JPH0564674U - リキッドタンク - Google Patents

リキッドタンク

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JPH0564674U
JPH0564674U JP238892U JP238892U JPH0564674U JP H0564674 U JPH0564674 U JP H0564674U JP 238892 U JP238892 U JP 238892U JP 238892 U JP238892 U JP 238892U JP H0564674 U JPH0564674 U JP H0564674U
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JP
Japan
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refrigerant
liquid tank
liquid
desiccant filling
desiccant
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JP238892U
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Inventor
由和 高松
Original Assignee
カルソニック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾燥剤充填部に目詰まりが生じて圧力損失が
増大したときでも、冷媒の減圧沸騰を抑制して冷房能力
の低下を防止し、また、冷房サイクルを始動した際にリ
キッドタンクに溜まった潤滑油をコンプレッサまで迅速
に戻してコンプレッサの作動不良の発生を防止し得る
「リキッドタンク」を提供すること 【構成】 乾燥剤充填部9で濾過された冷媒が流通する
経路と冷媒流入室31とを連通する均圧路としての小孔
34aを冷媒取出管7に形成する。また、この小孔34
aを、乾燥剤充填部9より上方の所定高さの位置に形成
する。 【効果】乾燥剤充填部9が完全に目詰まりしたときで
も、小孔34aを介して冷媒の流れをある程度確保する
ことができるため、リキッドタンクの目詰まりを防止で
きるという効果を奏する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用空気調和装置等に組み込まれるリキッドタンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用空気調和装置は、冷房サイクル中の余剰冷媒の貯留、気液分 離あるいは水分、塵埃の除去等を行うためのリキッドタンクを有している。
【0003】 例えば、実開昭61−203271号公報に示された従来のリキッドタンク1 は、図6に示すように、有底筒状のタンク本体部2と、このタンク本体部2の上 部開口3を閉塞するヘッド部4とを有している。
【0004】 ヘッド部4には、冷媒入口部5と冷媒出口部6とが形成されており、この冷媒 入口部5は、一端がコンデンサに連通する入口導管16に接続され、他端がタン ク本体部2の内部空間と連通する通路である。また、冷媒出口部6は、膨張弁( 図示せず)に接続された出口導管17が一端に接続され、他端に冷媒取出管7が 取付けられるL字状の通路である。冷媒取出管7は、液冷媒のみを取出すために タンク本体部2の底部2c近傍まで垂下している。また、冷媒取出管7の上方に は、冷媒出口部6内の冷媒流動状態を目視するためのサイトグラス8が設けられ ており、タンク本体部2の底部2cには、冷媒が流通する乾燥剤充填部9が設け られている。
【0005】 乾燥剤充填部9は、図7にも示すように、冷媒取出管7の下端部に圧入された 押えプレート10を有し、この押えプレート10とタンク本体部2の底部2cと の間には、上方から、ネット状のストレーナ14、フェルト等からなるフィルタ 15、乾燥剤16が収容されている。前記押えプレート10により、ストレーナ 14、フィルタ15、乾燥剤16をタンク本体部2の底部2cに押圧固定するこ とによって、乾燥剤充填部9が構成されている。押えプレート10は、断面が円 錘形状となったフレアー部10aと、このフレアー部10aの外周に連なるスト レーナ保持部10bと、このストレーナ保持部10bの外周端部に上方に向って 立ち上げられたフランジ部10cとを有する。前記ストレーナ14は、ストレー ナ保持部10bの下端面に溶着されて押えプレート10に保持されている。また 、ストレーナ保持部10bには多数の通孔11が開設されている。
