JPH0564864A - Ptp用ポリプロピレンシート - Google Patents

Ptp用ポリプロピレンシート

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JPH0564864A
JPH0564864A JP3227051A JP22705191A JPH0564864A JP H0564864 A JPH0564864 A JP H0564864A JP 3227051 A JP3227051 A JP 3227051A JP 22705191 A JP22705191 A JP 22705191A JP H0564864 A JPH0564864 A JP H0564864A
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JP
Japan
Prior art keywords
polypropylene
sheet
inner layer
crystallinity
ethylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP3227051A
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English (en)
Inventor
Keiji Imai
啓二 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP3227051A priority Critical patent/JPH0564864A/ja
Publication of JPH0564864A publication Critical patent/JPH0564864A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性・成形性に優れかつアルミシール後の
カールが小さく自動集積ラインに適合するPTP用のポ
リプロピレンシートを提供するものである。 【構成】 厚み比率が5〜60%であって、結晶化度3
6〜62%のポリプロピレンよりなる外層と、厚み比率
が95〜40%であって、結晶化度45%以下のポリプ
ロピレンよりなる内層とからなり、かつ外層のポリプロ
ピレンの結晶化度が内層のポリプロピレンの結晶化度よ
りも高い多層ポリプロピレンシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は錠剤、カプセル等の医薬
品、その他食品などに用いられるプレススルーパック包
装(以下PTP包装と略す)用のポリプロピレン多層シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より医薬品、食品等の包装にはプラ
スチックシートを成形して作成したポケットに内容物を
収納し、粘着剤を塗布したアルミ箔を蓋のごとく熱シー
ルして包装するいわゆるPTP包装が用いられ、シート
成形部を指で押すことによりアルミ箔を突き破って内容
物を取り出して使用してきた。プラスチックシートとし
ては透明性・成形性・腰・コスト面などから主としてポ
リ塩化ビニル樹脂が用いられてきた。しかし、内容物が
吸湿性のものである場合ポリ塩化ビニル樹脂では防湿性
に劣るため、ポリ塩化ビニル樹脂シートに防湿性の優れ
たポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティングして用いて対
応してきたが、これらは高価なものとなりコスト面で問
題であった。
【0003】また近年、環境問題より焼却処理の際の含
塩素ガスの発生などからポリ塩化ビニル樹脂及びポリ塩
化ビニリデン樹脂が敬遠されることもあり、そこで、最
近の成形機の改良に伴い以前は成形が難しかったポリプ
ロピレンシートが防湿性、低コスト性及び易処理性に注
目されて種々の用途で使用されるようになり,PTP包
装用としても用いられたが、ポリプロピレンはポリ塩化
ビニル樹脂に比較して線膨張が大きい為アルミシール後
の収縮が大きく製品がカールして外観上または自動包装
ラインの適合性の面で問題が生じた。カールを改良する
ためにポリプロピレンシートの線膨張を小さくする手段
としてポリプロピレンの結晶化度を高くすることが試み
られ、結晶核剤を用いたりシーティング時に徐冷した
り、さらにはシートをアニールするなどの方法が行われ
た。これによりカールは改良されたがその反面、シート
の成形性・透明性が著しく悪くなり、実使用にたえるも
のではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
を解決するために鋭意研究した結果、成形性・透明性を
悪化させない程度の厚み比率の高結晶化度ポリプロピレ
ン層でも充分にカールに効果があることを見いだし、2
層シートとすることで完成に至ったもので、透明性・成
形性に優れかつアルミシール後のカールが小さく自動集
積ラインに適合するPTP包装用のポリプロピレンシー
トを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、厚み比率が5
