JPH0570423U - 飲料製造器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 あらゆる情況下でアームの出口開口がフィル
タ装置に対して所望の位置を正確に占めることができる
飲料製造器具を提供する。 【構成】 飲料製造器具が、フィルタ装置（３）と、フ
ィルタ装置に熱水を供給するための出口開口（１０）を
もつ可動アーム（７）を含み、前記アームはフィルタ装
置に対して種々の位置に出口開口を位置させるようにモ
ータ（１５）によって動くことができる。アーム（７）
の出口開口（１０）を正確に位置させるために、前記ア
ームを或る一定位置に保持するための手段（２３ｂ、２
３ｃ）を備え、摩擦継手（２０−２２）を含む伝動機構
がモータ（１５）とアーム（７）の間に介在する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フィルタ装置と、フィルタ装置に熱水を供給するための出口開口を もつ可動アームを含み、前記アームはフィルタ装置に対して種々の位置に出口開 口を位置させるようにモータによって動くことができ、伝動機構が前記モータと アーム間に介在して成る飲料製造器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

上記型式の飲料製造器具はＤＥ−Ａ−１４７３６号から既知である。 この既知の器具では、モータがアームの出口開口を一端位置から他端位置に回 転させることができ、出口開口は一端位置ではフィルタ装置の上方にあり、この 出口開口は他端位置ではフィルタ装置に隣接して位置する。他端位置は熱水を容 器内に直接に即ち、フィルタ装置を経ずに送るためのものである。既知の器具の アームをモータによって駆動する方法は、それがタイマーによって行われるとい うこと以外は、記載されていない。かかる駆動装置を用いるモータに存する問題 点は、多量生産の場合に、モータは速度の許容範囲にかなりの幅をもつというこ とである。その結果、モータを停止させることによってアーム運動が止められる 位置、それ故出口開口によって占められる位置は器具毎にかなり異なる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は本文冒頭に記載した型式の器具において、あらゆる情況下にお いてアームの出口開口がフィルタ装置に対して所望の位置を正確に占めることを 保証させることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的は本考案により、前記アームを或る一定位置に保持するための手段を 備え、前記伝動機構が摩擦継手を含むことを特徴する構成によって達成される。

【０００５】 本考案の器具の利点は、アームが保持されるや否や、摩擦継手は、その後のア ーム運動を起こさせることなくモータを停止させるように作動することにある。 このことは、アームが停止した後にモータは、アームの位置、それ故出口開口の 位置が変わることなくある時間運転を続けることができることを意味する。この ことはモータ速度の許容範囲の問題点を軽減させる。

【０００６】 本考案器具の好適実施例は、摩擦継手が実質上螺旋形の溝をもつ摩擦輪を含み 、前記摩擦輪は前記アームに連結された継手突出部によって掛合されることを特 徴とする。モータ運転中、摩擦輪は回転し、継手突出部は前記溝中を動く。溝は 螺旋形をもつので、前記突出部は径方向に動かされ、その結果アームを移動させ る。

【０００７】 本考案の他の好適実施例は、アームを保持するための手段が溝の端部と前記継 手突出部によって構成されることを特徴とする。モータの回転中に継手突出部が 溝の一端に衝合すると、摩擦継手が作動され、そのため摩擦輪はもはや回転しな い。そのとき、アームはフィルタ装置に対して所望位置に留まる。このときモー タはそれを停止させるための或る一定のランアウト（run-out ）時間をもつ。

【０００８】 溝は２つの端部をもつので、アーム、それ故出口開口は、モータのランアウト 時間に影響されることなく、フィルタ装置に対して２つの位置に正確に位置させ られそして停止させられることができる。フィルタ装置に対して更に他の位置に 出口開口を停止させることができるようにするため、本考案の他の好適実施例は 、螺旋形溝が摩擦輪のスピンドルと同心である部分をもつことを特徴とする。継 手突出部が溝のこの同心部分に入ると、前記突出部は径方向に動かず、アームは 停止する。溝の同心部分における突出部の移動は或る時間を要するので、これは モータを停止させるのに必要な時間を補償する。

