JPH0559582A - 合金めつき方法 - Google Patents

合金めつき方法

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JPH0559582A
JPH0559582A JP24518491A JP24518491A JPH0559582A JP H0559582 A JPH0559582 A JP H0559582A JP 24518491 A JP24518491 A JP 24518491A JP 24518491 A JP24518491 A JP 24518491A JP H0559582 A JPH0559582 A JP H0559582A
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JP
Japan
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plating
sec
rubbing
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amount
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JP24518491A
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Motonobu Onoda
元伸 小野田
Takeshi Tsuchiya
武司 土屋
Kazuo Shimizu
一夫 清水
Toru Watanabe
徹 渡辺
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Nippon Piston Ring Co Ltd
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Nippon Piston Ring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 B及び金属系第3添加元素の含有量が高いレ
ベルで維持され、偏析分布がない合金めっき膜を高速で
形成し得る合金めっき方法。 【構成】 ワークとめっき液の少なくとも一方を移動さ
せ、両者間で10cm/sec〜500cm/secの
擦り合わせ相対速度を生じさせてめっき膜を形成する合
金めっき方法。 【効果】 B及び金属系第3添加元素の含有率が静止浴
による場合に比して共に高く、偏析分布がない合金めっ
き膜が高速で形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合金めっきに関するも
のであり、更に詳しくは、ボロン(B)や他の金属系の
第3元素を含有するメッキ層を高速にて形成するための
多元系合金めっき方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から Ni−B 系、Ni−M−B
系(ここで M は金属系第3添加元素を指称する。)等
の合金めっきは無電解めっきで行われている。また、合
金めっきでは、めっき液均一化のためのエアレーション
若しくは攪拌プロペラによる攪拌が行われる場合がある
が、基本的にはワーク(被めっき部材)とめっき液とが
相対的に静止した状態(静止浴)でめっき作業が行われ
ていた。
【0003】又、Crめっきにおいてめっき速度を向上
させるために、めっき液内でワークを回転させる技術が
特公昭56−44958号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにNi−B
系、Ni−M−B系等の合金めっきは通常、無電解めっ
きによってめっき作業が行われるため、めっき速度の向
上、めっき膜の性能向上を図ることが困難であった。
【0005】また、めっき速度を向上させるため、上記
のような合金めっきのめっき作業に電気めっきを採用す
る場合もある。しかしながら、めっき膜中のBの共析量
は低電流密度でめっき膜を形成した方が、高電流密度で
めっき膜を形成した場合に比して多くなる。一方、めっ
き膜の形成速度は高電流密度でめっき作業を行なった方
が速くなる。このため、めっき膜の形成を迅速に行うた
め、高電流密度でめっき作業を行うとBの共析量が減少
してしまい、Bの共析量が多い状態を維持しつつ、Ni
−B系、Ni−M−B系等の合金めっき膜の形成を迅速
に行なうことは困難であった。
【0006】又、W、Co、Mo等の金属系第3添加元
素の析出量は、Bの共析量と相反する関係にある。即
ち、W、Co、Mo等の金属系第3添加元素の析出量が
増加するとBの共析量が減少し、逆にBの共析量が増加
するとW、Co、Mo等の金属系第3添加元素の析出量
が減少する。このため上記のようなB及び金属系第3添
加元素を含有させた多元系合金めっきのめっき膜中で、