【0006】 ヘッド部4の冷媒入口部5からタンク本体部2内に流入し気液混合状態にある 冷媒は、乾燥剤充填部9を流通する間に、ストレーナ14により冷房サイクルを 循環する冷媒中に含まれる塵埃や異物が除去され、フィルタ15によりストレー ナ14で除去できないより細かな異物等が除去され、乾燥剤16により冷媒中の 水分が吸着される。また同時に、タンク本体部2内に流入した気液混合状態にあ る冷媒は、この乾燥剤充填部9に流入する前ないしはこれに流入した後などにお いて気液分離される。そして、乾燥剤充填部9で濾過された液冷媒は、押えプレ ート10のフレアー部10aに接続された冷媒取出管7を通り、ヘッド部4の冷 媒取出口6より出口導管17を通って膨張弁に導かれる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
冷房サイクルの運転を継続すると、除去された異物等のため乾燥剤充填部9に 目詰まりが生じることがあり、このときには冷媒の流通抵抗が増して乾燥剤充填 部9での圧力損失が増大する。乾燥剤充填部9での圧力損失が増大して液冷媒が この乾燥剤充填部9を通り難くなっても、液冷媒は冷媒取出管7により常時取り 出されていることから、タンク本体部2の底部2cに貯溜した冷媒や、冷媒取出 管7中の冷媒が減圧沸騰する虞がある。このような冷媒の減圧沸騰が生じると、 エバポレータにおける冷媒の蒸発圧力が上昇するため、冷房能力が著しく低下す るという問題がある。
【0008】 本考案は、このような課題に鑑みてなされたものであり、乾燥剤充填部に目詰 まりが生じて圧力損失が増大したときでも、冷媒の減圧沸騰を抑制して冷房能力 の低下を防止し得るリキッドタンクを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案は、タンク本体部と、このタンク本体部の上 部開口を閉塞するヘッド部と、このヘッド部の冷媒入口部より流入した冷媒が内 部を通るようにされた乾燥剤充填部と、前記タンク本体部の下部に貯溜された液 冷媒を前記ヘッド部の冷媒取出口より外部に流出するように前記乾燥剤充填部に 接続された冷媒取出管とを有し、前記冷媒入口部からの冷媒が流入する冷媒流入 室と、液冷媒が貯溜される冷媒貯溜室とが前記乾燥剤充填部により前記タンク本 体部内に区画形成されてなるリキッドタンクにおいて、前記乾燥剤充填部で濾過 された冷媒が流通する経路と前記冷媒流入室とを連通する均圧路を有することを 特徴とするリキッドタンクである。 前記均圧路は、前記冷媒取出管に形成された小孔により構成されている。 また、前記均圧路は、前記ヘッド部の前記冷媒取出口に形成された小孔により 構成しても良い。
【0010】 また、前記均圧路は、前記乾燥剤充填部に収容したスペーサにより構成しても 良い。
【0011】 更に、前記冷媒取出管に設けた前記小孔は、前記乾燥剤充填部より上方の所定 高さの位置に形成すると良い。
【0012】
【作用】
乾燥剤充填部に目詰まりが生じてこの乾燥剤充填部での圧力損失が増大したと きでも、均圧路によって、乾燥剤充填部で濾過された冷媒が流通する経路と冷媒 流入室とが連通され均圧されており、乾燥剤充填部で濾過された冷媒が流通する 経路における冷媒や、冷媒貯溜室における冷媒での減圧沸騰が抑制される。この ため、冷媒の蒸発圧力が上昇することがなく、冷房能力の低下が防止される。 また、乾燥剤充填部が完全に目詰まりしたときでも、均圧路を介して冷媒の流 れをある程度確保することができるため、この均圧路はリキッドタンクの目詰ま りを防止するという副次的な機能も発揮する。 更に、冷媒取出管の小孔を乾燥剤充填部より上方の所定高さの位置に形成する ことにより、冷房サイクルを始動したときに、冷媒流入室の液冷媒に溶解して溜 まっていた潤滑油は、乾燥剤充填部をバイパスし、小孔から冷媒取出管に取り込 まれてリキッドタンクの外部に素早く取り出される。従って、冷房サイクルの停 止時にリキッドタンク内に溜まっていた潤滑油がコンプレッサまで迅速に戻され ることになり、これによりコンプレッサの作動不良の発生が未然に防止される。
【0013】
【実施例】
