JPH0561489U

JPH0561489U - 汚水ポンプにおける異物の切断装置

Info

Publication number: JPH0561489U
Application number: JP748592U
Authority: JP
Inventors: 栄一石垣; 和光大浦
Original assignee: 石垣機工株式会社
Priority date: 1992-01-23
Filing date: 1992-01-23
Publication date: 1993-08-13

Abstract

(57)【要約】【目的】下水等の夾雑物を多く含む汚水を送水するの
に用いて閉塞することのないポンプを提供する。【構成】駆動軸の先端に固定した円錐状のハブの周面
に、その周面に沿ってその軸線方向に伸びる螺旋状の羽
根を固定するとともに、この羽根を包むケーシングをこ
の羽根の外縁が描く仮想円錐状に構成し、その円錐状の
ケーシングの内面に前記羽根の外縁に近接させてカッタ
ーを設けたものである。螺旋状の羽根は、吸入水流の方
向に伸びていて、流路が広くて閉塞しにくい上、羽根の
外縁とケーシング内面との間に引っ掛からんとする夾雑
物もカッターで切断して吸引することができ、閉塞する
ことがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、下水等の送水に用いられる汚水ポンプの異物の切断装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、下水には、風呂の排水、厨房の排水等が流入して頭髪や野菜屑等の比較的大きな異物が含まれており、送水ポンプが詰まることがしばしば発生している。この詰まりを防止するために、ポンプ内に異物を切断するためのカッターを設けたり、破砕するための格子板を設けたりしている。実開昭５６−１４３５９８号は、回転翼の前方にカッターを設けた例であり、実開昭６２−３５９０９号は、羽根車の後方に破砕用の格子板を設けた例である。また、特公昭５７−４５９１４号では、渦巻ポンプの羽根の前方にカッターを設けている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上述のような従来の装置では、何れも、羽根の前方あるいは後方の汚水の流入路中にカッターや破砕格子が設けられているので、通過する異物までも引っ掛けてしまい、引っ掛かった異物が成長すると遂にはポンプが閉塞する難点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、その送水用の羽根が、回転軸芯線方向に伸びて吸込水路が広く、異物が詰まりにくいポンプを用いた上、さらに、その羽根とケーシングとの間に引っ掛からんとする異物迄も切断することができる無閉塞ポンプを具現したものである。

【０００５】この考案の要旨とするところは、駆動軸の先端に取付けた円錐状のハブに、このハブの軸芯線方向に伸びる先細り状の捩り羽根の内縁を固定し、この捩り羽根の外縁が描く仮想円錐面に沿わせてケーシングを設けるとともに、このケーシングの内面には、上記捩り羽根の外縁に近接させて異物切断用のカッターを設けたものである。

【０００６】

【作用】

この考案に係るポンプは、その回転翼が円錐状のハブの軸芯に沿って伸びており、その吸引水の流路がハブの円錐面に沿って形成されて広い上、引っ掛かる部材がないので閉塞することがない。そして、異物が唯一引っ掛かるおそれのある捩り羽根とケーシング内面との隙間には、ケーシング側にカッターが設けてあるので、捩り羽根の回転に伴って該部に入らんとする異物を切断して吸引することができ、ポンプを閉塞させることがない。以下、図面に基づいてこの考案を具体的に説明する。

【０００７】

【実施例】

図１において、符号１は駆動軸、２はその先端に固定した円錐状のハブ、３はその内縁をハブ２に巻きつけてハブ２の軸線方向に伸びる捩り羽根で先細り状に構成してある。４はその内面が捩り羽根３の仮想回転円錐面に沿うように円錐状に構成したケーシングで、外端はベルマウス城に拡開されて吸入口５が形成してある。６はケーシング４に接続した本体ケーシングで吐出口７が設けてある。次に、図３および図４は、ケーシング４の内面に取付けるカッターの詳細を示すもので符号８はカッター、９は取付けビスであり、カッター８はケーシングの母線に沿わせて設けてある。

【０００８】この考案に係る装置は上述のように構成してあり、捩り羽根３の回転に伴って吸入された汚水は、捩り羽根４の螺旋上の空隙に沿って吐出口７へと流れる。この汚水の流路は、従来の多翼ポンプ、例えば、特公昭５７−４５９１４号のようなものに比較して格段に広いので、閉塞しにくく、唯一夾雑物が引っ掛かるおそれのあるケーシング４と捩り羽根３の外縁との隙間部分には、カッター８が設けてあるので、隙間に入らんとする夾雑物は、捩り羽根３の回転によってカッター８に押し付けられて切断吸引され、流路が閉塞されることがない。

【０００９】

【考案の効果】

このように、この考案に係る装置は、ポンプ自体が夾雑物で閉塞し難い構造である上に、引っ掛かった夾雑物も切断して吸引することができるものであり、頭髪、野菜屑等の夾雑物を多く含む下水等の送水に用いて卓効を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を施したポンプの縦断面図である。

【図２】図１のポンプの羽根部分の正面図である。

【図３】ケーシングへのカッターの取付け状態を示すケ
ーシングの一部の縦断面図である。

【図４】同じく、図３のケーシングの正面図である。

【符号の説明】

１駆動軸２ハブ３捩り羽根４ケーシング８カッター

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】駆動軸１の先端に取付けた円錐状のハブ
２に、このハブ２の軸芯線方向に伸びる先細り状の捩り
羽根３の内縁を固定し、この捩り羽根３の外縁が描く仮
想円錐面に沿わせてケーシング４を設けるとともに、こ
のケーシング４の内面には、上記捩り羽根３の外縁に近
接させて異物切断用のカッター８を設けたことを特長と
する汚水ポンプにおける異物の切断装置。