JPH056645U - ヒユーズ抵抗器 - Google Patents

ヒユーズ抵抗器

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JPH056645U
JPH056645U JP6097391U JP6097391U JPH056645U JP H056645 U JPH056645 U JP H056645U JP 6097391 U JP6097391 U JP 6097391U JP 6097391 U JP6097391 U JP 6097391U JP H056645 U JPH056645 U JP H056645U
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metal
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fuse
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昭一 三沢
信之 武内
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帝国通信工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溶断が低電力倍率で安定且つ正確に行なえ、し
かも溶断後の残留抵抗値を高くできるヒューズ抵抗器を
提供すること。 【構成】円柱状の絶縁基体11の表面に金属皮膜13を
無電解メッキし、該金属皮膜13中にスパイラル状の切
り溝15をカットし、絶縁基体11の両端に金属製のキ
ャップ17,17を取り付ける。前記金属皮膜13とし
てニッケルとリンに低融点金属を5〜20wt%添加し
た金属を用い、且つまた金属皮膜13の有効長Lに対す
る切り溝のカット範囲幅lの割合(カット率)を50〜
65%とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ヒューズ抵抗器に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、定格動作時には一般の抵抗器と同等に作用し、異常電流が流れた時には 抵抗皮膜の発熱によりすみやかに溶断して電気回路を保護するヒューズ抵抗器が 実用化されている。
【0003】 この種のヒューズ抵抗器としては、例えば、円柱状の絶縁基体の表面に酸化金 属皮膜,金属皮膜,又はカーボン皮膜を設け、該皮膜をスパイラル状にカッティ ングし、該カッティングライン(切り溝)間の皮膜に、低融点鉛ガラスを塗布し たものがある。そしてこのヒューズ抵抗器に異常電圧が印加されたときは、該低 融点鉛ガラスが溶解してヒューズ抵抗器が溶断される。
【0004】 ところでこの種のヒューズ抵抗器の短時間過負荷のJIS 規格として、定格電圧 の2.5倍の電圧(これを電力でみれば定格電圧の2乗の6.25倍の電力)を 5秒間印加した場合に、その抵抗値の変化率が1%以内であることが要求されて いる。
【0005】 従ってこの種のヒューズ抵抗器としては、定格電力の6.25倍の電力を印加 しても溶断せず、定格電力を所定値以上超えて印加した場合は速やかに溶断する ことが望まれる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら従来のヒューズ抵抗器の溶断電力は、その定格電力の12〜15 倍が普通であり、これを6.25倍に近づけることは困難であった。
【0007】 また溶断後のヒューズ抵抗器の残留抵抗値はあまり高くならず、非常に高い電 力が印加された場合には電気回路を保護できなかった。
【0008】 そこで本願考案者は、定格電力の7倍の電力が印加されたときに溶断し、それ 以下の電力が印加された場合は溶断せず、しかも溶断後の残留抵抗値が高くなる ヒューズ抵抗器を得ることを目的として、前記皮膜抵抗の材質と、切り溝の構造 について種々実験検討を繰り返し、この結果本考案にかかるヒューズ抵抗器を考 案したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため本考案は、円柱状の絶縁基体11の表面に金属皮膜 13を無電解メッキし、該金属皮膜13中にスパイラル状の切り溝15をカット し、絶縁基体11の両端に金属製のキャップ17,17を取り付けたヒューズ抵 抗器において、前記金属皮膜13としてニッケルとリンに低融点金属を5〜20 wt%添加した金属を用い、且つ金属皮膜13の有効長Lに対する切り溝のカッ ト範囲幅lの割合(カット率)を50〜65%としてヒューズ抵抗器1を構成し た。
