JPH0566361A - 各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系 - Google Patents

各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系

Info

Publication number
JPH0566361A
JPH0566361A JP3125636A JP12563691A JPH0566361A JP H0566361 A JPH0566361 A JP H0566361A JP 3125636 A JP3125636 A JP 3125636A JP 12563691 A JP12563691 A JP 12563691A JP H0566361 A JPH0566361 A JP H0566361A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eye
optical system
eyes
reflecting
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3125636A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Tanaka
潤一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP3125636A priority Critical patent/JPH0566361A/ja
Priority to AU77823/91A priority patent/AU7782391A/en
Priority to PCT/JP1991/000622 priority patent/WO1991018314A1/ja
Publication of JPH0566361A publication Critical patent/JPH0566361A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/332Displays for viewing with the aid of special glasses or head-mounted displays [HMD]
    • H04N13/339Displays for viewing with the aid of special glasses or head-mounted displays [HMD] using spatial multiplexing
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B30/00Optical systems or apparatus for producing three-dimensional [3D] effects, e.g. stereoscopic images
    • G02B30/40Optical systems or apparatus for producing three-dimensional [3D] effects, e.g. stereoscopic images giving the observer of a single two-dimensional [2D] image a perception of depth

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単眼カメラによる各種の映像から得られる臨
場感を画面の大型化によらず、光学部品を用いる事によ
って高めるシステムを提供する。 【構成】 二対の反射鏡(1aと1b)により、映像を
肉眼で見た時の位置よりも左眼には左側、右眼には右
側、理想的には両眼それぞれの真正面の位置に、その映
像の虚像を成立させる事により、視差を0に近づける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は写真、映画、テレビジョ
ン画像等、映像一般を観賞する際に用いて、映像から得
られる臨場感を増強し、視覚上の観察力を高め、映像か
ら、より多くの情報を読みとる事を可能にする光学系に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】映像の臨場感を高めるために従来から用
いられている方法としては、左右一対の映像を用いる立
