JP2582800Y2 - リキッドタンク - Google Patents
リキッドタンクInfo
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- JP2582800Y2 JP2582800Y2 JP1992044503U JP4450392U JP2582800Y2 JP 2582800 Y2 JP2582800 Y2 JP 2582800Y2 JP 1992044503 U JP1992044503 U JP 1992044503U JP 4450392 U JP4450392 U JP 4450392U JP 2582800 Y2 JP2582800 Y2 JP 2582800Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用空気調和装置
等に組み込まれるリキッドタンクに関する。
等に組み込まれるリキッドタンクに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用空気調和装置は、冷房
サイクル中の余剰冷媒の貯留、気液分離あるいは水分、
塵埃の除去等を行うためのリキッドタンクを有してい
る。一般的なリキッドタンク1は、図4に示すように、
有底筒状のタンク本体部2と、このタンク本体部2の上
部開口3を閉塞するヘッド部4とを有している。
サイクル中の余剰冷媒の貯留、気液分離あるいは水分、
塵埃の除去等を行うためのリキッドタンクを有してい
る。一般的なリキッドタンク1は、図4に示すように、
有底筒状のタンク本体部2と、このタンク本体部2の上
部開口3を閉塞するヘッド部4とを有している。
【0003】ヘッド部4には、冷媒入口部5と冷媒出口
部6とが形成されており、この冷媒入口部5は、一端が
コンデンサに連通する入口導管16に接続され、他端が
タンク本体部2の内部空間と連通する通路である。ま
た、冷媒出口部6は、膨張弁(図示せず)に接続された
出口導管17が一端に接続され、他端に冷媒取出管7が
取付けられるL字状の通路である。冷媒取出管7は、タ
ンク本体部2の底部2cに貯溜した液冷媒のみを取出す
ために、タンク本体部2の底部2c近傍まで垂下してい
る。また、この冷媒取出管7の上方には、冷媒出口部6
内の冷媒流動状態を目視するためのサイトグラス8が設
けられており、冷媒取出管7の中間部には、冷媒が流通
する乾燥剤充填部9が設けられている。
部6とが形成されており、この冷媒入口部5は、一端が
コンデンサに連通する入口導管16に接続され、他端が
タンク本体部2の内部空間と連通する通路である。ま
た、冷媒出口部6は、膨張弁(図示せず)に接続された
出口導管17が一端に接続され、他端に冷媒取出管7が
取付けられるL字状の通路である。冷媒取出管7は、タ
ンク本体部2の底部2cに貯溜した液冷媒のみを取出す
ために、タンク本体部2の底部2c近傍まで垂下してい
る。また、この冷媒取出管7の上方には、冷媒出口部6
内の冷媒流動状態を目視するためのサイトグラス8が設
けられており、冷媒取出管7の中間部には、冷媒が流通
する乾燥剤充填部9が設けられている。
【0004】乾燥剤充填部9は、多数の小孔10がそれ
ぞれ開設された上支持板11と下支持板12とを有し、
これら支持板11、12の間には、網状のメッシュスト
レーナ13、乾燥剤14、及びグラスウール等からなる
フィルタ15が下支持板12により包まれるように収容
されている。
ぞれ開設された上支持板11と下支持板12とを有し、
これら支持板11、12の間には、網状のメッシュスト
レーナ13、乾燥剤14、及びグラスウール等からなる
フィルタ15が下支持板12により包まれるように収容
されている。
【0005】ヘッド部4の冷媒入口部5からタンク本体
部2内に流入し気液混合状態にある冷媒は、乾燥剤充填
部9を流通する間に、乾燥剤14により冷媒中の水分が
吸着される。更に、メッシュストレーナ13、フィルタ
15により、冷房サイクルを循環する冷媒中に含まれる
塵埃や異物が除去される。また同時に、タンク本体部2
内に流入した気液混合状態にある冷媒は、この乾燥剤充
填部9に流入する前ないしはこれに流入した後などにお
いて気液分離され、液冷媒がタンク本体部2の底部2c
に貯溜される。タンク本体部2の下部に貯溜された液冷
