JPH056853Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば室内装飾用として、部屋の壁
面等に取り付けられるいわゆるインテリア・ミラ
ーに関するものである。

〔従来の技術及び問題点〕

従来、このようなインテリア・ミラーとしては
例えば平板状の鏡の周囲に装飾的な枠を取り付け
たものや、鏡自体の表面に装飾的な図柄、文字等
を付したものが知られている。

しかしながら、単に枠を取り付けた鏡の場合に
は、鏡としての存在感が強く、鏡として使用しな
い場合にも、周りの写り込みがあるため、人によ
つては視覚的にうるさく感じたり、不快感を感じ
たりする場合もある。また、鏡自体の表面に図柄
等を付したものの場合には、写り込みによる不快
感等は少ないものの、鏡として使用するときに、
図柄等の存在によつて見にくくなつてしまうとい
う問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、以上の点に鑑み、鏡として使用する
場合には、見やすく使用することができ、使用し
ない場合には写り込みが生じないようにした、イ
ンテリア・ミラーを提供することを目的としてい
る。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

上記目的は、本考案によれば、鏡と、この鏡の
表面に備えられた液晶表示パネルと、この液晶表
示パネルを駆動させて表示を行なわせる駆動制御
装置と、上記鏡及び液晶表示パネルの前方領域に
人が接近したときにこれを検出して信号を出力す
るセンサーとを含んでおり、通常は上記駆動制御
装置により液晶表示パネルがパターンを有するオ
ン表示を行ない、上記センサーが人の接近を検出
したときに、このセンサーからの信号に基づいて
駆動制御装置により該液晶表示パネルの表示が全
面透明であるオフ表示となり、上記鏡が利用され
得るようにしたインテリア・ミラーにより達成さ
れる。

この考案によれば、鏡として使用しない場合に
は鏡の前に人がいないことから、センサーは信号
を出力せず、従つて駆動制御装置により液晶表示
パネルが前以て設定された表示、例えば風景画等
のパターン表示を行なつているが、鏡を使用しよ
うとして人がこの鏡の前に立つと、センサーが自
動的に又はマニユアル操作にてこれを検出して信
号を出力し、この信号に基づいて駆動制御装置に
より液晶表示パネルが全面透明なオフ表示とな
り、光を自由に透過させるので、液晶表示パネル
の後方に位置する鏡が見え得る状態になつて鏡と
して使用可能になる。

したがつて、使用時には通常の鏡と同様に見や
すく使用され、不使用時には鏡の表面に設けられ
た液晶表示パネルの風景画等の表示が行なわれ、
しかもこの表示により鏡が覆われることから、い
たずらに写り込みが生じて不快感を起こさせるよ
うなことがなく、従つて落ち着いた雰囲気が得ら
れる。

〔実施例〕

以下、図面に示した一実施例に基づいて本考案
をさらに詳細に説明する。

第１図は、本考案によるインテリア・ミラーの
一実施例を示している。即ち、インテリア・ミラ
ー１０は、平板状の、例えば長方形の鏡１１と、
この鏡１１の表面に、例えばその前面に亘つて備
えられた液晶表示パネル１２と、この液晶表示パ
ネル１２を駆動させて表示を行なわせる駆動制御
装置１３と、この鏡１１及び液晶表示パネル１２
の前方領域に人が接近した場合にこれを検出して
上記駆動制御装置１３に信号を出力する人検知セ
ンサー１４とから構成されている。

液晶表示パネル１２は、例えば風景画等の表示
パターンを有するポジ透過形であつて、鏡１１の
表面に一体的に固着されている。

駆動制御装置１３はノーマルクローズ形に構成
されており、通常は即ち該センサー１４から信号
が入力されないときにはオンであつて、液晶表示
パネル１２を駆動して、この液晶表示パネル１２
により上述した風景画等の表示パターンを表示さ
せるが、該センサー１４から信号が入力された場
合オフとなり、液晶表示パネル１２を駆動しない
ので、該液晶表示パネル１２は全面が透明な表示
となり、光を自由に透過させる。

人検知センサー１４は、鏡１１及び液晶表示パ
ネル１２の前方領域に検知領域Ｓを有するセンサ
ーであり、光電式、電磁式、静電容量式等の型式
は問わず任意のセンサーを使用することができ
る。この人検知センサー１４を、マニユアル操作
にてオン・オフの切換えをし得るようにすれば、
操作する者の希望に応じて任意の表示がなされ
る。従つて、操作者の手動にてインテリア・ミラ
ーの表示の切換えを行えるように構成すれば、人
検知センサー１４は必ずしも不可欠のものではな
い。

