JPH0562641A - 質量分析計 - Google Patents

質量分析計

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JPH0562641A
JPH0562641A JP3226882A JP22688291A JPH0562641A JP H0562641 A JPH0562641 A JP H0562641A JP 3226882 A JP3226882 A JP 3226882A JP 22688291 A JP22688291 A JP 22688291A JP H0562641 A JPH0562641 A JP H0562641A
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JP
Japan
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capillary
wire
sample solution
tip
mass spectrometer
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Pending
Application number
JP3226882A
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English (en)
Inventor
Minoru Sakairi
実 坂入
Tsudoi Hirabayashi
集 平林
Yasuaki Takada
安章 高田
Hideki Kanbara
秀記 神原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】試料溶液を静電噴霧するためのキャピラリ19
の内部に導電性のワイヤ10を挿入し、このワイヤ10
先端をキャピラリ19先端から突き出させ、ワイヤ10
先端で静電噴霧を行わせることを特徴とする質量分析
計。また、試料溶液の表面張力を低下させる物質を含む
溶液を試料溶液に混合させる経路を設けた。 【効果】非常に細かい溶滴が生成するようになり、この
効果、溶滴からイオンを抽出しやすくなり、溶液クロマ
トグラフィ・質量分析計の感度がアップする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛋白質などの不揮発生
物質の分離分析に重要な液体クロマトグラフィと質量分
析法を結合した装置、すなわち、液体クロマトグラフィ
・質量分析法におけるインタフェイスに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、分析の分野では混合物分析のため
の液体クロマトグラフィ・質量分析法の開発が最重要視
されている。参考のために、質量分析計に電場分析部と
磁場分析部からなる二重収束質量分析計を用いた液体ク
ロマトグラフィ・質量分析計の全体の構成を図6に示し
た。この構成は四重極質量分析計などの他の質量分析計
を用いた場合でも同じである。液体クロマトグラフィ1
から溶出してくる溶液中の試料は配管2によりイオン源
3に導入される。イオン源3はイオン源用電源4により
信号ライン5を介して制御されている。イオン源3で生
成した試料分子に関するイオンは、電場分析部6aと磁
場分析部6bよりなる質量分析部6に導入されて質量分
析される。これらの電場分析部6aと磁場分析部6bは
排気系7により真空に排気される。質量分析されたイオ
ンはイオン検出器8で検出され、検出信号は信号ライン
5を介してデータ処理装置9に送られる。
【0003】さて、このように液体クロマトグラフィ・
質量分析法の原理は簡単であるが、液体クロマトグラフ
ィは溶液中の試料を扱うのに対して、質量分析法は気体
中のイオンを扱うという相性の悪さから、この方法の開
発は非常に困難なものとなっている。この問題を解決す
るためにいくつかの方法が提案されているが、その代表
的なものには、アナリティカル ケミストリー 198
7年、59巻、2642頁に記載されているように、イ
オンスプレイ法がある。
【0004】この方法では、図7に示したように、以下
のようにしてイオンを検出する。まず、液体クロマトグ
ラフィ1から溶出してくる試料溶液を金属製キャピラで
被覆されたヒューズドシリカキャピラリに導入する。こ
の金属製キャピラリと対向する電極間にkVの電圧を印
加すると、ヒューズドシリカキャピラリの先端で試料溶
液がコーン状態となってその先端から微小液滴が生成す
る、いわゆる、静電噴霧現象が起こる。イオンスプレ法
ではさらに金属製キャピラリのまわりから窒素などのガ
スを流し、微小液滴の微粒化を促進させる。さらに、生
成した微小液滴に向けて窒素などのガスを対向電極側か
ら吹き付け微小液滴の気化を促進させる。以上のような
過程を経て生成したイオンはノズルから直接真空中に導
入され、高真空下の質量分析部で質量分析される。
【0005】静電噴霧により生成した微小液滴からイオ
ンを取り出すには、まずできるだけ細かい液滴を作って
おくことがポイントとなる。従来法では、試料溶液をキ
ャピラリを用いた静電噴霧により微粒化している。静電
噴霧では、できるだけキャピラリ先端に電界を集中さ
せ、キャピラリ先端における試料溶液のコーンを鋭くさ
せるほど細かい液滴が生成しやすいが、そのためにはキ
ャピラリの外径をできるだけ小さくする必要がある。し
かし、キャピリではその外径を数十μm以下の小さな径
にすることが技術的に困難であり、従って、キャピラリ
を用いる静電噴霧法では十分微小な液滴が得にくいとい
う欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、非常
に微小な液滴を生成することが可能である静電噴霧イオ
ン源を備えた液体クロマトグラフィ・質量分析計を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、液体クロマ
トグラフィから溶出してくる試料溶液をキャピラリ内に
挿入したワイヤ先端で静電噴霧し、しかも使用する試料
溶液の表面張力が高い場合には、表面張力を低下させる
溶液を混合させることによって達成される。
【0008】
【作用】本発明の結果、液体クロマトグラフィから溶出
してくる試料溶液を静電噴霧により非常に細かな微小液
滴にすることができ、その結果、液滴からイオンが生成
しやすくなり、液体クロマトグラフィ・質量分析計の高
感度化が可能となった。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1を用いて説明す
る。
【0010】図1には、本発明の一実施例になる静電噴
霧によるイオン源部分の構成を示した。液体クロマトグ
ラフィ1からの溶出液は試料溶液導入配管14を介して
試料溶液導入用三方コネクタ12内に導入される。