媒は、前記乾燥剤充填部9を貫通して設けられた冷媒取
出管7を通り、ヘッド部4の冷媒取出口6より出口導管
17を通って膨張弁に導かれる。
部2内に流入し気液混合状態にある冷媒は、乾燥剤充填
部9を流通する間に、乾燥剤14により冷媒中の水分が
吸着される。更に、メッシュストレーナ13、フィルタ
15により、冷房サイクルを循環する冷媒中に含まれる
塵埃や異物が除去される。また同時に、タンク本体部2
内に流入した気液混合状態にある冷媒は、この乾燥剤充
填部9に流入する前ないしはこれに流入した後などにお
いて気液分離され、液冷媒がタンク本体部2の底部2c
に貯溜される。タンク本体部2の下部に貯溜された液冷
媒は、前記乾燥剤充填部9を貫通して設けられた冷媒取
出管7を通り、ヘッド部4の冷媒取出口6より出口導管
17を通って膨張弁に導かれる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上述したように、リキ
ッドタンクは、冷媒中に含まれる塵埃や異物を取り除い
てこれらが膨張弁まで流出するのを防止し、膨張弁の作
動障害に伴う冷え不良を防止する機能(ストレーナ機
能)がある。
ッドタンクは、冷媒中に含まれる塵埃や異物を取り除い
てこれらが膨張弁まで流出するのを防止し、膨張弁の作
動障害に伴う冷え不良を防止する機能(ストレーナ機
能)がある。
【0007】このようにリキッドタンクにおいて除去さ
れる異物の大きさが上支持板11に開設した小孔10の
孔径よりも小さい場合には、これら異物等が上支持板1
1の上に堆積することはないが、逆に、小孔10の孔径
よりも大きい場合には、これら異物等は上支持板11の
上に堆積することになる。この堆積物により上支持板1
1の小孔10に目詰まりが生じるため、リキッドタンク
における圧力損失が増大し、これに伴って、エバポレー
タにおける冷媒の蒸発圧力が上昇して冷房能力が低下す
るという問題があった。
れる異物の大きさが上支持板11に開設した小孔10の
孔径よりも小さい場合には、これら異物等が上支持板1
1の上に堆積することはないが、逆に、小孔10の孔径
よりも大きい場合には、これら異物等は上支持板11の
上に堆積することになる。この堆積物により上支持板1
1の小孔10に目詰まりが生じるため、リキッドタンク
における圧力損失が増大し、これに伴って、エバポレー
タにおける冷媒の蒸発圧力が上昇して冷房能力が低下す
るという問題があった。
【0008】本考案は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、異物等がリキッドタンク内に堆積した場
合であっても、リキッドタンクにおける圧力損失の増大
を極力抑制して、冷房能力の低下を防止し得るリキッド
タンクを提供することを目的とする。
たものであり、異物等がリキッドタンク内に堆積した場
合であっても、リキッドタンクにおける圧力損失の増大
を極力抑制して、冷房能力の低下を防止し得るリキッド
タンクを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本考案は、タンク本体部と、このタンク本体部の上部
開口を閉塞するヘッド部と、多数の小孔が開設されスト
レーナ機能を持つ上支持板を備えると共に前記ヘッド部
の冷媒入口部より流入した冷媒が内部を通るようにされ
た乾燥剤充填部と、前記タンク本体部の下部に貯溜され
た液冷媒を前記ヘッド部の冷媒取出口より外部に流出す
るように前記乾燥剤充填部の略中心を貫通して設けられ
た冷媒取出管とを有するリキッドタンクにおいて、前記
冷媒取出管に挿通される中心孔が形成され前記タンク本
体部の内面に取り付けられるプレート部と、前記中心孔
から上方に向けて立ち上がり前記冷媒取出管の外周面と
の間に所定の隙間を形成する突出壁部とを有する補助ス
トレーナ板を、前記冷媒入口部と前記乾燥剤充填部との
間に設け、少なくとも前記プレート部に多数の小孔を開
設したことを特徴とするリキッドタンクである。
の本考案は、タンク本体部と、このタンク本体部の上部
開口を閉塞するヘッド部と、多数の小孔が開設されスト
レーナ機能を持つ上支持板を備えると共に前記ヘッド部
の冷媒入口部より流入した冷媒が内部を通るようにされ
た乾燥剤充填部と、前記タンク本体部の下部に貯溜され
た液冷媒を前記ヘッド部の冷媒取出口より外部に流出す