【０００９】 以下、本考案を図示の実施例につき詳述する。

【００１０】

【実施例】

器具はコーヒーメーカーであり、これは水槽２とフィルタ装置３をもつハウジ ング１からなる。水槽２からくる水は既知の手法によって流れヒータ（図示せず ）によって加熱され、フィルタ装置にポンプ送りされる。

【００１１】 コーヒーの味はとりわけ、抽出温度、即ちフィルタ装置中の水の温度と、フィ ルタ装置中での粉砕コーヒーと水との接触時間と、熱水を粉砕コーヒーに供給す る方法、即ち水の分配に依存することが知られている。良好なコーヒー製造（沸 かし）プロセスは粉砕コーヒーを一様に湿らすために粉砕コーヒー層上に水を一 様に分配することから始める。熱水と粉砕コーヒー間の接触時間は短かくすべき である。多量のコーヒーを作るときには、もしすべての水が粉砕コーヒーを通過 するのであれば、接触時間が長くなり過ぎる。従って、もし若干の水、好適には ポンプ送りされる水の最後の部分がフィルタ装置を迂回するようにすれば、より 良い結果が得られる。

【００１２】 上記要件を満たすために、本考案のコーヒーメーカーは後述する如き構成を有 する。

【００１３】 一種の中間チャンバ４がフィルタ装置３の直ぐ上に配置される。図２に示すよ うに、この中間チャンバの底は数字５で示す。この底５は一種のダクトシステム ６を備える。このシステムは３つのセクション、即ち中心セクション６ａ、この 中心セクションを囲むリング形セクション６ｂ及びこれに隣接したセクション６ ｃからなる。中空アーム７が底６の上方に配置され、立ち管８の端部を中心とし て旋回するようになす。アーム７は出口開口１０を有する放出口９をもつ。アー ムを立ち管８を中心として旋回させることによって、出口開口１０はダクトシス テム６の入口開口１１ａ、１１ｂ又は１１ｃのうちの１つの上方に位置させるこ とができる。かくして、立ち管８からくる熱水は中空アーム７と放出口９からダ クトセクション６ａ、６ｂ又は６ｃのうちの１つに送ることができる。

【００１４】 コーヒー製造プロセスの第１段階で、水は部分円形のダクトセクション６ｂに 導かれる。このセクションは複数の小孔１２をもつ。粉砕コーヒーを一様に湿ら せるために、水が前記小孔を通して粉砕コーヒーに流れて行く。このダクトセク ションはフィルタベッドの上方で実質的に中心に中心開口１３をもつ。この段階 で、実際の抽出が起こる。第３の段階は特に多量のコーヒーを作るときに実施さ れ、この第３段階において、水がダクトセクション６ｃに送られる。このセクシ ョンは開口１４をもち、水が粉砕コーヒーを迂回するようにさせ、その水を、例 えばコーヒーポットに導かせる。その結果、この水は、明らかに最終的に得られ る抽出度には影響するけれども、実際の抽出プロセスには関与しない。

【００１５】 アーム７は後述する方法でモータ１５によって旋回させられる。モータシャフ ト１６はウオーム１７を支持し、このウオームはウオーム齒車１８と噛み合う。 ウオーム齒車１８はスピンドル１９を中心として回転し、その外周近くに直立フ ランジ２０をもつ。前記フランジの内側で、摩擦輪２１が前記スピンドル１９を 中心として回転する。摩擦輪は弾性アーム２２をもち、前記アームは径方向外方 へ撓み、かつフランジ２０の内側に掛合する。摩擦輪２１は実質的に螺旋形の溝 ２３をもつ。レバー２５はスピンドル２４の回りに旋回する。レバーの一端は継 手突出部２６をもち、この継手突出部は溝２３内で摺動することができる。レバ ーの他端はピン２７を支持し、このピンによってレバーはアーム７に旋回可能に 連結される。