金属系第3添加元素及びBの両者の含有率をともに高く
することは困難であった。特に、非晶質合金めっきにお
いてはめっき膜の性能維持の観点から、Bの共析量を約
5重量%以上としなければならないため、金属系第3添
加元素の析出量の低下は避けられなかった。
【0007】更に、電気めっきによるめっき膜は、偏析
分布を有するため不均一であり、無電解めっきにおける
めっき膜に比べ均一性の点で劣るとされてきた。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところはめっき膜中に
おけるB及び金属系第3添加元素両者の含有率を高く
し、更に、めっき膜中の偏析分布を減少させ、且つ、速
い速度でめっき膜を形成し得ることができる合金めっき
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は被めっき部材であるめっき陰極とめっき液と
の少なくとも一方を移動させ、めっき陰極表面の接触部
分における両者の擦り合わせ相対速度が10cm/se
c以上且つ500cm/sec以下となるようにしつつ
めっき陰極とめっき液とを接触させめっき膜を形成する
合金めっき方法を提供するものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、めっき膜形成時に被めっき部
材であるめっき陰極(ワーク)とめっき液とが10cm
/sec〜500cm/secの相対速度で擦り合わさ
れ、接触するため、電流密度をある程度高くした状態で
めっき作業を行っても必要なBの共析量(めっき膜中の
含有量)を確保しつつ、且つ、金属系第3添加元素の析
出量(めっき膜中の含有量)が高くすることができる。
更に、高い電流密度でめっき作業が行えるため、めっき
速度を向上させることができる。加えて、偏析分布の少
ないめっき膜がワーク表面上に形成することが可能とな
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の合金めっき方法に使用するめ
っき装置の第一実施例の概略を説明する。
【0012】図1は回転陰極である円形断面を有する被
めっき部材即ちワーク1にめっきを施すためのめっき装
置10の平面図、図2は該装置10の縦断面図である。
このめっき装置はめっき槽6、チタンバスケット2、回
転軸4等から構成される。
【0013】めっき液5が満たされためっき槽6内には
陽極を形成する円筒形状のチタンバスケット2が配置さ
れている。該チタンバスケット2は、図1に示されるよ
うにそれぞれが円筒形状の内壁部2a及び外壁部2bと
からなる2重構造を有する。このチタンバスケット2の
内壁部2aと外壁部2bとの間に規定された円筒状の空
間にはニッケルボール3が充填されている。このニッケ
ルボール3には直流電源の陽極側が接続されており、チ
タンバスケット2とニッケルボール3とで、めっき用陽
極が構成される。
【0014】更に、上記内壁部2aの内側にはそれと同
心的に円形断面を有するワーク1が配置されている。ワ
ーク1は不図示の駆動源及び直流電源の負極に接続され
た回転軸4が接続されている。この結果、ワーク1は該
回転軸4を介して直流電源の負極に接続され、且つ、該
回転軸4の回転に伴ってめっき液中で回転し所定速度で
めっき液と擦り合わせられる回転陰極を構成することと
なる。
【0015】次に、図3に沿って本発明の合金めっき方
法に使用するめっき装置の第二実施例の概略を説明す
る。上記第一実施例は陰極であるワークを回転させるこ
とによって、ワークとめっき液との間の擦り合わせ速度
を確保するものであるが、本第二実施例ではめっき液を
循環させることによって、ワークとめっき液との間の擦
り合わせ速度を得るものである。
【0016】第二実施例のめっき装置20はめっき漕2
1と、めっき液タンク22と、めっき液を循環させるた
めのポンプ23及び循環パイプ24等から構成される。
めっき漕21には直流電源の陰極に接続されたワークと
直流電源の陽極に接続されている陽極(いずれも不図
示)が配置されている。本実施例のめっき装置20で
は、めっき液はめっき液タンク22内に蓄えられ、ポン
プ23の動作により、循環パイプ24を介し図中の矢印
方向に循環する。この結果、めっき液はめっき漕21内
を還流し、所定速度でワークと擦り合うこととなる。
【0017】本発明の合金めっき方法の実施は上記実施
例に示されるめっき装置による場合に限定されるもので
はない。例えば、上記第一実施例と第二実施例を組合わ
せ、ワークをめっき液内で回転させつつめっき液を還流
させ、ワークとめっき液の間に所定の擦り合わせ速度を
発生させるめっき装置を使用して本発明の合金めっき方
法を実施しても良い。
【0018】本発明の合金めっき方法は上記のようなめ
っき装置を用いて、ワークである陰極(被めっき部材)
とめっき液との少なくとも一方を移動させ、両者をその
表面接触部分における擦り合わせ相対速度が10cm/
