JPH0561322B2 - - Google Patents

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JPH0561322B2
JPH0561322B2 JP3245284A JP3245284A JPH0561322B2 JP H0561322 B2 JPH0561322 B2 JP H0561322B2 JP 3245284 A JP3245284 A JP 3245284A JP 3245284 A JP3245284 A JP 3245284A JP H0561322 B2 JPH0561322 B2 JP H0561322B2
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alloy sheet
alloy
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sheet
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Yasushi Kawato
Shigezo Oosaki
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、金属部材表面に、該金属部材とは異
なる熱膨張係数を有しかつ所定の目的機能を備え
た表面焼結金属層を形成する方法に関するもので
ある。
(従来技術) 金属部材表面に、例えば耐摩耗性や耐腐蝕性等
の所定の目的機能を有する表面焼結金属層を形成
することが行われているが、近時は、このような
表面焼結金属層をいわゆる粉末合金シート法によ
つて形成することが実用化されている。すなわ
ち、この粉末合金シート法は、上記目的機能に対
応した合金粉末を樹脂バインダで混練してなる粉
末合金シートを形成して、この粉末合金シートを
金属部材の表面に接着した後、この接着体を加熱
することにより、金属部材の表面に上記合金粉末
による焼結金属層を形成するものである。
しかしながら、このような所定の目的機能を有
する焼結金属層は、その熱膨張係数が金属部材の
熱膨張係数と大きく異なる場合が多く、このため
高温となる部位に使用された場合には、熱膨張係
数の大きな差による一種のバイメタル現象により
焼結金属層が金属部材からはがれたり、クラツク
を生じる等の欠点を生じる。また、前述した粉末
合金シート法による焼結金属層の形成の際に、加
熱途中において、熱膨張係数の大きな差により、
粉末合金シートが金属部材に対して位置ずれを生
じて所定の寸法精度が得られなかつたり、極端な
場合には粉末合金シートが部分的に金属部材より
剥離されて、得られた焼結金属層と金属部材との
接合が部分にクラツクやピンホール等が生じてこ
の接合が不完全になる(強度が弱くなる)等の欠
点を生じていた。
(発明の目的) 本発明は以上のような事情を勘案してなされた
もので、得られた焼結金属層と金属部材との熱膨
張係数の差によるクラツク発生等の問題点を回避
するのは勿論のこと、特に粉末合金シート法によ
つて焼結金属層を形成する際に、熱膨張係数の差
による粉末合金シートの位置ずれや接合の不完全
さを無くするようにした金属部材上に熱膨張係数
が異なる表面層を形成する方法を提供することを
目的とする。
(発明の構成) 本発明にあつては、金属部材と目的機能に対応
して合金粉末との熱膨張係数の大きな差を、この
中間の大きさの熱膨張係数を有する合金粉末によ
つて緩衝することを基本としており、該緩衝用の
中間合金粉末をも樹脂バインダと混練したシート
として、従来の粉末合金シート法を応用発展させ
たものである。
具体的には、目的機能に対応した表面側合金粉
末を樹脂バインダで混練してなる表面側粉末合金
シートの他に、該表面側合金粉末の熱膨張係数と
金属部材の熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有
する中間合金粉末を樹脂バインダで混練してなる
中間粉末合金シートを用意して、上記金属部材の
表面に上記中間粉末合金シートを接着すると共
に、該中間粉末合金シートの表面に上記表面側粉
末合金シートを接着した後、これ等の接着体を加
熱することにより、金属部材の表面に、上記中間
粉末合金シートに対応した中間焼結金属層と上記
表面側粉末合金シートに対応した表面焼結金属層
との積層体を得るようにしてある。
(実施例) 第1図において、1は金属部材で、この金属部
材1の表面に中間粉末合金シート2を接着すると
共に、該中間粉末合金シート2の表面に表面側粉
末合金シート3を接着する。この中間粉末合金シ
