JPH0569600B2 - - Google Patents

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JPH0569600B2
JPH0569600B2 JP50074185A JP50074185A JPH0569600B2 JP H0569600 B2 JPH0569600 B2 JP H0569600B2 JP 50074185 A JP50074185 A JP 50074185A JP 50074185 A JP50074185 A JP 50074185A JP H0569600 B2 JPH0569600 B2 JP H0569600B2
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sludge
gas
substrate
reactor
chamber
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Erunsuto Neepuru
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    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/006Water distributors either inside a treatment tank or directing the water to several treatment tanks; Water treatment plants incorporating these distributors, with or without chemical or biological tanks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F3/28Anaerobic digestion processes
    • C02F3/2806Anaerobic processes using solid supports for microorganisms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F3/28Anaerobic digestion processes
    • C02F3/2866Particular arrangements for anaerobic reactors
    • C02F3/2886Two story combinations of the Imhoff tank type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

請求の範囲 1 固形および溶解した形で存在しうる有機基質
を嫌気性処理するため、反応生成物(たとえば
CH4、CO2、ビオマス)を集め、次いで搬出し、
処理すべき基質を、場合により少なくとも部分的
に酸性にした後、ビオマスと混合し、スラツジ床
を通過させ、その際基質中に生成するガスの一部
を乱流を減少させるため基質から排出し、スラツ
ジ床と接触していた基質を分配室中に導入して、
沈降性スラツジ分と浮遊性スラツジ分とを重力の
作用下に分離し、その際浮遊性スラツジ分は保持
し、沈降性スラツジ分を排除し、スラツジ(ビオ
マス)を水と分離するため後清澄を実施し、水を
部分的に排出し、その際嫌気性過程の終結のため
酸素を加え、これに反して沈降したスラツジは新
たに供給される基質と混合するためのビオマスと
して使用することを特徴とする、有機基質を嫌気
性処理する方法。
2 少量のスラツジを含有する水の残部を、新た
に供給される基質と混合すべきスラツジの圧縮荷
重のために使用し、これによりこのスラツジを混
合ゾーン中へ排除し、スラツジの排除後、少量の
スラツジを含有する水を少なくとも部分的に再び
後清澄に戻す、請求の範囲第1項記載の方法。
3 基質からスラツジ床通過の途中に生成するガ
スを少なくとも部分的に分配室中に存在する基質
中へ、存在する浮滓を破壊するために導入する、
請求の範囲第1項記載の方法。
4 ビオマスと混合した後、基質をビオマスで蔽
われた充填体を通過させる、請求の範囲第1項記
載の方法。
5 基質は充填体からなる床およびスラツジ床を
通過する際、充填体およびスラツジを重力に抗し
て持上げ、引続き重力に従い沈降し、基質を通過
する、請求の範囲第4項記載の方法。
6 固形および溶解した形で存在しうる有機基質
を嫌気性処理する方法を実施するための、基質用
供給管が接続しかつ処理された基質用排出管が出
発する反応器を有し、反応器中には直立の内部シ
リンダ7が同心に配置されていて、この内部シリ
ンダ7が容器外壁1と内部シリンダ7との空間を
覆う液密の中間蓋8を貫通し、内部シリンダ7は
その開いた上縁が、中間蓋8と反応器の閉鎖蓋3
との間の空間中へ突出し、内部シリンダ7の上方
開口はサイフオンベル形カバー10によつて覆わ
れ、該ベル形カバー10下方の空間は内部シリン
ダ7の上縁の下方で、中間蓋8上方の空間と連接
しており、かつ内部シリンダ7の内部空間(緩衝
ゾーン14)は底側で反応器の底板2上方の空間
と連接しており、底板上方の空間中には透過性の
中間蓋16が配置され、反応器中には溢流管35
として構成された流出口が配置され、該流出口
に、少なくとも1つの通気管38を備える流出管
39が接続されており、中間蓋8下方の空間は中
間蓋8上方の空間と、中間蓋8を貫通する少なく
とも1つの連接管21によつて連接されていて、
中間蓋8上方の空間中で、上記ベル形カバー10
の上方には分配シリンダ11が、その下縁が該ベ
ル形カバーから距離を有して配置され、分配シリ
ンダ11に連接管21が接続していることを特徴
とする有機基質を嫌気性処理する装置。
7 溢流管35として構成された流出口が、閉鎖
蓋3と中間蓋8との間の空間内に配置されてい
て、その際流入管12の管口は中間蓋8の下方
で、とくに内部シリンダ7内に存在する、請求の
範囲第6項記載の装置。
8 内部シリンダ7の緩衝ゾーン14が底側で、
分配羽根6によつて仕切られた通路により形成さ
れた混合装置を介して反応器の底板2上方の空間
と接続しており、通路の底側の境界壁は、底板2
から突出している分配円錐5によつて形成されて
いる、請求の範囲第6項又は第7項記載の装置。
9 サイフオンベル形カバー10の底縁は中間蓋
8から距離を有し、該ベル形カバーの側壁は内部
シリンダ7から距離を有している、請求の範囲第
8項記載の装置。
10 サイフオンベル形カバー10下方の圧力を
調節するための制御装置が設けられている、請求
の範囲第9項記載の装置。
11 内部シリンダ7の側壁とサイフオンベル形
カバーとの間の空間内で、内部シリンダ7の上縁
と下方にガス導管51が、その端部に設けられた
拡張部で接続し、このガス導管51は、断面にサ
イフオンベル形カバー10下方の最大圧力に一致
する圧力を供給する圧力源と連接しており、その
際とくに圧力源は中間蓋8の下方にたまるガスで
あり、ガス導管51の第2の管口はガス空間中に
存在する、請求の範囲第9項または第10項記載
の装置。
12 サイフオンベル形カバー10中へ、最高個
所の範囲内に、ガス排出管27が接続し、該導管
は中間蓋8から出発するガスドーム9と連接して
おり、その蓋は中間蓋8上方の空間からの流出口
のレベルよりも高所に存在する、請求の範囲第1
0項または第11項記載の装置。
13 サイフオンベル形カバーからのガス排出管
27が三方弁28を介してガスドーム9と連結