sec以上、500cm/sec以下の状態で接触させ
ながら、電流をめっき漕内に配置された陰極(ワーク)
及び陽極に流しめっき作業をおこなうものである。上記
擦り合わせ相対速度が10cm/sec以下であると本
発明の効果は著しく低下し、静止状態でめっき作業を行
った場合と、ほぼ同一の結果となる。一方、500cm
/sec以上に擦り合わせ相対速度を高めると、ワーク
とめっき液の接触表面において空間隙が発生し相互離反
し本発明の効果が低下する。尚、めっき液及びワークが
所定の擦り合わせ相対速度をもって接触している際、め
っき液は層流、乱流いずれの状態にあってもよい。即
ち、本発明はめっき液が層流及び乱流のいずれの場合で
あっても、その効果が得られるものである。
【0019】次に、本発明の合金めっき方法における具
体例を実験データとともに説明する。
【0020】具体例1 図4及び図5は本発明をNi−Bめっきに適用した際の
実験結果を示す。この時、以下の組成のめっき液が使用
されている。
【0021】 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O) 240g/リッ
トル 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O) 45g/リッ
トル ホウ酸(H3BO3) 30g/リッ
トル TMAB((CH33NBH3) 3g/リット
ル (ここで、TMABはB添加剤として使用されるトリメ
チルアミンボラン(CH33NBH3である。)
【0022】図4はB共析量と電流密度の関係を示した
グラフである。この図から電流密度が上昇するとBの析
出量が減少することがわかる。又、図5はワークとめっ
き液との擦り合わせ相対速度をそれぞれ0cm/sec
(静止浴)、10cm/sec、70cm/sec、2
00cm/sec、500cm/secとした場合の、
めっき速度と電流密度の関係を示したグラフである。図
5から明かなように、同一電流密度の場合は擦り合わせ
相対速度が高いほどめっき速度が高くなる。
【0023】具体例2 図6、図7及び図8は本発明をNi−Co−Bめっきに
適用した際の実験結果を示す。この時、以下の組成のめ
っき液が使用されている。
【0024】 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O) 240g/リッ
トル 硫酸コバルト(CoSO4・7H2O) 45g/リット
ル 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O) 45g/リット
ル ホウ酸(H3BO3) 30g/リット
ル TMAB((CH33NBH3) 3g/リットル
【0025】図6はB共析量と電流密度の関係を示した
グラフであり、図7はCo析出量と電流密度の関係を示
したグラフである。又、図8はめっき速度と電流密度の
関係を示したグラフである。それぞれのグラフにおいて
ワークとめっき液の擦り合わせ相対速度をそれぞれ0c
m/sec(静止浴)、10cm/sec、30cm/
sec、70cm/sec、300cm/sec、50
0cm/secとした場合の試験結果を比較している。
【0026】図6から明かなように、ワークとめっき液
との擦り合わせ相対速度が同一であれば、B共析量は電
流密度が増大するほど低下する。同一の電流密度で比較
した場合には、上記擦り合わせ相対速度が増加するほ
ど、B共析量は増大する。又、図7から明かなように、
同一擦り合わせ速度におけるCo析出量は、電流密度の
増加にともなって増大する。又、同一電流密度で比較し
た場合には、Bの共析量同様、擦り合わせ相対速度の増
加にともなって、Coの析出量も増大する。
【0027】具体的には、擦り合わせ相対速度が30c
m/secの場合には、0cm/sec(静止浴)の場
合に比しCo析出量が約2.5倍となる(電流密度3〜
8A/dm2)。又、擦り合わせ相対速度が500cm
/secの場合には、0cm/sec(静止浴)の場合
に比しCo析出量が約3.5倍となる(電流密度3〜8
A/dm2)。このことから、擦り合わせ相対速度の増
加にさせることによって、B及びCoの析出量を増加さ
せることができることがわかる。
【0028】又、図8から明らかなように、同一擦り合
わせ相対速度の下では電流密度が高くなるほどめっき速
度が増加し、同一電流密度の下では擦り合わせ相対速度
が速くなるほどめっき速度も速くなる。
【0029】具体例3 図9、図10及び図11は本発明をNi−W−Bめっき
に適用した際の実験結果を示す。この時、以下の組成の
めっき液が使用されている。
【0030】 タングステン酸ナトリウム(Na2WO4・2H2O)
60g/リットル クエン酸二アンモニウム (NH4667
60g/リットル 硫酸ニッケル (NiSO4・6H2O) 2
0g/リットル TMAB ((CH33NBH 3