以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、本考案の一実施例を示す縦断面図であり、図6、7に示した部材と共 通する部材には同一の符号を付し、その説明は一部省略する。
【0014】 本実施例に係るリキッドタンク20は、図1に示すように、有底筒状のタンク 本体部2と、このタンク本体部2の上部開口3を閉塞するヘッド部4とを有し、 このヘッド部4に設けた冷媒入口部5より気液混合冷媒をタンク本体部2に流下 させ、このタンク本体部2の底部に貯留した液冷媒を、冷媒取出管7を介してヘ ッド部4の冷媒出口部6から流出させるように構成されている。
【0015】 前記タンク本体部2は、アルミニウム等のような軽量で比較的成形容易な材料 で形成されており、ヘッド部4の外周に形成された凹凸部22にカシメ等の圧着 手段で加圧することにより、このヘッド部4と連結されている。
【0016】 前記ヘッド部4には、一端がコンデンサと連通する入口導管16に接続され、 他端がタンク本体部2の内部空間と連通される冷媒入口部5が形成されている。 また、この冷媒入口部5に隣接して、一端が膨張弁と連通する出口導管17に接 続され、他端が冷媒取出管7に接続される断面L字状の冷媒出口部6が形成され ている。
【0017】 尚、「8」は、冷媒出口部6を流通する冷媒の状態を目視するためのサイトグ ラス、「29」は、タンク本体部2とヘッド部4との気密性を高めるためのOリ ングである。
【0018】 タンク本体部2の底部2cにおいて、ヘッド部4から垂下した冷媒取出管7に 、乾燥剤充填部9が設けられている。この乾燥剤充填部9によって、タンク本体 部2の内部には、冷媒入口部5からの冷媒が流入する冷媒流入室31と、液冷媒 が貯溜される冷媒貯溜室32とが区画形成されている。
【0019】 乾燥剤充填部9内には、上方にネット状のストレーナ14が配置されており、 これの下方にフィルタ15が配置されており、さらにこれの下方に乾燥剤16が 封入がされている。前記ストレーナ14は、ここを通過する冷媒中の比較的細か な塵埃や異物を除去する働きをし、例えば、100メッシュ相当のネットが用い られる。フィルタ15は、ストレーナ14で除去できないより細かな異物等を除 去する働きをすると共に、乾燥剤16が車載時の振動から破砕するのを防止する 緩衝材としての働きもし、例えば、フェルト等が用いられる。乾燥剤16は冷媒 中の水分を吸着する働きをし、例えば、シリカゲルや合成ゼオライト等が用いら れる。この乾燥剤充填部9は、冷媒取出管7の下端部に圧入された押えプレート に10より、ストレーナ14、フィルタ15、乾燥剤16をタンク本体部2の底 部2cに押圧固定することによって構成されている。また、押えプレート10は 、フレアー部10aと、下端面にストレーナ14が溶着されたストレーナ保持部 10bと、フランジ部10cとを有している。押えプレート10のストレーナ保 持部10bには、冷媒を乾燥剤充填部9内に導くための多数の通孔11が形成さ れている。
【0020】 冷媒流入室31に流入した冷媒は、ストレーナ保持部10bの通孔11から乾 燥剤充填部9内に導かれ、ストレーナ14の外周部→フィルタ15の外周部→乾 燥剤16と流れ、更に、この乾燥剤16が封入された領域からフィルタ15の内 周部→ストレーナ14の内周部と流れ、押えプレート10のフレアー部10aの 内方領域33に導かれる。そして、液冷媒は、ここから冷媒取出管7により取り 出され、冷媒出口部6から出口導管17を介して膨張弁に導かれる。従って、押 えプレート10のフレアー部10aの内方領域33、冷媒取出管7、及び、冷媒 出口部6は、乾燥剤充填部9で濾過された冷媒が流通する経路(以下、液冷媒取 出経路とも言う)となっている。また、このリキッドタンク20では、乾燥剤充 填部9が冷媒貯溜室32となっている。
【0021】 特に、本実施例のリキッドタンク20にあっては、液冷媒取出経路と冷媒流入 室31とを連通する均圧路を有しており、図示する実施例にあっては、冷媒取出 管7に小孔34aを形成することにより前記均圧路が構成されている。また、こ の小孔34aは乾燥剤充填部9よりも上方位置に形成され、押えプレート10の ストレーナ取付部10b上面から小孔34aまでの高さは、リキッドタンク20 の容量によって異なるが、例えば30mm程度に設定されている。また、小孔3 4aの内径は、1mm〜2mm程度で後述する効果を十分に発揮することが実験 により確認されている。更に、冷媒入口部5からの液冷媒が冷媒取出管7に直接 流入しないようにするため、冷媒取出管7の外周面のうち冷媒入口部5の側には 小孔34aを設けず、冷媒入口部5の反対側に設けるのが良い。
