JPH056266U - リリーフ弁 - Google Patents

リリーフ弁

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JPH056266U
JPH056266U JP6011591U JP6011591U JPH056266U JP H056266 U JPH056266 U JP H056266U JP 6011591 U JP6011591 U JP 6011591U JP 6011591 U JP6011591 U JP 6011591U JP H056266 U JPH056266 U JP H056266U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な緩衝能力を備えるとともに、事前に多
少の圧力を受ける条件下で使用されても、その本来の能
力を確実に発揮するリリーフ弁を提供する。 【構成】 プランジャ20とともに緩衝用ピストン50
を備える差動式直動形リリーフ弁であるが、イ)ピストン
50のプランジャ20寄り端面を液室40に臨ませる一
方、反対側の端面をダンピング室70に臨ませ、ロ)ダン
ピング室70側の受圧面積を液室40側の受圧面積より
もやや小さくし、ハ)ピストン50が無変位位置付近にあ
るときにのみ液室40とダンピング室70との間をつな
ぐ連通孔51・52を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、重量物を加・減速するたとえば建設機械用の油圧回路等に好適なリ リーフ弁で、衝撃を緩和する機能をもつものに関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械における機器旋回用の油圧回路の一例を図3(a)・(b)に示す。いず れの回路にも二つのリリーフ弁1が設けられており、油圧モータ2を停止する際 には、一のリリーフ弁1が一定限度の制動圧力を発生させる。なお、二つのリリ ーフ弁1が、モータ2の前後の管路間に向きを違えて接続された同(a)の回路は 一般にクロス回路などと呼ばれ、モータ2の前後の各管路とタンクへの戻り管路 との間に接続された同(b)のものは絶対圧回路などと呼ばれることが多い。
【0003】 ところで、図3の油圧回路をはじめ、重量の大きい物を駆動する回路における リリーフ弁としては、ごく一般的な直動形リリーフ弁を使用することはあまり好 ましくない。そういった普通のリリーフ弁によると、上記した制動圧力が急激に 生じるのでモータや他の駆動機器に衝撃力が発生し、機械寿命が短くなったり、 スムーズな運転が難しくなったりするからである。したがって、そのような用途 には、圧力を徐々に上昇させる(昇圧制御する)ことによって衝撃をやわらげる という、緩衝機能を有するリリーフ弁が使用される。
【0004】 緩衝機能のあるリリーフ弁の一例は、実公昭63−19668号公報に開示さ れており、たとえば図4のように構成されている。すなわち、ケーシング110 の内部に、プランジャ(ポペット)120や第一スプリング130・緩衝用ピス トン150・第二スプリング160・サブピストン180などが組み込まれてい る。プランジャ120は、絞り部を含む軸方向の貫通穴121を有し、一次ポー トPと戻りポートRとの間を開閉すべく第一スプリング130によってシート面 111aに押し付けられている。ピストン150は、プランジャ120の上記貫 通穴121に連通する液室140をはさみ、第一スプリング130よりもバネ力 の弱い第二スプリング160でプランジャ120(の貫通穴121)寄りに押さ れている。またサブピストン180は、上記ピストン150がスプリング160 に抗して一定以上に変位したのち接触する位置に配置されてダンピング室170 を構成しており、接触したピストン150に対して移動抵抗(ダンピング力)を 与える作用をなす。なおこの弁は、直動形であるほか、一次ポートPから受ける 圧力と液室140から受ける圧力との差に基づいてプランジャ120が移動する いわゆる差動式リリーフ弁の範疇に属する。
【0005】 一次ポートPに高圧作動油が流入すると、図4のリリーフ弁はつぎのように機 能する。1)まず、バネ力の弱いスプリング160に抗してピストン150が図の 上方へ移動し、貫通穴121の絞り部の前後に圧力差(液室140側の圧力が低 い)を生じることによってプランジャ120をシート面111aから引き離す、 2)さらにピストン150が移動するとサブピストン180に接触し、ダンピング 室170の作用で液室140の圧力が漸増することにより、プランジャ120と シート面111aとの隙間が徐々に小さくなる、3)サブピストン180が移動端 に達すると、普通の直動形リリーフ弁と同様の作用でポートPの圧力を一定に保 つ。このように、緩衝用ピストン150がまず移動することに基づく1)および2) の段階があるため、図4のリリーフ弁では、ポートPの圧力の急上昇が避けられ るのである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
