NM
R現象を用いた検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人体の頭部,腹部などの内部構造
を、非破壊的に検査する装置として、X線CTや超音波
撮像装置が広く利用されてきている。近年、NMR現象
を用いて同様の検査を行う試みが成功し、X線CTや超
音波撮像装置では得られなかった多種類の情報を取得で
きるようになってきた。
【0003】まず、NMR現象の基本原理について以下
に簡単に説明する。原子核は陽子と中性子から構成さ
れ、全体で角運動量Iで回転する核スピンとみなされ
る。
【0004】今、水素の原子核を取り上げて考えること
にする。水素原子核は1個の陽子からなりスピン量子数
1/2で表される回転をしている。陽子は正の電荷があ
るため原子核が回転するにともなって磁気モーメントμ
が生じ、原子核一つ一つを非常に小さな磁石と考える事
ができる。(例えば鉄のような強磁性体では上述した磁
石の方向が揃っているために全体として磁化が生じる。
一方、水素などでは上述した磁石の方向がバラバラで全
体としては磁化は生じない。しかし、この場合でも静磁
場Hを印加するとそれぞれの原子核は静磁場の方向に揃
うようになる。)水素原子核の場合にはスピン量子数は
1/2であるので−1/2と+1/2の二つのエネルギ
ー準位に分かれる。このエネルギー準位間の差ΔEは一
般的に次式で示される。
【0005】 ΔE=γhH/2π …(数1) ここで、γ:磁気回転比,h:プランク定数,H:静磁
場強度である。
【0006】ところで、一般に原子核には静磁場Hによ
ってμ×Hの力が加わるために原子核は静磁場の軸の回
りを次式で示す角速度ω(ラーモア角速度)で歳差運動
する。
【0007】 ω=γH …(数2) このような状態の系に周波数ωの電磁波(ラジオ波)を
印加すると核磁気共鳴現象が起こり、一般に原子核は数
1で表されるエネルギー差ΔEに相当するエネルギーを
吸収し、エネルギー準位が高い方に遷位する。この時種
々の原子核が多数存在していてもすべての原子核が核磁
気共鳴現象を起こすわけではない。これは原子核毎に磁
気回転比γが異なるために、数2で示される共鳴周波数
が原子核毎に異なり印加された周波数に対応するある特
定の原子核だけが共鳴するためである。
【0008】次に、ラジオ波によって高い準位に遷位さ
せられた原子核はある時定数(緩和時間と呼ばれる)で
決まる時間の後に元の準位に戻る。この時にラジオ波に
よって高い準位に遷位させられた原子核から角周波数ω
の核磁気共鳴信号が放出される。
【0009】ここで、上述した緩和時間は更にスピン−
格子緩和時間(縦緩和時間)T1 とスピン−スピン緩和
時間(横緩和時間)T2 に分けられる。一般に、固体の
場合にはスピン同士の相互作用が生じ易いためにスピン
−スピン緩和時間T2 は短くなる。また、吸収したエネ
ルギーはまずスピン系に、次に格子系に移っていくため
スピン−格子緩和時間T1 はスピン−スピン緩和時間T
2 に比べて非常に大きい値となる。ところが、液体の場
合には分子が自由に運動しているためスピン−スピンと
スピン−格子のエネルギー交換の生じ易さは同程度であ
る。
【0010】上述した現象は水素原子核以外にもリン原
子核,炭素原子核,ナトリウム原子核,フッ素原子核や
酸素原子核などについても同様である。
【0011】上述した基本原理に基づくNMR現象を用
いた検査装置においては、検査物体からの信号を分離・
識別する必要があるが、その一つに、検査物体に傾斜磁
場を印加し、物体各部の置かれた磁場を異ならせ、次に
各部の共鳴周波数あるいはフェーズエンコード量を異な
らせることで位置の情報を得る方法がある。この方法の
基本原理については、特開昭55−20495 号,ジャーナル
・オブ・マグネティック・レゾナンス誌(J.Magn.R
eson.)第18巻,第69〜83頁(1975年),フ
ィジックス・オブ・メディスン・アンド・バイオロジー
誌(Phys.Med.&Biol.)第25巻,第751〜7
56頁(1980年)等に報告されているので詳細な説
明は省略するが、以下に最も多く用いられているスピン
エコーの手法について簡単にその原理を説明する。
【0012】図1の全体構成図に示すように被検者20
は静磁場Hを発生するコイル18と互いに直交する3方
向の傾斜磁場を発生するX,Y,Zの傾斜磁場コイル1
6,17,15(図2参照)と高周波磁場を発生する高周
波磁場コイル8の中に設置されている。ここで、静磁場
の方向をZ軸とする事が一般的であるから、XとY軸は
図1及び図2に示すようになる。ここで、被検者20の
横断面(X−Y面)を撮像するには図7に示すスピンエコ
ーシーケンスに従って傾斜磁場と高周波磁場を駆動す
る。以下図7を用いて説明すると、期間Aでは被検者2
0に傾斜磁場Gzを印加した状態で振幅変調された高周
波電力を高周波コイル8に印加する。横断面の磁場強度
は静磁場Hと位置zの傾斜磁場強度zGzの和H+zG
