JPH0572178A - 電気泳動装置 - Google Patents

電気泳動装置

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JPH0572178A
JPH0572178A JP3233489A JP23348991A JPH0572178A JP H0572178 A JPH0572178 A JP H0572178A JP 3233489 A JP3233489 A JP 3233489A JP 23348991 A JP23348991 A JP 23348991A JP H0572178 A JPH0572178 A JP H0572178A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 DNA等の電気泳動装置において、分析検出
に実際に必要な試料と同量の極微量の試料を用いるのみ
で分析することが可能な電気泳動装置を得る。 【構成】 試料注入部aは二つのバッファー槽1、2を
有し、第2のバッファー槽は試料注入ウェル4と細管5
を介して第1のバッファー槽1と連結している。細管の
途中に分子ふるい膜6が設けられる。試料注入ウェル4
と分子ふるい膜6の間の細管の一部でキャピラリーの入
り口に細管で連結される。 【効果】 広い試料注入ウェルに注入した試料を細管5
の狭い領域に電気泳動し、試料を濃縮して保持した後
に、電気泳動分離するので作成した試料の大部分を有効
に分析に使用でき、濃度の低い試料でも感度良く、分
離、検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気泳動装置、特に、試
料導入部が改良されたDNA等の分離検出に有効なゲル
電気泳動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、DNAシーケンシングをはじめ、
DNAの分離検出には平板型ゲル(スラブゲル)が用い
られてきた。この装置でのDNAの最小検出量は測定領
域内のDNA濃度と体積に依存する。従って、微量の試
料を有効に検出するためにはDNAバンドの体積を小さ
くする必要がある。これを実現する方法としてキャピラ
リー電気泳動法が提案されておりDNA解析にも使用さ
れている(Anal. Chem.62, 900-903,(1990))。
【0003】キャピラリー電気泳動に現在用いられてい
る装置は図5にその概念図が示されるように、バッファ
液で満たされた第1と第2のバッファ槽101、102
とを有し、二つのバッファ槽内には泳動電界電位を与え
るため高電圧電源Bからの電極103、104が装着さ
れている。また、二つの槽内のバッファ液はキャピラリ
105を介して連通し得るようにされており、該キャビ
ラリの適宜箇所に検出部106が位置している。この装
置を用いてDNA等の分離検出を行うに当たっては、バ
ッファ液で満たされたバッファ槽からキャビラリの先端
を離脱させ、外部に位置する試料溜Sにその先端を挿入
して所定量の試料をキャビラリの先端に導入した後、再
びキャビラリの先端をバッファ槽内のバッファ液内に浸
漬させる。しかる後、バッファ槽間に泳動電極を与え試
料を電気泳動させ分析を行う。
【0004】この種のキャピラリー電気泳動において
は、通常試料はμlのオーダの試料溜から、電界注入に
よりnl程度がキャピラリー内に入り分析される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術ではキャ
ピラリーに注入される試料量はわずかであるが、注入量
の100倍近い試料を試料溜に必要とする難点があっ
た。このため、分離検出に必要な実際の試料の必要最小
量は必ずしも小さくなく、極微量成分の分析には難点が
あった。
【0006】本発明の目的は、試料溜中にあるDNA等
の分析対象試料のほぼ全量をいったん濃縮し、その後に
分離泳動部に泳動させることにより、分析検出に実際に
必要な極微量の試料とほぼ同量の試料を試料溜に提供す
るだけで、十分な分離検出を行い得る電気泳動によるD
NA等の試料分離分析装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、試料注入部、分離泳動部、検出部、及び
泳動用高圧電源供給部とからなる蛍光検出型電気泳動装
置において、該試料注入部は相互に細管部分で連結され