図4に示す従来のリリーフ弁は、図3(a)の油圧回路(クロス回路)には好適 であるものの、同(b)の回路(絶対圧回路)にて使用する場合には、その機能を 十分に発揮できないことがある。油圧モータ2を制動する前(つまりモータ2の 加速中)に必ず一次ポートPの圧力が下がって緩衝用ピストン150の位置がリ セット(図4の状態に復帰)される図3(a)のリリーフ弁1に比べて、同(b)の リリーフ弁1は、モータ2の加速中にもポートPに幾分かの背圧を受けるので、 制動の前にピストン150が移動端(図4の上方)に達していることがあり得る からである。ピストン150の移動がすでに終了しておれば、図4のリリーフ弁 は前記した1)・2)の段階を経ずに機能し、ポートPの圧力が急上昇することにな る。スプリング160の強さを増し、ピストン150を移動しにくくすることに よってこの不都合を解消しようとすると、前記1)および2)の段階の圧力が全体的 に高くなり、衝撃をやわらげるという本来の目的を果たせない。
【0007】 一方、図3(a)の回路は、同(b)のものに比べて回路構成そのものに多少のム ダがともなう。すなわち、モータ2の前後の管路間の圧力差のみによって機能す る二つのリリーフ弁1に加え、双方の管路の絶対圧が所定値を超えないようにす る目的で、別のリリーフ弁(オーバロードリリーフ弁。図示せず)が必要なので ある。そのため近年では、コストその他の面で有利な図3(b)の回路が採用され ることが多い。言いかえれば、従来のリリーフ弁が有する上述の不都合が、避け ては通れない課題になりつつあると言える。
【0008】 本考案の目的は、図3(b)のようないわゆる絶対圧回路に適用してもその緩衝 機能を発揮できるリリーフ弁を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案のリリーフ弁は、a)絞り部を含む貫通穴を有し第一のスプリングによっ てシート面に押し付けられるプランジャと、その貫通穴を介して一次ポートに連 通する液室をはさみ、第一のスプリングよりも力の弱い第二のスプリングにてプ ランジャ寄りに押される緩衝用ピストンとを備える差動式直動形リリーフ弁であ って、b)上記ピストンの反プランジャ側の端面を囲むダンピング室を設けるとと もに、そのピストンについてダンピング室側の受圧面積(軸方向に受圧する面積 )を上記液室側の受圧面積(同)よりもやや小さくし、かつ、そのピストンが無 変位位置付近にあるときにのみ液室とダンピング室との間をつなぐ連通孔を形成 する一方、c)ダンピング室と戻りポートとの間に、第二のスプリングに抗するピ ストンの変位に応じて開度の減少する絞り流路を設けた−ものである。
【0010】
【作用】
上記a)に記したように、本考案のリリーフ弁は差動式の直動形リリーフ弁であ るため、一次ポート・戻りポート間の開閉、すなわちシート面に対するプランジ ャの移動は、一次ポートの圧力と第一のスプリングの力とのほか液室の圧力が関 係し、これら三者の力のバランスによって決まる。そしてこのリリーフ弁には、 従来のリリーフ弁(図4参照)と同様の緩衝用ピストンが備わっていて、前述の ようにまずそのピストンが動作し、その際、上記の力のバランスに基づいてプラ ンジャを移動することにより、同ポートの急激な圧力上昇を防止する。
【0011】 特徴的であるのは、初期状態、つまり緩衝用ピストンが無変位位置付近にある とき、一次ポートの圧力が所定のしきい値を超えるまではそのピストンが動作し ないことである。それはつぎのように説明される。すなわち、イ)上記b)のとおり ピストンの両端面はそれぞれ液室およびダンピング室に臨んでいるが、ピストン が無変位位置付近にあるときには両室が連通孔にてつながっており、ピストンに は、両室からほぼ同じ大きさの力が向き合って(ダンピング室側からの力は第二 のスプリングの力の向きと同じ)同時に作用する。ロ)ダンピング室側からのピス トンの受圧面積は、液室側からの受圧面積に比べてわずかだけ小さい。ハ)そのた め、無変位位置付近にあるピストンを第二のスプリングに抗して移動しようとす る力は、流体の圧力をピストン両側の受圧面積の差に乗じた値となり、比較的小 さい。ニ)したがって、無変位位置付近にあるピストンは、一次ポートから液室・ ダンピング室に相当な(上記のしきい値に相当する)圧力が作用するまで移動を 開始しない。しきい値としてのこの圧力を、各受圧面積やバネ力の設定によって 適当に定めておけば、たとえば図3(b)の回路に本リリーフ弁が設けられて事前 に背圧などを受ける場合にも、本来の機能を果たす前にピストンが移動し終わっ てしまうことはない。つまり、本考案のリリーフ弁では、ピストンによる本来の 緩衝作用が確実に発揮されることになる。