【0011】試料溶液導入用三方コネクタ12には続い
て表面張力低下剤導入用三方コネクタ15が接続されて
おり、試料溶液は表面張力低下剤導入用三方コネクタ1
5内でポンプ18によって押し出された表面張力低下剤
が混合され(図3のコネクタ部分の拡大図参照)、この
結果生成した混合溶液が最終的にキャピリ19に導入さ
れる。表面張力低下剤としては、簡単なアルコール数か
らアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムのような陰イ
オン表面活性剤などの溶液を用いてもよい。試料溶液の
表面張力が十分低い場合には表面張力低下剤を混入させ
る必要はなく、このときは三方コネクタ15の表面張力
低下剤を導入する経路を盲ナットで閉じればよい。ま
た、これが面倒であれば、表面張力低下剤を導入する経
路にニードルバルブ等を用いて簡単に表面張力低下剤の
導入を遮断できるようにしてもよい。
【0012】また、キャピラリ19,表面張力低下剤導
入用三方コネクタ15,試料溶液導入用コネクタ12内
には、ワイヤ10がその先端がキャピラリから少し出る
ように挿入されており(図2(b)(c)参照)、この
ワイヤ10はワイヤ支持用コネクタ11で固定されてい
る。ワイヤのキャピラリに対する飛び出し量は1mm以下
とし、ワイヤの材質には金属あるいは炭素等が有効であ
る。また、ワイヤ先端のばりを除去するため研摩してお
くことは有効である。ワイヤ先端はシャープにしてもよ
いし、また球状にしておいてもよい。
【0013】ここで、図1の例では、ワイヤ10は固定
されているが、図4に示すように、ワイヤ末端に取り付
けたワイヤガイド29を介して、ワイヤ移動用雌ねじ2
6を試料溶液導入用三方コネクタ12に固定されたワイ
ヤ移動用雄ねじ27に対して回転することによって、ワ
イヤ10を移動できるようにしてもよい。こうすれば、
イオン量が最大となるワイヤのキャピラリ先端に対する
位置が実験的に決定できる。
【0014】従来のキャピラリを用いる静電噴霧法だ
と、キャピラリの外径がそれほど小さくないため電界が
キャピラリ先端に集中せず、従って、細かい液滴が生成
しにくかったが、本発明により電界が細いワイヤ先端に
集中する結果、コーンが鋭くなり、それだけ微小の液滴
が生成するようになった。この結果、液滴からイオンを
抽出しやすくなり、液体クロマトグラフィ・質量分析計
の感度がアップした。
【0015】図5には、外径0.3mm ,内径0.1mm の
ステンレスキャピラリに、ワイヤ先端がステンレスキャ
ピラリの先端から0.3mm 出るように外径0.05mm の
タングステンワイヤを挿入した場合に得られる効果を示
した。グラフィの横軸はキャピラリに印加した電圧、縦
軸はキャピラリ先端から20mmの位置に置いたイオン電
流を計測するためのコレクタで検出された電流量であ
る。ワイヤを挿入した場合の方が低い電圧で静電噴霧が
起こり、得られる電流が多いことがわかる。
【0016】ワイヤを挿入したキャピラリを用いること
は、キャピラリが加熱噴霧して、直接、イオンを生成さ
せる方法(特願昭63−102508号明細書)や、キャピラリ
を加熱噴霧して生成した分子をコロナ放電によりイオン
化する方法(特願昭58−233668号明細書)にも有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の系統図。
【図2】従来のキャピラリと本発明におけるワイヤを挿
入したキャピラリの断面図。
【図3】試料溶液及び表面張力低下剤の導入部の断面
図。
【図4】ワイヤ支持用コネクタ部の断面図。
【図5】ワイヤを導入した場合としなかった場合の、キ
ャピラリ先端に印加する電圧に対して得られる電流量の
変化を示した特性図。
【図6】液体グロマトグラフィ・質量分析計のブロック
図。
【図7】従来のイオン源の説明図。
【符号の説明】
1…液体クロマトグラフィ、10…導電性ワイヤ、1
1,13,16…コネクタ、12,15…三方コネク
タ、14,17…配管、18…溶液導入ポンプ、19…
キャピラリ、20…噴霧ガス用噴出口、21…ガスボン
ベ、22…気化ガス用噴出口、23…イオン源ハウジン
グ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神原 秀記 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大気圧下で強電界を用いてキャピラリの先
    端から試料溶液を噴霧しイオンを生成させる静電噴霧イ
    オン源と、生成したイオンを高真空中に導入するための
    差動排気系と、イオンを質量分析するための質量分析部
    とかなる質量分析計において、前記試料溶液を静電噴霧
    するための前記キャピラリの内部に導電性のワイヤを挿
    入し、前記ワイヤの先端を前記キャピラの先端から突き
    出させ、前記ワイヤの先端で静電噴霧を行わせることを
    特徴とする質量分析計。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記試料溶液の表面張
    力を低下させる物質を含む溶液を前記試料溶液に混合さ
    せる経路を設けた質量分析計。
JP3226882A 1991-09-06 1991-09-06 質量分析計 Pending JPH0562641A (ja)

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JP3226882A JPH0562641A (ja) 1991-09-06 1991-09-06 質量分析計

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5945678A (en) * 1996-05-21 1999-08-31 Hamamatsu Photonics K.K. Ionizing analysis apparatus
JP2006153603A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Hitachi High-Technologies Corp キャピラリーカラム接続部材及びエレクトロスプレーイオン源
JP2008021455A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Shimadzu Corp 液体クロマトグラフ質量分析計

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JP4521255B2 (ja) * 2004-11-29 2010-08-11 株式会社日立ハイテクノロジーズ キャピラリーカラム接続部材及びエレクトロスプレーイオン源
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