z で示される。一方、振幅変調された周波数ωの高周波
電力は特定の周波数帯域ω±Δωを有しているので ω±Δω=γ(H+zGz) …(数3) を満足するように周波数ωあるいは傾斜磁場強度Gzを
選ぶ事で横断面の部分の水素原子核スピンを励起する事
になる。ここで、γは水素原子核の磁気回転比を示す。
期間Bでは傾斜磁場Gy をΔtの間印加する事で先に励
起された核スピンはyの位置により Δω′=γyGyΔt …(数4) で示される周波数変移をその共鳴信号に起こす。期間D
で傾斜磁場Gx を印加した状態で共鳴信号を収集する。
このとき、期間Aで励起された核スピンは位置xによっ
て Δω″=γxGx …(数5) で示される周波数差を有する事になる。期間Cは励起さ
れた核スピンのスピンエコーを得るために180度の高
周波磁界と傾斜磁場Gz が印加されている。期間Eは核
スピンが平衡に戻るまでの待ち時間である。期間Bの傾
斜磁場Gy の振幅値を256ステップ変化させて繰り返
し共鳴信号を収集すれば256×256のデータが得ら
れる。これらのデータを2次元フーリエ変換する事で画
像が得られる。
【0013】上述したようなNMR現象を用いた検査装
置によるイメージングにおいては高周波磁場を発生ある
いは受信するコイルの効率を向上させることが、画質の
向上,撮像時間短縮につながる重要な課題となってい
る。
【0014】ところで、NMR現象を用いた検査装置に
おけるSN比は、静磁場強度Hの1〜1.5 乗に比例し
て増加するため、静磁場強度を少しでも高くし、SN比
の向上を図る試みがなされつつある。これまで用いられ
てきた送受信コイル(以下、単に「コイル」という)は
鞍型コイルである。しかし、静磁場強度の増加にともな
って原子核の共鳴周波数も増大するため、コイルの自己
共鳴周波数とNMR周波数とが接近あるいは逆転する状
況が生じ、受信時における感度低下、あるいは送信時に
おける高周波磁場の発生効率低下という問題が発生する
ようになった。これに対してAlderman 等により新しい
形状のコイル(「アルダーマン型コイル」と呼ばれる)
が提案され、上記問題点が解決されるようになった。こ
のコイルについては、ジャーナル・オブ・マグネティッ
ク・レゾナンス誌(J.Magn.Reson.)第36巻,第
447〜451頁(1979年)に詳細な記述がある。
図3,図4に示すようにアルダーマン型コイルはガード
リング電極131,132、アーム電極111,11
2、アーム電極111に接続されたウイング電極12
1,122,125,126、アーム電極112に接続
されたウイング電極123,124,127,128、
ウイング電極121,124間に設けられるキャパシタ
141、ウイング電極122,123間に設けられるキ
ャパシタ142、ウイング電極125,128間に設け
られるキャパシタ143、ウイング電極126,127
間に設けられるキャパシタ144から構成される。図6
に示す同調・整合回路はキャパシタ201,202で構
成されており、図4のH,G点に接続される。図5は図
3,図4におけるアーム電極111,112及びウイン
グ電極121〜128とキャパシタ141〜144から
構成される外側の部分を平面に展開した図である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は静磁場
Hが水平で静磁場方向に被検体を挿入する水平磁場方式
において高磁場すなわち高周波における受信感度の低下
及び高周波磁場の発生効率の低下という問題に関しては
有効なコイル構成である。
【0016】しかし、局所的な場所(被検者の足首また
は足先の関節)を対象にして高感度で撮像する場合につ
いては配慮されていない。
【0017】本発明の目的は水平磁場方式において上記
従来技術が配慮していない局所的な場所(被検者の足首
または足先の関節)を対象にした場合に高感度,高分解
能に撮像し検査を無侵襲に行うことが出来るコイルを提
供する事にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、足首または足先が入る形状のソレノイドコイル及び
ソレノイドコイルと磁束が直交するコイルの組み合わせ
を用い、必要に応じて足首または足先を圧迫する機構を
設けた。
【0019】
【作用】一般に核磁気共鳴を用いた検査装置では静磁場
の方向とコイルの感度方向は直交していなければならな
い。水平磁場方式の核磁気共鳴を用いた検査装置では被
検体の挿入方向と静磁場の方向が一致してしまうため
に、頭部,腹部用コイルに鞍型コイルなどが考案され用
いられてきた。しかし、足首または足先の関節を撮像す
る場合には、核磁気共鳴の原理から対象とする部位から
の磁束変化を効率よく電気信号に変換できるソレノイド
コイルが適用可能である。即ち、足首または足先の撮像
部位がコイルの中に納まるような構成をとることが出来
るため磁束が集束されている。また、ソレノイドコイル