た二つのバッファ槽及び該細管部分に位置する検出対象
物は通過し得ないが検出対象物より小さいサイズの物質
は通過し得る第1の分子ふるい膜とを有していると共
に、該分離泳動部は該分子ふるい膜の近傍上流側に開口
しており、かつ泳動用高圧電源供給部は該二つのバッフ
ァ槽間及び二つのバッファ槽間の一方と分離泳動部間と
に切り替え自在に接続していることを特徴とする電気泳
動装置を開示する。
【0008】該細管部分のより上流側に検出対象物は通
過し得るが検出対象物より大きいサイズの物質の通過は
阻止する第2の分子ふるい膜が設け、該分離泳動部を第
2と第1の分子ふるい膜間の該細管部分に開口させるこ
とにより、より目的を達成することができる。分離泳動
部はバッファ液を満たした中空キャビラリーであってよ
く、またガラスキャビラリー内部に形成されたゲルであ
ってもよい。さらに、2枚のガラス平板の間に形成され
た平板型ゲルであってもよい。
【0009】また、分子ふるい膜面積を該分離泳動部の
断面積とほぼ等しいかあるいはより小さな面積に制限す
る手段を具備することにより、より目的は達成される。
【0010】
【作用】本発明による電気泳動装置の好ましい態様にお
いては、試料注入部は、第1及び第2のバッファー槽
と、第2のバッファー槽内の底部に位置する試料注入ウ
ェルと、分子サイズを選択分離する分子ふるい膜と、二
つのバッファー槽相互間を連結する細管によって構成さ
れている。また、上記分子ふるい膜は好ましくは第1の
バッファー槽と第2のバッファー槽とを連結する細管の
途中に設けられる。試料の分析にあたり、まず試料を上
記第2のバッファー槽内の底部に設けた試料注入ウェル
に注入し、上記第1及び第2のバッファー槽をバッファ
ー液で満たす。それにより上記細管内はバッファー液で
満たされるとともに、該分子ふるい膜近傍にその入り口
を開口している分離泳動部もバッファー液で満たされ
る。
【0011】この状態で上記泳動用の電極間に電位を与
えて、第1及び第2のバッファー槽間での電気泳動を可
能とする。分子ふるい膜はバッファー液中の分子サイズ
の小さい塩は通すが、分子サイズの大きなDNA分子は
通さないものが選択され、従って、第1及び第2のバッ
ファー槽間での電気泳動によって、上記分子ふるい膜の
面あるいはその近傍に試料は濃縮される。
【0012】このようにして濃縮されたDNA等の試料
は分離泳動部のキャピラリー等に直結した領域に保持さ
れた後、分離泳動部のキャピラリー等内を電気泳動する
ので、ほぼ全試料を無駄なく分離、検出の測定に使用す
ることができ、計測に必要な最小量を少なくできる。な
お、本発明において「細管部分」というときは、単に細
管そのもののみならず、以下の実施例、特に第2、3、
4の実施例に示すように二つのバッファー槽間を連通す
る管路部分のすべてをいうものとする。
【0013】
【実施例】以下、本発明による電気泳動装置を添付の図
面を参照したいくつかの実施例に基づきより詳細に説明
する。図1は、第一の実施例を示しており、その装置を
DNA断片の解析を行う場合を例にとって説明する。図
において、aは試料注入部であり、第1のバッファ槽1
及び第2のバッファ槽2とが隔壁3を介して位置してお
り、一方のバッファ槽、図においてはバッファ槽2の底
部には試料注入ウェル4が設けられている。試料注入ウ
ェル4の底部と他方のバッファ槽、図においてはバッフ
ァ槽1の底部とは細管5により連通されていて、該細管
5のバッファ槽1の底部近傍には分子ふるい膜6が介装
されている。この分子ふるい膜6は分子サイズの小さい
塩は通すが、分子サイズの大きなDNA分子は通さない
物性を有するものであって、例えば、セルロースアセテ
ート膜やポリエーテルスルフォン膜などが利用できる。
【0014】試料注入ウェル4の底部と分子ふるい膜6
との間の細管5の部分には、従来公知の分離泳動部bの
キャピラリ−50の先端が接続しており、該キャピラリ
−50の他方端は、第3のバッファ槽60内に解放して
いる。さらに、キャピラリ−50の下方端近傍には蛍光
標識されたDNA断片等の被検出試料を検出する公知の
検出手段cが設けられている。
【0015】第1、第2、第3のバッファ槽1、2、6
0には、それぞれ電極71、72、73が設けられてお
り、各電極は電源切換スイッチ74を介して泳動用高圧
電源75に対し以下に記す2つの態様に選択的に切り変
わるように接続されている。すなわち、図1において実