本考案によるインテリア・ミラー１０は以上の
ように構成されており、通常鏡を使用しない状態
においては、この鏡１１及び液晶表示パネル１２
の前方領域には人がいないので、人検知センサー
１４はその検知領域にて人を検知せず、従つて駆
動制御装置１３に信号を出力しない。これにより
駆動制御装置１３はオン状態にあり、液晶表示パ
ネル１２を駆動させて、該液晶表示パネル１２の
風景画等の表示パターンを表示させる。

この状態から、鏡１１及び液晶表示パネル１２
の前方領域、即ち人検知センサー１４の検知領域
に人が接近してくると、この人検知センサー１４
がこれを検出して、駆動制御装置１３に信号を出
力する。これにより、駆動制御装置１３はオフと
なり液晶表示パネル１２を駆動せず、従つて該液
晶表示パネル１２は前記風景画等の表示パターン
の表示を行なわず、オフ表示である全面が透明な
表示となる。従つて、この液晶表示パネル１２は
自由に光を透過させ得ることとなり、液晶表示パ
ネル１２の後方に配置された鏡１１が見え得る状
態になり、かくして、この鏡１１の前方に立つた
人が鏡１１を使用することができる。

尚、以上の実施例においては、液晶表示パネル
１２としてポジ透過形のものを使用し、駆動制御
装置１３としてノーマルクローズ形のものを使用
した場合について説明したが、これに限らず、不
使用時にはパターン表示を行ない、使用時には全
面透明になるようなものであれば、任意の形式の
液晶表示パネル及び駆動制御装置の組合せが可能
であることは明らかである。また、液晶表示パネ
ル１２は鏡１１の全面を覆うものでなくても、一
部分のみを覆うようなものであつても、同様の効
果が得られる。

さらに、本考案によるインテリア・ミラー１０
において、鏡１１及び液晶表示パネル１２を一体
化した状態で、これらの周囲に装飾用の枠を取り
付ける等の、従来のインテリア・ミラーと同様の
装飾を施すようにしてもよい。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、鏡と、該
鏡の表面に備えられた液晶表示パネルと、該液晶
表示パネルを駆動させて表示を行なわせる駆動制
御装置と、上記鏡及び液晶表示パネルの前方領域
に人が接近したときにこれを検出して信号を出力
するセンサーとを含んでおり、通常は上記駆動制
御装置により該液晶表示パネルがパターンを有す
るオン表示を行なつているが、上記センサーが人
の接近を検出したときに、該センサーからの信号
に基づいて、駆動制御装置により該液晶表示パネ
ルの表示が全面透明であるオフ表示となり、上記
鏡が利用され得るように、インテリア・ミラーを
構成したから、鏡として使用しない場合には鏡の
前に人がいないことから、センサーは信号を出力
せず、従つて駆動制御装置により液晶表示パネル
が前以て設定された表示、例えば風景画等のパタ
ーン表示を行ない、また鏡を使用しようとして人
がこの鏡の前に立つと、センサーがこれを検出し
て信号を出力し、この信号に基づいて駆動制御装
置により液晶表示パネルが全面透明なオフ表示と
なり、光を自由に透過させるので、該液晶表示パ
ネルの後方に位置する鏡が見え得る状態になり、
鏡として使用可能になる。したがつて、使用時に
は通常の鏡と同様に見やすく使用され、不使用時
には鏡の表面に設けられた液晶表示パネルの風景
画等の表示が行なわれる。

しかも、該表示により鏡が覆われることから、
いたずらに写り込みが生じて不快感を起こさせる
ようなことはなく、従つて落ち着いた雰囲気が得
られることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるインテリア・ミラーの一
実施例を示す概略図である。 １０……インテリア・ミラー；１１……鏡；１
２……液晶表示パネル；１３……駆動制御装置；
１４……人検知センサー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 鏡と、該鏡の表面に備えられた液晶表示パネ
   ルと、該液晶表示パネルを駆動させて表示を行
   なわせる駆動制御装置と、上記鏡及び液晶表示
   パネルの前方領域に人が接近したときにこれを
   検出して信号を出力するセンサーとを含んでお
   り、通常は該駆動制御装置により該液晶表示パ
   ネルがパターンを有するオン表示を行ない、該
   センサーが人の接近を検出したときに、該セン
   サーからの信号に基づいて駆動制御装置により
   該液晶表示パネルの表示が全面透明であるオフ
   表示となり、上記鏡が利用され得るようにした
   ことを特徴とする、インテリア・ミラー。 (2) 前記センサーを、マニユアル操作にてオンオ
   フし得るようにしたことを特徴とする、請求項
   第１項記載のインテリア・ミラー。