〜60%であって、結晶化度36〜62%のポリプロピ
レンよりなる外層と、厚み比率が95〜40%であっ
て、結晶化度45%以下のポリプロピレンよりなる内層
とからなり、かつ外層のポリプロピレンの結晶化度が内
層のポリプロピレンの結晶化度よりも高いことを特徴と
する多層ポリプロピレンシートであって、好ましくは外
層がポリプロピレンホモポリマー、エチレン比率0.1
〜3.0wt%のポリプロピレンランダムコーポリマー
又はこれらの混合物に結晶核剤0.05〜0.3wt%
を添加してなる組成物であり、また内層がポリプロピレ
ンホモポリマー、エチレン比率0.5〜6.0wt%の
ポリプロピレンランダムコーポリマー又はこれらの混合
物であるか、又は内層がポリプロピレンホモポリマー、
エチレン比率0.5〜6.0wt%のポリプロピレンラ
ンダムコーポリマー又はこれらの混合物60〜90wt
%と、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン
−α−オレフィン共重合体又は密度0.895〜0.9
07の低密度ポリエチレン40〜10wt%よりなる組
成物である多層ポリプロピレンシートである。
【0006】本発明に用いられる外層のポリプロピレン
はホモポリマーまたは結晶性を大きく阻害しない範囲で
エチレン、ブテン、ヘキセン等の他成分を共重合させた
ポリプロピレン、ランダムコポリマーとしてエチレン比
率0.1〜3.0wtのポリプロピレン、さらには両者
の任意の比率の混合物が用いられる。また、上記のポリ
プロピレンであっても製造条件如何では目的の結晶化度
が得られないことがあり、その場合には結晶核剤を添加
して結晶化度を高くすることができる。結晶核剤として
は公知のものがの用いられ、ソルビトール系・ジカルボ
ン酸、モノカルボン酸の金属塩・リン酸の金属塩などが
一般的である。
【0007】外層としてエチレン比率3.0%以上のラ
ンダムコポリマーのポリプロピレンを用いると目的の結
晶化度を得ることが困難となる。内層としていずれのポ
リプロピレンを用いてもカール防止効果を得るために
は、外層のポリプロピレンの結晶化度としては36〜6
2%でよいがより好ましくは46〜62%である。
【0008】内層のポリプロピレンとしては用途に応じ
てホモポリマー、ランダムコーポリマー及びこれらの混
合物が用いられるが、透湿性を重視する場合はおおむね
ホモポリマーが適当であり、この場合、成形性・透明性
が著しく悪くならないように、例えば50℃以下の冷却
水を通したチルロールによって冷却するなどの手段を講
じて内層の結晶化度が高くなりすぎないようにすること
が必要であり、内層のポリプロピレンの結晶化度は45
%以下にしなければならないが、特に成形性が良好でか
つ透明性を保持するためには27%以下にしたほうが好
ましい。
【0009】また、成形性が重視される場合にはランダ
ムコーポリマー或はこれらとホモポリマーとの混合体、
さらにはホモポリマー、ランダムコーポリマーのいずれ
か60〜95wt%にエチレン−α−オレフィン共重合
体、プロピレン−α−オレフィン共重合体または密度
0.895〜0.907の低密度ポリエチレン40〜5
wt%混合したものを内層のポリプロピレンとして用い
ることができる。
【0010】ランダムコポリマーとしてエチレン比率
0,5%未満では成形性の改良に効果が小さく、またエ
チレン比率が6.0%以上では内層として収縮率が大き
くなりカール防止効果が小さくなる。エチレン−α−オ
レフィン共重合体はエチレン88〜97wt%とプロピ
レンまたはブテン12〜3wt%とを共重合したもので
密度0.87〜0.89のものが好ましい。プロピレン
−α−オレフィン共重合体はプロピレン88〜97wt
%とブテンまたはヘキセン12〜3wt%とを共重合し
たもので密度0.87〜0.89のものが好ましい。ま
たここで用いられる低密度ポリエチレンレンは一般にV
LDPE(超低密度ポリエチレン)と呼ばれるものでエ
チレンとブテン、ヘキセン、オクテンなどとの共重合に
より製造されるものである。
【0011】外層及び内層に用いられるポリプロピレン
には必要に応じて公知の石油樹脂、安定剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、スリップ剤などを添加することができ
る。本発明の多層シートの製造方法としては、特に限定
されるものでは無く、共押出法、押出ラミネート法、ド
ライラミネート法などが用いられる。
【0012】
【実施例】A(スクリュー径50mm),B(スクリュー
径90mm)2台の押出機を用いて2種類のポリプロピレ
ン樹脂を溶融押し出しし、2層ダイスに導いて共押出法
によって積層した樹脂を、水で冷却したチルロールに通
して冷却、引き取りし、実施例1〜4及び比較例3の2
層シートを作成した。各シートの外層及び内層のポリプ
ロピレン樹脂の各層厚みは表1に示す通りであった。ま
た、スクリュー径90mmの押出機を用いて溶融押出した
ポリプロピレン樹脂を単層ダイスに導いて押し出し、水
で冷却したチルロールに通して冷却引き取り、比較例
