JPH0569589U - スラッシュ水素の製造装置 - Google Patents

スラッシュ水素の製造装置

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JPH0569589U
JPH0569589U JP930492U JP930492U JPH0569589U JP H0569589 U JPH0569589 U JP H0569589U JP 930492 U JP930492 U JP 930492U JP 930492 U JP930492 U JP 930492U JP H0569589 U JPH0569589 U JP H0569589U
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JP
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hydrogen
cooling member
cooling
slush
heat insulating
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JP930492U
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Inventor
貴史 神辺
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Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Taiyo Nippon Sanso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スラッシュ水素をオーガ法で製造するにあた
り、装置における固体水素発生部分である冷却部材を、
製作が容易で保守も容易な構造とし、しかも、余分な固
体水素の発生を極力防止することができるスラッシュ水
素の製造装置を提供する。 【構成】 液体水素を貯留する低温容器1内に、低温ヘ
リウムの流路22を有する中空円筒状の冷却部材2を配
設し、該冷却部材2の内周面に形成した冷却面21に析
出した固体水素をオーガ4で剥離するスラッシュ水素の
製造装置において、前記冷却部材2の外周部を、断熱材
5、例えば、繊維強化樹脂製の断熱材で被覆する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、スラッシュ水素の製造装置に関し、詳しくは、液体ヘリウムを冷媒 として液体水素を析出させ、これをオーガで剥離して固体水素と液体水素の混合 物、即ちスラッシュ水素を製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体水素と液体水素の混合物であるスラッシュ水素は、液体水素に比べて密度 や熱容量が大きいなどの利点を有しているため、ロケット等の燃料として注目さ れているが、特に近年の水平離着陸型単段式宇宙往還機(NASP:National Aerospa cePlane)の研究に関連して、このスラッシュ水素の研究が盛んになってきた。
【0003】 このスラッシュ水素は、液体水素に比べて密度や熱容量の面で優れており、固 体水素に比べて流動性を有することで取扱い性も優れているが、ロケットの燃料 等としては、固体水素が50重量%程度のものが最適であるとされている。
【0004】 このようなスラッシュ水素を製造する手段として、液体水素を低温容器(クラ イオスタット)に貯液し、容器内を真空ポンプで排気することにより、液体水素 を3重点(約13.8K,約0.0695atm)まで冷却し、この状態で圧力 を少し変化させて液体水素の表面に固体水素を形成し、この固体水素を砕いてス ラッシュ化させる方法(フリーズ・ソー法)が知られているが、バッチプロセス であり、連続的にスラッシュ水素を製造することができなかった。
【0005】 そのため、液体水素中に設置した冷却面を、液体ヘリウムや低温ヘリウムガス で冷却し、冷却面上に固体水素を析出凍結させてこれを掻き落とす方法(オーガ 法)が研究されている。
【0006】 オーガ法を実施する装置は、図2に示すように、液体水素を貯留する低温容器 1内に円筒状の冷却部材2を配設し、該冷却部材2内に設けられている冷却流路 に、液体ヘリウム供給系統3から液体ヘリウムを供給して冷却部材内周面の冷却 面に固体水素を析出させ、生成した固体水素をオーガ4により剥離して掻き落と すように構成されている。
【0007】 図3に示すように、上記冷却部材2は、内周の冷却面21を囲むように液体ヘ リウムが流通する冷却流路22が設けられており、液体ヘリウム供給系統3から の液体ヘリウムは、一方の管3aから冷却流路22の外周側流路22aに供給さ れ、内周側流路22bを上昇しながら内周の冷却面を冷却した後、他方の管3b から導出される。なお、内周側流路22b内には、必要に応じて細管が螺旋状に 配設されており、冷却効率の向上が図られている。
【0008】 そして、上記冷却部材2の冷却流路22の外周側には、冷却面以外での固体水 素の発生を極力抑え、冷却用の液体ヘリウムの消費量を低減するため、金属製内 筒(流路外壁と兼用)23aと金属製外筒23bとの間を真空排気した真空断熱 層23が設けられている。
【0009】 このような構成の装置でスラッシュ水素を製造する際には、冷却流路22に液 体ヘリウムを供給して冷却面21を3重点温度以下に冷却するとともに、オーガ 4を回転させ、冷却面上に生成した固体水素をオーガ4のスクリュー状の刃で剥 離して低温容器1の底部に掻き落とすようにする。
【0010】 上記方法において、液体水素や液体ヘリウムを連続的に補給するとともに、低 温容器1の底部から掻き落とされた固体水素と液体水素とを連続的に抜き出すこ とにより、連続してスラッシュ水素を製造することができる。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成の装置において、冷却部材2の外周部に設けられている真空断熱部2 3は、構造が複雑であり、さらに、その断熱性能を保持するために高真空度を保 っておく必要があるため、特に、実験用の小型装置では、製作が面倒で装置の製 作コストが高くなるだけでなく、保守にも手間が掛かる不都合がある。
【0012】 そこで本考案は、上記オーガ法を実施する装置における冷却部材部分を、製作 が容易で保守も容易な構造とし、しかも、余分な固体水素の発生を極力防止する ことができるスラッシュ水素の製造装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本考案のスラッシュ水素の製造装置は、液体水 素を貯留する低温容器内に、低温ヘリウムの流路を有する中空円筒状の冷却部材 を配設し、該冷却部材の内周面に形成した冷却面に析出した固体水素をオーガで 剥離するスラッシュ水素の製造装置において、前記冷却部材の外周部を、断熱材 、例えば、繊維強化樹脂製の断熱材で被覆したことを特徴としている。