体映像による方法と、画面の大型化による方法とがあ
る。しかし現在まで一般に用いられている映像は殆どす
べてが単眼カメラによる映像であり、従って事実上、画
面の大型化が臨場感を高めるために用いられる殆ど唯一
の方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】映像類を大画面にする
方法は印画紙、印刷物、テレビ受像機、或いは映画等そ
れぞれにとって大きさに限度がある。またそれぞれの限
度内でも大型化にはコストがかかり、取扱いも不便にな
る。更に、それぞれの大きさの映像には、その大きさに
応じて適正な観賞距離が存在する。劇場映画の大画面で
も最前列では本来の効果が得られない。
【0004】従来こういう問題を解決しようという気運
はあまりなく、それぞれの枠内で大型化を追及するのみ
であったと言える。それはただ大型化自体を課題と考
え、大型化が単眼カメラの臨場感を高めるという課題を
解決する手段の一つである事が十分に認識されていなか
ったからと考えられる。
【0005】単眼カメラによる映像の臨場感を高める事
は、究極的には人が単眼すなわち片眼で実景を見た時と
同じ効果を再現する事にある。従って、片眼で実景を見
た印象と、単眼カメラで取った映像を両眼で見た印象と
の違いを明らかにする必要がある。
【0006】両眼で単眼カメラの映像を見ると、視差に
よる正確な距離感のために映像全体が同一の距離に一つ
の平面として知覚できる。これが映像の持つ遠近法的情
報の知覚を妨害しているのである。従って片眼で映像を
観賞すると、より大きな臨場感が得られるのであるが、
この事実は気付かれる事が少い。従ってやはり片眼によ
る映像の観賞には欠陥があると考えるべきである。それ
は、片眼では眼の位置が顔面の中心から右か左へ片寄る
事と、視力の半分しか使用しない事による不安定感によ
ると思われる。従って両眼を用いながら視差が無いか、
0に近い状態で映像を観賞する方法が望まれるのであ
る。
【0007】画面の大型化は映像を遠くから見る事によ
り、視差を小さくする手段という面を持っている。しか
し大型化だけでは、すでに述べたような問題がある。
【0008】本発明は単眼カメラによる各種映像の臨場
感を高めるため、画面の大型化によらずに視差を消去又
は低減する方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】両眼の視差を0にするか
0に近づけるための、本発明における手段は以下の3種
類に大別できる。 (イ) 反射鏡、プリズム、ビームスプリッター等の光
学部品を用いて1つの映像からの光線に分割、反射、屈
折等の操作を加えて視差が0か0に近い状態で両眼に透
徹させる。 (ロ) 従来の実体鏡の光学系において、左右に相当す
る映像の代りに同一の複製映像を用いる。 (ハ) 実体鏡以外の立体映像技術において、左右に相
当する映像の替わりに両眼の距離だけ離れた同一の複製
画像を用いるもの。
【0010】上記3種類の中で最も汎用性があるのは
(イ)であろう。これは視差の操作の仕方によって更に
次の3種に分けられる。 (a) 視差角を0にする事は出来るが、対象の形の見
え方は裸眼の時と変わらないもの。 (b) 視差角を0にでき、対象の形の見え方は裸眼の
場合よりは左右差が小さいが、若干の視差は残るもの。 (c) 視差角、対象の形の見え方共に左右差を0にで
きるもの。
【0011】上記(a)の場合は左右又は片方の眼の直
前で、くさび型プリズムにより光線を曲げるだけで実現
できる(図4)。(b)の場合は、左右共に顔面の中心
よりで受けとめた光線を左右それぞれ2枚の反射鏡で潜
望鏡の原理によって左右の眼に到達させる事によって実
現できる(図1)。
【0012】上記(ロ)の方法は、光学系としては実体
鏡そのものである。実体鏡は古くから存在するものであ
るが、一般には殆ど用いられていない。しかし同一の複
製画像でも一定の効果が得られるのであれば、より広範
な応用の可能性が期待できる。(ハ)の場合も同様であ
る。
【0013】上記すべての場合において、使用する人の
視力と目標の映像の距離に応じて調製された。凸レンズ
は凹レンズの眼鏡レンズの併用が望ましい。視差の無限
遠を見る時の状態に合わせて、眼の屈折力をも無限遠を
見る時の弛緩伏態にする事がこれらのシステムの使用を
容易にし、眼の疲労をも軽減できるからである。
【0014】
【作用】前項の手段により、左右の眼球は無限塩を見る
時の状態になるか、それに近づく。従って映像表面の距
