JPH0562613B2 - - Google Patents

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JPH0562613B2
JPH0562613B2 JP60255161A JP25516185A JPH0562613B2 JP H0562613 B2 JPH0562613 B2 JP H0562613B2 JP 60255161 A JP60255161 A JP 60255161A JP 25516185 A JP25516185 A JP 25516185A JP H0562613 B2 JPH0562613 B2 JP H0562613B2
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dicyclopentadiene
norbornene
monomer
solution
manufacturing
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Uiruamu Kuroshuitsutsu Danieru
Harorudo Naamu Suteiiun
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Hercules LLC
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Hercules LLC
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Publication of JPH0562613B2 publication Critical patent/JPH0562613B2/ja
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は精製されたノルボルネン・タイプのシ
クロオレフイン、特にジシクロペンタジエンの、
メタセシス触媒系による塊状重合と、重合したジ
シクロペンタジエン単位を少くとも約50%含む熱
硬化した実質的な架橋したポリマー組成物に関す
る。 別に指定されない限り、「ノルボルネン・タイ
プ」という語はノルボルネンまたはジシクロペン
タジエンのそれのような歪んだ5員環を有するシ
クロオレフインを意味する。 米国特許4002815号は、ガソリン、ナフサ、塩
素化炭化水素、芳香族溶剤のような普通の溶媒に
溶解するシクロペンテンとジシクロペンタジエン
のコポリマーを造るためにジアルキルアルミニウ
ム・ヨージド、アルキルアルミニウムジヨージド
またはトリアルキルアルミニウム化合物と元素状
ヨウ素の混合物を使用する溶液重合法を開示して
いる。米国特許3557072号は、ジメタノオクタヒ
ドロナフタレン(“DMON”と呼ばれる)から誘
導されるノルボルネン・タイプのシクロオレフイ
ン・プラストマーの製法を開示している。米国特
許4426502号は反応混合物、即ち、反応射出成形
系においてメタセシス触媒系を使用する方法によ
る、ノルボルネン環を含む環状オレフインの塊状
重合法を開示している。重合時間を延長するため
のアルコキシ基を有する共触媒の改良も開示され
ている。 米国特許4400340号は、反応射出成形法(RIM
法と呼ばれる)により、メタセシス触媒系を使用
する熱硬化した架橋したポリ(ジシクロペンタジ
エンの製法を開示している。RIM法は2種以上
の低粘度の反応剤の流れを混合し、型内に注入
し、そこで速やかに不融解性の固体塊に硬化させ
ることを含む。 この特許は、ハロゲン化タングステン、オキシ
ハロゲン化タングステンのようなメタセシス触媒
系の触媒を含む一つの反応剤の流れと、ハロゲン
化アルキルアルミニウムのようなメタセシス触媒
の活性化剤(供触媒)とジシクロペンタジエンを
含む少くとも一つの反応剤の流れを含むもう一つ
の流れを開示する。タングステンを含む触媒は好
ましくはWCl6またはWOCl4である。アルキルア
ルミニウム化合物はトリアルキルアルミニウム、
ジハロゲン化アルキルアルミニウムまたはハロゲ
ン化ジアルキルアルミニウムであつて、アルキル
基が1ないし10個の炭素原子を含むものか、その
混合物でよい。 高い衝撃強度および高いモジユラス(弾性率)
を有する熱硬化したジシクロペンタジエンのホモ
ポリマーとジシクロペンタジエンとシクロペンテ
ンのコポリマーを製造する、二つの部分からなる
メタセシス触媒の使用を開示する他の米国特許は
米国特許4469809;4481344および4485208号であ
る。米国特許4436858号と4485208号は、衝撃強度
と増加するためにジエステルおよびグリセリド可
塑剤のようなエステル可塑剤の使用を開示してお
り、後者はまた約10%までのノルボルネンのよう
な別のモノマーを混合することを開示している。 熱硬化ポリマー生成物はガソリン、ナフサ、塩
素化炭化水素、芳香族溶剤等の通常の溶剤には不
溶であり、高い衝撃強度を有し、高温で流れにく
い傾向を有する。これらはRIM法で容易に合成
成形される。 RIM系が有効であるためには、ある種の要件
が満されねばならぬ。1)個々の流れが安定で、
おかれている条件下で妥当な貯蔵寿命を有しなけ
ればならぬ。2)混合部において硬化することな
く流れを混合できねばならない。3)型に注入さ
れる時、材料が速やかに固体に固化しなければな