【0014】
【作 用】
上記構成によれば、冷却流路から冷却面以外の冷却部材外周の液体水素に伝わ る冷熱を断熱材により遮断でき、固体水素の発生を抑えることができる。また、 冷却部材外周を断熱材で被覆する手段としては、例えば繊維強化樹脂製の帯状の シートを冷却部材外周に巻回するだけで良いため、製作も容易で、かつ安価であ り、また、交換も容易である。
【0015】
【実施例】
以下、本考案を、図1に示す一実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。な お、前記従来例と同一要素のものには同一符号を付して、その詳細な説明は省略 する。
【0016】 図1は、前記図3と同様に、オーガ法を実施するスラッシュ水素の製造装置に おけるスラッシュ水素製造部、即ち液体ヘリウムのような低温ヘリウムを用いて 固体水素を発生させる冷却部材を示すもので、装置の全体的な基本構成は、前記 図2に示した従来装置と略同一である。
【0017】 即ち、図2に示すように、液体水素を貯留する低温容器1と、該低温容器1内 に設置された冷却部材2と、該冷却部材2に液体ヘリウムを供給する液体ヘリウ ム供給系統3と、冷却部材2の冷却面21に生成した固体水素を剥離・掻き落と すオーガ4等を有するものであり、従来と同様に、冷却部材2に液体ヘリウムを 供給して冷却面21を冷却し、該冷却面21上に生成した固体水素をオーガ4で 剥離してスラッシュ水素を製造するものである。
【0018】 本実施例装置では、上記冷却部材2の冷却流路22の外周に、断熱材5を巻き 付けている。この断熱材5としては、各種のものを用いることが可能ではあるが 、常温から極低温までの温度変化に耐えることができる低温特性及び強度を有す る材料を選定する必要がある。好ましい断熱材材料としては、樹脂中にガラス繊 維や炭素繊維等を配合した繊維強化樹脂(FRP)が挙げられる。
【0019】 例えば、外径40mm,高さ150mmの冷却部材2の外周に、断熱材5して 厚さ20mmのFRPを巻き付けてスラッシュ水素を2時間製造したとき、断熱 材5の外部に付着した固体水素の厚さは約16mmであったが、断熱材5を設け ない場合は、約40mmの厚さになった。
【0020】 また、このとき、液体ヘリウムの使用量は、固体水素の製造に必要な寒冷を液 体ヘリウムの蒸発潜熱のみで賄ったとすると、断熱材5を設けた場合は約8リッ トル、断熱材5を設けなかった場合は約10リットルとなり、高価な液体ヘリウ ムの消費量も低減できる。
【0021】 なお、従来のように真空断熱を施した場合は、前記同様にしてスラッシュ水素 を製造したとき、外周部に付着する固体水素の厚さは極めて薄く、液体ヘリウム の消費量はかなり少量であるが、前記大きさの冷却部材を製作するコストが断熱 材を設けたものに比べて、構成部材が多く、かつ高価となり、また、一定期間使 用した後は、内部を真空引きして一定の真空度に保たなければならない。
【0022】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のスラッシュ水素の製造装置は、冷却部材の冷却 面以外の液体水素に接する部分を断熱材で被覆したので、真空断熱構造を採用し たものに比べて構造が簡単になり、特に実験用のものでは、その製作が極めて容 易になり、製作コストを大幅に低減することができ、小型化も容易である。
【0023】 また、真空断熱では、内部を所定の真空度に保持しないと所望の断熱性能が得 られないが、本考案では、断熱材の種類や厚さを選定することにより任意の断熱 性能を得ることができ、構造が簡単なことと合わせて保守も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のスラッシュ水素製造装置の一実施例を
示す要部の断面図である。
【図2】スラッシュ水素製造装置の一例を示す系統図で
ある。
【図3】従来のスラッシュ水素製造装置の一例を示す要
部の断面図である。
【符号の説明】
1…低温容器 2…冷却部材 21…冷却面 22…冷却流路 3…液体ヘリウム供給系統 4…オーガ 5…断熱材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体水素を貯留する低温容器内に、低
    温ヘリウムの流路を有する中空円筒状の冷却部材を配設
    し、該冷却部材の内周面に形成した冷却面に析出した固
    体水素をオーガで剥離するスラッシュ水素の製造装置に
    おいて、前記冷却部材の外周部を、断熱材で被覆したこ
    とを特徴とするスラッシュ水素の製造装置。
JP930492U 1992-02-27 1992-02-27 スラッシュ水素の製造装置 Pending JPH0569589U (ja)

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JP930492U JPH0569589U (ja) 1992-02-27 1992-02-27 スラッシュ水素の製造装置

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JP930492U JPH0569589U (ja) 1992-02-27 1992-02-27 スラッシュ水素の製造装置

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JPH0569589U true JPH0569589U (ja) 1993-09-21

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JP930492U Pending JPH0569589U (ja) 1992-02-27 1992-02-27 スラッシュ水素の製造装置

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JP (1) JPH0569589U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010121932A (ja) * 2010-02-01 2010-06-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スラッシュ水素製造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010121932A (ja) * 2010-02-01 2010-06-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スラッシュ水素製造装置

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