るように前記乾燥剤充填部の略中心を貫通して設けられ
た冷媒取出管とを有するリキッドタンクにおいて、前記
冷媒取出管に挿通される中心孔が形成され前記タンク本
体部の内面に取り付けられるプレート部と、前記中心孔
から上方に向けて立ち上がり前記冷媒取出管の外周面と
の間に所定の隙間を形成する突出壁部とを有する補助ス
トレーナ板を、前記冷媒入口部と前記乾燥剤充填部との
間に設け、少なくとも前記プレート部に多数の小孔を開
設したことを特徴とするリキッドタンクである。
【0010】
【作用】このようにすれば、補助ストレーナ板における
プレート部の上に異物等が堆積して小孔に目詰まりが生
じた場合でも、冷媒は、冷媒取出管の外周面と突出壁部
との間に形成された隙間を通り、さらに上支持板の小孔
を通って、乾燥剤充填部内に導かれ、タンク本体部の底
部に液冷媒となって貯溜される。このため、リキッドタ
ンクにおける圧力損失の増大を抑制でき、冷媒の蒸発圧
力が上昇することがなく冷房能力の低下を招くことはな
い。
プレート部の上に異物等が堆積して小孔に目詰まりが生
じた場合でも、冷媒は、冷媒取出管の外周面と突出壁部
との間に形成された隙間を通り、さらに上支持板の小孔
を通って、乾燥剤充填部内に導かれ、タンク本体部の底
部に液冷媒となって貯溜される。このため、リキッドタ
ンクにおける圧力損失の増大を抑制でき、冷媒の蒸発圧
力が上昇することがなく冷房能力の低下を招くことはな
い。
【0011】また、補助ストレーナ板が目詰まりしたと
きに冷媒を通すバイパス通路は冷媒取出管の周囲に形成
されているため、冷媒入口部の真下に存在することはな
い。従って、冷媒入口部の真下にバイパス通路が位置す
ることがないように補助ストレーナ板を取り付ける等の
注意を払う必要がない。
きに冷媒を通すバイパス通路は冷媒取出管の周囲に形成
されているため、冷媒入口部の真下に存在することはな
い。従って、冷媒入口部の真下にバイパス通路が位置す
ることがないように補助ストレーナ板を取り付ける等の
注意を払う必要がない。
【0012】
【実施例】以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、本考案の一実施例を示す縦断面図、
図2は、図1に示される補助ストレーナ板を示す斜視図
である。
説明する。図1は、本考案の一実施例を示す縦断面図、
図2は、図1に示される補助ストレーナ板を示す斜視図
である。
【0013】本実施例に係るリキッドタンク20は、図
1に示すように、有底筒状のタンク本体部2と、このタ
ンク本体部2の上部開口3を閉塞するヘッド部4とを有
し、このヘッド部4に設けた冷媒入口部5より気液混合
冷媒をタンク本体部2に流下させ、このタンク本体部2
の底部2cに貯留した液冷媒を、冷媒取出管7を介して
ヘッド部4の冷媒出口部6から流出させるように構成さ
れている。
1に示すように、有底筒状のタンク本体部2と、このタ
ンク本体部2の上部開口3を閉塞するヘッド部4とを有
し、このヘッド部4に設けた冷媒入口部5より気液混合
冷媒をタンク本体部2に流下させ、このタンク本体部2
の底部2cに貯留した液冷媒を、冷媒取出管7を介して
ヘッド部4の冷媒出口部6から流出させるように構成さ
れている。
【0014】前記タンク本体部2は、アルミニウム等の
ような軽量で比較的成形容易な材料で形成されており、
ヘッド部4の外周に形成された凹凸部22にカシメ等の
圧着手段で加圧することにより、このヘッド部4と連結
されている。タンク本体部2は、その上部が大径部2a
に、下部が前記大径部2aより直径が小さい小径部2b
に形成されている。この小径部2bは、該小径部2bの
下部半分を先細り状に形成し、冷媒取出管7の周辺の容
積を小さくしている。このようにすれば、使用冷媒量は
抑制され、この小径部2bの先細り形状により、冷媒量
が減少してきた場合も、タンク本体部2内の安定液面の
高さが高くなり、底部2cにまで垂下されている冷媒取
出管7から確実に液冷媒を吸い上げることができる。
ような軽量で比較的成形容易な材料で形成されており、
ヘッド部4の外周に形成された凹凸部22にカシメ等の
圧着手段で加圧することにより、このヘッド部4と連結
されている。タンク本体部2は、その上部が大径部2a
に、下部が前記大径部2aより直径が小さい小径部2b