し、該弁は増圧送風機29の圧風側に接続されて
おり、該送風機は吸込み側でガスドーム、反応器
の閉鎖蓋3下方の空間および反応器から出るガス
排出管31と連結していて、この場合ガスドーム
9に通じるガス排出管30中に逆止め装置、たと
えば逆止め弁32が挿入されている、請求の範囲
第12項記載の装置。
14 中間蓋8上方の空間中に配置された分配シ
リンダ11中へガス排出管23が接続し、該管は
中間蓋8下方の空間中で、内部シリンダ7の上端
よりも低いところにあるレベルに終り、その際接
続部はガス排出管23の管拡張部24の端部によ
り形成されている、請求の範囲第6項から第13
項までのいずれか1項記載の装置。
15 中間蓋8の上方に存在する、ガス排出管2
3の管口断面が、両側に開いた管25の内部に存
在する、請求の範囲第14項記載の装置。
16 中間蓋8下方の空間を中間蓋8上方の空間
と結合する連接管21が、その端部の間でかつ中
間蓋8上方の空間中であるが流出口(溢流溝3
5)のレベルの下方に制御可能の開口22を備
え、その際制御のために、液面が変化する際に開
口22を閉鎖するフロートが設けられている、請
求の範囲第6項または第7項記載の装置。
17 中間蓋8の下方および流出口(溢流溝3
5)のレベルの下方に高低可変の流出口33が配
置され、これは逆止め装置(逆止め弁34)を備
える導管を介して流出管39と連接している、請
求の範囲第6項または第7項もしくは第8項から
第16項までのいずれか1項記載の装置。
18 流出管39が、反応器の外部に配置された
サイフオン37を接続して流出口(溢流溝35)
と連接している、請求の範囲第6項から第17項
までのいずれか1項記載の装置。
19 中間蓋8の下方に置かれた、中間蓋8の下
方の空間を上方の空間と連接する連接管21の管
口がガストラツプ20により覆われている、請求
の範囲第6項から第16項までのいずれか1項記
載の装置。
20 中間蓋8の下方に、容器外壁1と内部シリ
ンダ7との間の空間を橋絡し、充填体7からなる
層が堆積しうる少なくとも1つの透過性中間底1
6が配置されている、請求の範囲第6項から第1
9項までのいずれか1項記載の装置。
21 溢流溝35として構成された流出口に(流
れにより)フイルタ65が前接されている、請求
の範囲第6項または第7項または第8項から第2
0項までのいずれか1項記載の装置。
22 フイルタ65が、中間蓋8上方の空間中に
存在する蓄積室56の底を形成し、その際蓄積室
56の側壁61,1が、蓄積室56中に配置され
た流出口(溢流溝35)の溢流レベルよりも高
く、従つて濾過すべき基質は流出口への途中でフ
イルタ65に下方から流入する、請求の範囲第2
1項記載の装置。
23 側壁61が流出口の溢流レベルの上方に通
し孔を備えおよび/または側壁61が反応器の閉
鎖蓋3から一定距離に終る、請求の範囲第22項
記載の装置。
24 フイルタ65の下方に装入室55が配置さ
れ、該室は仕切り壁67により中間蓋上方の空間
49から分離されているが、逆止め安全装置54
を備えた逆洗口53により中間蓋8上方の空間と
連接可能であり、フイルタ65の下方の空間中
に、溢流溝62から出発する流入管63が接続
し、その溢流レベルは、底側がフイルタにより仕
切られた室中での流出分の溢流レベルとほぼ同じ
高さである、請求の範囲第22項記載の装置。
明細書 本発明は、固形および溶解した形で存在しうる
有機基質を嫌気性処理し、その際反応生成物(た
とえばCH4、CO2、ビオマス)を集め、次いで搬
出する方法に関する。さらに、本発明の対象はか
かる方法を実施する装置である。
有機基質を嫌気性処理する装置は先行技術に属
する。この場合、原則的には2つの異なる目的、
即ち有機基質から(メタンガスの形で)エネルギ
ーの収得または供給された基質浄化の方向での有
機物質の除去を目指すことができる。化学生物学
的反応は類似であるが、(最後ではないが)流入
ないしは流出についての経済的考察法によつて
種々の要求が課せられ、このことがさらにまた装
置の構造および運転に効果が現われる。廃水の嫌
気性浄化の際の重要な特徴は、溶解している有機
不純物の大部分が好気性廃水浄化の場合とは異な
り殆んど専ら新しい細胞物質の構成のために除去
されないで、小部分のみが新しい細胞物質の構成
のために使用され、残りの炭素化合物は高エネル
ギーガス(メタンガス)と二酸化炭素に変換され
るという事実である。従つて、嫌気性プロセスの
場合には、好気性プロセスの場合プロセス経過を
維持するのに必要であるような酵素導入のための
エネルギーは必要でない。また、嫌気性プロセス
の生成スラツジ量も著しく小さく、既に完全に安
定化されている。なかんずくシーズン運転のため
のもう1つの大きい利点は、嫌気性スラツジを数
ケ月の間(基質供給を行なわない場合でも)活性
に保つことができかつ新たに基質生成の際には極
めて短時間で再び高活性になるという事実であ
る。しかし、僅かなビスマス生産は、装置の運転
開始の際およびスラツジの生物学的活性の障害の
際に効果が現われる欠点である。しかしこれは、
構造上の手段ならびにプロセスの制御の形式によ
つて部分的に補償することができる。
既述したように、嫌気性発酵は大部分がメタン
発酵である。たとえば硫化水素およびアンモニウ
ム等のような副産物は、殆んど常に(実際に種々
の量で)形成するが、ここでは特に考察しない。
これは異なる基質の場合に重要であるにすぎず、
この場合蓄積によつてプロセスに対して不利な作
用をするかまたはガスの汚染物としてそれを利用
する際に邪魔になる。メタン発酵は、現在の科学
水準によればブライアン(Bryant;1977)の3
工程モデルで最良に現わされ、この場合第1工
程、いわゆる加水分解発酵においては炭水化物、
脂肪およびタンパク質が揮発性脂肪酸とアルコー
ルとに分解される。次の工程において、水素形成
性アセトゲン相ならびに酢酸発酵が生じ、これに
よつてメタン細菌が活性化される。しかし、高す
ぎる酸濃度は細菌の死滅を生じ、従つて酸形成の
正確な制御が必要である。第3工程においては、
酢酸分解ないしは還元性メタン形成がプロセスの
終結を表わす。
自然界で起きるメタン発酵(水たまり、湿地、
反すう動物の胃等)においては、これらのプロセ
スが同時に進行する。このプロセスを経済的に利
用できるようにするためには、自然条件下で非常
に緩慢に進行するメタン発酵を促進することが必
要であつた。有利な境界条件を得るために、プロ
セスの経過を最適にすることを目指す多数の種々
の装置、いわゆる嫌気性反応器が開発された。
もともと、最も有利な温度の維持ならびに新規
基質の細菌への接近が最も重要なパラメーターで
あつた。しかし、最近になつてプロセス経過速度
は任意に上昇できないことが認められた。もとも
と、“純粋培養”としてプロセスに使用される生
物体、即ち、“バチルス メタゲニス”は申分の
ないプロセス経過を確実にするものと考えられて
いた。しかし、最近になつて、バチルス メタゲ
ニスに対する最良の条件を得ることは申分のない
プロセス経過には十分ではなく、さらに他の反応
過程を考慮しなければならず、そのうちメタン生
成はたんに“結果”にすぎないことが認められ
た。これが、2工程モデル−酸生成、メタン生成
の発見につながつた。しかし、双方の工程は異な
る速度で進行する。酸生成の増加およびこれによ
つて生じるPH移動が、メタン生成に対して不利な
作用をする。つまり制動および引続く制御できな
いプロセス経過においてメタン生成細菌が死滅す
る。アルカリ液の添加によるPH修正はプロセスに