らぬ。 既知のメタセシス触媒重合において使用される
タングステン含有触媒は好ましくはジシクロペン
タジエンモノマーと相溶する。タングステン化合
物は、もし変性されないと、速やかにモノマーを
重合させるので、まずは少量の適当の溶媒に懸濁
して使用すべきである。溶媒はタングステン化合
物と反応するものであつてはならない。例えば、
ハロゲン化タングステンが使用される場合、溶媒
はハロゲン化されてはならない。好適溶媒の例は
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンおよびトリクロロベンゼン
である。タングステン化合物の濃度が溶液1リツ
トルにつき約0.1〜1.0モルの間になるように加え
られる。 活性化剤も好ましくはジシクロペンタジエンモ
ノマーと相溶する。 市販で入手できるジシクロペンタジエンはエン
ド−DCPD(3a,4,7,7aテトラヒドロ−4,
7−メタノ−1H−インデン)である。エキソ異
性体は、市販では得られないが、同様に使用する
ことができる。市販品位のモノマーの得られる最
高純度(97重量%ジシクロペンタジエン)のもの
も精製することなしには重合に使用できない。市
販品は、不純物が重合を阻害しないように精製さ
れなければならない。低沸点成分が除去されねば
ならない。このことは数%の4〜6の炭素原子を
含む揮発性成分、即ち、およぞ90±3Torrの絶対
圧で100℃未満で蒸留される揮発性成分を除くこ
とによつてなされる。しばしば出発材料をモレキ
ユラーシーブ、アルミナ、シリカゲル等の吸着剤
で処理することが好ましい。水分の存在は(触媒
系中の触媒および活性化剤成分の加水分解によ
り)重合を阻害するので、出発材料の水分は約
100ppm未満にすべきである。水分は減圧下に共
沸蒸留によつて除去される。 公知の特許に前記の米国特許4400340号は、触
媒系の成分が組合せられる時、結果としてのシク
ロオレフイン(例えば、ジシクロペンタジエン)
のタングステンに対する比はモル数で約500:1
ないし約15000:1、好ましくは2000:1であり、
ジシクロペンタジエン:アルキルアルミニウムの
比はモルで約100:1ないし約200:1、好ましく
は約200:1ないし約500:1である。 公知の特許による好ましい組み合せにおいて、
充分なジシクロペンタジエンが、上記のように調
製された0.5モル/のタングステンを含む触媒
溶液に加えられ、最終的タングステン化合物濃度
は0.007モル/となる。これはジシクロペンタ
ジエン対タングステン化合物比1000:1に相当す
る。充分なジシクロペンタジエンが上記のように
調製された塩化ジエチルアルミニウム
(Et2AlCl)溶液に加えられ、アルキルアルミニ
ウム濃度が0.048Mとなる。これはジシクロペン
タジエン対アルキルアルミニウム比150:1とな
る。これら二つの流れは1:1の比で混合され、
ジシクロペンタジエンとタングステン化合物の最
終的な比は2000:1となり、ジシクロペンタジエ
ンとタングステン化合物の最終的な比は300:1
となり、タングステン化合物とアルキルアルミニ
ウムの最終的な比は約1:7となる。 これらの既知のメタセシス触媒系に使用される
タングステン化合物/モノマー溶液の時期尚早の
重合を阻止する(そうしなければ数時間のうちに
起る)ために、約1ないし約5モルのルイス酸ま
たはキレート剤をタングステン化合物1モルにつ
いて加えることができる。好ましいキレート剤は
アセチルアセトンおよび1ないし10個の炭素原子
を含むアルキル基を有するアルキルアセトアセタ
ートを含む。好ましいルイス酸は、ベンゾニトリ
ルやテトラヒドロフランのようなニトリルとエー
テルである。タングステン化合物/モノマー溶液
の安定性と貯蔵寿命の改良はフエノール化合物の
前または後に錯化剤を加えることによつて達成さ
れる。精製シクロオレフイン、例えばジシクロペ
ンタジエンがこの触媒溶液に加えられると、安定
で数ケ月の貯蔵寿命を有する溶液が得られる。 これらの既知のメタセシス触媒系において、誘
導時間は、触媒、活性化剤、モノマーの混合時と
発熱重合の開始を示す発熱の間の時間である。も
し改良されない活性化剤/モノマー溶液が触媒/
モノマー溶液と混合されると、重合は自然に即時
に始まり、混合部分でポリマーの硬化を起す。重
合の開始は活性化剤/モノマー溶液に反応速度調
節剤を加えることによつて遅らせることができ
る。 従来の特許によれば、シクロオレフインの重合
は実質的に15秒から約7.5分で完了する。通常、
重合は約30秒ないし約75秒で実質的に完了する。 エーテル、エステル、ケトン、およびニトリル
はアルキルアルミニウム化合物の調節剤として作
用することが知られている。安息香酸エチル、ブ
チルエーテル、および(2−メトキシエチル)エ
ーテルは好ましいことが知られている。誘導時間
は反応速度調節剤の量を加減することによつて制
御できる。好ましいアルキルアルミニウム対調節
剤比はモル比で約1:1.5ないし約1:5である。 誘導時間はまた温度に依存する。反応が行われ
る温度が上昇すると、誘導時間は減少する。従つ
て、高い反応温度で誘導時間を制御するために
は、例えば、適当な調節剤を使用することによつ
て、より活性でない触媒系組成物を使用する必要
がある。 既知の調節剤の一つを使用することの不利は、
重合後に調節剤がポリマーから拡散して、成形物