と磁束方向が直交するコイルを組み合わせる事で回転磁
場を発生,受信出来るQD(QUADRATURE DETECTION)コ
イル(CIRCULAR POLARIZATION COILとも呼ばれる)の構
成が可能となる。従って、撮像部位を通る磁束を効率よ
く捕捉することができるため高感度に受信できる。ま
た、コイルの内側に膨張収縮する機構を設け足首または
足先を圧迫または動かないように固定する事が可能とな
り分解能がよい画像を得る事が出来る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施例であるNMRを
用いた検査装置の概略構成図である。図1において、5
は制御装置、6は高周波パルス発生器、7は電力増幅
器、8は高周波磁場を発生すると共に対象物体20から
生ずる信号を検出するための送受信兼用コイル、9は増
幅器、10は検波器、11は信号処理装置を示してい
る。本実施例ではコイル8を送受信兼用コイルとしてい
るが、送信及び受信を別々のコイルで行っても良い。ま
た、12,13,14は、それぞれ、z方向及びこれに
直角の方向(x方向及びy方向)の傾斜磁場を発生させ
るコイル、15,16,17はそれぞれ、上記コイル1
2,13,14を駆動する電源部を示している。これら
のコイルにより発生する傾斜磁場により検査対象の置か
れる空間の磁場分布を所望の傾斜を有する分布とするも
のである。図1ではコイル13,14,8の順に大きさ
が小さくなっているように描いてあるが全体構成を示す
ための便宜的なものでありこの大きさ,順番にこだわる
必要はない。
【0022】制御装置5は、各装置に種々の命令を一定
のタイミングで出力する機能を有するものである。高周
波パルス発生器6の出力は、電力増幅器7で増幅され、
上記コイル8を励振する。コイル8で受信された信号成
分は、増幅器9を通り、検波器10で検波後、信号処理
装置11で画像に変換される。
【0023】なお、静磁場の発生は、電源19により駆
動されるコイル18による。本実施例では静磁場の発生
はコイル18による常電導方式としたが、励磁時以外は
電源19が不要な超電導方式でも良い。検査対象である
被検者20はベッド21上に載置され、上記ベッド21
は支持台22上を移動可能に構成されている。
【0024】図2は図1に置ける傾斜磁場コイルの構成
及び流す電流の方向を示した一例である。コイル12で
z方向傾斜磁場を、コイル13でx方向傾斜磁場を、コ
イル14でy方向傾斜磁場を発生する例を示している。
コイル13とコイル14は同じ形のコイルであってz軸
回りに90度回転した構成をしている。実際にはコイル
12,13,14を一つの円筒形ボビンに巻いて用いら
れる。これらの傾斜磁場コイルは静磁場と同一方向(z
軸方向)磁場を発生し、それぞれz,x,y軸に沿って
直線勾配(傾斜)を持つ磁場を発生するものである。
【0025】本発明は、上記コイル8の改良に係わるも
のである。ここで、コイル8は、例えば頭部用コイルで
あれば直径300mm,長さ300mm程度の大きさを有す
るものである。本発明は足首または足先の関節用コイル
であるため頭部用コイルよりも小さく、大きい場合でも
直径200mm、長さ200mm程度のものである。
【0026】本実施例ではコイル形状を円筒形として説
明するが、楕円形などの形状の変形も可能であり本発明
を規制するものではない。
【0027】図8(a)は足首または足先の関節用コイ
ルの一実施例の概略を示した鳥瞰図である。図8(b)
は図8(a)に示す足首または足先の関節用コイルの等
価回路図である。図9では片足だけを対象にした場合を
示しているが2組用いて同時に両足を撮像する事も可能
である。図8(a)に示す実施例は円筒形ボビン300に
銅線からなる電極310を巻き付け、更に円筒形ボビン
300の軸方向と直交する方向に感度を持つように銅線
からなる矩形の電極700,701を円筒形ボビン30
0に巻き付けた構成である。図8(a)に示す実施例で
は電極310,700,701は銅線で構成した場合に
ついて示しているが、銅パイプ,銅箔または銅板で構成
しても良い。図9ではコイルとして2ターンのソレノイ
ドコイルとしているが、本発明はターン数を2ターンに
限定する物ではない。共鳴周波数と感度によってターン
数を変化させる必要がある場合がある。例えば足先側に
2ターンのコイルとし踵側に1ターンのコイルとするな
どである。図8(a),(b)では矩形のコイル70
0,701を円筒形ボビン300に巻き付けた構成であ
るが、コイル700,701として円形や楕円形などで
も良い。また、コイル700,701を円筒形ボビン3
00に巻き付けた構成でなくても良い。矩形のコイル7
00,701を円筒形ボビン300に巻き付けない場合
の実施例を図9(c)に示す。図9では矩形コイル70
0,701を並列に接続した場合について示している
が、直列接続でも良い。
【0028】さらに、図9では電極310を螺旋状に巻