【0022】 次に、本実施例の作用を説明する。
【0023】 コンプレッサを駆動すると、コンデンサで凝縮された気液混合の冷媒は、入口 導管16およびヘッド部4の冷媒入口部5を介してタンク本体部2内に流入する 。この冷媒は、乾燥剤充填部9内を流下し、ストレーナ14により冷媒中の比較 的大きな塵埃や異物が除去され、フィルタ15によりストレーナ14で除去でき ないより細かな異物等が除去され、乾燥剤16により冷媒中の水分が吸着される 。水分および異物等が除去され押えプレート10のフレアー部10aの内方領域 33に導かれた液冷媒は、冷媒取出管7により取り出され、冷媒出口部6から出 口導管17を介して膨張弁に導かれる。
【0024】 冷房サイクルの運転を継続すると、タンク本体部2の形成材料であるアルミニ ウム等の粉末や、腐蝕に伴う生成物や、冷房サイクルを構成するコンプレッサ等 の機器における摩耗粉等が、乾燥剤充填部30に多量に堆積することによって、 押えプレート10の通孔11や、ストレーナ14や、フィルタ15や、乾燥剤1 6に目詰まりが生じることがある。このため、冷媒の流通抵抗が増して乾燥剤充 填部9での圧力損失が増大し、液冷媒が乾燥剤充填部9を通り難くなる。このよ うなときでも、液冷媒は膨張弁に常時導かれていることから、冷媒貯溜室32に おける冷媒や、冷媒取出管7等の液冷媒取出経路における冷媒が減圧沸騰する虞 がある。
【0025】 しかしながら、本実施例のリキッドタンク20にあっては、小孔34aによっ て冷媒流入室31と液冷媒取出経路とが連通され均圧されているため、冷媒貯溜 室32における冷媒の減圧沸騰を抑制することができる。従って、エバポレータ における冷媒の蒸発圧力が上昇することがなく、冷房能力の低下を確実に防止す ることができる。
【0026】 更に、冷房サイクルに封入される冷媒量が少ないと特に冷媒の減圧沸騰が生じ 易くなるが、上述のように小孔34aにより冷媒の減圧沸騰を抑制することがで きるため、小孔34aが過少冷媒量対策の機能を発揮し、冷媒封入量の低減を図 ることも可能となる。
【0027】 ところで、冷房サイクルの作動が停止しており、このサイクル内の圧力が平衡 状態に達していると、サイクル内に封入された冷媒の一部は、液冷媒となって、 リキッドタンク20の冷媒貯溜室32のみならず冷媒流入室31にまで溜まって いる。また、コンプレッサ等で使用される潤滑油も冷媒に混じってサイクル内を 循環していることから、冷房サイクルの作動が停止すると、この潤滑油もコンプ レッサ等から持ち出されてリキッドタンク20内に溜まっている。尚、潤滑油は 冷媒流入室31に溜まった液冷媒に溶解して溜まっている。このため、冷房サイ クルを始動する場合には、コンプレッサは、潤滑油が定常状態に比べて少ない状 態で始動されることになり、このような潤滑油が少ない状態の下でコンプレッサ を長時間運転すると、ピストン等の摺動部材の作動が円滑でなくなり、コンプレ ッサの作動不良の発生を招く虞がある。
【0028】 しかしながら、冷媒取出管7に設けた小孔34aは、乾燥剤充填部9より上方 の所定高さの位置に形成されているため、冷房サイクルを始動した場合には、冷 媒流入室31の液冷媒に溶解して溜まっている潤滑油は、小孔34aから冷媒取 出管7に取り込まれ、乾燥剤充填部9をバイパスして膨張弁に導かれることにな る。このため、潤滑油が乾燥剤充填部9を通って冷媒取出管7に取り込まれるの に比べると、潤滑油は冷媒取出管7で素早く取り出されることになる。従って、 リキッドタンク20に溜まった潤滑油をコンプレッサまで戻すことつまり「オイ ル戻し」を迅速に行えるため、潤滑油が定常状態よりも少ない状態下でのコンプ レッサの駆動時間が短くなり、ピストン等の摺動部材の円滑な作動が阻害されず 、コンプレッサの作動不良の発生を未然に防止することができる。
【0029】 尚、潤滑油を溶解した冷媒の一部は乾燥剤充填部9をバイパスして流れるため これらに含まれた異物等を除去できないことになるが、乾燥剤充填部9における 異物等の捕集率は100%ではなく、冷媒中に含まれる異物等はこの冷媒が冷房 サイクル内を複数回循環している間に除去されている現状を考慮すれば、何ら不 具合を生じることはない。