品の表面にブルーミング(泌み出し)を起し、塗
料の付着を阻害することである。驚くべきこと
に、ポリマーの疎水性非極性を考慮すると、この
ブルーミングが避けられるならば、塗料の付着性
は優秀である。 それ故、ブルーミングの可能性を避けるために
ポリマーに反応速度調節剤を混合し、DCPDおよ
びノルボルネンエステルのコポリマーが、従来技
術の非シクロオレフイン速度調節剤の一つを加え
ることなく、約1分ないし2分15秒で均一に重合
することを確保することが好ましい。 米国特許4400340号に開示された方法によつて
造られる熱硬化架橋ポリ(シクロベンタジエン)
は高い衝撃強度、高い弾性率、および高い程度の
クリープ耐性を有し、多くの用途における荷重負
担能力を有する。自動車への応用において重要で
あるheat sag valuesは、20%の粉砕ガラス繊維
を含む材料において流れに対して平行に約15mm、
直角に約23mmである。線膨脹係数は他のプラスチ
ツクと同様である。 しかしながら、このポリマーのガラス転移温度
Tgは通常120℃以下で、約90℃程度であり得る。
かくして約80〜85℃で軟化し始め、約75℃以上の
温度では使用することができない。(ポリマーの
ガラス転移温度はポリマーの弾性率が、ポリマー
がガラス状態からゴム状態に遷移する時に、急速
に減少する温度と定義される。) 誘導時間の増加と、調節剤のブルーミングの防
止に加えて、これらの熱硬化性ポリマー製品の構
造を、それらが、100℃近くの温度でその性質を
保留するように、例えば、成形物品が塗料を塗ら
れ、塗料が塗布後に炉で加熱されなければならな
いような用途において、また成形物品がポリマー
の後硬化のために加熱されなければならない用途
において、100℃近くの温度でその性質を保留す
るように改良することが望ましい。 本発明によれば、ノルボルネン・タイプのシク
ロオレフインモノマーと、触媒としてのモノマー
可溶性または溶媒可溶性のタングステン化合物と
活性化剤としてのジアルキルアルミニウム化合物
を含み、ノルボルネン・タイプのシクロオレフイ
ンを重合させるためのメタセシス触媒系からなる
反応組成物は、それが少くとも約5重量%の、ノ
ルボルネン・タイプのシクロオレフインコモノマ
ーであつて、その重合状態で、該ノルボルネン・
タイプのシクロオレフインが重合後に有するであ
ろうガラス転移温度Tgよりも高いガラス転移温
度Tgを有するか、重合中に開裂し、架橋の数を
増すような反応性二重結合を有するか、またはモ
ノマー構造中で4個以上の環を含むか、またはノ
ルボルネン構造の5−位置に極性置換基を有し、
該置換基は1個以上のヘテロ原子を含む懸垂基で
あり、シクロオレフインモノマーの残りの部分は
非極性であるものを含む。 本発明による反応組成物が重合させられる時、
ポリマー生成物のガラス転移温度は、該ノルボル
ネン・タイプのシクロオレフインモノマー(好ま
しくはジシクロペンタジエン)がホモ重合後に有
するであろうガラス転移温度Tgより高いガラス
転移温度Tgを重合状態で有するコモノマーを混
合することによつて高められる。 Tg値の上昇は例えばDCPDのTgと、コモノマ
ーのそれとの差によつて示されるよりは、比例的
により大またはより小であり得る。コモノマーに
おける極性置換基の存在はTgを高める効果を有
するであろう。 ポリマー生成物のガラス転移温度はまた、反応
組成物中のコモノマーが、トリメチロールプロパ
ン−トリス−(5−ノルボルネン−2−カルボキ
シレート)(TPNC)のように、重合中に開裂し
て架橋の数を増すような2個以上の反応性二重結
合を有するならば、高められる。1,4,5,8
−ジメタノ−1,4,4a,5,8,8a−オクタ
ヒドロナフタレン(DMON)のような、モノマ
ー構造中に4個以上の環を有するコモノマーはポ
リマーの主鎖の剛性とその屈曲や回転に対する抵
抗を増し、かくしてポリマーのガラス転移温度を
高める。 好ましくは、ノルボルネン・タイプのシクロオ
レフインにおける懸垂極性官能基はノルボルネン
構造の5−位置における置換基としてのエステル
化されたヒドロキシル、またはカルボキシル基
(−OCORまたは−COOR)、ハロゲン原子、また
はニトリル基(CN)はアルキレン基、好ましく
はメチレンを介して5−位置に懸垂し、場合によ
り5−位置における共置換基として1〜6個の炭
素原子を含むアルキル基を有してもよいものと定
義される。最も好ましくは極性ノルボルネン・タ
イプのシクロオレフインはエステル類、特に2以
上のノルボルネン環を結合するエステルである。 例えば、架橋密度の実質的増加(コポリマーの
膨潤の程度によつて測定される)はシクロペンタ
ジエンと多官能アクリレートの2:1または3:
1デイールス・アルダー付加物、例えば、トリメ
チロールプロパン・トリアクリレート(これは
3:1付加物である)、エチレングリコール・ジ
アクリレート、エチレングリコール・ジメタクリ
レート、1,4−ブタンジオール・ジメタクリレ
ートおよび1,4−ブタンジオール・ジアクリレ
ート(これらは2:1付加物である)、およびシ
クロペンタジエンとアジピン酸ジアリルの2:1
付加物によつて得られる。 好ましくは、ノルボルネン・タイプのシクロオ
レフイン・コモノマーは約1ないし30重量%の濃
度で存在する。最も好ましくは、コモノマーは約
10ないし25重量%である。好ましい量は全く好み
