JPH05683Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、業務用に使用される発熱量の多いガ
スバーナに、ガスと空気を混合すると共に、その
発熱量を調節すべく、混合気の供給量を調節する
ことができるガスバーナ用混合栓の改良に関す
る。

〔従来の技術〕

従来のこの種のガスバーナに、ガスと空気を混
合し、且つその供給量を調節する装置を第４図に
示す。

同図においてＤはガス台、Ｂはバーナ、Ｇはガ
スが流れるガス管、V₁，V₂はバルブ、Ｆはフア
ン、Ｍはガスと空気を混合する混合継手である。

この種の高発熱量のバーナＢにおいては、フア
ンＦによつて空気を強制的に送り込み、混合継手
Ｍでガスと空気を混合してバーナＢで燃焼させ
る。

そして、その発熱量は、バルブV₁によつてガ
スの供給量を調節し、そのガス量に合せてバルブ
V₂で空気量を調節するものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の前述のガスバーナ装置において、バーナ
Ｂを使用するときは、先ずフアンＦを回転させて
空気を強制的に送り込むようにした後に、バルブ
V₁を開いてバーナＢに点火し、次にバルブV₂を
開きガス量に対して最適空気量となるようにバル
ブV₂の開度を調節するものである。

従つて、点火に際して３段階の操作を必要とす
るばかりでなく、発熱量を調節する必要がある場
合にはバルブV₁，V₂の２つを操作しなければな
らない。

又、バルブV₁の開度に対してバルブV₂の開度
が不適当であると、ガスが不完全燃焼して十分な
発熱量が得られなかつたり、一酸化炭素を大量に
発生し、或いは火が飛んで消える等の欠点があつ
た。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、従来のガスバーナ装置の前述の欠点
を解消するために、一つの操作杆の操作によつて
ガスと空気の混合気の流入量を調節ができるよう
にすると共に、ガスの単位量当りの熱量に対して
最適の混合比が得られるように、両者の流入量を
予じめ設定することを可能にすることを目的とす
る。

そして、その手段は、一側に設けたガス管接続
口に連通するテーパ状の栓体収容室と、両側に設
けた圧縮空気接続口とバーナ接続口との間に設け
られ、栓体収容室と同心の混合室とを設けた栓本
体と、栓体収容室に収容されて、一側にガス管接
続口に連通可能な流入孔と、該流入孔と混合室と
を連通する連通孔とが設けられたテーパ状の栓体
と、該栓体に螺合してナツトで締着され、圧縮空
気接続口とバーナ接続口に連通可能な連通孔が形
成された混合栓体と、前記栓体と栓本体との間に
設けられ、栓体の回転角度を制限する制限部材
と、前記栓体に取付けられて栓体を回動させる操
作杆とを備えたガスバーナ用混合栓によつてなさ
れる。

〔作用〕

本考案のガスバーナ用混合栓は、操作杆の回動
操作によつて栓体を回動し、流入孔とガス管接続
口との開度を調節すると同時に、栓体に締着され
ている混合栓体をも回動し、その連通孔と圧縮空
気接続口、バーナ口の開度も調節し、バーナへの
供給量を調節する。

そして、栓体に対して混合栓体を回動し、流入
孔の位置と連通孔の位置をずらすことによつて、
ガスと空気の混合比率を変え、常に最適の混合比
率が得られるようにするものである。

〔考案の実施例〕

次に本考案の一実施例を、第１図〜第３図につ
いて説明する。

これ等の図において、１は、テーパ状のガス栓
孔１ａを穿設した上栓体で、ガス栓孔１ａの一側
には、ガス管Ｇに接続するガス管接続口１ｂが穿
設されている。

２は、上栓体１との間にパツキン３が介在され
てボルト４で上栓体１に止着される下栓体で、こ
の下栓体２には、ガス栓孔１ａと同心で、下面が
閉鎖されている混合室２ａが設けられ、該混合室
２ａの２側には、フアンＦに接続する圧縮空気接
続口２ｂ、バーナＢに接続するバーナ接続口２ｃ
が穿設されている。

５は、前記ガス栓孔１ａに挿入されるガス栓
で、その一側面にはガス管接続口１ｂと同径の流
入孔５ａが穿設され、上部にはハンドル６の取付
部６ａを取付ける取付軸５ｂが突設されている。

又、ガス栓５の下部には、角軸部５ｃ、及びそ
の下方にはネジ軸５ｄが設けられていて、ネジ軸
５ｄの下面から流入孔５ａに達する連通孔５ｅが
穿設されている。

７は、角軸部５ｃに嵌合する角孔が穿設されて
いる回動制限片で、上栓体１の下面に螺着された
２個のビス８に、その突片７ａが当ることによつ
てガス栓５の回転角度を制限するものである。

そして、この突片７ａが一方のビス８に当つて
回動を制限された時には、ガス栓５の流入孔５ａ
がガス管接続口１ｂと一致するが、他方のビス８
に当つた時には、流入孔５ａとガス管接続口１ｂ
とは不一致となる。