【0030】 また、目詰まりが進行して液冷媒が冷媒流入室31に多量に溜まった場合でも 、この液冷媒は小孔から冷媒取出管7に流入して膨張弁に導かれることになる。 このため、仮に、乾燥剤充填部30が完全に目詰まりしたとしても、均圧路とし ての小孔34aを介して冷媒の流れをある程度確保することができる。従って、 小孔34aは、冷媒の減圧沸騰を抑制するという機能の他に、リキッドタンク2 0の目詰まりを防止するという副次的な機能を発揮することになる。
【0031】 図2は、本考案の他の実施例を示す縦断面図である。 この実施例におけるリキッドタンク35にあっては、液冷媒取出経路のうちの 冷媒取出口6に小孔34bを形成することにより、液冷媒取出経路と冷媒流入室 31とを連通する均圧路が構成されている。
【0032】 このリキッドタンク35も、図1に示したリキッドタンク20と同様に作用し て、液冷媒取出経路と冷媒流入室31とが均圧路としての小孔34bを介して均 圧されるため、冷媒の減圧沸騰を抑制して冷房能力の低下を確実に防止すること ができ、冷媒封入量の低減を図ることもできる。更に、乾燥剤充填部9が完全に 目詰まりしたときでも、小孔34bを介して冷媒の流れをある程度確保すること ができることから、リキッドタンク35の目詰まりを防止することができる。
【0033】 図3及び図4は、本考案の更に他の実施例を示す要部分解斜視図、及び要部拡 大縦断面図である。 この実施例におけるリキッドタンク40にあっては、乾燥剤充填部9にスペー サ41を配置することにより、液冷媒取出経路のうちのフレアー部内方領域33 と、冷媒流入室31とを連通する均圧路が構成されている。前記スペーサ41は 、図3に示されるように、リング部41aと、これの内方に一体的に設けられ十 字状を呈する複数の支持部41bとを有し、各支持部41bの間には、押えプレ ート10のフレアー部内方領域33とストレーナ取付部10bの通孔11とを連 通する窓部41cが形成されている。このスペーサ41は、ストレーナ14とフ ィルタ15との間に配置され、これらと前記窓部41cとにより、冷媒が流通す る微小通路42が形成されるようになっている。また、スペーサ41の窓部41 cの大きさを変更することにより、前記微小通路42の大きさを適宜調整するこ とができる。
【0034】 このリキッドタンク40では、図4の矢印Bで示すように、液冷媒の一部が、 通孔11→ストレーナ14→均圧路としての微小通路42→フレアー部内方領域 33と流れて、液冷媒取出経路と冷媒流入室31とが均圧されるため、冷媒の減 圧沸騰を抑制して冷房能力の低下を確実に防止することができ、冷媒封入量の低 減を図ることもできる。更に、スペーサ41により形成された微小通路42を介 して冷媒の流れをある程度確保することができ、リキッドタンク40の目詰まり を防止することも同様にできる。尚、図4の矢印Aは、冷媒の主として流れる流 れ方を示したものである。
【0035】 図5は、本考案の更に他の実施例を示す縦断面図である。 このリキッドタンク45は、乾燥剤充填部46がタンク本体部2の略中央部分 に設けられたものであり、乾燥剤充填部46は、多数の小孔47がそれぞれ開設 された上支持板48と下支持板49とを有し、これら支持板48、49の間に、 乾燥剤16や、フィルタ15が下支持板49により包まれるように収容されてい る。
【0036】 この種のリキッドタンク45にあっても、液冷媒取出経路のうちの冷媒取出管 7に均圧通路としての小孔34cを乾燥剤充填部46より上方の所定高さの位置 に設けることにより、冷媒の減圧沸騰を抑制して冷房能力の低下を確実に防止し 、冷媒封入量の低減を図れ、冷房サイクル始動時のオイル戻しを迅速に行ってコ ンプレッサの作動不良の発生を未然に防止し、更に、リキッドタンク45の目詰 まりを防止することができる。また、図示省略するが、液冷媒取出経路のうちの 冷媒取出口6に均圧通路としての小孔を設けることにより、冷媒の減圧沸騰を抑 制して冷房能力の低下を確実に防止し、冷媒封入量の低減を図れ、リキッドタン ク45の目詰まりを防止することができる。