に形成されている。この小径部2bは、該小径部2bの
下部半分を先細り状に形成し、冷媒取出管7の周辺の容
積を小さくしている。このようにすれば、使用冷媒量は
抑制され、この小径部2bの先細り形状により、冷媒量
が減少してきた場合も、タンク本体部2内の安定液面の
高さが高くなり、底部2cにまで垂下されている冷媒取
出管7から確実に液冷媒を吸い上げることができる。
【0015】前記大径部2aに取付けられたヘッド部4
には、一端がコンデンサと連通する入口導管16に接続
され、他端がタンク本体部2の内部空間と連通される冷
媒入口部5が形成されている。また、この冷媒入口部5
に隣接して、一端が膨張弁と連通する出口導管17に接
続され、他端が冷媒取出管7に接続される断面L字状の
冷媒出口部6が形成されている。
には、一端がコンデンサと連通する入口導管16に接続
され、他端がタンク本体部2の内部空間と連通される冷
媒入口部5が形成されている。また、この冷媒入口部5
に隣接して、一端が膨張弁と連通する出口導管17に接
続され、他端が冷媒取出管7に接続される断面L字状の
冷媒出口部6が形成されている。
【0016】尚、「8」は、冷媒出口部6を流通する冷
媒の状態を目視するためのサイトグラス、「27」は、
リキッドタンク20内の冷媒の圧力を検知する圧力スイ
ッチ、「29」は、タンク本体部2とヘッド部4との気
密性を高めるためのOリングである。
媒の状態を目視するためのサイトグラス、「27」は、
リキッドタンク20内の冷媒の圧力を検知する圧力スイ
ッチ、「29」は、タンク本体部2とヘッド部4との気
密性を高めるためのOリングである。
【0017】タンク本体部2の中間部において、ヘッド
部4から垂下した冷媒取出管7には乾燥剤充填部9が固
着されている。この乾燥剤充填部9は、多数の小孔10
がそれぞれ開設された上支持板11と下支持板12とを
有している。この乾燥剤充填部9内には、上方に網状の
メッシュストレーナ13が配置され、これの下方に乾燥
剤14が封入され、さらにこれの下方にフィルタ15が
配置されている。前記メッシュストレーナ13は、ここ
を通過する冷媒中の比較的細かな塵埃や異物を除去する
働きをし、例えば、100メッシュ相当のネットが用い
られる。乾燥剤14は冷媒中の水分を吸着する働きを
し、例えば、シリカゲルや合成ゼオライト等が用いられ
る。フィルタ15は、車載時の振動により乾燥剤14が
破砕することを防止する緩衝材としての働きも発揮して
おり、例えば、グラスウール等が用いられる。
部4から垂下した冷媒取出管7には乾燥剤充填部9が固
着されている。この乾燥剤充填部9は、多数の小孔10
がそれぞれ開設された上支持板11と下支持板12とを
有している。この乾燥剤充填部9内には、上方に網状の
メッシュストレーナ13が配置され、これの下方に乾燥
剤14が封入され、さらにこれの下方にフィルタ15が
配置されている。前記メッシュストレーナ13は、ここ
を通過する冷媒中の比較的細かな塵埃や異物を除去する
働きをし、例えば、100メッシュ相当のネットが用い
られる。乾燥剤14は冷媒中の水分を吸着する働きを
し、例えば、シリカゲルや合成ゼオライト等が用いられ
る。フィルタ15は、車載時の振動により乾燥剤14が
破砕することを防止する緩衝材としての働きも発揮して
おり、例えば、グラスウール等が用いられる。
【0018】特に、本実施例のリキッドタンク20にあ
っては、冷媒入口部5と乾燥剤充填部9との間に、タン
ク本体部2内に流入した冷媒中の塵埃や異物を除去する
補助ストレーナ板30が設けられている。この補助スト
レーナ板30は、図2にも示すように、冷媒取出管7に
挿通される中心孔31が形成されタンク本体部2の内周
面に取り付けられるプレート部32と、前記中心孔31
から上方に向けて立ち上がり冷媒取出管7の外周面との
間に所定の隙間Cを形成する突出壁部33とを有してい
る。前記隙間Cにより冷媒が流通するバイパス通路34
が形成される。このバイパス通路34の断面積は、冷媒
取出管7の通路断面積とほぼ同じ程度に設定すると良
い。また、プレート部32には、冷媒が通過する多数の
小孔35が開設されている。このような形状を有する補
助ストレーナ板30は、プレスによる絞り加工等で容易
に成形することができ、コストの高騰を招くこともな
い。尚、補助ストレーナ板30の小孔35は、少なくと