離を知覚する機能が弱められ、映像全体が一定の距離に
一つの平面として見える傾向が小さくなり、映像の持つ
遠近法的情報が妨害されず、より正確に知覚できるよう
になる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に即して説明する。実
施例1から7までは光学系であり、実施例8はテレビ画
面を組み込んだ一つの応用であり、実施例9は実施例1
他のマウント方法に関するものである。
【0016】図1は実施例1の光学系である。左右両眼
の正面に反射面をそれぞれ両眼の中間方向に向けて45
°傾けた反射鏡1aと、両眼の中間に反射面を正面から
両外側に向けて45°−x/2傾けた一対の反射鏡1b
からなる。2xが両眼の中央から両眼への距離の1/2
の位置における、映像の中心点Pの視差角に当たる。P
の距離Dに応じて反射鏡1b又は1aの角差を微調整す
る事により、常にPの虚像を左右両眼それぞれの真正面
に作る事ができ、結果としての視差角を0にできるが、
Dが30cm程度の場合、〔数1〕によりx/2は1.
5°、Dが1.5mのときで20′程度である。近距離
に合わせて反射鏡(1aと1b)の角差を固定した場
合、遠距離の対象の虚像は両眼の真正面からやや外側寄
りになり、結果として視差角が負になるが、それでも使
用可能である。しかし大きく負になると左右両眼の像の
合一が不可能になるので、反射鏡(1b)又は(1a)
の角度は微調整できる事が望ましい。視力調製レンズ
(3)は眼の屈接力をできるだけ無限遠を見る時の弛緩
状態に近づけるために、使用者の視力と目標の距離に応
じて調製されたものを使用する。近距離用と遠距離用の
ものを着脱できるのが望ましい。
【0017】図2は作図によって求めた実施例1の視野
である。他の図同様、ひとみ距離を6.6cmとし、反
射鏡(1a)の端を結ぶ線X−X´とひとみとの距離を
1cmにとってある。この例では反射鏡(1a)の巾は
15mm、反射鏡(1b)の巾は32mmである。縦の
長さは巾よりも大きくできる。視野2αは左右18°
づつで36°であるが、これで眼から30cm離れた書
物を見る場合〔数2〕により19.5cm巾が視野に入
り、A4版が殆ど視野に入る。
【0018】実施例2は図3に示したように片方の眼に
実施例1の光学系を使用するものである。図の例では左
右各20゜合計40°の視野が得られる。この場合、左
右の眼の像の大きさに差が生じる。実験ではこの左右差
は2m離れたテレビを見る場合、障害にはならないが、
近距離の書物を見る場合は左右の像の合一が不可能にな
る。
【0019】実施例3は図4に示す光学系である。左右
両眼の前に頂角を外側に向けて設けたくさび型プリズム
(4)によりP点からの光は屈接して両眼に到達し、右
眼ではP点より右側、左側ではP点より左側にPの虚像
を見る事になる。理想的な場合はPの虚像が両眼それぞ
れの正面に見える時である。この場合、視差角の1/2
であるxが、ちょうどプリズムの偏角に相当する。偏角
xとプリズムの頂角yとの関係は図5により〔数3〕の
関係になる。nはガラスの屈折率である。またひとみ距
離6.6cmから〔数4〕が得られ、これら2式から
〔表1〕に示した映像の距離Dと適正なプリズムの頂角
yとの関係が得られる。この表から分かるように近距離
用に設計するとプリズムの頂角は10°にもなり、これ
を使用すると虚像に歪みを生じ、色収差も現われる。ま
た形の見え方においては、左右の視差は裸眼の場合と同
じである事から考えても近距離用に設計するのは適切で
はない。偏角を50′程度にとると、両眼或いは片眼に
使用する事により、2m〜5m程度までに調節できる。
またこの程度のものを近距離の書物等に用いても一定の
効果は得られる。
【0020】実施例4は図6に示す光学系である。これ
は対象からの光をビームスプリッター(5a)で分割
後、実施例1と同じ原理で両眼の真正面に虚像を成立さ
せるものである。視差を完全に消去できるので遠近感の
効果が大きく、角度の微調整が不要というメリットがあ
る。しかし構造が複雑で外光を遮断する必要もあり、双
眼鏡のようなケース内にマウントする必要がある。それ
をゴーグルのように装着する事は可能と考えられる。こ
れは視野が図の例で左右24°得られる。
【0021】実施例5は図7に示す光学系である。左横
方向の映像から来た光はビームスプリッター(5b)で
反射して左眼に入り、ビームスプリッターを透過した光
は反射鏡(1a)で反射して右眼に入る。図7は視野を
