JPH056129U - エンジンの遠心式ガバナ - Google Patents

エンジンの遠心式ガバナ

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Publication number
JPH056129U
JPH056129U JP6072891U JP6072891U JPH056129U JP H056129 U JPH056129 U JP H056129U JP 6072891 U JP6072891 U JP 6072891U JP 6072891 U JP6072891 U JP 6072891U JP H056129 U JPH056129 U JP H056129U
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JP
Japan
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governor
fuel
lever
weight
engine
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Application number
JP6072891U
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English (en)
Inventor
正成 梶原
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンを負荷を切り換えたときに、ハンチ
ングを抑制する。 【構成】 エンジン1の燃料調節具11をガバナレバー20
を介して、ガバナスプリング24で燃料増量側Rへ弾圧す
るのに対し、ガバナウエイト19で燃料減量側Lへ押圧す
るように構成する。ガバナレバー20は、その基端部に支
点部26を、その先端部に作用点部22を、その中間部に力
点部27を設け、この力点部27を回転軸7の軸心Zよりも支
点部26側に偏位させて設ける。これにより、ガバナスリ
ーブ17の移動距離、ひいてはガバナウエイト19の遠心方
向への運動慣性力も小さくなり、ハンチングが起こりに
くくなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はエンジンの遠心式ガバナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばディーゼルエンジンの遠心式ガバナ3の基本的な構造は、従来より図4 のように構成されている。 即ち、エンジン1の燃料噴射ポンプ2の燃料調節具(ラック11・ラックピン 12)をガバナレバー20を介して、ガバナスプリング24で燃料増量側Rへ弾 圧するのに対し、ガバナウエイト19で燃料減量側Lへ押圧するように構成し、 そのガバナレバー20は、その基端部に支点部26を、その先端部に作用点部2 2を、その中間部に力点部27を設けて成り、この力点部27をガバナスリーブ 17を介してガバナウエイト19に連動連絡し、このガバナウエイト19をウエ イトホルダ18を介してカム軸7に支持させ、このカム軸7に上記ガバナスリー ブ17を摺動自在に外嵌させて構成されている。
【0003】 これにより、ガバナスプリング24によって発生する燃料増量側Rへの弾圧力 と、ガバナウェイト19によって発生する燃料減量側LへのガバナフォースFと の力の釣り合いで、燃料噴射ポンプのコントロールラック11のラックピン12 の位置を、ガバナレバー20を介して制御し、ディーゼルエンジン1の負荷が変 動してもエンジン回転数を所望の設定値に保つように構成されている。 そして従来技術では、上記基本構造において図4で示すように、前記ガバナレ バー20の力点部27を前記カム軸7の軸心Zと同じ高さに位置させていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記基本構造においては、エンジンの高速運転状態において、負荷急減時にハ ンチングが起こり易い。 即ち、エンジンの高速運転状態において、負荷が全負荷(又は高負荷)から無 負荷(又は軽負荷)に急に減少した時に、エンジンの回転速度が急上昇して、ガ バナウエイト19のガバナフォースFが急増し、燃料調節具(ラック11・ラッ クピン12)を全負荷位置(4/4)から無負荷位置(0/4)へ急速に移動させる。 このとき、回転速度の急上昇に伴い、ガバナウエイト19が遠心方向へ急速に 移動して、その運動慣性力により燃料調節具(ラック)11を、無負荷位置(0/4 )を越えて燃料減量側へオーバーランさせる。このオーバーランが大きいほど、 ハンチングが起こり易くなる。
【0005】 前記従来技術では、前記ガバナレバー20の力点部27が、支点部26から比 較的高い位置、つまりカム軸7の軸心Zの高さに位置するため、例えばエンジン を無負荷の状態から全負荷かの状態に切り換えたとき、ハンチングが起こり易い という問題がある。 即ち、前記ガバナレバー20の支点部26から見て、作用点(ラック11)ま での距離に対する前記力点部27までの距離の割合が比較的大きいため、ガバナ スリーブ17の移動量も大きくなって、ガバナウエイト19の運動慣性力が大き くなり、燃料調節具(11・12)を、無負荷位置(0/4)を越えて燃料減量側へ オーバーランさせ、ハンチングを引き起こすのである。 本考案はこのような事情を考慮してなされたもので、エンジンの高速運転状態 において、負荷の急減時にハンチングが起こるのを防ぐことを技術課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決するものとして、例えば図1に示すように構成され る。即ち、前記従来の遠心式ガバナにおいて、前記ガバナレバー20の力点部2 7を前記回転軸7の軸心Zよりも上記支点部26側に偏位させて設けたことを特 徴とするものである。