【0037】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案のリッキドタンクによれば、乾燥剤充填部で濾過さ れた冷媒が流通する経路と冷媒流入室とを連通する均圧路を有するので、乾燥剤 充填部に目詰まりが生じてこの乾燥剤充填部での圧力損失が増大したときでも、 均圧路によって乾燥剤充填部で濾過された冷媒が流通する経路と冷媒流入室とが 連通され均圧されていることから冷媒の減圧沸騰を抑制でき、エバポレータにお ける冷媒の蒸発圧力が上昇することがなく、冷房能力の低下を確実に防止するこ とができる。また、冷媒の減圧沸騰の抑制を通して、冷房サイクルへの封入冷媒 量の低減を図ることもできる。 更に、乾燥剤充填部が完全に目詰まりしたときでも、均圧路を介して冷媒の流 れをある程度確保することができるため、リキッドタンクの目詰まりを防止する という効果も奏する。 また、冷媒取出管に小孔を形成して均圧路を構成すると共に、この小孔を乾燥 剤充填部より上方の位置に形成したので、冷房サイクルを始動したときには、冷 媒流入室の液冷媒に溶解して溜まっていた潤滑油は、乾燥剤充填部をバイパスし 、均圧路としての小孔から冷媒取出管に取り込まれてリキッドタンクの外部に素 早く取り出される。従って、冷房サイクルの停止時にリキッドタンク内に溜まっ ていた潤滑油がコンプレッサまで迅速に戻されることになり、これによりコンプ レッサの作動不良の発生を未然に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例を示す縦断面図
【図2】 本考案の他の実施例の要部を示す縦断面図
【図3】 本考案の更に他の実施例の要部を示す分解斜
視図
【図4】 図3に示される実施例の要部を示す縦断面図
【図5】 本考案の更に他の実施例を示す縦断面図
【図6】 従来のリキッドタンクを示す縦断面図
【図7】 図6の要部を示す分解斜視図
【符号の説明】
2…タンク本体部 3…上部開口
4…ヘッド部 5…冷媒入口部 6…冷媒出口部
7…冷媒取出管 9、46…乾燥剤充填部 10…押さえプレート 1
0a…フレアー部 31…冷媒流入室 32…冷媒貯溜室 33…フレアー部内方領域 34a、34b、33c
…小孔(均圧路) 41…スペーサ 42…微小通路(均圧
路)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンク本体部(2) と、このタンク本体部
    (2) の上部開口(3) を閉塞するヘッド部(4) と、このヘ
    ッド部(4) の冷媒入口部(5) より流入した冷媒が内部を
    通るようにされた乾燥剤充填部(9,46)と、前記タンク本
    体部(2) の下部に貯溜された液冷媒を前記ヘッド部(4)
    の冷媒取出口(6) より外部に流出するように前記乾燥剤
    充填部(9,46)に接続された冷媒取出管(7) とを有し、前
    記冷媒入口部(5) からの冷媒が流入する冷媒流入室(31)
    と、液冷媒が貯溜される冷媒貯溜室(32)とが前記乾燥剤
    充填部(9,46)により前記タンク本体部(2) 内に区画形成
    されてなるリキッドタンクにおいて、 前記乾燥剤充填部(9,46)で濾過された冷媒が流通する経
    路(6,7,33)と前記冷媒流入室(31)とを連通する均圧路(3
    4a,34b,34c,42)を有することを特徴とするリキッドタン
    ク。
  2. 【請求項2】前記均圧路は、前記冷媒取出管(7) に形成
    された小孔(34a) により構成されてなる請求項1記載の
    リキッドタンク。
  3. 【請求項3】前記均圧路は、前記ヘッド部(4) の前記冷
    媒取出口(6) に形成された小孔(34b) により構成されて
    なる請求項1記載のリキッドタンク。
  4. 【請求項4】前記均圧路は、前記乾燥剤充填部(9) に収
    容したスペーサ(41)により構成されてなる請求項1記載
    のリキッドタンク。
  5. 【請求項5】前記冷媒取出管(7) に設けた前記小孔(34
    a,34c) は、前記乾燥剤充填部(9,46)より上方の所定高
    さの位置に形成されてなる請求項2記載のリキッドタン
    ク。
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JP238892U Pending JPH0564674U (ja) 1992-01-27 1992-01-27 リキッドタンク

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