いた場合の構成を示しているが、図10に示すように円
形状の三つの電極320,321それぞれをまずボビン
300に巻き付け互いの電極を電極322で斜めに接続す
るようにする。このようにする事によってある角度をつ
けて電極310をボビン300に巻き付け螺旋状の形状
にする必要がなくなるために作成が容易になるという利
点がある。図10に示す実施例では電極320,321
についてのみ着目し電極320,321の構造が明確に
なるようにコイル700,701は省略しているが、図
9に示す実施例と同様の構成である。
【0029】図11,12には電極320,321,3
22からなるコイル820と電極700,701からな
るコイル830と電力増幅器7及び増幅器9との接続の
一実施例を示す。図11,12では接続を示すのが主な
目的であるからコイル820,830は簡略化して示してい
る。また、本実施例では電力増幅器及び増幅器を2組
(電力増幅器71,72、増幅器91,92)用いて構
成した場合について示している。図11(a)に示す実
施例では回転磁場の方向を図に示す方向(時計回り)の
場合について示している。照射時には照射信号は2系統
に分離され、一方は電力増幅器71へ、もう一方は移相
器701で照射信号の位相を90゜遅らせた後電力増幅
器72へ入力される。電力増幅器71,72で増幅され
た信号がコイル820,830を駆動する。次に受信時
にはコイル820,830で受信された信号はそれぞれ
増幅器91,92で増幅された後、コイル820で受信
された信号を移相器901で90゜位相をずらし合成器
100で合成する。回転磁場の方向が逆方向(反時計回
り)の場合には図12(b)に示すようにそれぞれの移
相器701,901の挿入場所がもう一方のチャンネル
に変わるだけで、基本的な構成は同じである。図11,
12では電力増幅器71,72と増幅器91,92の間
の信号の分離については明示していないが、λ/4ケー
ブルと交差ダイオードを用いる公知の方法で分離する事
が出来る。回転磁場で励起及び受信する場合の駆動及び
受信の構成の仕方には本実施例以外にも外部からの信号
で能動的に行う方法など種々の構成方法があり、図1
1,12に示す構成以外でも良く任意の構成が可能であ
る。
【0030】また、図8,9,10ではコイルのキャパ
シタによる分割は行わない場合について示しているが、
共鳴周波数が高くなりコイルの同調がとれない場合や被
検体の影響が大きい場合にはキャパシタによってコイル
を分割する事でこれらの問題を回避できる。このような
構成の一実施例を図13,14に示す。図13(a)に示
す実施例では螺旋状のコイル3101〜3105及び矩
形状のコイル7001〜7005,7011〜701
5,図14(b)に示す実施例では円形のコイル3201
〜3203,3211〜3213及び矩形状のコイル7
001〜7005,7011〜7015それぞれについてキ
ャパシタ421〜424,4201〜4204,421
1〜4214で分割した場合について示している。図1
4(b)に示す実施例は全体の構成が見やすくなるように
図13(a)に示す構成を90度回転した場合である。
本実施例では電極の長さが等しくなるようにキャパシタ
による分割をしていないが、電極の長さが等しくなるよ
うにキャパシタで分割しても良い。電極の長さが等しく
なるようにキャパシタで分割すれば、インダクタンスに
よる電位上昇とキャパシタンスによる電位減少が互いに
打ち消しあい電位を低く保つ事ができ、被検体の影響を
よりよく低減できる。キャパシタによる分割数について
は共鳴周波数及び被検体による影響の度合いによって適
時変更する必要がある。また、本発明は前述したように
ターン数を2ターンに限定するものではない。
【0031】図15,16は左右の足を同時に撮像する
場合の二組のコイルの接続方法を示した一実施例であ
る。図15,16では2組のコイルの接続方法を示すの
が目的であるため、コイルは1ターンのもの(円形また
は螺旋コイルを500,501、矩形状コイルを50
2,503)で示した。図15(a),(b)では円形
または螺旋コイルのみを示す。具体的な構成は図8,9
及び図10,図13,14に示すようなものである。図
15(a)は2組のコイル500,501を直列に接続
する場合、また、図15(b)は2組のコイル500,
501を並列に接続する場合について示している。各々
の場合で接続を二通り示しているのはそれぞれのコイル
500,501の磁束の向きが同じ方向の場合と反対の
場合である。図15,16のH,G点には図6で示す同
調・整合回路を接続することで同調及び整合をとれるの
は従来と同様である。
【0032】図16(c),(d)は2組のコイル50
2,503の接続方法を示した一実施例である。図16
(c),(d)では矩形状コイルの接続方法を示すのが目
的であるため、矩形コイルについてのみ示した。具体的
な構成は図8,9及び図10に示すようなものである。