示す図であるが、またheとgfは左右の眼に写る対象
の大きさの比を示している。実施例2と同様、この比は
近距離程大きくなり、両眼の像の合一が不可能になる。
また左右反転した映像を見る事になる。しかし使用でき
る条件下では視差が全く無いため、実施例4同様、遠近
感の効果は大きい。真横の、左右が反転した、有る程度
距離の離れた映像でなければ使用できないが、図8に示
しす用い方をすれば、これはメリットとなる。ここでは
大型テレビの映像の光を一度外部の鏡(1e)で反射さ
せた後に、この光学系を用いて見るようにしている。こ
うする事により狭い部屋に大型テレビを持ち込む事が可
能になり、また前面にテレビを置く必要が無いので音響
機器の位置に自由度が広がるメリットもある。このシス
テムではビームスプリッター(5b)と反射鏡(1a)
の角度は45°に固定されているが、システム全体をX
−X′に平行な回転軸で角度調節できる構造にする事に
より、楽な姿勢での使用が可能になる。視野は図の例で
左右30°。
【0022】実施例6は図9に示した光学系である。図
の例では左側30°前方からの光が右側では60゜傾い
た反射鏡(1a右)の反射で右眼に達し、左側は60.
5°傾いた反射鏡(1a左)の反射で左眼に達し、両眼
それぞれの正面に虚像を成立させている。図には描かれ
ていないが、視差角を2xとして、左側の反射鏡はxだ
け右側より大きく傾いている。実施例1と同様、片方を
微調整できるのが望ましいが、近距離で用いる事はない
のでそれほど重要ではない。実施例5と同様図8のよう
に用いる事が可能である。これは最も構造が簡単で部品
も小さいものである。
【0023】実施例7は図10に示した光学系で、実施
例4の光学系に対物レンズ(6)と接眼レンズ(7)を
追加したものであり、35mmリバーサルフィルムや小
型テレビを拡大して観賞できるシステムである。光学系
としては双眼顕微鏡と同じであるが、対象が巾35mm
と大きいため、実像が接眼レンズの視野に入るためには
対物レンズの倍率は等倍以下が適当である点で、顕微鏡
とは異なっている。接眼レンズの倍率は特に制限は無
い。対物レンズをビームスプリッターの前に設ける時
は、倍率を1以下にするためには実像を焦点距離の2倍
以内の範囲内に成立させるため、2f内に反射光学系が
入るだけの長い焦点距離が必要で、システム全体が大き
くなる。
【0024】実施例8は従来の実体鏡の光学系において
一対の立体写真の位置に小型テレビを組み込み、通常の
映像源の場合は左右に同一の映像を与え、立体映像源の
場合は左右に一対の立体映像を与えるシステムである。
帽子等の形式にマウントするのが適当である。
【0025】実施例9は実施例1の光学系の眼がね枠へ
のマウント方法に関するものである。中央の左右一対の
反射鏡(1b)をちょうつがいで接合し、ちょうつがい
の軸によって枠にとりつけ、微調整ネジ(8)でちょう
つがいを開閉する事により、左右対称に角度を微調整す
る。左右外側の反射鏡(1a)は45°で固定して取り
つける。左右のレンズ枠には長方形又は正方形の視力調
製レンズ(3)を着脱できる長方形又は正方形の穴を設
けた遮光板(2)を取りつける。反射鏡(1b)の一端
が枠内に入り込むので遮光板の一端はカットし、或いは
手前に曲げる事も可能である。
【0026】上記実施例1、2、3、4、5、6、7の
光学系に色フィルター、偏光フィルター等を組み合わせ
る事により、該フィルターによって重なった左右一対の
立体画像を見るシステムにおいて、立体効果に変化を持
たせる事ができる。
【0027】
【発明の効果】実施例に示した光学系はすべて〔課題を
解決するための手段〕の項に箇条書きで示した(イ)の
(a)、(b)、(c)と(ロ)の何れかの範疇に入
る。従って、それぞれの範疇で少くとも一つの方式で実
験を行えば効果を確認できる。そこへまず(イ)の
(b)に相当する実施例1の試作品での視覚的効果を報
告すると次のようになる。 (1) 目標の映像から10cm〜2m程度の距離で使
用したが、何れの場合も映像の枠の大きさが面積で2倍
程度に感じられた。例えば14インチのテレビは20イ
ンチ程度に感じられる。これは実景の場合も同様であ
る。 (2) 映像から感じとられる遠近感が深くなり、リア
リティーが増す。もとより正確な絶対的或いは相対的距
離の知覚が可能になる訳ではないが、感覚的に立体感が
増すといって差支えないと思われる。 (3) 撮映時のカメラアングルが、より正確に知覚さ
れる。これは臨場感に貢献するところが大である。 (4) 映像から複雑な立体や空間の形が、より早く、
