JPH0562314A - カセツト装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 標準カセットおよび小型カセットをアダプタ
ーを使用することなしに記録再生できる磁気記録再生装
置のカセット装着装置において、光学的テープ終端検知
手段を利用して専用のスイッチなしでカセットサイズ検
出を行うことにより、従来の標準カセット専用のフロン
トローディング方式の操作性の良さを維持し、２種類の
カセットを使用できる薄型の装置を安価に提供すること
を目的とする。 【構成】 側壁部材４ｂと一体の軸４０に回動自在に検
出レバー４２を設け、カセットホルダー１に標準型カセ
ット３１が挿入された時には遮光部４３で光路穴４４を
ふさぐことにより、カセットサイズを検知する構成とな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、標準型テープカセット
とそれより小型の小型テープカセットとをアダプタを使
用することなしに記録，再生できるように構成した磁気
記録再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、カメラ一体型のＶＴＲの需要が増
し、小型軽量の商品が望まれるために小型のＣ−ＶＨＳ
（登録商標）カセットを用いるものが大半となってきた
が、例えばＣ−ＶＨＳカセットで記録したものをＶＨＳ
カセットを使用するための磁気記録再生装置で再生しよ
うとする場合には、すでに本出願人が特開昭５６−２０
２１９８号公報で提案したカセットアダプターを用いた
り、また特開平２−１３２６７０号公報で提案したよう
にアダプターなしで記録再生できる磁気記録再生装置を
用いたりしていた。さらにＣＤプレーヤーの如きトレー
方式により２種類のカセットを使用できる装置も商品化
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カセッ
トアダプターを用いる場合には、Ｃ−ＶＨＳカセットを
カセットアダプターに装着して後にそのカセットアダプ
ターをＶＨＳカセット専用の装置に装着しなければなら
ず、その操作に煩雑さが伴っていた。また前記提案の磁
気記録再生装置は２種類のカセットに応じた専用のカセ
ット保持機構を持っていたためにカセット装着機構が複
雑なため高価なものとなっていた。さらに、トレー方式
の磁気記録再生装置は、従来のＶＨＳカセット専用の装
置のフロントローディング式のカセット装着装置と比較
すると操作性で劣るものであった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のカセット装着装置は、装置に挿入された標
準型テープカセットおよび小型テープカセットを保持す
るカセット保持手段と、装置に装着されたテープカセッ
トに内蔵された磁気テープを移送するテープ駆動手段
と、磁気テープをテープ駆動手段で移送している時に磁
気テープの始端および終端の透明部分を検知する光学検
知手段と、標準型テープカセットがカセット保持手段に
挿入された時に光学検知手段の光路を遮るカセットサイ
ズ検知手段とを具備したものである。

【０００５】

【作用】この構成により、小型カセットの蓋開け手段を
標準カセットを保持できる大きさのカセット保持手段の
内部に構成できるためにカセット保持機構をひとつしか
必要としないことにより構成が簡潔で、かつ、カセット
サイズを検出するのに専用のスイッチを必要としないた
めに安価でありながら、カセットアダプターを用いるこ
となしに大小２種類のカセットに記録再生でき、かつ従
来のＶＨＳカセット専用の装置のほとんどに用いられて
いるフロントローディング方式のカセット装着装置と同
様の操作性の良さを持ったカセット装着装置を実現する
ことができる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明のカセット装着装置の一実施例
について、添付図面に基づいて説明する。

【０００７】図１は本発明の一実施例によるカセット装
着装置の構成を示す要部斜視図である。図１において、
カセットホルダー１はその側面プレート２ａ，２ｂに構
成した案内ピン３ａおよび３ｂによって、基板３４に略
々垂直に配置されている側壁部材４ａ，４ｂに構成した
案内溝部５ｂ，５ｃに摺動自在に係合している。側壁部
材４ｂに一体的に形成された軸４０に回動自在に支持さ
れたカセットサイズの検出レバー４１は付勢ばね４２に
よって図１の時計方向に回動付勢されており、天板２９
に当接して図１に示す状態にある。検出レバー４１は、
カセットホルダー１にテープカセットが挿入されていな
い時には、図１のように遮光部４３によって側壁部材４
ｂの光路穴４４をふさがない位置にある。図２は本実施
例の要部側面図で標準型カセット３１がカセットホルダ
ー１に挿入されると、標準型カセット３１によって検出
レバー４１は図２の反時計方向に回動させられて、図２
に示すように、遮光部４３によって側壁部材４ｂの光路
穴４４をふさぐ位置まで移動する。図５は、本実施例の
要部側面図で小型カセット３２がカセットホルダー１に
挿入されても、図６の要部正面図に示すように検出レバ
ー４１は小型カセット３２と接触しない位置に構成して
あるので、回動しないようになっている。

