JPH057176U

JPH057176U - 容器

Info

Publication number: JPH057176U
Application number: JP6307591U
Authority: JP
Inventors: 憲一斎田
Original assignee: 憲一斎田
Priority date: 1991-07-15
Filing date: 1991-07-15
Publication date: 1993-02-02
Anticipated expiration: 2006-07-15
Also published as: JP2541328Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】液と泡をほぼ半分宛取出し、又は比重差があ
り、混合しない二液の分離が目的である。【構成】容器の上縁５を片側で囲む面積が大きい大上
縁７と、大上縁７で囲む面積よりも囲む面積の小さい小
上縁８とし、大上縁７から下方へ向って周壁で囲まれる
内側面積を次第に小さくし、小上縁８から下方へはほぼ
垂下する周壁によって容器上部を構成した。小上縁８中
央部が飲み口１２である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は容器、特にビールを飲むのに好適な飲用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コップの断面形状は上下方向に相似形であり、特に円形が普通とされている。ビール飲用に多用されている飲用容器としてはガラスコップがあり、水平断面円形で上縁より下方へ向ってわずかにテーパとなっている。又、コップより大量のビールを収容できるジョッキは容器側部に把手をつけてあり、容器形状は円筒形或は紡錘の長手方向の半分の形状をしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ビールを飲む際にビールから発泡した泡と液を混合してのむのは快適なものである。処がコップを傾けないで上から飲もうとすると泡だけしか飲めない。従来のコップで泡を飲み込もうとしてコップを傾けるとビール液状部がコップの上縁に先に来てしまい、泡はいくらも口に出来ない。周知のようにビールは泡と液をほぼ半々に混合された状態で飲むのがもっともおいしいとされており、従来のコップによってはこのような混合割合で飲むことは困難であった。

【０００４】ビールでない混合しない例えばコップ中の油と水を容器中へ入れて、油のみ取り出そうとしてコップを傾けると油がいくらも出ない内に水が出てしまい充分水と油を分離できない。

【０００５】本考案は容器中に液体と液体より生じた発泡体または上下二層に分離するような二種の液体がある場合に容器を傾けた場合に発泡体と液体を、適当な割合に出し、或は二液を分離して取出せる効率のよい容器を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案の第１の考案は上方より見た平面図形において、片側の大上縁の囲む大きさが他の片側の小上縁で囲む大きさよりも大きく、両側の大小上縁は端部が連結上縁で結ばれ、大上縁の下方の容器壁は下方へ向って次第に容器壁によって囲む断面が縮小しており、小上縁下方の容器壁は小上縁と大略同形にて垂下した形状を有し、小上縁中央部を飲み口としたことを特徴とする容器上部を備えた容器である。

【０００７】本考案の第２の考案は上方より見た平面図形において、片側の大上縁がほぼ半円形であり、他の片側が前記半円形よりも小さい半径の小上縁であり、大上縁と小上縁の端部は小上縁の半径方向の連結上縁でつながり、大上縁下方の容器壁は下方へ向って縮小する截円錐をなし、小上縁下方の容器壁及び連結上縁下方の容器壁が垂下し、小上縁中央部を飲み口としたことを特徴とする容器上部を備えた容器である。

【０００８】本考案の第３の考案は上方より見た平面図形における大上縁と小上縁の形状が相似形である第１の考案に記載の容器である。

【０００９】本考案の第４の考案は上方より見た平面図形における大上縁と小上縁の形状が異なる形状である第１の考案に記載の容器である。

【００１０】本考案の第５の考案は上方より見た平面図形における大上縁が角形であり、小上縁が角形である第３の考案に記載の容器である。

【００１１】本考案の第６の考案は上方より見た平面図形における大上縁が三角形であり、小上縁が三角形である第３の考案に記載の容器である。

【００１２】本考案の第７の考案は上方より見た平面図形における大上縁が角形であり、小上縁が平円形である第４の考案に記載の容器である。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に従って説明する。図１は正面図、図２は図１の平面図、図３は図１の底面図、図４は図１の側面図であり、両側面は左右対称な図となる。図５は図１の背面図、図６は図１のＡ−Ａ断面図である。

【００１４】容器は底部１及び周壁２が一体のガラス、陶器、合成樹脂、アルミニウム等で形成されている。周壁２の下部周壁３は断面が円環状をなしている。上部周壁４の断面は一様でなく以下のようになっている。

【００１５】図２でみるように上縁５は下半分の下部周壁３の中心Ｏをとおる放射方向の直線６（本例では下部周壁３の直径）を境にして片側の半分の上縁（大上縁と称す）７はその囲む大きさが他の片側の半分の上縁（小上縁と称す）８が囲む大きさより大きく、両上縁７，８は放射方向の上縁（連結上縁と称す）９で結ばれている。従って上縁５は大上縁７、小上縁８、連結上縁９でもつ閉じた図形となっている。小上縁８からは上部周壁４の部分が垂下している。この部分は水平断面半円形であり、下部周壁３の水平断面と一致している。従って小上縁８側の上部周壁４と下部周壁３は半円筒形である。上部周壁４の大上縁７側は大上縁７から下方へ向って次第に断面を縮小する形状となっている。本実施例では大上縁７は半円形であり、相似に断面を縮小し、且つ、大上縁７から下方への距離に反比例して断面を縮小しており、円筒形の下部周壁３とつながっている。従って大上縁７側の上部周壁４は截円錐形を中心で二分した形状である。連結上縁９から下方へ向っている上部周壁４の部分は三角形の垂直壁１１となる。内容物を取り出す飲み口１２は小上縁８の中央部である。