かつ正確に把握できるようになる。 (5) 視野の中心部だけでなく、周辺部に対する注意
力が自然に高まってくる。多数の物が写っている雑然と
した写真でも、素早く多くの情報を読みとる事ができ
る。
【0028】映像に対する効果は上記のように整理でき
る。次に条件による効果の差は次の通りである。 (1) 解像度の許す範囲内で、映像の近くで使用する
程効果が大きい。これは視覚の大きさが被写体の大きさ
の感覚に直結するからである。14インチのテレビでは
80cm〜1m程度が解像度との兼ね合いで適当であっ
た。小さな写真では10cm程度まで近づく事ができ
る。 (2) 映像の解像度が高い程効果が大きい。本発明は
映像に含まれている遠近法的情報を、より効率よく利用
するシステムであるから、これは当然の事であろう。従
って写真の方がテレビの場合よりも効果が大きい。今後
テレビの画質向上により、更に大きな効果が期侍でき
る。 (3) 視差以外の映像の臨場感に影響する要因、すな
わち動体視差と映像表面のテクスチャー、白色光の反射
で見るか、透過光で見るか、蛍光物質の発光によるもの
か、等々の映像表面の物理的性質の要因の効果と本シス
テムの効果は独立している。また表面の物理的性質の要
因は視差の要因に比べて小さい事がわかる。写真は動体
視差と表面の物理的性質、両方の要因で、映画、テレビ
に比べて臨場感が劣るが、本システムの使用により、そ
れを補って余りあるものになる。
【0029】次に(イ)の(a)の範疇に入る実施例3
の実験結果であるが、これは遠距離用に設計する事でも
あり、実施例1程の目覚ましい効果は期待できないが、
基本的に同じ効果を持っている。偏角の小さい4〜5m
用のもので近くの写真を見ても、大きな写真では実用に
なる程の効果は持っている。
【0030】ビームスプリッターを用いる(イ)の
(c)に属すタイプでは最も大きな立体感が得られる
が、映像の枠を大きく感じさせる効果は無い。これは原
理的に単眼の状態に最も近いからであろう。枠が大きく
感じられるためには或る程度視差が残っている必要があ
る。
【0031】(ロ)の実体鏡方式は2枚の複製写真で実
験したが、効果は(イ)の(c)に属す方式と全く同じ
である。
【0032】その他の実施例はすべて上記何れかの方式
の変形か発展型であり、当然同様の効果を持つ筈であ
る。
【0033】上記の効果を一言で表現すれば、各種の映
像からより早く、より多くの情報を読み取る事が可能に
なるという事である。これは映像の趣味的な観賞のみな
らず、学術、芸術、ビジネスにおける利用において大い
に貢献できる筈である。
【0034】最後にこれらのシステム、特に実施例1の
映像以外の分野における活用の可能性について述べる。
左右両眼の間隔は約6.5cmで固定されているが、こ
れはあらゆる場合に適正であるとは言えない。例えば至
近距離で、時にはルーペなども使用しながら細かい手作
業を行う場合である。この場合、両眼の間隔は大きす
ぎ、眼の疲労の一因となっていると思われる。視差角が
異常に大きくなる事に加え、両眼の像の形が違い過ぎ、
一つの対象として知覚するのに大きな心理的負担がかか
っていると考えられるのである。本システムを細かい手
作業や読書に使用して効率をあげ、眼の疲労を防止する
事が可能になる。この場合適正に調製された視力調製レ
ンズの併用は不可欠である。ちなみに、実施例1のシス
テムを用いて針に糸を通す事は可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光学系を示す図
【図2】実施例1の視野を示す図
【図3】実施例2の視野を示す図
【図4】実施例3の光学系を示す図
【図5】くさび型プリズムの偏角と頂角の関係
【図6】実施例4の視野を示す図
【図7】実施例5の視野を示す図
【図8】実施例5の使用例
【図9】実施例6の視野を示す図
【図10】実施例7の光学系を示す図
【図11】実施例1の具体例
【符号の説明】
(1)は反射鏡 (2)は遮光板 (3)は視力調整レンズ (4)はくさび型プリズム (5)はビームスプリッター (6)は対物レンズ (7)は接眼レンズ (8)は微調整ねじ (L)は左眼の瞳位置 (R)は右眼の瞳位置 (P)は映像の中心点 (α)は視野の1/2 (x)は視差角の1/2 (D)は映像の距離 (d)は瞳の距離 (W)は顔幅又は眼鏡幅
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【表1】