【0012】 一次ポートの圧力が所定のしきい値を超えて上記のピストンが無変位位置付近 から移動すると、液室・ダンピング室間の上記連通孔が閉じてダンピング室が液 室と分離された状態になり、液室の圧力は、ダンピング室の側からはピストンに 作用しなくなる。そのため、以後、第二のスプリングに抗してピストンを移動す るための液室の圧力(したがって第一のスプリングに抗してプランジャを移動す る一次ポートの圧力も)は、上記のしきい値によって何ら拘束されない。第二の スプリングを強くする場合(前記。バネ力に拘束されて、ピストンは、移動開始 時に限らず常に移動しにくくなる)よりも上記b)の手段が好ましいのはこの点に ある。
【0013】 そして本考案のリリーフ弁では、上記のように無変位位置付近から移動したピ ストンに対し、その移動量(変位)に応じてダンピング力(移動抵抗)が増加し ながら作用する。この力は、上記c)の絞り流路に基づきダンピング室にて上昇す る圧力によるものだが、ダンピング室の圧力がこうして増加することは、それと バランスして決まる液室の圧力、さらには一次ポートの圧力が、同様に徐々に増 加する(昇圧制御される)ことを意味し、一次ポートから高圧流体が流入すると き衝撃的な圧力上昇が避けられることにほかならない。
【0014】 緩衝用ピストンによって吸収されるエネルギーは、一般に、そのピストンが受 ける圧力と受圧面積、ピストンの移動ストロークとの三者の積に比例するが、上 記のように移動するピストンについては、それらの三者をいずれも大きな値にと ることができる。たとえば、ピストンの受圧面積は、前記したとおり移動開始後 に連通孔が閉じて実質的に広くなっているほか、圧力や移動ストロークは、ピス トンの変位に応じた絞り流路の開度減少のさせ方によって自在に増やすことがで きる。このため、本考案のリリーフ弁には十分な緩衝能力が備わっていると言っ てよい。
【0015】
【実施例】
本考案の実施例であるリリーフ弁について、図1に縦断面図を示す。このリリ ーフ弁は、建設機械などにおいて重量物を駆動する油圧アクチュエータの前後に 接続されるもので、たとえば図3(b)の回路におけるリリーフ弁1として使用し ても衝撃的な圧力上昇を起こさないよう構成されたものである。
【0016】 図1に示すように、このリリーフ弁では、ケーシング10とプランジャ20・ 第一スプリング30・緩衝用ピストン50・第二スプリング60などが主な構成 部品であり、それらによって液室40やダンピング室70などがケーシング10 の内部に形成されている。以下、まずはこれらの各部品・部分を説明する。
【0017】 ケーシング10: 一次ポートPおよび戻りポートRを有する容器で、シート 11や調整プラグ12・固定用ナット13・スリーブ14・キャップ15などを 図のように付属し、必要な箇所にOリングを備えている。スリーブ14を中心に 形成された作動油の流路の類については後に述べる。
【0018】 プランジャ20: 図の下方の先端部が上記シート11のシート面11aに密 接するよう、ケーシング10(プラグ12)の内側に摺動自在に設けられた軸状 体で、軸心部分に貫通穴21を有し、その穴21の一部に絞り部21aが備わっ ている。シート面11aとの密接部分と、液室40に臨む部分との直径を、図の ようにそれぞれd1 、d2 とする。
【0019】 第一スプリング30: プランジャ20をシート面11aに押し付けるべく、 プランジャ20とプラグ12との間に配置されている。バネ力をFとする。
【0020】 液室40: ケーシング10の内部で、プランジャ20の上端部と下記ピスト ン50の下端部との間に設けられた空間である。プランジャ20が備える貫通穴 21を介して、この液室40は一次ポートPにつながっている。
【0021】 緩衝用ピストン50: スリーブ14の内側で、プランジャ20と同じ軸心方 向に摺動自在に設けられた軸状体である。上記の液室40をはさんで、図のよう にプランジャ20のすぐ上に配置されている。下部側面に半径方向の連通孔51 を有し、それに通じる位置から軸方向に連通孔52が形成されて反プランジャ側 の端面に開口(逆止用の球つき)している。またこのピストン50は、図のとお り段つき(外径の大小部分がある)の軸状体として形成され、スリーブ14上の ダンピング室70(後述)に臨む軸方向の投影面積(受圧面積。直径d4 )は、 液室40に臨む同様の面積(直径d3 )よりもわずかに小さい。