常に短時間だけ影響を及ぼしうるだけで、根本的
に変えることはできない。従つて、2段階装置に
おては、これら2つの主要相(酸生成、メタン生
成)の別個の反応器中で進行させることが企てら
れた。
公知の反応器構造形式は、大体において5つの
異なるタイプ、即ち古典的反応器構造、接触プロ
セスを実施するための反応器、嫌気性フイルタ、
スラツジ床反応器およびプラグ流反応器に分ける
ことができる。
古典的反応器構造: このなかには、我々の緯度では市町村の設備に
おける嫌気性スラツジ安定化のためのいわゆる腐
敗塔、ならびにシナ、インド、タイワン等におけ
る小型の生物ガス設備が入る。最大の問題は、浮
滓の生成および沈降物の著しい蓄積の阻止ならび
に新たに供給される基質の短絡流動の阻止であ
る。解決策は、反応器の形状寸法の変更を要求す
る。簡単な円筒形の構造からは、ゾーンの面積を
できるだけ小さくするために、製造により著しく
複雑な卵形の縦形状寸法が選択された。浮遊層お
よび沈降層の形成を阻止するため、ならにび反応
器内容物の最適な十分な場合、それとともに新し
く供給される基質の混合を確実にするために、反
応器中で次の方法を使用することができる: 発酵物中へランスによりガスを圧入することに
よる循環;たとえばねじスクレパのような容器内
に配置された撹拌および混合装置による循環;置
換体システムによる循環および最後に容器の外部
に配置されたポンプによる循環。
接触法を実施するための反応器: この反応器は、廃水から主に溶解している有機
基質を除去するために開発された。これは好気性
清澄設備にも同様である。反応器は、撹拌釜反応
器と組込まれたかまたは部の沈降槽からなり、こ
の中でスラツジ/水の混合物の分離が行なわれ
る。こうして浄化された水は排水溝によつて排出
され、スラツジは活性ビオマスを高めるために本
来の反応室中へ戻される。還流スラツジ中の乾燥
物含量は、スラツジ凝集物の沈降を妨げるガス発
生を阻止するため、真空ガス抜きが行なわれたか
または沈降槽が冷却されたにも拘らず、たいてい
本来の反応器中よりもほんの僅か高いだけであ
る。これにより、反応器中では単位容積あたり僅
かな活性ビオマス含量が存在するにすぎず、これ
がまた非常に大きい反応器を必要とすることを意
味する。もう1つの欠点は、そもそも申分のない
プロセス経過を保証しうるようにするためには、
供給される基質に既に高い要求をしなければなら
ないことである。即ちたとえば流入物中に大量の
沈降可能の無機物が存在する場合には、反応器中
で所望の乾燥分含量を調節できるが、それにも拘
らず活性ビオマスの割合は低下する。
嫌気性フイルタ: 多くの生物工学的プロセスは関与する生物体に
成長のために十分な表面が提供される場合に成功
するにすきないという認識から、生物体を担持物
質に人工的に固定することになり、このため一連
の担持物質および不動化法が開発された。高めら
れた処理能率は、たんに単位体積あたりの活性ビ
オマスの大きい割合に帰することができるにすぎ
ない。
ところで、市町村の好気性廃水技術(いわゆる
散布濾床装置)から公知の経験を、担持物質固定
の細菌集団を用い、嫌気性領域において同様に使
用することが試みられた。清澄設備における散布
濾床装置は、最も簡単な形では微生物のフローラ
が発達する多孔性の担持物質充填層を有する円筒
形容器である。沈降性物質の除かれた浄化すべき
廃水は、充填物上へ特殊なスプリンクラーにより
雨下され、上方から下方へ不断に生物体膜を通つ
て流れる。空気は、下方から上方へ存在する間隙
を通つて流れ、酸素供給を配慮する。基質の流れ
を下方から上方へ逆にすることによつて、すべて
の間隙が基質で充填され、これによつて空気循環
が阻止され、それと関連している酸素供給の中止
によつて散布濾床からなる嫌気性フイルタが形成
する。充填のためには多孔性石材、セラミツク材
料または特殊なプラスチツク充填体を使用するこ
とができる。唯一つの目的は、単位体積あたりで
きるだけ大きい利用可能表面である。反応器底に
配置された管系により、反応器全横断面にわたり
基質の分配が行なわれる。反応器の底に載つてい
る充填体を通る基質の通路は、ほとんどもはや調
節することができない。巣の形成する危険は非常
に大きい。流出液からの分流を戻すことによつて
供給される基質を希釈し、平均の理論的上向き流
れを達成することができる。しかしこれは任意に
上げることはできない。それというのもさもない
と“障害”を有する撹拌釜の特性が得られるから
である。また、下部では、廃水中に連行される無
機基質によつて充填体間の間隙が部分的に移動
し、こうして“煙突”が形成する、つまり優勢な
流路が生じる危険がある。上部では、殊に比較的
高い装置においては、メタン発酵で生成したガス
によつて高いガス流動速度が生じうる。これによ
つて生じる著しい渦流作用が、充填体から生物体
膜の除去される原因である。
スラツジ床反応器: 特定の場合に観察されるスラツジの凝集は、こ
の型の反応器の前提条件である。その最も簡単な
形は上向き貫流反応器であつて、その下方範囲に
スラツジの良好な沈降特性によつて乾燥分濃度
(上方へ徐々に減少する)の増加が生じる。既に
強い鉱物性のスラツジはさもないときに普通のフ
ロツク構造の代りにむしろ粒状構造を形成する。
下方から供給される基質は、“スラツジ粒子”の
沈降速度に相応する上向き流れをつくり、平衡状
態が得られる。こうして得られるスラツジフイル
タは、単位体積あたり高割合の活性ビオマスを有
し、これから大きい変換率が生じ、これにより
(他の系と比較して)著しく小さい反応器容積で
間に合せることができる。最適条件におけるこの
型の反応器の効率は影響を受けやすくかつ故障の
結果は重大である。流入物の組成の僅かな変化が
既に、所望のスラツジ構造の特性ないしは構成を
変えうる。その結果は、沈降特性が同様に変化
し、これによつて流れの平衡が失なわれてしまう
ことである。この平衡は、生成したガス量および
これから生じるガス流動速度に非常に強く存在す
る。嫌気性フイルタと同様に、全横断面にわたつ
て均一な分配が大きい問題である。スラツジ床の
強すぎる鉱化作用を防ぐためには、供給される基
質が非常に僅かな無機成分のみを含有すればよ
い。流出物の分流を戻すことも、同様にプロセス
制御のために利用される。
プラグ流れ反応器: この型の反応器は、おもに不溶の、従つて固形
分を有する基質を発酵させるのに適当であり、主
として集団動物飼育の場合、徹布物を含有する糞
尿を発酵させるために使用され、かつこの特殊な
問題にとくに同調されている。名前から既に明ら
かなようにこれは供給される基質と反応器内容物
との完全な混合を目的としない型であつて、供給
される基質はプラグ状に反応器を通して送られ
る。これは、たいてい水平の貫流反応器である。
浮滓の破壊のためおよび器底スラツジに含まれて
いる沈殿物ならびに緩慢な貫流物溶解装置とし
て、低速回転の撹拌機またはスクレパ装置が使用
される。最近の装置では、軽度に傾斜している反
応器が有利に使用される。同様に、流出分の一部
はいわゆる接種分として流入分に供給し、活性ビ
オマスの割合を高くして滞留時間を短縮する。反
応器を幾つかのセグメントに分割しかつスラツジ
(殊に還流スラツジ)をセグメント中へ部分的に
連続的に供給すれば、もう1つの重要な実施態様
が生じる。上記の記載から認められるように、
種々の構造(嫌気性フイルタ、スラツジ床反応
器)は固形分のない基質にしか使用できないが、
他のものは固形有機成分を含有する基質でも運転
することができる。かかる装置の組合せは、容易
