JPH05686Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案はガスライターの操作機構に関し、より
詳細には、操作片を押し上げ回動して操作するガ
スライターの操作機構に関するものである。

［従来技術］ 近年、圧電素子を利用する高電圧発生装置を着
火源とするガスライターは発火石と発火輪を着火
源とするガスライターと同様に薄型化が進んでい
る。このような状況にあつて、高電圧発生装置の
作動部材を作動する操作機構は従来の自由な機構
の選択とは違つて、寸法的に種々の制約を受け、
従来の機構とは異なる工夫を施さねば高電圧発生
装置の滑らかな操作および良好な外観を得ること
ができない。

この要求を満たすものとして、従来、ガスライ
ターの着火時、該ガスライターの方形外観内に収
容された操作片を回動させて高電圧発生装置の作
動部材の直上にいつたん起立させ、その後押し下
げることによつて作動部材を操作する構成が提案
されている。

［発明が解決すべき課題］ しかしながら、この構成においては、ガスライ
ター自体を薄型にしかつ外観を審美的に良好にす
るという目的は満足させられるかも知れないが、
機能的に見ると、操作片の操作が２段階となり、
操作者に対して不都合を強いるという結果を生じ
ている。

本考案は上記事実に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、薄型ガスライターの外観
を良好に保ちかつ高電圧発生装置を滑らかにかつ
操作片の１段階操作によつて作動させることがで
きるガスライターの操作機構の提供である。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案は、高電圧
発生装置によつて発生された高電圧をリード線に
より燃料噴出ノズル近傍に導き、前記リード線の
自由端である電極と前記燃料噴出ノズルとの間の
火花間〓で火花放電を得るガスライターの操作機
構において、前記高電圧発生装置を操作する操作
機構がガスライター上部に配置されかつ回動可能
である操作片により構成され、該操作片が非作動
位置において高電圧発生装置の作動部材に沿う部
分と、曲面部と、作動時前記作動部材に当接する
当接部とを備え、前記高電圧発生装置の前記作動
部材が前記操作片の押し上げ回動に追随して作動
されることを特徴としたものである。

［実施例］ 以下、本考案の１実施例を添付図面に基づき説
明する。

第１図は本考案によるガスライターの操作機構
の１実施例を説明に必要な部分のみを適宜示す概
略図である。図において、ガスライター１は燃料
調整弁３および燃料注入弁４を備えた燃料タンク
２を有しており、燃料調整弁３の上方には燃料噴
出ノズル５が設けてある。このノズル５は後述す
る操作片８の操作時、図中符号７で示す部分を支
点として回動するノズル昇降板６によつて昇降し
て燃料噴出を開閉する。ガスライター１の燃料タ
ンク２の長手方向側部の空間には高電圧発生装置
９が配置されている。この高電圧発生装置は図示
してないが、この中に収容された圧電素子がばね
負荷の作動部材９ａによつて作動される衝撃体に
よつて衝撃され、それにより高電圧を発生すべく
なされている。この発生された高電圧はリード線
１１によつて導かれ、このリード線１１の自由端
が形成する電極１１ａに導かれ、この電極１１ａ
と燃料噴出ノズル５との間の火花間〓において火
花放電すべくなされている。高電圧発生装置９の
下方から導出されるリード線１３はアース線であ
り、このアース線は上方に延在してノズル昇降板
６の端部の下方に位置し、これによりノズル昇降
板６が操作片８によつて押し下げられるときノズ
ル昇降板６と係合する。操作片８は高電圧発生装
置９の上方に軸１４によつて回動可能に取り付け
られる。この軸１４は図示してないガスライター
１のケーシング両側壁を貫通し、操作片８はこれ
らの側壁間に配置される。操作片８は第４図、第
５図に示すように、非作動位置において高電圧発
生装置９の作動部材９ａに沿う部分８ａ、曲面部
８ｂおよび作動時作動部材９ａに当接する当接部
８ｃを有している。

