JPH0566184A - 細線材等のクリープ試験装置 - Google Patents
細線材等のクリープ試験装置Info
- Publication number
- JPH0566184A JPH0566184A JP25423091A JP25423091A JPH0566184A JP H0566184 A JPH0566184 A JP H0566184A JP 25423091 A JP25423091 A JP 25423091A JP 25423091 A JP25423091 A JP 25423091A JP H0566184 A JPH0566184 A JP H0566184A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- test piece
- heating furnace
- standard gauge
- shielding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】伸びの小さい線材等の線状テストピースの光学
的クリープ試験装置において、温度調節の乱れ、該テス
トピースの表面酸化腐食による外乱に起因する測定誤差
をなくして、試験結果の精度、信頼度を向上させる。 【構成】線状テストピースの光学的クリープ試験装置に
おけるテストピースの伸び計測対象部分を略密閉加熱炉
内に配置し、前記加熱炉の壁の光の通過窓に窓硝子を設
け、上記加熱炉内を不活性ガスで満たし、温度制御装置
によって加熱炉内ガスの温度を一定に制御して線状テス
トピースのクリープを計測する試験装置。
的クリープ試験装置において、温度調節の乱れ、該テス
トピースの表面酸化腐食による外乱に起因する測定誤差
をなくして、試験結果の精度、信頼度を向上させる。 【構成】線状テストピースの光学的クリープ試験装置に
おけるテストピースの伸び計測対象部分を略密閉加熱炉
内に配置し、前記加熱炉の壁の光の通過窓に窓硝子を設
け、上記加熱炉内を不活性ガスで満たし、温度制御装置
によって加熱炉内ガスの温度を一定に制御して線状テス
トピースのクリープを計測する試験装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細線材等のクリープ試
験装置に関するものであって、細くて伸びの小さい細線
のクリープ試験に利用するとき、その試験結果の精度、
信頼度を著しく向上させることができるものである。
験装置に関するものであって、細くて伸びの小さい細線
のクリープ試験に利用するとき、その試験結果の精度、
信頼度を著しく向上させることができるものである。
【0002】
【従来の技術および発明の課題】従来、線材のクリープ
試験装置として図2に示すものがあり、細線のクリープ
試験にもこの種の試験装置が利用されている。この試験
装置の概略を図2を参照しつつ説明する。このものは、
従来慣用の引張試験機に装着され、張力が掛けられた線
材のテストピースTに差動トランス型の伸び測定装置を
取付け、テストピースの一定の長さの部分の伸び量を電
気的に計測するものである。伸び試験装置は本体Aの一
端に固定された固定アーム1、本体Aの他端に矢印X−
X方向にピンpによって回動可能に枢着された可動アー
ム2を有し、本体は支柱Cに固定された支持アーム3の
先端に枢着されている。支持アーム3のクランプアーム
4と固定アーム1および可動アーム2とによって線材の
テストピースTに試験装置の本体Aが取付けられてい
る。固定アーム1および可動アーム2の先端はテストピ
ースTに対する滑りを防ぐためにナイフエッジNになっ
ており、可動アーム2の後端が本体Aに固定された差動
トランスBのプランジャPの先端に当接している。テス
トピースTのナイフエッジN−N間の部分Lの伸びによ
って可動アーム2がピンpを中心にして時計方向に回転
して、差動トランスBのプランジャPを押し込む。この
プランジャPの押し込み量が電気的に検出され、これに
よって、テストピースTのナイフエッジN−N間の部分
Lの伸びが電気的に計測される。この試験装置は、その
伸び測定装置がテストピースの中間の2点にナイフエッ
ジによって固定されるものであるため、ナイフエッジN
−N切欠きがテストピースのウイークポイントになって
長い試験期間中にこの点がクリープを起こすことにな
り、あるいは固定部が滑って移動することがあるために
測定結果の信頼性が損なわれる。この傾向はテストピー
スの線径が小さいほど顕著である。さらに、この従来方
式の試験装置に於いては伸びを検出するアームが加熱炉
