JPH0567980U - 記録担体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 顧客側に殺菌の事実を疑義なく的確に伝える
ことができる記録担体を提供すること。 【構成】 レンタル用のビデオテ−プ，コンパクトディ
スク等の記録担体１に、殺菌処理によって所定時間だけ
発色状態を維持し、且つ時間経過後は退色する可逆変化
可能な殺菌表示部２を設けているので、記録担体１の殺
菌処理を行なわない限りは同表示を行なうことができ
ず、顧客側に殺菌の事実を疑義なく的確に伝達してその
不安を解消することができる。しかも、時間経過によっ
て退色する殺菌表示部を殺菌処理によって再度発色させ
ることができるので、貸出しの度に殺菌表示部を新しい
ものと交換するような面倒がなく、同一の殺菌表示部を
繰返し使用することができてコスト的に有利である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、レンタル用のビデオテ−プ，コンパクトディスク等の記録担体に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ビデオテ−プ，コンパクトディスク等の記録担体の貸出しを業務とするレンタ ル店では、顧客からの注文に応じて保管棚から記録担体を取出しこれをケ−ス等 に収めて貸出しを行なっているが、同一の記録担体を繰返し多数の顧客に貸出す ために該記録担体の表面に雑菌が付着し且つ繁殖し易く、安全面及び衛生面から 見て極めて好ましくない状況下にある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の問題は殺菌手段として知られる紫外線や殺菌ガス等を用い、貸出し時や 返却時に記録担体の殺菌を行なうことで解決できるが、安全面及び衛生面に対す る顧客の不安を解消するためには殺菌の事実を何等かの方法で顧客側に伝える必 要がある。

【０００４】 殺菌事実を顧客側に伝える方法としては、同事実を貸出し時に口頭で伝達する 方法と、殺菌済シ−ルを貸出し時に記録担体に貼着する方法が考えられるが、何 れの方法も伝達忘れや貼着忘れ等を生じ易いため確実性に乏しく、また科学的な 裏付けがないことから不正に対する懸念を拭いきれない欠点がある。

【０００５】 本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、顧客 側に殺菌の事実を疑義なく的確に伝えることができる記録担体を提供することに ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため本考案では、レンタル用のビデオテ−プ，コンパクト ディスク等の記録担体において、殺菌処理によって所定時間だけ発色状態を維持 し、且つ時間経過後は退色する可逆変化可能な殺菌表示部を設けている。

【０００７】

【作用】

本考案に係る記録担体では、該記録担体に対して殺菌処理を行なうと殺菌表示 部が所定時間だけ発色し、該発色によって殺菌事実が表示される。殺菌完了後に 所定時間が経過すると殺菌表示部は退色して元の状態に戻る。退色後の殺菌表示 部は殺菌処理によって再び発色する。

【０００８】

【実施例】

図１及び図２は本考案をビデオテ−プに適用した例を示すもので、同図におい て１はビデオテ−プ、２はビデオテ−プ１の一角部に設けられた殺菌表示部２で ある。

【０００９】 殺菌表示部２は紙，樹脂フィルム等から矩形状に形成され、楕円枠及び殺菌済 の文字から成る文字部２ａを表面に有している。この殺菌表示部２は、裏面に設 けられた接着層（図示省略）によってビデオテ−プ１に貼着されている。

【００１０】 上記文字部２ａは銀とハロゲン元素を含有する材料から描かれており、通常は ハロゲン化銀として透明状態にあるが、紫外線照射時には銀がコロイド状微粒子 として遊離して灰色に発色する。また、紫外線照射を解除した後は再び銀粒子と 結合して透明状態に戻る。上記の発色は紫外線照射と同時に速やかに行なわれる が、退色には多少の時間、例えば数時間かかるようになっている。

【００１１】 ここで上記ビデオテ−プ１の使用方法について説明する。ビデオテ−プ１を顧 客に貸出す前段階で、紫外線ランプを内蔵した図示省略の殺菌装置内に該テ−プ １を入れて紫外線を所定時間照射する。この紫外線照射によってビデオテ−プ１ の殺菌が行なわれると共に、殺菌表示部２の文字部２ａが灰色に発色して楕円枠 及び殺菌済の文字が明瞭に浮かび上がる。

【００１２】 殺菌完了後もしばらくの間は文字部２ａの発色状態が維持されるので、テ−プ 取出し後に該文字表示を顧客に見せながら貸出しを行なえば、殺菌事実を顧客に 伝えることができる。上記文字部２ａは殺菌完了から数時間を経過すると自然に 消えるが、次の貸出し時に紫外線を照射すれば再び発色して上記同様の文字表示 が行なえる。

【００１３】 本実施例のビデオテ−プ１によれば、殺菌表示部２の文字部２ａを紫外線照射 によって発色させて殺菌事実を表示するようにしているので、紫外線照射によっ てビデオテ−プ１の殺菌を行わない限りは同表示を行なうことができず、顧客側 に殺菌の事実を疑義なく的確に伝達してその不安を解消することができる。

【００１４】 しかも、時間経過によって退色した文字部２ａを紫外線照射によって再度発色 させることができるので、貸出しの度に殺菌表示部２を新しいものと交換するよ うな面倒がなく、同一の殺菌表示部２を繰返し使用することができてコスト的に 有利である。

【００１５】 また、ビデオテ−プ収容用の各種ケ−スに同様の殺菌表示部２を設ければ、ビ デオテ−プ１と共に該ケ−スの殺菌事実を顧客側に伝えることもできる。

【００１６】 尚、殺菌手段としてガス、例えば炭酸ガス等の不活性ガスを混合したエチレン オキサイドガスを利用する場合には、同ガスの接触によって所定時間発色を維持 する材料を上記文字部に使用してもよく、ガス殺菌時に上記同様の発色を得て殺 菌済の表示を行なうことが可能である。

【００１７】 また、実施例ではビデオテ−プに本考案を適用した例を示したが、コンパクト ディスクやカセットテ−プ等の他の記録担体及びそのケ−スにも本考案を適用で きることは言うまでもない。

【００１８】

【考案の効果】

以上詳述したように本考案によれば、殺菌表示部を殺菌処理によって発色させ て殺菌事実を表示するようにしているので、殺菌処理を行なわない限りは同表示 を行なうことができず、顧客側に殺菌の事実を疑義なく的確に伝達してその不安 を解消することができる。しかも、時間経過によって退色する殺菌表示部を殺菌 処理によって再度発色させることができるので、貸出しの度に殺菌表示部を新し いものと交換するような面倒がなく、同一の殺菌表示部を繰返し使用することが できてコスト的に有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用したビデオテ−プの斜視図

【図２】図１の要部拡大図

【符号の説明】

１…ビデオテ−プ、２…殺菌表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レンタル用のビデオテ−プ，コンパクト
   ディスク等の記録担体において、 殺菌処理によって所定時間だけ発色状態を維持し、且つ
   時間経過後は退色する可逆変化可能な殺菌表示部を設け
   た、 ことを特徴とする記録担体。