の問題で、コモノマーのTg、その極性特性(も
し有するなら)、所望のTg上昇程度、一次(主)
モノマーのTg、および以前に分つているTg上昇
効果の程度に依存する。 生成物の密度は充填剤も入れて約1.2g/mlか
ら約0.04g/mlである。 ポリマーの架橋密度は適当な溶媒中で試料を膨
潤させ、ついで乾燥することによつて測定でき
る。架橋間の平均分子量がポリマーの膨潤量から
「ゴム弾性理論」に基づく既知の方程式、または
試料のTgの上の貯蔵弾性率(storage modulus)
(G′)から慣用の動力学的分析(dynamic
mechanical analysis)によつて計算することが
できる。ポリマーがより高度に架橋すればする
程、同じ溶媒のなかで同様のポリマーは別の試料
と比較して膨潤しなくなる。 RIMによる開環重合によつて形成されるポリ
(ジシクロペンタジエン)は膨潤実験と動力学的
実験によつてポリマー鎖の7繰り返し単位につき
およそ1個の架橋を有することが見出された。 ここに使用される材料のパーセンテージは、特
記しない限り、重量によるものであり、「溶媒」
はモノマー、または触媒が容易に溶解する液体で
ある。 好適な反応溶液は、ジシクロペンタジエン;シ
クロペンタジエンとトリメチロールプロパン・ト
リアクリレート、エチレングリコール・ジアクリ
レートまたはエチレングリコール・ジメタクリレ
ートのデイールス・アルダー付加物のような極性
ノルボルネン・タイプ・シクロオレフイン・エス
テル;およびトリアルキルアルミニウムからな
る。ただしジシクロペンタジエン対トリアルキル
アルミニウムのモル比が約80:1ないし約1300:
1、より好ましくは約200:1ないし約500:1で
ある。好ましいトリアルキルアルミニウムはトリ
−n−オクチル・アルミニウムである。 非極性Tg上昇コモノマーが、好ましくはビス
(2−メトキシエチル)エーテルのような非モノ
マー調節剤とともに使用される時、最大効果のた
めには、調節剤は、モノマーの組合せに、トリア
ルキルアルミニウムを加える前に、好ましくはト
リアルキルアルミニウム対ビス(2−メトキシエ
チル)エーテルモル比少くとも1:0.5、より好
ましくは約1:1ないし約1:4で加える。 好ましい触媒組成物は、酸素供与体をWCl6
制御した条件下で加えて調節され、約10ないし75
モル%のWOCl4と約25ないし90モル%のWCl6
らなる。酸素供与体は湿つたN2ガス、水和無機
塩例えばFeSO4・7H2Oまたはt−ブタノールで
ある。酸素供与体の好適割合はタングステンの約
0.25モル%である。 カルボン酸のエステルのような、ある種の極性
官能基はゆつくりトリアルキルアルミニウム化合
物と反応して触媒活性化剤として有効でない生成
物を生ずる。それ故、トリアルキルアルミニウム
化合物が活性化剤として、または活性化剤中に用
いられる場合、極性コモノマーは触媒を含む反応
組成物の一部にのみ含まれるべきであるか、重合
の直前に活性化剤と調節剤の溶液に加えられるべ
きである。 フエノール化合物とアセチルアセトン(acac)
がシクロオレフイン中の系をそれぞれ可溶化し、
安定化するために加えられる。このようにして調
製された触媒は、1400:1ほども高いシクロオレ
フイン対触媒比で、DCPDのようなシクロオレフ
インの重合に有効である。 一次(主)ノルボルネン・タイプのシクロオレ
フインモノマーは次のような歪んだ5員環構造を
有する。 式中、RとR1は水素1〜5個の炭素原子を有
するアルキル基、2個の環炭素原子とともにR,
R1によつて形成される3〜5個の炭素原子を含
む飽和または不飽和の基である。 好適なノルボルネン・タイプの一次(主)シク
ロオレフインモノマーはノルボルネンとDCPDで
あり、好ましくは、本発明の方法に使用されるシ
クロオレフイン反応組成物は少くとも50重量%の
DCPDを、より好ましくは80重量%のDCPDを含
む。 市販最高純度の97重量%のDCPDは蒸留によつ
てRIMに使用可能なものとされる。例えば、1
インチ(2.54cm)のインタロツクス・サドルを充
填したカラムは約70〜75%の収率で精製ジシクロ
ペンタジエンを回収させる。重合禁止剤のあるも
のの相対的揮発性はジシクロペンタジエンのそれ
に非常に近いからである。 粗ジシクロペンタジエン中の重合禁止剤は充分
に明らかにされていないが、疑われる汚染物はエ
ポキシド、アルコール類、アルデヒド類その他の
酸素含有化合物である。酸素含有化合物は一般に
中等度または高度の極性を有し、アルミナやゼオ
ライトに吸着される。 97%純度の市販ジシクロペンタジエン中の主要
な揮発性不純物はイソプレン、シス/トランス−
1,3−ペンタジエンであり、それらは重合に影
響しないが、RIM法には好ましくない。揮発性
化合物は単に蒸留によつて除去される。 次の実施例は適当なコモノマーの製造を例示す
る。 実施例 1 1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
8,8a−ヘキサヒドロナフタレン(DMHN) DMHNが実施例1において、ビシクロ
〔2.2.1〕−2,5−ヘプタジエン(ノルボルナジ
エン)とシクロペンタジエンを次式()に従つ
て反応させて合成される。 ノルボルナジエン(5.0Kg)を5ガロンのオー
トクレーブ(反応器)に、内部を窒素雰囲気に保
ちながら、装入した。ついでDCPD(1.35Kg)を