もプレート部32に形成すれば良いが、突出壁部33に
も小孔を形成しても良い。
っては、冷媒入口部5と乾燥剤充填部9との間に、タン
ク本体部2内に流入した冷媒中の塵埃や異物を除去する
補助ストレーナ板30が設けられている。この補助スト
レーナ板30は、図2にも示すように、冷媒取出管7に
挿通される中心孔31が形成されタンク本体部2の内周
面に取り付けられるプレート部32と、前記中心孔31
から上方に向けて立ち上がり冷媒取出管7の外周面との
間に所定の隙間Cを形成する突出壁部33とを有してい
る。前記隙間Cにより冷媒が流通するバイパス通路34
が形成される。このバイパス通路34の断面積は、冷媒
取出管7の通路断面積とほぼ同じ程度に設定すると良
い。また、プレート部32には、冷媒が通過する多数の
小孔35が開設されている。このような形状を有する補
助ストレーナ板30は、プレスによる絞り加工等で容易
に成形することができ、コストの高騰を招くこともな
い。尚、補助ストレーナ板30の小孔35は、少なくと
もプレート部32に形成すれば良いが、突出壁部33に
も小孔を形成しても良い。
【0019】次に、本実施例の作用を説明する。
【0020】コンプレッサが作動すると、図3(A)に
示すように、コンデンサで凝縮された気液混合の冷媒が
入口導管16およびヘッド部4の冷媒入口部5を介して
タンク本体部2内に流入する。この冷媒は、補助ストレ
ーナ板30のプレート部32に衝突し、これに形成され
た小孔35及びバイパス通路34を通って流れ、乾燥剤
充填部9に流入する。冷媒が乾燥剤充填部9内を流下す
る間に、冷媒中の塵埃や異物はメッシュストレーナ1
3、フィルタ15により除去され、冷媒中の水分は乾燥
剤14により吸着される。水分および異物等が除去され
底部2cに貯溜された液冷媒は、冷媒取出管7により取
り出され、冷媒出口部6から出口導管17を介して膨張
弁に導かれる。
示すように、コンデンサで凝縮された気液混合の冷媒が
入口導管16およびヘッド部4の冷媒入口部5を介して
タンク本体部2内に流入する。この冷媒は、補助ストレ
ーナ板30のプレート部32に衝突し、これに形成され
た小孔35及びバイパス通路34を通って流れ、乾燥剤
充填部9に流入する。冷媒が乾燥剤充填部9内を流下す
る間に、冷媒中の塵埃や異物はメッシュストレーナ1
3、フィルタ15により除去され、冷媒中の水分は乾燥
剤14により吸着される。水分および異物等が除去され
底部2cに貯溜された液冷媒は、冷媒取出管7により取
り出され、冷媒出口部6から出口導管17を介して膨張
弁に導かれる。
【0021】運転を継続すると、タンク本体部2の形成
材料であるアルミニウム等の粉末や、腐蝕に伴う生成物
や、冷房サイクルを構成するコンプレッサ等の機器にお
ける摩耗粉等がリキッドタンク20内に堆積する。これ
らの異物Sは、図3(A)に示すように、先ず、補助ス
トレーナ板30の上面に堆積する。このとき、冷媒入口
部5からの冷媒の動圧によって、異物Sはタンク本体部
2の内周面寄りから堆積する。
材料であるアルミニウム等の粉末や、腐蝕に伴う生成物
や、冷房サイクルを構成するコンプレッサ等の機器にお
ける摩耗粉等がリキッドタンク20内に堆積する。これ
らの異物Sは、図3(A)に示すように、先ず、補助ス
トレーナ板30の上面に堆積する。このとき、冷媒入口
部5からの冷媒の動圧によって、異物Sはタンク本体部
2の内周面寄りから堆積する。
【0022】図3(B)に示すように、運転を更に継続
して多量の堆積物Sが補助ストレーナ板30上に堆積す
ると、補助ストレーナ板30の小孔35が完全に目詰ま
りすることがある。しかしながら、このような状態に至
っても、補助ストレーナ板30の突出壁部33と、冷媒
取出管7の外周面との間にはバイパス通路34が確保さ
れているため、冷媒はバイパス通路34を通って乾燥剤
充填部9に向けて抵抗なく導かれることになる。これに
より、リキッドタンク20における圧力損失の増大を抑
制できるため、エバポレータにおける冷媒の蒸発圧力が
上昇することがなく、冷房能力が低下することはない。
して多量の堆積物Sが補助ストレーナ板30上に堆積す
ると、補助ストレーナ板30の小孔35が完全に目詰ま
りすることがある。しかしながら、このような状態に至
っても、補助ストレーナ板30の突出壁部33と、冷媒