ート2と表面側粉末合金シート3とは、それぞれ
合金粉末と樹脂バインダとの混練物からなり、最
とも表面側に位置する表面側粉末合金シート3の
合金粉末つまり表面側合金粉末は、金属部材1の
表面に所定の目的機能に対応したもの、すなわち
目的機能が例えば耐摩耗性であれば耐摩耗性合金
粉末とされ、また耐腐食性であれば耐腐食性合金
粉末とされる。また、中間に位置する中間粉末合
金シート2の合金粉末つまり中間合金粉末は、上
記表面側合金粉末の熱膨張係数と金属部材1の熱
膨張係数との中間の大きさの熱膨張係数を有する
ものとされる。したがつて、この中間合金粉末
は、所定の目的機能を得るためのものではないの
で、製品の用途に応じて幅広く適宜採択すること
が可能である。
上述のような金属部材1の表面上の中間焼結金
属層2′と中間粉末合金シート2と表面側粉末合
金シート3との接着体Aを所定の焼結温度で加熱
すれば、第2図に示すように、金属部材1の表面
に中間焼結金属層2′と表面焼結金属層3′とが積
層された製品A′が得られることになる。勿論、
表面焼結金属層3′は表面側粉末合金シート3に
対応したもので最も表面側に位置し、また中間焼
結金属層2′は中間粉末合金シート2に対応した
もので金属部材1と表面焼結金属層3′との中間
に位置することになる。
金属部材1の表面上の中間焼結金属層2′と表
面焼結金属層3′とを明確に区分(物理的に区分)
するためには、中間焼結金属層2′を固相焼結と
するのが好ましく、この場合は、中間合金粉末と
して表面側合金粉末の融点よりも高い融点を有す
るものを用いる一方、焼結のための加熱を該中間
合金粉末の融点以下の温度とすればよい(勿論、
表面側合金粉末の焼結温度以上でもある)。また、
表面焼結金属層3′の表面に大きな外力が加わる
等のため、機械的強度が特に要求されるような場
合は、少なくとも表面側合金粉末が一部液相すな
わち半液相となるような焼結温度で加熱すればよ
く(中間合金粉末も半液相となるようにしてもよ
い)、この場合中間合金粉末としては、表面側合
金粉末に対して濡れ性の悪いものを選択するよう
にすればよい。勿論、加熱雰囲気としては、真空
中、N2ガス中、H2ガス中等、非酸化雰囲気であ
るのが好ましい。
ここで、接着体としては、第3図Bで示すよう
に、中間粉末合金シート2を複数枚すなわち符号
2−1,2−2,2−3で示すような複数層とし
てもよい。勿論この場合は、得られた製品B′は
第4図に示すようなものとなるが、中間粉末合金
シート2の各個別層2−1,2−2,2−3にお
ける中間合金粉末の熱膨張係数は、金属部材1か
ら表面焼結金属層3′(表面側粉末合金シート3
の表面側合金粉末)へと順次段階的に異なつてい
る。すなわち、各熱膨張係数として金属部材1が
α、個別層2−1がβ、個別層2−2がγ、個別
層2−3がδ、表面側合金粉末がε、とすれば、
α>β>γ>δ>εまたはα<β<γ<δ<εと
される。このようにすれば、金属部材1と表面側
合金粉末(表面焼結金属層3′)との熱膨張係数
の差が極めて大きい場合にあつても、この熱膨張
係数の差を段階的に有効に緩衝することができ
る。
前述した金属部材1と中間粉末合金シート2と
表面側粉末合金シート3との接着は、少なくとも
中間に位置される中間粉末合金シート2がその樹
脂バインダによる自己接着性を有する場合は、こ
の自己接着性を利用して別途接着材を用いること
なくそのまま該三者1,2,3を接着することが
できるが、この自己接着性を有しない場合は、別
途接着剤(両面接着テープとされたものを含む)
を利用して接着するようにしてもよい。また、こ
の金属部材1と中間粉末合金シート2と表面側粉
末合金シート3との接着順序は特に問われない
が、作業を効率良く行うため、中間粉末合金シー
ト2と表面側粉末合金シート3とをあらかじめ接
着して1枚のシートとしておくとよい。このよう
な中間粉末合金シート2と表面側粉末合金シート
3との積層シートを得るには、あらかじめ別途作
成された中間粉末合金シート2と表面側粉末合金
シート3とを、例えば一対のロール間を通して互
いに押圧することにより接着すればよく、この場
合中間粉末合金シート2あるいは表面側粉末合金
シート3がその樹脂バインダによる自己接着性を
有する場合は、単に上記押圧によつて互いに接着
される。また、この自己接着性を有しない場合
は、別途接着を用いればよい。
ここで、本発明が適用される金属部材としては
種々考えられるが、例えば内燃機関におけるロツ
カアームのチツプ片がある。すなわち、第5図に
おいて、ロツカアームCはその本体4がアルミニ