反応器に装入した。 反応器を5時間撹拌しながら180℃に加熱し、
さらに16時間180℃に保つた。反応器を室温に冷
却し、その後反応器の栓を開き、開放して内容物
を取り出した。DMHNを充填カラムで蒸留して
精製した。過剰のノルボルナジエン(BP70=38
℃)をまず70Torr(mmHg)の圧力で蒸留して除
き、DMHN(BP10=90℃)は10Torrで蒸留して
1.84Kgの生成物を得た。 実施例 2 トリシクロ〔8.2.1.0〕トリデカ−5,11−ジエ
ン(TTD) TTDが、実施例2において、1,5−シクロ
オクタジエンとシクロペンタジエンを反応()
に従つて合成される。 ジシクロペンタジエン(50g)と150gの1,
5−シクロオクタジエンを反応器に装入し、混合
物を2時間190℃に加熱し、さらにその温度に4
時間保つてから放冷した。TTDは、まず過剰の
1,5−シクロオクタジエンを5Torrの圧力で蒸
留して除き、ついで、TTD(BP50=80℃)を
0.05Torrで蒸留して63gの生成物を得た。 実施例 3 トリメチロールプロパン−トリス−(5−ノル
ボルネン−2−カルボキシレート)(TPNC) TPNCが、トリロチロールプロパン・トリア
クリレートとシクロペンタジエンを反応()に
従つて合成される。 14.8gのトリメチロールプロパン・トリアクリ
レートを150mlの塩化メチレンに溶解した溶液を
窒素で15分スパージした。シクロペンタジエン
(42.8ml、0.52モル)をシリンジで1回で加え、
混合物を3時間40℃に加熱した。冷却後、塩化メ
チレンと過剰のシクロペンタジエンを回転蒸発器
を用いて高真空下で除去して、生成物を得た。 実施例 4 エチレン−ビス−(5−ノルボルネン−2−カ
ルボキシレート)(ENC) ENCがエチレングリコール・ジアクリレート
とシクロペンタジエンを反応()に従つて合成
する。 17.0g(0.100モル)の蒸留したエチレングリ
コール・ジアクリレートを200mlの塩化メチレン
に溶解した溶液を0.5の反応器中で窒素でスパ
ージした。シクロペンタジエン(46g、0.70モ
ル)をシリンジで1回に加え、窒素雰囲気下で4
時間40℃に加熱した。混合物を冷却し、塩化メチ
レンと加剰のシクロペンタジエンを回転蒸発器で
除去した。粗生成物を100gの中性アルミナを充
填したカラムでクロマトグラフ法によつて精製
し、まず1.5のヘキサンで溶離し、ついで、ヘ
キサンと塩化メチレンの1:1混合物4で溶離
した。ヘキサン/塩化メチレンを留去して精製
ENCを得た。 実施例 5 エチレン−ビス−(2−メチル−5−ノルボル
ネン−2−カルボキシレート(EMNC) EMNCがまず、21.0g(0.200モル)のメタク
リロイル・クロリドを50mlのエーテルに溶解した
溶液を、26g(0.39モル)のシクロペンタジエン
を50mlのエーテルに溶解した溶液に0℃で1時間
かけて加えることによつて合成した。混合物を室
温に加温し、1夜撹拌した。この溶液をカニユー
レで6.10g(0.983モル)のエチレングリコール
と25g(0.32モル)のピリジンを150mlの塩化メ
チレンに溶解した0℃の溶液中に注いだ。混合物
を室温に加温しながら1夜撹拌した。溶液をデカ
ントして沈澱した塩を集め、50mlのヘキサンで2
回洗つた。有機層を5%KOH飽和NaCl溶液200
mlで洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、回転蒸発
器で濃縮した。粗生成物はアルミナカラムでクロ
マトグラフ法により、まず200mlのヘキサンで溶
離し、ついで1の塩化メチレンで溶離して精製
した。塩化メチレンの蒸発により12.5gのEMNC
が得られた。 実施例 6 1,4−ブタン−ビス−(2−メチル−5−ノ
ルボルネン−2−カルボキシレート(BMNC) BMNCが、まず15.5g(0.148モル)のメタク
リロイル・クロリドを25mlのエーテルに溶解した
溶液を、15g(0.23モル)のシクロペンタジエン
を25mlのエーテルに溶解した溶液に、0℃で1時
間かけて加えることによつて合成された。混合物
を室温に加温し、1夜撹拌した。この溶液をカニ
ユーレで6.66g(0.107モル)のエチレングリコ
ールと20g(0.253モル)のピリジンを180mlの塩
化メチレンに溶解した0℃の溶液に注いだ。混合
物を室温に戻しながら1夜撹拌した。溶液をデカ
ントし、沈澱した塩を集め50mlのヘキサンで2回
洗つた。有機層を200mlの5%KOH飽和NaClの
溶液で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、回転蒸
発器で濃縮した。粗生成物はアルミナでクロマト
グラフ法で、まず100mlのヘキサンで、ついで600
mlの塩化メチレンで溶離した。ヘキサンと塩化メ
チレンを蒸発して12.5gのBMNCが得られた。 実施例 7 ビス−(2−ヒドロキシメチル−5−ノルボル
ネン・アジペート(HMNA) 227.5gアジポイル・クロリドを1のエーテ
ルに溶解した溶液を3の反応器で0℃に冷却し
た。31.7gの5−ヒドロキシメチル−2−ノルボ
ルネンを227.5mlのピリジンに溶解した溶液を2
時間かけてゆつくり加えた。混合物を1夜撹拌し
て濾過した。固体分はヘキサンで洗つて濾液と合
し、1の希塩酸溶液と、250mlのNaCl溶液とで