【0007】
【作 用】
以下本発明の作用を、図1を参照しつつ説明する。ここで図1は本考案の実施 例に係るディーゼルエンジンの遠心式ガバナの模式図である。 本考案では、ガバナレバー20の力点部27が回転軸7の軸心Zよりも支点部 26側に偏位しているので、エンジンの高速運転状態において、負荷の急減時に ハンチングが起こりにくくなる。
【0008】 即ち、前記ガバナレバー20の支点部26から見て、作用点部22までの距離 に対する前記力点部27までの距離の割合が、従来技術の場合と比べて小さくな る。これに伴い、ガバナスリーブ17の移動量も小さくなって、ガバナウエイト 19の遠心方向への移動距離も短くなる。このため、ガバナウエイト19の遠心 方向への運動慣性力が小さくなり、燃料調節具(11・12)を、無負荷位置(0 /4)を越えて燃料減量側へオーバーランさせる距離も小さくなるので、ハンチン グが起こりにくくなるのである。
【0009】
【実施例】
以下本考案の実施例を図面に基づいてさらに詳しく説明する。図2は本考案の 実施例に係るディーゼルエンジンの遠心式ガバナの縦断面図である。 このディーゼルエンジン1は、図2で示すように、ポンプハウジング4内に燃 料噴射ポンプ2と燃料噴射カム軸7とを取り付け、ポンプハウジング4とその右 側のギヤケース5内に亙り遠心式ガバナ3とを取り付けて成る。
【0010】 燃料噴射ポンプ2は、ポンプハウジング4の上壁4aの上側からポンプハウジ ング4内に挿入して上壁4aに固定される。燃料噴射カム軸7は、上記ポンプ2 の下側に位置しポンプハウジング4で回転自在に支持され、そのカム軸7の右端 にカムギヤ8が固定される。カム軸7に設けた4個のカム9が、ポンプ2の各ポ ンプエレメント入力部10に接当される。ポンプ2の途中高さ部には、ラック1 1が左右方向へ移動自在に内嵌される。そのラック11の右寄り部にラックピン 12が突出されている。図中の符号Rは燃料増量側を示し、符号Lは燃料減量側 を示している。
【0011】 上記遠心式ガバナ3は、ギヤケース5内に延出したカム軸7に遊嵌されたガバ ナスリーブ17と、カムギヤ8のリムに組み込まれたボール状のガバナウエイト 19と、カバナレバー20と、ガバナスプリング24と、調速操作レバー25と から成り、ガバナレバー20を介して、ガバナスプリング24で燃料増量側Rへ 弾圧するのに対し、ガバナウエイト19で燃料減量側Lへ押圧するように構成さ れている。
【0012】 上記ガバナスリーブ17は、カム軸7のギヤケース5内に延出した部分に左右 移動自在に外嵌される。カムギヤ8のリムはウェイトホルダ18として構成され 、斜め外向きにホルダ穴18aが凹設され、ホルダ穴18内に、エンジン回転の 作動検出器であるボール状のガバナウェイト19が、遠心移動自在に支持される 。そして、エンジン回転数の変化によって変化するガバナウェイト19の遠心力 は、ガバナスリーブ17とガバナレバー20を順に介してラックピン12に伝達 される。なお、符号17aはガバナウェイト19が接当するガバナスリーブのつ ば部である。
【0013】 上記ガバナレバー20は、ラックピン12に係合するフォークレバー21と、 ガバナスプリング24の一端部を連結したスプリングレバー23とから成り、フ ォークレバー21の基端部とスプリングレバー23の基端部とが、レバー支軸2 6を介して揺動自在に支持されている。 上記フォークレバー21とスプリングレバー23とはトルクスプリング28で 連動され、ラック11は、ガバナスプリング24の張力によって、スプリングレ バー23とフォークレバー21とを順に介して燃料増量側Rへ弾圧される。これ に対して、同上ラック11は、ガバナフォースFによってフォークレバー21を 介して燃料減量側Lへ押圧される。そして、エンジン負荷が変化してエンジン回 転数が変化した場合には、スプリング張力とガバナフォースFとの釣り合いによ って、ラック11が燃料噴射ポンプ2の燃料噴射量を制御操作し、エンジン回転 数を設定した回転数に戻す。
【0014】 上記ガバナレバー20の力点部27は、前記回転軸7の軸心Zよりも上記支点 部26側に偏位し、フォークレバー21の基端寄り部に設けたローラ27から成 り、前記ガバナスリーブ17のガバナフォースFは、当該ローラ27に作用する 。このため前記のように、ガバナスリーブ17の移動量が少なくなり、ガバナウ エイト19の遠心方向への運動慣性力が小さくなり、燃料調節具(11・12) を、無負荷位置(0/4)を越えて燃料減量側へオーバーランさせる距離も小さくな るので、ハンチングが起こりにくくなる。
【0015】 なお、図1中の符号29はコントロールラック11を燃料増量側Rへ弾圧する ためのスタートスプリング、符号30はスプリングレバー23を全負荷(4/4)の 位置(図2参照)に受け止めて、さらに燃料増量側Rへ移動するのを規制する燃料 制限ピン、31はコントロールラック11が燃料無噴射位置へ移動するのを阻止 するためのアイドルリミットスプリングである。