【0022】 第二スプリング60: プランジャ20寄り、つまり液室40の容積を小さく する向きに、座61を介してピストン50を押すもので、キャップ15の内側に 配置されている。座61には、ピストン50の連通孔51・52につながる連通 孔62があいている。バネ力をf(<F)とする。
【0023】 ダンピング室70: 第二スプリング60などが配置されているキャップ15 の内側の空間である。ピストン50における反プランジャ側の端面を囲むため、 このダンピング室70の圧力はピストン50をプランジャ20寄りに押すことに なる。
【0024】 ところで、ピストン50の外側に配置されたスリーブ14やその周辺の部材間 には、作動油の流路等がつぎのように形成されている。第一に、スリーブ14の 内径が図の下方部分に限って多少拡大されることにより、その部分とピストン5 0との間に、液室40とつながった環状の隙間40aができている。このため液 室40の圧力は、ピストン50が無変位位置(スプリング60に抗しては移動し ない位置)付近にあるときにのみ、連通孔51から連通孔52・62を経てダン ピング室70に伝わる。
【0025】 第二に、ダンピング室70と戻りポートRとの間は、図1の拡大部分などに示 すように、小隙間55aや大隙間55bまたは小隙間55c(これらはピストン 50・スリーブ14間にあり)、通孔14a・14b(スリーブ14にあり)、 隙間14c・スリット14d・環状溝14e(スリーブ14と外側のキャップ1 5やプラグ12との間にあり)、通孔12a・12b(プラグ12にあり)、お よび穴10a(ケーシング10にあり)を介して接続されている。ピストン50 が図の上方へ少し移動すると、大隙間55bの部分がスリーブ14の上端へ突出 するので、ダンピング室70の作動油はその大隙間55bを通り、多少の抵抗を 受けながら通孔14aに流入し、さらに隙間14cやスリット14dなど上記の 通路を経てポートRに至る。しかしさらにピストン50が上方へ移動すると、小 隙間55cが通孔14aの前面に来て流路抵抗を増大させる。つまり上記した一 連の作動油流路は、ピストン50の変位に応じて開度が減少する絞り流路である といえる。
【0026】 さてこのリリーフ弁では、一次ポートPに圧力がほとんどかからないうちは、 図1のとおり、スプリング30の力によってプランジャ20がシート面11aに 押し付けられてポートP・R間を閉じ、緩衝用ピストン50もスプリング60に よって図の下方の無変位位置にある。しかし、ポートPに高圧の作動油が送られ てくる場合、本リリーフ弁はつぎのように機能する。
【0027】 ポートPの圧力p1 と液室40の圧力p2 とが所定値(下記の圧力)に なるまでは、プランジャ20・ピストン50ともに上記の位置から移動しない。 なぜなら、図の上向きの力(下記第一の式の左辺)と下向きの力(同式の右辺) との関係が、ピストン50については(隙間40aと連通孔51・52・62を 介して液室40の圧力p2 がダンピング室70にもかかることから) πd3 22/4 < πd4 22/4 + f ∴ π(d3 2−d4 2)p2/4 < f で、プランジャ20については(同様に左辺・右辺をとって) πd1 21/4 < πd2 22/4 + F となっているからである。
【0028】 本リリーフ弁を、たとえば図3(b)の油圧回路に用いるなど事前に多少の圧力 を受ける条件下で使用する場合、このの範囲を適当に設定しておけば、ピスト ン50の事前の移動が防止され、必ず下記・の段階を経てピストン50によ る緩衝作用が発揮される。
【0029】 ポートPの圧力p1 とともに液室40の圧力p2 が上昇すると、比較的バ ネ力の弱い第二スプリング60に抗してピストン50が図の上方へ移動し、いわ ゆる低圧緩衝作用が始まる。このとき、上記のような力の関係は、ピストン50 について πd3 22/4 = πd4 22/4 + f となる。貫通穴21の絞り部21aを作動油が通過するため圧力p2 が低下し、 それによりプランジャ20は πd1 21/4 = πd2 22/4 + F となるまで上方へ移動する。つまり、ポートP・R間を開く。
【0030】 ピストン50が上方へ移動を開始するとすぐに、連通孔51が隙間40a を外れて塞がれ、ダンピング室70内は液室40の圧力p2 と異なる圧力p3 と なる。したがって、以後、下記までは、ピストン50が πd3 22/4 = πd4 23/4 + f を満たすように変位し、プランジャ20についても πd1 21/4 = πd2 22/4 + F ∴ πd1 21/4 = πd2 24 23/4d3 2 + d2 2f/d3 2 + F のようになる。つまり、この間、ポートPの圧力p1 がダンピング室70の圧力 p3 によって決まることになる。このリリーフ弁では、圧力p3 が下記−1)・ 2)のように制御されて、圧力p1 の衝撃的な上昇が防止される。