内にあるため熱膨張などの熱的影響をうけて正確な伸び
を検出するのが難しいという問題も有している。従っ
て、上記、従来公知の試験機によっては高温での伸びが
極めて小さくかつ線径の細いインバー線のような線材の
クリープ量を正確に1/1000mm単位の精度で計測
することは、上記の問題点のために事実上不可能であ
る。また、上記問題はテストピースの伸びを伸び測定装
置によって直接的に計測することに原因するものである
から、テストピースの2つの測定点間の間隔のクリープ
による変化量を光学的に計測することによって、上記の
問題点は解消される。 上記の問題を解消するために、
テストピースの2つの測定点間の間隔のクリープによる
変化量を光学的に計測することによって、上記の問題が
解消され、極めて高精度の試験結果を得ることができ
る。試験結果の精度がそれ程高くないときは温度調節の
乱れ、テストピースの表面の酸化による外乱に起因する
測定誤差は測定誤差の範囲内となって、それ程問題には
ならないが、光学的計測装置による場合は試験結果が高
精度であるだけに温度調節の乱れ、テストピースの表面
の酸化による外乱に起因する測定誤差が問題になる。
試験装置として図2に示すものがあり、細線のクリープ
試験にもこの種の試験装置が利用されている。この試験
装置の概略を図2を参照しつつ説明する。このものは、
従来慣用の引張試験機に装着され、張力が掛けられた線
材のテストピースTに差動トランス型の伸び測定装置を
取付け、テストピースの一定の長さの部分の伸び量を電
気的に計測するものである。伸び試験装置は本体Aの一
端に固定された固定アーム1、本体Aの他端に矢印X−
X方向にピンpによって回動可能に枢着された可動アー
ム2を有し、本体は支柱Cに固定された支持アーム3の
先端に枢着されている。支持アーム3のクランプアーム
4と固定アーム1および可動アーム2とによって線材の
テストピースTに試験装置の本体Aが取付けられてい
る。固定アーム1および可動アーム2の先端はテストピ
ースTに対する滑りを防ぐためにナイフエッジNになっ
ており、可動アーム2の後端が本体Aに固定された差動
トランスBのプランジャPの先端に当接している。テス
トピースTのナイフエッジN−N間の部分Lの伸びによ
って可動アーム2がピンpを中心にして時計方向に回転
して、差動トランスBのプランジャPを押し込む。この
プランジャPの押し込み量が電気的に検出され、これに
よって、テストピースTのナイフエッジN−N間の部分
Lの伸びが電気的に計測される。この試験装置は、その
伸び測定装置がテストピースの中間の2点にナイフエッ
ジによって固定されるものであるため、ナイフエッジN
−N切欠きがテストピースのウイークポイントになって
長い試験期間中にこの点がクリープを起こすことにな
り、あるいは固定部が滑って移動することがあるために
測定結果の信頼性が損なわれる。この傾向はテストピー
スの線径が小さいほど顕著である。さらに、この従来方
式の試験装置に於いては伸びを検出するアームが加熱炉
内にあるため熱膨張などの熱的影響をうけて正確な伸び
を検出するのが難しいという問題も有している。従っ
て、上記、従来公知の試験機によっては高温での伸びが
極めて小さくかつ線径の細いインバー線のような線材の
クリープ量を正確に1/1000mm単位の精度で計測
することは、上記の問題点のために事実上不可能であ
る。また、上記問題はテストピースの伸びを伸び測定装
置によって直接的に計測することに原因するものである
から、テストピースの2つの測定点間の間隔のクリープ
による変化量を光学的に計測することによって、上記の
問題点は解消される。 上記の問題を解消するために、
テストピースの2つの測定点間の間隔のクリープによる
変化量を光学的に計測することによって、上記の問題が
解消され、極めて高精度の試験結果を得ることができ
る。試験結果の精度がそれ程高くないときは温度調節の
乱れ、テストピースの表面の酸化による外乱に起因する
測定誤差は測定誤差の範囲内となって、それ程問題には
ならないが、光学的計測装置による場合は試験結果が高
精度であるだけに温度調節の乱れ、テストピースの表面
の酸化による外乱に起因する測定誤差が問題になる。
【0003】
【発明が解決使用とする課題】本発明は、このような事
情に鑑みなされたもので、細くて伸びの小さい線材の光
学的クリープ試験装置について、温度調節の乱れ、テス
トピースの表面の酸化腐食による外乱に起因する測定誤
差を実質的に零にして、試験結果の精度、信頼度を著し
く向上させる細線材等のクリープ試験装置を提供するこ