線で示される第2のバッファー槽2に設けた泳動電極7
2と第1のバッファー槽1に設けた泳動電極71との間
に電位を与える第1の切り換え態様と、点線で示される
第1のバッファー槽1に設けた泳動電極71と第3のバ
ッファー槽60設けた泳動電極73との間に電位を与え
る第2の切り換え態様である。
【0016】次ぎに、この電気泳動装置を用いてDNA
断片の解析を行う方法を説明する。まず、すべてのバッ
ファー槽をバッファ液で満たす。しかる後、測定しよう
とする蛍光標識されたDNA断片を含む試料をマイクロ
シリンジ等で1〜2μl採取し、第2バッファー槽2の
底部にある試料注入ウェル4に注入する。試料注入ウェ
ル4は第1バッファー槽1とキャピラリーの内径と同程
度の径の細管5で連結され、この細管5の途中すなわち
好ましくは第1バッファー槽1の底部近傍には、細管5
をふさぐように分子ふるい膜6が設けられ、かつ、試料
注入ウェル4の底部と分子ふるい膜6との間の細管5の
部分には、分離泳動部bのキャピラリ−50の先端が接
続している。従って、電源切換スウィッチ74を図1の
実線で示す側にして第2のバッファー槽2に設けた泳動
電極72と第1のバッファー槽2に設けた泳動電極71
との間に電位を与えると、蛍光標識されたDNA断片は
第2のバッファー槽3下方の試料注入ウェル4から分子
ふるい膜6の方向に向かって泳動する。
【0017】バッファー液中の塩など分子サイズの小さ
な分子は分子ふるい膜6を自由に通過するが、蛍光標識
されたDNA断片分子は分子サイズが大きいため分子ふ
るい膜6の下部面あるいはその近傍の細管領域5’に濃
縮して集積し保持される。2〜5分間泳動させることに
より、ほぼすべての蛍光標識されたDNA断片分子を第
2のバッファー槽2から試料保持領域である前記の細管
領域5’へ濃縮して移すことができる。なお、この実施
例においては、分子ふるい膜6の下部の細管領域5’の
断面積は、泳動路断面すなわちキャピラリ−11の断面
積とほぼ同等となるようにしてあり、内径は0.1mm〜
0.05mmが好適である。
【0018】次いで、電源切換スウィッチ74を図1に
点線で示すの方へ倒し、第1のバッファー槽1に設けた
泳動電極71と第3のバッファー槽60に設けた泳動電
極73との間に電位を与える。それにより、細管領域
5’に濃縮された状態で保持されている蛍光標識DNA
断片は一斉に第3のバッファー漕60の方向へ泳動を開
始する。それにより蛍光標識されたDNA断片はゲルキ
ャピラリー50内で分子サイズに応じて分離され、検出
部cで検出される。
【0019】上記の説明から明らかなように、この電気
泳動装置においては、試料注入ウェルに注入された試料
がいったん濃縮された後、泳動分離部のキャピラリ内に
導入されるので、試料注入ウェル内の全試料を無駄なく
分離、検出の測定に使用することができ、計測に必要な
試料の量を極微量のものとすることができる。図2は本
発明による第2の実施例の試料注入部a2 の断面を示し
ている。
【0020】この実施例の試料注入部a2 は、第2のバ
ッファー槽22の底部に設けた試料注入ウェルの底部に
第2の分子ふるい膜26’を設けている点で第1の実施
例のものと基本的に異なっている。この実施例におい
て、第1及び第2のバッファ槽21、22の底部には凹
陥部が形成されており、該凹陥部の底部が細管25によ
り相互に連通されている。
【0021】第1のバッファー槽21の底部に形成され
た凹陥部には細管25の開口部を覆う状態で第1の実施
例のものと同様の分子ふるい膜26が装着され、該分子
ふるい膜26は貫通孔27付き押さえ板28により固定
されている。また、第2のバッファー槽22の底部に形
成された凹陥部にも同様に細管25の開口部を覆う状態
で第2の分子ふるい膜26’が装着され、該分子ふるい
膜26’は試料注入ウェル24を兼ねた押さえ板24’
により固定されている。第2の分子ふるい膜26’は、
シーケンス解析に用いるDNA断片は透過し得るがそれ
より大きな分子サイズのものは透過しないメッシュをも
つ膜体が選択される。
【0022】この実施例においても、特に図示しない
が、第3のバッファ槽、電源切換スウィッチ等電気泳動
による分析に必要な他の部材は第1の実施例のものと同
様に設けられる。この実施例を用いてのDNA断片の解
析も、第1の実施例の場合と同様に行われる。すなわ
ち、試料及びバッファ液をそれぞれ注入し、図1の実線
で示す側に切換スウィッチ74を倒し泳動を開始する。