なお、第２図および第３図の正面部１５および
図示してない背面部は外装板が貼り付けられてい
る。第１図中、符号１２は炎口である。

このような構成の本実施例のガスライターにお
いて、第１図および第２図の非作動状態から操作
片８を第２図矢印方向に押し上げて回動すると、
該操作片８はその曲面部８ｂにより高電圧発生装
置９の作動部材９ｂを押し下げ、ほぼ第３図の位
置まで操作片８が回動されたとき、作動部材９ａ
の押し下げにより蓄勢されていた図示してない衝
撃体が急激に圧電素子を衝撃して高電圧発生装置
に高電圧を発生する。発生した高電圧はリード線
１１を介して電極１１ａに導かれ、燃料噴出ノズ
ル５との間の火花間〓に火花を得る。高電圧発生
装置の少し前に操作片８の曲面部８ｂはノズル昇
降板６を押し下げて燃料噴出ノズル５を上昇さ
せ、それにより燃料タンク２からの燃料ガスがノ
ズル５から噴出している。したがつて、この噴出
ガスは前記火花放電によつて着火され、炎口１２
から炎が外部上方に延びる。

消火時には、操作片８への押し上げ力を解除す
れば、作動部材９ａに負荷されているばね力によ
り操作片８が第１図および第２図の非作動位置に
戻り、ノズル昇降板の押し下げも解放されて燃料
噴出ノズル５が降下してガス噴出が停止する。

上記実施例によれば、操作片８は押し上げ回
動、すなわち、通常行われている押し下げまたは
押し下げ回動と逆であるリバースアクシヨンによ
つて行われ、このリバースアクシヨンの過程で高
電圧を発生することができる。

また、ノズル昇降板６の下面とアース線１３の
ばね力によりノズル昇降板６のガタツキを防止す
ることができる。

［発明の効果］ 叙上のごとく、本考案によれば、高電圧発生装
置によつて発生された高電圧をリード線により燃
料噴出ノズル近傍に導き、前記リード線の自由端
である電極と前記燃料噴出ノズルとの間の火花間
〓で火花放電を得るガスライターの操作機構にお
いて、前記高電圧発生装置を操作する操作機構が
ガスライター上部に配置されかつ回動可能である
操作片により構成され、該操作片が非作動位置に
おいて高電圧発生装置の作動部材に沿う部分と、
曲面部と、作動時前記作動部材に当接する当接部
とを備え、前記高電圧発生装置の前記作動部材が
前記操作片の押し上げ回動に追随して作動される
構成としたので、操作が滑らかでかつ１段階操作
においてガスライターの着火が可能であるという
効果を奏するガスライターの操作機構を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のガスライターの操作機構を示
す概略図、第２図は非作動時の操作片の位置を示
す正面図、第３図は作動時の操作片の位置を示す
正面図、第４図および第５図は操作片と高電圧発
生装置の作動部材との作動関係を示す説明図であ
る。 図中、符号１はガスライター、５は燃料噴出ノ
ズル、８は操作片、８ａは部分、８ｂは曲面部、
８ｃは当接部、９は高電圧発生装置、９ａは作動
部材、１１はリード線、１１ａは電極である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高電圧発生装置によつて発生された高電圧をリ
   ード線により燃料噴出ノズル近傍に導き、前記リ
   ード線の自由端である電極と前記燃料噴出ノズル
   との間の火花間〓で火花放電を得るガスライター
   の操作機構において、前記高電圧発生装置を操作
   する操作機構がガスライター上部に配置されかつ
   回動可能である操作片により構成され、該操作片
   が非作動位置において高電圧発生装置の作動部材
   に沿う部分と、曲面部と、作動時前記作動部材に
   当接する当接部とを備え、前記高電圧発生装置の
   前記作動部材が前記操作片の押し上げ回動に追随
   して作動されることを特徴とするガスライターの
   操作機構。