【0010】
【作用】
上記の如く本考案は、金属皮膜13に所定量の低融点金属を添加することによ ってこれを溶融し易くし、且つ切り溝のカット範囲を従来に比べて所定量狭くし て発熱範囲を集中したので、金属皮膜の溶断が低電力倍率で安定且つ正確に行な える。また金属皮膜の発熱が集中するのでその溶断は高温且つ短時間で行われ、 これによって溶断後のヒューズ抵抗器の残留抵抗値が高くできる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の1実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1は本実施例にかかるヒューズ抵抗器1を示す図であり、同図(a)は側面 図(但し被覆21は省略してある)、同図(b)は概略側断面図である。
【0012】 同図に示すようにこのヒューズ抵抗器1は、円柱状の絶縁基体11の表面に金 属皮膜13を無電解メッキし、該金属皮膜13中にスパイラル状の切り溝15を 設け、前記絶縁基体11の両端に金属製のキャップ17,17を取り付け、該キ ャップ17,17の両端にリード線19,19を取り付け、さらにこのヒューズ 抵抗器1を覆うように被覆21を塗布して構成されている。
【0013】 次にこのヒューズ抵抗器1の製造方法を説明する。 まず低アルミナ磁器(アルミナ60〜80%)を円柱状に形成した絶縁基体1 1を用意し、該絶縁基体11の表面に金属皮膜13を無電解メッキする。ここで この金属皮膜13には、ニッケル(Ni)60〜90wt%とリン(P)5〜4 0wt%に、亜鉛(Zn)5〜20wt%を添加したものを用いた。なお亜鉛は 低融点金属として添加するものであるが、この低融点金属の量が20wt%以上 だと皮膜を作るのが困難となり、5wt%未満だと溶断しにくくなる。このため 本願考案者は、この低融点金属の添加量を5〜20wt%とした。
【0014】 次にこの絶縁基体11の両端に金属製のキャップ17,17を取り付ける。
【0015】 次に金属皮膜13中に切り溝15をスパイラル状にカッティングする。このと き図1(a)に示すように、金属皮膜13の有効長Lに対する切り溝15のカッ ト範囲幅lの割合(l/L)(以下「カット率」という)は50〜65%の範囲 内とした。
【0016】 カット率を50%以上としたのは、50%以下とすると切り溝15部分に熱が 集中しすぎるためこれを定格電力で長時間(例えば1千時間)使用した場合、ヒ ューズ抵抗器1の抵抗値の変化率が大きくなり、その寿命特性が悪くなるからで ある。即ち抵抗器としての性能が悪くなるからである。
【0017】 一方カット率を65%以下としたのは、65%以上では熱が集中しないため異 常電流が流れたときに即座に溶断せずヒューズとしての性能が悪くなるからであ る。
【0018】 なお抵抗値の微調整はこの切り溝15の長さを変えることで調整できる。
【0019】 そして次にキャップ17,17の両端面にリード線19,19を溶接し、さら に金属皮膜13とキャップ17,17の表面にシリコーン塗料からなる被覆21 を塗布すれば、このヒューズ抵抗器1は完成する。
【0020】 図2は本考案にかかるヒューズ抵抗器1と比較例にかかるヒューズ抵抗器〜 の印加電力に対する溶断時間を比較した実験結果を示す図である。
【0021】 ヒューズ抵抗器1,,,はいずれも定格電力1/2W,抵抗値10Ωのも のであり、その構造はそれぞれ以下のとおりである。 ヒューズ抵抗器1・・・金属皮膜としてニッケルとリンに亜鉛を15wt% 添加したものを用い、切り溝のカット率を60%としたもの。即ち図1に示す本 考案のヒューズ抵抗器1である。 ヒューズ抵抗器・・・金属皮膜としてニッケルとリンの合金を用い、カッ ト率を85%としたものに低融点鉛ガラスを塗布したいわゆる従来品のヒューズ 抵抗器である。 ヒューズ抵抗器・・・金属皮膜としてニッケルとリンに亜鉛を5wt%未 満だけ添加したものを用い、切り溝のカット率を60%としたもの。 ヒューズ抵抗器・・・金属皮膜としてニッケルとリンに亜鉛を15wt% 添加したものを用い、切り溝のカット率を85%としたもの。
【0022】 同図に示すように、従来品のヒューズ抵抗器は、金属皮膜に低融点鉛ガラス を塗布してあるが、亜鉛を添加したものより溶融温度が高くしかもカット率が8 5%なので熱が集中しないので、その溶断する電力はかなり高くなってしまう。
【0023】 これに対してヒューズ抵抗器は、切り溝のカット率を60%として熱の集中 を図ったため、ヒューズ抵抗器に比べて溶断する電力は低くなる。しかしなが ら、金属皮膜への亜鉛の添加量が少ないため、目的の溶断電力(定格電力の7倍 の電力)よりも高くなってしまう。