ウム合金等の軽金属で構成されて、該本体4の一
側揺動端部には例えば鋼材からなるチツプ片6が
鋳ぐるまれており、該チツプ片6のカム5に対す
る当接面に、本発明による焼結金属層7,2′,
3′が形成されている。勿論、本発明は上記チツ
プ片6に限らず、その他内燃機関におけるタペツ
トの押圧端面等適宜のものに適用し得るものであ
る。
前記中間粉末合金シート2および表面側粉末合
金シート3に用いる樹脂バインダとしてはアクリ
ル樹脂を用いるのがよい。このアクリル樹脂単体
は、常温で十分な接着性(粘着性)を有してい
て、樹脂バインダとして用いられた場合もかなり
の高温まで炭化等をおこさずにこの接着性が維持
されており、しかもガス発生が急激でない上にそ
の拡散がスムースに行なわれるため、いわゆるシ
ートの膨れ等の生じ難いものとなる。このように
樹脂バインダとして用いられたアクリル樹脂は、
300℃付近からタールピツチ化し始めて金属部材
1に対する接合力は樹脂から徐々にタールピツチ
状物質に肩代りさせていくことになり、粉末合金
の焼結が開始される温度まで金属部材1に対する
接着ないし接合性を有するものが得られる。すな
わち、金属部材1とアクリル樹脂をバインダとす
る粉末合金シート2,3との接着体を搬送しつつ
加熱していく途中で多少の振動等を受けたとして
も、該粉末合金シート2,3が金属部材1に対し
て位置ずれを生じることがなく、しかも金属部材
1の傾斜面(垂直面を含む)に対して粉末合金シ
ート2,3を接着した場合にあつてもこの粉末合
金シート2,3が金属部材1から途中で脱落する
ことがない。このようなバインダとしてのアクリ
ル樹脂は、3容量%〜15容量%(合金粉末が85容
量%〜97容量%)の範囲にするのが好ましい。す
なわち、アクリル樹脂が3容量%未満であると常
温での粘着性や粉末合金シートの可撓性が確保し
ずらく、また15容量%を越えると、得られた焼結
金属の気孔率に悪影響を与え易いと共に十分な接
合性が得にくいものとなる。
なお、アクリル樹脂は、よく知られているよう
に、アクリル酸エステル類またはメタクリル酸エ
ステル類の重合体または共重合体であるが、この
いずれをも採用し得る。
ここで、接着体AあるいはBに対して、搬送途
中等に特に大きな振動を伴ないやすい場合例えば
メツシユベルト式やプツツシヤー式連続焼結炉や
真空焼結炉等を用いる場合は、粉末合金シート
2,3の金属部材1に対する接着性あるいは接合
性をより一層強固なものとするため、次のように
するとよい。すなわち、アクリル樹脂による接着
剤によつて粉末合金シート2,3を金属部材1に
接着した後、150℃〜380℃(好ましくは200℃〜
350℃)で5分以上この温度に保持し、その後焼
結温度にまで昇温させるようにするとよい。この
ようにすると、120℃付近より上記別途付与され
た接着剤が揮発して200℃付近より熱分解重縮合
反応がおこつてタールピツチ状物質が生成され、
このタールピツチ状物質による接着性によつて、
焼結温度に至るまでの間粉末合金シート2,3と
金属部材とが強固に一体化される。なお、タール
ピツチ状物質を得るための温度が150℃未満では
未分解量が多くなるので好ましくなく、380℃以
上で加熱した場合にはこの未分解分が急激に分解
をおこして気散するので生成されるタールピツチ
状物質が少なくなつて十分な接着性が得られない
ことになる。さらに、保持時間は、熱処理温度に
よつてその最適時間が異なるが、5分未満ではタ
ールピツチ状物質の生成量が少なくて十分な接着
性が得られないことになり、また120分以上の保
持はタールピツチ状物質の十分な生成量を確保す
る上で不必要である。
なお、樹脂バインダとしてアクリル樹脂を用い
て自己接着性を有する場合は、別途接着剤を用い
ることなく前述した150℃〜380℃での5分以上の
保持を行なえば、上述したのと同様の効果を期待
し得るものである。
さらに、焼結温度までの昇温速度としては10
℃/分〜40℃/分が好ましく、特に樹脂バインダ
の熱分解が終了される付近の温度までは40℃/分
以下とするのが好ましい。すなわち、40℃/分を
越えると、樹脂バインダ中の低沸点分が急激に揮
発するため、粉末合金シート2あるいは3を破損
したり接着面に気泡が生じる等して好ましくな
い。また、10℃/分以下では、液相(金属液相)
が現われにくくなる。なお、この液相の出現割合
としては、金属部材との接合性を考慮して10%以
上であることが好ましく、また粉末合金シート2
あるいは3の形態を保持しておくには50%以下で
あるのが好ましい。
次に、合金粉末としては、樹脂バインダによる
接着性に限界があるため焼結温度が低い方が好ま
