JPH0564041U - カート用の衝撃吸収バンパ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強い衝撃に耐え、割れや亀裂が生じにくく、
又、カートへの取り付け、取り外しが容易にできて交換
作業を手早く行うことができるカート用の衝撃吸収バン
パを提供する。 【構成】 この衝撃吸収バンパ１００は、衝撃吸収体１
０と取付ステー２０とで構成されている。衝撃吸収体１
０は、内部に空洞１１を有する筒状に形成されて、前部
がポリ塩化ビニルの軟質性樹脂により、又、後部が同じ
くポリ塩化ビニルの硬質性樹脂により作製されており、
両端にゴム製のキャップ１２がはめ込まれるようになっ
ている。衝撃吸収体１０の後部には、長手方向に舌片１
５が形成されており、この舌片１５を利用して取付ステ
ー２０を取り付けることができるようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食品スーパー等の店内での買物運搬に使用されるショッピングカー ト等のカートに取り付けられるカート用の衝撃吸収バンパに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、食品スーパーの店内で使用されるショッピングカートは、金属 製のパイプによって、台車部分、取手部分、かご受け部分等のフレームが形成さ れて、作製されている。したがって、ショッピングカートを店内で使用する客が 壁や柱、あるいは商品陳列棚等にフレームをぶつけたときに、これら壁や柱、商 品陳列棚等を傷つけるといった問題があった。

【０００３】 これに対しては、ショッピングカートの金属製のフレーム部分にプラスチック 製のカバーを被覆あるいはビス止めによってかぶせることが考えられている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなショッピングカートのように、プラスチック製のカ バーをかぶせたのみでは、壁や柱にぶつかったときの強い衝撃には耐えられず、 短期間にカバーの割れや亀裂が生じるという問題があり、さらに割れたカバーを 取り替えるのにキャスターを取り外したり、あるいは多数のビスを取り外したり して、新しいカバーを取付後、再びキャスターの取り付けや多数のビス締めを行 わなければならない等の交換作業が面倒であるといった問題があった。また、割 れたカバーはそのままにしておくと、他人を怪我させたりするので危険であった 。

【０００５】 本考案はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは 、強い衝撃に耐え、割れや亀裂が生じにくく、又、カートへの取り付け、取り外 しが容易にできて交換作業を手早く行うことができるカート用の衝撃吸収バンパ を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するための手段として、 「前部が軟質性樹脂により、後部が硬質性樹脂により形成された衝撃吸収体と、 前記衝撃吸収体の後部に取り付けられ、カートのフレームに抜き差し自在とな るように切欠されたフレーム取付部を有する取付ステーと、 を備えたことを特徴とするカート用の衝撃吸収バンパ」 を、その内容としている。

【０００７】

【作用】

上記本考案に係る衝撃吸収バンパにあっては、その衝撃吸収体の前部が軟質性 樹脂からなるから、壁や柱等にカートがぶつかって強い衝撃を受けても、これを 十分吸収し、バンパ自身に割れや亀裂を生じさせることがない。

【０００８】 そして、カートのフレームに抜き差し自在に切欠されたフレーム取付部を有す る取付ステーによって、カートへの取り付け、取り外しが容易にできて交換作業 を手早く行うことができる。

【０００９】

【実施例】

以下、図面に示す実施例にしたがって、本考案を具体的に説明する。 図１は本考案に係る衝撃吸収バンパの一実施例を示す斜視図、図２は衝撃吸収 体の断面図、図３は取付けステーの取付例を示す部分側面図である。 この衝撃吸収バンパ１００は、衝撃吸収体１０と取付ステー２０とで構成され ている。 衝撃吸収体１０は、内部に空洞１１を有する筒状に形成されており、両端にゴ ム製のキャップ１２がはめ込まれるようになっている。前記筒状部分は、図２に 示すように、前部がポリ塩化ビニルの軟質性樹脂１３により、又、後部が同じく ポリ塩化ビニルの硬質性樹脂１４により作製されている。このような軟質性樹脂 と硬質性樹脂とからなる衝撃吸収体１０は押出成形によって接合一体化して成形 することができる。軟質性樹脂としてはポリ塩化ビニルのほか、ゴム、ポリウレ タン等を使用することができ、又、硬質性樹脂としてはポリウレタン、ポリエチ レン等を使用することができる。

【００１０】 実施例では、衝撃吸収体１０は内部に空洞１１を有する筒状に形成されている が、本考案ではこれに限定されるものではなく、又、両端にゴム製のキャップ１ ２がはめ込まれる形態にかぎられない。なお、内部に空洞１２を有する筒状に形 成されていれば、軟質性樹脂１３による衝撃吸収力に加え、されに空洞１２部分 が衝撃吸収性を高め、長寿命でさらに安全性の高いバンパとすることができる。

【００１１】 前記衝撃吸収体１０の硬質性樹脂１４からなる後部には、長手方向に舌片１５ が形成されており、衝撃吸収体１０の形状を保持する補強部材としての役割をは たすとともに、この舌片１５を利用して取付ステー２０を取り付けることができ るようになっている。このように、衝撃吸収体１０の一部を硬質性樹脂１４で成 形することによって、取付ステー２０の取り付けを可能にしている。