1、2のシートを作成した。用いたポリプロピレン樹脂
の種類及びチルロール温度、得られたシートの評価結果
を表1及び表2に示す。
【0013】各評価方法は以下の通りである。成形性・
カールの評価はシーケーディー(株)FBP−M2ブリ
スターパック包装機を用い、成形温度142℃、シール
温度200℃、機械速度5.2M/分で行った。アルミ
箔は硬質アルミ箔20μにマレイン化ポリプロピレン5
μを塗布したものを用いた。 (1)成形性 ポケット形状が底部10mmφ、上部9mmφ、深さ4.1
mm、1ショット10ポケット2面の型を用いてプラグ圧
空方式で成形を行った。評価は型決まり度として成形ポ
ケットの内容積で評価し、250μのポリ塩化ビニル樹
脂シートを同じ型で成形したものを100%として相対
値で表した。型決まり度が90%以上のものをA、70
%以上90%未満のものをB、70%未満のものをCと
評価した 。(2)カール 上記条件で成形し、内容物を充填せずにアルミ箔と熱シ
ールした後、巾37mm長さ94mm、コーナー5mmRに打
ち抜いた製品形態においてフラット面に成形品を置き、
巾方向のソリを測定した。10個の成形品について各成
形ポケット横の10箇所を測定し平均値を求めて評価し
た。 (3)結晶化度 X線回折反射法により外層側、内層側をそれぞれ測定し
た。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】 *ホモPP1 ポリプロピレンホモポリマー(MI=3.0) *ホモPP2 ポリプロピレンホモポリマー92wt%(MI=3.0) 石油樹脂(荒川化学 アルコンP−125)8wt% *ランダムPP エチレン含量4%ポリプロピレンランダムコーポリマー (MI=2.8) *NA入りホモPP ポリプロピレンホモポリマー リン酸系結晶核剤0.2wt%添加 (MI=3.1) *ブレンドPP1 ポリプロピレンホモポリマー(MI=3.0)80wt% エチレン−ブテンコーポリマー(ブテン含量8%、MI= 3.7、密度0.87)20wt% *ブレンドPP2 ポリプロピレンホモポリマー(MI=3.0)80wt% 低密度ポリエチレン(密度0.895、MI=2.5)20 wt%
【0017】
【発明の効果】本発明に従うと、これまでポリ塩化ビニ
ル樹脂シートに使用していた成形機を用いても容易に成
形でき且つ、成形・アルミシール後のカールが小さいポ
リプロピレンシートを得ることができる。特にPTP用
の連続包装機において高速で成形・シールを行い、自動
集積ラインにおいてもトラブルを生じずに使用すること
ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み比率が5〜60%であって、結晶化
    度36〜62%のポリプロピレンよりなる外層と、厚み
    比率が95〜40%であって、結晶化度45%以下のポ
    リプロピレンよりなる内層とからなり、かつ外層のポリ
    プロピレンの結晶化度が内層のポリプロピレンの結晶化
    度よりも高いことを特徴とする多層ポリプロピレンシー
    ト。
  2. 【請求項2】 外層がポリプロピレンホモポリマー、エ
    チレン比率0.1〜3.0wt%のポリプロピレンラン
    ダムコーポリマー又はこれらの混合物に結晶核剤0.0
    5〜0.3wt%を添加してなる組成物である請求項1
    記載の多層ポリプロピレンシート。
  3. 【請求項3】 内層がポリプロピレンホモポリマー、エ
    チレン比率0.5〜6.0wt%のポリプロピレンラン
    ダムコーポリマー又はこれらの混合物である請求項1又
    は2記載の多層ポリプロピレンシート。
  4. 【請求項4】 内層がポリプロピレンホモポリマー、エ
    チレン比率0.5〜6.0wt%のポリプロピレンラン
    ダムコーポリマー又はこれらの混合物60〜90wt%
    と、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−
    α−オレフィン共重合体又は密度0.895〜0.90
    7の低密度ポリエチレン40〜10wt%よりなる組成
    物である請求項1又は2記載の多層ポリプロピレンシー
    ト。
JP3227051A 1991-09-06 1991-09-06 Ptp用ポリプロピレンシート Pending JPH0564864A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112622388A (zh) * 2019-09-24 2021-04-09 上海如夏新材料技术有限公司 一种多层共挤结构的聚丙烯片材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112622388A (zh) * 2019-09-24 2021-04-09 上海如夏新材料技术有限公司 一种多层共挤结构的聚丙烯片材

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