しく、このため共晶合金を用いるのがよい。そし
て、目的機能が例えば耐摩耗性である場合は、表
面側粉末合金シート3の合金粉末としては、特に
コスト等の点を勘案してFe−M−C系の三元共
晶合金を用いるのが好ましく、このFe−M−C
系のMとしてはP,Mo,Bのうちいずれか一種
あるいはこれ等の複合物であることが好ましい。
また、このFe−M−C系の合金粉末は、その副
次的な成分としてCr,VおよびWのうち少なく
とも一種を加えるとよい。
なお、合金粉末の粉末粒度は、焼結層の気孔率
に大きな影響を与える要素であり、150メツシユ
以下の粒度の細いものを用いるのが好ましい。
次に、本発明の試験例について説明する。先
ず、金属部材1の熱膨張係数が表面焼結金属層
3′(表面側粉末合金シート3の表面側合金粉末)
の熱膨張係数よりも大きい場合について説明する
と、金属部材1としては、その重量%でC2.8%。
Si1.8%、Mn1.0%、Ni20%。Cr3.1%、P0.08%、
残部Feの組成からなるニレジスト合金(熱膨張
係数は20℃〜200℃で18.7×10-6/℃)を用いた。
また表面側粉末合金シート3の表面側合金粉末と
しては、その重量%でC2.42%、Cr8.50%、
Mo4.24%、Si0.45%、P1.05%、残部Feよりなる
組成からなる合金粉末(熱膨張係数は20℃〜200
℃で12.0×10-6/℃)を用い、このような組成の
合金粉末91容量%とアクリル樹脂9容量%とに対
して溶剤としてのトルエンを加えて混練して、
1.5mm厚の表面側粉末合金シート3を形成した。
さらに、中間粉末合金シート2の中間合金粉末と
しては、その重量%でC2.4%、Si5.5%、Mn0.9
%、Cr5.0%、P0.08%、残部Feよりなる組成の合
金粉末(熱膨張係数は20℃〜200℃で14.4×
10-6/℃)を用い、このような組成の合金粉末91
容量%とアクリル樹脂9容量%とに対して溶剤と
してのトルエンを加えて混練することにより1.5
mm厚の中間粉末合金シート2を形成した。このよ
うな金属部材1と中間粉末合金シート2と表面側
粉末合金シート3との接着体を、H2雰囲気中で
300℃×30分間の脱ロウ後、真空雰囲気にて1050
℃×30分の焼結を行なつた。この結果、金属部材
1に対して中間粉末合金シート2および表面側粉
末合金シート3(中間焼結金属層2′および表面
焼結金属層3′)の位置ずれや剥離等の接合不具
合はみられず、良好な接合であつた。
次に、金属部材1の熱膨張係数が表面焼結金属
層3′(表面側粉末合金シート3の表面側合金粉
末)の熱膨張係数よりも小さい場合について説明
すると、金属部材1としては、C0.25重量%、
Mn0.6重量%、残部Feからなる鋼材を用いた(20
℃〜300℃で熱膨張係数は13.1×10-6/℃)。また
表面側粉末合金シート3の表面側合金粉末として
は、Cu70重量%、Zn30重量%の組成からなる合
金粉末(25℃〜300℃で熱膨張係数は19.9×
10-6/℃)を用い、このような組成の合金粉末91
容量%とアクリル樹脂9容量%とに対して溶剤と
してのトルエンを加えて混練して1.5mm厚の表面
側粉末合金シート3を形成した。さらに、中間粉
末合金シート2の中間合金粉末として、Cu98重
量%、Be2.0重量%の組成からなる合金粉末(25
℃〜300℃で熱膨張係数は16.7×10-6/℃)を用
い、このような組成の合金粉末91容量%とアクリ
ル樹脂9容量%とに対して溶剤としてのトルエン
を加えて1.5mm厚の表面側粉末合金シート3を形
成した。このような金属部材1と中間粉末合金シ
ート2と表面側粉末合金シート3との接着体を
H2雰囲気にて300℃×30分間の脱ロウ後、900℃
×30分間焼結を行つたところ、金属部材1に対し
て中間粉末合金シート2や表面側粉末合金シート
3(中間焼結金属層2′および表面焼結金属層
3′)の位置ずれや剥離等の接合不具合は見られ
ず、良好な接合であつた。
(発明の効果) 本発明は以上述べたことから明らかなように、
金属部材と所定の目的機能を得るための表面側粉
末合金シート(表面側粉末合金シートの合金粉
末)との熱膨張係数の差が大きい場合にあつて
も、この中間の大きさの熱膨張係数を有する中間
合金粉末を含有した中間粉末合金シート(中間粉
末合金シートの合金粉末)によつて、この上記熱
膨張係数の差が有効か緩衝されることとなつて、
焼結途中において上記シートの位置ずれや剥離等
が生じない良好な接合が行えることとなる。この
結果、得られた製品として寸法精度や接合の良好
な高品質のものが得られるのは勿論のこと、金属