【００１２】 取付ステー２０は金属の板状体で形成され、衝撃吸収体１０の舌片１５にビス ３０止めにより取り付けられるようになっている。この取付ステーの両端には、 カートのフレームに抜き差し自在となるように切欠されたフレーム取付部２１が 形成されている。したがって、カートのフレームに衝撃吸収バンパ１００を取り 付けるには、前記取付ステー２０のフレーム取付部２１をカートのフレームに差 込み、例えば、図３に示すように、上下をナット４０締めすることによって簡単 に取り付けることができる。又、取り外すときはナット４０を緩めることで簡単 に取り外すことができる。

【００１３】 取付ステー２０のフレーム取付部２１は、カートの種類によりそのフレームの 間隔、大きさに合わせて形成される。又、取付ステー２０をスライドして伸縮自 在な構造とし、取付ステー２０の長さを変えてフレーム取付部２１の位置が設定 できるようにしてもよい。なお、フレーム取付部２１の切欠はフレームの方向に よって横向きであっても、縦向きであっても、斜めであってもかまわない。

【００１４】 図４及び図５は図１に示す衝撃吸収バンパ１００について幼児用座席付ショッ ピングカート５０に取り付けた例を示す側面図及び正面図である。この例では、 キャスター５１が取り付けられた台車フレーム５２に取付ステー２０のフレーム 取付部２１が差し込まれて、キャスターカバー５３との間にナット５４で締付け られて、衝撃吸収バンパ１００が取り付けられている。

【００１５】 なお、図４及び図５に示すように、ショッピングカート５０の買物かご支持部 分は、外側左右に形成されたサイドフレーム５５と、内側に先端を円弧状に曲げ 形成した内フレーム５６と、サイドフレーム５５間に横架された横フレーム５７ とで構成されている。サイドフレーム５５は買物かごの長さ分の長さをとって形 成されていた従来のサイドフレームよりも短めに形成され、内フレーム５６の円 弧状の先端部５６ａに買物かごの端部が係止されるようになっている。このため 、サイドフレーム５５のコーナー部分によって商品陳列棚等が傷つくことがない ように工夫されている。なお、内フレーム５６の円弧状の先端部５６ａにはキャ ップ（図示せず）がかぶせられ、同様に商品陳列棚等が傷つくことがないように 工夫されており、さらにこのキャップを利用して店名等を表示できるようになっ ている。取手部分は取手フレーム５８の先端にグリップ５９が取り付けられてい る。

【００１６】 幼児用座席部分は、図６に示すように、座部６２ａの下側及び桟６２ｂの内側 にフレーム６０、６１が形成されており、樹脂製の幼児用座席６２が上からはめ 込まれ、底部がナット６３締めされて簡単に装着されるようになっている。この ため、交換も容易である。なお、この幼児用座席６２の背部６２ｃは上端に挿通 した棒材６５に枢支されて回動可能に取り付けられている。取手部分から台車フ レーム５２につながる左右の上下方向に形成されたバーチカルフレーム６４の一 方には、大小２個のリングフレームが設けられており、簡単な構造で傘を差し込 んで保持できるようになっている。

【００１７】 本考案に係る衝撃吸収バンパ１００は、上記ショッピングカート５０のほか、 図７及び図８に示すような荷台付カート７０に取り付けて使用してもよい。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、「前部が軟質性樹脂により、後部が硬質性樹 脂により形成された衝撃吸収体と、前記衝撃吸収体の後部に取り付けられ、カー トのフレームに抜き差し自在となるように切欠されたフレーム取付部を有する取 付ステーと、を備えたことを特徴とするカート用の衝撃吸収バンパ」により、壁 や柱等にカートがぶつかって強い衝撃を受けても、これを十分吸収し、バンパ自 身に割れや亀裂を生じさせることがない。また、カートへの取り付け、取り外し が容易にできて交換作業を手早く行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る衝撃吸収バンパの一実施例を示す
分解斜視図である。

【図２】衝撃吸収体の構造を示す断面図である。

【図３】取付ステーの取付例を示す断面図である。

【図４】衝撃吸収バンパを幼児用座席付ショッピングカ
ートに取り付けた例を示す側面図である。

【図５】図４に示す例の正面図である。

【図６】図４に示す例の部分断面図である。

【図７】衝撃吸収バンパを荷台付カートに取り付けた例
を示す側面図である。

【図８】図７に示す例の正面図である。

【符号の説明】

１０ 衝撃吸収体 ２０ 取付ステー １６ フレーム取付部 １００ 衝撃吸収バンパ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部が軟質性樹脂により、後部が硬質性
   樹脂により形成された衝撃吸収体と、 前記衝撃吸収体の後部に取り付けられ、カートのフレー
   ムに抜き差し自在となるように切欠されたフレーム取付
   部を有する取付ステーと、 を備えたことを特徴とするカート用の衝撃吸収バンパ。