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者が見る対象からの光線に、光学部
    品により分割、反射、屈折のいずれか又はそれらを組み
    合わせた操作を加える事により、対象を肉眼で見た時に
    見える位置よりも左眼には左側、右眼には右側の位置、
    理想的には両眼それぞれの真正面に対象の虚像を成立さ
    せる光学系。
  2. 【請求項2】 使用者が見る正面の対象から両眼の中間
    部に達した光を潜望鏡の原理で左右それぞれに反射鏡
    (1b)と反射鏡(1a)で2度反射させる事により、
    肉眼で見える位置よりも左眼には左側、右眼には右側
    に、理想的には両眼それぞれの真正面に虚像を成立させ
    る光学系。
  3. 【請求項3】 左眼、或いは右眼のみに適用した請求項
    2の光学系。
  4. 【請求項4】 使用者が見る対象からの光を両眼の直前
    に頂角を外側に向けて設けたくさび型プリズム(4)に
    よって屈折させる事により、肉眼で見える位置よりも左
    眼には左側、右眼には右側、理想的には両眼それぞれの
    真正面に虚像を成立させる光学系。
  5. 【請求項5】 偏角が3°以下のくさび型プリズムを使
    用する請求項4の光学系。
  6. 【請求項6】 使用者が見る正面の対象から両眼の中間
    部に到達した光をビームスプリッター(5a)で分割
    後、その反射光を潜望鏡の原理で一方の眼前の反射鏡
    (1c)で反射させてその眼前に虚像を成立させ、ビー
    ムスプリッターの透過光を潜望鏡の原理で反射鏡(1
    b)と反射鏡(1a)で2回反射させる事により、その
    眼前に虚像を成立させる光学系。
  7. 【請求項7】 使用者の顔前に対して真横方向の映像
    (図7におけるP)からの光を、Pに近い側の眼前にP
    に向けて45°傾けたビームスプリッター(5b)で分
    割し、反射光をその眼に到達させ、透過光は他方の眼前
    にビームスプリッターに平行に傾けた反射鏡(図7にお
    ける1a)によってその眼に到達させる事により、両眼
    それぞれの正面に虚像を成立させる光学系。
  8. 【請求項8】 使用者の斜め前方の対象からの光を反射
    面をX−X′軸から対象の方向に向けて50°〜85°
    の範囲内で傾けて両眼の前に設けた反射鏡(図9におけ
    る1a)で反射させる事により、両眼それぞれの正面付
    近に虚像を成立させる光学系。
  9. 【請求項9】 通常の視力矯正レンズ又は目標の対象を
    眼の屈折力が弛緩状態で見られるように調整した視力調
    製レンズ(3)を光路の途中に設けた請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8の光学系。
  10. 【請求項10】 色フィルター、偏光フィルター等の、
    重なった一対の立体映像を見るためのフィルターを光路
    の途中に設けた請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9の光学系。
  11. 【請求項11】 眼がねの枠、ゴーグル、帽子、或いは
    双眼鏡の形式にマウントした請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8、9、10の光学系。
  12. 【請求項12】 請求項4、5の光学系を形成するため
    にレンズの入った既存の眼がね枠にクリップ等で左右同
    時に、或いは左右独立に取り付け可能としたくさび型プ
    リズム。
  13. 【請求項13】 請求項2の光学系における中央の一対
    の反射鏡(1b)をちょうつがいで接合し、ちょうつが
    いの軸により眼がね枠に固定し(図11)、微調整ネジ
    (8)で左右対称方向に角度調節する機構。
  14. 【請求項14】 請求項1、2、3、6、7、8の光学
    系を眼がね枠等にマウントするに際し、それぞれの光学
    系における視野を確保できる大きさと形のレンズを嵌め
    込む事のできる、該視野から大きくはみ出さない程度の
    穴を有する遮光板(図11における2)。
  15. 【請求項15】 請求項6の光学系に倍率が1以下の対
    物レンズ(6)と接眼レンズ、及び35mmフィルム又
    はそれと同程度の大きさの小型テレビ、或いはその両方
    の搭載機構を設けた光学系。
  16. 【請求項16】 従来の実体鏡の光学系の左右一対の写
    真の位置に一対の小型テレビ画面を設け、通常は同一映
    像の信号を与え、立体映像信号の場合は左右にそれぞれ
    の信号を与える機構。
JP3125636A 1990-05-11 1991-03-11 各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系 Pending JPH0566361A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3125636A JPH0566361A (ja) 1990-05-11 1991-03-11 各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系
AU77823/91A AU7782391A (en) 1990-05-11 1991-05-10 Optical system for intensifying feeling of presence at sites of various images
PCT/JP1991/000622 WO1991018314A1 (en) 1990-05-11 1991-05-10 Optical system for intensifying feeling of presence at sites of various images