９は、ガス栓５のネジ軸５ｄに螺合する混合栓
で、その螺合とナツト１０とによつて、ロツクナ
ツト式にガス栓５に固着される。

この混合栓９には、中央部に混合室９ａとなる
空間が形成されていて、混合室９ａの側面には、
圧縮空気接続口２ｂ、バーナ接続口２ｃに一致す
る位置に、連通孔９ｂ，９ｃが穿設されている。

１１は、ガス栓５の上部を蓋する蓋板で、この
蓋板１１とガス栓５との間にはバネ１２が架設さ
れ、ガス栓５のテーパ状をガス栓孔１ａに密接さ
せるようになつている。

１３は、蓋板１１の上面に取付けられ、フアン
Ｆを回転するモータに接続されているスイツチ
で、そのON，OFFは、ハンドル６の取付部６ａ
に設けたカム面６ｂによつてON，OFFする。

このガスバーナ用混合栓は、第３図に示すよう
に、ガス管接続口１ｂにガス管Ｇが、圧縮空気接
続口２ｂにフアンＦが、バーバ接続口２ｃにバー
ナＢが接続され、ガス台Ｄの一側面に取付けられ
るものである。

今、ハンドル６を操作して、ガス栓５の流入孔
５ａの一部をガス管接続口１ｂに開口させると、
ガスが流入口５ａ、連通孔５ｅを通つて混合室９
ａ内に流れ込む。

それと同時に、カム面６ｂによつてスイツチ１
３がONし、フアンＦが回転して空気の送入が開
始されるが、この時連通孔９ｂ，９ｃは、その一
部が圧縮空気接続口２ｂ、バーナ接続口２ｃに開
口する。

従つて、フアンＦからの送風も混合室９ａ内に
入り、空気とガスの混合気となつて、バーナＢに
至り、燃焼される。

ハンドル６の操作角度によつて、開口度を調節
し、燃焼量を調節できることは従来と変わらない
が、使用するガスの種類によつて、流入するガス
量に対して混合する空気の量を調節しなければな
らない。

そのため、流入孔５ａから流入するガス量に対
して、最も空気を多量に必要とするプロパンガス
のための大きさに、挿通孔９ｂ，９ｃ、圧縮空気
接続口２ｂ、バーナ接続口２ｃは、その口径が設
定されている。

これよりも、少い空気量の都市ガス６Ｂ，１３
Ａに対しては、ナツト１０を弛め、混合栓９を回
転して、流入孔５ａが最開口した時、最適量の空
気が導入されるよう、連通孔５ｂと圧縮空気接続
口２ｂの一致度を調節し、ナツト１０とでロツク
ナツト式に、その位置で固定するものである。

〔考案の効果〕

第１図は叙上のように、使用するガスの種類に
対応して、予め最適混合比が得られるように、空
気の流入する連通孔の開度を調節しておくことが
できるので、使用するガスに対応して多種類のも
のを用意する必要がなくなる。

従つて、在庫管理や、在庫費用が軽減できると
共に、どんなガスに対しても最適混合比が得られ
る。

そして、一つの操作杆の操作によつて、ガスと
空気の流入量を調節できるので、従来のように、
２つの栓の操作の必要がなくなり、取扱い操作が
簡便となる。

そして、常に最適混合比が得られるために、ガ
スが完全燃焼し、ガス量に対する最大発熱量が得
られると共に、不完全燃焼による一酸化炭素の発
生或いは火が飛んで、着火が不安定となつたり、
消えてしまつたりするのを未然に防止できるもの
である。又、各構成を一つにまとめたのでガス台
への取付工事が迅速容易である等の効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の縦断面図、第２図
は第１図の−線断面図、第３図は配管状態の
平面図、第４図は従来の配管状態の平面図であ
る。 Ｂ……バーナ、Ｄ……ガス台、Ｆ……フアン、
Ｇ……ガス管、１……上栓体、１ａ……ガス栓
孔、１ｂ……ガス接続口、２……下栓体、２ａ…
…混合室、２ｂ……圧縮空気接続口、２ｃ……バ
ーナ接続口、５……ガス栓、５ａ……流入口、５
ｃ……角軸部、５ｄ……ネジ軸、５ｅ……流通
孔、６……ハンドル、７……回動制限片、７ａ…
…突片、８……ビス、９……混合栓、９ａ……混
合室、９ｂ，９ｃ……流通孔、１０……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側に設けたガス管接続口に連通するテーパ状
   の栓体収容室と、両側に設けた圧縮空気接続口と
   バーナ接続口との間に設けられ、栓体収容室と同
   心の混合室とを設けた栓本体と、栓体収容室に収
   容されて、一側にガス管接続口に連通可能な流入
   孔と、該流入孔と混合室とを連通する連通孔とが
   設けられたテーパ状の栓体と、該栓体に螺合して
   ナツトで締着され、圧縮空気接続口とバーナ接続
   口に連通可能な連通孔が形成された混合栓体と、
   前記栓体と栓本体との間に設けられ、栓体の回転
   角度を制限する制限部材と、前記栓体に取付けら
   れて栓体を回動させる操作杆とを備えたことを特
   徴とするガスバーナ用混合栓。