図16(c)は2組のコイル502,503を直列に接
続する場合、また、図16(d)は2組のコイル50
2,503を並列に接続する場合について示している。
図16(c),(d)のH,G点には図6で示す同調・整
合回路を接続する事で同調及び整合をとれるのは前述の
コイル500,501と同様である。
【0033】図17(a)は図8,9に示す足首または
足先の関節用コイルに被検者20の足首または足先20
1が入っている状態の断面図を模式的に示している。円
筒形ボビン300は被検者20の足首または足先201
が入るようにボビンの側面が空いた構造になっている。
図18(b)は図17(a)のA−A′面で切断した断
面図、図18(c)は図17(a)のB−B′面で切断
した断面図を表している。図18(b)及び図18
(c)では図17(a)で省略した被検者20の足首ま
たは足先201が挿入された状態を示している。図1
7,18から明らかなように円筒形ボビン300の外側
に電極320,321,700,701を巻き付けた構
成のため被検者20の足首または足先201が電極32
0,321,700,701に直接触れる事で感電する
心配はない。この際、円筒形ボビン300の窓の部分に
クッションなどの緩衝材を張り付ける事によって被検者
20が快適に検査を受けられるように出来る。さらに、
緩衝材を肌触りの良い材質とする事でより快適に検査を
受けられるように出来る。図17,18に示す実施例で
は構造を模式的に示したが、スキーブーツのような構造
にする事もできる。
【0034】図19は足首または足先を圧迫する機構の
概略構成を示す断面図で、図17,18に示す断面図に
対応させてある。図19では空気等の流体によって圧迫
する機構の概略構成断面図を示している。図19に示す
実施例では円筒形ボビン300の内側に伸縮する材料から
なる圧迫用気密袋601,602を設けそれぞれに外部
から適当な圧力の空気などの流体650(簡略化するた
めに図19には図示していない)を注入する事で圧迫す
る構成を示している。本実施例では説明のために圧迫用
気密袋が2個から構成される場合について示した。この
気密袋の個数を増減する事で部分的な圧迫等圧迫部位を
自由に設定できるようになる。また、この気密袋をいく
つかの部分に分割する事でより微妙な圧迫が可能とな
る。更に、足全体を包み込むような気密袋を用いれば足
全体に加わる圧力は均等にする事ができるし、空気など
の注入も1ヶ所で済み、構成も簡単なものにできる。こ
のようにする事で動きが抑制され分解能の良い画像が得
られる。以上以外にも圧迫する構成については色々な変
形が可能であり、本発明を規定するものではない。
【0035】以上の説明では足首または足先が入るボビ
ン300をベッド21などに固定する方法は示さなかっ
たが、ベッド21など撮像中動かないものにボビン30
0を固定すればより完全に被検者20の動きを抑制でき
分解能良く撮像できるようになる。
【0036】以上の説明では個々について説明したが、
これらを組み合わせても良いことは言うまでもないこと
である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、水平磁場方式の核磁気
共鳴を用いた検査装置において局所的な場所(被検者の
足首または足先の関節)を対象にした場合に高感度,高
分解能に撮像でき検査を無侵襲に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるNMRを用いた検査装
置の構成図である。
【図2】傾斜磁場コイルの構成及び流す電流の方向を示
した図である。
【図3】アルダーマン型コイルの構成図である。
【図4】アルダーマン型コイルの構成図である。
【図5】アルダーマン型コイルの構成図である。
【図6】同調・整合回路の回路図である。
【図7】スピンエコー法のシーケンスの説明図である。
【図8】本発明の実施例の構成図である。
【図9】本発明の実施例の構成図である。
【図10】本発明の実施例の構成図である。
【図11】コイルと電力増幅器及び増幅器の接続説明図
である。
【図12】コイルと電力増幅器及び増幅器の接続説明図
である。
【図13】キャパシタによる分割を行った場合の等価回
路図である。
【図14】キャパシタによる分割を行った場合の等価回
路図である。
【図15】2組のコイルの直列及び並列接続図である。
【図16】2組のコイルの直列及び並列接続図である。
【図17】本発明の実施例の構成図である。
【図18】本発明の実施例の構成図である。
【図19】足首または足先を圧迫する機構の概略構成図
である。
【符号の説明】
5…制御装置、6…高周波パルス発生器、7,71,7
2…電力増幅器、8…送受信兼用コイル、9,91,9
2…増幅器、10…検波器、11…信号処理装置,1
2,13,14…傾斜磁場を発生させるコイル、15,
16,17,19…電源部、18…静磁場を発生させる
コイル、20…被検者、21…ベッド、22…支持台、