【0016】 なお、本考案は上記実施例に限るものではなく、ガバナレバー20は、2本レ バー式のものに代えて、1本レバー式のものであってもよく、上記ボール型ガバ ナウエイトに代えて、揺動型ガバナウエイトを用いてもよい。 また、上記実施例ではディーゼルエンジンを対象とする遠心式ガバナについて 例示したが、ガソリンエンジンやガスエンジンを対象とする遠心式ガバナについ ても実施し得る。従って燃料調節具は、上記実施例に限らずエンジンに応じて、 気化器やガス空燃混合器等の燃料調節具を意味することは、多言を要しない。
【0017】
【考案の効果】
本考案は、以下の効果を奏する。 イ.ガバナレバーの力点部をウエイトホルダーの回転軸の軸心よりも支点部側に 偏位させたので、ガバナスリーブ17の移動量が少なくなり、ガバナウエイト の遠心方向への運動慣性力が小さくなり、燃料調節具を、無負荷位置を越えて 燃料減量側へオーバーランさせる距離も小さくなるので、ハンチングが起こり にくくなる。
【0018】 上記効果イを奏するため、本考案者は本考案に先立ち、図3(C)に示す先考案 例1を考えた。即ち、ガバナレバー20の力点部27とウエイトホルダー18の 回転軸7の軸心Zと同じ高さに位置させたままで、その力点部27側へ支点部2 6を近づけることにより、この両者間の距離が短くなるように変更したものであ る。この先考案例1は、ハンチングが起こりにくくなるという上記効果を奏する 点で優れているが、ガバナの制御精度がやや低下するおそれがある。 即ち、ガバナレバー20の支点部26から作用点部22までの間の揺動半径が 小さくなるため、ガバナレバー20の揺動に伴う燃料調節具(ラックピン12) の直交方向の作用点部22の移動寸法が大きくなる。このため、作用点部22と ラックピン12との間の摺動抵抗が増え、ガバナの制御精度がやや低下するおそ れがある。 ロ.これに対して、本考案は、ガバナレバー20の作用点部22の揺動半径を小 さくしないで済むので、上記ガバナの制御精度の低下のおそれがない。
【0019】 上記効果イを奏するため、本考案者は本考案に先立ち、図3(D)に示す先考案 例2も考えた。即ち、ガバナレバー20の力点部27とウエイトホルダー18の 回転軸7の軸心Zとを、支点部26側へ同じ寸法だけ近づけることにより、この 両者間の距離が短くなるように変更したものである。この先考案例2は、ハンチ ングが起こりにくくなるという上記効果を奏する点で優れているが、図3(A)の 従来技術から改造する場合、その改造コストが高くつく。 即ち、前記回転軸7の軸受孔を支点部26側へずらしてあけ直す必要がある。 しかも、これに伴い回転軸7への伝動ギヤを直径の異なるものに取り替える必要 がある。このためその改造コストが高くつくのである。 ハ.これに対し、本考案はガバナウエイトの回転軸の軸受孔をあけ直す必要がな いうえ、この回転軸7への伝動ギヤを直径の異なるものに取り替える必要もな い。力点部27を支点部26側に偏位させるだけで済む。これにより、上記改 造コストが安くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係るディーゼルエンジンの遠
心式ガバナの模式図である。
【図2】本考案の実施例に係るディーゼルエンジンの遠
心式ガバナの縦断面図である。
【図3】それぞれ従来例、本考案、先考案例1、先考案
例2の各構成を比較した模式図である。
【図4】従来例に係るディーゼルエンジンの遠心式ガバ
ナの模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 7…回転軸、 Z
…回転軸の軸心、11…燃料調節具(コントロールラッ
ク)、 17…ガバナスリーブ、18…ウエイ
トホルダ、 19…ガバナウェイト、 20…ガバナ
レバー、22…作用点部、 24…ガバナスプリ
ング、 26…支点部、27…力点部、 R
…燃料増量側、 L…燃料減量側。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 エンジン(1)の燃料調節具(11)をガバナ
    レバー(20)を介して、ガバナスプリング(24)で燃料増量
    側(R)へ弾圧するのに対し、ガバナウエイト(19)で燃料
    減量側(L)へ押圧するように構成し、 そのガバナレバー(20)は、その基端部に支点部(26)を、
    その先端部に作用点部(22)を、その中間部に力点部(27)
    を設けて成り、 この力点部(27)をガバナスリーブ(17)を介してガバナウ
    エイト(19)に連動連絡し、このガバナウエイト(19)をウ
    エイトホルダ(18)を介して回転軸(7)に支持させ、この
    回転軸(7)に上記ガバナスリーブ(17)を摺動自在に外嵌
    させて構成したエンジンの遠心式ガバナにおいて、 前記ガバナレバー(20)の力点部(27)を前記回転軸(7)の
    軸心(Z)よりも上記支点部(26)側に偏位させて設けたこ
    とを特徴とするエンジンの遠心式ガバナ。
JP6072891U 1991-07-05 1991-07-05 エンジンの遠心式ガバナ Pending JPH056129U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5570962U (ja) * 1978-11-02 1980-05-16

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5570962U (ja) * 1978-11-02 1980-05-16

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