【0031】 −1) ピストン50が少し移動すると、スリーブ14・ピストン50間の大 隙間55bの部分がスリーブ14の上端へ突出するので、ダンピング室70の作 動油はその大隙間55bから通孔14aに流入し、隙間14cやスリット14d ・溝14e・通孔12a・同12b・穴10aを経て戻りポートRに至る。これ らの流路で生じる抵抗によってダンピング室70の圧力p3 が決まり、前記の式 にしたがって一次ポートPの圧力p1 が定まる。
【0032】 −2) さらにピストン50が図の上方へ移動すると、小隙間55cが通孔1 4aの前面にせり上がり、しかも、通孔14aに入るまでに作動油が小隙間55 cを通過する距離は、ピストン50の移動とともに次第に長くなる。このため、 ダンピング室70からポートRまでの流路抵抗がピストン50の変位につれて増 大し、ピストン50に対するダンピング力としてはたらくダンピング室70の圧 力p3 が漸増する。これによって、一次ポートPの圧力p1 も次第に上昇する。
【0033】 ピストン50が上端位置(段部54がスリーブ14の段部に当たる位置) まで移動すると、ピストン50による緩衝作用は終了し、このリリーフ弁は、ポ ートPの圧力p1 を一定に保つという通常の直動形リリーフ弁と同様の機能をす る。
【0034】 上の〜に述べた本リリーフ弁のポートPの圧力p1 の変化は、グラフに表 わすと図2のようになる。図中に〜で示す各時間範囲は、上記の説明に対応 する各期間である。
【0035】 以上、一実施例を紹介したが、本考案はこの例に限ったものではない。たとえ ば、ダンピング室の圧力を徐々に増すための絞り流路は、図1のもの以外にも種 々の態様で形成可能である。また考案のリリーフ弁を使用する流体圧回路につい ても、図3(b)のものには限らない。図3(a)の回路にも使用できることは言う までもないが、アクチュエータとして油圧シリンダを含む回路などにも適用でき る。
【0036】
【考案の効果】
本考案のリリーフ弁は、流体圧アクチュエータの背圧など多少の圧力を事前に 受ける条件下で使用されても、本来の緩衝作用を確実に発揮する。なお、この利 点は、一次ポートの圧力が所定値に達するまで緩衝用ピストンを動作させないこ とによってもたらされているが、本来の緩衝能力は一切犠牲にされていない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例であるリリーフ弁の縦断面図で
ある。
【図2】図1のリリーフ弁による一次ポート圧力の時間
的変化を表わす線図である。
【図3】本考案のリリーフ弁などが使用される油圧回路
の一例を示す。図3(a)はいわゆるクロス回路、同(b)
はいわゆる絶対圧回路である。
【図4】従来のリリーフ弁を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 ケーシング 11a シート面 20 プランジャ 21 貫通穴 30 第一スプリング 40 液室 50 緩衝用ピストン 51・52 連通孔 60 第二スプリング 70 ダンピング室

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 絞り部を含む貫通穴を有し第一のスプリ
    ングによってシート面に押し付けられるプランジャと、
    その貫通穴を介して一次ポートに連通する液室をはさ
    み、第一のスプリングよりも力の弱い第二のスプリング
    にてプランジャ寄りに押される緩衝用ピストンとを備え
    る差動式直動形リリーフ弁であって、 上記ピストンの反プランジャ側の端面を囲むダンピング
    室を設けるとともに、そのピストンについてダンピング
    室側の受圧面積を上記液室側の受圧面積よりもやや小さ
    くし、かつ、そのピストンが無変位位置付近にあるとき
    にのみ液室とダンピング室との間をつなぐ連通孔を形成
    する一方、 ダンピング室と戻りポートとの間に、第二のスプリング
    に抗するピストンの変位に応じて開度の減少する絞り流
    路を設けたことを特徴とするリリーフ弁。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9249879B2 (en) 2010-08-27 2016-02-02 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Hydraulic drive system for hydraulic working machine

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