111,112…アーム電極、121〜128…ウイン
グ電極、131,132…ガードリング電極、141〜
144,201,202,421〜424,401〜4
04,411〜414…キャパシタ、201…足及び足
首、310,322,700,701…電極、500〜
503…コイル、601,602…圧迫用気密袋、70
1,901…移相器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静磁場,傾斜磁場及び高周波磁場の各磁場
    発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出する
    信号検出手段と、該信号検出手段の検出信号の演算を行
    う計算機及び該計算機による演算の出力手段を有する核
    磁気共鳴を用いた検査装置に於て、静磁場が水平方向の
    場合における信号検出手段の内側に足首または足先が入
    るようにしたことを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査
    装置。
  2. 【請求項2】上記信号検出手段として円筒面上に沿って
    螺旋状に設けられた電流通路または前記電流通路が作る
    磁束に直交する磁束を発生または受信する電流通路のい
    ずれか一方または両方から成る磁束・電気変換手段を用
    いた事を特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴を用いた
    検査装置。
  3. 【請求項3】上記信号検出手段として円筒面上に沿って
    螺旋状または同心円上に設けられた複数の電流通路また
    は前記電流通路が作る磁束に直交する磁束を発生または
    受信する複数の電流通路のいずれか一方または両方から
    成り、それぞれの電流通路の先端が容量結合されている
    一組または複数組の磁束・電気変換手段を用いた事を特
    徴とする請求項1記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  4. 【請求項4】上記信号検出手段を複数個設け、それぞれ
    を直列または並列に接続したことを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか1項に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置。
  5. 【請求項5】上記信号検出手段の内側に足首または足先
    圧迫手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  6. 【請求項6】上記圧迫手段として流体を用いたことを特
    徴とする請求項5記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  7. 【請求項7】上記信号検出手段の内側に緩衝材を設けた
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記
    載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  8. 【請求項8】上記信号検出手段の内側を肌触りの良い物
    としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    項に記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
JP3239313A 1991-09-19 1991-09-19 核磁気共鳴を用いた検査装置 Pending JPH0576510A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3239313A JPH0576510A (ja) 1991-09-19 1991-09-19 核磁気共鳴を用いた検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3239313A JPH0576510A (ja) 1991-09-19 1991-09-19 核磁気共鳴を用いた検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0576510A true JPH0576510A (ja) 1993-03-30

Family

ID=17042860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3239313A Pending JPH0576510A (ja) 1991-09-19 1991-09-19 核磁気共鳴を用いた検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0576510A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5361764A (en) * 1993-07-09 1994-11-08 Grumman Aerospace Corporation Magnetic resonance imaging foot coil assembly