に可能でまた普通に使用されているが、新しい型
ではない。
本発明の根底をなす課題は、冒頭に述べた形式
の方法における経過を改良し、従来流入する基質
中の無機物質によつて生じたような経過中の故障
をさけるかまたはビオマスの損害をさけることで
あつた。これは、本発明により処理すべき基質、
場合により差当り部分的に酸性にした後、ビオマ
スと混合し、スラツジ床を通過させ、その際場合
により基質中に生成するガスの一部を乱流を減少
させるため基質から排出し、スラツジ床と接触し
ていた基質を分配室に導入して、沈降性スラツジ
分と浮遊性スラツジ分とを重力の作用下に分離
し、その際浮遊性スラツジ分は保持し、沈降する
スラツジ分は排除し、場合により後清澄を行なつ
てスラツジ(ビオマス)を水と分離し、水を部分
的に排出しその際場合により嫌気性プロセスを終
了させるために酸素を添加し、これに対してスラ
ツジはビオマスとして新しく供給される基質と混
合するために使用することによつて達成される。
本発明による実施例では、流入する基質とビオ
マスとの混合によつて流入する基質の活性の増加
が惹起される。スラツジ床を通過させることによ
つて、基質の有機物含量の減少および基質からの
スラツジの分離が生起し、かつ過程の始端におけ
るスラツジの再供給により、流入する基質の活性
を増加するためビオマス含量の増加した基質の再
使用ができる。このようにして、本発明による方
法は、公知方法と比較する場合に、有機基質の嫌
気性処理を著しく改良しうる。
本発明のもう1つの実施例においては、少量の
スラツジを含有する水の残部を、新しく供給され
る基質と混合すべきスラツジの圧縮荷重のために
使用し、これによりスラツジを混合ゾーン中へ排
除し、場合によりスラツジの排除後、少量のスラ
ツジを含有する水は少なくとも部分的に再び後清
澄に戻すことが配慮されている。この実施例は、
残りの水をピストンと同様に、新しく供給される
基質と混合すべきスラツジの圧縮荷重のために使
用することができるので、混合ゾーン中へスラツ
ジを移動させるためさらにエネルギーを供給する
必要はない。この方法は、とくにエネルギー節約
プロセスを可能にする。
さらに、基質からスラツジ床を通過する途中に
生成するガスは少なくとも部分的に分配室中に存
在する基質中へ導入して場合により存在する浮滓
を破壊するように定められている。これにより、
方法自体において生じるエネルギーの一部は浮滓
の破壊のために使用され、これを行なうために外
部から付加的エネルギーを供給する必要はない。
とくに有利な実施例では、ビオマスと混合した
後に基質を、ビオマスで蔽われた充填体を通過さ
せるように定めることができる。ビオマスが既に
濃厚になつている基質を充填体からなる床を通過
させることによつて、充填体のビオマス蔽いが流
入する基質によつて損なわれるのがさけられる。
つまり充填体床の活性が維持される。この場合、
基質が充填体からなる床およびスラツジ床を通過
する場合、充填体およびスラツジが重力に抗して
持上げられ、引続き重力に従つて沈降して、基質
を通過するのがとくに有利である。この手段によ
つて、床の充填体が互いに粘結し、それにより無
駄空間が生成し、スラツジ床が事情によりむしろ
成長して閉塞し、これによつて基質の通過が除外
されるのがさけられる。
基質が通過する際充填体が持上げられ、沈降運
動の際に基質を通過することによつて、基質のビ
オマスへの最適接近が可能になる。
該方法を実施するための本発明による装置は、
基質用供給管が接続しかつ処理された基質用排出
管が出発する反応器を有する。かかる装置は、反
応器内で最適経過が保証されるように構成すべき
である。この目的のために、本発明によれば反応
器中に直立の内部シリンダが殊に同心に配置され
ており、この内部シリンダが容器外壁と内部シリ
ンダとの間の空間を覆う液密の中間蓋を貫通し、
その際内部シリンダはその開いた上縁が中間蓋と
反応器の閉鎖蓋との間の空間中へ突出し、内部シ
リンダ上方開口はサイフオンベル形カバーによつ
て覆われ、該サイフオンベル形カバー下方の空間
は内部シリンダの上縁の下方で中間蓋上方の空間
と連接しており、かつ内部シリンダの内部空間の
(緩衝室)は底側が反応器の底板上方の空間と連
接しており、さらに反応器中には溢流溝として構
成された流出口が配置され、該流出口に、少なく
とも1つの通気管を備える流出管が接続されてお
り、中間蓋下方の空間は中間蓋中間蓋と貫通する
少なくとも1つの連接管によつて連接されてい
て、中間蓋上方の空間中で、ベル形カバーの上方
には分配シリンダが、その下縁がベル形カバーか
ら距離を有して配置され、分配シリンダに上記連
接管が接続している。この装置によつて、中間蓋
下方の空間から基質は連接管により中間蓋上方の
空間に入り、ここから内部シリンダ中へ入り、こ
れを貫通して再び下方へ反応器の底に向つて移動
し、これにより反応器中に存在する基質のとくに
良好な混合が行なわれる。
本発明のもう1つの実施例においては、有利に
溢流溝として構成された流出口が閉鎖蓋と液密の
中間蓋との間の空間中に配置されており、この場
合流入管の管口は中間蓋の下方、とくに内部シリ
ンダの内部に存在するように定められている。こ
の場合、中間蓋下方の基質の供給は、僅かな予備
酸性化のみが望まれるような場合に実施される。
しかし、高い燃焼度が必要と考えられる限り、本
発明のもう1つの実施例において、有利に溢流溝
として構成された流出口は中間蓋下方の空間中に
配置されていて、この場合流入管の管口は中間蓋
の上方にあるように定められている。
本発明のもう1つの実施例においては、内部シ
リンダの緩衝室は底側で、とくに分配羽根によて
仕切られた通路により形成されている混合装置に
より反応器の底板上方の空間と連接しておりかつ
場合により通路の底側の境界壁は、底板からそそ
り立つ分配円錐により形成されているように定め
られている。この手段によつて、緩衝室中に存在
する物質は混合装置により底の近くでシリンダの
外部にある反応器中の物質に供給されるだけでな
く、この中へ申分なく混合されることが行なわれ
る。分配羽根を使用する場合には、混合過程にお
いて内部シリンダから来る物質に旋転が加えら
れ、これによつて混合をさらに改良することがで
きる。
本発明による装置では、内部シリンダの上縁が
サイフオンベル形カバー中へ突出し、サイフオン
ベル形カバー下方の空間は内部シリンダの上縁の
下方で中間蓋上方の空間と連接していることによ
つて、内部シリンダの内部空間の中間蓋上方の空
間に対する閉鎖が行なわれる。これによつて、内
部シリンダから、中間蓋上方の空間中に存在する
流出口に向う短絡流れがさけられる。これに反し
て、サイフオンベル形カバーは、中間蓋上方に存
在するスラツジが混合プロセスの際に内部シリン
ダに入り内部シリンダを通つて反応器の底に向つ
て送られるのを妨げない。
本発明による装置のとくに有利な実施例では、
サイフオンベル形カバー下方の圧力を調節するた
めの制御装置が設けられている。サイフオンベル
形カバー下方の空間中での相応する圧力制御によ
つて、サイフオンベル形カバー下方で発生する圧
力は中間蓋上方の空間中へ進入し、ここで基質を
旋回させる(これはスラツジの沈降運動を妨げ
る)のをさけることができる。サイフオンベル形
カバー下方の圧力の作用を調節するための制御
は、本発明の特別な実施例では、内部シリンダの
側壁とサイフオンベル形カバーとの間の空間に内
部シリンダの上縁の下方で、ガス導管がその上端
に設けられた拡張部で接続し、その際この導管は
接続口断面でサイフオンベル形カバー下方の最大