部材に対して熱膨張係数の差が大きい合金粉末を
用いることが可能となつて、該金属部材裏面に所
定の目的機能を与えるための合金粉末の選択余地
すなわちこの種の粉末合金シート法の適用範囲が
大幅に広がることとなる。
勿論、得られた製品が高温下で使用されるよう
な場合にあつても、所定の目的機能を介する表面
焼結金属層と金属部材との間には、この中間の大
きさの熱膨張係数を有する中間焼結金属層が存在
するので、いわゆるバイメタル現象による表面焼
結金属層のクラツク発生等が防止されて、当該製
品自体の温度使用範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の一実施例における工
程を示す断面図である。第3図、第4図は本発明
の他の実施例における工程を示す断面図である。
第5図は本発明が適用された金属部材としてのチ
ツプ片を備えてなるロツカアームの側面図であ
る。 1……金属部材、2……中間粉末合金シート、
3……表面側粉末合金シート、2′……中間焼結
金属層、3′……表面焼結金属層、A,B……接
着体、A′,B′……製品。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属部材表面に、該金属部材の熱膨張係数と
    は異なる熱膨張係数を有しかつ所定の目的機能を
    備えた表面焼結金属層を形成する方法であつて、 前記目的機能に対応した表面側合金粉末を樹脂
    バインダで混練してなる表面側粉末合金シート、
    および該表面側合金粉末の熱膨張係数と前記金属
    部材の熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有する
    中間合金粉末を樹脂バインダで混練してなる中間
    粉末合金シートを用意して、上記金属部材の表面
    に上記中間粉末合金シートを接着すると共に、該
    中間粉末合金シート表面に上記表面側粉末合金シ
    ートを接着する工程と、 前記金属部材と中間粉末合金シートと表面側粉
    末合金シートとの接着体を加熱して、該金属部材
    の表面に、該中間粉末合金シートに対応した中間
    焼結金属層と該表面側粉末合金シートに対応した
    前記表面焼結金属層との積層体を得る工程と、 からなることを特徴とする金属部材上に熱膨張係
    数が異なる表面層を形成する方法。 2 特許請求の範囲第1項において、前記中間合
    金粉末が前記表面側合金粉末よりも高い融点を有
    して、前記加熱の温度を該中間合金粉末の融点以
    下の温度とすることにより、前記中間焼結金属層
    が固相焼結とされているもの。 3 特許請求の範囲第1項または第2項におい
    て、前記中間焼結金属層が複数層すなわち前記中
    間粉末合金シートが複数層とされて、該複数層に
    おける各個別層の中間合金粉末の熱膨張係数が、
    前記金属部材から前表面側合金粉末へと順次段階
    的に異なつているもの。 4 特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ
    か1項において、前記表面側粉末合金シートと中
    間粉末合金シートとの樹脂バインダがそれぞれア
    クリル樹脂とされているもの。 5 特許請求の範囲第4項において、前記中間粉
    末合金シートは、前記樹脂バインダとしてのアク
    リル樹脂が3〜15容量%で前記中間合金粉末が85
    〜97容量%とされ、該樹脂バインダとしてのアク
    リル樹脂の粘着性による自己接着性によつて、該
    中間粉末合金シートを前記金属部材に接着すると
    共に、前記表面側粉末合金シートを該中間粉末合
    金シートに接着するようにしたもの。 6 特許請求の範囲第5項において、前記表面側
    粉末合金シートは、前記樹脂バインダとしてのア
    クリル樹脂が3〜15容量%で前記表面側合金粉末
    が85〜97容量%とされ、該樹脂バインダとしての
    アクリル樹脂の粘着性によつて自己接着性を有す
    るもの。 7 特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれ
    か1項において、前記表面側粉末合金シートと中
    間粉末合金シートとが、前記金属部材に接着され
    る前にあらかじめ接着された一枚の積層シートと
    されているもの。
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