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒とその
他の揮発成分の除去後、粗生成物をアルミナのク
ロマトグラフ法で精製し、271gのHMNAを得
た。 実施例 8 1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
8,8a−オクタヒドロナフタレン(DMON) DMONが、ノルボルネンとシクロペンタジエ
ンを反応()に従つて合成される。 ノルボルネン(76g、0.807モル)を秤取し、
10オンス瓶に入れ、栓をしてスパージした。
DCPD(54ml、0.439モル)をシリンジで加えた。
過剰のノルボルネンを蒸留によつて除去し、生成
物を窒素雰囲気下で蒸留精製して41.7gの
DMONを得た。 シクロペンタジエンとノルボルネンのこの付加
物はただ一つの二重結合を有し、得られるコポリ
マー架橋密度を増加しない。しかしながら、この
コモノマーは四環モノマーで、開環コポリマー内
でポリマー鎖内の繰り返し単位は3個の融合環を
有する。これらの3環単位は相当に低い自由回転
度を有し、従つてDCPDより柔軟性が少なく、そ
の存在はより剛性のポリマー鎖をもたらし、した
がつてより高いTgを示す。同様の結果は、5−
メチルノルボルネンのようなアルキルノルボルネ
ンのシクロペンタジエン付加物についても得られ
る。 以下の実施例はコポリマーの製造を示す。 実施例 9 DCPDのコポリマー タングステン触媒が次のように調製された。t
−ブタノールを、20gのWCl6を70mlの乾燥トル
エンを溶解した溶液と、t−ブタノール対WCl6
モル比0.25で、窒素雰囲気下で混合し、0.73M濃
度のWCl6とWOCl4の触媒溶液を得た。生成した
WCl6対WOCl4のモル比は3対1である。つい
で、11.1gのノニルフエノールを30mlのトルエン
に溶解した溶液を加え、溶液を窒素でスパージし
てHClを追い出した。ついで10.1gの2,4−ペ
ンタジエンをシリンジで加え、溶液を再び窒素で
18時間スパージしてHClを除去した。 アルミニウム・アルキル活性化剤溶液が2.00ml
(0.00376モル)のジエチルアルミニウム・クロリ
ド(DEAC)の1.88M溶液を、8.00mlの蒸留トル
エンと0.64ml(0.0038モル)のシブチルエーテル
で希釈することによつて調製された。 DCPDとDMHNの計量された混合物を含む溶
液(複数)が調製された。ゴムの栓をした窒素で
置換された15mm×125mmの試験管に、コモノマー
の溶液の一つをシリンジで入れた。アルミニウム
アルキル活性化剤(0.15ml、0.054mmol)をシリ
ンジでモノマーに加えた。次に、0.15mlのジブチ
ルエーテルを加えた。熱電対を挿入して反応発熱
を測定し、0.19ml(0.019mmol)の0.1Mタングス
テン触媒を加え、試験管をすばやく振りつて反応
剤を混合する。短時間の後に、混合物は重合し
て、固体の非溶融性塊となる。第1表はコポリマ
ーの%不溶性ゲル、%膨潤(トルエン中)および
示差走査熱量測定で測定したTgを示す。
【表】 実施例 10および11 これらの実施例は10重量%のDMHN(実施例
1で合成)と90重量%のDCPDをRIM法で製造
した例を記す。RIM法によつて得られたDCPD
コポリマーの試料は、アメリカ合衆国インデアナ
州JeffersonvilleのAccuratio Co.製の標準的
RIM機械を使用して得られた。次の記載は、試
料を成形するRIMの標準的手法を例示する。ま
ず、機械の上方に設けた二つのモノマータンクを
閉じて窒素で置換した。タンクはRIM機械の両
側に設けられており、一方のタンクAは後で活性
化剤が加えられるものであり、他方のタンクBは
後で触媒が加えられるものである。 90重量%のDCPDと10重量%のDMHNの混合
物であつて、6重量%のスチレン−ブタジエン・
ゴム(“Stereon720”)を含むものを両側のタン
クに装入した。所望ならば、粉砕したガラス繊維
やウオラストナイト(Wollastonite)のような個
体充填剤を加えることができる。タンクAにはジ
エチルアルミニウム・クロリドを0.048Mの濃度
になるように加え、さらにジ−n−ブチル・エー
テルをエーテル対アルミニウム比が1.5:1にな
るように加えた。次いで、タンクBには、タング
ステン触媒溶液を触媒濃度が0.0071Mになるよう
に加えた。これらの添加は酸素や水分が反応系に
入り込まないように注意してなされ、それぞれの
タンクで材料は完全に混合された。 Aの流れとBの流れの混合は、標準的インピン
ジ型RIM混合部(mixhead)で行われた。活性
化剤/モノマー溶液と触媒/モノマー溶液の混合
比は1:1であつた。インピンジ混合は両方の溶
液を直径0.032インチ(0.08cm)のオリフイスを
通じて、80ml/秒の流速で流すことによつて達成
された。これは約1000psi(70Kg/cm2)のポンプ圧
力を要した。 得られる混合流は、直接、50℃と60℃の間に加
熱された型のなかに注入された。型は1011×1011
×1/811(25.4cm×25.4cm×0.3cm)の板状試料を
形成するための平たい空腔を有するものであつ
た。型に充填してから10ないし30秒後に、型を開
いて、成形された板を取り出した。実施例10では
上に述べた手続きが行われて板は15秒後に取り出