【０００８】図８は、本実施例の磁気テープの両端（始
端および終端）を検知する手段を示す斜視図である。基
板３４に設けられた複数のテープ引出し部材４５によっ
て、磁気テープ４６は記録再生ヘッド（図示せず）を内
蔵するガイドドラム４７に添接走行するように引き出さ
れている。テープ端検出手段の発光部４８から発せられ
た光４９は始端検出のための受光部５０と終端検出のた
めの受光部５１に向かうように構成されており、それを
遮るように磁気テープ４６が移送されている。磁気テー
プ４３は磁性体が表面にある部分は光を通さないが、テ
ープ両端には終始端の検知のため透明の部分が設けてあ
り、その部分が来ると受光部５０または受光部５１に光
が入り、テープの端が来たことを検知できるように構成
されている。

【０００９】図９は本実施例の駆動機構の構成を示す斜
視図である。駆動アーム３６および３７は、側壁部材４
ａおよび４ｂに回動自在に支持された軸３９と一体的に
構成されており、先端に設けた逃げ部２５を含めてなる
案内溝２４にカセットホルダー１の側面プレート４ａ上
の主要な案内ピン３ｂ，３ｃがそれぞれ係合している。
駆動アーム３６または３７の片側は軸３９と同芯に歯車
１５を一体で構成している。従動ラック１６は、側壁部
材４ａまたは４ｂに設けた２個の案内片１９ａ，１９ｂ
に水平移動可能となるように案内溝１６ａ，１６ｂで係
合しており、その一端に形成したラック歯１８によって
駆動アーム３６の歯車１５と噛合している。同様に駆動
ラック１７は、側壁部材４ａまたは４ｂに設けた２個の
案内片１９ａ，１９ｂに水平移動可能となるように案内
溝１７ａ，１７ｂで係合しており、駆動アーム３６に一
体の歯車１５と噛合しない領域に構成したラック歯３５
によって駆動モータ（図示せず）によって回転駆動され
る駆動歯車２０と噛合している。従動ラック１６と駆動
ラック１７の間には、付勢ばね５２が張架されており、
従動ラック１６に設けた突起部１６ｃと駆動ラック１７
に設けた角穴１７ｃの端面とで当接してラック歯１８と
ラック歯３５が所定の位置関係になるように構成されて
いる。カセットホルダー１に標準型カセット３１または
小型カセット３２が挿入され、カセットホルダー１が図
７の状態から押し込まれると、駆動アーム３６が回動し
て、付勢ばね５２に抗して従動ラック１６がスライド移
動し、従動ラック１６に設けた遮光部５３が側壁部材４
ａに設けた光路穴５４をふさぎ、始端検出のための受光
部５０に入る光を遮るのでカセットが挿入されたことを
検知できるようになっている。

【００１０】以上のように構成された本発明のカセット
装着装置について、以下その動作について説明する。

【００１１】小型カセット３２が装置前面の挿入口から
カセットホルダー１へ挿入され、図５および図６に示す
状態になった後、さらに小型カセット３２を押し込む
と、駆動アーム３６が図８の時計方向に回動し、駆動ア
ーム３６と一体の歯車１５と噛合するラック歯１８を持
つ従動ラック１６を付勢ばね５２に抗して図１０の右方
向へスライドさせ、図１１に示す状態になる。この時、
突起部１６ｃと角穴１７ｃの端面は離れるため、駆動ラ
ック１７は移動していない。また、従動ラック１６の遮
光部５３が側壁部材４ａの光路穴５４をふさぎ、受光部
５０に光が入らなくなり、カセットホルダー１にカセッ
トが挿入されて押し込まれたことが検知される。受光部
５０に光が入らなくなると、もう一方の受光部５１の状
態を確認する。図５および図６に示すように小型カセッ
ト３２が挿入されても、検出レバー４１は回動しないた
めに受光部５１へ入る光４９は遮断されないので、挿入
されたのは小型カセットであることが判別でき、テープ
引出し部材４５が標準型カセット３１に対応した位置に
あった場合には、図９に示すように小型カセット３２に
対応した位置に移動する。カセットの種類を判別後、磁
気記録再生装置本体に具備されている駆動モーター（図
示せず）が回転を始め、出力歯車２０が回転し駆動ラッ
ク１７が図９の右方向へ移動して、従動ラック１６の突
起部１６ｃと角穴１７ｃで当接する。この後、駆動ラッ
ク１７と従動ラック１６は一体的に移動し、駆動アーム
３６，３７を時計方向に回動せしめる。従って駆動アー
ム３６，３７に設けた案内溝２４に係合された案内ピン
３ｂと一体のカセットホルダー１は側壁部材４ａ，４ｂ
のＬ字状の案内溝部５ｂ，５ｃに沿って水平移動から垂
直移動に至る移動を行い、カセット装着動作を完了し、
図１２の状態になる。