とをその課題とするものである。
情に鑑みなされたもので、細くて伸びの小さい線材の光
学的クリープ試験装置について、温度調節の乱れ、テス
トピースの表面の酸化腐食による外乱に起因する測定誤
差を実質的に零にして、試験結果の精度、信頼度を著し
く向上させる細線材等のクリープ試験装置を提供するこ
とをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するために講じた手段】上記の課題を解決
するために講じた発明の手段は次の要素(イ)〜(チ)
によって構成されるものである。 (イ)固定された一定の長さの遮光性の標準ゲージに沿
って、平行にテストピースを配置したこと、(ロ)標準
ゲージの両端よりも外側において、テストピースに2つ
の遮光性指標を固定したこと、(ハ)標準ゲージの両端
とテストピースに固定した両遮光性指標との間の間隙に
向けて平行光線又は光スポットをスウィープさせて平行
光線束を形成する様に発射する2つの送光部をテストピ
ースの一方の側に設けたこと、(ニ)上記送光部の反対
側に上記平行光線又はスウィープ発射された光線束を受
光する受光部をそれぞれ設けたこと、(ホ)上記標準ゲ
ージ、テストピースの2つの遮光性指標の間部分、すな
わち、テストピースの伸び計測対象部分を略密閉加熱炉
内に配置したこと、(ヘ)上記加熱炉の壁の光の通過窓
に窓硝子を設け、少なくとも送光部側の窓硝子の内端
を、標準ゲージの先端に接近させたこと、(ト)上記加
熱炉内を不活性ガスで満たしたこと、(チ)温度制御装
置によって加熱炉内ガスの温度を一定に制御したこと。
するために講じた発明の手段は次の要素(イ)〜(チ)
によって構成されるものである。 (イ)固定された一定の長さの遮光性の標準ゲージに沿
って、平行にテストピースを配置したこと、(ロ)標準
ゲージの両端よりも外側において、テストピースに2つ
の遮光性指標を固定したこと、(ハ)標準ゲージの両端
とテストピースに固定した両遮光性指標との間の間隙に
向けて平行光線又は光スポットをスウィープさせて平行
光線束を形成する様に発射する2つの送光部をテストピ
ースの一方の側に設けたこと、(ニ)上記送光部の反対
側に上記平行光線又はスウィープ発射された光線束を受
光する受光部をそれぞれ設けたこと、(ホ)上記標準ゲ
ージ、テストピースの2つの遮光性指標の間部分、すな
わち、テストピースの伸び計測対象部分を略密閉加熱炉
内に配置したこと、(ヘ)上記加熱炉の壁の光の通過窓
に窓硝子を設け、少なくとも送光部側の窓硝子の内端
を、標準ゲージの先端に接近させたこと、(ト)上記加
熱炉内を不活性ガスで満たしたこと、(チ)温度制御装
置によって加熱炉内ガスの温度を一定に制御したこと。
【0005】
【作 用】遮光性の標準ゲージの両端の先端と遮光性
指標との間の間隙を通過した光が反対側の受光部によっ
てそれぞれ受光される。この2つの受光部による受光量
が初期の標準ゲージの両端の先端と遮光性指標との間の
間隔の軸線方向長さを表し、これが初期状態の基準値と
なる。そして、標準ゲージの両端の先端と遮光性指標と
の間の間隔の長さの変化量に正比例して受光量が変化す
る。そして、クリープによってテストピースが伸びる
と、標準ゲージの先端と各遮光性指標との間の間隔の長
さが変化し、その間隙を通過する光量が変化し、両受光
部による受光量の和は増加する。したがって、この受光
量の和の増加分がテストピースの両遮光性指標間の伸び
に相当する。それゆえ、上記の受光量の和の増加分を計
測することによって、テストピースの両遮光性指標間の
伸びを計測することができる。受光量の和の増加分の計
測の仕方は任意であるが、各受光部毎の増加分の単純和
としてもよい。遮光性指標がテストピースに固定される
が、その固定部には遮光性指標の重さ分の力が作用する
に過ぎず、零に等しい。したがって、試験期間中に遮光
性指標の位置がずれることは全くない。さらに、加熱炉
内は不活性ガスによって満たされているので、テストピ
ースの表面が酸化されることはなく、また、加熱炉が密
閉されているので炉内雰囲気の温度調節を正確に行なう
ことができる。したがって、テストピースの表面酸化、
炉内雰囲気の温度の乱れは確実に防止される。なお、こ
の場合に於ける加熱炉内の密閉は完全な密閉状態でなく
ともよく不活性ガスで置換し、炉内を陽圧に保つことの
出来る程度の雰囲気調整能力を有するものであればよ
い。また、送光部側の窓硝子の内端を、標準ゲージの先
端に接近させたことによって、送光部側の炉壁内面と標
準ゲージの先端での間では、送光部から発射された光は