この実施例においては、試料注入ウェル24と細管25
との間に上記のようなメッシュを持つ第2の分子ふるい
膜26’が設けられていることにより、DNA相補鎖合
成反応を用いたDNAシーケンス用断片生成に用いるM
13ファージやプラスミドベクターなどのより大きなサ
イズの鋳型DNAは第2の分子ふるい膜26’を透過せ
ず、それよりも小さいサイズのもののみが透過する。従
って、鋳型DNAと生成したDNA断片であるシーケン
ス解析に用いる小さなDNA断片は第2の分子ふるい膜
26’により分離される。
【0023】すなわち、鋳型DNAと生成したDNA断
片を含む溶液を試料注入ウェル24に注入し、第2のバ
ッファー槽22に設けた泳動電極72と第1のバッファ
ー槽21に設けた泳動電極71との間に電位を与えるこ
とにより、分子サイズの小さい生成したDNA断片はバ
ッファー液中の塩などといっしょに第2の分子ふるい膜
26’を通過し、第1のふるい膜26の方向に泳動す
る。前記したように第2の分子ふるい膜26’は分子サ
イズの大きな鋳型DNAを通さないように選定され、第
1のふるい膜26は第1の実施例と同様にDNA断片を
通さないものが選定されているので、DNA断片は第1
のふるい膜26の下部面あるいはその近傍の試料保持領
域である細管領域25’に濃縮して集積する。これによ
り試料保持領域に濃縮して集積するDNAの総量中に占
めるシーケンス用DNA断片の比率を第1の実施例のも
のと比較し、さらに上げることができる。以下の動作方
法は第1の実施例と同じである。
【0024】本発明はキャピラリー型電気泳動装置ばか
りでなく分離泳動部に平板型ゲル(スラブゲル)を用い
た電気泳動装置にも適用できる。図3は本発明による第
3の実施例を示すスラブゲル用の試料注入部a3 を表す
斜視図をその断面と共に示している。分離泳動部を構成
するゲル保持板55、55間に挟まれたスラブゲル51
の上部にパッキング材52を介して試料注入部a3 が取
り付けられている。この試料注入部a3 は、上記の実施
例と同様に二つのバッファー槽31、32とそれぞれの
二つの分子ふるい膜36、36' を有しているが、それ
らはゲル保持板55のほぼ全長にわたって設けられてお
り、かつ第2のバファー槽32の底部にある試料注入ウ
ェル44は、試料注入ウェル板48内にゲル保持板55
間に設けられる泳動路の数だけ存在し、かつ、二つのバ
ッファ槽の底部を連通する細管35も同様に泳動路の数
だけ存在している。従って、泳動路の数に応じて試料保
持領域である細管領域35’も存在することとなる。ま
た、この実施例においては泳動路の形状に応じて、該細
管領域35’の泳動路と直交する面での断面形状を短冊
型とすることもできる。
【0025】スラブゲル形式の泳動装置においては、泳
動路の断面積(あるいは幅)は試料の保持される部分の
幅と泳動中に拡散で広がる幅で決定される。従って、試
料の拡散による広がりを防止するために、泳動路の中に
高分子リボンあるいはワイヤーを設置し、隣接する泳動
路を独立させるようにしてもよい。試料の濃縮の方法、
その他の動作方法は第1、第2の実施例と同じであるの
で、説明は省略する。図3では泳動電極は記載していな
い。
【0026】図4は本発明による第4の実施例を示す試
料注入部a4 を表す断面図である。この実施例のもの
は、第1と第2の二つのバッファー槽を上下方向に一方
が他方の内部に入り込む形で設置した点で上記の他の実
施例のものと異なっている。すなわち、外側のバッファ
槽42内にもう一つのバッファ槽41が設けられてお
り、それぞれ第1から第3の実施例における第2のバッ
ファ槽及び第1のバッファ槽に対応した機能を果たすよ
うに構成されている。バッファ槽41の底部には他の実
施例と同様に分離泳動部bのキャピラリ−41の先端が
接続しており、該キャピラリ−41は外側のバッファ槽
42の底部を貫通して、図示しない第3のバッファ槽に
達している。バッファ槽41の底部には同様に分子ふる
い膜46が設けられ貫通孔付き押さえ板48により固定
されている。
【0027】この実施例においては、キャピラリ−41
には外側のバッファ槽42内に位置している個所におい
て細孔が設けるかあるいは切開した細隙45が形成され
る。その細孔あるいは細隙45を介して、バッファ槽4
2内の空間とキャピラリの空間とが連通している。ま
た、特に図示しないが、各泳動電極が上記の他の実施例
と同様に各バッファ槽に装着されている。