された。実施例11ではモノマー溶液に、1/1611
(1.5mm)に粉砕されたガラス繊維が試料中の含有
量が20%になるように加えられた。これはガラス
を触媒/モノマー溶液および活性化剤/モノマー
溶液の両方にスラリー化することによつてなされ
た。このようにして得られた試料の物理的性質は
第2表に示されている。
【表】 実施例 12 実施例9の手法を、DCPDともにTTD(実施例
2で合成)を使用して、繰り返した。固体の非溶
融ポリマー塊が得られた。これらのコポリマー試
料の不溶性ゲルのパーセンテージと、トルエンに
よる膨潤度(%)と、動力学的分析によつて求め
たTgを第3表に示す。
【表】 実施例 13〜17 アルミニウムアルキル活性化剤溶液を、2.00ml
(0.00376モル)のジエチルアルミニウム・クロリ
ド(deac)の1.88M溶液を8.00mlの蒸留トルエン
で希釈することによつて調製された。種々のモノ
マーの溶液を、タングステン触媒溶液を加えた直
後に試験管を60℃の加熱浴に浸すことによつて60
℃に加熱した。種々のコポリマーについて、コモ
ノマーの種類、%コポリマー、%膨潤、動力学的
分析によつて求めたTgを第4表に示す。
【表】
【表】 実施例 18 実施例9の手法を、DCPDとともにコモノマー
としてDMON(実施例8で合成)を使用して、繰
り返した。すべての場合に、固体の非溶融性のポ
リマー塊が得られた。第5表は、これらのコポリ
マー試料について、%不溶性ゲル、%膨潤(トル
エンによる)、示差走査熱量測定によるTgを示
す。
【表】 実施例 19〜25 これらの実施例においては、実質的に架橋した
ジシクロペンタジエンのポリマーおよびコポリマ
ーが形成された。生成物は触媒モノマー溶液と活
性化剤モノマー溶液を混合して重合溶液を形成
し、それを重合させる。結果とともに第6表に示
してある。タングステン触媒は実施例9に記され
ているように調製された。10mlのモノマーを0.30
mlの触媒溶液に加えた。モノマーと触媒の溶液は
24時間35℃に加温し、その間窒素でスパージして
トルエンとフエノールを蒸発させて実質的に溶媒
を含まない触媒のモノマー溶液とした。活性化剤
溶液は窒素雰囲気下で、8.6mlのモノマーとモノ
マーに溶解した1.0Mのトリ−n−オクチルアル
ミニウム0.39mlを混合して調製された。 これらの実施例において、活性化剤溶液はまた
0.1mlのビス−(2−メトキシエチル)エーテルを
含む。重合の発熱が、5.0mlの触媒モノマー溶液
を5.0mlの活性化剤モノマー溶液に混合後約15〜
25秒で起つた。両方の溶液ははじめは25℃であつ
た。これらは緊密に混合され、混合物は型に注入
された。 実施例19と22においては、引火遅延剤が触媒溶
液に、活性化剤溶液と混合する以前に加えられ
た。実施例21、24および25においては、粉砕ガラ
ス繊維が活性化剤溶液に、触媒溶液と混合する以
前に加えられた。実施例22〜25においては、触媒
溶液と活性化剤溶液の両方に、混合前にエラスト
マーが等量加えられた。
【表】
【表】 実施例 26 この実施例は2−ヒドロキシメチル−5−ノル
ボルネン・アセテートの合成を例示する。 99.2gの2−ヒドロキシメチル−5−ノルボル
ネンと50mlのピリジンの溶液に、84.0gの無水酢
酸を100mlのクロロホルムに溶解した溶液を滴下
して加えた。この混合物を室温で1夜撹拌し、続
いて還流下に3時間加熱した。冷却した反応混合
物を水中に注いで未反応無水酢酸を加水分解し
た。層は分離し、有機相を等量のヘキサンで希釈
し、混合物を水で繰り返し洗つてピリジンの大部
分を除く。希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液、および飽和塩化ナトリウム溶液による最終洗
浄によつて有機相から、ピリジン、酢酸、水が除
かれる。硫酸マグネシウムによる乾燥と回転蒸発
器による溶剤の除去により、淡黄色で快い臭を有
する油状物としての粗生成物137gを得た。これ
は容量で2倍量のヘキサンで希釈し、300gの中
性アルミナのカラムに通し、ヘキサンでもはや溶
離液中に溶離物が見出されなくなるまで溶離し
た。ヘキサンの留去と、残渣の真空蒸留(55℃/
0.8mm)により、103.1g(84%)のアセテートが
透明な、特徴的な果実臭を有する油状物として得
られた。赤外分光スペクトル:3139,3061,
2965,2868,1741,1361,1235,1028,714cm
-1;65MHz NMR(CDCl3);2.02(H3CCO2 -。 実施例 27 この実施例は2−ヒドロキシメチル−5−ノル
ボルネン・アジペートの別の合成を例示するもの
である。 62.0gの2−ヒドロキシメチル−5−ノルボル
ネンと100mlのピリジンの溶液を窒素雰囲気下で
0℃に冷却し、これに45.7g(36.4ml)の蒸留し
た(107℃、2mm)アジポイル・クロリドを200ml
のクロロホルムに溶解した溶液を滴下して加え
た。添加完了後に氷浴を除き、混合物を室温で1
夜撹拌した。反応混合物を容量で2倍量のヘキサ
ンで希釈し、希塩酸で繰り返し洗浄してピリジン
を除去した。ついで、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液と飽和NaCl溶液で洗い、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を除去すると95.53g(104