窓硝子の中を通過するので、炉内の高温ガスの揺らぎに
よる影響を殆ど排除することができ、高温ガスの揺らぎ
に起因する計測誤差を防止できる。
指標との間の間隙を通過した光が反対側の受光部によっ
てそれぞれ受光される。この2つの受光部による受光量
が初期の標準ゲージの両端の先端と遮光性指標との間の
間隔の軸線方向長さを表し、これが初期状態の基準値と
なる。そして、標準ゲージの両端の先端と遮光性指標と
の間の間隔の長さの変化量に正比例して受光量が変化す
る。そして、クリープによってテストピースが伸びる
と、標準ゲージの先端と各遮光性指標との間の間隔の長
さが変化し、その間隙を通過する光量が変化し、両受光
部による受光量の和は増加する。したがって、この受光
量の和の増加分がテストピースの両遮光性指標間の伸び
に相当する。それゆえ、上記の受光量の和の増加分を計
測することによって、テストピースの両遮光性指標間の
伸びを計測することができる。受光量の和の増加分の計
測の仕方は任意であるが、各受光部毎の増加分の単純和
としてもよい。遮光性指標がテストピースに固定される
が、その固定部には遮光性指標の重さ分の力が作用する
に過ぎず、零に等しい。したがって、試験期間中に遮光
性指標の位置がずれることは全くない。さらに、加熱炉
内は不活性ガスによって満たされているので、テストピ
ースの表面が酸化されることはなく、また、加熱炉が密
閉されているので炉内雰囲気の温度調節を正確に行なう
ことができる。したがって、テストピースの表面酸化、
炉内雰囲気の温度の乱れは確実に防止される。なお、こ
の場合に於ける加熱炉内の密閉は完全な密閉状態でなく
ともよく不活性ガスで置換し、炉内を陽圧に保つことの
出来る程度の雰囲気調整能力を有するものであればよ
い。また、送光部側の窓硝子の内端を、標準ゲージの先
端に接近させたことによって、送光部側の炉壁内面と標
準ゲージの先端での間では、送光部から発射された光は
窓硝子の中を通過するので、炉内の高温ガスの揺らぎに
よる影響を殆ど排除することができ、高温ガスの揺らぎ
に起因する計測誤差を防止できる。
【0006】
【実 施 例】次いで、本発明の実施例を図1を参照し
つつ説明する。断熱性壁を有する円筒状の加熱炉11の
壁12にヒータ線13を埋設してあり、壁12を貫通し
ている標準ゲージ支持棒14によって遮光性標準ゲージ
15を加熱炉11内に固定している。細線テストピース
16が加熱炉11内に標準ゲージ15と平行に配置され
ており、この線状テストピース16の2点に遮光性指標
17、17が取付けられている。この遮光性指標17は
標準ゲージ15の先端よりも外側に位置していて、遮光
性指標17と標準ゲージ15の先端との間の間隔は任意
の間隔Sである。加熱炉11の壁の外に送光部18、1
8′および受光部19、19′を互いに対向させて設け
ている。壁12の光の通過窓にはレーザー光などの光線
に対する外乱を防ぐために透光性に優れた石英などから
なる窓硝子20、21を設けている。上記外乱を可及的
に小さくするために、少なくとも送光部18側の窓硝子
20の内端を、標準ゲージ15の先端22に接近させて
いる。また、初期の間隔Sは送光部18、18′の照射
光の幅、受光部19、19′の受光幅よりも十分小さい
ものでなければならない。加熱炉11はその上下両端を
シーリング23、23によって不活性ガス雰囲気に置換
可能な状態に密閉されており、下端シーリング23に設
けた不活性ガス注入管24から窒素ガスを注入して炉内
を窒素ガスで満たす。ヒータ線13への通電は、炉内温
度センサ25の温度検出信号に基づいて制御装置26に
よって制御される。これによって、炉内温度は一定に保
たれる。不活性ガス加熱装置を設け、炉内ガスをこの加
熱装置と加熱炉とを循環させ、ガス加熱装置による加熱
温度を調節して、炉内ガスの温度を一定に制御してもよ
い。テストピース16に張力Fをかけ、加熱炉内を所定
の温度にしてテストピースの伸びが安定したとき、初期
の間隔Sを通過した光の受光部19、19′による受光
量を計測して初期値を求める。所定時間経過後に、上記
受光部19、19′による受光量を計測し、当該計測値
と初期値との差を算出し、これを標準ゲージの各先端と
指標との間の間隔の軸線方向長さの変化量に換算する。
当該換算値の和を算出して、テストピースの両指標1
7、17間の伸び量を測定する。この実施例において、
テストピースの下端をアンカーに固定し、上端を引っ張
ってテストピース16に張力をかけるときは、下の指標
17より下側の部分が伸びた分だけ、下の指標17が上