【0028】使用に際し、外側の第2のバッファー槽4
2に試料を注入する。この試料が注入されるバッファー
槽42の底部が試料注入ウェルに相当する。各バッファ
槽にバッファ液を満たした後他の実施例と同様にして泳
動を行う。この実施例にあってもキャピラリーに設けら
れた細孔あるいはキャピラリーの切開した細隙部45か
ら電気泳動によりDNA断片が進入し、分子ふるい膜4
6の直下である試料保持領域45’に試料が濃縮されて
導かれることが容易に理解されよう。その後の動作方法
は第1の実施例と同じである。
【0029】この実施例において、キャピラリーに設け
られた細孔あるいはキャピラリーの切開した細隙45よ
り上方、即ち内方の第1のバッファー槽41に連結する
キャピラリー内には必ずしもゲルが形成されていなくと
もよい。また、切断部を設ける場合には第1のバッファ
ー槽41は外側の第2のバッファー槽42との間に一定
の位置関係を保ち保持される必要がある。
【0030】特に図示しないが、この実施例のものを図
3に示した実施例のような平板型ゲルを用いた装置にも
適用できることは容易に理解されよう。なお、以上の第
1〜第4の実施例では分離部にゲルを持つ場合について
述べたが、ゲルなどの担体を持たない場合にも本発明は
適用できる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、広い試料注入ウェルに
注入した試料を電気泳動により、狭い領域に濃縮して保
持した後に、電気泳動分離するので作製した試料の大部
分を有効に分析に使用でき、濃度の低い試料でも感度良
く分離、検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例の概念図。
【図2】本発明による第2の実施例の断面図。
【図3】本発明による平板ゲルを用いた第3の実施例の
断面による見取図。
【図4】本発明による第4の実施例の断面図。
【図5】従来のキャピラリー電気泳動装置の概念図。
【符号の説明】
1…第1バッファー槽、2…第2バッファー槽、60…
第3のバッファー槽、4…試料注入ウェル、5…細管、
5’…細管領域(試料保持部領域)、6…第1の分子ふ
るい膜、26’…第2の分子ふるい膜、71,72,7
3…泳動電極、74…泳動電源切換スウィッチ、75…
泳動電源、a…試料注入部、b…泳動分離部、c…検出

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料注入部、分離泳動部、検出部、及び
    泳動用高圧電源供給部とからなる蛍光検出型電気泳動装
    置において、該試料注入部は相互に細管部分で連結され
    た二つのバッファ槽及び該細管部分に位置する検出対象
    物は通過し得ないが検出対象物より小さいサイズの物質
    は通過し得る第1の分子ふるい膜とを有していると共
    に、該分離泳動部は該分子ふるい膜の近傍上流側に開口
    しており、かつ泳動用高圧電源供給部は該二つのバッフ
    ァ槽間及び二つのバッファ槽間の一方と分離泳動部間と
    に切り替え自在に接続していることを特徴とする電気泳
    動装置。
  2. 【請求項2】 該細管部分のより上流側には検出対象物
    は通過し得うるが検出対象物より大きいサイズの物質の
    通過は阻止する第2の分子ふるい膜が設けられており、
    該分離泳動部は、第2と第1の分子ふるい膜間の該細管
    部分に開口していることを特徴とする、請求項1記載の
    装置。
  3. 【請求項3】 分離泳動部がバッファ液を満たした中空
    キャビラリーであることを特徴とする、請求項1または
    2記載の装置。
  4. 【請求項4】 分離泳動部がガラスキャビラリー内部に
    形成されたゲルであることを特徴とする、請求項1ない
    し3いずれか記載の装置。
  5. 【請求項5】 分離泳動部が2枚のガラス平板の間に形
    成された平板型ゲルであることを特徴とする、請求項1
    または2記載の装置。
  6. 【請求項6】 分子ふるい膜面積を該分離泳動部の断面
    積とほぼ等しいかあるいはより小さな面積に制限する手
    段を具備することを特徴とする、請求項1ないし5いず
    れか記載の装置。
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