JPH056282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は物品を積み重ねた状態で収納するリサ
イクルマガジンに関し、加工途中の物品を収納
し、次工程の機械にかける為に使用するに好適な
ものである。

〔従来の技術〕

物品に複数の処理を施す場合、例えば、物品を
所定寸法に切断し、切断後の物品を包装する場合
等において、各処理工程の処理速度が同じでない
と、各工程を直接連結して全処理工程を自動化す
ることはできない。各処理工程の処理速度が異な
る場合には、各処理装置をそれぞれ独立させてお
き、一つの処理装置による処理を終えた物品を一
旦集積し、適当なタイミングで該物品を次工程に
手動により供給することが行われている。この場
合、従来は多数の物品をバラバラで取り扱つてお
り、その為手間がかかるという問題点があつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかして、本考案の目的は一つの処理を終えた
多数の物品を収容し、そのまま次工程に供給する
ことのできるリサイクルマガジンを提供するにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成すべくなされた本考案は、前面
にスリツトを有し、両端が開放された収納空間を
有するマガジン本体と、前記マガジン本体の一端
に、先端が前記収納空間内に突出するように向い
合つて配置された一対のヒンジストツパーと、該
ヒンジストツパーの先端が収納空間の外方へ旋回
するのを阻止するよう前記マガジン本体に固定さ
れた固定ピンと、前記ヒンジストツパーの先端が
収納空間の内方へ旋回するのを許容するが通常は
ヒンジストツパーを前記固定ピンに押し付けるよ
う前記ヒンジストツパーに連結されたばねと、前
記スリツトの任意位置に着脱可能なストツパーと
を有することを特徴とするリサイクルマガジンを
要旨とする。

〔作用〕

上記構成のリサイクルマガジンによれば、ヒン
ジストツパーの配置された端部が下になるように
ほぼ垂直に配置しその下端から物品を収納空間に
押し込むと、該物品はヒンジストツパーを押し上
げて収納空間内に入り、入つた後はヒンジストツ
パーが元の位置に戻り、物品の抜け落ちを防止す
る。従つて、下端から物品を次々と収納空間内に
押し込むことにより、多数の物品が収納空間内に
積み重ねられて収納される。内部に所望数の物品
を収納した後、その物品の上に位置するようにス
リツトにストツパーを挿入して固着し、そのリサ
イクルマガジンを取り外して次の工程に搬送し、
次工程の機械に、リサイクルマガジンのヒンジス
トツパーを有していない端部を下にして装着す
る。この際、リサイクルマガジン内の物品は、ヒ
ンジストツパーとストツパーによつて拘束されて
いるので、搬送中或いは機械への装着時に抜け落
ちることはない。リサイクルマガジンを機械に装
着した後、ストツパーを外すことにより、リサイ
クルマガジン内の物品は下端の開口物品から排出
され、機械に供給される。

〔実施例〕

以下、図面に示す本考案の好適な実施例を説明
する。

第１図は本考案のリサイクルマガジン１の１例
を示す断面図、第２図はその正面図、第３図は第
１図の−矢視断面図、第４図はリサイクルマ
ガジン１の下面図である。リサイクルマガジン１
は両端が開放された収納空間２を有するマガジン
本体３を有する。本実施例のリサイクルマガジン
１は矩形状の偏平な物品５を収納する為のもの
で、第３図からよくわかるように、収納空間２は
矩形状の断面を有している。また、マガジン本体
３は二つ割構造であり、ボルト４により後端で固
定され、前面にはスリツト６が形成されている。
マガジン本体３の一端（図示実施例の下端）に
は、先端が前記収納空間２内に突出するように向
い合つて配置された一対のヒンジストツパー８
と、該ヒンジストツパー８の先端が収納空間２の
外方へ即ち下方へ旋回するのを阻止するよう前記
マガジン本体３に固定された固定ピン９と、前記
ヒンジストツパー８の先端が収納空間２の内方へ
即ち上方へ旋回するのを許容するが通常はヒンジ
ストツパー８を前記固定ピン９に押し付けるよう
前記ヒンジストツパー８に連結されたばね１０が
設けられている。かくして、ヒンジストツパー８
は通常は第１図に示す位置を占め、物品５が下方
に脱落するのを阻止するが、下方より物品５を押
し込むと、ヒンジストツパー８は物品により上方
に旋回させられ、物品が上方に移動するのを許容
する。なお、収納空間２の下端には下方から物品
を入れるのを容易にする為、こう配が形成されて
いる。

第５図、第６図はリサイクルマガジン１の運搬
時や次工程の機械に装着する際等に内部の物品５
がマガジン本体３の上端の開口から脱落するのを
防止する為に使用するに好適なストツパー１２を
示す上面図及び断面図である。このストツパー１
２はピン１３を中心として互いに揺動可能なレバ
ー１４，１５と両レバーを広げる方向に押すばね
１６とからなる。ストツパー１２をリサイクルマ
ガジン１内に集積された物品５上端位置でマガジ
ン本体３の前面のスリツト６内に挿入すると、ス
トツパー１２はばね１６の力によりその位置に固
定され、従つて、物品の抜け落ちを阻止すること
ができる。