に移動し、それだけ標準ゲージ15の下端と下の指標1
7との間の間隔の軸方向長さは小さくなるが、この減少
分は標準ゲージ15の上端と上の指標17との間の間隔
の軸方向長さの増加分として現れる。すなわち、この増
加分は上記の減少分と両指標間の伸び分との和である。
テストピースの両端を反対側に引っ張ってテストピース
15に張力をかけるときは、両指標間の伸び分は標準ゲ
ージ15の両端と上下の指標17との間の各間隔の軸方
向長さの増加分として分散されて現れる。したがって、
いずれの場合も上下の両間隔の増加分の和がテストピー
スの伸び分に相当する。
つつ説明する。断熱性壁を有する円筒状の加熱炉11の
壁12にヒータ線13を埋設してあり、壁12を貫通し
ている標準ゲージ支持棒14によって遮光性標準ゲージ
15を加熱炉11内に固定している。細線テストピース
16が加熱炉11内に標準ゲージ15と平行に配置され
ており、この線状テストピース16の2点に遮光性指標
17、17が取付けられている。この遮光性指標17は
標準ゲージ15の先端よりも外側に位置していて、遮光
性指標17と標準ゲージ15の先端との間の間隔は任意
の間隔Sである。加熱炉11の壁の外に送光部18、1
8′および受光部19、19′を互いに対向させて設け
ている。壁12の光の通過窓にはレーザー光などの光線
に対する外乱を防ぐために透光性に優れた石英などから
なる窓硝子20、21を設けている。上記外乱を可及的
に小さくするために、少なくとも送光部18側の窓硝子
20の内端を、標準ゲージ15の先端22に接近させて
いる。また、初期の間隔Sは送光部18、18′の照射
光の幅、受光部19、19′の受光幅よりも十分小さい
ものでなければならない。加熱炉11はその上下両端を
シーリング23、23によって不活性ガス雰囲気に置換
可能な状態に密閉されており、下端シーリング23に設
けた不活性ガス注入管24から窒素ガスを注入して炉内
を窒素ガスで満たす。ヒータ線13への通電は、炉内温
度センサ25の温度検出信号に基づいて制御装置26に
よって制御される。これによって、炉内温度は一定に保
たれる。不活性ガス加熱装置を設け、炉内ガスをこの加
熱装置と加熱炉とを循環させ、ガス加熱装置による加熱
温度を調節して、炉内ガスの温度を一定に制御してもよ
い。テストピース16に張力Fをかけ、加熱炉内を所定
の温度にしてテストピースの伸びが安定したとき、初期
の間隔Sを通過した光の受光部19、19′による受光
量を計測して初期値を求める。所定時間経過後に、上記
受光部19、19′による受光量を計測し、当該計測値
と初期値との差を算出し、これを標準ゲージの各先端と
指標との間の間隔の軸線方向長さの変化量に換算する。
当該換算値の和を算出して、テストピースの両指標1
7、17間の伸び量を測定する。この実施例において、
テストピースの下端をアンカーに固定し、上端を引っ張
ってテストピース16に張力をかけるときは、下の指標
17より下側の部分が伸びた分だけ、下の指標17が上
に移動し、それだけ標準ゲージ15の下端と下の指標1
7との間の間隔の軸方向長さは小さくなるが、この減少
分は標準ゲージ15の上端と上の指標17との間の間隔
の軸方向長さの増加分として現れる。すなわち、この増
加分は上記の減少分と両指標間の伸び分との和である。
テストピースの両端を反対側に引っ張ってテストピース
15に張力をかけるときは、両指標間の伸び分は標準ゲ
ージ15の両端と上下の指標17との間の各間隔の軸方
向長さの増加分として分散されて現れる。したがって、
いずれの場合も上下の両間隔の増加分の和がテストピー
スの伸び分に相当する。
【0007】
【効 果】前記、本発明の課題は新規である。したが
って、この課題を解決して、温度調節の乱れ、テストピ
ースの表面の酸化による外乱に起因する測定誤差、炉内
ガスの揺らぎに因る測定誤差を防止して、細い線材のク
リープ試験の試験結果の精度、信頼度を著しく向上させ
ることができたことが最大の本発明特有の効果である。
また、テストピースに2つの指標を所定の間隔をおいて
固定し、これを加熱炉内に通し、受光部19、19′の
受光量をみながら、標準ゲージの各先端22と指標17
との間の初期間隔を調整することによって、試験のため
の設定が完了することができるので、試験のための設定
作業が極めて簡単であり、しかも、設定ミスによるエラ
ーの発生は確実に防止される。
って、この課題を解決して、温度調節の乱れ、テストピ
ースの表面の酸化による外乱に起因する測定誤差、炉内
ガスの揺らぎに因る測定誤差を防止して、細い線材のク