取出管7の外周面との間にはバイパス通路34が確保さ
れているため、冷媒はバイパス通路34を通って乾燥剤
充填部9に向けて抵抗なく導かれることになる。これに
より、リキッドタンク20における圧力損失の増大を抑
制できるため、エバポレータにおける冷媒の蒸発圧力が
上昇することがなく、冷房能力が低下することはない。
【0023】また、補助ストレーナ板30が目詰まりし
たときに冷媒が通るバイパス通路34は冷媒取出管7の
周囲に形成されているため、冷媒入口部5の真下に存在
することはない。従って、冷媒入口部5の真下にバイパ
ス通路34が位置することがないように補助ストレーナ
板30を取り付ける等の注意を払う必要がなく、補助ス
トレーナ板30を取り付ける際の作業が容易となる。
たときに冷媒が通るバイパス通路34は冷媒取出管7の
周囲に形成されているため、冷媒入口部5の真下に存在
することはない。従って、冷媒入口部5の真下にバイパ
ス通路34が位置することがないように補助ストレーナ
板30を取り付ける等の注意を払う必要がなく、補助ス
トレーナ板30を取り付ける際の作業が容易となる。
【0024】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、補
助ストレーナ板におけるプレート部の上に異物等が堆積
して小孔に目詰まりが生じた場合でも、冷媒は、冷媒取
出管の外周面と突出壁部との間に形成された隙間を通
り、さらにストレーナ機能を備える上支持板の小孔を通
って乾燥剤充填部の内部に導かれ、リキッド本体部の底
部に液冷媒となって貯溜される。このため、リキッドタ
ンクにおける圧力損失の増大を抑制できるため、エバポ
レータにおける冷媒の蒸発圧力が上昇することがなく、
冷房能力の低下を防止できるという効果を奏する。ま
た、補助ストレーナ板が目詰まりしたときに冷媒を通す
バイパス通路は冷媒取出管の周囲に形成されているた
め、冷媒入口部の真下に存在することはない。従って、
冷媒入口部の真下にバイパス通路が位置することがない
ように補助ストレーナ板を取り付ける等の注意を払う必
要がなく、補助ストレーナ板を取り付ける際の作業が容
易となる。
助ストレーナ板におけるプレート部の上に異物等が堆積
して小孔に目詰まりが生じた場合でも、冷媒は、冷媒取
出管の外周面と突出壁部との間に形成された隙間を通
り、さらにストレーナ機能を備える上支持板の小孔を通
って乾燥剤充填部の内部に導かれ、リキッド本体部の底
部に液冷媒となって貯溜される。このため、リキッドタ
ンクにおける圧力損失の増大を抑制できるため、エバポ
レータにおける冷媒の蒸発圧力が上昇することがなく、
冷房能力の低下を防止できるという効果を奏する。ま
た、補助ストレーナ板が目詰まりしたときに冷媒を通す
バイパス通路は冷媒取出管の周囲に形成されているた
め、冷媒入口部の真下に存在することはない。従って、
冷媒入口部の真下にバイパス通路が位置することがない
ように補助ストレーナ板を取り付ける等の注意を払う必
要がなく、補助ストレーナ板を取り付ける際の作業が容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例を示す縦断面図
【図2】 図1に示される補助ストレーナ板を示す斜視
図
図
【図3】 図3(A)(B)は、同実施例の作用の説明
に供する要部断面図
に供する要部断面図
【図4】 一般的なリキッドタンクを示す縦断面図
2…タンク本体部 3…上部開口 4
…ヘッド部 5…冷媒入口部 6…冷媒出口部 7
…冷媒取出管 9…乾燥剤充填部 30…補助ストレーナ板 31
…中心孔 32…プレート部 33…突出壁部 3
4…バイパス通路 35…小孔 C…隙間
S…堆積物
…ヘッド部 5…冷媒入口部 6…冷媒出口部 7
…冷媒取出管 9…乾燥剤充填部 30…補助ストレーナ板 31
…中心孔 32…プレート部 33…突出壁部 3
4…バイパス通路 35…小孔 C…隙間
S…堆積物
Claims (1)
- 【請求項1】 タンク本体部(2) と、このタンク本体部
(2) の上部開口(3)を閉塞するヘッド部(4) と、多数の小孔(10)が開設されストレーナ機能を持つ上支持
板(11)を備えると共に前記 ヘッド部(4) の冷媒入口部
(5) より流入した冷媒が内部を通るようにされた乾燥剤