圧に一致する圧力を供給する圧力源と連続してお
り、この場合とくに圧力源は中間蓋の下方にたま
るガスであり、ガス導管の第2の接続口はガス空
間にあるようにすることによつて行なうことがで
きる。
本発明のもう1つの実施例において、サイフオ
ンベル形カバー中へ、有利に最高個所の範囲内に
ガス排出管が接続しとり、該管は有利に中間蓋か
ら出発するガスドームと連接していて、該ドーム
の蓋は中間蓋上方の空間からの流出口の水準より
も高所にあるように定められている。この場合ガ
ス排出管は、ガスドーム下方の圧力が低下し、こ
れによつて中間蓋上方の空間から内部シリンダ中
への基質の流れが可能となるので、スラツジは上
方から内部シリンダ中へ入り、下方の基質を内部
シリンダの外部へ排除することが可能となる。こ
の場合、ガス排出管は直接に消費個所または外部
のガス貯蔵装置に通じていてもよい。ガス排出管
が消費個所に通じている限り、この管中に逆止め
弁を取付けねばならない。同様に、ガス排出管が
反応器下方の空間に案内される場合には、ガス排
出管中に逆止め弁を取付けねばならない。ガス排
出管が中間蓋下方の空間中へ導入される場合に
は、この導管中に遮断装置は必要でない。
反応器中で自体自発的に経過するプロセスは、
本発明の実施例ではサイフオンベル形カバーから
のガス排出管が三方弁を介してガスドームと連接
しており、蓋弁が増圧送風機の圧風側に接続さ
れ、該送風機は吸込み側でガス空間、反応器の閉
鎖蓋下方の空間および反応器から出るガス排出管
と連接されていて、この場合、ガスドームに通じ
るガス排出管中には逆止め装置、たとえば逆止め
弁が挿入されている。
プロセスの経過の際に生ずるガスは、分配シリ
ンダ中の浮滓の形成を阻止するのに利用すること
ができ、この場合本発明の特別な実施例では、中
間蓋上方の空間に配置された分配シリンダにガス
排出管が接続し、該排出案は中間蓋下方の空間内
で内部シリンダの上縁よりも低所にある水準に終
り、その際場合により接続口はガス排出管の管拡
張部の端部により形成されている。サイフオンベ
ル形カバーの下縁と内部シリンダの上縁との間の
覆いを過大にする必要がないようにするために、
本発明の特別な実施例では、中間蓋下方の空間を
中間蓋上方の空間と連接する連接管が、その端部
間でかつ中間蓋上方の空間内であるが流出口(溢
流溝)の水準の下方に、制御可能な加工を備えて
いて、その際制御のためにとくに、液面の変化し
た場合に開口の閉鎖を行なうフロートが設けらて
ているように定められていてもよい。
反応器からの処理された基質の連続的流出が望
ましい限り、本発明のもう1つの実施例におい
て、中間蓋の上方で流出口(溢流溝)の水準の上
方に高低変化可能の流出口が配置されていて、こ
れが有利に逆止め装置(逆止め弁)を備える導管
によつて流出管と連接しているように定められて
いる。
本発明のもう1つの実施例において、中間蓋の
下方にある、中間蓋下方の空間と中間蓋上方の空
間とを連接する連接管の管口がガストラツプによ
つて被われているように定めされていてもよい。
この手段によつて後清澄の行なわれる、中間蓋下
方の空間中に基質と水だけ導入されるが、ガスは
導入されないことが確保される。
プロセス過程を改良するために、既に指摘した
ように、ビオマスで蔽われている充填体を使用す
るのが有利である。
従つて、本発明の実施例においては、中間蓋の
下方に、容器外壁と内部シリンダとの間の空間を
架橋する少なくとも1つの透過性中間底が配置さ
れていて、該中間底上に充填体からなる床が載置
可能であるように定められている。
流出口にスラツジ分が入るのをさけるために、
本発明による装置のもう1つの実施例において、
有利に溢流溝として構成された流出口に(流れに
より)フイルタが前接されているように定めるこ
とができる。流出口(溢流溝)の溢流水準が突出
しているので、濾過するべき基質は排出口へ途中
でフイルタを下方から流れるように定めることが
できる。
フイルタの閉塞増加を予防するために、フイル
タが中間蓋の上方の空間内にある蓄積室の底を形
成し、その際蓄積室の側壁が蓄積室内に配置され
た流出口(溢流溝)の溢流水準から突出している
ので、濾過すべき基質は流出口への途中でフイル
タを下方から流れるように定めることができる。
フイルタに濾過すべき物質が既にスラツジの乏
しいゾーンから供給され、これによりフイルタの
負荷がさらに減少するのを確実にするため、フイ
ルタの下方に境界縁により中間蓋上方の空間から
分離されているが逆流安全装置を備えた逆洗開口
によつて中間蓋上方の空間と連接可能である装入
室が配置されておりかつフイルタ下方の空間中
に、溢流管から出発する流入管が接続し、該溢流
管の溢流水準は、底側がフイルタによつて仕切ら
れた室中の流出口の溢流水準とほぼ同じ高さにあ
るように定めることができる。
次に、本発明を添付図面につき詳述する。
第1図は、本発明による反応器の第1実施例の
縦断面図を示し、この場合、中央断面の直接外側
に存在する細部は同じ断面に投影されており、 第2図は、蓋を取除いた場合の反応器の平面図
を示し、 第3図は、第1図の−線による断面図を示
し、 第4図は、本発明による反応器の第2実施例の
縦断面図を示し、 第5図は、蓋を取除いた場合の第4図による反
応器の平面図を示す。
反応器は、円筒形の容器外壁1、平らな底板2
および同様に平な閉鎖蓋3を有する。
処理すべき基質は、必要な作業温度にもたらさ
れた後、流入管12により内側シリンダ7により
その他の反応器から分離されている緩衝ゾーン1
4に入る。この緩衝ゾーン14中に存在する基質
は、下方へ底板2に向つて排除され、こうして反
応室19下方の分配室15に入る。分配室15と
反応室19とは、透過性中間蓋16によつて互い
に分離されている。相互距離が異なつていてもよ
い幾つかの中間蓋を設けることもできる。円錐外
被体として構成された中間蓋を設けることもでき
る。この場合には、円錐外被体のセグメント状部
分からは透し孔をなくすることができる。この場
合、円錐形中間蓋の下方にたまるガスは、このセ
グメントに沿つて容器外壁または内部シリンダ7
の方向に導びくことができる。混合過程の際に、
緩衝ゾーン14中に滞留する、新たに進入する基
質は、分配室15に入り、ここから部分量が透過
性中間蓋16を通つてその上方にある反応室19
に排除される。幾つかの中間蓋が存在する場合に
は、基質は徐々にこれらの蓋の間にある反応室1
9を通る。中間蓋16上には充填体17が存在
し、これは反応室19を部分的に充填するにすぎ
ない。反応室19には、連接管21が接続してい
て、これにより基質は反応室19から分配室50
に入る。分配室50は、容器外壁1から内部シリ
ンダ7に向つて伸びている液密の中間蓋8によつ
て反応室19から分離されている後清澄室49の
一部を形成する。分配室50は底側の通路26を
介して後清澄室49と連接しているので、分配室
50に供給された基質は本来の後清澄室49中へ
流入しうる。ここで沈降が行なわれる。沈殿物の
除かれた基質は後清澄室49内に配置された溢流
溝35中にたまり、溢流溝35から出発する流出
管39により反応器から出る。後清澄室39中に
なお存在する、沈殿物の濃厚になつた部分は、な
お記載するように、緩衝ゾーン14中へ戻され、
従つてもう一度循環路に入る。
底板2にはポンプたまり4が配置されていて、
この中に粗大分がたまり、過剰スラツジならびに
分解しえない成分と一緒に底流出管40により反
応器から除去される。
内部シリンダ7の外側端部には、内部シリンダ
7の外部に上方へ覆われた分配羽根6が存在し、