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-119786 1990-05-11
JP11978690 1990-05-11
JP3125636A JPH0566361A (ja) 1990-05-11 1991-03-11 各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0566361A true JPH0566361A (ja) 1993-03-19

Family

ID=26457460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3125636A Pending JPH0566361A (ja) 1990-05-11 1991-03-11 各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPH0566361A (ja)
AU (1) AU7782391A (ja)
WO (1) WO1991018314A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5579158A (en) * 1993-04-01 1996-11-26 Padula; William V. Binocular expanded field of view spectacle mounted microscope
JP2010540005A (ja) * 2007-09-17 2010-12-24 ツトム ナカダ, 近視および疲労の防止および治療のための方法およびデバイス
JP2011512557A (ja) * 2008-02-14 2011-04-21 トップサイト オプティックス リミテッド 望遠眼鏡

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5384655A (en) * 1992-12-09 1995-01-24 X M Corporation Stereoscopic viewing device
DE10000189A1 (de) * 2000-01-05 2001-07-12 Deutsche Telekom Ag Stereobildbetrachter und zugehörige Bildträger

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50113240A (ja) * 1974-02-13 1975-09-05
JPS5365746A (en) * 1976-11-24 1978-06-12 Saito Kazuo Semiithree dimensional glasses for photos and movies
JPS554062A (en) * 1978-06-25 1980-01-12 Hikoichiro Kitahara Reflecting mirror jig for stereoscopic image
JPS61158786U (ja) * 1985-03-22 1986-10-01

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5579158A (en) * 1993-04-01 1996-11-26 Padula; William V. Binocular expanded field of view spectacle mounted microscope
JP2010540005A (ja) * 2007-09-17 2010-12-24 ツトム ナカダ, 近視および疲労の防止および治療のための方法およびデバイス
JP2011512557A (ja) * 2008-02-14 2011-04-21 トップサイト オプティックス リミテッド 望遠眼鏡

Also Published As

Publication number Publication date
WO1991018314A1 (en) 1991-11-28
AU7782391A (en) 1991-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10120194B2 (en) Wide field personal display
US10976551B2 (en) Wide field personal display device
US20050052617A1 (en) Virtual image display apparatus
JP2001514764A (ja) 二つの光景からの光を観察者の眼へ代替的に、あるいは同時に導くための光学系
JP2003050374A (ja) ヘッドマウント式表示装置
CN115516366A (zh) 扩大可视空间的影像显示系统及其方法
US10591732B2 (en) Monocentric wide field personal display
JP2013532297A (ja) 埋め込み格子構造
US20170212360A1 (en) Glasses-free 3d display device
JPH0566361A (ja) 各種映像の臨場感を増強する光学系並びにテレビジヨンを組み込んだ光学系
JP3756481B2 (ja) 三次元表示装置
JP2012022278A (ja) 映像実体感メガネ
US6871956B1 (en) Autostereoscopic optical apparatus
JP3324694B2 (ja) 三次元表示方法および装置
JPH11119154A (ja) バーチャルスクリーン型立体表示装置
JP2000089157A (ja) ヘッドマウントディスプレイ
GB2205416A (en) Stereoscopic viewer having a pair of viewing lenses
US7142281B2 (en) Method and system for providing a three dimensional image
GB2478358A (en) Viewing device providing an increase in depth perception
KR20190054245A (ko) 고선명 가상현실 입체 영상 확대장치
JP3330129B2 (ja) ビデオディスプレイ装置
JP2001209004A (ja) 画像鑑賞メガネ
CN201226050Y (zh) 反射式立体图像分视镜
KR100245332B1 (ko) 헤드 마운트 디스플레이
TW202409657A (zh) 左右眼可分別微調出清晰的人工生成影像的增強現實裝置