3g/リットル
【0031】図9はBの析出量と電流密度の関係を示し
たグラフであり、図10はWの析出量と電流密度の関係
を示したグラフである。又、図11はめっき速度と電流
密度の関係を示したグラフである。それぞれのグラフに
おいてワークとめっき液との擦り合わせ相対速度をそれ
ぞれ0cm/sec、10cm/sec、70cm/s
ec、500cm/secとした場合の試験結果を比較
している。
【0032】図9から明かなように、ワークとめっき液
との擦り合わせ相対速度が同一であれば、Bの共析量は
電流密度が増大するほど低下する。同一の電流密度で比
較した場合には、上記擦り合わせ相対速度が増加するほ
ど、Bの共析量は増大する。又、図10から明かよう
に、同一擦り合わせ速度におけるWの析出量は、電流密
度の増加にともなって増大する。又、同一電流密度で比
較した場合には、Bの共析量の場合同様、擦り合わせ相
対速度の増加にともなって、Wの析出量も増大する。
【0033】具体的には、擦り合わせ相対速度が70c
m/secの場合には、0cm/sec(静止浴)の場
合に比しW析出量が約1.5倍となる(電流密度2〜8
A/dm2)。このことから、擦り合わせ相対速度の増
加させることによって、B及びWの析出量を増加させる
ことができることがわかる。
【0034】又、図11から明らかなように、同一電流
密度では擦り合わせ相対速度が高いほどめっき速度は高
くなる。擦り合わせ相対速度が0cm/sec(静止
浴)の場合は電流密度が高くなるほどめっき速度の増加
率が減少するが、擦り合わせ相対速度が10cm/se
c以上の場合は電流密度が高くなってもめっき速度の増
加率は一定である。
【0035】具体例4 図12、図13及び図14は本発明をNi−Mo−Bめ
っきに適用した際の実験結果を示す。この時、以下の組
成のめっき液が使用されている。
【0036】 モリブデン酸ナトリウム (Na2MoO4・2H2O)
60g/リットル クエン酸二アンモニウム (NH4667
60g/リットル 硫酸ニッケル (Ni2SO4・6H2O)
20g/リットル TMAB ((CH33NBH 3
3g/リットル NaOH水溶液でpH7に調整
【0037】図12はBの共析量と電流密度の関係を示
したグラフであり、図13はMoの析出量と電流密度の
関係を示したグラフである。又、図14はめっき速度と
電流密度の関係を示したグラフである。それぞれのグラ
フにおいてワークとめっき液の擦り合わせ相対速度をそ
れぞれ0cm/sec(静止浴)、10cm/sec、
70cm/sec、500cm/secとした場合の試
験結果を比較している。
【0038】図12から明かなように、ワークとめっき
液との擦り合わせ相対速度が同一であれば、Bの共析量
は電流密度が増大するほど低下する。同一の電流密度で
比較した場合には、上記擦り合わせ相対速度が増加する
ほど、Bの共析量は増大する。又、図13から明かよう
に、同一擦り合わせ速度におけるMoの析出量は、電流
密度の増加にともなって増大する。又、同一電流密度で
比較した場合には、Bの共析量同様、擦り合わせ相対速
度の増加にともなって、Moの供出量も増大する。
【0039】具体的には、擦り合わせ相対速度が70c
m/secの場合には、0cm/sec(静止浴)の場
合に比しMoの析出量が約2倍となる(電流密度2〜8
A/dm2)。このことから、擦り合わせ相対速度の増
加させることによって、B及びMoの析出量を増加させ
ることができることが解る。
【0040】又、図14から明らかなように、同一電流
密度では擦り合わせ相対速度が高いほどめっき速度は高
くなる。擦り合わせ相対速度が0cm/sec(静止
浴)の場合は電流密度が高くなるほどめっき速度の増加
率が減少するが、擦り合わせ相対速度が10cm/se
c以上の場合は電流密度が高くなってもめっき速度の増
加率は一定である。
【0041】図15及び図16はめっき膜の断面TEM
写真である。いずれも3A/dm2の電流密度によるN
i−Co−Bめっきである。図15は静止浴(擦り合わ
せ相対速度0m/sec)によるめっき膜(Niがベー
スであり、Coを22.41重量%、Bを1.72重量
%含有する。)であり、図16は陰極であるワークを回
転電極とすることにより70cm/secの擦り合わせ
相対速度をめっき液との間に生じさせて形成しためっき
膜(Niがベースであり、Coを51.84重量%、B
を2.62重量%含有する。)である。擦り合わせ相対
速度が異なること以外、両者のめっき条件は同一であ
る。
【0042】図15に示された静止浴によるめっき膜の
断面TEM写真においては、図16に示される擦り合わ
せ相対速度を70cm/sec(他条件は静止浴に同
じ)のめっき膜に比べ、微細さが劣ることが解る。この
微細さの相違はBの共析量の差に起因するものである。
更に、図15中の黒丸で囲った部分には図15の他の部
分とは異なる偏析分布の認められる結晶構造が見られ、