【００１２】この状態において、図１２に示すように駆
動アーム３６，３７は、案内溝２４の逃げ部２５にカセ
ットホルダー１の側面プレート２ａ，２ｂに一体的に構
成された案内ピン３ｂ，３ｄが入り込んだ状態まで回動
している。従って案内ピン３ｂ，３ｄは、駆動アーム３
６，３７に設けられた付勢部材２５によりバネ付勢され
ており、基板３４上に構成してある磁気テープ駆動機構
（図示せず）に装着されている。

【００１３】次に、標準カセット３１を装置に挿入した
場合について説明する。図２は標準カセット３１をカセ
ットホルダー１に挿入した状態を示す要部側面図であ
る。図２において、標準型カセット３１は、カセットホ
ルダー１の所定の位置に挿入されており、検出レバー４
１は標準型カセットにより、図２の反時計方向に回動さ
せられて、遮光部４３によって受光部５１に入る光４９
を遮る位置まで回動している。さらに標準型カセット３
１を押し込むと、小型カセットの場合と同様に従動ラッ
ク１６が移動して受光部５０に入る光４９を遮り、カセ
ットホルダー１にカセットが挿入されたことを検知す
る。この時、受光部５１に入る光４９が検出レバー４１
によって遮られているので挿入されたカセットは標準型
カセットであることが判別できる。従って、テープ引出
し部材４５が小型カセット３２に対応した位置にある場
合には、テープ引出し部材４５は図４に示すように、標
準型カセット３１が基板３４に装着される位置に対応し
た位置に移動する。その後、小型カセットを装着した時
と同様の動作を行って、標準カセット３１を基板３４上
に構成してある磁気テープ駆動機構（図示せず）に装着
する。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明は、装置に挿入され
た標準型テープカセットおよび小型テープカセットを保
持するカセット保持手段と、装置に装着されたテープカ
セットに内蔵された磁気テープを移送するテープ駆動手
段と、磁気テープを前記テープ駆動手段で移送している
時に磁気テープの始端および終端の透明部分を検知する
光学検知手段と、標準型テープカセットがカセット保持
手段に挿入された時に光学検知手段の光路を遮るカセッ
トサイズ検知手段とを具備したことにより、カセット保
持機構がひとつしかないことにより構成が簡潔なために
薄型で、かつ、カセットサイズを検知するための専用の
検知スイッチを必要としないので安価でありながら、カ
セットアダプターを用いることなしに大小２種類のカセ
ットに記録再生でき、かつ従来のＶＨＳカセット専用の
装置のほとんどに用いられているフロントローディング
方式のカセット装着装置と同様の操作性の良さを持った
カセット装着装置を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のカセット装着装置の構成を
示す斜視図

【図２】同実施例のカセット装着装置に標準型カセット
を挿入した状態を示す要部側面図

【図３】同実施例のカセット装着装置に標準型カセット
を挿入した状態を示す要部正面図

【図４】同実施例において標準型カセットを基板のテー
プ引出し可能位置に装着した状態を示す要部平面図

【図５】同実施例のカセット装着装置に小型カセットを
挿入した状態を示す要部側面図

【図６】同実施例のカセット装着装置に小型カセットを
挿入した状態を示す要部正面図

【図７】同実施例において小型カセットを基板のテープ
引出し可能位置に装着した状態を示す要部平面図

【図８】同実施例のテープ終始端検出手段の構成を示す
斜視図

【図９】同実施例のカセット装着装置の駆動機構の構成
を示す斜視図

【図１０】同実施例のカセット装着装置の駆動機構の一
態様を示す要部側面図

【図１１】同実施例のカセット装着装置の駆動機構の一
態様を示す要部側面図

【図１２】同実施例のカセット装着装置の駆動機構の一
態様を示す要部側面図

【符号の説明】

１ カセットホルダー ２ａ 側面プレート ４ａ 側壁部材 ７ 上面プレート １６ 従動ラック １７ 駆動ラック ２９ 天板 ３１ 標準型カセット ３２ 小型カセット ３４ 基板 ３６ 駆動アーム ４１ 検出レバー ４５ テープ引出し部材 ４７ ガイドドラム ４８ 発光部 ５０ （始端検出用）受光部 ５１ （終端検出用）受光部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪本 圭司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 標準型テープカセットと前記標準型テー
   プカセットより小型の小型テープカセットとに記録，再
   生することのできるカセット装着装置であって、本装置
   に挿入された前記標準型テープカセットおよび前記小型
   テープカセットを保持するカセット保持手段と、本装置
   に装着されたテープカセットに内蔵された磁気テープを
   移送するテープ駆動手段と、前記磁気テープを前記駆動
   手段で移送している時に磁気テープの始端および終端の
   透明部分を検知する光学検知手段と、前記標準型テープ
   カセットが前記カセット保持手段に挿入された時に前記
   光学検知手段の光路を遮るカセットサイズ検知手段とを
   具備したことを特徴とするカセッチ装着装置。