【００１６】上記構成における作用を説明する。内容物をビールの場合について説明する。ビールを容器に注ぐと図７のように下半分が液部１３で、発泡した泡１４がほぼ上半分を占める。そこで飲み口１２を下げるように容器を傾けると液部１３の液面は水平になる。そして、泡１４は自身の重力で下ろうとする。処が図７の上縁５で囲まれた面積下の泡１４の泡の体積よりも図８の泡１４ののみ口１２をとおる水平面Ｂ上に泡を収容する体積は小さいから、泡１４は飲み口１２外へあふれようとする。この外部へ出る量は大上縁７下方の泡を収容する体積が小上縁８下の泡を収容する体積よりも大きく、容器を傾けることにより、この差が著しく大きくなり、小上縁８下方へ集まる泡は外部へ出るほかないからである。上記のような泡１４の外部へ出る量は傾き角により異なり、傾き角により、泡１４と共に出る液の割合が変る。従って適度な傾き角にすると泡１４と液はほぼ半々となり、混合して出るからビールをおいしく頂けることになる。

【００１７】従来例のコップでビールを飲む場合にコップを傾けると同様の現象はあるものの、液が大量に出てしまい。泡１４と液の混合割合を加減できず、泡１４と液をほぼ半分とすることは難しい。

【００１８】上記はビールについてのべたが、二種の混合せず比重差のある二液例えば水と油を分離する際も、容器を傾けることにより、油の層厚が大きくなるから、分離が容易となる。

【００１９】「他の実施例」図９〜図１６は何れも他の実施例を示す。図９は大上縁７が角形で小上縁８が半円形の組合せ、図１１は大上縁７、小上縁８共に角形、図１３は大上縁７、小上縁８共に三角形である。図１５は大上縁７が三角形、小上縁８が三角形であるが連結上縁９が小上縁８の延長方向である。

【００２０】このように大上縁、小上縁、連結上縁の形状は各種考え得るものであり、大別すると大上縁と小上縁がほぼ相似形もしくは同様の形状で大小関係の場合と、大上縁と小上縁の形状が異なる形状の場合があり、何れも同効を得ることができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したとおり、本考案は容器上部の片側の面積を他の片側の面積よりも上に行く程大きくしたため、泡と液体をほぼ半分宛取出し可能であり、又は比重差があって混合しない二液を分離する効果が大きく、例えばビールを飲む際、泡と液体をほぼ半々で飲むことが出来て快適であり、又、例えば油水の混合したドレンを分離する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の正面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】図１の底面図である。

【図４】図１の側面図である。

【図５】図１の背面図である。

【図６】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図７】作用を示す縦断面図である。

【図８】作用を示す縦断面図である。

【図９】他の実施例の平面図である。

【図１０】図９の側面図である。

【図１１】他の実施例の平面図である。

【図１２】図１１の側面図である。

【図１３】他の実施例の平面図である。

【図１４】図１３の側面図である。

【図１５】他の実施例の平面図である。

【図１６】図１５の側面図である。

【符号の説明】

５上縁７大上縁８小上縁１２飲み口１３液部１４泡

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上方より見た平面図形において、片側の
大上縁の囲む大きさが他の片側の小上縁で囲む大きさよ
りも大きく、両側の大小上縁は端部が連結上縁で結ば
れ、大上縁の下方の容器壁は下方へ向って次第に容器壁
によって囲む断面が縮小しており、小上縁下方の容器壁
は小上縁と大略同形にて垂下した形状を有し、小上縁中
央部を飲み口としたことを特徴とする容器上部を備えた
容器。
【請求項２】上方より見た平面図形において、片側の
大上縁がほぼ半円形であり、他の片側が前記半円形より
も小さい半径の小上縁であり、大上縁と小上縁の端部は
小上縁の半径方向の連結上縁でつながり、大上縁下方の
容器壁は下方へ向って縮小する截円錐をなし、小上縁下
方の容器壁及び連結上縁下方の容器壁が垂下し、小上縁
中央部を飲み口としたことを特徴とする容器上部を備え
た容器。
【請求項３】上方より見た平面図形における大上縁と
小上縁の形状が相似形である請求項１に記載の容器。
【請求項４】上方より見た平面図形における大上縁と
小上縁の形状が異なる形状である請求項１に記載の容
器。
【請求項５】上方より見た平面図形における大上縁が
角形であり、小上縁が角形である請求項３に記載の容
器。
【請求項６】上方より見た平面図形における大上縁が
三角形であり、小上縁が三角形である請求項３に記載の
容器。
【請求項７】上方より見た平面図形における大上縁が
角形であり、小上縁が半円形である請求項４に記載の容
器。