リープ試験の試験結果の精度、信頼度を著しく向上させ
ることができたことが最大の本発明特有の効果である。
また、テストピースに2つの指標を所定の間隔をおいて
固定し、これを加熱炉内に通し、受光部19、19′の
受光量をみながら、標準ゲージの各先端22と指標17
との間の初期間隔を調整することによって、試験のため
の設定が完了することができるので、試験のための設定
作業が極めて簡単であり、しかも、設定ミスによるエラ
ーの発生は確実に防止される。
【図1】 本発明の実施例の断面図である。
【図2】 従来の正面図である。
【図3】 図2の平面図である。
1・・・固定アーム 2・・・可動アーム 3・・・支持アーム 4・・・クランプアーム 11・・・加熱炉 12・・・壁 13・・・ヒータ線 14・・・標準ゲージ支持棒 15・・・遮光性標準ゲージ 16・・・細線テストピース 17・・・遮光性指標 18、18´・・・送光部 19、19´・・・受光部 20、21・・・窓硝子 22・・・標準ゲージの先端 23・・・シーリング 24・・・不活性ガス注入管 25・・・炉内温度センサ 26・・・温度制御装置 T・・・線材のテストピース A・・・伸び試験装置の本体 C・・・支柱 P・・・プランジャ N・・・ナイフエッジ B・・・差動トランス p・・・ピン
Claims (1)
- 【請求項1】固定された一定長さの遮光性の標準ゲージ
に沿って平行にテストピースを配置し、 標準ゲージの両端よりも外側において、テストピースに
2つの遮光性指標を固定し、 標準ゲージの両端とテストピースに固定した両遮光性指
標との間の間隙に向けて、平行光線又は光スポットをス
ウィープさせて平行光線束を形成する様に発射する2つ
の送光部をテストピースの一方の側に設け、 上記送光部の反対側に上記平行光線又はスウィープ発射
された光線束を受光する受光部をそれぞれ設け、 上記標準ゲージ、テストピースの2つの遮光性指標の間
部分、すなわち、テストピースの伸び計測対象部分を略
密閉加熱炉内に配置し、 上記加熱炉の壁の光の通過窓に窓硝子を設け、少なくと
も送光部側の窓硝子の内側を、標準ゲージの先端に接近
させ、 上記加熱炉内を不活性ガスで満たし、 温度制御装置によって加熱炉内ガスの温度を一定に制御
した、細線材等のクリープ試験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25423091A JPH0566184A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 細線材等のクリープ試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25423091A JPH0566184A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 細線材等のクリープ試験装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566184A true JPH0566184A (ja) | 1993-03-19 |
Family
ID=17262075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25423091A Pending JPH0566184A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 細線材等のクリープ試験装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0566184A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08327519A (ja) * | 1995-05-29 | 1996-12-13 | Shimadzu Corp | 高温雰囲気材料試験機 |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP25423091A patent/JPH0566184A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08327519A (ja) * | 1995-05-29 | 1996-12-13 | Shimadzu Corp | 高温雰囲気材料試験機 |
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