第７図は本考案のリサイクルマガジン１に物品
５を自動的に収納させる物品集積装置２０を示す
もので、該物品集積装置２０は、リサイクルマガ
ジン１内に収納すべき物品５が送られてくる支持
板２１、その上方に位置し、機械フレーム２２に
固定された固定ホツパー２３及びマガジン受けホ
ルダー２４を有する。マガジン受けホルダー２４
はリサイクルマガジン１を取り外し可能に保持す
ることができる。固定ホツパー２３はリサイクル
マガジン１の収納空間２と同じ断面形状の物品通
路２６を有し、その下端にリサイクルマガジン１
のヒンジストツパー８（第１図参照）と同様なヒ
ンジストツパー２７が設けられている。固定ホツ
パー２３の下方には支持板２１上の物品５を固定
ホツパー２３内に突き上げる突き上げ棒３０とそ
の駆動機構３１が設けられている。駆動機構３１
は機械フレーム２２に固定されたガイドロツド３
３、該ガイドロツド３３に滑動可能なスライドブ
ロツク３４、該スライドブロツク３４に固定され
たエアシリンダ３５、前記スライドブロツク３４
に滑動可能に保持されたガイドロツド３６等を有
し、突き上げ棒３０はエアシリンダ３５のピスト
ンロツド及びガイドロツド３６の先端に固定され
た板３７に固定されている。更に、スライドブロ
ツク３４にはスライドブロツク３４をガイドロツ
ド３３に沿つて小ストロークで往復動させる駆動
手段例えばカム駆動手段（図示せず）が連結ロツ
ド３８を介して連結されている。

次に上記のリサイクルマガジン１の使用方法を
説明する。空のリサイクルマガジン１が第７図の
物品集積装置２０のマガジン受けホルダー２４に
装着されている。通常、エアシリンダ３５は停止
しており、スライドブロツク３４は小ストローク
で往復動している。突き上げ棒３０が支持板２１
の上面より引つ込んでいる時、所定の加工を施さ
れた物品５が適当な手段（例えばプツシヤー）で
固定ホツパー２３の下に送られてくる。次に、突
き上げ棒３０が上昇して物品５を押し上げ、固定
ホツパー２３内に送り込む。この際、固定ホツパ
ー２３下端にはヒンジストツパー２７が設けられ
ているので、突き上げ棒３０が物品を固定ホツパ
ー内に押し込んだ後降下しても、固定ホツパー内
の物品が落下することはない。以下、同様な操作
により、物品が次ぎ次ぎと固定ホツパー２３内に
送り込まれ、固定ホツパー２３内及びその上方の
リサイクルマガジン１内に積み重ねられる。リサ
イクルマガジン１内に所定数の物品が送り込まれ
ると、エアシリンダ３５を作動させて突き上げ棒
３０を大ストロークで突き上げ、固定ホツパー２
３内の物品をリサイクルマガジン１内に送り込
む。その後、再びエアシリンダ３５の作動を停止
し、突き上げ棒３０の小ストロークの往復動によ
り物品を次ぎ次ぎと固定ホツパー２３内に供給す
る。物品５が固定ホツパー２３内に供給されてい
る間に（固定ホツパー２３が一杯になる迄に）、
リサイクルマガジン１の上端に第５図のストツパ
ー１２を取付け、リサイクルマガジン１をマガジ
ン受けルダー２４から取り外し、ホルダー２４に
は新たなリサイクルマガジンを装着する。一方、
取り外したリサイクルマガジン１は次工程の機械
に運び、ヒンジストツパー８を設けていない側の
端部を下にして機械に装着し、次いでストツパー
１２を取り外す。この操作により、リサイクルマ
ガジン１内の物品は機械に供給され、所定の加工
（例えば包装）を施される。リサイクルマガジン
１内の全物品が機械に供給され、リサイクルマガ
ジン１が空になると、元の物品集積装置２０に戻
され、再度使用される。

〔考案の効果〕

以上に説明したように、本考案のリサイクルマ
ガジンは、その一端に内方向のみに旋回可能なヒ
ンジストツパーを設けているので、該一端から物
品を押し込むことにより、物品を脱落させること
なく次々と収納させることができる。また、前面
にスリツトを形成しているので、物品を収納した
後、その物品の上に位置するように、前記スリツ
ト内にストツパーを挿入して固着することがで
き、内部の物品を抜け落ちないように拘束した状
態でそのリサイクルマガジンを次工程の機械に搬
送し、上下を逆にして装着でき、更に、その後ス
トツパーを外すことにより、下端から物品を排出
させて該機械に供給できる。かくして、一つの工
程から次の工程への物品供給を極めて簡便化する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の好適な実施例の断面図、第２
図はその正面図、第３図は第１図の−矢視断
面図、第４図は第１図の下面図、第５図は第１図
のリサイクルマガジン１に使用するに好適なスト
ツパー１２の上面図、第６図はその断面図、第７
図はリサイクルマガジン１に物品を供給する物品
集積装置２０の断面図である。 １……リサイクルマガジン、２……収納空間、
３……マガジン本体、５……物品、８……ヒンジ
ストツパー、９……固定ピン、１０……ばね、１
２……ストツパー、２０……物品集積装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面にスリツトを有し、両端が開放された収納
   空間を有するマガジン本体と、前記マガジン本体
   の一端に、先端が前記収納空間内に突出するよう
   に向い合つて配置された一対のヒンジストツパー
   と、該ヒンジストツパーの先端が収納空間の外方
   へ旋回するのを阻止するよう前記マガジン本体に
   固定された固定ピンと、前記ヒンジストツパーの
   先端が収納空間の内方へ旋回するのを許容するが
   通常はヒンジストツパーを前記固定ピンに押し付
   けるよう前記ヒンジストツパーに連結されたばね
   と、前記スリツトの任意位置に着脱可能なストツ
   パーとを有することを特徴とするリサイクルマガ
   ジン。