【００１６】 アーム７は制御機構（図示せず）によって制御することができる。この制御機 構はモータ１５がコーヒー製造プロセスによって指示される所定の時間間隔で反 時計回り又は時計回りに回転するようになす。モータシャフト１６上のウオーム １７はウオーム齒車１８を駆動し、このウオーム齒車は弾性アーム２２によって 摩擦輪２１を駆動する。螺旋溝２３は回転させられ、継手突出部２６は溝を通っ て摺動し、スピンドル１９に相対的に径方向に動く。その結果、レバー２５はス ピンドル２４を中心として小さい旋回運動を行い、そのためアーム７が立ち管８ の回りに旋回させられる。従って、出口開口１０はダクトシステム６の入口開口 １１ａ、１１ｂのうちの１つの上方に位置することができる。

【００１７】 本実施例では、出口開口１０は３つの異なった入口開口１１ａ、１１ｂ、１１ ｃの上方に位置することができる。その位置決めは極めて正確に行うべきである 。その目的で使用するモータは速度の許容範囲にかなりの幅をもつ。これらのモ ータが制御機構によって停止信号を受けたとき、特定の時間間隔内に生じる回転 数はモータ毎に異なる。

【００１８】 出口開口１０の２つの位置については、継手突出部２６が端部２３ｂ又は２３ ｃに衝合するので、正確な位置が得られる。前記位置は出口開口１０が入口開口 １１ｂに面する位置（湿らせサイクル）と、出口開口１０が入口開口１１ｃに面 する位置に夫々対応する。その時摩擦輪は作動状態となり、アーム２２はウオー ム齒車１８のフランジ２０の内側上を摺動する。モータはこの時停止させられる ことができる。

【００１９】 出口開口１０は破線で示す如く入口開口１１ａに面する第３の位置（抽出プロ セス）は、溝２３の中心部分２３ａがスピンドル１９と同心になるので、得られ る。モータは、継手突出部２６が溝のこの同心の中心位置を通って移動する時間 間隔中は停止すべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコーヒーメーカーの斜視図である。

【図２】上部カバーを除去して示した図１のコーヒーメ
ーカーの平面図である。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 水槽 ３ フィルタ装置 ４ 中間チャンバ ６ ダクトシステム ７ 中空アーム ８ 立ち管 ９ 放出口 １０ 出口開口 １１ａ、１１ｂ、１１ｃ 入口開口 １２ 小孔 １３ 中心開口 １４ 開口 １５ モータ １６ モータシャフト １７ ウオーム １８ ウオーム齒車 １９ スピンドル ２０ 直立フランジ ２１ 摩擦輪 ２２ 弾性アーム ２３ 螺旋溝 ２５ レバー ２６ 継手突出部 ２７ ピン

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フィルタ装置と、フィルタ装置に熱水を
   供給するための出口開口をもつ可動アームを含み、前記
   アームはフィルタ装置に対して種々の位置に出口開口を
   位置させるようにモータによって動くことができ、伝動
   機構が前記モータとアーム間に介在して成る飲料製造器
   具において、前記アームを或る一定位置に保持するため
   の手段を備え、前記伝動機構が摩擦継手を含むことを特
   徴とする飲料製造器具。
2. 【請求項２】 摩擦継手が実質上螺旋形の溝をもつ摩擦
   輪を含み、前記摩擦輪は前記アームに連結された継手突
   出部によって掛合されることを特徴とする請求項１に記
   載の飲料製造器具。
3. 【請求項３】 アームを保持するための手段は溝の端部
   と前記継手突出部によって構成されることを特徴とする
   請求項２に記載の飲料製造器具。
4. 【請求項４】 螺旋形溝は摩擦輪のスピンドルと同心で
   ある部分をもつことを特徴とする請求項２に記載の飲料
   製造器具