これは緩衝ゾーン14に蓄積された基質量を、な
お記載する混合過程においてできるだけ均一に分
配室15中へ混入するのに役立つ。底板2上の分
配円錐5は、内部シリンダ7中の垂直な流れを水
平な流れに流動技術的に有利に転向するのに役立
つ。分配羽根6の被覆と分配円錐5ないしは底板
2との間の通路は横断面が徐々に狭まることによ
つて、一面で器底スラツジの巻上げ、他面で分配
室中での回転運動を確保するノズル効果が得られ
る。この場合、粗大分は徐々に、即ち河川におけ
る漂石のように、底板2上をさらに移動せしめら
れ、凹所に配置されたポンプたまり4に達し、次
いでここから底流出口40により反応器からの過
剰のスラツジとともに除去することができる。基
質中の固形内容物の数、形、特性および性状は、
分配羽根6の成形および配置の際に考慮できる。
内部シリンダ7の上方開口はサイフオンベル形
カバー10によつて覆われていて、該ベル形カバ
ーはその側方外被が液密の中間蓋8とシリンダ外
被7との間の空所中へ延びている。この場合、液
密の中間蓋8は垂直な壁部分を有し該部分は水平
の底部分を介して内部シリンダ7の外被と連接し
ている。サイフオンベル形カバー10からガス連
接管27が、液密の中間蓋8から出るガスドーム
9のガス空間中へ通じている。ガス連接管27中
へは、清澄室49のガス空間28からの増圧送風
機29により送られるガスを制御するための三方
弁28が取付けられている。
ガス連接管30は、増圧送風機29の吸込み側
および後清澄室のガス空間48と連接しかつガス
ドーム9に接続しており、その際ガスドーム中へ
の連接管30の接続部と、増圧送風機29の吸込
み側への分岐個所との間にはガス逆止め弁32が
取付けられている。
ガス排出管31は、ガス連接管30の分岐管と
して構成されている。この場合、ガス排出管31
は消費個所またはガス貯蔵装置に通じている。
サイフオンベル形カバー10の下方のガス空間
46から反応室19のガス空間47中へガス排出
管51が通じている。ガス空間46中に存在する
ガス排出管51の端部は拡張部68を備えてい
る。反応室19のガス空間47からはガス排出管
23が分配室50に通じていてここで垂直管25
に接続しており、該管は底側および蓋側がスリー
ブの形式で開いているので、ガスが排出管23を
通過する際管25中にサイフオン作用(空気ポン
プ吸上げ)が生じる。ガス排出管23は、反応室
19のガス空間47に接続しているその端部に管
拡張部24を備えている。
後清澄室内には、異に高低位置が可変の流出口
33が存在し、これは場合により溢流溝35に対
し付加的に設けられていてもよい。可変の流出口
33からは導管がサイフオン47に通じている。
この導管中へは、サイフオン37に到達する前に
逆止め弁34が取付けられている。サイフオン3
7は流出管39に前接されており、この場合1つ
のサイフオン脚が通気管38を形成し、他方のサ
イフオン脚は同様に屋外に通じる蓋36(清掃目
的等のため)を備えている。一方のサイフオン脚
37からは連接管が本来の流出管39に通じてい
て、該管は同様に通気管38を備え、その水準は
反応器の閉鎖蓋3の上方にある。
流入管12は、入流管12中に低圧が生じる場
合に反応器の吸出しをさけるために、通気管13
を備えている。
反応室19から分配室50に通じる連接管21
中には制御可能の開口22が設けられている。開
口22はフロート制御されていて、この場合分配
室50中を液面が上昇する際に開口22が閉じら
れる。
充填体17の上方にスラツジ床18が形成し、
これは図面に点で示されている。スラツジ床18
は最大限、全反応室19(もちろんガスドーム9
を除く)を充填しうる。
反応室19中には、ガス室19中に生成するガ
スが反応室19と分配室50との間の連接管21
へ入るのを阻止するため、ガストラツプ20が配
置されている。ガストラツプ20は、中間蓋8の
垂直壁部分がら殊に容器外壁1内に向つて傾斜し
て延びるているリング20′として構成されてい
てもよい。容器外壁1に面したリング20′の縁
は、容器外壁1から間隔を置いて終つている。付
加的に、なおも1つのリング20′が設けられて
いてもよく、その内縁は最初に上げたリング2
0′の下方に配置されかつ容器外壁1から内部シ
リンダ7に向つて延びており、この場合リング2
0′の自由縁の間には通路があけられている。
41〜45は、反応器中にプロセス経過の種々
の相で生じる液面を表わし、この場合プロセスの
これら個個の相についてはなお詳述する。
プロセス経過を説明するために任意の状態から
出発し、この場合個々の特徴ある過程を追求し、
これらをその時間的継続を考慮せずに記載する。
従つて、混合過程が丁度終了し、後清澄室49、
反応室9および分配室50中に液面42が調節さ
れているものと仮定する。この場合、ガスドーム
9、ガス空間48、後清澄室49、反応室19お
よびガス排出管31中には、同じガス圧が支配し
ている。ガス空間46は基質で満たされている。
液面42の高さにより制約されて、流出管39を
通る流出は生じない。必用な場合には一時的に流
入管12による入流も停止する。そこで、混合過
程から開かれている、ガスドーム9に通じるガス
連接管30中のガス逆止め弁32は閉じ、増圧送
風機29が作動し、三方弁28は、増圧送風機2
9からガスドーム9ならびにサイフオンベル形カ
バー10への道が開放されている位置にもたら
される。今やガスドーム9により反応室19中へ
圧送されたガスは、そこに存在する基質の、体積
で数分の1の部分を透過性中間蓋16、分配室1
5、緩衝ゾーン14を経て後清澄室49中へ排除
する。増圧送風機29の仕事は反応室19中のガ
ス発生によつて支持されるが、その理由は反応室
19中に生成するガスは同様に不透過性中間蓋8
上にたまるからである。液面42は、後清澄室4
9中で液面43の方向に上昇し、反応室19中で
液面41の方向に低下する。この場合、サイフオ
ンベル形カバー10中にガス空間が形成しはじめ
る。このガス空間の増大を促進するために、特定
の所定時間後三方弁28が位置にもたらさるれ
る、つまり全ガス流が連接管27によりサイフオ
ンベル形カバー10中へ流入するように変えられ
る。このガス供給は、液面が内部シリダン7の上
縁の下に低下するまで維持される。それにより、
緩衝ゾーン14と後清澄室49との連通は中断さ
れるので、基質はもはや緩衝ゾーン14から後清
澄室49中へ排除することができない。これによ
り、基質は連接管21により反応室19から分配
室50中へ、通路26を通つて後清澄室49中へ
排除することができる。そこで、流入を再び作動
させることができる。流出への短絡流はもはや可
能でない。この状態が達成されたら直ちに、増圧
送風機29を停止させることができる。これによ
つて、反応室19およびサイフオンベル形カバー
10中でのガス生成、それとともに圧力の形成は
影響されない。フロートにより制御しうる開口2
2は、上昇する液面42がフロートの水準を越え
た後に閉じる。この場合、液体流出は連接管21
の上方の開口によつて可能であるにすぎない。こ
の開口は溢流溝35の溢流水準によりも高所にあ
り、開口から出て、液面43上へ落下する基質の
作用により、スラツジ凝集粒子からそれに付着し
ている気泡が除去され、その結果スラツジ凝集粒
子が沈下する。
サイフオンベル形カバー10中で、液滴が内部
シリンダ7の上縁の下に低下したら直ちに、異な
る液面44および45が生じる。液面45がサイ
フオンベル形カバー10の下縁により下に低下す
るのを阻止し、それとともに、ガスがサイフオン
ベル形カバー10から後清澄室49中へ流出する