【0024】 一方ヒューズ抵抗器は、亜鉛の添加量を15%として金属皮膜自体の溶融温 度を下げたため、ヒューズ抵抗器に比べて溶断する電力は低くなる。しかしな がら、切り溝のカット率を85%のままとしたため熱が集中せず、目的の溶断電 力よりも高くなってしまう。
【0025】 これに対して本考案にかかるヒューズ抵抗器1は、亜鉛の添加量を15%とし て金属皮膜自体の溶融温度を下げ、しかも切り溝のカット率を60%として熱の 集中を図ったため、定格電力の7倍の電力を60sec 印加したときに溶断するこ とができた。なお同図からわかるように、定格電力の7倍以下の電力では、ヒュ ーズ抵抗器1は極めて溶断しにくい。
【0026】 次に図3は本考案にかかるヒューズ抵抗器1と従来品にかかるヒューズ抵抗器 の溶断後の残留抵抗値を示す図である。
【0027】 同図に示すようにヒューズ抵抗器よりもヒューズ抵抗器1の残留抵抗値の方 が平均値で約6倍高いことがわかる。
【0028】 これは本考案にかかるヒューズ抵抗器1の方が金属皮膜が高温で短時間に溶断 し、その溶断が確実に行われるためと考えられる。
【0029】 以上本考案にかかるヒューズ抵抗器の1実施例を説明したが、本考案はこれに 限られず、以下のような変更が可能である。
【0030】 上記実施例においては低融点金属として亜鉛を用いたが、その代わりに錫( Sn),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),鉛(Pb),インジウム(I n)等の他の低融点金属を用いてもよい。
【0031】 上記実施例においては切り溝のターン数を2ターン弱としたが、抵抗値に応 じて該ターン数を増やしても減らしても良い。
【0032】
【考案の効果】
以上詳細に説明したように、本考案にかかるヒューズ抵抗器によれば、以下の ような優れた効果を有する。
【0033】 溶断が低電力倍率で安定且つ正確に行なえる。
【0034】 溶断後のヒューズ抵抗器の残留抵抗値を高くできる。
【0035】 金属皮膜は従来と比べて低融点金属を添加するだけであり、またこの金属皮 膜は通常の無電解メッキで形成され、しかも該金属皮膜への切り溝のカッティン グ方法も従来の抵抗器製造用の自動カッティング機を使用できる。このため本考 案にかかるヒューズ抵抗器は低コストで製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1実施例にかかるヒューズ抵抗器1を
示す図であり、同図(a)は側面図(但し被覆21は省
略してある)、同図(b)は概略側断面図である。
【図2】本考案にかかるヒューズ抵抗器1と比較例にか
かるヒューズ抵抗器〜の印加電力に対する溶断時間
を比較した実験結果を示す図である。
【図3】本考案にかかるヒューズ抵抗器1と従来品にか
かるヒューズ抵抗器の溶断後の残留抵抗値を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ヒューズ抵抗器 11 絶縁基体 13 金属皮膜 15 切り溝 17,17 キャップ

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】円柱状の絶縁基体表面に金属皮膜を無電解
    メッキし、該金属皮膜中にスパイラル状の切り溝をカッ
    トし、前記絶縁基体の両端に金属製のキャップを取り付
    けたヒューズ抵抗器において、 前記金属皮膜としてニッケルとリンに低融点金属を5〜
    20wt%添加した金属を用い、且つ金属皮膜の有効長
    に対する切り溝のカット範囲幅の割合を50〜65%と
    したことを特徴とするヒューズ抵抗器。
JP1991060973U 1991-07-08 1991-07-08 ヒューズ抵抗器 Expired - Fee Related JP2547872Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021061738A (ja) * 2019-10-07 2021-04-15 スマート エレクトロニクス インク 回路保護装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5115196A (ja) * 1974-07-29 1976-02-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd Teikoki

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