CN102288928A (zh) * 2011-08-03 2011-12-21 深圳市特深电气有限公司 用于核磁共振成像系统的射频线圈装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5361764A (en) * 1993-07-09 1994-11-08 Grumman Aerospace Corporation Magnetic resonance imaging foot coil assembly
CN102288928A (zh) * 2011-08-03 2011-12-21 深圳市特深电气有限公司 用于核磁共振成像系统的射频线圈装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7187169B2 (en) NMR and MRI apparatus and method
US7733092B2 (en) Magnetic field coil and magnetic resonance imaging apparatus
US7466132B2 (en) Squid detected NMR and MRI at ultralow fields
JPH04507005A (ja) 軸方向の磁界均質性を改良したnmr無線周波コイル
JPH0636025B2 (ja) Nmr用無線周波コイル
JPH04332531A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH05261081A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH0576510A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
Hilschenz et al. Dynamic nuclear polarisation of liquids at one microtesla using circularly polarised RF with application to millimetre resolution MRI
JPS62207446A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH0576509A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH05261082A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH05269109A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH05344959A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP3010366B2 (ja) 高周波コイル及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置
JPH05269110A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH04361738A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
WO2006052236A1 (en) Nmr and mri apparatus and method involving a squid magnetometer
JPH04361737A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP2767311B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置の高周波コイル
JP2811352B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置の高周波コイル
JPH0549615A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH04285534A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP3473631B2 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH05253207A (ja) 医用診断画像用mri装置