のをさけるために、サイフオンベル形カバー10
の下縁の上方にガス排出管51の拡張部68の開
口が配置されている。反応室19中を沈下する液
面が水準41に達したら直ちに、ガスは反応室1
9のガス空間47からガス排出管23を経て分配
室50中へ流入する。この場合に生じる管25の
吸上げ作用によつて分配室50中で混合が行なわ
れ、これによつて浮滓の形成が妨げられる。そこ
で三方弁28は位置に戻すことができ、これに
よりサイフオンベル形カバー10中のガス空間4
6はガスドーム9と再び接続されている。
後清澄室49中で最高の液面43が得られたら
直ちに、流入量が溢流溝35により流出管39に
供給されて反応器から出る。流出量は流入量と等
しく、反応室19中でのガス生成に相応する量だ
け大きい。反応室19中で液面41が得られたら
直ちに、個々の作用室中へ排除される量は流入量
に一致し、従つて流出量とも一致する。
次の過程は、新しく供給され、緩衝ゾーン14
中に存在する基質の配分室15中への混合であ
る。このため、ガス連接管30中のガス逆止め弁
32が開かれる。後清澄室49の連接されたガス
空間48中の、ガス排出管31中にそれがガス蓄
積器または消費個所と連接する結果支配する圧力
と同様のガス圧、および反応室19のガス空間4
7中の圧力ならびサイフオンベル形カバー10下
方のガス空間46中の、最大液面差に相応する高
いガス圧とは圧力が釣合うことになる。高めらた
ガス圧下に生じた液面44および45は、サイフ
オンベル形カバー10下方の空間が基質で満たさ
れるまで上昇しはじめる。そこで再び、後清澄室
49、緩衝ゾーン14、分配室15および反応農
室19の間の連接が形成されている。液面42と
43との間に生じる液体体積(量によりガス体積
47に一致する)は、内部シリンダ7を通り分配
羽根6を経て分配室15中に入り、次いで反応室
19に入る。この場合、ガス空間47からのガス
は後清澄室49(ガス連接管30を経て)移動す
る。この場合、液面42が再び生じ、ガス逆止め
弁32を閉じた後、既述した経過が改めてはじま
る。
これまでの記載では、常に基質について述べた
が、その理由は純粋に溶解した有機成分を有する
かまたはおもに固形の内容物を有する基質である
か否かは、基質の通路ならびに作用経路にとつて
は無関係であるからである。同様に、これまでの
記載では、供給される気質の嫌気性処理でどのよ
うな目的が追充されるか、即ちこの装置が有機基
質からエネルギーを得るために使用されるかまた
は基質から有機物を浄化の意味で除去するために
使用するか否かは重要ではなかつた。個個の範囲
の記載、それに含まれている思想を公知装置と比
べた利点と共に説明する場合には、上述した2つ
の目的方向を一緒に考慮しなければならない。次
の記載においては、浄化装置ないしはメタン製造
反応器について述べる。基質の性状も重要であ
る。たんなる溶解から固形までの幾つかの部類に
分けることも考えられるが、多くの可能性に基づ
きあまり重要ではない。従つて、主要な性状のみ
を考慮する。
さきに記載した反応器構造においては、既に一
度反応器を通り、その際部分的に活性スラツジと
混合した基質が緩衝ゾーン14中を流入分により
徐々に下方へ移動し、最後に内部シリンダ7から
排除される。流入分の性質により、緩衝ゾーン1
4中で加水分解がはじまるかないしは既にあらか
じめ開始された加水分解が、温度最適化により、
迅速に進行する。これにより、容易に分解可能な
いしはおもに溶解している内容物を有する基質で
は、酸性領域への著しいPH移動が行なわれる。し
かし緩衝ゾーン14中に存在している活性メタン
細菌は新しく流入する気質によつて徐々に下方へ
排除されるので、メタン細菌は生成する酸性媒質
によつて損なわれることはない。その理由はこの
媒質は上方に形成するからである。また、強酸性
流入物も、たとえば中和のような前処理なしに反
応器に加えることも、これが有機酸であることを
前提として可能である。内部シリンダ7により仕
切られた緩衝ゾーン14は、混合過程の際に反応
室19の上方範囲から後清澄室49中へ排除され
る成分が分配羽根6により分配室15中へ導入す
ることができるのを可能にするためにも必要で要
ある。浄化装置として使用する場合、内部シリン
ダ7により仕切られた緩衝ゾーン14は分配室1
5への連接を可能にしなければならないだけでな
く、緩衝ゾーン14中に後清澄室49中の液面4
2と43との間の可変水準差に相応する量の最後
の部分を蓄積するのに重要であり、該量(活性ビ
オマスから既に十分に分離された水である)は混
合過程の終了後に再び後清澄室49中へ、スラツ
ジの形のビオマスが濃厚になることなしに、排除
することができ、従つて反応器からの流出分39
によるビオマスの搬出ができるだけ小さくなるの
が保証される。
分配室15中で、緩衝ゾーン14中に蓄積され
た混合プロセスにおいて排除される、反応器中に
新しく送入された流入分は、そこに存在するビオ
マスとはじめて出合う。混合プロセスは、液面4
1と43との最大差およびそれから得られる最大
流動速度に依存して、大きい通過横断面に基づ
き、加速−、転向−および摩擦損失が生じるにも
拘らず短時間継続するにすぎない。
これにより、突然かつ非常に激しい混合の生起
が達成される。このほとんど衝撃的混合により、
有機酸含量がメタン細菌の生存可能の範囲よりも
はるかに上にある基質を混合することもできる。
この流れによる乱流の混合プロセス後に、流動工
学的に見て、一種の静止相がはじまる。この場
合、重力により特定の分離が起きる。後清澄室4
9から来る、既に一度反応器を通つてビオマスと
混合された基質は、流入量に応じて緩衝ゾーン1
4から排除される。この場合に生じる分配室15
中の流れは割合が非常に小さく、従つて沈降プロ
セスをほとんど妨げない。局所的のみの、従つて
集中的および弱い混合に基づくスラツジの損傷も
起きない。嫌気性フイルタおよびスラツジ床反応
器において常用であるような特殊な管系による流
入の配分に比してこの混合の利点は、全横断面に
体する均一な分配の保証である(全横断面にわた
り分布された多かれ少かれ多数の点状入口孔によ
るだけでない)。個々の出口孔の閉塞、水圧抵抗
の変化等によつてであれ、全横断面にわたる制御
できない不均一な分配の危険も生じない。嫌気性
フイルタおよびスラツジ床反応器においては、直
接の出口範囲において制御されてないPH移動によ
り活性ビオマスの損害が起きることも可能であ
る。これは、一点における過大な流入およびこれ
から生じる過負荷によつても生起しうる。かかる
欠点ができるだけ早く認められずかつ除去されな
いと、入口個所の直接周辺部で活性スラツジが死
滅する結果となる。この“死”ゾーンは徐々に拡
大して、全反応器の作業性を崩壊することとな
る。
反応室19は、既述したように、透過性中間蓋
16によつて分配室15から分離され部分的に充
填体17で充填され、その上方にスラツジ床18
が形成する。透過性中間蓋16の課題は、充填体
17のよびその上方に存在するスラツジ床18が
さらに沈下するのを阻止することである。さら
に、中間蓋16は、混合過程の間上向きに流れる
基質にできるだけ小さい抵抗を与えるように構成
されていなければならない。充填体17は2つの
重要な課題、即ちビオマスの担持物質として役立
ちかつ中間蓋16と一緒にその上方に存在するス
ラツジ床18がさらに沈下するのを阻止する課題
を満足しなければならない。従つて、充填体は細
菌にできるだけ大きい成長表面積を提供しかつ混
合過程の間上向きに流れる基質によつて同様に中