静止浴によるめっき膜は図16の擦り合わせ相対速度7
0cm/secによるめっき膜に比しミクロ的にも不均
一であることが解る。換言すれば、擦り合わせ相対速度
70cm/secのめっき膜がミクロ的に均一な結晶構
造であることが解り、擦り合わせ相対速度を増加させた
場合の方が、均一なめっき膜が得られることが解る。
【0043】本発明は上記めっき装置の実施例及びめっ
き膜の実験例の限定されるものではなく、特許請求の範
囲の記載に基づく技術的範囲内で種々の変更が可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、同一電流
密度下においては静止浴に比してBの共析量を高いレベ
ルで確保しつつ、金属系第3添加元素の析出量を増加さ
せることができるので、めっき膜の性能を向上させるこ
とができる。
【0045】更に、偏析分布を減少させることができる
ので、ミクロ的に均一であり、無電界めっき膜に比べ機
能面で劣ることのないめっき膜を提供することができ
る。
【0046】加えて、速い速度でめっき膜を形成するこ
とができ効率よくめっき作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合金めっき方法に使用するめっき装置
の第一実施例の平面図である。
【図2】図1のめっき装置の縦断面図である。
【図3】本発明の合金めっき方法に使用するめっき装置
の第二実施例の概略図である。
【図4】Ni−BめっきにおけるBの共析量とめっき条
件の関係を示したグラフである
【図5】Ni−Bめっきにおけるめっき速度とめっき条
件の関係を示したグラフである。
【図6】Ni−Co−BめっきにおけるBの共析量とめ
っき条件の関係を示したグラフである。
【図7】Ni−Co−BめっきにおけるCoの析出量と
めっき条件の関係を示したグラフである。
【図8】Ni−Co−Bめっきにおけるめっき速度とめ
っき条件との関係を示したグラフである。
【図9】Ni−W−BめっきにおけるBの共析量とめっ
き条件の関係を示したグラフである。
【図10】Ni−W−BめっきにおけるWの析出量とめ
っき条件の関係を示したグラフである。
【図11】Ni−W−Bめっきにおけるめっき速度とめ
っき条件との関係を示したグラフである。
【図12】Ni−Mo−BめっきにおけるBの共析量と
めっき条件の関係を示したグラフである。
【図13】Ni−Mo−BめっきにおけるMoの析出量
とめっき条件の関係を示したグラフである。
【図14】Ni−Mo−Bめっきにおけるめっき速度と
めっき条件との関係を示したグラフである。
【図15】静止浴によるめっき膜の断面TEM写真であ
る。
【図16】擦り合わせ相対速度70cm/secによる
めっき膜の断面TEM写真である。
【符号の説明】
1 ワーク 2 チタンバスケット 3 ニッケルボール 4 回転軸 21 めっき漕 22 めっき液タンク 23 ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 徹 神奈川県厚木市毛利台3−17−19

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被めっき部材であるめっき陰極とめっき
    液との少なくとも一方を移動させ、めっき陰極表面の接
    触部分における両者の擦り合わせ相対速度が10cm/
    sec以上且つ500cm/sec以下となるようにし
    つつめっき陰極とめっき液とを接触させめっき膜を形成
    することを特徴とする合金めっき方法。
JP24518491A 1991-08-30 1991-08-30 合金めつき方法 Pending JPH0559582A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6551472B2 (en) 2000-06-16 2003-04-22 Sony Corporation Electroforming apparatus
JP2008045206A (ja) * 2006-07-21 2008-02-28 Think Laboratory Co Ltd ニッケル合金メッキ方法、ニッケル合金、グラビア製版ロール及びその製造方法

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US6551472B2 (en) 2000-06-16 2003-04-22 Sony Corporation Electroforming apparatus
JP2008045206A (ja) * 2006-07-21 2008-02-28 Think Laboratory Co Ltd ニッケル合金メッキ方法、ニッケル合金、グラビア製版ロール及びその製造方法

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