充填部(9) と、 前記タンク本体部(2) の下部に貯溜された液冷媒を前記
ヘッド部(4) の冷媒取出口(6) より外部に流出するよう
に前記乾燥剤充填部(9) の略中心を貫通して設けられた
冷媒取出管(7) とを有するリキッドタンクにおいて、 前記冷媒取出管(7) に挿通される中心孔(31)が形成され
前記タンク本体部(2)の内面に取り付けられるプレート
部(32)と、前記中心孔(31)から上方に向けて立ち上がり
前記冷媒取出管(7) の外周面との間に所定の隙間(C) を
形成する突出壁部(33)とを有する補助ストレーナ板(30)
を、前記冷媒入口部(5) と前記乾燥剤充填部(9) との間
に設け、 少なくとも前記プレート部(32)に多数の小孔(35)を開設
したことを特徴とするリキッドタンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044503U JP2582800Y2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | リキッドタンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992044503U JP2582800Y2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | リキッドタンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH064558U JPH064558U (ja) | 1994-01-21 |
JP2582800Y2 true JP2582800Y2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12693358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992044503U Expired - Lifetime JP2582800Y2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | リキッドタンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582800Y2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0642757A (ja) * | 1993-01-12 | 1994-02-18 | Hitachi Home Tec Ltd | 高周波加熱装置 |
JPH0642755A (ja) * | 1993-01-12 | 1994-02-18 | Hitachi Home Tec Ltd | 高周波加熱装置 |
JPH0642758A (ja) * | 1993-01-12 | 1994-02-18 | Hitachi Home Tec Ltd | 高周波エネルギー装置 |
JP6068938B2 (ja) * | 2012-11-08 | 2017-01-25 | 株式会社不二工機 | アキュムレータ |
JP6723022B2 (ja) * | 2016-02-08 | 2020-07-15 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 可変容量圧縮機 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6010887U (ja) * | 1983-07-02 | 1985-01-25 | 株式会社ボッシュオートモーティブ システム | レシ−バ−タンク |
JPH0471923A (ja) * | 1990-07-13 | 1992-03-06 | Hitachi Ltd | 自動車用受液器 |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP1992044503U patent/JP2582800Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH064558U (ja) | 1994-01-21 |
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