間蓋16から持上げかつ上向き運動を部分的に一
緒に行なう要求を満足すべきである。引続く静止
相の間、重力に基づき充填体17の沈降が生じ
る。この場合、下方部分から上昇する基質は緩慢
に移動する。充填体17は、その個々の部分が体
積で著しく相違し、異なる沈降速度を有するよう
に構成されているべきである。また、最も迅速に
沈降する部分が十分に大きく、中間蓋16を通つ
て落下するのが不可能であることも重要である。
沈積した状態で、充填体構造は上方へ体積が次第
に小さくなり、引続きスラツジ床18がはじま
り、それがさらに沈下するのが阻止さるれべきで
ある。嫌気性フイルタに比してこの充填体17の
利点は、充填体17がそれぞれの混合プロセスの
際に持上げられ、引続き沈降することによつて、
細菌成長に体し栄養として役立つ基質と最適に接
触し、優先的流路が形成しえず、従つて全充填体
層が均一にプロセス通過に参加することである。
充填体17の上方に存在するスラツジ床18は、
単位体積あたり活性ビオマスの割合が高い利点を
有する。スラツジ床18に到達する前に新しい基
質の流入分は、既に反応器の幾つかの段階を通ら
ねばならないので、該流入分は理想的に処理され
ていて、引続きスラツジ床の移動する際にその性
質が著しく変化することはない。充填体17から
分離する生物体は大きい自由に浮動する細菌コロ
ニーを形成し、スラツジ床18に対して安定化作
用をする。主として溶解しかつ容易に分解しうる
基質が装入される浄化装置では、反応器を幾つか
の個々の作業室(たとえば緩衝室、分配室等)に
分けることによつて、個々の作業室に相応する
種々の、選別された活性細菌物質の形成を可能に
することができる。しかし反応器全体には相変ら
ず広い細菌スペクトルが存在するので、これら
“スペシヤリスト”の仕事は、その欠点を甘受す
ることなしには、場所的に制限されて利用しうる
にすぎない。境界条件が変化し、以前の“スペシ
ヤリスト”が利用できない場合には、たんに経過
に特定のずれが生じるだけで、あまり選別されて
ない菌株が作用し、その際全プロセスの崩壊が生
じることもない。反応室19の最上方の部分は大
きく選択して、そのスラツジ表面が分配室50へ
の連接管21の下にあるようにしなければならな
い。
管拡張部24ないし68により、大きい液面変
動41,43ないしは44,45の生じるのが阻
止される。液体上方に存在するガスは、それぞれ
液面の水準を徐々に下方へ押す。管拡張部24な
いしは68の下縁に達したら直ちに、表面張力が
作用しはじめ、液面の最小の沈下が可能である。
最初の気泡が表面張力を突破して管内を上昇する
と直ちに、平衡が衝撃的に移動しはじめる。ガス
排出管23ないしは51中に生じる高いガス流が
液体部分を連行し、空気ポンプ式に作用する。液
体静背圧が存在するにも拘らず、管拡張部24な
いしは68なしでは、この経過は液面41ないし
は45水準がかなり上方へ移動し、液面43の水
準が下方へ移動したときにはじめて停止する。こ
れに重要なのは、静的エネルギー準位と動的エネ
ルギー準位との間の差である。後者はまた流動速
度によつて影響される。この流動速度は、ガス排
出管23ないしは51中では、反応室19のガス
空間47ないしはガス空間46中のガス過圧によ
つて定められている。連続条件に基づき、管拡張
部24ないしは68中の流動速度は、断面積に比
例して小さい。これにより、適正寸法の場合に
は、液面の変動を所望程度に減少させることが可
能である。
分配室50は、この中で下方へ大きい強制流動
が生じて、軽い、従つて沈降しえないスラツジ分
を連行し、本来の後清澄室中へ運搬することのな
いように構成されている。
流出量を比較調節するために、高さが可変の、
従つて液面に適合する流出分33により部分量を
取出す。固定された溢流溝35を通る基質の流出
がはじまると直ちに、逆止め弁34が閉じること
により水力的に不利な可変流出分33が調節され
る。
浄化装置でなく、従つてスラツジ分の不断の搬
出が行なわれ、後清澄室49がビオマス濃縮のた
めおよび必要な混合量の蓄積所として使用される
場合には、分配シリンダ11は不要であり、既述
した浮滓破壊が後清澄室49中の基質の全表面に
適用される。長い溢流溝35の代りに、特殊構造
の溢流ロートを設けることもできる。流出管39
中のサイフオン37はガスプラグとして役立つ。
管38は、吸上げ作用によつてガスプラグを保証
するサイフオンが吸出されるのを阻止する。浄化
装置の場合には、これらの通気管38ならびに流
出管39の構成によつて、流出する基質中へので
きるだけ高い酸素搬入が行なわれるのが保証され
る。この酸素供給は嫌気性プロスセスの望ましく
ない経過を阻止し、好気性媒質生成の可能性をつ
くる。
第4図および第5図に示された濾過装置は、第
1図〜第3図による反応器中へ、しかも液密の中
間蓋8の上方の溢流溝35の範囲内に取付けるこ
とができる。反応器の残りの装置は維持される。
装置は、溢流溝35に側方へ続く付加的溢流溝
62、後清澄室49に通じる、フイルタ65の平
面下方の逆洗口53を有する装入室55中への供
給管63から成る。フイルタ65の上方には、逆
洗用蓄積室56が存在する。
濾過すべきスラツジ/水の混合物は、水準43
に達した後、溢流溝62中へ入り、ここから流入
管63により装入室55中へ流入する。ここから
スラツジ/水の混合物は、水平に配置された、装
入室55の横断面を覆うフイルタ65を通過す
る。フイルタ65の上方に存在する蓄積室56を
満たした後、既にスラツジの除かれた水は溢流溝
35を通り流入ロート60を経て最終的流出管3
9に流入しうる。フイルタ下面におけるスラツジ
の濃度の増加はフイルタ抵抗を高める。これが、
水面が水準43を超えて上昇するのを惹起する。
水面の上昇する際に増加する圧力によつてフイル
タ65の破壊するのを阻止するために、非常用溢
流装置61が直接溢流溝35に接続されている。
非常用溢流装置61の上縁によつて定められた、
最大可能な液面(水準57)に達した後、溢流溝
35中への汪溢が行なわれる。
フイルタ65の清掃のためには、反応器中に混
合相導入の際に生じる、水準43からの液面の衝
撃的沈下が利用される。この場合、反応器中の液
面は後清澄室49中の最小水準42にまで沈下す
る。これにより、分配室55中に含まれているス
ラツジ/水の混合物は、逆洗口53により装入室
55から当然に流出する。蓄積室56中でフイル
タ65の上方に存在する液体は同様に逆洗口53
に流入し、この場合高い流動速度によつてフイル
タ下面に付着しているスラツジ分を連行する。付
加的に、フイルタ65はなお、フイルタ65の上
方に存在するノズル58によりフイルタ65の上
面の上へ導かれる液体によつて清掃することがで
きる。フイルタ65は保持装置64上に載せら
れ、もう1つの保持装置66により浮上するのが
阻止される。
逆洗口53は逆流安全装置54を備えている。
これは、液面が水準42から水準43に上昇する
間濾過装置(装入室55および蓄積室56)の緩
慢な充満を可能にする。これにより、濾過装置内
の静的負荷ができるだけ小さくされる。液面が水
準43に達した後、逆流安全装置が、逆洗口53
の範囲から著量の水/スラツジが装入室55に入
るのを阻止する。
上述した濾過装置は通常、反応器の全外壁に沿
つて延びるので、境界壁67を貫通する両側の開
いているガス排出管59が、装入室55の境界壁
67の下方の範囲にスラツジ/水の混合物の充満
を可能にする。
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