%)の粗生成物が快い臭を有する黄色の油状物と
して得られた。粗生成物を真空下で蒸留する
(206゜/0.4mm)と、93.82g(82%)の生成物がほ
とんど無色無臭の油状物として得られた。この生
成物を容量で2倍量のヘキサンで希釈し、250g
の中性アルミナに通し、ヘキサンで容離し、減圧
下に溶媒を留去して最終的に水様の生成物を75%
の収率で得た。赤外線吸収スペクトル:3120,
3061,2965,2870,1735,1170,714cm-1。 実施例 28 この実施例はメチル−5−ノルボルネン−2−
カルボキシレートの合成を例示する。 0℃の100mlの無水エーテルに、30mlのシクロ
ペンタジエンと32mlのメチル・アクリレートを混
合した。氷浴を取り除いて、混合物を1夜撹拌し
た。溶媒、未反応のメチル・アクリレートおよび
シクロペンタジエンを室温で減圧下に除去した。
混合物から物質が留去されるにつれて次第に0.5
mmまで減圧した。所望のメチルカルボキシレート
のエピマー混合物は42〜43℃/0.5mmで留出した。
赤外線吸収スペクトル:3118,3060,2965,
2941,2862,1734,1428,1329,1264,1190,
1024,704cm-1;60MHz NMR:endo/exo=
80/20。 実施例 29〜31 DCPDと2−ヒドロキシメチル−5−ノルボル
ネン・アセテート、2−ヒドロキシメチル−5−
ノルボルネン・アジペートおよびメチル−5−ノ
ルボルネン−2−カルボキシレートのコポリマー
が実施例13〜17の手法によつて製造された。 本発明によつて製造されたこれらのコポリマー
のゲル膨潤度の決定法は次の通りである。コポリ
マーの試料5gをその試験から取り(試験管を破
壊する)、帯のこぎりで注意深く、円柱軸に直角
に1〜2mmの厚さの切片に薄切りにする。ぎざぎ
ざを除き、各薄切り切片をミリグラムまで秤量
し、ステンレス鋼のワイヤーに通す。これは各コ
ポリマーの試料についてなされ、各試片の順序を
記録しておく。ワイヤーをループにしてコポリマ
ー1gにつき50mlのトルエンの入つたフラスコに
入れ、これを16時間還流加熱した後冷却する。 各ループをフラスコから出し、新鮮なトルエン
を入れた結晶皿に入れ、切片を外し、トルエンを
ぬぐい取り、個々に秤量してから、順序を乱さ
ず、膨潤した切片をこわさないように注意して再
びワイヤーに通し、135℃で窒素の強制通風下に
16時間置く。試料を再び秤量し、ゲル値と膨潤値
を次の式に従つて計算する。 %ゲル=最終的乾燥ポリマーの重量/始めのポリマーの
重量×100 %膨潤度=(膨潤したポリマーの重量)−(最終的乾燥
ポリマーの重量)/最終的乾燥ポリマーの重量×100 次の第7,8表のデータは各コモノマー組成物
の組につき2つの試料を反応させて得た結果に基
づいている。そこに示されている通り、コポリマ
ーはおよそ88.7〜99.2の重量%ゲル値を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタセシス触媒成分および活性剤成分からな
    るメタセシス重合触媒系の存在下でモノマー混合
    物をバルク共重合させてジシクロペンタジエン系
    架橋コポリマーを製造する方法であつて、該モノ
    マー混合物が95〜50重量%のジシクロペンタジエ
    ンを一次モノマーとして含有し、且つ5〜50重量
    %の、重合中に開裂して架橋の数を増す2個以上
    の反応性二重結合を有するか、モノマー構造中に
    4個以上の環を含むか、ノルボルネン構造の5−
    位置に1個以上のヘテロ原子を含む極性置換基を
    含む、ノルボルネン・タイプのシクロオレフイン
    コモノマーを含有することを特徴とするジシクロ
    ペンタジエン系架橋コポリマーの製造方法。 2 ジシクロペンタジエン系架橋コポリマーが、
    ジシクロペンタジエンホモポリマーのガラス転移
    点(Tg)よりも高いガラス転移点(Tg)を有す
    る特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。 3 シクロオレフインコモノマーが重合中に開裂
    する2個以上の反応性二重結合を有するモノマー
    である特許請求の範囲第1項または第2項の製造
    方法。 4 反応性二重結合がノルボルネン・タイプの環
    の中にある特許請求の範囲第3項の製造方法。 5 シクロオレフインコモノマーがジシクロペン
    タジエン系架橋コポリマーの主骨格鎖の剛性と、
    その屈曲や回転に対する抵抗性を増す4個以上の
    環を含む構造を有する特許請求の範囲第1項の製
    造方法。 6 ノルボルネン構造の5−位置にある極性置換
    基が、2個以上のノルボルネン環構造を結合する
    エステル化されたヒドロキシル基またはカルボキ
    シル基である特許請求の範囲第1項の製造方法。 7 極性置換基がシクロペンタジエンと多官能性
    アクリル酸エステルまたはアジピン酸エステルの
    デイールス・アルダー付加物である特許請求の範
    囲第6項の製造方法。
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